JP6977226B2 - 塗料組成物、塗膜の形成方法、及び塗装体 - Google Patents

塗料組成物、塗膜の形成方法、及び塗装体 Download PDF

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Description

本発明は、塗料組成物、特に、耐乳酸性及び耐オレイン酸性に優れる塗膜を形成できる塗料組成物に関する。
自動車の内装部品(例えば、インストルメントパネル、センターコンソール、ダッシュボード、ドアトリム等)には、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂等のプラスチック素材が用いられることが多い。これらの内装部品には、仕上がり性や光沢度等の意匠性に優れることに加えて、人の手・肌が触れることから、指紋・汗等に対する耐性(耐乳酸性及び耐オレイン酸性)を有することも求められている。そのため、耐乳酸性及び耐オレイン酸性を有する塗膜を形成できる塗料組成物が望まれている。
特許文献1には、付着性、耐汗性(耐オレイン酸性及び耐乳酸性)及び仕上がり性に優れる複層塗膜を被塗物に形成し得る塗膜形成方法として、水酸基含有樹脂と着色成分を含有する着色ベース塗料組成物を被塗物に塗装してベース塗膜を形成する工程、次いで、重量平均分子量3,000〜20,000、水酸基価が100〜200mgKOH/gの範囲内である水酸基含有アクリル樹脂(A)、ポリイソシアネート化合物(C)、硬化触媒(D)、及びシリコン系表面調整剤(E−1)及びアクリル系表面調整剤(E−2)を必須とする表面調整剤(E)を含有し、特定の条件で硬化させたときの硬化塗膜のガラス転移温度が90℃以上、かつ該硬化塗膜の架橋間分子量が900g/mol以下であるクリヤー塗料組成物を塗装してクリヤー塗膜を形成する工程を含む塗膜形成方法が開示されている。特許文献2には、1コートによってもプラスチック素材への付着性、耐汚染性(耐オレイン酸性及び耐乳酸性)と仕上り性に優れる塗膜を得ることができるプラスチック用塗料組成物として、重量平均分子量3,000〜20,000、水酸基価が100〜200mgKOH/gの範囲内である水酸基含有アクリル樹脂(A)、ポリイソシアネート化合物(B)、硬化触媒(C)、及びシリコン系表面調整剤(D−1)及びアクリル系表面調整剤(D−2)を必須とする表面調整剤(D)を含有し、特定の条件で硬化させたときの硬化塗膜のガラス転移温度が100℃以上、かつ該硬化塗膜の架橋間分子量が900g/mol以下であるプラスチック用塗料組成物が開示されている。
特許文献3には、耐洗車傷性、耐酸性、耐候性に優れた塗膜を形成する塗料組成物として、水酸基価が80〜220mgKOH/gであり、ガラス転移温度が−50℃以上かつ0℃未満であって、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートに由来する単位を25〜55質量%含有する水酸基含有樹脂(A)、水酸基価が80〜220mgKOH/gであって、ガラス転移温度が0〜50℃である水酸基含有樹脂(B)、及びポリイソシアネート化合物から成る架橋剤(C)とを必須成分とする塗料組成物が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載されている塗料組成物は、耐乳酸性が必ずしも十分ではなく、金属調塗膜等の、光輝性顔料を含む光輝性塗膜の表面に塗装した場合、指紋・汗等が長時間触れると、光輝性塗膜の変色が目立つ傾向がある。
特開2015−66543号公報 特開2014−19714号公報 特開2009−46642号公報
本発明は、被塗物との付着性を有し、タック感(べたつき)がなく、しかも、耐オレイン酸性に優れ、耐乳酸性にも優れる塗膜を形成でき、金属調塗膜等の、光輝性顔料を含む光輝性塗膜の表面に塗装した場合でも、長期間にわたって、その変色を抑制できる塗料組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の各項に関する。
[1] アクリルポリオール(A)と、数平均分子量が1000以下であり、かつ水酸基価が100mgKOH/gを超えるポリエーテルポリオール(B)と、ポリイソシアネート化合物(C)とを含むことを特徴とする塗料組成物。
[2] 前記ポリエーテルポリオール(B)が、数平均分子量が100〜1000であり、かつ水酸基価が200〜700mgKOH/gであるポリエーテルポリオール(B)であることを特徴とする前記項[1]に記載の塗料組成物。
[3] 前記アクリルポリオール(A)が、水酸基価が50〜200mgKOH/gであるアクリルポリオール(A)であることを特徴とする前記項[1]または[2]に記載の塗料組成物。
[4] 前記アクリルポリオール(A)と前記ポリエーテルポリオール(B)の含有比率が、50/50〜90/10(質量比)であることを特徴とする前記項[1]〜[3]のいずれかに記載の塗料組成物。
[5] シリコン系表面調整剤(D)をさらに含むことを特徴とする前記項[1]〜[4]のいずれかに記載の塗料組成物。
[6] 前記項[1]〜[5]のいずれかに記載の塗料組成物を被塗物に塗装する工程と、被塗物に塗装した塗料組成物を硬化させて、塗膜を形成する工程とを含むことを特徴とする塗膜の形成方法。
[7] 前記被塗物が、光輝性顔料を含む光輝性塗膜が表面に形成されているものであることを特徴とする前記項[6]に記載の塗膜の形成方法。
[8] 前記被塗物が、樹脂基材、または、光輝性顔料を含む光輝性塗膜が表面に形成されている樹脂基材であることを特徴とする前記項[6]または[7]に記載の塗膜の形成方法。
[9] 前記項[1]〜[5]のいずれかに記載の塗料組成物を硬化させて形成した塗膜を有することを特徴とする塗装体。
本発明によれば、被塗物との付着性を有し、タック感(べたつき)がなく、しかも、耐オレイン酸性に優れ、耐乳酸性にも優れる塗膜を形成でき、金属調塗膜等の、光輝性顔料を含む光輝性塗膜の表面に塗装した場合でも、長期間にわたって、その変色を抑制できる塗料組成物を提供することができる。
本発明の塗料組成物は、アクリルポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(C)に加えて、数平均分子量が1000以下であり、かつ水酸基価が100mgKOH/gを超えるポリエーテルポリオール(B)を含む。このような数平均分子量が比較的低く、水酸基価が比較的高いポリエーテルポリオール(B)を添加することにより、アクリルポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(C)とから得られる塗膜(硬化膜)が有する優れた特性、すなわち、被塗物との付着性、タック感、耐オレイン酸性を維持しながら、得られる塗膜の架橋密度を高めて、乳酸の塗膜への浸透を抑制し、耐乳酸性を向上させることができる。その結果として、本発明の塗料組成物を用いることで、被塗物との付着性を有し、タック感がなく、しかも、耐オレイン酸性に優れ、耐乳酸性にも優れる塗膜を形成することができる。
本発明の塗料組成物から得られる塗膜(硬化膜)は、耐オレイン酸性のみならず、耐乳酸性にも優れており、指紋・汗等に対する耐性に優れているため、金属調塗膜等の、光輝性顔料を含む光輝性塗膜の表面に塗装した場合でも、長期間にわたって、その変色を抑制することができる。
本発明の塗料組成物は、アクリルポリオール(A)と、数平均分子量が1000以下であり、かつ水酸基価が100mgKOH/gを超えるポリエーテルポリオール(B)と、ポリイソシアネート化合物(C)とを含むものである。
なお、本発明における「水酸基価」は、試料1g中の水酸基を無水酢酸で完全にアセチル化した後、それを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。また、本発明における「数平均分子量」は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定される標準ポリスチレン換算の数平均分子量である。
本発明において用いるアクリルポリオール(A)は、特に限定されないが、通常、水酸基価が50〜200mgKOH/gであることが好ましく、75〜150mgKOH/gであることがより好ましい。アクリルポリオール(A)の水酸基価がこの範囲内であると、より優れた特性を有する塗膜を得ることができる。
また、アクリルポリオール(A)は、特に限定されないが、得られる塗膜の特性の点から、通常、数平均分子量が1500〜15000であることが好ましい。
アクリルポリオール(A)は、水酸基含有(メタ)アクリル系ポリマー(アクリル系ポリマーまたはメタクリル系ポリマー)であり、例えば、水酸基を含有する(メタ)アクリレートモノマー1種以上と、水酸基を含有しない(メタ)アクリレートモノマー1種以上との共重合体が挙げられる。必要に応じて、他の重合性不飽和モノマーを共重合させたものであってもよい。なお、ここで、(メタ)アクリレートモノマーとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
水酸基を含有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と2価アルコールとのモノエステル化物や、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を含有しない(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート等のアルキルまたはシクロアルキル(メタ)アクリレートや、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
共重合させてもよい他の重合性不飽和モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル基含有芳香族化合物や、酢酸ビニル等のビニル基含有化合物、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
アクリルポリオール(A)としては、市販のものを用いてもよい。市販品としては、例えば、DIC株式会社のアクリディック(登録商標)シリーズ、株式会社日本触媒のアクリセット(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
アクリルポリオール(A)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において用いるポリエーテルポリオール(B)は、数平均分子量が1000以下であり、かつ水酸基価が100mgKOH/gを超えるものである。
ポリエーテルポリオール(B)の数平均分子量は、1000以下であり、800以下であることが好ましく、700以下であることがより好ましい。ポリエーテルポリオール(B)の数平均分子量が1000以下、好ましくは800以下であると、ポリエーテルポリオール(B)のアクリルポリオール(A)に対する相溶性が良好であり、優れた特性を有する塗膜を得ることができる。ポリエーテルポリオール(B)の数平均分子量の下限値は、特に限定されないが、通常、100以上であることが好ましい。
ポリエーテルポリオール(B)の水酸基価は、100mgKOH/g超であり、200mgKOH/g以上であることが好ましく、230mgKOH/g以上であることがより好ましい。ある実施態様においては、ポリエーテルポリオール(B)の水酸基価は、250mgKOH/g以上であることが好ましく、300mgKOH/g以上であることが特に好ましいことがある。ポリエーテルポリオール(B)の水酸基価が100mgKOH/g超、好ましくは200mgKOH/g以上、より好ましくは230mgKOH/g以上であると、得られる塗膜の架橋密度を十分に高められ、優れた耐乳酸性を有する塗膜を得ることができる。ポリエーテルポリオール(B)の水酸基価の上限値は、特に限定されないが、通常、700mgKOH/g以下であることが好ましい。
ポリエーテルポリオール(B)としては、特に限定されないが、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、芳香族ジアミン、ソルビトール、スクロース(蔗糖)等の多官能アルコールまたはアミンの1種以上に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイド1種以上を付加重合させたポリマー等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B)としては、市販のものを用いてもよい。市販品としては、例えば、三洋化成工業株式会社製サンニックスPP200、PP400、PP600、PP950、PP1000、GP250、GP400、GP600、GP700、GP1000、TP400、AP470、EP900、SP750等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、アクリルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)の含有比率は、特に限定されるものではなく、用いるアクリルポリオール(A)及びポリエーテルポリオール(B)の種類にもよるが、通常、50/50〜90/10(質量比)であることが好ましく、60/40〜88/12(質量比)であることがより好ましい。アクリルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)との合計量に対する、ポリエーテルポリオール(B)の割合が10質量%未満であると、耐乳酸性向上の効果が十分には得られないことがある。アクリルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)との合計量に対する、ポリエーテルポリオール(B)の割合が50質量%超であると、得られる塗膜のタック感や外観等が劣ってくることがある。
本発明の塗料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の、ポリイソシアネート化合物(C)のイソシアネート基と反応してウレタン結合を形成する水酸基含有化合物、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等をさらに含んでいてもよい。その含有量は、通常、アクリルポリオール(A)及びポリエーテルポリオール(B)を含む水酸基含有化合物の全量に対して15質量%以下であることが好ましい。
本発明において用いるポリイソシアネート化合物(C)は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、特に限定されないが、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート;1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート;m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−または1,4−ビス(α,α−ジメチルイソシアナトメチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン等のトリイソシアネート;4,4’−ジフェニルジメチルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等のテトライソシアネート;トリレンジイソシアネートの二量体や三量体等の重合ポリイソシアネート及びポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート等が挙げられる。中でも、得られる塗膜の特性の点から、特に塗膜が黄変しにくい点から、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートが好ましい。
ポリイソシアネート化合物(C)としては、市販のものを用いてもよい。市販品としては、例えば、DIC株式会社のバーノック(登録商標)シリーズ、旭化成ケミカルズ株式会社のデュラネート(登録商標)シリーズ、住化コベストロウレタン株式会社のスミジュール(登録商標)シリーズ等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(C)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、ポリイソシアネート化合物(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、通常、アクリルポリオール(A)及びポリエーテルポリオール(B)を含む水酸基含有化合物中の水酸基の量に対する、ポリイソシアネート化合物(C)中のイソシアネート基の量のモル比(NCOモル%/OHモル%)が、0.8〜1.5であることが好ましく、0.9〜1.3であることがより好ましい。ポリイソシアネート化合物(C)の含有量がこの範囲内であると、未反応の水酸基やイソシアネート基が少なくなるため、より優れた特性を有する塗膜を得ることができる。
本発明の塗料組成物は、シリコン系表面調整剤(D)をさらに含むことが好ましい。シリコン系表面調整剤(D)を添加することにより、塗膜表面の乳酸の接触角を低減でき、乳酸の塗膜への浸透をさらに抑制でき、耐乳酸性をさらに向上させることができる。
本発明において用いるシリコン系表面調整剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルアルキルポリシロキサン等のオルガノポリシロキサンや、オルガノポリシロキサンを変性した変性ポリシロキサン、例えば、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン等のポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン、ポリエステル変性メチルアルキルポリシロキサン等のポリエステル変性ポリシロキサン、アラルキル変性メチルアルキルポリシロキサン等のアラルキル変性ポリシロキサン等が挙げられる。ポリエーテル変性(メタ)アクリロイル基含有ジメチルポリシロキサン、ポリエステル変性(メタ)アクリロイル基含有ジメチルポリシロキサン等も挙げられる。
シリコン系表面調整剤(D)としては、市販のものを用いてもよい。市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製DC11PA、ST80PA、DC3074、DC3037、SR2402;信越化学工業株式会社製KP−321、KP−324、KP−327、KR−9218、X−40−9220;東芝シリコーン株式会社製TSR165、XR−31B1763;ビックケミー・ジャパン株式会社製BYK−341、BYK−344、BYK−306、BYK−307、BYK−325、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−300、BYK−302、BYK−330、BYK−333、BYK−335、BYK−370、BYK−SILCLEAN3700;楠本化成株式会社製DISPARLON1711、1751N、1761、LS−001、LS−050;共栄社化学株式会社製ポリフローKL−400HF、KL−401、KL−402、KL−403、KL−404等が挙げられる。
シリコン系表面調整剤(D)は、相溶性と得られる塗膜の特性の点から、通常、重量平均分子量が1,000〜120,000であることが好ましく、8,000〜15,000であることがより好ましい。
シリコン系表面調整剤(D)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、シリコン系表面調整剤(D)の含有量は、特に限定されるものではないが、通常、アクリルポリオール(A)及びポリエーテルポリオール(B)を含む水酸基含有化合物100質量部に対して0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。
本発明の塗料組成物は、シリコン系表面調整剤(D)に加えて、あるいは、シリコン系表面調整剤(D)に代えて、それ以外の表面調整剤、例えば、アクリル系表面調整剤、シリコン変性アクリル系表面調整剤、フッ素系表面調整剤、ビニル系表面調整剤等を含むこともできる。
本発明の塗料組成物は、塗装作業性の点から、通常、溶剤を含むことが好ましく、有機溶剤型塗料組成物であることが好ましい。
本発明において用いる溶剤としては特に限定されず、塗料分野において一般的に用いられているものから適宜選択して用いることができる。用いる溶剤は、塗料組成物中の樹脂を溶解・相溶させることが可能なものであることが好ましい。溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−2−エチルヘキシル、酢酸−3−メトキシブチル、酢酸シクロヘキシル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類、エーテル類、アルコール類、グリコール類、アセテート類、ミネラルスピリット等が挙げられる。
溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物中の溶剤の含有量、言い換えると、塗料組成物中の固形分含有量も特に限定されず、塗装作業性の点から、適当な粘度になるように適宜選択することができる。
本発明の塗料組成物は、必要に応じて、その他の塗料組成物に通常用いられている各種添加剤、例えば、硬化促進剤(例えば、スズ系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、鉛系硬化促進剤等)、酸化防止剤(例えば、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等)、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾエート系光安定剤等)、紫外線吸収剤(例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等)、着色剤(顔料、染料等)、スリップ剤等を含むことができる。
本発明の塗料組成物は、各成分を混合することによって調製することができ、1液型塗料組成物であっても、主剤[アクリルポリオール(A)、ポリエーテルポリオール(B)、溶剤等]と硬化剤[ポリイソシアネート化合物(C)]とを塗装時に混合する2液型塗料組成物であってもよい。
本発明の塗料組成物は、例えば、被塗物に塗装し、硬化させることで、塗膜を形成することができる。本発明の塗装体は、本発明の塗料組成物を硬化させて形成した塗膜を有するものである。
塗料組成物の塗装(塗布)は、特に限定されず、公知の方法で行うことができ、例えば、吹付塗装(エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装)、浸漬塗装、ロールコーター塗装等で行うことができる。
塗料組成物の硬化条件も、特に限定されず、塗料組成物に含まれる成分に応じて適宜選択することができる。例えば、被塗物に塗装した塗料組成物を、50〜150℃の温度で5〜90分間保持し、焼き付けることにより行うことができる。
本発明の塗料組成物を塗装した後、加熱硬化する前に、必要に応じて、所定時間放置、または予備加熱等を行って、被塗物に塗装した塗料組成物を乾燥させてもよい。
本発明の塗料組成物を塗装する被塗物は、その材質は特に限定されず、例えば、鉄、アルミニウム、銅、真鍮、ステンレス鋼、錫または亜鉛メッキ鋼等の金属または合金や、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート(ASA)樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂(プラスチック)等が挙げられる。ある実施態様においては、被塗物は、樹脂基材であることが好ましい。
被塗物の形状も特に限定されず、例えば、フィルム状、板状等が挙げられる。また、平面状に限らず、二次元加工または三次元加工された形状(成形体)であってもよい。
また、本発明の塗料組成物を塗装する被塗物は、所望により、基材に下塗塗料組成物を塗装して、下塗塗膜を表面に形成したものであってもよい。
上記のように、本発明の塗料組成物から形成される塗膜は、耐オレイン酸性のみならず、耐乳酸性にも優れ、指紋・汗等に対する耐性に優れているため、金属調塗膜等、光輝性顔料を含む光輝性塗膜が表面に形成されている被塗物、例えば、光輝性顔料を含む光輝性塗膜が表面に形成されている樹脂基材に特に好適に適用することができる。
なお、光輝性塗膜や、その他の下塗塗膜も、公知の方法に従って、形成することができる。
本発明の塗料組成物から形成される塗膜(硬化膜)の膜厚は、特に限定されず、用途等に応じて適宜選択することができる。本発明の塗膜(硬化膜)の膜厚は、例えば、1〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
以下、本発明について、実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において、測定・評価は次の方法で行った。
<タック感(べたつき)の評価>
塗膜のタック感(べたつき)を手で触れて確認し、以下の基準で評価した。
○: タック感(べたつき)が全くない。
△: 塗膜の乾燥直後はタック感(べたつき)があるが、2時間後にはタック感がなくなる。
×: 塗膜の乾燥直後も、12時間後にもタック感(べたつき)がある。
<被塗物に対する付着性の評価>
塗膜の被塗物に対する付着力をエルコメーター社製アドヒージョンテスターにより測定した。加えて、JIS−K5600−5−6:1999「付着性(クロスカット法)」に準じて、塗膜に対して2mmの間隔で格子状の切り込みを入れ、テープ剥離試験による付着性評価を行った。それぞれの判定基準は以下のように設定した。
○: 分類0(評価後の塗膜の剥離率が0%)
△: 分類1(評価後の塗膜の剥離率が0%超〜5%以下)
×: 分類2〜5(評価後の塗膜の剥離率が5%超)
<耐乳酸性の評価>
塗膜を形成して72時間後に、乳酸10%水溶液0.2mlを塗膜に滴下し、80℃で24時間放置した。そして、塗膜の外観を目視で観察して、以下の基準で評価した。
○: 塗膜の膨潤なし。(良好)
×: 塗膜の膨潤が認められた。(不良)
<耐オレイン酸性の評価>
塗膜を形成して72時間後に、オレイン酸10%水溶液0.2mlを塗膜に滴下し、80℃で24時間放置した。そして、塗膜の外観を目視で観察して、以下の基準で評価した。
○: 塗膜の膨潤なし。(良好)
×: 塗膜の膨潤が認められた。(不良)
<実施例1>
(下塗り塗料組成物の調製)
アクリルポリオール溶液(DIC株式会社製WNL−200、固形分濃度50質量%、樹脂固形分の水酸基価:40mgKOH/g、Tg:60℃)30質量部、セルロースアセテートブチレート溶液(EASTMAN製CAB381−20の酢酸ブチル溶液;固形分濃度10質量%)40質量部、アルミニウム顔料分散液(東洋アルミニウム株式会社製アルミニウムペーストBP−Z485,固形分濃度50質量%)4質量部、高級脂肪酸アマイド分散剤(共栄社化学株式会社製フローノンHR−4AF、固形分濃度20質量%)2質量部、及び酢酸ブチル(溶剤)24質量部を均一に混合して、下塗り塗料組成物を調製した。
(上塗り塗料組成物1の調製)
アクリルポリオール溶液(DIC株式会社製アクリディックAU−7002、固形分濃度55質量%、樹脂固形分の水酸基価:110〜120mgKOH/g)74質量部、ポリエーテルポリオール(三洋化成工業株式会社製サンニックスTP400、樹脂固形分の水酸基価:395mgKOH/g、数平均分子量:400)10質量部、シリコン系表面調整剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製BYK331)1質量部、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF製TINUVIN123(TN123))1質量部、トリアジン系紫外線吸収剤(BASF製TINUVIN400(TN400))1質量部、鉛系硬化促進剤(大阪新薬株式会社製TOS−TK−1の酢酸ブチル溶液(有効成分0.1質量%))2質量部、及び酢酸ブチル(溶剤)11質量部を均一に混合して、塗料組成物の主剤を調製した。
調製した主剤に、硬化剤としてのポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ株式会社製MFA−75B(有効成分75質量%、NCO13.7質量%))51.3質量部を加え、均一に混合して、上塗り塗料組成物1を調製した。アクリルポリオール及びポリエーテルポリオール中の水酸基の量に対する、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基の量のモル比(NCOモル%/OHモル%)は1.1である。
(塗膜の形成)
ABS基材上に、調製した下塗り塗料組成物を、エアースプレーを用いて、乾燥膜厚が約10〜15μmとなるように塗装し、80℃で30分間乾燥させて、下塗塗膜を形成した。この下塗塗膜は、光輝性顔料(アルミニウム顔料)を含む光輝性塗膜である。
次いで、基材上に形成した下塗塗膜上に、調製した上塗り塗料組成物1を、エアースプレーを用いて、乾燥膜厚が約30μmとなるように塗装し、常温で10分間放置した後、80℃で30分間乾燥させて、塗膜を形成した。
そして、上記の方法により、形成した塗膜のタック感、被塗物に対する付着性、耐乳酸性、及び耐オレイン酸性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例2〜15、比較例1>
原料と、その配合を表1、表2に示すように変えた以外は実施例1の上塗り塗料組成物1の調製と同様にして、上塗り塗料組成物2〜16を調製した。なお、表1、表2中の数値は質量部である。そして、上塗り塗料組成物1に代えて、調製した上塗り塗料組成物2〜16を用い、実施例1と同様にして塗膜を形成した。
そして、上記の方法により、形成した塗膜のタック感、被塗物に対する付着性、耐乳酸性、及び耐オレイン酸性の評価を行った。その結果を表1、表2に示す。
上塗り塗料組成物の原料を以下に示す。
[アクリルポリオール(A成分)]
「アクリディックAU−7002」(DIC株式会社製、固形分55質量%、固形分(アクリルポリオール)の水酸基価:110〜120mgKOH/g)(表中の略称:AU−7002)
「アクリディックVU−191」(DIC株式会社製、固形分55質量%、固形分(アクリルポリオール)の水酸基価:60mgKOH/g)(表中の略称:VU−191)
「アクリディックA859−B」(DIC株式会社製、固形分75質量%、固形分(アクリルポリオール)の水酸基価:137mgKOH/g)(表中の略称:A859−B)
[ポリエーテルポリオール(B成分)]
「サンニックスTP400」(三洋化成工業株式会社製、樹脂成分100質量%、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の数平均分子量:400、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の水酸基価:395mgKOH/g)(表中の略称:TP400)
「サンニックスGP250」(三洋化成工業株式会社製、樹脂成分100質量%、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の数平均分子量:250、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の水酸基価:670mgKOH/g)(表中の略称:GP250)
「サンニックスGP700」(三洋化成工業株式会社製、樹脂成分100質量%、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の数平均分子量:700、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の水酸基価:240mgKOH/g)(表中の略称:GP700)
「サンニックスPP400」(三洋化成工業株式会社製、樹脂成分100質量%、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の数平均分子量:400、樹脂成分(ポリエーテルポリオール)の水酸基価:280mgKOH/g)(表中の略称:PP400)
[ポリイソシアネート化合物(C成分)]
「デュラネートMFA−75B」(旭化成ケミカルズ社製、イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネート、NCO濃度13.7質量%、不揮発分75質量%)(表中の略称:MFA−75B)
[その他の添加剤]
「BYK331」(ビッグケミー社製、シリコン系表面調整剤)
「TINUVIN123」(BASF社製、ヒンダードアミン系光安定剤)(表中の略称:TN123)
「TINUVIN400」(BASF社製、ヒドロキシフェニルトリアジン(HPT)系紫外線吸収剤)(表中の略称:TN400)
「鉛系硬化促進剤」(硬化触媒、大阪新薬株式会社製TOS−TK−1の酢酸ブチル溶液(有効成分0.1質量%))
Figure 0006977226
Figure 0006977226
表1、表2から明らかなように、数平均分子量が低く、水酸基価が高いポリエーテルポリオールを添加することにより、アクリルポリオールとポリイソシアネート化合物とから得られる塗膜が有する優れた特性、すなわち、被塗物との付着性、タック感、耐オレイン酸性を維持しながら、耐乳酸性を向上させることができる。
本発明によれば、被塗物との付着性を有し、タック感(べたつき)がなく、しかも、耐オレイン酸性に優れ、耐乳酸性にも優れる塗膜を形成できる塗料組成物を提供することができる。本発明の塗料組成物は、耐オレイン酸性のみならず、耐乳酸性にも優れる塗膜を形成でき、金属調塗膜等の、光輝性顔料を含む光輝性塗膜の表面に塗装した場合でも、長期間にわたって、その変色を抑制することができる。本発明の塗料組成物は、人の手・肌が触れる部品、例えば、自動車の内装部品や、携帯電話、オーディオ機器等の電気製品の外装等に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. アクリルポリオール(A)と、
    数平均分子量が100〜700であり、かつ水酸基価が300〜700mgKOH/gあるポリエーテルポリオール(B)と、
    ポリイソシアネート化合物(C)と
    シリコン系表面調整剤(D)と、
    を含み、
    前記アクリルポリオール(A)と前記ポリエーテルポリオール(B)の含有比率が、50/50〜90/10(質量比)であり、
    有機溶剤型塗料組成物であることを特徴とする塗料組成物。
  2. 前記アクリルポリオール(A)が、水酸基価が50〜200mgKOH/gであるアクリルポリオール(A)であることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  3. 請求項1または2に記載の塗料組成物を被塗物に塗装する工程と、
    被塗物に塗装した塗料組成物を硬化させて、塗膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とする塗膜の形成方法。
  4. 前記被塗物が、光輝性顔料を含む光輝性塗膜が表面に形成されているものであることを特徴とする請求項に記載の塗膜の形成方法。
  5. 前記被塗物が、樹脂基材、または、光輝性顔料を含む光輝性塗膜が表面に形成されている樹脂基材であることを特徴とする請求項またはに記載の塗膜の形成方法。
  6. 請求項1または2に記載の塗料組成物を硬化させて形成した塗膜を有することを特徴とする塗装体。
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