JP2014129456A - 金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属めっきが施されたプラスチック基材の金属めっき面との付着性及び仕上り性に優れた塗膜を形成し得る金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物を提供すること。
【解決手段】イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)と分子量が50〜1,200で1分子中に水酸基を2個以上有する多価アルコール(b)とを反応させることにより得られる、重量平均分子量が1,000〜3,000、イソシアネート基含有率が9〜16%であるイソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)及び水酸基含有アクリル樹脂(B)を含有することを特徴とする金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属めっきが施されたプラスチック基材の金属めっき面との付着性及び仕上り性に優れる塗膜を形成し得る塗料組成物に関する。
ラジエターグリル、ライセンスガーニッシュ等の自動車部品には、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン樹脂(以下、ABSと記す。)等のプラスチック基材に、意匠性付与の目的から、カラーステンレス、カラーアルマイト、クロムメッキ等によりめっきが施された金属めっき基材が用いられている。金属めっき基材は、金属めっき層の保護、耐擦傷性、耐候性、耐水性及び意匠性向上等のため通常、クリヤー塗料組成物が塗装されている。
従来から、該クリヤー塗料組成物として、耐候性に優れたアクリル−イソシアネート系2液型塗料(アクリル−ウレタン系塗料ともいう)が幅広く使用されている。しかしながら、一般的にこのような金属めっき基材の表面は、化学活性に乏しいことから難付着性基材とされている。
このような難付着性基材への付着力を高めるために、例えば、特許文献1には、塩基性窒素を有するアクリル樹脂と、1分子中にエポキシ基および加水分解性シリル基を有する化合物からなる塗料組成物を用いることが開示されている。
また、特許文献2において、ガラス転移温度が30℃未満の特定量のアミノ基を含有するビニル共重合体と1分子中にエポキシ基および加水分解性シリル基を有する化合物を含有する塗料組成物が開示されている。
特許文献1や特許文献2に開示されている方法は、水素結合や分子間力などの化学的又は物理的相互作用を期待した付着性官能基を、基体樹脂であるアクリル樹脂に導入することによって、金属めっきの表面にわずかに生成している水酸基との相互作用により付着力を向上させるという手法である。
しかしながら、金属めっき基材は、塗装されるまでの保管環境や、塗装前工程の洗浄後、水などの残存物の影響や保管の間に表面が酸化されることによる表面状態の変質等により、塗料組成物が形成する塗膜との付着性が低下する場合があり、また、付着したとしても、その後塗膜に負荷をかけると塗膜が金属めっき面から剥がれやすいなどの問題があった。すなわち、上記特許文献1や特許文献2に記載の塗料組成物では、表面状態の変質等の状態により金属めっき面との付着性が不十分である場合があった。
一方、自動車用外板や部品に用いられる塗料組成物に使用される硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネートから得られるビュレット付加物、トリメチロールプロパンアダクト付加物、イソシアヌレート付加物などを用いることが一般的に知られている。これらの硬化剤は、いずれもNCO含有量が高く、同一分子内のNCO間の距離が短いポリイソシアネートである。
中でも、ビュレット変性ヘキサメチレンジイソシアネート樹脂を用いることが被塗物との付着性に有利であることが、特許文献3に記載されている。特許文献3には、ポリオール樹脂からなる主剤に、ビュレット変性ヘキサメチレンジイソシアネート樹脂からなる硬化剤を、特定割合で混合してなる上塗り2液型耐チッピング塗料組成物が開示されている。この硬化剤と、付着性官能基を導入したアクリル樹脂を含有した2液型塗料組成物を用いても、金属めっき面との付着性は不十分となる場合があった。
付着性を向上させるために、特定のイソシアネート化合物を硬化剤として用いる例としては、特許文献4がある。特許文献4には、プライマー層とトップコート層を有し、プライマー層にガラス転移温度−20〜20℃のアクリル樹脂と特定骨格を有する軟質イソシアネートを含有する金属めっき用塗膜が開示されている。この軟質イソシアネート化合物は、軟質骨格として、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルを導入したものが用いられている。このような骨格を導入した軟質イソシアネートを用いると、1コート仕様では、硬化塗膜の耐擦傷性が不十分となる場合がある。そのため、クリヤーコートが必要となり、塗膜工程が増えるという問題があった。さらに、軟質骨格自体の加水分解等により、硬化塗膜と金属めっき面との付着能の低下を引き起こしやすいという問題が生じる場合があった。
特開平5−255636号公報 特開2007−119517号公報 特開平6−1947号公報 特開2012−61850号公報
本発明の目的は、金属めっきが施されたプラスチック基材の金属めっき面との付着性及び仕上り性に優れた塗膜を形成し得る金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明塗料組成物によれば、金属めっき面との付着性及び仕上り性に優れた塗膜を形成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の項の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物を提供する:
項1.イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)及び水酸基含有アクリル樹脂(B)を含有する金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物であって、
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)が、イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)と分子量が50〜1,200で1分子中に水酸基を2個以上有する多価アルコール(b)とを反応させることにより得られる樹脂であり、
該樹脂(A)の重量平均分子量が1,000〜3,000、イソシアネート基含有率が9〜16%であることを特徴とする金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項2.イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)が、脂肪族ジイソシアネートモノマーのビュレット付加物、イソシアヌレート付加物及びアダクト付加物から選ばれる少なくとも1種である項1に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項3.多価アルコール(b)の分子量が、62〜600の範囲内である項1又は2に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項4.水酸基含有アクリル樹脂(B)が、共重合モノマー成分の総量を基準にして、メチル(メタ)アクリレートが25〜65質量%を共重合成分とするものである項1〜3のいずれか1項に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項5.さらに体質顔料(C)及び/又は有機樹脂粒子(D)を含有する項1〜4のいずれか1項に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項6.形成される膜厚50μmの硬化塗膜の内部応力が70kg/cm以下である項1〜5のいずれか1項に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項7.金属めっきが、クロムめっきである項1〜6のいずれか1項に記載のプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
項8.項1〜7のいずれか1項に記載の塗料組成物が金属めっきプラスチック基材の金属めっき面に塗装された塗装物品。
本発明の塗料組成物によれば、金属めっきが施されたプラスチック基材の金属めっき面との付着性及び仕上り性に優れた塗膜を形成し得る。
これは、特定のイソシアネート基含有ウレタン樹脂を硬化剤としてクリヤー塗料組成物に用いることにより、通常のポリイソシアネート化合物を硬化剤として用いるときと比べ、塗膜形成反応時の架橋点を減少させることができることから、硬化過程の塗膜の内部応力を減少させることができる。また、このイソシアネート基含有ウレタン樹脂は、通常のポリイソシアネート化合物と比べると、高分子量化していることから、塗膜の内部応力を低く抑えることができると考えられる。このように、硬化塗膜の内部応力を制御することにより、金属めっき面との付着性に優れる塗膜を形成することができると考えられる。
また、イソシアネート基含有ウレタン樹脂を用いることにより、塗膜中のウレタン基濃度を維持できることから、仕上り性と硬化塗膜の物性にも優れた塗膜を形成できるという効果を奏する。
本発明の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物(以下、本発明の塗料組成物)は、イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)及び水酸基含有アクリル樹脂(B)を含有する。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)は、イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート(a)と分子量が50〜1,200で1分子中に水酸基を2個以上有する多価アルコール(b)を反応させて得られるものである。
イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)としては、特に制限なく従来公知の脂肪族ポリイソシアネート化合物を使用することができ、その例としては、下記一般式(I)で表される、脂肪族ジイソシアネートモノマーのビュレット付加物、
Figure 2014129456
[式(I)中、Rはヘキサメチレン基、メチレンビス(シクロヘキシル)基、イソホロン基等を表す。]
下記一般式(II)で表される、脂肪族ジイソシアネートモノマーのイソシアヌレート付加物
Figure 2014129456
[式(II)中、Rは前記式(I)のRと同じ]、
下記一般式(III)で表される、脂肪族ジイソシアネートモノマーのアダクト付加物
Figure 2014129456
[式(III)中、Rは前記式(I)のRと同じ]が挙げられる。
その他、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート、トリアミノノナントリイソシアネート等のイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)としては、金属めっき面との付着性と水酸基含有アクリル樹脂(B)との相溶性の点から、芳香族骨格を有さない脂肪族ジイソシアネートモノマーのビュレット付加物、イソシアヌレート付加物及びアダクト付加物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
芳香族骨格を有さない脂肪族ジイソシアネートモノマーとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。なかでも、水酸基含有アクリル樹脂(B)との相溶性の点から、脂肪族ジイソシアネートモノマーとしては、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートを好適に使用することができる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)としては市販品を用いることができ、具体的には下記のものが挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートモノマーのビュレット付加物の例としては、「タケネート D−165N(以上商品名、三井化学社製、タケネート\TAKENATEは登録商標)」、「デュラネート 24A−100、デュラネート 24A−75、デュラネート 21S−75E(以上商品名、旭化成ケミカルズ社製、デュラネ−ト\DURANATEは登録商標)」、「デスモジュール N75(以上商品名、バイエル社製、デスモジュールは登録商標)」等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートモノマーのヌレート付加物の例としては、「バーノック DN−980、バーノック DN−981、バーノック DN−902S、バーノック DN−990、バーノック DN−992(以上DIC社製、商品名、BURNOCK\バ−ノツク又はバーノックは登録商標)」、「デュラネート TPA−100、デュラネート TKA−100、デュラネート MFA−75B、デュラネート MHG−80G、デュラネート TLA−100、デュラネート TSA−100、デュラネート TSS−100、デュラネート TSE−100(以上商品名、旭化成ケミカルズ社製)」、「コロネート R−300、コロネート HXR、コロネート NTC−112(以上商品名、日本ポリウレタン社製)」、「スミジュール N3300、スミジュール N3390EA(以上商品名、住友バイエルウレタン社製、SUMIDUR\スミジュ−ルは登録商標)」、「デスモジュール N3900、デスモジュール Z4470BA(以上商品名、バイエル社製、デスモジュールは登録商標)」等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートモノマーのアダクト付加物の例としては、「タケネート D−102、タケネート D−202、タケネート D−110、タケネート D−123N、タケネート D−160N、タケネート D−140N」(三井化学社製、商品名、タケネート\TAKENATEは登録商標)、「コロネートEH、L、HLもしくは203(日本ポリウレタン工業社製、商品名、コロネートは登録商標)」、「デュラネートTLA−100(旭化成ケミカルズ社製、商品名、デュラネ−ト\DURANATEは登録商標)」などが挙げられる。
以上のような製品は、前記一般式(I)、前記一般式(II)又は前記一般式(III)をそれぞれ主成分とするものであり、2量体以上の多量体も含まれて販売されている。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)を製造する際、その製造の原料中に前記一般式(I)、前記一般式(II)又は前記一般式(III)で表される化合物の2量体以上の多量体が含まれていても特段問題はない。
さらに、特に金属めっき面との付着性の点から、脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)として、ヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト付加物を使用することが好ましい。
多価アルコール(b)は、塗膜の耐擦傷性および金属めっき面との付着性の両立の点から、分子量が50〜1,200、さらに62〜600、特に62〜200の範囲であることが好ましい。
多価アルコール(b)は、1分子中に水酸基を2個以上有する化合物であり、ジオールやトリオールやエリスリトール等が挙げられる。
ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、モノエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン,N−フェニルジエタノールアミン,N−フェニルジプロパノールアミン等の低分子アミノアルコール系ジオール類、が挙げられる。これらは1種単独でまたは2種類以上を用いることができる。
トリオールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、2,3,5−ヘキサントリオール等の脂肪族低分子トリオール類、トリエタノールアミン,トリプロパノールアミン等の低分子アミノアルコール系トリオール類等が挙げられ、これらは1種単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
このような多価アルコール(b)の中でも、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、グリセリンが、金属めっき面との付着性の点からより好ましい。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)は、上記脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)と上記多価アルコール(b)とをウレタン化反応させることにより得られる樹脂である。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)の調製法としては、特に限定はないが、予めイソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)を調製した後に、これに有機溶剤を配合する方法、有機溶剤の存在下でイソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)を調製する方法等を採用することができ、これらは使用する原料等に応じて適宜選択すればよい。
有機溶剤は、イソシアネート基に対して不活性の溶剤であれば特に限定はなく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独でまたは2種以上使用することができる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)と多価アルコール(b)との反応比は、金属めっき面との付着性及び製造安定性の点から、多価アルコール(b)の水酸基1モルを基準として、脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)のイソシアネート基が、5〜12モル、さらに6〜10モルが好ましい。
上記、ウレタン化反応の反応温度は、30〜120℃、さらに50〜100℃が好ましい。
また、ウレタン化反応の際、公知のウレタン化触媒を用いることができる。
ウレタン硬化触媒としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫脂肪酸塩、2−エチルヘキサン酸鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、脂肪酸亜鉛類、ナフテン酸コバルト、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸銅、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネートなどの有機金属化合物;第三級アミン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。
ウレタン化触媒を使用する場合、その固形分量は、脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)および多価アルコール(b)の総量に対して、通常、0.01〜20質量%とすることができる。
上記の通りえられるイソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)の重量平均分子量は、耐擦傷性と金属めっき面との付着性の両立の点から、1,000〜3,000、さらに1,500〜2,800となる範囲が好ましい。
また、イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)のイソシアネート基含有率は、付着性と塗膜の硬化性の点から、9〜16%、さらに10〜12%となる範囲が好ましい。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)は、本発明のクリヤー塗料組成物中の硬化剤である。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)中のイソシアネート基と後述する水酸基含有アクリル樹脂(B)の有する水酸基との当量比が、塗膜の耐擦傷性の点から、NCO/OH=0.30〜2.0、さらにNCO/OH=0.50〜1.8となる範囲に、樹脂(A)の配合量を調整することが好ましい。
また、イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)を硬化剤として用いると、塗膜中のウレタン基濃度は脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)を使用する場合とほぼ変わらないことから、ウレタン結合間の水素結合により凝集することにより、仕上り性と塗膜物性に優れた塗膜を形成することができると考えられる。
また、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値のことである。具体的には、GPC装置として、「HLC8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」及び「TSKgel G−2000HXL」(商品名、いずれも東ソー社製)の4本を使用し、検出器として、示差屈折率計を使用し、移動相:テトラヒドロフラン、測定温度:40℃、流速:1mL/minの条件下で測定することができる。
なお、本明細書において、イソシアネート基含有率は、化合物中に含まれるイソシアネート基の量を質量分率で表したものである。該イソシアネート基の量の測定は、JIS K 1603−1(2007)に従って行うことができる。具体的には、試料に過剰のジブチルアミンを加え充分に反応させた後、未反応のジブチルアミンを塩酸標準溶液で逆滴定することによって求めることができる。
水酸基含有アクリル樹脂(B)
水酸基含有アクリル樹脂(B)は、水酸基含有重合性不飽和モノマー及びその他の重合性不飽和モノマーを溶液重合等それ自体既知の重合方法によって共重合することにより得られるものである。
水酸基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのモノエステル化物や、該多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのモノエステル化物にε−カプロラクトンを開環重合した化合物等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組合せて使用することができる。
水酸基含有重合性不飽和モノマーの量は、耐擦傷性の点から、共重合成分の総量を基準として、10〜35質量%の範囲であることが好ましい。
その他の重合性不飽和モノマーは、上記水酸基含有重合性不飽和モノマー以外で水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能なモノマーであり、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドメチルエーテル、N−メチロールアクリルアミドブチルエーテル等の(メタ)アクリルアミド又はその誘導体;2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩基含有モノマー;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の(メタ)アクリルアミド−アルカンスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホアルキル(メタ)アクリレート;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等アリルメタクリレート等の多ビニル化合物;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルナフタレン等の芳香族系重合性不飽和基含有モノマー;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有重合性不飽和モノマー等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組合せて使用することができる。
その他の重合性不飽和モノマーは、共重合成分の総量を基準として0〜65質量%の範囲であることが好ましい。
特に、その他の重合性不飽和モノマーが、芳香族系重合性不飽和基含有モノマーを含まないものであることが、金属めっき面との付着性および耐候性の点から望ましい。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。
前記の重合性不飽和モノマーの共重合は、溶液重合が好適であり、例えば、重合性不飽和モノマーとラジカル重合開始剤の混合物を、有機溶剤に溶解もしくは分散せしめ、通常、約80℃〜約200℃の温度で、1〜10時間程度反応させることにより行うことができる。
本発明では、金属めっき面との付着性等向上の観点から、上記水酸基含有アクリル樹脂(B)が、共重合成分の総量を基準として、その成分の少なくとも一部として、メチル(メタ)アクリレートを25〜65質量%共重合成分とするものであることが好ましい。
上記の通り得られる水酸基含有アクリル樹脂(B)の水酸基価は、得られる塗膜の仕上り性及び耐候性等の点から、40〜150mgKOH/g、さらに60〜120mgKOH/gの範囲内であることが好ましい。
水酸基含有アクリル樹脂(B)の重量平均分子量は、塗膜硬度と耐水性の点から、5,000〜100,000、さらに10,000〜70,000の範囲内であることが好ましい。
水酸基含有アクリル樹脂(B)のガラス転移温度は、耐チッピング、付着性及び耐擦傷性の点から、0℃以上、さらに20〜70℃の範囲内であることが好ましい。
水酸基含有アクリル樹脂(B)のガラス転移温度(Tg(℃))は、下記式によって算出することができる。
1/Tg(K)=(W1/T1)+(W2/T2)+・・・・・
Tg(℃)=Tg(K)−273
各式中、W1、W2、・・は共重合に使用されたそれぞれのモノマーのモノマー総量に対する質量分率、T1、T2、・・はそれぞれのモノマーの、ホモポリマーのTg(K)を表わす。なお、T1、T2、は、Polymer Handbook(4th Edition,J.Brandup・E.H.Immergut編)に記載されている各モノマーの、ホモポリマーのガラス転移温度のことである。該文献に記載されていないモノマーのガラス転移温度は、Journal of Applied Polymer Science.Applied Polymer Symposium,45,289−316(1990)による値である。
体質顔料(C)
本発明のクリヤー塗料組成物には、金属めっき面との付着性の点から、体質顔料(C)を含有することができる。
体質顔料(C)としては、それ自体既知のものを使用することができ、例えば、シリカ、クレイ(ベントナイト、モンモリロナイトなど)、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、石膏、ホワイトカーボン、珪藻土、アルミナホワイト、グロスホワイト、などの無機物を主成分とするものが挙げられる。これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組合せて使用することができる。また、体質顔料(C)は、アルキルアミンやシランカップリング剤やその他の有機物等で処理したものも含まれる。
塗膜の透明性及び内部応力緩和能の観点から、好ましい体質顔料として、クレイやシリカ、硫酸バリウム等の無機粒子が挙げられる。
シリカ粒子は、シリカ(SiO2)の粒子であり、その粒子表面にシラノール基をもつものが一般的であるが、本組成物には、さらに粒子表面をオクチルシランやジメチルシリコーンオイルで疎水化したものでもよい。これらに該当する市販品としては、例えば、「Aerosil 50、Aerosil 90G、Aerosil 200、Aerosil 200V、Aerosil 200CF、Aerosil 300、Aerosil 300CF」等や、「Aerosil R972、Aerosil R972V、Aerosil R972CF、Aerosil R974、Aerosil RX200、Aerosil R812、Aerosil R812S、Aerosil R805、Aerosil R202、Aerosil RY200、Aerosil RX200」(Aerosilシリーズ、これらは、いずれも日本アエロジル社製、商品名)などがあげられる。
クレイは、主として粉末状であり、そのまま本組成物に添加できるものもあるが、機械的に分散したものを混合することが望ましい。これらに該当する市販品として、例えば、「Bentone 27、Bentone 34、Bentone 38、Bentone SD−1、Bentone SD−2、Bentone SD−3、Bentone 52、Bentone 57」(Bentoneシリーズ、これらは、いずれもELEMENTS社製商品名)などがあげられる。
また、硫酸バリウムの市販品の例として、「BARIFINE BF−1、BARIFINEBF−10、BARIFINEBF−20」(BARIFINEシリーズ、これらは、いずれも堺化学工業社製、商品名)が挙げられる。
体質顔料(C)としては、塗膜の透明性の点から、平均一次粒子径が60nm以下、さらに2〜50nm、特に2〜30nmの範囲のもの好ましい。
体質顔料(C)を使用する場合その配合量は、本発明のクリヤー塗料組成物の樹脂固形分100質量部に対して0.5〜3質量部、さらに1〜3質量部、特に2〜3質量部の範囲内とすることが好ましい。
有機樹脂粒子(D)
本発明のクリヤー塗料組成物には、金属めっき面との付着性の点から、有機樹脂粒子(D)を含有することができる。
有機樹脂粒子(D)としては、例えば、ポリマービーズなどの樹脂粒子や、前記モノマー類の重合物を微細に粉砕したものや、重合体微粒子の非水分散液など、公知の有機樹脂粒子を使用することができる。これらの有機樹脂粒子をつくる際に使用できる原材料としては、特に制限無く用いることができ、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂、ポリプロピレン、及びナイロン11やナイロン12などのポリアミド樹脂などを挙げられる。
具体例としては、水性エマルジョンないしは水性サスペンジョン重合法又は非水分散重合方法によって得られる公知の重合体微粒子が挙げられる。
このうち水性エマルジョンないしは水性サスペンジョン重合法によって得られる分子内架橋構造を有する微粒子状重合体は、水の蒸発もしくは共沸又は重合体(粒子)の沈殿もしくは凝集などの物理的ないしは化学的手段によって、固形物の形で分離するか、あるいは、物理的ないしは化学的手段を施すに際して、目的とする架橋重合体微粒子の媒体を、直接、水から他の樹脂や有機溶剤等に置き換えたものを好適に使用することができる。
有機樹脂粒子(D)の平均一次粒子径は、塗膜の仕上り性と塗膜の内部応力緩和能の点から、10nm〜2μm程度、さらに50nm〜500nmの範囲内が好ましい。
有機樹脂粒子(D)を使用する場合その配合量は、塗膜の透明性と塗膜の内部応力緩和能を向上させる点から本発明のクリヤー塗料組成物の樹脂固形分100質量部に対して、30質量部以下、さらに1〜5質量部の範囲内が好ましい。
その他の成分
本発明のクリヤー塗料組成物には、成分(B)以外の水酸基含有樹脂、イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)以外のポリイソシアネート化合物を含有してもよい。
成分(B)以外の水酸基含有樹脂としては、例えば、水酸基を有する、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂等の樹脂が挙げられる。これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合せて使用することができる。
成分(B)以外の水酸基含有樹脂の配合割合は、水酸基含有アクリル樹脂(B)との樹脂固形分の総量を基準として、30質量%以下が好ましい。
イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)以外のポリイソシアネート化合物としては、使用されるポリイソシアネート化合物としては、特に限定されないが、塗膜の耐候性の観点から、無黄変タイプのポリイソシアネート化合物を使用することができる。
そのようなポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の環含有脂肪族ジイソシアネート類等;これらのポリイソシアネート化合物の過剰量に水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物を反応させて得られる末端イソシアネート含有化合物;これらのポリイソシアネート化合物のビュレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物、ウレトジオンタイプ付加物、アダクトタイプ付加物等を挙げることができる。上記ポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独又は2種以上組合せて使用することができる。
ポリイソシアネート化合物を使用する場合その配合量は、金属めっき面との付着性の点から、イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)との合計量に対して20質量%以下が望ましい。
また、本発明のクリヤー塗料組成物には、着色顔料、ウレタン硬化触媒、紫外線吸収剤(例えばベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤など)、光安定剤(例えば、ヒンダードピペリジン類など)、増粘剤、消泡剤、防錆剤、可塑剤、有機溶剤、表面調整剤、沈降防止剤等の公知の塗料用添加剤を含有することができる。
ウレタン硬化触媒としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫脂肪酸塩、2−エチルヘキサン酸鉛、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、脂肪酸亜鉛類、ナフテン酸コバルト、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸銅、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネートなどの有機金属化合物;第三級アミン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合せて使用することができる。
本発明の塗料組成物は、有機溶剤型塗料組成物および水性塗料組成物のいずれであってもよいが、貯蔵安定性等の観点から、有機溶剤型塗料組成物であることが好適である。なお、本明細書において、水性塗料組成物は溶媒の主成分が水である塗料であり、有機溶剤型塗料組成物は溶媒として実質的に水を含有しない塗料である。
本発明のクリヤー塗料組成物は、被塗物に塗装後、80℃で30分間加熱して、硬化させた硬化膜厚50μm塗膜を50%相対湿度の雰囲気下で10日間静置させた後の硬化塗膜の内部応力が、70kg/cm以下であるものが付着性の点から好ましい。内部応力の値は、仕上り性と塗膜物性を満たす範囲であれば、低いほど金属めっき面との付着性の点から好ましい。
なお、本明細書において、硬化塗膜の内部応力は、収縮応力の値を単位断面積(塗膜の幅×膜厚)で除した値のことである。収縮応力の値は、未塗装のリン青銅板の最大たたわみ(cm)の測定値を初期とし、塗装板の最大たわみ(cm)から、たわみ量の変化を測定することにより、求めることができる。
本発明のクリヤー塗料組成物を硬化させて得られる塗膜のガラス転移温度(塗膜Tg)は、塗膜物性と付着性の観点から、60〜90℃、さらに75〜88℃の範囲内であること好ましい。
なお、本明細書において、硬化塗膜のガラス転移温度(塗膜Tg)は、試料を自動動的粘弾性測定器[東洋ボールドウィン社製、モデルレオバイブロンDDV−II−EA]を用いて、周波数110ヘルツ、昇温速度4℃/分において測定される動的粘弾性測定において、tanδ(損失弾性率/貯蔵弾性率)の最大値を示す温度として測定される動的ガラス転移温度である。
また、本発明の硬化塗膜の架橋間分子量は、上記硬化塗膜のガラス転移温度の測定の際に得られた貯蔵弾性率の極小値を、Flory等による下記ゴム粘弾性理論式にあてはめて求めた理論計算値である。値が小さいほど架橋密度が大きいことを示す。
該硬化塗膜の架橋間分子量(塗膜Mc)は、塗膜物性の観点から、2,000g/mol以下、さらに1,000〜1,600g/molが好ましい。
被塗物の素材としては、例えば、クロム、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、金、銀、銅、錫、白金、パラジウム、タングステン、亜鉛およびこれらの金属の少なくとも2種類の合金(Zn−Al、Zn−Ni、Zn−Fe等の合金化亜鉛等)などの金属材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート(ASA)樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂および各種の繊維強化プラスチック(FRP)などのプラスチック材料;ガラス、セメント、コンクリートなどの無機材料;木材;繊維材料(紙、布等)などを挙げることができる。上記被塗物の素材としては、2種以上を組合せたものであってもかまわない。
中でも、上記プラスチック材料を使用した金属めっきプラスチック基材が好適である。
また金属めっきは、上記例示した金属材料により行うことができ、中でもクロムめっきであることが好ましい。
プラスチック基材の表面に金属めっきを施す方法としては、特に限定されず、例えば、溶融めっき法、電気めっき法などが挙げられる。
金属めっき層の厚さは、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.1〜50μmがこのましい。
金属めっき層は、少なくとも1層以上であればよく複層でも構わない。金属めっきが複層である場合、それらの積層順や種類も制限されないが、本発明のクリヤー塗料組成物を塗装する面が、クロムめっきであることが好適である。
上記被塗物は、脱脂処理や表面処理が施されたものであってもよい。
また、本発明の塗料組成物が塗装される被塗物の用途は、特に制限されず、例えば、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車車体の外板部;自動車部品;携帯電話、オーディオ機器等の家庭電気製品の外板部等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。尚、「部」および「%」は、別記しない限り「質量部」および「質量%」を示す。
塗膜の内部応力:
硬化塗膜の内部応力(kg/cm)は、収縮応力の値を単位断面積(塗膜の幅×膜厚)で除した値のことである。
収縮応力の値は、未塗装のリン青銅板の最大たわみ(cm)の測定値を初期とし、下記条件に供した後の塗装板の最大たわみ(cm)から、たわみ量の変化を測定することにより、求めることができる。
条件:
1)塗装条件:厚さ0.1mmで10mm×120mmの大きさのリン青銅板に、各クリヤー塗料組成物を硬化膜厚が50μmとなるように塗装し、80℃で30分硬化させて塗装板を得た。
2)試験条件:上記塗装板を23℃・50%相対湿度の雰囲気下で3日間静置し、さらに50℃・50%相対湿度の雰囲気下で10日間静置した。
3)測定条件:上記試験後の塗装板を取り出し、23℃・50%相対湿度の雰囲気下で1時間静置した後測定した。
硬化塗膜のガラス転移温度(塗膜Tg)の測定方法:
硬化塗膜のガラス転移温度は、試料を自動動的粘弾性測定器[東洋ボールドウィン社製、モデルレオバイブロンDDV−II−EA]を用いて、周波数110ヘルツ、昇温速度4℃/分において測定される動的粘弾性測定において、tanδ(損失弾性率/貯蔵弾性率)の最大値を示す温度として測定される動的ガラス転移温度である。
試料は、ブリキ板に乾燥膜厚が25μmとなるように各クリヤー塗料組成物を塗布し、素材到達温度が230℃となる条件で60秒間焼付けた後、得られた硬化塗膜を長さ20mm、幅5mmの短冊状に裁断し、ブリキ板から剥離し得られた短冊状のフリー塗膜を試料とした。
硬化塗膜の架橋間分子量(塗膜Mc)の測定方法:
本発明の硬化塗膜の架橋間分子量は、上記硬化塗膜のガラス転移温度の測定の際に得られた貯蔵弾性率の極小値を、Flory等による下記ゴム粘弾性理論式にあてはめて求めた理論計算値である。値が小さいほど架橋密度が大きいことを示す。
式:Mc=3ρRT/Emin
ここで、
Mc :架橋間分子量(g/mol)、
ρ :試料塗膜の密度(kg/m)、
R :気体定数(8.314J/K/mol)、
T :貯蔵弾性率がEminの時の絶対温度(K)、
min :貯蔵弾性率の極小値(Pa)。
被塗物:
被塗物A:100mm×150mm×3.0mmのクロムめっき層を形成したABS基材のめっき表面をイソプロピルアルコールで脱脂して被塗物Aとした。
被塗物B:被塗物Aを23℃、50%相対湿度の雰囲気下で30日放置後、被塗物Bとした。
(製造例1)イソシアネート基含有ウレタン樹脂No.1(A−1)の製造
温度計、サーモスタット、攪拌機、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器に、スミジュール N3300(注1) 38部(イソシアネート基含有率 21.5%)、酢酸ブチル13部を仕込み、トリメチロールプロパン 1部(水酸基価 1,233mgKOH/g)窒素ガスを吹き込みながら、80℃に加熱しながら約1〜3時間反応させた。
イソシアネート基含有率が理論値(14.1%)に達した時点で、30度以下まで冷却し、反応を終了させ、固形分含有率75%のイソシアネート基含有ウレタン樹脂No.1を得た。
得られたイソシアネート基含有ウレタン樹脂No.1(A−1)の重量平均分子量は1,600、イソシアネート基含有率は14.1%であった。
(製造例2〜12)
イソシアネート基含有ウレタン樹脂No.2〜9(A−2〜A−9)
比較用のイソシアネート基含有ウレタン樹脂No.10〜12(A’−1〜A’−3)の製造
製造例1において、配合を表1に記載の配合にした以外は製造例1と同様にして、固形分含有率75%のイソシアネート基含有ウレタン樹脂No.2〜9及び比較用のイソシアネート基含有ウレタン樹脂No.10〜12溶液を得た。これらの重量平均分子量及びイソシアネート基含有率を表1に併せて示す。
(製造例13)水酸基含有アクリル樹脂No.1
撹拌装置、温度計、還流冷却器、サーモスタットおよび滴下用ポンプを備えた反応容器に、酢酸ブチル 100部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、撹拌しながら120℃まで昇温し、表2に記載のモノマーとt-ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(重合開始剤) 6.0部との混合物を反応容器中へ、滴下用ポンプを利用して4時間かけて一定速度で滴下した。その後t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 0.5部および酢酸ブチル 10部の混合物を1時間要して追滴下した。滴下終了後、同温度で1時間熟成し反応を終了した。得られた溶液を固形分含有率50%に酢酸ブチルで調整し、水酸基含有アクリル樹脂No.1の透明溶液を得た。また共重合体の重量平均分子量は約10,000、水酸基価は120mgKOH/g、ガラス転移温度60℃であった。
(製造例14〜17)水酸基含有アクリル樹脂No.2〜5
製造例13において、配合、反応温度及び反応時間を表2に記載の配合にした以外は製造例13と同様にして、固形分含有率50%の水酸基含有アクリル樹脂No.2〜No.5溶液を得た。これらの重量平均分子量、水酸基価及びガラス転移温度を表1に併せて示す。
(実施例1)クリヤー塗料組成物No.1
製造例1で得たイソシアネート基含有ウレタン樹脂No.1(A−1)の75%溶液31.9部(固形分23.9部)と、製造例13で得た水酸基含有アクリル樹脂No.1 の50%溶液100部(固形分50.0部)を配合し、塗料固形分含有率が50%になるように酢酸ブチルで希釈攪拌してクリヤー塗料組成物No.1を得た。イソシアネート基含有ウレタン樹脂No.1(A−1)のイソシアネート基と水酸基含有アクリル樹脂No.1の水酸基とのモル当量比(NCO/OH)は、1:1であった。得られたクリヤー塗料組成物No.1の硬化塗膜の内部応力は70kg/cm、硬化塗膜のガラス転移温度(塗膜Tg)は86.0℃、硬化塗膜の架橋間分子量(塗膜Mc)は1,200g/molであった。
(実施例2〜18、比較例1〜5)クリヤー塗料組成物No.2〜23
表3および表4に示す配合量で、実施例1と同様にしてクリヤー塗料組成物No.2〜23を得た。各クリヤー塗料組成物の硬化塗膜の内部応力、塗膜Tgおよび塗膜Mcをそれぞれ表3及び表4に示す。
上記各クリヤー塗料組成物を下記の作製方法に従い塗装し試験板を作製し、各種試験に供した。
(実施例19)
クリヤー塗料組成物No.1を、エアスプレーを用いて、被塗物A上に乾燥膜厚が25μmとなるように塗装し、常温で5分セッティングを行った後、次いで、80℃で20分間乾燥させて塗装板を得た。この塗装板を、23℃、50%相対湿度の雰囲気下で24時間静置したものを試験板とし、各種試験に供した。試験及び評価結果を表5に示す。
(実施例20〜49、比較例6〜15)
実施例19において、クリヤー塗料組成物をNo.2〜23および被塗物を表5〜表7に示すものとする以外は実施例19と同様の工程で行って、各クリヤー塗料組成物が塗装された塗装板を得た。
上記のようにして得られた各塗装板を、23℃、50%相対湿度の雰囲気下で24時間静置したものを試験板とし、各種試験に供した。各試験の試験方法は、評価基準とともに下記に示す。各試験の評価結果は、表5〜表7に示す。
Figure 2014129456
注1)スミジュール N3300:固形分含有率100%、住友バイウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート付加物、%NCO 21.8%。
注2)デュラネート 24A−100:固形分含有率100%、旭化成ケミカルズ社製、
ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット付加物、%NCO 21.2%。
注3)タケネート D160N:固形分含有率75%、三井化学社製、
ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト付加物、%NCO 12.8%。
注4)タケネート D140N:固形分含有率75%、三井化学社製、
イソホロンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト付加物、%NCO 12.8%。
注5)プラクセル 212:ダイセル社製、ポリカプロラクトンジオール、分子量1250。
Figure 2014129456
Figure 2014129456
Figure 2014129456
注6)体質顔料(C):AEROSIL 200CF:日本アエロジル社製、シリカ粒子、平均1次粒子径12nm。
注7)有機樹脂粒子No.1
撹拌装置、温度計、冷却管及び加熱マントルを備えた1リットルフラスコに、脱イオン水3547.5部及び50%「ラテムルS−120A」(花王(株)製、商品名、スルホコハク酸系アリル基含有アニオン性反応性乳化剤)20部を仕込み、撹拌しながら90℃まで昇温した。これに、水溶性アゾアミド重合開始剤である「VA−086」(和光純薬工業(株)製、商品名、2,2´−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド])12.5部を脱イオン水500部に溶解した水溶液の20%を加えた。15分後にスチレン150部、メチルメタクリレート550部、n−ブチルアクリレート150部、2−ヒドロキシエチルアクリレート50部及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレート100部からなるモノマー混合物の5%を加えた。ついで、さらに30分間撹拌した後、残りのモノマー混合物及び重合開始剤の滴下を開始した。モノマー混合物の滴下は3時間で、重合開始剤の滴下は3.5時間かけてそれぞれ行ない、その間重合温度は90℃に保った。重合開始剤水溶液の滴下終了後も30分間加熱して90℃に保った後室温に冷却し、濾布を用いて取り出し、固形分含有率20%の水性重合体微粒子水分散液を得た。
この水分散液をステンレスバット上で60℃の電気熱風式乾燥機中で乾燥させ、固形樹脂として取り出した。しかる後、60℃に加熱したキシレン/n−ブチルアルコール=50/50(重量比)の混合溶剤中に分散させて固形分含有率15%の重合体微粒子No.1分散液を得た。得られた分散液は、ガードナー粘度(25℃)A2、重合体微粒子の平均粒子径は70nm(コールター社製、「ナノサイザーN−4」で測定)であった。
注8)有機樹脂粒子No.2
(1)分散安定剤樹脂の製造
キシレン100部を120℃に加熱し、下記のモノマー及び重合開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行った。
スチレン 10部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 15部
ラウリルメタクリレート 30部
メチルメタクリレート 25部
n−ブチルメタクリレート 17部
アクリル酸 3部
2,2´−アゾビスイソブチロニトリル 4部
熟成後グリシジルメタクリレート2部を投入して1時間反応させ、無色透明のアクリル樹脂を得た。
得られたアクリル樹脂(分散安定剤樹脂)ワニスは、不揮発分50%、ガードナー粘度(25℃)V、該樹脂の重量平均分子量約10,000であった。
(2)有機樹脂粒子No.2の非水分散液の製造
ヘプタン 30部 キシレン 70部
(1)で製造された分散安定剤樹脂ワニス 83部
をフラスコに仕込み、100℃に加熱した後、下記のモノマー及び重合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟成して固形分含有率50%の有機樹脂粒子No.2の分散液を得た。
スチレン 20部
グリシジルメタクリレート 2部
メチルメタクリレート 44部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 30部
メタクリル酸 4部
2,2´−アゾビスイソブチロニトリル 2部
得られた分散液は、ガードナー粘度(25℃)W、重合体微粒子の平均粒子径は300nm(コールター社製、「ナノサイザーN−4」で測定)であった。
注9)ポリイソシアネート化合物No.1:デュラネート E−402−80B、商品名、旭化成ケミカルズ社製、ポリエステル成分が骨格に導入されたイソシアネート(軟質イソシアネート)、固形分含有率80%、イソシアネート基含有率は7.3%。
注10)ポリイソシアネート化合物No.2:タケネート D160N:固形分含有率75%、三井化学社製、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト付加物、%NCO 12.8%。
Figure 2014129456
Figure 2014129456
Figure 2014129456
<試験方法>
(注11)仕上り性:
各試験板について下記外観(目視評価)により仕上り性を評価した。
<外観(目視)>
各試験板を目視にて観察し、白濁(透明性)やその他異常(ブツ、ハジキ、ツヤびけ等)ないかを確認し、下記基準で評価した。
○:塗膜に、白濁や異常は認められない
×:塗膜に、白濁又は異常が認められる。
(注12)付着性(初期):
各試験板の塗膜面にJIS K 5600−5−6(1990)に準じて塗膜に2mm×2mmのゴバン目100個を作り、その面に粘着テープを貼着し、急激に剥がした後に、塗面に残ったゴバン目塗膜の数を評価した。
◎:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けなし
○:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けあり
△:残存個数/全体個数=99個〜90個/100個
×:残存個数/全体個数=89個以下/100個。
(注13)耐湿性:
各クリヤー塗料組成物を塗装した試験板を、50℃、50%相対湿度の雰囲気下で10日間静置させた。その直後の塗膜の、外観(目視評価)及び付着性を評価した。
<外観(耐湿試験直後)>
◎:試験前の試験板の塗膜に対して、全く外観の変化のないもの
○:試験前の試験板の塗膜に対して、若干ツヤびけ又は白化が見られるが、
製品としたときに問題ないレベル
△:試験前の試験板の塗膜に対して、若干ツヤびけ又は白化が見られる
×:試験前の試験板の塗膜に対して、著しくツヤびけ又は白化が見られる。
<付着性(耐湿試験直後)>
試験後の面にJIS K 5600−5−6(1990)に準じて塗膜に2mm×2mmのゴバン目100個を作り、その面に粘着テープを貼着し、急激に剥がした後に、塗面に残ったゴバン目塗膜の数を評価した。
◎:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けなし
○:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けあり
△:残存個数/全体個数=99個〜90個/100個
×:残存個数/全体個数=89個以下/100個。

Claims (8)

  1. イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)及び水酸基含有アクリル樹脂(B)を含有する金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物であって、
    イソシアネート基含有ウレタン樹脂(A)が、イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)と分子量が50〜1,200で1分子中に水酸基を2個以上有する多価アルコール(b)とを反応させることにより得られる樹脂であり、
    該樹脂(A)の重量平均分子量が1,000〜3,000、イソシアネート基含有率が9〜16%であることを特徴とする金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  2. イソシアネート基を3個以上有する脂肪族ポリイソシアネート化合物(a)が、脂肪族ジイソシアネートモノマーの、ビュレット付加物、イソシアヌレート付加物及びアダクト付加物から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  3. 多価アルコール(b)の分子量が、62〜600の範囲内である請求項1又は2に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  4. 水酸基含有アクリル樹脂(B)が、共重合モノマー成分の総量を基準にして、メチル(メタ)アクリレートが25〜65質量%を共重合成分とするものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  5. さらに体質顔料(C)及び/又は有機樹脂粒子(D)を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  6. 形成される膜厚50μmの硬化塗膜の内部応力が70kg/cm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属めっきプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  7. 金属めっきが、クロムめっきである請求項1〜6のいずれか1項に記載のプラスチック基材用クリヤー塗料組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗料組成物が金属めっきプラスチック基材の金属めっき面に塗装された塗装物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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