JP6840033B2 - 2液型ラミネート用接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、金属容器、電化製品あるいは建材用途向けとして用いられるラミネート鋼板用接着剤及び該接着剤を用いたラミネートフィルムに関する。
近年、表面に意匠を付与した樹脂フィルムを積層した金属板を、各種建造物の内外装(例えば住宅等の内外壁、ドア、屋根、仕切り等)、家具の部品、家電の筐体、トラック架装、車両内外装、船舶内外装、及び道路防護壁等、金属容器などに使用されることが増加している。
これらの樹脂積層金属板は、以下の工程で製造される場合が多い。まず、金属板上または樹脂フィルム上に接着剤を積層(例えば塗工)することで、金属板上または樹脂フィルム上に接着層を形成する。ここで、接着剤は溶剤に溶解または溶剤中に分散した状態で金属板上または樹脂フィルム上に積層される場合がある。ついで、接着層を加熱することで接着剤を軟化させる。接着層に溶剤が含まれる場合、加熱によって溶剤が蒸発する。ついで、金属板と樹脂フィルムとを圧着する。
意匠に関しては、積層する前に樹脂フィルムにエンボスや印刷模様を付与し、意匠付きの樹脂フィルムを積層して付与する場合(以下、前意匠と称す)、金属板に樹脂フィルムを積層した後に、樹脂フィルム表面にエンボス加工や印刷・焼付けをして付与する場合の両方がある(以下、後意匠と称す)。金属容器の外側のように、積層後金属板を加工して成形する場合は、意匠が加工により変化するため、後者の工程で付与する場合が多い。さらに、シルク印刷模様や3次元的な印刷模様のように高級な意匠を付与する場合も、積層工程の加熱で意匠が変化することを回避するため、後者の工程で作製される場合が多い。
この樹脂積層金属板の接着剤には、ポリエステルを主樹脂とし、硬化剤にイソシアネートを用いた接着剤が一般的に使用さる。しかしながら、従来の接着剤を使用した場合、樹脂フィルム/接着剤界面でアンカー効果を発現して密着力を確保するために、接着剤層を高温に加熱して樹脂フィルムを積層する必要があった。この結果、前意匠の場合は積層工程で樹脂フィルム表面まで加熱され、エンボス模様が変化することや印刷されたインキの変色し、印刷意匠が限定されるなどの問題があった。また、後意匠の場合は、積層工程で樹脂フィルムが表面まで加熱され、表面に凹凸ができて後工程で印刷される模様に滲みやボヤケが発生して鮮明度が劣る場合があった。さらに両工程ともに、積層時の加熱により樹脂フィルムが熱劣化し、歩留まりが低下する場合があった。
そこで、樹脂積層金属板製造工程で、積層温度を降下することが求められてきた。しかしながら、積層温度を降下させると、接着剤が十分に軟化しないため、樹脂フィルム/接着剤界面でのアンカー効果が得られず、密着力を十分に発現できない場合が多い。
また、軟化温度の低いポリエステル樹脂を使用して樹脂フィルム/接着剤界面でのアンカー効果を確保しても、低温では硬化反応活性が低くて硬化反応が十分に進行せず、積層後の接着剤強度が不十分になりやすい。この結果、接着剤層が凝集破壊して、金属板/樹脂間の密着力が十分に確保できない場合があった。逆に、触媒などで活性低下を補完しても、硬化反応速度を速くしすぎると積層前に接着剤が硬化してしまい、アンカー効果を十分発現できない。従って、これらの問題を解決するには、接着剤層の軟化温度の適度な降下と積層温度での硬化反応速度の適正化がキーになる。
従来、ポリエステル樹脂の軟化温度、ポリエステル、イソシアネートの官能基量の増加や触媒種・添加量を適正化にした樹脂、イソシアネートの解離温度を規定した樹脂が開示されているが、いずれの樹脂を接着剤に使用しても、金属板/樹脂フィルム間で強固な密着力を発現、樹脂フィルムの印刷意匠を確保し、かつ、目標の製造歩留まりで製造できる樹脂積層金属板は得られなかった。
例えば、特許文献1および2に開示されている熱硬化性樹脂では、硬化剤を適正な温度で解離するブロックイソシアネートにすることにより、樹脂積層前後の接着剤の硬化度を制御できることが示唆されている。すなわち、積層温度まで解離しないブロックイソシアネートを選択することにより、積層直前まで接着剤層の柔軟性を保持し、樹脂フィルム/接着剤界面のアンカー効果を確保できる。そして積層後には解離したイソシアネートとポリエステルとの間の硬化反応が進行して、接着剤層の強度を発現できる可能性がある。しかしながら、当該樹脂には、添加するブロックイソシアネートが1種であるため、解離温度幅が狭く、積層前後の接着剤の硬化度を理想的に制御することが困難であった。この結果、目標の密着強度を達成できない場合があった。
特開2004−149703 特開2014−172930
本発明の課題は、ラミネート温度の低温化を実現しつつ、金属板/樹脂フィルム間の強固な密着性、ラミネート適性、ブロッキング性、加工部煮沸性を兼備し、樹脂フィルムの高度な意匠を発現できる2液硬化型ラミネート接着剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、特定の分子量、ガラス転移温度(Tg)を有するポリエステル樹脂と、解離温度が異なる2種以上のブロックイソシアネートを各々適量組み合わせ採用することで、上記課題を達成できることを見出し、本発明に至った。
即ち、ガラス転移温度30〜80℃のポリエステル樹脂(A)、ガラス転移温度−30〜20℃のポリエステル樹脂(B)、解離温度範囲が100〜120℃であるブロックイソシアネート(C1)、及び140〜160℃であるブロックイソシアネート(C2)を含有する主剤と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する硬化剤を必須成分としており、かつ、100℃〜140℃で加熱した際のゲル分率が10〜55%、100〜140℃で加熱後、40℃5日間保持もしくは230℃で30秒間加熱後のゲル分率が70%以上となることを特徴とする2液型ラミネート用接着剤組成物を提供するものである。
本発明は、更に前記した組成物にエポキシ樹脂を含有する2液低温硬化型ラミネート用接着剤組成物に関する。
本発明は、更に前記した組成物にシランカップリング剤を含有する2液低温硬化型ラミネート用接着剤組成物に関する。
本発明は、更に前記した組成物にポリカーボネートジオールを含有する2液低温硬化型ラミネート用接着剤組成物に関する。
本発明は、更にガラス転移温度30〜80℃のポリエステル樹脂(A)100質量部(固形分換算)に、ガラス転移温度−30〜20℃のポリエステル樹脂(B)を30〜150質量部、解離温度範囲が100〜120℃であるブロックイソシアネート(C1)、及び140〜160℃であるブロックイソシアネート(C2)の総量を1〜50質量部、エポキシ樹脂(E)10〜50質量部、シランカップリング剤(F)を1〜30質量部、及びポリカーボネートジオール(G)を1〜30質量部を含有する主剤と、ポリイソシアネート化合物(D)を含有する硬化剤からなる2液型ラミネート用接着剤組成物であって、主剤中のポリエステル樹脂(A)100質量部に、硬化剤中のポリイソシアネート化合物(D)の配合量が30〜80質量部である2液型ラミネート用接着剤組成物に関する。
本発明は、更に該2液型ラミネート用接着剤組成物を、プラスチックフィルムの少なくとも片面に塗布し、塗布面を乾燥してなるラミネート用フィルムに関する。
本発明は、ラミネート温度の低温化を実現しつつ、金属板/樹脂フィルム間の強固な密着性、ラミネート適性、ブロッキング性、加工部煮沸性を兼備し、樹脂フィルムの高度な意匠を発現できる2液硬化型ラミネート用接着剤組成物を提供することができる。
本発明は、ガラス転移温度30〜80℃のポリエステル樹脂(A)、ガラス転移温度−30〜20℃のポリエステル樹脂(B)、解離温度範囲が100〜120℃であるブロックイソシアネート(C1)、及び140〜160℃であるブロックイソシアネート(C2)を含有する主剤と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する硬化剤を必須成分としており、かつ、100℃〜140℃で加熱した際のゲル分率が10〜55%、100〜140℃で加熱後、40℃5日間保持もしくは230℃で30秒間加熱後のゲル分率が70%以上となることを特徴とする2液型ラミネート用接着剤組成物を提供することで目的とする本発明の効果を奏するものである。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物では、ガラス転移温度(Tg)が相異なる2種類のポリエステル樹脂(A)と(B)、解離温度範囲が互いに異なる2種以上のブロックイソシアネート(C1)、(C2)及びポリイソシアネート化合物(D)を必須とする。
まず、本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物で使用するポリエステル樹脂(A)としては、ガラス転移温度(Tg)が30〜80℃の範囲のものが好ましく、40〜60℃であればより好ましい。ガラス転移温度(Tg)が30℃を下回ると接着剤硬化後の凝集力が低下する傾向が見られ、反対に80℃を上回るとラミネート時に接着剤が溶融軟化し難くなり、ラミネート性が低下する傾向がある。
一方のポリエステル樹脂(B)としては、ガラス転移温度(Tg)−30〜20℃の範囲のものが好ましく、−20〜0℃であればより好ましい。ガラス転移温度(Tg)が−30℃を下回ると加熱時に接着剤が軟化しすぎてしまい、泡などを巻き込みやすい傾向がある。反対に20℃を上回るとラミネート性が低下する傾向がある。
ポリエステル樹脂(A)、(B)共に、多塩基酸成分と多価アルコール成分とをエステル化反応させたものであればよい。
多塩基酸成分としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、などの1種以上の二塩基酸及び、これらの酸の低級アルキルエステル化物が主として用いられ、必要に応じて、安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上の多塩基酸などが併用される。
多価アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのニ価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールを併用することができる。これらの多価アルコールは単独で、又は2種以上を混合して使用することが出来る。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物に用いるポリエステル樹脂(A)の市販品としては、例えば、東洋紡(株)社製のバイロン(VYLON)103、同200、同220、同226、同240、同245、同270、同280、同290、同296、同600、同660、同885、バイロン(VYLON)GK250、同360、同640、同780、同810、ユニチカ(株)社製エリーテル(ELITEL)UE−3500、同3200、同9200、同3201、同3203、同3600、同9600、同3660、同3210、同3215、同3216、同3620、同3240、同3250、同3370、同3380、同3350、同3300、東亞合成(株)社製アロンメルト(Aronmelt)PES−360、同316、SKケミカル社製スカイボン(SKYBON)ES−100、同110、同120、同160、同250、同403、同410、同420、同450、同460M、同600、同660、同710、同750、同850、同900M、同901、同910、同955などが挙げられる。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物に用いるポリエステル樹脂(B)の市販品としては、例えば、東洋紡(株)社製のバイロン(VYLON)300、同500、同516、同550、同560、同630、同650、同670、バイロン(VYLON)GK130、同140、同150、同180、同190、同330、同590、同680、同890、バイロン(VYLON)BX−1001、ユニチカ(株)社製エリーテル(ELITEL)UE−3220、同3223、同3230、同3231、同3400、東亞合成(株)社製アロンメルト(Aronmelt)PES−310、同320、同340、同345、同380、同390、SKケミカル社製スカイボン(SKYBON)ES−215、同220、同300、同320、同350、同360、同360M、同365、同500、同510、同601、同906などが挙げられる。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物で使用するブロックイソシアネート(C)としては、解離温度範囲が100〜120℃であるブロックイソシアネート(C1)、及び140〜160℃であるブロックイソシアネート(C2)の温度範囲が互いに異なるブロックイソシアネートを含有すること、即ち各温度範囲から少なくとも1種以上のブロックイソシアネートを含有する事を必須とする。尚、解離温度とは、ブロック剤がイソシアネート基から脱離する温度のことをいう。
一般的に熱硬化型接着剤はポリエステル樹脂などのベース樹脂とイソシアネート樹脂などの硬化性樹脂を十分に反応させることで皮膜が架橋し、強固な接着性や耐久性を保持するに至る。一方、基材にラミネートされる際には接着剤が熱により適度に溶融・軟化していないと基材に均一に付着せず接着面がムラを生じさせる。また、硬化が不足し、接着剤が軟化しすぎた場合にはラミネート時に流動性が高くなり、泡などを巻き込み易くなる。
更に接着剤が急激に硬化した場合、皮膜に増大な内部応力が生じることから基材との密着不良を引き起こす原因となる。よって、ラミネート時の加熱では溶融・軟化すると並行して内部応力が溜まらぬ程度に適度に硬化し、その後の加熱工程で更に反応を進め、最終的に十分に反応させた強度に優れる接着剤が理想となる。
すなわち、前意匠の場合は、積層温度で解離するブロックイソシアネートのみでなく、積層温度よりも低温で解離するブロックイソシアネートを混合する。これにより、樹脂フィルム積層直前の接着剤の柔軟性を確保しながらも接着剤層が流れない程度の粘度を発現することができる。さらに、積層後は、積層温度で解離したブロックイソシアネートと主剤ポリエステル樹脂との間の硬化反応が進行し、接着剤層の強度を確保できる。具体的には、主剤ポリエステルを十分軟化させる温度までの加熱は最低限必要なので、低温解離ブロックイソシアネートの解離温度の範囲を、100〜120℃にする。これにより、当該温度での低温解離ブロックイソシアネートとポリエステル樹脂間の硬化反応を確実に進行させ、接着剤層の流れを防止する。さらに、フィルム初期意匠を変化させない温度でも硬化反応が十分に進行するために、高温解離ブロックイソシアネートの解離温度の範囲を140〜160℃にする。
また、後意匠の場合は、2種のブロックイソシアネートを混合することにより、積層温度とエンボス加工や印刷・焼付けの温度とに差をつけて設定できる。具体的には、積層温度を低温解離ブロックイソシアネートの解離温度超、高温解離ブロックイソシアネートの解離温度未満に設定する。これにより、前意匠の場合と同様に接着剤の柔軟性を確保しながらも接着剤層が流れない程度の粘度を発現することができる。そしてエンボス加工、印刷焼付けの温度を高い方のブロックイソシアネートの解離温度以上に設定することにより、印刷工程以降に高温解離ブロックイソシアネートと主剤ポリエステル樹間の硬化反応が進行し、接着剤層の強度を確保できる。具体的には、低温解離ブロックイソシアネートの解離温度を、100〜120℃にすることにより、接着剤層の低温での柔軟性と流れを防止できるレベルの粘度を確保する。これにより、樹脂フィルム表面に凹凸を発生することなく、金属板上に積層できる。一方、高温解離ブロックイソシアネートの解離温度を140〜160℃にすることにより、エンボス加工に必要な温度もしくは印刷焼付けに必要な温度(通常はいずれも200℃以上)で、接着剤層の硬化を促進できる。
前記した解離温度の異なるブロックシソシアネートが想定した温度条件で効果を発現しているかを確認する手段として、皮膜のゲル分率を測定して架橋度を推定する方法がある。この方法は、一定の加熱条件で処理した皮膜を沸騰させた溶剤中に一定時間浸漬させることで、未架橋の皮膜成分が溶解して溶剤中に抽出されることから、浸漬前後の皮膜の重量差を測定することにより皮膜の架橋度の推定ができる(JIS K6796)。
本組成物は前記手法を用いて皮膜のゲル分率を測定した場合、100℃〜140℃で加熱した際のゲル分率が10〜55%、100〜140℃で加熱後、40℃5日間保持もしくは230℃で30秒間加熱後のゲル分率が70%以上となり、これは前記した解離温度の異なるブロックイソシアネートが効果を発現していることを確認できるものである。
尚、前記ブロックイソシアネート(C)としては、前記した解離温度の範囲であれば一般的なものでよく、1モルのトリメチロールプロパンに3モルの有機ジイソシアネートを付加して得られるアダクト、3モルの有機ジイソシアネートに1モルの水を反応させて得られるビュレット、または3モルの有機ジイソシアネートの重合で得られるイソシアヌレート等の結合形態を有する多官能の有機ポリイソシアネートを使用し、又、ポリイソシアネートとポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールまたは必要によりこれらと低分子ポリオールを反応させて得られるポリウレタンポリイソシアネート化合物を使用する。これらの例として、芳香族ポリイソシアネートとしては、2,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート若しくはその化合物)、4,4‘−トルイジンジイソシアネート、4,4’ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(2,2,4−または2,4,4−)、リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,3−または1,4−)、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(−2,4−または−2,6−)、ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック化するブロック剤としては、フェノール、クレゾール(o,m,p)、キシレノール、などのフェノール類、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、などのアルコール類、アセトオキシム、メチルエチルケトンオキシム、アセトアルドキシム、ホルムアルドキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム類、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン類、ε―カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピオラクタムなどのラクタム類などのブロック剤を挙げることができる。この市販品としては、日本ポリウレタン(株)社製コロネートAP−M、同MS−50、同2503、同2507、同2513、同2515、住化バイエルウレタン社製デスモジュールBL1100、同1265MPA/X、BL3272、同BL3575、同BL3475、同BL3370、同BL4265、同BL5375、同PL350、同PL340、同VPLS2253、同VPLS2257、同VPLS2078/2、スミジュールBL3175、旭化成ケミカルズ社製デュラネートMF−K60B、同SBN−70D、同MF−B60B、同17B−60P、同TPA−B80E、同E402−B80B、三井化学社製タケネートB−830、同B−815N、同B−820NSU、同B−842N、同B−846N、同B870N、同B874N、同B882Nなどが挙げられる。
また、ポリイソシアネート化合物(D)も同様に前記した成分のものでよく、この市販品としては、住化バイエルウレタン社製、デスモジュール N75MPA/X、同デスモジュール N3200、同スミジュール N3300、同スミジュール N3390、同デスモジュール N3400、同デスモジュール N3600、同デスモジュール N3790、同デスモジュール N3800、同デスモジュール N3900、同デスモジュール XP2580、同デスモジュール XP2840、同スミジュール HT、同デスモジュール Z4470BA、同デスモジュール XP2565、同デスモジュール XP2838、同デスモジュール L75 ( C )、同デスモジュール UL75XP、同デスモジュール IL1351BA、同デスモジュール IL1451BA、同デスモジュール E14、同デスモジュール E15、同デスモジュールEXP2605、同スミジュール E21−1、同スミジュール E21−2、同SBUイソシアネート 0620、同SBUイソシアネート M393、同デスモジュール E22、同デスモジュール E23、同デスモジュール E29、同デスモジュール RE、同デスモジュール RFE、旭化成ケミカルズ社製デュラネート24A−100、同デュラネート22A−75PX、同デュラネートTPA−100、同デュラネートTHA−100、同デュラネートP−301−75E、同デュラネート21S−75E、同デュラネート18H−70B、同デュラネートMFA−75X、同デュラネートE402−90T、同デュラネートE405−80T、同デュラネートTSE−100、同デュラネートTSA−100、同デュラネートTSS−100、同デュラネートD−101、同デュラネートD−201、三井化学社製タケネートD−101A同タケネートD−102、同タケネートD−103、同タケネートD−103H、同タケネートD−103M2、同タケネートD−104、同MT−オレスターP−20、同MT−オレスターP49−75S、同MT−オレスターP51−70、同MT−オレスターP53−70S、同MT−オレスターP56−70SS、同タケネートD−204、同タケネートD−204EA、同タケネートD−212、同タケネートD−212L、同タケネートD−212M6、同タケネートD−215、同タケネートD−217、同タケネートD−218、同タケネートD−219、同タケネートD−262、同タケネートD−268、同タケネートD−251A、同MT−オレスターP3300、同タケネートD−110N、同タケネートD−120N、同タケネートD−127N、同タケネートD−140N、同タケネートD−160N、同タケネートD−165N、同タケネートD−170N、同タケネートD−170HN、同タケネートD−172N、同タケネートD−177N、同タケネートD−178N、同MT−オレスターNP1200、同タケネートWD−220、同タケネートWD−240、同タケネートWD−250、同タケネートWD−720、同タケネートWD−723、同タケネートWD−725、同タケネートWD−726、同タケネートWD−730などが挙げられる。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物は、更にエポキシ樹脂(E)を加えれば塗膜の密着性を向上させる事が出来る。エポキシ樹脂(E)としては、一般的に市販されているエピ−ビス型、ノボラック型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、ポリグリコールエーテル型、グリコールエーテル型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、レゾルシン型等の各種エポキシ樹脂が挙げられる。
前記エポキシ樹脂の市販品としては、BPAタイプのものは、エピコート(EPIKOAT)1001、エピコート(EPIKOAT)1004、EPICLON N−865、EPICLON N−870等の変性ノボラック型エポキシ樹脂等があげられ、より好ましくはビスフェノールAを含まないエポキシ樹脂(C−1)の例として、DIC(株)社製のEPICLON N−730、EPICLON N−740、EPICLON N−770等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、EPICLON N−660、EPICLON N−665、EPICLON N−670、EPICLON N−673、EPICLON N−680、EPICLON N−690、EPICLON N−695、旭化成エポキシ(株)社製のAER ECN−1273、同社製AER ECN−1299等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
さらにビスフェノールAを含まないエポキシ樹脂であれば、特に、居住衛生面や食品用途で、未反応ビスフェノールAが溶出しないことから好ましい。
なお、前記ビスフェノールAを含まないエポキシ樹脂とは、ビスフェノールA骨格由来の構造を含まないエポキシ樹脂を意味する。
また、本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物に、シランカップリング剤(F)を更に加えても良く、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ヘキサメチルジシラザン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることが出来る。
更に、本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物に更にポリカーボネートジオール(G)を添加する場合、(G)の数平均分子量は500〜3000が好ましく、より好ましくは数平均分子量800〜2000であり、水酸基価としては20〜200が好ましく、より好ましくは50〜150であり、ポリエステル樹脂(A)100重量部に対し、ポリカーボネートジオール(G)1〜30重量部含有するのが好ましく、より好ましくは5〜20重量部である。数平均分子量が500を下回ると耐水性の向上が不十分となる傾向にあり、数平均分子量が3000を上回ると他樹脂との相溶性が低下する傾向にある。また、水酸基価が20以下であると反応性が低くなり、耐水性の向上が低い傾向にあり、水酸基価が200以上であると反応過多となり、加工性が低下する傾向にある。この市販品としては(株)ダイセル社のプラクセルCD205PL、同CD210、同CD220、同CD220PL、旭化成ケミカルズ(株)社のデュラノールT6002、T6001、T5652、T5651、T5651J、T5651E、G4672、T4671、T4692、T4691などが挙げられる。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物は、前記ポリエステル樹脂(A)100質量部(固形分換算)に対して、前記ポリエステル樹脂(B)30〜150質量部であることが好ましく、より好ましくは70〜110質量部である。ポリエステル樹脂(B)が30質量部より低いと接着剤のTgが高すぎ、ラミネート性が低下する。また、150質量部を超えるとTgが低すぎることから、加熱時に接着剤が軟化しすぎてしまい、泡などを巻き込みやすい傾向がある。また、解離温度が異なる2種以上のブロックイソシアネート(C1)、(C2)の総計が前記ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量部である。ブロックイソシアネート(C)の合計が1質量部より低いと接着剤の架橋度が低く、凝集力が低い傾向がある。反対に50質量部を超えると未反応の官能基が空気中の水分と反応し、剛直な構造を取ることから加工性が低下する傾向がある。また、ポリイソシアネート化合物(D)は前記ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、30〜80質量部であることが好ましく、より好ましくは45〜65質量部である。ポリイソシアネート化合物(D)が30質量部より低いとポリエステル樹脂とのウレタン化反応が不十分となり、ラミネート時の基材追従性に劣る。反対に80質量部を超えると前記同様、空気中の水分と余分に反応してしまい、脆弱な皮膜になる懸念がある。更にエポキシ樹脂(E)は前記ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、10〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは
25〜35質量部である。エポキシ樹脂(E)が10質量部より低いと基材との密着強度が得られないことが多く、反対に50質量部を超えると皮膜の柔軟性に欠け、加工性が劣る傾向がある。また、シランカップリング剤(F)は前記ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量部である。シランカップリング剤(F)が1質量部より低いと本来の効果が低く、基材密着性の向上は見込まれず、反対に30質量部を超えると未反応の状態で基材/接着剤界面へ
多量に存在し、密着不良を引き起こす懸念がある。また、ポリカーボネートジオール(G)は前記ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量部である。ポリカーボネートジオール(G)が1質量部より低いと本来の効果が低く、耐水性の向上は見込まれず、反対に30質量部を超えると硬化阻害を引き起こし、接着剤の凝集力が低くなる傾向がある。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物に使用できる希釈溶剤としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらのうち通常はメチルエチルケトン、酢酸エチルや、これらの混合物を使用するのが好ましい。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物には、着色することを目的に有機顔料又は無機顔料を使用することができる。この成分としては例えば、クロム酸塩(黄鉛、クロムバーミリオン)フエロシアン化物(紺青)、硫化物(カドミウムエロー、カドミウムレッド)、酸化物(酸化チタン、ベンガラ、鉄黒)硫酸塩(硫酸バリウム、硫酸鉛)、珪酸塩(群青、珪酸カルシウム)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)燐酸塩(コバルトバイオレット)金属粉末(アルミニウム粉末、ブロンズ)炭素(カーボンブラック)の如き無機顔料、アゾ系(ベンジジンイエロー、ハンザエロー、バルカンオレンジ、パーマネントレッドF5R、カーミン6B、レーキレッドC、クロモフタールレッド、クロモフタールエロー)、フタロシアニリン系(フタロシアニンブルー、フタロシアニリングリーン)、建染染料系(インダスレンブルー、チオインジゴボルドー)染付レーキ系(エオシンレーキ、キノリンエロー、ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ)、キナクドリン系(シンカシアレッド、シンカシアバイオレット)ジオキジシン系(PVファストバイオレットBL)等如き有機顔料を挙げることができ、これらを単独あるいは混合して用いてよい。これらの顔料は、塗膜を着色し意匠性を付与することを可能とし、求められるデザインに対し、任意の有機顔料、無機顔料を添加することができる。
なかでも酸化チタンなどの白色顔料は鋼鈑特有のくすんだ外観色を隠蔽する目的で好適に使用することができる。ラミネート鋼鈑に隠蔽性を付与する手段として一般的には酸化チタンなどを練り込んだ厚みのあるプラスチックフィルムを使用するが、接着剤に酸化チタンなどを含有させることで隠蔽性を発現させ、プラスチックフィルムの薄膜化を可能とし、場合によっては透明フィルムを使用出来ることから大幅なコストダウンに繋がる。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物に使用可能な酸化チタンとしては硫酸法で製造された粒径が0.1〜0.4μmの範囲であり、表面処理剤としてシリカもしくはアルミナ処理されたものが好適に使用される。また、配合量としては接着剤の性能を損なわない範囲であれば特に制限されるものでは無いが、前記ポリエステル樹脂(A)〜エポキシ樹脂(E)成分の合計を100質量部とした場合に、酸化チタンとして30〜200質量部が好ましく、より好ましくは、50〜100質量部の範囲である。酸化チタンとして塩素法で製造されたものは硫酸法で製造されたものよりも一般的にモース硬度が大きく、印刷時にドクターブレードを摩耗させ易いことから作業性を低下させる傾向がある。酸化チタンの粒子径は0.1μmを下回ると隠蔽性が劣り、0.4μmを超えると練肉阻害を引き起こす傾向がある。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物には、適宜必要に応じ滑剤、消泡剤、レベリング剤、顔料等を添加することが可能である。また、硬化補助剤として、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、イソシアネート樹脂、ポリアミド樹脂等の他の硬化剤を併用しても良く、これらは塗料の焼付け条件やフィルム塗工の場合は、その乾燥条件、ラミネート条件により適切なものを併用することが可能である。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物は、エアースプレー、エアレススプレーまたは静電スプレーの如き、各種のスプレー塗装、浸漬塗装、ロールコーター塗装、グラビアコーターならびに電着塗装等公知の手段により、鋼板、アルミニウム板等の金属基材やPETペットフィルム等の塗料・接着剤として塗装することが出来る。塗布量は、乾燥塗膜厚では、0.1〜20μm程度が好ましい。本組成物の塗布量としては、固形分で2〜20g/m、好ましくは、4〜10g/mの塗工条件で使用される。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物をフィルム用接着剤として使用する場合、前述の通り乾燥塗布量は2〜20μmの範囲内が好ましい。2〜20μmの範囲内であれば、連続均一塗布性に優れ、意匠性や接着性が良好な状態を確保でき、フィルム巻き取り時のブロッキング性も解消される。2μm未満になった場合は連続均一塗布性に難点が生じ易く、物性と意匠性の発現が困難である。また、加圧熱水処理における水蒸気のバリヤー性がやや劣り、接着剤/プラスチィックフィルム界面に水分が滞留し易く、レトルト白化を引き起こす可能性がある。一方、20μmを超えると、塗布後における溶剤離脱性が低下し、作業性が低下する上に残留溶剤の問題が生じ易くなることによりフィルム巻き取り時のブロッキング性が著しく低下する場合がある。
また、本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物は、100〜280℃、1秒〜30分間なる範囲内で焼付けされることが好ましい。またPET、PP等のフィルム基材に塗装される場合には、80〜180℃、1〜30秒の範囲で乾燥し、その後、金属板に100〜300℃での範囲内の温度でラミネートされれば、接着剤として優れた性能を発揮することができる。
プラスチックフィルムとしては特に限定するものでは無いが、ペットフィルム、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニル系フィルム、ナイロンフィルム並びにアクリルフィルムに対して用いることができる。また、ラミネートする鋼板としては、シート状又はコイル状の鋼板、鋼箔、鉄箔、該鋼板に表面処理を施したものが挙げられる。鋼板以外にもアルミ板を用いることもできる。特に、上層がクロム水和酸化物、下層が金属クロムの二層構造をもつ電解クロム酸処理鋼板、極薄スズめっき、ニッケルめっき鋼板、亜鉛めっき鋼板、クロム水和酸化物被覆鋼板或いはリン酸塩処理クロム酸塩処理した鋼板等が挙げられる。
本発明の2液型ラミネート用接着剤組成物を塗布したフィルムを鋼板にラミネートする方法の一例をあげる。プラスチックフィルムに接着剤を均一にドライ膜厚4μm程度になるように塗布し、溶剤を蒸発させる。使用するプラスチックフィルムは予め印刷処理を施したものを使用しても良い。プラスチックフィルムと鋼板を、接着剤を介して板温又は加熱ロールを180〜250℃の任意の温度になるように設定し熱圧着する。本発明の樹脂組成物を使用した接着剤は、ラミネート時の熱のみにより、瞬時に熱硬化が起こり、密着力等を発現する。このようにして得られたプラスチックフィルムラミネート鋼板は、意匠性、耐食性、加工密着性及び耐レトルト性に優れ、多種な用途に使用できる。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明する。例中「部」及び「%」は、「質量部」、「質量%」を各々表わす。
表1〜5に示した割合(表中の数字は固形分重量比率を示す)で下記の原料を電子天秤にて計量・混合後、分散攪拌機を用いて25℃の温度下、3000rpmの回転数で1分間攪拌し、実施例1〜20、比較例1〜14の接着剤を作製した。
(1)ポリエステル樹脂(A−1)
バイロンGK360、東洋紡(株)製、ガラス転移温度56℃、30%溶液(メチルエチルケトン/酢酸エチル=50/50の混合溶液で溶解)
(2)ポリエステル樹脂(A−2)
バイロンGK140、東洋紡(株)製、ガラス転移温度20℃、30%溶液(メチルエチルケトン/酢酸エチル=50/50の混合溶液で溶解)
(3)ポリエステル樹脂(A−3)
エリーテルUE−3690、ユニチカ(株)製、ガラス転移温度90℃、30%溶液(メチルエチルケトン/酢酸エチル=50/50の混合溶液で溶解)
(4)ポリエステル樹脂(B−1)
バイロン550、東洋紡(株)製、ガラス転移温度−15℃、30%溶液(メチルエチルケトン/酢酸エチル=50/50の混合溶液で溶解)
(5)ポリエステル樹脂(B−2)
エリーテルUE−3410、ユニチカ(株)製、ガラス転移温度−32℃、30%溶液(メチルエチルケトン/酢酸エチル=50/50の混合溶液で溶解)
(6)ポリエステル樹脂(B−3)
バイロンGK103、東洋紡(株)製、ガラス転移温度47℃、30%溶液(メチルエチルケトン/酢酸エチル=50/50の混合溶液で溶解)
(7)ブロックイソシアネート(C1−1)=BL3475BA/SN(解離温度100℃)、住化コベストロウレタン(株)社製
(8)ブロックイソシアネート(C2−1)=スミジュールBL3175(解離温度140℃)、住化コベストロウレタン(株)社製
(9)ブロックイソシアネート(C1−2)=デュラネートMF−B60X(解離温度120℃)、旭化成ケミカルズ(株)社製
(10)ブロックイソシアネート(C2−2)=デスモジュールBL3272MPA(解離温度160℃)、住化コベストロウレタン(株)社製
(11)ブロックイソシアネート(X−1)=MF−K60B(解離温度90℃)、旭化成ケミカルズ(株)社製
(12)ブロックイソシアネート(X−2)=デスモジュールVPLS2078/2(解離温度170℃)、住化コベストロウレタン(株)社製
(13)ポリイソシアネート化合物(D)=バーノックDN980(HDIイソシアヌレート型)、DIC(株)製
(14)エポキシ樹脂(E)
エピクロンN−660、DIC(株)製 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、50%メチルエチルケトン溶液
(15)シランカップリング剤(F)=KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製
(16)ポリカーボネート樹脂(G)=プラクセルCD210、ダイセル化学(株)製数平均分子量1000、水酸基価約110
〔試験パネルの作製〕
(1)実施例1〜20、及び比較例1〜14ラミネート用接着剤を金属板(GI鋼板)に乾燥膜厚10μmになるようにバーコーターにて塗布し、ドライヤーで乾燥した。
(2)i)硬化度測定
a.(1)で作成した金属板を樹脂フィルム積層時想定の加熱条件である110℃/30秒で処理した。
b.(1)で作成した金属板を樹脂フィルム積層時想定の加熱条件である110℃/30秒で処理した後、養生処理を想定した加熱条件として40℃/5日間で処理した。
c.(1)で作成した金属板を樹脂フィルム積層時想定の加熱条件である110℃/30秒で処理した後、後意匠工程を想定した加熱条件として230℃/30秒で処理した。
ii)その他ラミネート後物性
(1)で作成した金属板とPETフィルムを150℃、60m/minでラミネートし、テストピースを得た。テストピースは235℃、85秒、追焼きした後、評価に供した。
〔評価試験方法〕
(評価項目1:接着剤硬化度(ゲル分率))
前記試験パネルをキシレンに浸漬させ、リフラックスして抽出させた際のパネル自体の
質量差を求め、下記に示す式にてゲル分率とした。

ゲル分率(%)=(抽出前の質量−抽出後の質量)÷塗布量×100
(評価項目2:ラミネート適性)
気泡の発生、フィルムの皺など、ラミネート後のテストピースの面状態をPETフィルム面側からの外観について目視により、次の4段階で評価した。○以上が合格レベルである。
◎:気泡、皺、ムラなどが無く非常に良好である。
○:気泡、皺、ムラなどが僅かに見られるが、大部分が良好である。
△:気泡、皺、ムラなどが比較的多く見られる。
×:気泡、皺、ムラなどが大部分の多くに見られる。
(評価項目3:ブロッキング性)
8cm×8cmにカットしたサンプルフィルムの接着剤塗工面を張り合わせ、0.3MPaの圧力で40℃の雰囲気に72時間保持した後に、張り合わせたフィルム同士を剥離速度1000mm/minで180°の角度でピールした際の剥離強度を測定した。
○以上が合格レベルである。
◎:0.5N/cm未満
○:0.5〜1.0N/cm
△:1.1〜1.5N/cm
×:1.6N/cm以上
(評価項目4:加工部煮沸性)
張り合わせたフィルム同士を折り曲げ加工し、90℃30分煮沸処理後のフィルムの剥離を目視により4段階で評価した。○以上が合格レベルである。
◎:全く剥離が無い。(剥離面積0%)
○:僅かに剥離が見られる。(剥離面積1〜10%)
△:比較的多く剥離が見られる。(剥離面積11〜50%)
×:半分以上の面積が剥離している。(剥離面積51〜100%)
(評価項目5:ピール強度)
2.5cm幅にカットしたテストピースを剥離速度30mm/minで180°の角度でピールした際の剥離強度を測定した。○以上が合格レベルである。
◎:46N/2.5cm以上
○:40〜45N/2.5cm
△:20〜39N/2.5cm
×:20N/2.5cm未満
評価結果を表1〜5に示す。表中の数値は固形分換算による質量部を示す。
Figure 0006840033
(*a:110℃/30秒 b:110℃/30秒+40℃/5日
c:110℃/30秒+230℃/30秒
Figure 0006840033
(*a:110℃/30秒 b:110℃/30秒+40℃/5日
c:110℃/30秒+230℃/30秒
Figure 0006840033

(*a:110℃/30秒 b:110℃/30秒+40℃/5日
c:110℃/30秒+230℃/30秒
Figure 0006840033
(*a:110℃/30秒 b:110℃/30秒+40℃/5日
c:110℃/30秒+230℃/30秒
Figure 0006840033
(*a:110℃/30秒 b:110℃/30秒+40℃/5日
c:110℃/30秒+230℃/30秒
尚、本発明におけるGPCによる数平均分子量及び重量平均分子量(何れもポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
ガラス転移温度(Tg)の測定は、示差雰囲気下、冷却装置を用い温度範囲−80〜450℃、昇温温度10℃/分の条件下、DMA法で実施した。
また、ブロック剤がイソシアネート基から脱離する解離温度は、ブロックイソシアネート化合物の50重量%メチルエチルケトン溶液を、塩化臭素板に薄く塗り、窒素雰囲気下20℃で5時間以上乾燥させた後、加熱炉により窒素雰囲気下で20℃から、10℃間隔で5分間一定温度加熱し、逐次、赤外分光光度計(FT−IR)によりリアルタイムに測定し、各々のイソシアネート基に由来する吸収ピークの発現が開始された温度をブロックイソシアネート化合物のブロック解離温度とした。
実施例に示した2液型ラミネート用接着剤組成物では、ラミネート適性、ブロッキング性、加工部煮沸性、ピール強度共にバランスのよい合格品(○以上)が得られた。また、解離温度の異なるブロックイソシアネートを先に述べた適正範囲量内で使用することにより、異なる温度条件下で想定通りのゲル分率を示していることが確認できた。一方、比較例の接着剤組成物においては、ラミネート適性、ブロッキング性、加工部煮沸性、ピール強度の何れかが欠如した結果となった。
本発明の接着剤組成物は、低温硬化性、フィルム接着性を保持しつつ良好なラミネート適性を兼備することで、金属容器、家電製品、あるいは建材用途向けラミネート鋼鈑などの広範な用途に幅広く展開され得る。

Claims (6)

  1. ガラス転移温度30〜80℃のポリエステル樹脂(A)、ガラス転移温度−30〜20℃のポリエステル樹脂(B)、解離温度範囲が100〜120℃であるブロックイソシアネート(C1)、及び140〜160℃であるブロックイソシアネート(C2)を含有する主剤と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する硬化剤を必須成分としており、かつ、100℃〜140℃で加熱した際のゲル分率が10〜55%、100〜140℃で加熱後、40℃5日間保持もしくは230℃で30秒間加熱後のゲル分率が70%以上となることを特徴とする2液型ラミネート用接着剤組成物。
  2. 更に、エポキシ樹脂(E)を含有する請求項1に記載の2液型ラミネート用接着剤組成物。
  3. 更に、シランカップリング剤(F)を含有する請求項1又は2に記載の2液型ラミネート用接着剤組成物。
  4. 更に、ポリカーボネートジオール(G)を含有する請求項1〜3の何れか1つに記載の2液型ラミネート用接着剤組成物。
  5. ガラス転移温度30〜80℃のポリエステル樹脂(A)100質量部(固形分換算)に、ガラス転移温度−30〜20℃のポリエステル樹脂(B)を30〜150質量部、解離温度範囲が100〜120℃であるブロックイソシアネート(C1)、及び140〜160℃であるブロックイソシアネート(C2)の総量を1〜50質量部、エポキシ樹脂(E)を10〜50質量部、シランカップリング剤(F)を1〜30質量部、及びポリカーボネートジオール(G)を1〜30質量部含有する主剤と、ポリイソシアネート化合物(D)を含有する硬化剤からなる2液型ラミネート用接着剤組成物であって、主剤中のポリエステル樹脂(A)100質量部に、硬化剤中のポリイソシアネート化合物(D)の配合量が30〜80質量部である2液型ラミネート用接着剤組成物。
  6. 請求項1〜5に記載の2液型ラミネート用接着剤組成物を、プラスチックフィルムの少なくとも片面に塗布し、塗布面を乾燥してなることを特徴とするラミネート用フィルム。
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