JPH11166166A - プラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成物 - Google Patents

プラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成物

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JPH11166166A
JPH11166166A JP9332895A JP33289597A JPH11166166A JP H11166166 A JPH11166166 A JP H11166166A JP 9332895 A JP9332895 A JP 9332895A JP 33289597 A JP33289597 A JP 33289597A JP H11166166 A JPH11166166 A JP H11166166A
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正巳 穂積
Kumiko Arai
久美子 新井
Tatsuo Chiba
達生 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、耐熱性、耐水性、硬化性及び経時安
定性に優れ、オフライン方式に適用可能な鋼板用接着剤
組成物を得る。 【解決手段】 プラスチックフィルムラミネート鋼板用
接着剤組成物であって、接着剤固形分100重量部に対
し燐酸変性化合物を0.1〜10重量部添加したことを
特徴とするプラスチックフィルムラミネート鋼板用接着
剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックフィル
ムラミネート鋼板用接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に無地や印刷を施したプラスチック
フィルムを鋼板表面に接着させたラミネート鋼板は従来
の金属塗装を行うよりも安価にでき、家電製品、暖房機
器、内装建材、器物等として利用されている。この種の
ラミネート鋼板は金属素材に接着剤層を設けるか、また
はフィルムに接着剤層を設けて印刷面が接着剤層側にな
るようにラミネートされ製造されている。
【0003】合成樹脂フィルムを金属素材に接着する接
着剤としてポリエステルポリオールとポリイソシアネー
ト化合物を組み合わせたものが知られている。しかしな
がら、これらの接着剤では主剤と硬化剤の2液型のもの
が多く、接着剤としての使用期間が短く作業性が悪いだ
けでなく、接着後にもフィルム被覆鋼板の熟成が必要で
あった。特に2液型のものでは接着剤塗布後にすぐに合
成樹脂フィルムを接着しなければ、接着剤が劣化するた
め所定の物性を得ることはできなかった。また、ポリイ
ソシアネートをブロックさせ、1液型にしたものは硬化
性が劣るため長時間の加熱処理が必要であった。また、
このような接着剤では十分な強度を得るためには極めて
高い温度、例えば200℃以上でラミネートしなければ
ならず、このような高温で合成樹脂フィルムを張り合わ
せた場合では合成樹脂フィルムの変質を起こす恐れがあ
った。一方、ラミネート温度を低くした場合では金属素
材との密着性が不十分になり、実用には供さないという
問題があった。特に高温,高湿度の環境下では密着劣化
が起こりやすかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の欠点を解決すべ
く、本発明の課題は、接着性、耐熱性、耐水性、硬化性
並びに経時安定性に優れるプラスチックフィルムラミネ
ート鋼板用接着剤組成物を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、これらの物性のいずれにも優れた接着剤
組成を見いだし本発明に至った。即ち、本発明の構成
は、プラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成
物であって、燐酸変性化合物を接着剤固形分100重量
部に0.1〜10重量部添加することを特徴とするプラ
スチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成物であ
る。
【0006】又、本発明は、前記した接着剤固形分が数
平均分子量8000〜25000、ガラス転移温度0℃
〜40℃、水酸基価3〜30のポリエステル樹脂固形分
100重量部に硬化剤として脂肪族及び、又は脂環族の
ブロックイソシアネート化合物固形分を5〜30重量部
の割合で配合したものであるプラスチックフィルムラミ
ネート鋼板用接着剤組成物を含む。
【0007】又、本発明は、前記した接着剤固形分が数
平均分子量3000以上のエポキシ樹脂固形分100重
量部に硬化剤としてフェノール樹脂固形分を10〜40
重量部の割合で配合したものであるプラスチックフィル
ムラミネート鋼板用接着剤組成物を含む。
【0008】又、本発明は、前記した燐酸変性化合物が
一般式(I)又は一般式(2)で表される化合物である
プラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成物を
含む。
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】
【0011】(R1、R2、R3はMn500〜300
0のエポキシ樹脂及び、又は変性エポキシ樹脂であ
る。)
【0012】又、本発明は、前記した燐酸変性化合物が
一般式(3)又は一般式(4)で表される化合物である
プラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成物を
含む。
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】
【0015】又、本発明は、前記した接着剤組成物であ
って、更に透明無機顔料を接着剤固形分100重量部に
対して1〜100重量部含有するプラスチックフィルム
ラミネート鋼板用接着剤組成物を含む。
【0016】又、本発明は、前記した接着剤組成物であ
って、更に着色剤を含有するプラスチックフィルムラミ
ネート鋼板用接着剤組成物を含む。
【0017】これらの構成によって、接着剤の接着性,
耐熱性,耐水性,硬化性を向上させることができた。し
かもこの接着剤ではオフライン適性に適応でき、短時間
での硬化が可能であり、作業性の向上も可能となった。
更に酸化チタン等有色顔料を含有させることにより素地
を隠蔽し美的要素も兼ね供えることができる。特にラミ
ネート鋼板の美粧性を高めるためにインキ層を介在させ
た場合でも上記と同様の性能を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明では燐酸変性化合物を接着
剤固形分100重量部に対して0.1〜10重量部添加
することが重要である。燐酸変性化合物の添加により金
属鋼板への接着性が大きく向上し、耐熱性、耐水性、硬
化性も向上させることができる。添加量が0.1重量部
より少ない場合、上記性能の発現が小さく、10重量部
よりも多い場合には接着剤全体の分子量低下を伴い、ラ
ミネート適性を悪化させる恐れがある。本発明に用いる
燐酸変性化合物としてはエポキシ樹脂を変性した化合
物、エステル化合物等を変性した化合物が使用できる。
エポキシ樹脂を燐酸変性した化合物は一般式(1)、又
は一般式(2)で表すことができる。
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】(R1,R2,R3はMn500〜300
0のエポキシ樹脂及び、又は変性エポキシ樹脂であ
る。)
【0022】エポキシ樹脂及び、又は変性エポキシ樹脂
でを用いることで金属素材との接着性を向上させること
ができる。なお、樹脂との相溶性を向上させるために末
端にメタクリル酸,アクリル酸等で酸価を調整すること
もできる。
【0023】エステル化合物を変性した化合物は一般式
(3)又は一般式(4)で表すことができる。
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】R4,R7,R8は特に限定されるもので
はないが、樹脂,溶剤等への相溶性の点から炭素数が2
以下のアルキル基が好ましい。また、R5,R6,R9
にはエポキシ基,メタクリレート基,アクリレート基の
ような反応性を有する化合物を用いれば接着剤の硬化反
応にも寄与でき、耐熱水性を更に向上させることができ
る。
【0027】請求項2に記載の接着剤組成物におけるポ
リエステル樹脂は従来から公知の多塩基酸と多価アルコ
ールの縮合により得られる熱可塑性樹脂であり、数平均
分子量が8000〜30000、好ましくは12000
〜26000、より好ましくは18000〜24000
の範囲のものが使用できる。
【0028】ポリエステル樹脂の平均分子量が8000
未満の場合は接着剤の接着強度が弱く、熱水との接触に
際して容易に接着部で剥離する。他方、30000以上
であると粘度が大きくなり接着剤をハイソリッドしにく
くなる。
【0029】ポリエステル樹脂のガラス転移温度は多塩
基酸,多価アルコールを選択することで調節が可能であ
り、特に低温でのラミネート時の密着性を確保するため
にガラス転移温度を0〜40℃の間に設定することが重
要である。また、ガラス転移温度の異なる2種類以上の
ポリエステル樹脂を用いてガラス転移温度を0〜40℃
にすることは何等差し支えない。例えばガラス転移温度
40℃以上のポリエステル樹脂とガラス転移温度40℃
以下のポリエステル樹脂をガラス転移温度0〜40℃に
なるように混合して使用することができる。
【0030】裏刷りされたプラスチックフィルムを金属
鋼板に張り合わせる場合、インキ層と接着剤層は直接介
することになる。特に熱可塑性樹脂等をバインダーとす
るようなインキにおいてはポリエステル樹脂のガラス転
移温度がインキ層の耐熱水性を決定する。ガラス転移温
度が高くなるにつれて耐熱水性は低下し、40℃を越え
ると熱水処理時にインキ層が白化を起こす。ポリエステ
ル樹脂のガラス転移温度は低くなるほど熱水性は向上す
る傾向にある。しかしながら、ポリエステル樹脂のガラ
ス転移温度が0℃より低くなった場合、密着性は向上で
きるとしてもフィルムに塗布された後に顔料等の分散を
施してもタックフリーの状態にならないためオフライン
方式への適用が困難になる。
【0031】本発明に用いられるポリエステル樹脂の水
酸基価は3〜30の範囲が好ましい。水酸基価が3より
小さい場合にはイソシアネート化合物との反応性が遅く
なり、密着力が不十分となる。また、水酸基価が30よ
り大きい場合には硬化後の架橋密度が高くなりすぎるた
めに加工性が低下する傾向にある。ポリエステル樹脂の
分子量が大きくなり水酸基価が上記範囲より小さくなる
ような場合は樹脂内に分岐構造を導入することが必要に
なる。
【0032】上記条件に用いられるポリエステル樹脂は
多塩基酸と多価アルコールの縮合物である。多塩基酸と
してはフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェ
ニル−p,p’−ジカルボン酸、ジフェニル−m,m’
−ジカルボン酸等の芳香族系多塩基酸、コハク酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸
等の脂肪族多塩基酸が挙げられる。多価アルコールとし
てはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、1,4ブタンジオール、1,3ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、ヘプタメチレン
グリコール、オクタメチレングリコール等が挙げられ
る。製造方法としては前記の多塩基酸と多価アルコール
を200〜250℃で重縮合させることで得ることがで
きる。
【0033】上記条件に該当する市販ポリエステル樹脂
としては商品名スーパーベッコライトM6801−30
(大日本インキ化学工業製)、スーパーベッコライトM
6803−40(大日本インキ化学工業製)、ベッコラ
イト54−707(大日本インキ化学工業製)、バイロ
ン300(東洋紡製)、バイロン500(東洋紡製)、
バイロン560(東洋紡製)、バイロン630(東洋紡
製)、UE−3220(ユニチカ製)、UE−3230
(ユニチカ製)、PES−310(東亜合成製)、PE
S−320(東亜合成製)等があげられる。
【0034】本発明に用いられるイソシアネート化合物
としては芳香族、脂肪族、脂環族の公知のイソシアネー
ト化合物を利用できるが、衛生性、変色、着色の点から
脂肪族及び、又は脂環族イソシアネート化合物が好適に
使用される。
【0035】脂肪族イソシアネート化合物としてはヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシ
アネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、キシリレンジジイソシア
ネート等が一例として挙げられる。
【0036】脂環族イソシアネート化合物としてはイソ
ホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン
−1,4ジイソシアネートが代表例として挙げられる。
【0037】芳香族イソシアネート化合物としてはトリ
レンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシア
ネート、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4、4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネ
ート、4、4’−ジベンジルジイソシアネート、テトラ
アルキルジフェニルメタンイソシアネート、ジアルキル
ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3’−フェニ
レンジイソシアネート、1,4’−フェニレンジイソシ
アネートが代表例として挙げられる。ただし、芳香族イ
ソシアネート化合物は物性的には優れるが、毒性が高い
ため作業衛生上問題が残る。
【0038】本発明に用いられるイソシアネート化合物
は上記記載の1種または数種のイソシアネートより得ら
れる化合物(2量体、3量体、アダクト、ビューレッ
ト、プレポリマー等)も含まれる。特にこれらのイソシ
アネート化合物の中で本発明に用いられるものとしては
脂肪族及び、又は脂環族イソシアネート化合物が適して
おり、この中でヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネートが特に好意に用いることができ
る。本発明の接着剤では塗料安定性の点からブロック型
のものが用いられている。イソシアネート化合物のブロ
ック化剤は接着剤の熱硬化条件に沿って公知のものから
自由に選択することができる。ブロック化剤としてはオ
キシム類、フェノール類、アルコール、アミン類、塩基
性窒素含有化合物等がある。高温の焼付工程を伴う場合
は常温での塗料安定性を良くするため解離温度は100
℃〜200℃に設定することが重要である。より好まし
くは120〜150℃に設定することが望ましい。ブロ
ック化剤の解離温度が100℃より低い場合には接着剤
の溶剤の乾燥工程において解離する可能性がある。この
場合金属板にラミネートされるまでの経時期間によって
密着性が大きく変化する恐れがある。また、解離温度が
200℃以上の場合は接着剤の硬化に高温の焼付を要す
るため密着性が発現する前にフィルムの収縮を起こすだ
けでなく、フィルムの変質を引き起こす。なお、ノンブ
ロックタイプのイソシアネート化合物をブロックタイプ
の5分の1以下の範囲で併用することで経時安定性を損
なうことなく接着剤の硬化性を向上させることも可能で
ある。
【0039】本発明の用いられるラミネート鋼板用接着
剤は数平均分子量8000〜25000でガラス転移温
度が0℃〜40℃、水酸基価3〜30のポリエステル樹
脂100重量部に対し硬化剤としてイソシアネート化合
物を5〜30重量部の割合で配合したものである。ポリ
エステル樹脂の水酸基価,イソシアネート化合物のNC
O含有量によって最適配合量は変化するが、ポリエステ
ルの水酸基に対するイソシアネート化合物の当量比は
1.0〜4.0以上になるようにすることが望ましい。
イソシアネート化合物の配合量が5部よりも小さくなっ
た場合、ポリエステル樹脂との反応が十分に起こらない
ため密着性が不十分となり、焼付によりプラスチックフ
ィルムの収縮が起こりやすい。また、イソシアネート化
合物の配合量が30部よりも多い場合は硬化性は良好に
なるが、加工後の密着性が低下する。
【0040】また、硬化を促進させるために各種公知の
触媒を併用することができる。例えばジブチルスズジラ
ウレート、ジブチルスズジクロリド、ジオクチルスズジ
ラウレート、オクチル酸スズ等の各種有機スズ化合物
類、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N−エ
チルホリマリン等の各種アミン類などが挙げられる。さ
らに必要に応じてブロッキング防止剤、可塑剤、界面活
性剤あるいは密着性を向上させるために組溶性の良いそ
の他の樹脂を添加剤として用いることができる。
【0041】請求項3に記載の接着剤組成物におけるエ
ポキシ樹脂としては数平均分子量3000以上のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂及び、又はビスフェノールF
型エポキシ樹脂であり、特にビスフェノールA型エポキ
シ樹脂が好適に使用できる。上記条件に当てはまるエポ
キシ樹脂として商品名エピコート1010、エピクロン
EXA−123、EXA−8345、EXA−842
1、エピコート1255HX−30、ユニオンカ−バイ
ドPKHH等がある。
【0042】詳細に説明すると本発明に用いるエポキシ
樹脂はビスフェノールA型ジグリシジルエ−テル樹脂
で、酸またはアルカリ触媒(リン酸系触媒またはアミノ
系触媒など)の存在下で重合して得られる分岐が少ない
エポキシ樹脂が望ましい。また、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂をダイマー酸等で変性することも可能であ
る。このエポキシ樹脂の平均分子量が3000未満の場
合は接着剤の接着強度が弱く、この下塗り剤を用いたラ
ミネ−ト鋼板は、熱水との接触に際して容易に接着部で
剥離する(本発明におけるエポキシ樹脂の平均分子量は
3000以上であり、従って、数種のエポキシ樹脂をそ
の平均分子量が3000以上となるように組合わせて使
用することは何等差支えがない)。
【0043】本発明に用いられるフェノ−ル化合物とし
てはフェノ−ル、クレゾ−ル類、p−tertブチルフ
ェノ−ル等のフェノ−ル類や2・2’−ビス(4−ヒド
ロキシフェニルプロパン)=ビスフェノールA、2・
2’−ビス(4−ヒドロキシフェニ−ルエタン)=ビス
フェノルF等の2核2価フェノ−ル類が挙げられる。こ
れらを2種類以上併用してもよく、特にこれらの中でビ
スフェノ−ルA及びビスフェノ−ルFが最も好適に用い
られる。
【0044】本発明に用いるレゾ−ル型フェノ−ルアル
デヒド樹脂は、上述した特定のフェノールとアルデヒド
を塩基性触媒の存在下で反応させる事により得られる。
フェノ−ルに対するアルデヒドの使用量には特に制限は
なく、従来レゾール型樹脂の製造に使用されている量
比、一般にフェノール1モル当りアルデヒド1モル以
上、特に1.0乃至4モルの量比を用いることができ
る。縮合は一般に適当な反応媒体中で、特に水中媒体中
で行うのが望ましい。塩基性触媒としては従来レゾール
型樹脂の製造に使用されている塩基性媒体の何れもが使
用でき、アンモニア,TEA(トリエタノルアミン)、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩基性塩化マ
グネシウム、塩基性酢酸亜鉛等のアルカリ土類金属の水
酸化物,酸化物或いは塩基性塩等が好適に使用される。
これらの塩基性触媒は反応媒体中に触媒量、特に0.0
1乃至0.5モル%の量で存在させればよい。縮合条件
は、特に制限はなく、一般に80乃至130℃の温度で
1乃至10時間程度の加熱を行えばよい。生成する樹脂
はそれ自体公知の手段で精製することができ、例えば反
応生成物たる樹脂分を必要により水で洗滌して未反応物
等を除去する(望ましくは熱水洗滌を行うとフェノ−ル
モノマ−やヘミホルマル体が除去できヒュ−ム、フレ−
バ性がよくなる)。反応生成物は例えばケトン、アルコ
ール、炭化水素溶媒或いはこれらの混合物で反応媒体か
ら抽出分離し、フェノキシ樹脂に混合し得る形のレゾー
ル型アルデヒド樹脂とすることができる。
【0045】本発明において、上述したエポキシ樹脂1
00重量部に対してフェノール樹脂を10〜40重量
部、好ましくは15〜30重量部の割合で配合させて接
着剤とすることが、フィルムと金属素材との密着性、特
に耐熱水性を高めるために極めて重要である。接着剤中
のフェノール樹脂の量が10重量部以下の場合には、接
着剤の硬化速度が遅く、硬化の程度も不十分となり、フ
ィルムの接着強度そのものが低いばかりではなく、熱水
との接触により接着強度が低下することが認められる。
一方、フェノール樹脂の量が40重量部を超える場合に
は前述した場合に比してフィルムの接着強度は増加する
としても、熱水と接触した直後または一定期間経過後に
は、剥離強度が極端に低下する傾向がある。また、アミ
ノ樹脂やアルミニウムアルコラートのキレート化合物ま
たはテトラアルキルチタン酸エステルのキレート化合物
を用いることにより水酸基,カルボキシル基と反応し硬
化を促進することもできる。
【0046】本発明の請求項2、請求項3に記載の接着
剤ではブロッキング性並びに加工性を向上させるために
沈降性硫酸バリウム,シリカ等の透明無機顔料を添加す
ることができる。特に顔料は5μm以下の微粒子である
ことが好ましい。透明顔料の最適添加量は樹脂配合の配
合条件によって異なるが、接着剤樹脂固形分100重量
部に対して1〜100重量部、好ましくは5〜50重量
部、特に好ましくは10〜30重量部添加すると加工性
の向上に寄与できる。特に燐酸変性化合物と併用すると
効果が顕著である。
【0047】ブロッキング性の向上は顔料分散による見
かけのガラス転移温度の上昇による。また、加工性の向
上は接着剤中の応力が顔料の分散により緩和されている
ことが考えられる。なお、ブロッキング性を向上させる
方法としてはポリエチレン,テフロン等を添加しても効
果がある。加工性を向上させる方法としてはMn200
0以下の低分子エポキシ樹脂を5〜30重量%添加して
も効果がある。この他各種カップリング剤、メラミン樹
脂の添加でも密着性を向上できる。
【0048】なお、本接着剤では着色剤を分散させるこ
とで接着剤を着色することができる。特に着色剤として
酸化チタン等の白色顔料を分散させると高い美粧性を付
与することができる。この場合、着色剤はブロッキング
防止剤としても使用できる。例えば酸化チタンであれば
接着剤固形分100重量部に対して50〜200重量部
添加することが望ましい。
【0049】本発明の接着剤に使用される溶剤は特に限
定されるものではないが、通常塗料または接着剤に用い
られている酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸ブチル等のエ
ステル系溶剤;アセトン、メチルケチルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類等が挙げられる。
【0050】本発明の第一の目的は金属素材とプラスチ
ックフィルムを接着剤で張合わせる新規組成の接着剤を
提供することにある。さらに、接着剤による接合部が高
温の熱水や水蒸気にも耐え、器物用加工性と防錆性に優
れたラミネ−ト鋼板を製造するための透明無色或いは着
色接着剤を提供することにある。
【0051】該組成物の乾燥塗布重量は0.5〜20.
0g/m2 の範囲内が好ましい。0.5g/m2 を下回
ると連続均一塗布性に難点が生じ、鋼鈑の表面粗度をカ
バーするのは困難である。一方、20.0g/m2 を越
えると塗布後における溶剤離脱性も低下し、作業性が著
しく低下する上に残留溶剤の問題が生じる。
【0052】本発明において用いられる鋼鈑としては、
シート上及びコイル上の鋼鈑鋼箔、鉄箔、該鋼鈑に表面
処理を施したもの及びアルミ合金等があげられる。特
に、上層がクロム水和酸化物、下層が金属クロムの二層
構造をもつ電解クロム酸処理鋼鈑、極薄スズめっき、ニ
ッケルめっき鋼鈑、亜鉛めっき鋼鈑、クロム水和酸化物
被覆鋼鈑或いはリン酸塩処理クロム酸塩処理した鋼鈑な
どがあげられる。利用可能なフィルムとしては特に限定
するものでは無いがPETフィルム、ポリエチレン系フ
ィルム並びにポリ塩化ビニル系フィルムに対して用いる
ことができる。
【0053】接着剤を塗布したプラスチックフィルムを
前述の鋼板にラミネートする方法の一例をあげると、フ
ィルムまたは鋼板に接着剤を均一にドライ膜厚10μm
になるように塗布し、溶剤を蒸発させる。使用するフィ
ルムは予め印刷処理を施したものを使用しても良い。フ
ィルムと鋼板を接着剤を介して最高板温140〜225
℃の任意の温度になるように加熱ロールを用いて熱圧着
する。ラミネート後は、急冷あるいは徐冷いずれのプロ
セスを経ても差し支えない。本発明の特徴の一つとして
ラミネート時に瞬時に密着力が出現するが、150〜2
50℃(より好ましくは180〜220℃)の再加熱な
どの熱活性処理によってより高い性能が得ることができ
る。再加熱処理温度が150℃以下になった場合、ブロ
ック型イソシアネートの解離が十分に生せず、ラミネー
ト後の密着力の向上にはあまり寄与しない。
【0054】該鋼板を140〜225℃、好ましくは1
80〜220℃の範囲内に加熱する方法としては、公知
の熱風伝熱方式、抵抗加熱方式、誘導加熱方式ヒーター
ロール伝熱などがあげられ、特に制限するものではない
が、設備費、設備の簡素化を考慮した場合、ヒーターロ
ール伝熱方式が好ましい。このようにして得られたプラ
スチックフィルム積層鋼板は、美観性,加工耐食性,加
工密着性に優れ、多種な用途に使用できる。
【0055】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳
細に説明する。
【0056】燐酸変性化合物としては市販のものとして
エピクロンP−415(大日本インキ化学工業製)、ウ
ォーターゾールEF5450(大日本インキ化学工業
製)を用いた。また、試作化合物としてエピコート10
01(Mn1000)を燐酸を用いて酸価が3〜6にな
るように変性したものを「EXP−1」、エピコート1
007(Mn3000)を燐酸を用いて酸価が3〜6に
なるように変性したものを「EXP−2」として合成
し、使用した。更に、エステル化合物を変性した化合物
として、一般式(3)に於いてR4を炭素数2のアルキ
ル基、R5がメタクリル基になるように試作した化合物
を「EXP−3」として使用した。
【0057】〔実施例1〕ポリエステル樹脂バイロン5
00(Mn=20000,Tg=6℃,東洋紡製)固形
分100重量部に対してイソシアネート化合物D−55
0(ブロックドHMDI,大日本インキ化学工業製)を
固形分10重量部、燐酸変性化合物としてウォーターゾ
ールEF5450を固形分0.5重量部、エポキシ樹脂
としてエピクロン1055(エポキシ樹脂,大日本イン
キ化学工業製)を固形分2重量部、触媒としてネオスタ
ンU−200(ジブチル錫アセテート,日東化成製)固
形分0.1重量部、バリファインBF−1(沈降性硫酸
バリウム,堺化学製)固形分50重量部の割合で混合分
散させ、接着剤とした。
【0058】〔実施例2〕ポリエステル樹脂バイロン5
00(Mn=20000,Tg=6℃,東洋紡製)固形
分100重量部に対してイソシアネート化合物D−55
0(ブロックドHMDI,大日本インキ化学工業製)を
固形分5重量部、イソシアネート化合物B1370(ブ
ロックドIPDI,ヒュルスジャパン製)を固形分5重
量部、燐酸変性化合物「EXP−3」を固形分0.1重
量部、エポキシ樹脂としてエピクロン1055(エポキ
シ樹脂,大日本インキ化学工業製)を固形分2重量部、
触媒としてフォーメートTK−1(スズ系触媒,武田薬
品製)を固形分0.1重量部、バリファインBF−1
(沈降性硫酸バリウム,堺化学製)を固形分50重量部
の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0059】〔実施例3〕ポリエステル樹脂M6801
−30(Mn=15000,Tg=30℃,大日本イン
キ化学工業製)固形分100重量部に対してイソシアネ
ート化合物 B1370(ブロックドIPDI,ヒュル
スジャパン製)を固形分20重量部、燐酸変性化合物
「EXP−1」を固形分2重量部、アエロジル300
(シリカ)を固形分1重量部の割合で混合分散させ、接
着剤とした。
【0060】〔実施例4〕ポリエステル樹脂M6801
−30(Mn=15000,Tg=30℃,大日本イン
キ化学工業製)固形分100重量部に対してイソシアネ
ート化合物 B1370(ブロックドIPDI,ヒュル
スジャパン製)を固形分5重量部、燐酸変性化合物「E
XP−3」を固形分0.2重量部、サイメル325(メ
ラミン樹脂,三井サイナミッド製)を固形分4重量部の
割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0061】〔実施例5〕ポリエステル樹脂M6803
−40(Mn=15000,Tg=20℃,大日本イン
キ化学工業製)固形分100重量部に対してイソシアネ
ート化合物 B1358A(ブロックドIPDI,ヒュ
ルスジャパン製)固形分10重量部,燐酸変性化合物エ
ピクロンP−415を固形分2重量部、エピクロン10
50を固形分3重量部、触媒としてフォーメートTK−
1(スズ系触媒,武田薬品製)を固形分0.1部の割合
で混合分散させ、接着剤とした。
【0062】〔実施例6〕ポリエステル樹脂54−70
7(Mn=10000,Tg=20℃,大日本インキ化
学工業製)固形分100重量部にイソシアネート化合物
D−550を固形分5重量部、燐酸変性化合物エピクロ
ンP−415を固形分で固形分5重量部、触媒としてフ
ォーメートTK−1(武田薬品製)固形分0.1部の割
合で混合分散させ、接着剤とした。
【0063】〔実施例7〕ポリエステル樹脂UE−32
10(Mn=20000,Tg=45℃,ユニチカ製)
固形分30重量部とバイロン500(Mn20000,
Tg=6℃)固形分70重量部にイソシアネート化合物
B770(ブロックドIPDI,武田薬品製)固形分
20重量部、「EXP−3」を固形分0.1重量部、触
媒としてネオスタンU−200を固形分1重量部の割合
で混合分散させ、接着剤とした。
【0064】〔実施例8〕ポリエステル樹脂 PES−
310(Mn=20000,Tg=8℃,東亜合成)固
形分100重量部に対してイソシアネート化合物 D−
550を固形分10重量部,「EXP−3」を固形分
0.2重量部、エピクロン1055を固形分5重量部の
割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0065】〔実施例9〕ポリエステル樹脂 バイロン
200(Mn20000,Tg=65℃,東洋紡製)固
形分30重量部、PES−310固形分70重量部に対
してB1358A固形分30重量部、エピクロンP−4
15を固形分3重量部、触媒としてフォーメートTK−
1(武田薬品製)を固形分0.1重量部の割合で混合分
散させ、接着剤とした。
【0066】〔実施例10〕ポリエステル樹脂PES−
310固形分100重量部に対してイソシアネート化合
物D−550固形分10重量部、ウォーターゾールEF
5450を固形分1重量部、アルミペースト200N
(旭化成製)固形分10重量部の割合で混合分散させ、
接着剤とした。
【0067】〔実施例11〕実施例4の接着剤固形分1
00重量部に酸化チタン固形分50重量部の割合で混合
分散させ、接着剤とした。
【0068】〔実施例12〕実施例2の接着剤固形分1
00重量部に酸化チタン固形分200重量部比の割合で
混合分散させ、接着剤とした。
【0069】〔実施例13〕エポキシ樹脂EXA−83
45(Mn6000,大日本インキ化学工業製)固形分
100重量部にフェノール樹脂XF−7273(BPA
型レゾールフェノール,大日本インキ化学工業製)固形
分30重量部に燐酸変性エポキシ樹脂「EXP−2」を
固形分10重量部の割合で混合分散させ、接着剤とし
た。
【0070】〔実施例14〕エポキシ樹脂E1255H
X30(Mn7000,油化シェル製)固形分90重量
部とエポキシ樹脂エピクロン1055を固形分10重量
部にフェノール樹脂XF7273を固形分15重量部、
燐酸変性エポキシ樹脂「EXP−2」を固形分5重量部
の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0071】〔比較例1〕ポリエステル樹脂 PES−
360(Mn=20000,Tg=60℃)固形分10
0重量部に硬化剤としてD−550を固形分10重量
部、エピクロンP−415を固形分3重量部の割合で混
合分散させ、接着剤とした。
【0072】〔比較例2〕ポリエステル樹脂バイロン5
00(Mn=20000,Tg=6℃,東洋紡製)固形
分100重量部に対してイソシアネート化合物D−55
0(ブロックドHMDI,大日本インキ化学工業製)を
固形分10重量部、エポキシ樹脂としてエピクロン10
55(エポキシ樹脂、大日本インキ化学工業製)を固形
分2重量部、触媒としてネオスタンU−200(ジブチ
ル錫アセテート,日東化成製)を固形分0.1重量部の
割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0073】〔比較例3〕ポリエステル樹脂 バイロン
290(Mn=25000,Tg=72℃,東洋紡)固
形分100重量部にB1370を固形分5重量部、触媒
としてU−28(オクチル酸錫,日東化成)固形分0.
5重量部の割合で混合分散させた接着剤とした。
【0074】〔比較例4〕ポリエステル樹脂バイロン5
00固形分100重量部にイソシアネート化合物B13
58Aを固形分1重量部、触媒としてネオスタンU−2
00(ジブチル錫アセテート,日東化成製)を固形分
0.1重量部の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0075】〔比較例5〕ポリエステル樹脂バイロン5
00固形分100重量部にイソシアネート化合物B13
58Aを固形分10重量部、触媒としてネオスタンU−
200(ジブチル錫アセテート,日東化成製)を固形分
0.1重量部の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0076】〔比較例6〕ポリエステル樹脂M6205
−50(Mn=5000,Tg=20℃,大日本インキ
化学工業製)固形分100重量部に対してイソシアネー
ト化合物D−550を固形分10重量部、燐酸変性化合
物としてウォーターゾールEF5450を固形分1重量
部、触媒としてTK−1を固形分0.1重量部の割合で
混合分散させ、接着剤とした。
【0077】〔比較例7〕ポリエステル樹脂バイロン5
00固形分100重量部に対してイソシアネート化合物
D−550固形分20重量部、B1358Aを固形分2
0重量部の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0078】〔比較例8〕エポキシ樹脂エピコート10
07(Mn2900,油化シェル製)固形分100重量
部にフェノール樹脂XF−7273を固形分50重量部
の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0079】〔比較例9〕エポキシ樹脂EXA−834
5(Mn6000,大日本インキ化学工業製)固形分1
00重量部にフェノール樹脂XF−7273(BPA型
レゾールフェノール,大日本インキ化学工業製)を固形
分30重量部の割合で混合分散させ、接着剤とした。
【0080】接着剤の配合における樹脂の配合比は固形
分重量比で表されている。接着剤はMEK/トルエン=
1/1の希釈剤を用いて接着剤固形分が30%になるよ
うに調整した。実施例1〜14及び比較例1〜9で得ら
れた接着剤をPETフィルム(12μm)に乾燥重量で
約2g/m2 (顔料を分散させた場合は10g/m2
になるように塗布し、180℃に加熱した金属ロールを
用いて接着剤塗布面を金属板(錫メッキ鋼板)に熱圧着
させ、205±10℃ 3分の追加焼付を行いラミネー
ト鋼板を作製した。
【0081】インキを介在させる場合はグラビアインキ
(ユニビアA DIC)を裏刷りしたPETフィルム
(12μm)のインキ面に接着剤を塗布し、上記方法と
同様にラミネート鋼板を作成した。
【0082】各例で得られたラミネート鋼板において接
着性能並びに耐熱水性試験を行い、表1〜3に示した。
なお、各性能試験の条件は以下のとおりである。
【0083】〔ラミネート外観〕熱圧着後、追加焼付後
並びに熱水処理後におけるフィルム、接着剤界面の外観
(気泡の発生、フィルムの皺など)を拡大鏡または目視
により4段階で評価した。非常に良好(◎)、良好
(○)、僅かに不良(△)、不良(×)
【0084】〔加工性:デュポン衝撃試験〕1/2イン
チ、500g荷重、50cm高さの条件でラミネート鋼
板のフィルム面を裏打ちし、レトルト処理後のフィルム
の接着状態を上記と同じ4段階で評価した。
【0085】〔耐熱水性〕100℃,30分の高温熱水
処理後のラミネート鋼板の接着剤層の白化状態並びに密
着性を目視で観察し上記と同じ4段階で評価した。
【0086】〔熱安定性〕ラミネート鋼板(熱圧着後の
接着剤硬化前の状態)を10cm×10cmの寸法に切
断し、205℃1分の加熱処理を行い、フィルムの収縮
の程度を目視で観察し上記と同じ4段階で評価した。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【0090】
【発明の効果】本発明によれば接着性,耐水性,耐熱
性,経時安定性に優れたプラスチックフィルムラミネー
ト鋼板用接着剤を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C09J 163/02 161:06 163:00) (C09J 167/00 163:00) C08L 63:00 67:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムラミネート鋼板用
    接着剤組成物であって、接着剤固形分100重量部に対
    し燐酸変性化合物を0.1〜10重量部添加したことを
    特徴とするプラスチックフィルムラミネート鋼板用接着
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記した接着剤固形分が数平均分子量8
    000〜25000、ガラス転移温度0℃〜40℃、水
    酸基価3〜30のポリエステル樹脂固形分100重量部
    に硬化剤として脂肪族及び、又は脂環族のブロックイソ
    シアネート化合物固形分を5〜30重量部の割合で配合
    したものである請求項1に記載のプラスチックフィルム
    ラミネート鋼板用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記した接着剤固形分が数平均分子量3
    000以上のエポキシ樹脂固形分100重量部に硬化剤
    としてフェノール樹脂固形分を10〜40重量部の割合
    で配合したものである請求項1に記載のプラスチックフ
    ィルムラミネート鋼板用接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記した燐酸変性化合物が一般式(I)
    又は一般式(2)で表される化合物である請求項1に記
    載のプラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成
    物。 【化1】 【化2】 (R1、R2、R3はMn500〜3000のエポキシ
    樹脂及び、又は変性エポキシ樹脂である。)
  5. 【請求項5】 前記した燐酸変性化合物が一般式(3)
    又は一般式(4)で表される化合物である請求項1に記
    載のプラスチックフィルムラミネート鋼板用接着剤組成
    物。 【化3】 【化4】
  6. 【請求項6】 透明無機顔料を接着剤固形分100重量
    部に対して1〜100重量部含有する請求項1〜5のい
    ずれかに記載のプラスチックフィルムラミネート鋼板用
    接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 着色剤を含有する請求項1〜6のいずれ
    かに記載のプラスチックフィルムラミネート鋼板用接着
    剤組成物。
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