JPH11107838A - エンジンの制御装置 - Google Patents
エンジンの制御装置Info
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- JPH11107838A JPH11107838A JP10197337A JP19733798A JPH11107838A JP H11107838 A JPH11107838 A JP H11107838A JP 10197337 A JP10197337 A JP 10197337A JP 19733798 A JP19733798 A JP 19733798A JP H11107838 A JPH11107838 A JP H11107838A
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
7を備え、触媒が未暖機状態になっているとき、少なく
ともエンジン1の点火時期IGT(n)を遅角側に変更
して、触媒の昇温を促進するようにしたエンジンの制御
装置Aにおいて、冷間始動時の燃焼安定性を確保しつ
つ、触媒の昇温促進効果を最大限に高める。 【解決手段】クランク軸の角速度変動データdωf
(i)をラフネス検出部38により検出する。角速度変
動データがエンジン1の燃焼安定の許容限界に相当する
上限値dωfmax よりも大きければ、点火時期補正制御
部39によりラフネス制御量θrough(n)を増大させ
て、点火時期を進角側に補正し、燃焼状態を安定寄りに
制御する。一方、燃焼状態に余裕があって角速度変動デ
ータが下限値dωfmin よりも小さければ、ラフネス制
御量を減少させて、点火時期をさらに遅角側に補正し
て、触媒の昇温促進効果を高める。エンジン1の始動終
了後、直ちに点火時期の遅角制御を開始するようにして
もよい。
Description
媒を有する触媒コンバータが排気通路に配設されたエン
ジンの制御装置に関し、特に、エンジンの冷間始動時に
前記触媒の早期昇温を図るために点火時期を遅角側へ制
御する場合におけるエンジンの燃焼安定化の技術分野に
属する。
るための触媒コンバータとして、未燃炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の排
気有害成分を浄化可能な三元触媒を有するものが知られ
ている。この三元触媒は所定温度以上の暖機状態で活性
化されて十分な浄化機能を発揮するもので、未暖機状態
では十分な浄化機能を発揮できない。
45号公報に開示されるように、触媒コンバータの触媒
の暖機状態をエンジンの冷却水温に基づいて検出して、
その未暖機状態を検出したときにエンジンの点火時期を
上死点後まで大幅に遅角させることで、前記触媒の昇温
を促進するようにしたエンジンの制御装置が知られてい
る。すなわち、点火時期の大幅な遅角により排気熱損失
を大きくして排気ガスの温度を高くすることができ、こ
の高温の排気ガスにより触媒を早期に昇温させて活性化
させることができる。
は、点火時期の遅角制御に伴う燃焼状態の不安定化を抑
制するために、燃焼室における吸気渦流の生成、吸気流
速の向上、点火エネルギの向上等の対策により、混合気
の着火性や燃焼性を向上させるようにしている。
ンジンの制御装置では、エンジンの燃焼状態が安定限界
を超えないように余裕を持って制御する必要があるた
め、点火時期を最大限に遅角させることはできない。従
って、排気ガスの温度をさらに高めて昇温促進効果を向
上させる余地が残っている。
質(例えば重質度合い)がある程度の範囲でばらついて
いるため、その燃料の質の差異による着火性や燃焼性の
変化に起因してエンジンの燃焼安定性が損なわれる虞れ
がある。そして、エンジンの燃焼状態が安定限界を超え
てしまうと、エンジン振動の増大や排気有害成分の急激
な増大化を招くという不具合が生じる。
のであり、その目的とするところは、エンジンの実際の
燃焼状態を判定して安定限界内にフィードバック制御す
ることで、エンジンの冷間始動時における燃焼安定性を
確保しつつ、触媒の昇温促進効果を最大限に高めること
にある。
に、本発明の解決手段では、エンジンの回転変動状態を
検出することで、エンジンの実際の燃焼状態を判定する
ようにした。
路に配設された排気ガス浄化用触媒コンバータの触媒が
未暖機状態になっているとき、少なくともエンジンの点
火時期を、最大トルクを発生する点火時期から遅角側に
変更することで、前記触媒の昇温を促進させるようにし
たエンジンの制御装置を前提とする。そして、エンジン
の回転変動状態を検出するラフネス検出手段と、触媒の
未暖機状態で、前記ラフネス検出手段により検出される
回転変動状態がエンジンの燃焼安定限界内に収まるよう
に、該エンジンの点火時期、空燃比及び燃焼室の吸気流
動状態のうちの少なくとも一つを制御する燃焼制御手段
とを備えており、該燃焼制御手段はエンジンの点火時期
を優先して制御する構成とする。尚、エンジンの回転変
動状態としては、例えばクランク角速度の変動を検出す
ればよい。
いて、少なくともエンジンの点火時期の遅角側への変更
により触媒の昇温を促進する際には、ラフネス検出手段
によりエンジンの回転変動状態が検出され、該回転変動
状態がエンジンの燃焼安定限界内に収まるように、燃焼
制御手段によりエンジンの燃焼制御が行われる。具体的
には、燃焼制御手段により、例えばエンジンの点火時期
を進角側に補正するか、空燃比を理論空燃比以下のリッ
チ側に補正するか、又は吸気渦流を生成したり吸気流速
を高めたりすることで、エンジンの燃焼状態を安定寄り
に制御することができる。
ジンの実際の燃焼状態を正確に判定できるので、燃焼安
定限界を越えない範囲で触媒の昇温促進効果が最大にな
るように点火時期を最大限に遅角させることができ、よ
って、エンジンの燃焼安定性を確保しつつ触媒の昇温促
進効果を最大限に高めることが可能になる。また、エン
ジンの実際の燃焼状態を判定できるので、燃料の質(例
えば重質度合い)が変化して着火性や燃焼性が変化して
も、その燃料なりに前記の作用を得ることができる。
御し、この点火時期制御によりエンジンの燃焼状態を十
分に安定化させることができるので、同時に、例えば混
合気の空燃比は理論空燃比以上のリーン側に設定するこ
とも可能になる。そのようにすれば、排気ガス温度を高
めることができる上、未燃炭化水素(HC)や一酸化炭
素(CO)の排出量の低減が図られる。
明において、スロットル弁をバイパスしてエンジンへの
吸入空気量を増減させる吸入空気量可変手段と、エンジ
ンのアイドル状態を検出するアイドル状態検出手段と、
該アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状態
が検出されたとき、点火時期の調整によりエンジン回転
数を設定アイドル回転数にフィードバック制御するアイ
ドルフィードバック点火時期制御手段と、点火時期の遅
角側への制御による触媒の昇温促進制御を行うとき、前
記アイドルフィードバック点火時期制御手段によるエン
ジン回転数のフィードバック制御を禁止するとともに、
前記吸入空気量可変手段の作動により吸入空気量を増大
させるアイドル制御手段とを備える構成とした。
おいて、点火時期の遅角側への制御による触媒の昇温促
進制御を行わないときは、アイドルフィードバック点火
時期制御手段による点火時期の調整により、エンジン回
転数が応答性良く設定アイドル回転数にフィードバック
制御される。一方、前記触媒の昇温促進制御を行うとき
には、前記アイドルフィードバック点火時期制御手段に
よる制御を禁止することで、点火時期の制御の干渉によ
るハンチング等の制御の不安定化を確実に防止できる。
また、吸入空気量可変手段の作動により吸入空気量を増
大させてエンジンの吸気充填効率を高めて所定の吸気充
填効率もしくはエンジン回転数になるように制御するこ
とで、点火時期の遅角側への制御に伴うエンジン回転数
の低下を防止することができ、このことで、エンジン回
転数を前記設定アイドル回転数に保持することができ
る。
発明におけるアイドル制御手段は、エンジン回転数が設
定アイドル回転数よりも高くなるように吸入空気量を増
大させるものとしたので、エンジン回転の安定化が図ら
れる上、排気熱量の増大により触媒の昇温が促進され
る。
載のいずれか1つに記載の発明におけるラフネス検出手
段は、エンジンの回転変動状態を気筒毎に検出する構成
とし、かつ燃焼制御手段は気筒毎にエンジンの燃焼制御
を行う構成とした。
燃料噴射量、燃焼温度、吸気流動等にはばらつきがある
ため、気筒全体をまとめて制御するようにすると、燃焼
状態の安定化のためには最も燃焼状態の悪い気筒に合わ
せなくてはならず、このことは、他の気筒を燃焼安定限
界付近で制御していないことになる。しかし、この発明
では、ラフネス検出手段により気筒毎の回転変動状態を
検出し、該気筒毎に回転変動状態が燃焼安定限界内に収
まるように燃焼制御を行うことで、エンジンの各気筒に
おける燃焼状態をそれぞれ個別に燃焼安定限界付近で制
御することが可能になる。このことで、触媒の昇温促進
効果を一層高めることができる。
発明において、エンジン水温が所定以下のエンジン冷機
状態で、エンジンの始動から設定時間が経過するまでの
間、触媒が未暖機状態になっていることを判定する触媒
暖機判定手段を備え。このことで、該触媒が未暖機状態
になっていることを容易に判定できる。
明において、ラフネス検出手段による検出結果に基づい
て燃料の重質度合いを判定する重質度合い判定手段を備
え、燃焼制御手段は、前記重質度合い判定手段による判
定結果に基づいて制御量を燃焼状態が安定する側に設定
量シフトする構成とした。ここで、制御量を設定量シフ
トするとは、燃焼制御手段による制御量を予め設定した
比較的大きな設定量だけ増減変更することである。
即ち重質留分の含有割合が大きい燃料では、気化/霧化
が不十分になって着火性が悪くなり易いので、燃焼状態
が不安定になり易い。つまり、燃料の重質度合いによっ
てエンジンの燃焼安定性が大きく変化する。そこで、こ
の発明では、重質度合い判定手段による燃料の重質度合
いの判定結果に基づいて、燃焼制御手段の制御量を燃焼
状態が安定する側に設定量シフトすることで、制御量を
速やかに燃料の重質度合いに対応した適切な値に変更す
ることができ、よって、エンジンの燃焼制御の開始から
速やかに燃焼状態を安定化させることができる。
発明における燃焼制御手段は、重質度合い判定手段によ
り判定された燃料の重質度合いが高いほど、低いときよ
りも大きくエンジンの点火時期を進角側に変更するよう
にした。
は、着火性の低下による燃焼状態の不安定化に対応して
点火時期を進角側に変更することで、混合気の燃焼性及
びエンジンの出力トルクを向上させることができる。よ
って、エンジンの燃焼状態及びエンジン回転の安定化が
図られる。
発明における燃焼制御手段は、重質度合い判定手段によ
り判定された燃料の重質度合いが高いほど、低いときよ
りも空燃比をリッチ側に補正するようにした。
は、着火性の低下による燃焼状態の不安定化に対応して
空燃比をリッチ側に補正することで、混合気の着火性の
低下を補うことができる。よって、エンジンの燃焼状態
の安定化が図られる。
明において、エンジンのアイドル状態を検出するアイド
ル状態検出手段と、該アイドル状態検出手段によりエン
ジンのアイドル状態が検出されたときの燃焼制御手段に
よる制御量を学習して、該学習値を前記燃焼制御手段の
制御量の初期設定値に反映させる学習制御手段とを備え
る構成とした。
エンジンのアイドル状態が検出されたときに、燃焼制御
手段による制御量が学習制御手段により学習されて記憶
保持する。すなわち、アイドル状態ではエンジン回転数
が比較的低いため、エンジンの回転変動状態が検出され
易く、該回転変動状態に基づく前記燃焼制御手段による
制御量は燃料の質等を強く反映した適切な値になってい
る。従って、アイドル状態における制御量を学習して、
その学習値を制御量の初期設定値に反映させることで、
一度学習した後は、前記燃焼制御手段によるエンジンの
燃焼制御の開始と同時に、燃料の質等に応じた適切な制
御を行うことが可能になる。よって、エンジンの始動直
後から燃焼状態を安定化させることができる。
された排気ガス浄化用触媒コンバータの触媒が未暖機状
態になっているとき、該触媒の昇温を促進させるよう
に、少なくともエンジンの点火時期を最大トルクを発生
する点火時期から遅角側に変更させる昇温促進制御手段
が設けられているエンジンの制御装置を前提とする。そ
して、前記エンジンの回転変動状態を検出するラフネス
検出手段と、触媒の未暖機状態で、前記ラフネス検出手
段により検出される回転変動状態がエンジンの燃焼安定
限界内に収まるように、該エンジンの点火時期、空燃比
及び燃焼室の吸気流動状態のうちの少なくとも一つを制
御する燃焼制御手段と、エンジンの始動終了状態を判定
する始動判定手段とを備え、前記昇温促進制御手段及び
燃焼制御手段は、それぞれ前記始動判定手段によりエン
ジンの始動終了状態が判定されたときに直ちに制御を開
始する構成とする。
いて、請求項1記載の発明と同様にエンジンの実際の回
転変動状態に応じて点火時期を制御することで、エンジ
ンの燃焼安定性を確保しつつ触媒の昇温促進効果を最大
限に高めることができる。また、燃料の質(例えば重質
度合い)が変化してても、その燃料なりに前記の作用を
得ることができる。
定手段によりエンジンの始動終了状態が判定されたと
き、直ちに開始するようにしているので、触媒の昇温促
進をエンジンの始動直後から実行して、最短時間で触媒
を活性化できる。
載の発明における燃焼制御手段は、エンジンの点火時期
を優先して制御するものとする。このことで、エンジン
の点火時期を優先して制御して、この点火時期制御によ
りエンジンの燃焼状態を十分に安定化させることができ
るので、同時に、例えば混合気の空燃比を略理論空燃比
になるように制御することも可能になり、そのようにす
れば、未燃炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)の排
出低減が図られる。つまり、触媒の早期昇温とその間の
排気有害成分の排出量の低減化との両立が図られる。
は11記載の発明における昇温促進制御手段は、エンジ
ン水温が所定温度よりも低いときには、点火時期の遅角
制御を実行しない構成とする。すなわち、例えば寒冷地
等における極低温状態でのエンジン始動時には、燃料の
気化霧化が極めて悪いので、点火時期の遅角制御を禁止
して、燃焼状態の安定化を最優先することができる。
は11記載の発明における始動判定手段は、エンジン回
転数が設定アイドル回転数よりも低い設定始動判定回転
数以上に達した状態で、所定の判定時間が経過したと
き、エンジンの始動終了状態を判定するものとする。
の始動終了判定の内容が具体化される。具体的には、エ
ンジンが自力で回転する完爆状態になり、設定アイドル
回転数よりも低い設定始動判定回転数を越えて吹け上が
って、所定時間(例えば1秒程度)が経過したときに、
エンジンの始動終了状態を判定する。つまり、エンジン
が吹け上がるまでは始動性を最優先した点火時期の制御
を行い、エンジンが吹け上がって燃焼状態が安定した後
で点火時期を遅角側に変更することができる。
11に記載の発明における燃焼制御手段は、エンジン水
温が所定以下のエンジン冷機状態で、燃焼室の吸気流動
状態が強まるように制御するものとする。このことで、
エンジン冷機状態でも、燃焼室の吸気流動状態を強化し
て燃料及び吸気の混合を促進することができ、このこと
により、低温時における燃料の気化霧化の悪化を補っ
て、着火性を良好に維持できる。
載の発明において、スロットル弁をバイパスしてエンジ
ンへの吸入空気量を増減させる吸入空気量可変手段と、
エンジンのアイドル状態を検出するアイドル状態検出手
段と、該アイドル状態検出手段によりエンジンのアイド
ル状態が検出されたとき、前記吸入空気量可変手段の作
動によりエンジン回転数を設定アイドル回転数にフィー
ドバック制御するアイドルフィードバック吸気量制御手
段と、前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイ
ドル状態が検出されたとき、点火時期の調整によりエン
ジン回転数を前記設定アイドル回転数にフィードバック
制御するアイドルフィードバック点火時期制御手段と、
前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状
態が検出され、かつ昇温促進制御手段による点火時期の
遅角制御が行われるとき、前記アイドルフィードバック
点火時期制御手段によるフィードバック制御量を小さく
補正する点火時期フィードバック制御量補正手段とを備
える構成とする。
おいて、アイドルフィードバック吸気量制御手段による
吸入空気量の調整、及びアイドルフィードバック点火時
期制御手段による点火時期の調整によりエンジン回転数
が設定アイドル回転数にフィードバック制御される。ま
た、点火時期の遅角側への制御により触媒の昇温を促進
させるときには、アイドルフィードバック点火時期制御
手段によるフィードバック制御量を小さく補正すること
で、点火時期の制御の干渉に伴うハンチング等の悪影響
を低減できる。さらに、応答性の早い点火時期の制御に
よりエンジンの回転変動を抑制できる。
載の発明において、エンジン始動後に正常作動可能な活
性化状態になって、排気中の酸素濃度に基づいて混合気
の空燃比を検出する空燃比センサと、前記空燃比センサ
による検出値に基づいて、混合気の空燃比を理論空燃比
近傍の所定の目標値になるようにフィードバック制御す
る空燃比制御手段とを備える構成とする。
設け、エンジン始動後にセンサ温度が高まり正常作動可
能な活性化状態になった後、該空燃比センサによる検出
値に基づいて空燃比制御手段により混合気の空燃比をフ
ィードバック制御することで、空燃比制御の精度を高め
て、排気有害成分の排出濃度を十分に低減できる。
載の発明において、エンジン水温が所定以下のエンジン
冷機状態で、空燃比制御手段のフィードバック制御量を
小さく補正する空燃比フィードバック制御量補正手段を
備える構成とする。
ジン冷機状態では、昇温促進制御手段による点火時期の
遅角制御に伴い、エンジンの燃焼状態が空燃比の変化の
影響を受けやすくなるので、微小な空燃比の変動によっ
てもエンジンの回転変動が大きくなる。そこで、この発
明では、空燃比フィードバック制御量補正手段によりフ
ィードバック制御量を小さく補正することで、空燃比の
変動幅を小さくして、エンジンの回転変動状態の悪化を
防止できる。
10に記載の発明における触媒コンバータは、排気マニ
ホルドよりも下流側の排気通路に配設されており、前記
触媒コンバータと排気マニホルドとの間には接続用の排
気管が介在されている構成とする。
ルドから離れて配置されていて、排気熱による触媒の温
度上昇が難しいものにおいて、請求項1又は10記載の
発明の如く触媒の暖機を促進できることが極めて有効に
なる。言い換えると、排気系の設計における自由度が高
まるので、例えば排気効率の向上や排気慣性の積極的な
利用によりエンジン出力の向上等を図りつつ、冷間始動
時の触媒の昇温促進も可能になる。
基いて説明する。
に係るエンジンの制御装置Aを示し、1は直列4気筒4
サイクルガソリンエンジンである。このエンジン1は4
つのシリンダ(気筒)2,2,…(1つのみ図示する)
を有するシリンダブロック3と、該シリンダブロック3
の上面に組付けられたシリンダヘッド4と、各シリンダ
2内に往復動可能に嵌装されたピストン5とを備え、前
記各シリンダ2内にはピストン5及びシリンダヘッド3
により囲まれる燃焼室6が区画形成されている。また、
7は燃焼室6の上部に臨設された点火プラグで、この点
火プラグ7は点火時期の電子制御が可能なイグナイタ等
を含む点火回路8に接続されている。
6に吸気(空気)を供給する吸気通路で、この吸気通路
10の上流端はエアクリーナ11に接続される一方、下
流端は吸気弁12を介して燃焼室6に連通されている。
前記吸気通路10には、エンジン1に実際に吸入される
吸入空気量を検出するホットワイヤ式エアフローセンサ
13と、吸気通路10を絞るスロットル弁14と、サー
ジタンク15と、後述のECU35(Electronic Contr
ol Unit )からの燃料噴射信号(噴射パルス)を受けて
燃料を噴射供給するインジェクタ16とが上流側から順
に配設されている。また、前記エアクリーナ11には吸
気温度を検出する吸気温センサ17が設けられている。
路(図示せず)と第2吸気通路10aとに分岐され、こ
の第2吸気通路10aにはスワール弁18が配設されて
いる。このスワール弁18は、例えばステッピングモー
タ等のアクチュエータ18aにより開状態と閉状態とに
切替作動され、閉状態では前記第2吸気通路10aを大
略閉じて、上流側からの吸気流を殆ど第1吸気通路のみ
から燃焼室6に供給することにより、該燃焼室6にスワ
ールを生成維持するものである。
(Idle Speed Control)用バイパス通路20により接続
され、該ISC用バイパス通路20にはこの通路20を
開閉するISCバルブ21が設けられており、このIS
Cバルブ21の開度を制御することで、エンジン1のア
イドル状態における回転数を制御するようになってい
る。このバイパス通路20及びISCバルブ21により
吸入空気量可変手段が構成される。また、22は前記ス
ロットル弁14の全閉状態を検出するアイドル状態検出
手段としてのアイドルスイッチであり、23はスロット
ル弁14の開度を検出するスロットル開度センサであ
る。
排出する排気通路で、その上流側は各シリンダ2毎に分
岐して、排気弁24を介して燃焼室6に連通される排気
マニホルドにより構成されている。また、排気マニホル
ドよりも下流側の排気通路25の途中には、空燃比を検
出するためのO2センサ26が配設され、その下流側に
は、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ27が排
気管により前記排気マニホルドに接続されている。前記
O2センサ26は、排気ガス中の酸素濃度を基に燃焼室
6内の空燃比を検出するもので、理論空燃比で出力が急
変するようになっている。また、前記触媒コンバータ2
7は排気ガス中の未燃炭化水素(HC)、一酸化炭素
(CO)及び窒素酸化物(NOx )を浄化可能な三元触
媒を備えたものであり、好ましくはリーン状態でもNO
x を浄化する機能を有するものが用いられる。
からなるクランク角センサ30が設けられている。この
クランク角センサ30は、図示しないクランク軸の端部
に設けた被検出用プレート31の外周に対応する箇所に
配置され、該被検出用プレート31がクランク角の回転
とともに回転されたとき、その外周部に突設された突起
部31a,31a,…の通過に応じてパルス信号を出力
するようになっている。また、前記エンジン1のウォー
タジャケット(図示せず)に臨んで、冷却水温を検出す
る水温センサ32が設けられている。
されたエンジンコントロールユニット(ECU)であ
る。このECU35には、図2にも示すように、エアフ
ローセンサ13、吸気温センサー17、アイドルスイッ
チ22、スロットル開度センサ23、O2センサ26、
クランク角センサ30、水温センサ32等からの各出力
信号が入力されるようになっている。一方、前記ECU
35からは、インジェクタ16に対して燃料噴射を制御
する信号(パルス信号)が出力されるとともに、点火回
路8に対して点火時期を制御する信号が出力され、さら
に、ISCバルブ21のアクチュエータ21a及びスワ
ール弁18のアクチュエータ18a等にも制御信号が出
力されるようになっている。
後に点火時期を燃焼安定限界付近まで最大限に遅角させ
ることで、該エンジン1の燃焼安定性を確保しつつ触媒
の早期昇温効果を最大限に高めるように制御を行う。具
体的には、前記ECU35は、エンジン1の冷却水温
(エンジン水温)及び始動からの経過時間に基づいて触
媒の未暖機状態を判定する触媒暖機判定部36と、該触
媒暖機判定部36により触媒の未暖機状態が判定される
とき、点火時期を遅角(リタード)させることで、触媒
の昇温を促進する点火時期制御部37を備えている。
の変動(回転変動状態)を検出するラフネス検出部38
と、該ラフネス検出部38により検出されるクランク角
速度変動がエンジン1の燃焼安定限界内に収まるよう
に、前記点火時期制御部37により設定される点火時期
を補正する燃焼制御手段としての点火時期補正制御部3
9とを備え、さらに、該点火時期補正制御部39による
補正制御量(後述のラフネス制御量)を学習して、該補
正制御量の初期設定値に反映させる学習制御部40と、
ISCバルブ21の開度を制御して前記エンジン1への
吸入空気量の増大により該エンジンの回転安定性の向上
を図るアイドル制御手段としてのISC制御部41とを
備えている。
よりエンジン回転数が所定のアイドル回転数(設定アイ
ドル回転数)になるようにフィードバック制御するアイ
ドルフィードバック点火時期制御部42(図3参照)
と、点火時期制御部37による触媒の昇温促進制御の実
行の際に、インジェクタ16に出力する燃料噴射信号の
パルス幅の変更により、混合気の空燃比が理論空燃比
(14.7)よりもリーン側になるように燃料噴射量を
増減制御する燃料噴射制御部(図示せず)とを備えてい
る。この空燃比のリーン側への設定により、排気ガス温
度が高められるとともに、HCやCOの排出量の低減が
図られる。
エンジン1の点火時期の具体的な制御手順を、図3に示
すフローチャート図に基づいて説明する。
ク角センサ出力、エンジン回転数、エアフローセンサ出
力、エンジン水温、アイドルスイッチ出力、スタータ出
力等を読み込み、続くステップSA2では、イグニッシ
ョンオフでもデータを保持する不揮発性メモリから後述
のラフネス制御量の各気筒毎の学習値θstudy (n)を
読込む。ここで、nは1〜4の整数で、それぞれエンジ
ン1の4つのシリンダ2,2,…に対応するものであ
る。すなわち、例えばn=1が第1気筒に対応している
とすれば、n=2は第3気筒に、n=3は第4気筒に、
またn=4は第2気筒にそれぞれ対応している。
ではエンジン1が始動中か否かを判定する。すなわち、
スタ−タモータがオフ状態であるか又はエンジン回転数
が所定回転数よりも大きければ、始動中でないと判定し
て後述のステップSA6に進む一方、スタータモータが
オン状態でかつエンジン回転数が所定回転数以下であれ
ば、始動中であると判定してステップSA4に進む。
の所定の点火時期IGSTを点火時期IGT(n)とし
て算出し、ステップSA5で、エンジン始動中であるこ
とを示すフラグFSTA の値を1とした後、後述のステッ
プSA16に進んで各気筒毎に点火プラグ7により点火
実行する。これにより、エンジン1が吹け上がって運転
状態になる。
と判定された場合、ステップSA6に進んで、運転状態
のエンジン水温が所定温度(例えば60°C)以下であ
るか否かを判定する。そして、前記所定温度より大きけ
れば触媒が暖機状態にあると判定して後述のステップS
A18に進む一方、所定温度以下であればステップSA
7に進む。このステップSA7ではフラグFSTA の値が
1であるか否かを判定して、FSTA =1であれば、その
値をステップSA8で0としてクリアした後、ステップ
SA9で、設定時間後にオフになる昇温促進時間設定用
タイマをオンして、ステップSA11に進む。一方、前
記ステップSA7でFSTA =0であれば、ステップSA
10に進んで前記タイマがオンかオフかの判定を行い、
タイマがオフであれば後述のステップSA20に進む一
方、タイマがオンであればステップSA11に進む。つ
まり、エンジン1が冷機時に始動されて吹け上ってから
設定時間が経過するまでの間、触媒が未暖機状態にある
と判定して以下のステップSA11〜SA17の制御を
実行する。
よる触媒の昇温促進制御を実行中であることを示すフラ
グFRTDの値を1とし、続くステップSA12で、アイ
ドル状態でのエンジン回転数を一定に保持するための点
火時期のフィードバック制御量θIDFBの値を0にする。
つまり、点火時期の調整によるエンジン回転のアイドル
フィードバック制御を禁止する。ステップSA13で
は、触媒の昇温のために設定する点火時期の遅角側への
昇温促進制御量θRTDを、予め設定されたマップから読
出す。このマップは、エンジン負荷に対応するエンジン
の吸気充填効率及びエンジン回転数に基づいて、前記昇
温促進制御量θRTDを種々設定したものである。尚、吸
気充填効率は、エアフローセンサ出力から求めた吸入空
気量をエンジン回転数で除算してから所定の定数を乗算
して算出する。
速度の変動(エンジンの回転変動状態)がエンジンの燃
焼安定限界内に収まるように点火時期を補正するための
ラフネス制御量θrough(n)を各気筒毎に演算し、ス
テップSA15では、前記各ステップでそれぞれ演算し
た点火時期のフィードバック制御量θIDFB、昇温促進制
御量θRTD、ラフネス制御量θrough(n)に基づいて点
火時期IGT(n)を各気筒毎に算出する。すなわち、 IGT(n) = θBASE−θIDFB−θRTD+θrough
(n) となる。ここで、θBASEは点火時期の基本設定値であっ
て、通常は、各気筒毎にエンジン1が最大トルクを出力
する所定の点火時期(例えば上死点前10度)よりも僅
かに遅角側に、エンジン回転数及び吸気充填効率に対応
付けて設定されている。尚、前記ステップSA14にお
けるラフネス制御量θrough(n)の演算については後
述する。
30から入力される信号に基づいて、前記ステップSA
4又はステップSA15で演算された点火時期IGT
(n)になったことの判定を行い、点火時期になればス
テップSA17で点火プラグ7に通電して各気筒毎に点
火実行し、その後リターンする。
間が経過するまでの間、該エンジン1の点火時期を遅角
させて(ステップSA13)排気ガス温度を高めること
で触媒の昇温を促進するとともに、クランク軸の角速度
変動に応じて点火時期を補正することで(ステップSA
14)、エンジンを燃焼安定限界内で制御するようにし
ている。
に基づいて触媒が暖機状態にあると判定したときには、
ステップSA18及びステップSA19でそれぞれフラ
グFSTA 及びフラグFRTDをクリアして、ステップSA
20に進む。このステップSA20では、アイドルスイ
ッチ22からの信号に基づいてスロットル弁14が全閉
状態にあるか否かを判定し、全閉状態であればアイドル
状態であるからステップSA21に進んで、現在のエン
ジン回転数と設定されているアイドル回転数との偏差に
基づいて、予め設定されたマップから点火時期のフィー
ドバック制御量θIDFBを読込む。
ればアイドル状態でないから、ステップSA22に進ん
でフィードバック制御量θIDFBの値を0とする。続くス
テップSA23では昇温促進制御量θRTDの値を0と
し、ステップSA24ではラフネス制御量θrough
(n)の値を0として上述のステップSA15に進み、
点火時期IGT(n)を算出する。
(ステップSA6)、又はエンジン始動から設定時間が
経過しており(ステップSA10)、触媒が既に暖機状
態になったと判定したときには、該触媒の昇温を促進す
るための制御を終了(ステップSA23,SA24)し
て通常の制御に移行する。そして、スロットル弁14が
全閉状態になっていれば、エンジン回転数をアイドル回
転数に保持するように点火時期を調整するアイドルフィ
ードバック点火時期制御を行う(ステップSA20,S
A21)。このように点火時期の調整によりエンジン1
のアイドル回転を制御することで、エンジン回転数を応
答性良くアイドル回転数にフィードバック制御すること
ができる。
プSA3,SA6〜SA10が触媒暖機判定部36に、
また、ステップSA13,SA15〜17が点火時期制
御部37にそれぞれ対応している。さらに、ステップS
A14,SA15が点火時期補正制御部39に、また、
ステップSA20,SA21がアイドルフィードバック
点火時期制御部42にそれぞれ対応している。
テップSA14におけるラフネス制御量θrough(n)
の演算手順を図4及び図5に示すフローチャート図に基
づいて説明する。
期値1の制御サイクルiをインクリメントする(i=i
+1)。続くステップSB2ではクランク角センサ30
からの信号の時間間隔T(i)を計測し、ステップSB
3では前記計測値T(i)に基づいて所定クランク角期
間におけるクランク角速度ω(i)を算出する。
出を行う所定クランク角期間の好ましい設定について図
6〜図8に基づいて説明する。
いて、クランク角を横軸に、またトルク及び角速度を縦
軸に示したものである。すなわち、各シリンダ(気筒)
2における慣性トルク(同図に破線で示す)とガス圧ト
ルク(同図に一点鎖線で示す)との合成トルクは、同図
に太い実線で示すように正常燃焼時は180度間隔で周
期的に変化し、この合成トルクによって回転されるクラ
ンク軸の角速度(実線Aで示す)も周期的に変化する。
一方、例えば第1気筒において燃焼状態が不安定になっ
て失火に近い状態が生じた場合、エンジンの合成トルク
は同図に二点鎖線で示すように極めて低くなってしま
う。この結果、クランク角速度は前記第1気筒の膨脹行
程半ばから顕著に低下して(破線Bで示す)正常燃焼時
との差が大きくなる。また、次の気筒(第3気筒)で
は、前気筒の影響が残る膨脹行程の前半では角速度が低
くなるが、行程が進むに連れて次第に正常時の値に近付
く。
動状態)との相関関係を示すものであり、横軸には1つ
の気筒についての圧縮上死点(TDC)後のクランク角
(ATDC,CA)を、また、縦軸には当該気筒の燃焼
状態(ガス圧)が角速度に及ぼす影響の度合いを示す相
関係数をそれぞれ表したものである。すなわち、相関係
数が正であれば当該気筒の燃焼圧の変動と角速度の変動
との相関が高い一方、負であれば当該気筒よりもその前
気筒の燃焼圧変動の影響が大きいことを意味する。
うに、燃焼が略終了するクランク角(ATDC40°C
A程度)から次気筒の燃焼開始時期付近のクランク角
(ATDC200°CA程度)までの範囲で燃焼圧と角
速度変動との相関性が高く、特にガス圧トルクが低下し
てからトルク変曲点(ATDC90°CA程度)を経た
後の、慣性トルクが大きくなる期間X(ATDC100
°CA〜ATDC200°CA)において、前記相関関
係が高くなる。従って、例えばATDC100°CA〜
ATDC200°CAの範囲内で角速度を検出するよう
にすれば、この角速度の変動(回転変動状態)に基づい
て当該気筒の燃焼状態を精度良く判定することができ
る。また、角速度検出時間を十分に確保するために、角
速度検出のためのクランク角期間は60°CA以上とす
ることが好ましい。
のATDC104°CAとATDC174°CAとが検
出されるように、被検出プレート31の各突起部31
a,31,…を設け、各気筒におけるATDC104°
CA〜174°CAの70度の期間の角速度を検出する
ようにしている。このため、図4のステップSB3にお
いては、クランク角速度ω(i)を、 ω(i) = 70×10-6/T(i) のように演算する。
では、図示しないカムシャフトの回転角を検出するセン
サからの信号に基づいて気筒識別を行い、以下のステッ
プSB5,SB6において、気筒毎に、燃焼状態の判別
にとってノイズとなる要素を除去しつつ角速度ω(i)
の変動を求める。すなわち、燃焼状態の変動以外で角速
度変動を生じる要素としては、爆発を加振源とした共振
の影響による角速度変動、車輪や駆動系のアンバランス
に起因する車輪回転に伴う角速度変動、路面からタイヤ
に作用する振動の影響による角速度変動等があり、図9
に示すように、前記共振の影響による爆発回転次数成分
のノイズはエンジン回転の0.5次及びその整数倍の周
波数で生じ、前記アンバランスに起因する車輪回転に伴
うノイズや路面の影響によるノイズはエンジン回転の
0.5次よりも低い低周波数域内で生じる。
ジン回転の0.5次及びその整数倍の周波数成分を除去
しつつ角速度変動dω(i)を求める。すなわち、同一
気筒における角速度の今回値ω(i)と前回値ω(i−
4)との偏差を求めることで、図10に示すようにコム
フィルタによりエンジン回転の0.5次及びその整数倍
の周波数成分を除いた角速度変動dω(i)のデータが
得られたことになる。また、ステップSB6では、エン
ジン回転の0.5次よりも低い周波数成分のノイズを除
くために、前記ステップSB5で得られた角速度変動d
ω(i)の8サイクル前までのデータに基づいて次式の
ようになまし処理を行う。
1)+c・dω(i−2)+d・dω(i−3)+e・
dω(i−4)+d・dω(i−5)+c・dω(i−
6)+b・dω(i−7)+a・dω(i−8) (但し、a,b,c,d,eはなまし係数) これにより、図11に示すようにハイパスフィルタによ
りエンジン回転の0.5次よりも低い周波数成分が十分
に減衰されて除かれたことになる。このようにして、各
気筒毎に燃焼状態を高精度に反映した角速度変動データ
dωf(i)を得ることができる。
では、エンジン1の燃焼安定の許容限界に相当する角速
度変動データdωf(i)の上限値dωfmax を、エン
ジン回転数及びエンジン1の吸気充填効率に基づいて予
め設定されたマップから読取り、ステップSB8では同
様のマップから角速度変動データdωf(i)の下限値
dωfmin を読み取る。そして、ステップSB9では、
前記ステップSB6で求められた角速度変動データdω
f(i)を上限値dωfmax と比較し、該角速度変動デ
ータdωf(i)の方が大きければステップSB10に
進んで、ラフネス制御量θrough(n)を増大させる場
合の所定の制御ゲインθKA(θKA>0)を読出す。続く
ステップSB11では燃料の重質度合い(燃料の重質留
分の含有割合)に応じて前記制御ゲインθKAの値を変更
し、この変更後の値をステップSB12でラフネス制御
ゲインθK として算出する。
f(i)が上限値dωfmax 以下の値であれば、ステッ
プSB13に進んで該角速度変動データdωf(i)を
下限値dωfmin と比較し、角速度変動データdωf
(i)の方が小さければステップSB14に進む。そし
て、ラフネス制御量θrough(n)を減少させる場合の
所定の制御ゲインθKR(θKR>0)を読み出し、ステッ
プSB15に進んでラフネス制御ゲインθK を、θK =
−θKRとして算出する。また、前記ステップSB13に
おいて、角速度変動データdωf(i)がその下限値d
ωfmin 以上の値であれば、ステップSB16に進んで
ラフネス制御ゲインθK を、θK =0として算出する。
5及びステップSB16に続く図5のステップSB17
では、i≦8であるか否かを判定し、i≦8であればス
テップSB18に進んで、不揮発性メモリから読み込ん
だ学習値θstudy (n)をそのままラフネス制御量θro
ugh(n)として算出する一方、i>8であればステッ
プSB19に進んで9≦i<13であるか否かを判定す
る。そして、9≦i<13であればステップSB20に
進んで、前記学習値θstudy (n)にラフネス制御ゲイ
ンθK を加算してラフネス制御量θrough(n)を算出
する一方、i>13であればステップSB21に進ん
で、同一気筒におけるラフネス制御量θrough(n)の
前回値に前記ラフネス制御ゲインθK を加算して、ラフ
ネス制御量θrough(n)の今回値を算出する。
では学習値θstudy (n)をそのままラフネス制御量θ
rough(n)とする一方、制御サイクルが進行すれば
(i>8)、各気筒毎に前記学習値θstudy (n)に対
しラフネス制御ゲインθK を積算して適切なラフネス制
御量θrough(n)を演算するようにしている。その
際、角速度変動データdωf(i)がその上限値dωf
max よりも大きければ(ステップSB9)、ラフネス制
御ゲインθK の値が正値とされ(SB10〜SB1
2)、ラフネス制御量θrough(n)が増大されて(S
B20,SB21)、点火時期IGT(n)がより進角
側に補正される。一方、角速度変動データdωf(i)
がその下限値dωfmin よりも小さければ(ステップS
B13)、ラフネス制御ゲインθK の値が負値とされ
(SB14,SB15)、ラフネス制御量θrough
(n)が減少されて(SB20,SB21)、点火時期
IGT(n)がより遅角側に補正される。
御ゲインθKAの変更について説明すると、図12に示す
フローチャート図のステップSC1では、各気筒毎に角
速度変動データdωf(i)がその上限値dωfmax よ
りも初めて大きくなったか否かを判定する。そして、初
めてでなければリターンする一方、初めでであればステ
ップSC2に進んで、所定の制御ゲインθKAに予め設定
された設定量θJA(θJA>0)を加算してリターンす
る。このことで、各気筒におけるラフネス制御量θroug
h(n)は、図13に示すようにシフトされて急増する
ので、点火時期IGT(n)は速やかに進角側に補正さ
れる尚、前記ステップSC2において、角速度変動デー
タdωf(i)に対応づけて設定量θJAの値を、燃料の
重質度合いに応じて予め種々設定しておき、前記角速度
変動データdω(i)の値が大きいほど、小さいときよ
りも制御ゲインθKAの値をより大値側に変更するように
してもよい。このようにすれば、角速度変動の大きさ即
ち燃料の重質度合いに応じて点火時期を適切かつ速やか
に補正することができる。
0及びステップSB21に続くステップSB22では、
アイドルスイッチ22からの信号に基づいてエンジン1
がアイドル状態にあるか否かを判定し、アイドル状態で
ないと判定されればリターンする一方、アイドル状態で
あると判定されれば、ステップSB23に進んでラフネ
ス制御量θrough(n)の今回値を予備学習値θIDR
(n)として記憶し、続くステップSB24で同一気筒
における前記予備学習値θIDR (n)の今回値と前回値
とを所定割合で重み付けして加算して、ラフネス制御量
θrough(n)の学習値θstudy (n)を算出する。そ
してステップSB25で、前記ステップSB24で算出
した学習値θstudy (n)により不揮発性メモリ内の学
習値を更新する。すなわち、 θstudy (n) = KI・θIDR (n)+(1−K
I){θIDR (n)の前回値} (但し、KIは重み付け係数) つまり、冷間アイドル時には、エンンジ1の燃焼状態の
変動によるクランク角速度の変動dω(i)を検出し易
いため、前記ラフネス制御量θrough(n)が各気筒毎
に燃料の質等に応じた適切な値になっている。そこで、
その適切なラフネス制御量θrough(n)を学習して、
学習値θstudy (n)として記憶保持するようにしてい
る。
において、ステップSB1〜SB6がラフネス検出部3
8に、ステップSB7〜SB21が点火時期補正制御部
39にそれぞれ対応しており、また、ステップSB22
〜SB25が学習制御部40に対応している。
よる具体的な制御内容を図14に示すフローチャート図
に基づいて説明する。
数、エアフローセンサ出力、エンジン水温、アイドルス
イッチ出力、スタータ出力等を読込む。続くステップS
D2では、前記アイドルスイッチ出力に基づいてスロッ
トル弁14が全閉状態にあるか否かを判定し、全閉状態
でなければアイドル状態でないから後述のステップSD
14に進む一方、全閉状態であればアイドル状態である
からステップSD3に進んで、エアフローセンサ出力及
びエンジン回転数に基づいてエンジン1の現在の吸気充
填効率を演算する。
あるか否かを示すフラグから前サイクルでアイドル中で
あったか否かを判定し、前サイクルでアイドル状態であ
れば後述のステップSD12に進む一方、前サイクルで
アイドル状態でなければステップSD5に進む。このス
テップSD5では、エンジン水温に対応づけて予め設定
されたマップから、現在のエンジン水温に対応する目標
回転数(設定アイドル回転数)を読み出し、ステップS
D6に進んで、昇温促進制御を実行中であるか否かをフ
ラグFRTDの値から判定する。
7に進んで、昇温促進制御によりエンジン1の点火時期
が遅角側に設定されている場合について、前記ステップ
SD5で求めたエンジン1の目標回転数に対応する目標
充填効率をマップから読出す。一方、FRTD=1でなけ
ればステップSD8に進んで、昇温促進制御が行われて
いない通常の場合について前記マップから目標充填効率
を読出す。このマップは、図15に示すようにエンジン
1の目標回転数を横軸に、また、目標充填効率を縦軸に
それぞれ種々実験結果に基づいて予め設定したものであ
る。
る場合の目標充填効率は通常時よりも大きめに設定され
ている。すなわち、昇温促進制御により点火時期が遅角
側に設定されている場合には、エンジン1の燃焼による
熱エネルギのクランク軸出力への変換割合が低くなって
エンジン1の出力が低下するため、この低下分を補うた
めに、吸入空気量の増大によりエンジン1の吸気充填効
率を増大させて所定の吸気充填効率となるように制御す
る。このことで、アイドルフィードバック点火時期制御
部42による制御を禁止(図3のステップSA12)し
ていても、エンジン回転数を目標回転数に保つことがで
きる。その際、吸入空気量の増大によりエンジン回転数
を前記アイドル回転数よりも高く制御して、そのことに
よりエンジン回転の安定化を図るようにしてもよい。
続くステップSD9では、それらの各ステップで求めた
目標充填効率になるようにISCバルブ21の開度を制
御するためのISC基本制御量DNBASE を、前記目標充
填効率に基づいて予め設定したマップから読み出し、続
くステップSD10で前記ISC基本制御量DNBASEを
そのままISC制御量DN として算出する。そして、ス
テップSD11でアクチュエータ21aに制御信号を出
力して、ISCバルブ21のデューティ制御を行ってリ
ターンする。
イクルでアイドル状態であったと判定された場合、ステ
ップSD12に進んで、現在の吸気充填効率と目標充填
効率との偏差に対応するISC補正制御量DNEをマップ
から読出す。このマップは、図16に示すように前記現
在の吸気充填効率と目標充填効率との偏差を横軸に、ま
た、ISC補正制御量DNEを縦軸にそれぞれ設定したも
のであり、偏差が比較的小さい間は、ISC補正制御量
DNEの増大即ち給気量の増大により、吸気充填効率を目
標充填効率に収束させるように設定されている。そし
て、ステップSD13に進んで、前記ISC補正制御量
DNEをISC基本制御量DNBASE に加算してISC制御
量DN を算出し、その後ステップSD11に進んでIS
Cバルブ21のデューティ制御を実行する。
ットル弁14が全閉状態でないことからアイドル状態で
ないと判定された場合にも、前記ステップSD3〜13
と同様、ISCバルブ21のデューティ制御を行うよう
にする。すなわち、ステップSD14において、昇温促
進制御を実行中であるか否かを表すフラグFRTDの値が
1であるか否かを判定し、該フラグFRTDの値が1であ
れば、ステップSD15に進んで、昇温促進制御により
エンジン1の点火時期が遅角側に設定されている場合に
ついての所定のISC基本制御量DBASER を読み出し、
このISC基本制御量DBASER をステップSD16でI
SC制御量DN として算出した後、上述のステップSD
11に進む。
Dの値が1でなければ、ステップSD17に進んで、昇
温促進制御が行われていない通常の場合についてのIS
C基本制御量DBASEを読み出し、このISC基本制御量
DBASEをステップSD18でISC制御量DN として算
出した後、上述のステップSD11に進む。
御装置Aの作用・効果について説明する。
及び始動からの経過時間に基づいて触媒暖機判定部36
により触媒の未暖機状態を判定したとき(図3のSA
6,SA10)、点火時期制御部37により前記エンジ
ン1の点火時期IGT(n)を遅角側に制御することで
(SA13,SA15)、排気ガス温度を高めて触媒の
昇温を促進するようにしている。
ンジン1の点火時期を大幅に遅角させて例えば上死点後
20度(ATDC20°CA)に設定したときには、膨
脹行程の中期以降で気筒内圧力がかなり低下した後に混
合気の燃焼がピークに達するようになり(いわゆる後燃
え)、このため、燃焼熱エネルギのクランク軸出力への
変換率が非常に小さくなるので、排気損失が大幅に増え
て排気ガス温度が極めて高くなるのである。尚、前記図
17は理論空燃比における吸気下死点後のクランク角
(ABDC,CA)と気筒内圧力との関係を示したもの
で、比較のため、点火時期を上死点(TDC)とした場
合の気筒内圧力の変化の様子を一点鎖線で示す。
ス温度の変化及び図示平均有効圧力Piの変化の様子を
示したもので、同図より、点火時期IGT(n)を上死
点(TDC)後まで大幅に遅角させることで、排気ガス
温度が急激に高まることが分かる。そして、点火時期の
遅角量を大きくするほど排気ガス温度を高めて触媒の早
期昇温を図れるのであるが、同時に、同図に一点鎖線で
示すように平均有効圧力Piの変動率すなわちトルク変
動率も上昇してしまい、エンジン1の燃焼安定性が損な
われ易くなる。特に、同図に二点鎖線で示すように、供
給される燃料の重質度合いが高い場合には、重質度合い
の低い通常の燃料に比べてPi変動率が大きくなってお
り、エンジン1の燃焼安定性が損なわれる可能性が高
い。
38によりクランク角速度の角速度変動データdωf
(i)を検出し(図4のSB2〜SB6)、その検出結
果に基づいて点火時期補正制御手段39により点火時期
IGT(n)の補正を行うようにした。すなわち、前記
角速度変動データdωf(i)がエンジン1の燃焼安定
のための許容限界に相当する上限値dωfmax よりも大
きければ(ステップSB9)、ラフネス制御量θrough
(n)の増大により点火時期IGT(n)をより進角側
に補正してエンジン1の燃焼状態を安定寄りに制御する
一方、エンジン1の燃焼状態に余裕があって角速度変動
データdωf(i)がその下限値dωfmin よりも小さ
ければ(ステップSB13)、ラフネス制御量θrough
(n)の減少により点火時期IGT(n)をより遅角側
に補正して触媒の昇温促進効果を高めるようにしてい
る。
基づいてエンジン1の実際の燃焼状態を高精度に判定す
ることができるため、供給される燃料の質が変化して着
火性や燃焼性が変化しても、その燃料の質なりにエンジ
ン1の燃焼安定性を確保しつつ、触媒の昇温促進効果を
最大限に高めることができる。
び点火時期の制御を各気筒毎に行うようにしているので
(SB4)、各気筒毎の燃料噴射量、燃焼温度、吸気流
動等のばらつきによらず、該各気筒における燃焼状態を
それぞれ高精度に燃焼安定限界付近で制御することがで
きる。このことで、触媒の昇温促進効果を一層高めるこ
とができる。
された場合、ラフネス制御ゲインθK に設定量θJAを加
算するようにしたので(図12のSC1,SC2)、ラ
フネス制御量θrough(n)を大値側にシフトして(図
13参照)点火時期IGT(n)を進角側に速やかに補
正することができる。よって、燃焼制御の開始から速や
かにエンジン1の燃焼状態を安定化させることができ
る。
御量θrough(n)を学習して、この値により学習値
(ラフネス制御量の初期設定値)を更新するようにして
いるので(図5のSB22〜SB25)、一度学習した
後は、エンジン1の燃焼制御の開始から直ちに燃料の質
等に応じた適切な制御を行うことができる。よって、エ
ンジンの燃焼状態を始動直後から安定化させることがで
きる。
41による吸入空気量の制御(図14のSD7)によっ
て所定のアイドル回転数に保持することができる。
バータ27は、エンジン1の排気通路25における排気
マニホルドよりも下流側に設けられ、該排気マニホルド
から離れて排気管を介して接続されているので、排気管
を介さずに直接排気マニホルドに取り付けたものに比べ
て、暖まり難いものである。そのため、上述の如く排気
温度を高めて触媒の暖機を促進できることは極めて有効
な作用効果を有する。言い換えると、上述の如き制御に
より排気系の設計における自由度が向上するので、例え
ば、排気マニホルドの設計により排気効率を高めて、エ
ンジン出力を向上させることが可能になる。
2に係るエンジンの制御装置Aを示し、実施形態1と同
一の構成要素については同一符号を付している。この制
御装置Aにおけるエンジンコントロールユニット(EC
U)50は、実施形態1のECU35と同様に、エアフ
ローセンサ13、吸気温センサー17、アイドルスイッ
チ22、スロットル開度センサ23、O2センサ26、
クランク角センサ30、水温センサ32等からの各出力
信号が入力される一方、インジェクタ16、点火回路
8、ISCバルブ21及びスワール弁18の各アクチュ
エータ21a,18a等に制御信号を出力するようにな
っている。
様に、エンンジ1の冷間始動後に点火時期を遅角させる
触媒の早期昇温制御を行う一方、供給される燃料の重質
度合いが所定以上高いいわゆる重質燃料である場合に
は、点火時期の遅角を大幅に抑制してエンジン1の燃焼
安定化を優先するようになっている。
形態1と同様、触媒暖機判定部36と、点火時期制御部
37と、ラフネス検出部38と、ISC制御部41と、
アイドルフィードバック点火時期制御部42と、燃料噴
射制御部とを備え、さらに、前記ラフネス検出部38に
よる検出結果に基づいて、供給される燃料が重質燃料で
あるか否かを判定する重質度合い判定手段としての重質
燃料判定部51と、該重質燃料判定部51により燃料の
重質度合いが所定以上高いと判定されたとき、点火時期
の遅角量を予め設定した小さめの値に抑制する抑制制御
部52とを備えている。
置Aのその他の構成は実施形態1の場合と同様なのでそ
の説明は省略する。
エンジン1の点火時期の具体的な制御手順を、図20に
示すフローチャート図に基づいて説明する。
は、実施形態1の点火時期の制御(図3参照)における
ステップSA1〜SA5と同様の制御によりエンジン始
動中の所定の点火時期IGSTを点火時期IGT(n)
として算出する。また、ステップSE5〜SE9では、
前記実施形態1のステップSA6〜SA10と同様の制
御により、触媒の未暖機状態を判定して、ステップSE
10以降の制御を行う。
RTDの値を1とし、ステップSE11では点火時期のフ
ィードバック制御量θIDFBの値を0とし、続くステップ
SE12では、触媒の昇温促進のために設定する点火時
期の遅角側への昇温促進制御量θRTDを算出する。そし
て、ステップSE13では、ステップSE11で設定し
た点火時期のフィードバック制御量θIDFBと、ステップ
SE12で設定した昇温促進制御量θRTDと、点火時期
の基本設定値θBASEとに基づいて点火時期IGT(n)
を算出し、続くステップSE14,SE15で各気筒に
点火実行する。 IGT(n) = θBASE−θIDFB−θRTD 尚、前記ステップSE12における昇温促進制御量θRT
Dの演算については後述する。
に基づいて触媒が暖機状態にあると判定された場合に
は、ステップSE16に進んで以降ステップSE21ま
で、前記実施形態1と同様の制御を行う。
プSE2,SE5〜SE10が触媒暖機判定部36に、
ステップSE12,SE13が抑制制御部52にそれぞ
れ対応している。また、ステップSE13〜SE15が
点火時期制御部37に、ステップSE18,SE19が
アイドルフィードバック点火時期制御部42にそれぞれ
対応している。
のステップSE12における昇温促進制御量θRTDの演
算手順を図21に示すフローチャート図に基づいて説明
する。
は、実施形態1の場合のステップSB1〜SB6と同様
にして(図4参照)、クランク角速度の角速度変動デー
タdωf(i)を算出する。そして、ステップSF7で
は、エンジンの燃焼安定の許容限界を僅かに越える角速
度変動である重質判定値dωffmax をマップから読出
す。この重質判定値dωffmax は、エンジン1の回転
数及び吸気充填効率に対応づけて種々の値が前記マップ
に設定されているもので、前記角速度変動データdωf
(i)が重質判定値dωffmax を越えた大変動時に
は、エンジン1の燃焼状態がかなり不安定になっている
と判定される。
が所定回数Lに達したか否かの判定を行い、i≧Lであ
れば後述のステップSF12に進む一方、i<Lであれ
ばステップSF9に進んで、角速度変動データdωf
(i)と重質判定値dωffmax とを比較する。そし
て、角速度変動データdωf(i)が重質判定値dωf
fmax よりも大きければ、ステップSF10で初期値0
のカウンタをインクリメントする(m=m+1)一方、
角速度変動データdωf(i)が重質判定値dωffma
x 以下であればそのままでステップSF11に進む。こ
のステップSF11では、エンジン1に供給される燃料
が重質度合いの比較的低い通常の燃料であって、点火時
期を比較的大きく遅角させる場合の所定の遅角量θNOR
(θNOR >0)を昇温促進制御量θRTDとして算出し
て、その後リターンする。つまり、制御の初期のサイク
ル(i≦L)においては、通常の燃料に対応する制御を
行うとともに、燃焼状態の悪化による角速度の大変動の
回数をカウントする。
ばステップSF12に進んで、カウント値mを予め設定
した判定カウント値cと比較し、m<cであれば角速度
の大変動の回数が少ないので、供給される燃料は通常の
燃料であると判定してステップSF11に進む。一方、
m≧cであれば、角速度の大変動の回数が多いので、供
給される燃料は重質燃料であると判定する。そして、ス
テップSF13に進んで、触媒の昇温促進よりもエンジ
ン1の燃焼安定性を優先するために、点火時期の遅角量
を抑制する場合の所定の遅角量θJUS (θNOR >θJUS
>0)を昇温促進制御量θRTDとして算出してリターン
する。
ル(L)までの角速度の大変動の回数(角速度の大変動
の発生割合)をカウントして、このカウント値に基づい
て燃料が重質燃料であるか否かを判定するようにしてお
り、供給される燃料が重質燃料であれば、点火時期をあ
まり遅角させないようにしてエンジン1の燃焼安定性を
優先するようにしている。
1と同様にして触媒の未暖機状態を判定したとき(SE
5,SE9)、点火時期制御部37によりエンジン1の
点火時期IGT(n)を遅角側に設定することで(SE
11,SE13)、排気ガス温度を高めて触媒の昇温を
促進することができる。
(i)に基づいてエンジン1の実際の燃焼状態を高精度
に判定することができるため(SF8〜SF12)、こ
の判定結果に基づいて供給される燃料が重質燃料である
か否かを判定することができる。そして、燃料が重質燃
料であれば、通常の燃料に比べて混合気の着火性や燃焼
性が悪くなるので、触媒の昇温促進を抑制して(SF1
3)エンジンの燃焼安定化を優先する。このことで、重
質燃料が供給された場合でも、エンジンの燃焼状態の不
安定化に起因する排気有害成分のの急激な増大化を防止
することができる。
3に係るエンジンの制御装置Aを示し、実施形態1又は
2と同一の構成要素については、同一符号を付してい
る。この制御装置Aにおけるエンジンコントロールユニ
ット(ECU)55は、実施形態1又は2のECU3
5,50と同様に、エアフローセンサ13、吸気温セン
サー17、アイドルスイッチ22、スロットル開度セン
サ23、O2センサ26、クランク角センサ30、水温
センサ32等からの各出力信号が入力される一方、イン
ジェクタ16、点火回路8、ISCバルブ21及びスワ
ール弁18の各アクチュエータ21a,18a等に制御
信号を出力するようになっている。
2と同様に、エンンジ1の冷間始動後に点火時期を遅角
させる触媒の早期昇温制御を行うものであるが、この実
施形態の特徴として、その制御をエンジン1の始動直後
から開始するようにしている。さらに、前記ECU55
は、インジェクタ16の開弁時間を調整して、混合気の
空燃比を略理論空燃比(A/F=14.7)にフィード
バック制御するとともに、スワール弁18を作動させて
燃焼室6にスワールを生成維持させるようにしている。
態1と同様、触媒暖機判定部36と、点火時期制御部3
7と、ラフネス検出部38と、点火時期補正制御部39
と、アイドルフィードバック吸気量制御手段としてのI
SC制御部41と、アイドルフィードバック点火時期制
御部42(図25参照)と、空燃比制御手段としての燃
料噴射制御部56とを備え、さらに、エンジン1の始動
終了状態を判定する始動判定部57と、エンジン水温が
所定以下のエンジン冷機状態でスワール弁18を閉じる
燃焼制御手段としてのスワール弁制御部58とを備えて
いる。
置Aのその他の構成は実施形態1又は2の場合と同様な
ので、その説明は省略する。
エンジン1の点火時期の具体的な制御手順を、図24及
び図25に示すフローチャート図に基づいて説明する。
ク角センサ出力、エンジン回転数、エアフローセンサ出
力、エンジン水温、アイドルスイッチ出力、スタータ出
力等を読み込み、続くステップSG2,SG3では、エ
ンジン1の始動終了判定を行う。具体的に、ステップS
G2では、エンジン回転数が始動判定回転数(例えば5
00rpm)を越えたか否かを判別し、越えたYESなら
ばエンジン1が完爆状態になったと判定して、ステップ
SG3に進む一方、越えていないNOならばステップS
G4に進んで、エンジン始動時初期の所定の点火時期I
GST1(例えば圧縮上死点前5°CA)を点火時期I
GT(n)として算出し、後述のステップSG22(図
25参照)に進んで各気筒毎に点火実行する。
完爆状態になってから所定の判定時間(例えば、1秒
間)が経過したか否かを判別し、判定時間が経過してい
てYESであればエンジンの始動終了状態を判定して、
ステップSG5に進む一方、判定時間の経過前でNOで
あれば、ステップSG6に進んで、始動時進角のための
所定の点火時期IGST2(例えば圧縮上死点前20°
CA)を点火時期IGT(n)として算出し、後述のス
テップSG22に進む。
(a),(b)にそれぞれ示すように、クランキングか
ら完爆状態になるまでは通常運転時と略同様の点火時期
(例えば圧縮上死点前6°CA)とし、その後、完爆状
態になってエンジン1が吹け上がって燃焼状態が安定す
るまでの間、点火時期をMBT(Minimum advance for
Best Torque)の近くまで進めるようにしている。
態と判定して進んだステップSG5では、エンジン水温
が所定以下(例えば60°C以下)のエンジン冷機状態
であるか否かを判定する。そして、エンジン冷機状態で
ないNOならば触媒が暖機状態にあると判定して、実施
形態1と同様に触媒暖機時の制御を実行する。(図3参
照)一方、エンジン冷機状態であるYESであれば、ス
テップSG7に進む。
イドル状態になっていて、かつエンジン回転数が冷機状
態の目標回転数(設定アイドル回転数)以下であるか、
そうでないかを判定する。ここで、前記アイドル状態と
は、スロットル弁14が全閉になっていて、かつ車両が
停止中(車速=0)の状態とする。また、前記エンジン
冷機状態の目標回転数は、図26(a)に一点鎖線で示
すように、始動時のエンジン水温に応じて最初は高め
(例えば1200rpm)に設定され、エンジン水温の上
昇と共に徐々に低くされて、状態でなくなれば、エンジ
ン暖機状態における通常の目標回転数(例えば650rp
m)に収束するようになっている。
調整によるエンジン回転数のフィードバック制御、即ち
アイドルフィードバック点火時期制御を実行するか否か
を判定する。具体的には、エンジン1がアイドル状態に
なっていてかつエンジン回転数が目標回転数以下である
YESならば、ステップSG8に進んで、アイドルフィ
ードバック点火時期制御を実行することを示す点火時期
フィードバックフラグFIDFBの値を1とする。一方、そ
れ以外の場合でNOであれば、ステップSG9に進み、
前記点火時期フィードバックフラグFIDFBの値を0にす
る。このことで、図26(a),(b)に示すように、
エンジン回転数が目標回転数以下になったときに、アイ
ドルフィードバック点火時期制御が開始される。
続いて、ステップSG10では、ラフネス制御を行うか
否かを判定する。具体的には、エンジン1がアイドル状
態になっていてかつ後述の如くスワール弁18が閉状態
になっているYESならば、ステップSG11に進ん
で、ラフネス制御量θrough(n)を各気筒毎に演算す
る一方、それ以外の場合でNOであれば、ステップSG
12に進み、ラフネス制御量θrough(n)=0とす
る。そして、図25に示すステップSG13に進む。
ス制御量θrough(n)の演算は実施形態1と同様に行
う。
ジン1の運転状態に対応する点火時期のベース値を、エ
ンジンの吸気充填効率及びエンジン回転数に基づいて予
め設定したマップから読み出す。続くステップSG14
では、触媒の昇温促進のための点火時期の遅角側への制
御量(昇温促進制御量)θRTDをエンジン水温に基づい
て予め設定したマップから読み出す。このマップは、昇
温促進制御量θRTDをエンジン水温に対応づけて設定し
たもので、例えば、エンジン水温が0〜20°Cでは水
温の上昇とともに昇温促進制御量θRTDが徐々に増大
し、エンジン水温が20〜40°Cで昇温促進制御量θ
RTDが最大値となった後、エンジン水温が40〜60°
Cでは、水温の上昇とともに昇温促進制御量θRTDが徐
々に減少するように設定されている。
テップでそれぞれ演算したベース制御量θBASE、昇温促
進制御量θRTD、ラフネス制御量θrough(n)に基づい
て要求点火進角値θREを各気筒毎に算出する。すなわ
ち、 θRE = θBASE−θRTD+θrough(n) となる。
フィードバックフラグFIDFBの値を判別し、FIDFB=1
でYESならばステップSG17に進む一方、FIDFB=
0でNOならばステップSG20に進む。そして、ステ
ップSG17では、現在のエンジン回転数からアイドル
状態における目標回転数を減算して得られる回転数偏差
に基づいて、表1に示すマップから点火時期の基本補正
値を読込む。この基本補正値は回転数偏差量が大きいほ
ど大きな値に設定されている。
ップSG15で演算した要求点火進角値θREに基づい
て、表2に示すマップからアイドルフィードバック点火
時期制御における補正ゲインを読込む。この補正ゲイン
は、前記要求点火進角値θREに基づく点火時期が遅角側
(負の側)にずれるほど、小さな値になるように設定さ
れている。
テップでそれぞれ演算した基本補正値及び補正ゲインを
互いに乗算して、フィードバック制御量θIDFBを算出す
る。一方、前記ステップSG16で、FIDFB=0でNO
と判定されて進んだステップSG20では、点火時期の
フィードバック制御は行わないので、フィードバック制
御量θIDFB=0として、前記ステップSG21に進む。
このステップSG21では、前記各ステップで求めた要
求点火進角値θREからフィードバック制御量θIDFBを減
算して、点火時期IGT(n)を演算する。すなわち、 IGT(n) = θRE−θIDFB となる。
角センサ30から入力される信号に基づいて、前記ステ
ップSG4、SG6又はステップSG21で演算された
点火時期IGT(n)になったことの判定を行い、点火
時期になればステップSG23で点火プラグ7に通電し
て各気筒毎に点火実行し、その後リターンする。
進めて始動性を確保する一方、触媒が見暖機状態になっ
ていて、始動終了状態が判定されたときには(ステップ
SG2,SG3)、直ちに点火時期の遅角制御による触
媒の昇温促進を実行する。その際、エンジン回転数を所
定のアイドル回転数に保持するように点火時期を調整す
るアイドルフィードバック点火時期制御を行うが(ステ
ップSG17〜SG21)、前記点火時期の遅角制御量
が大きいほど、アイドルフィードバック点火時期制御の
フィードバック補正量を小さくして、制御干渉を低減し
ている。
図において、ステップSG2,SG3が始動判定部57
に、ステップSG5が触媒暖機判定部36に、また、ス
テップSG14,SG15,SG21〜23が点火時期
制御部37にそれぞれ対応している。また、ステップS
G11,SG15が点火時期補正制御部39に、また、
ステップSG17〜SG21がアイドルフィードバック
点火時期制御部42にそれぞれ対応しており、特に、ス
テップSG18は点火時期フィードバック制御量補正手
段59に対応している。
部56による燃料噴射量の具体的な制御手順を、図27
に示すフローチャート図に基づいて説明する。
ンサ出力、エンジン回転数、エアフローセンサ出力、ス
タータ出力等を読込み、続くステップSH2でエンジン
1がクランキング中か否かを判定する。そして、クラン
キング中でないNOならばステップSH5に進む一方、
クランキング中でYESであればステップSH3に進ん
で、エンジン始動時の所定期間であることを示す始動判
定フラグFSTの値を1とし、続くステップSH4で、エ
ンジン始動時の所定の噴射パルス幅TSTを噴射パルス幅
Ta(n)として算出して、後述のステップSH15に
進む。前記噴射パルス幅TSTは、混合気の空燃比が十分
にリッチ側になってエンジンの良好な始動性が確保され
るような値に設定されている。尚、点火時期の制御と同
様、nは1〜4の整数で、それぞれエンジン1の4つの
シリンダ2,2,…に対応するものである。
中でないNOと判定されて進んだステップSH5では、
前記始動判定フラグFSTの値を判別する。そして、FST
=1でないNOならば後述のステップSH10に進む一
方、FST=1であればステップSH6に進み、このステ
ップSH6において、エンジン1の始動後増量値Cs及
びエンジン水温に対応する水温増量値Cwを演算する。
前記始動後増量値Csは、予め設定した初期値(例えば
20%)から制御サイクル毎に一定の値を減算して求め
る。また、前記水温増量値Cwは、エンジン水温に基づ
いて予め設定したマップから読み出すもので、エンジン
始動後の水温上昇に伴い前記始動後増量値Csと同様に
徐々に減少する。
では、前記始動後増量値Cs及び水温増量値Cwをそれ
ぞれ所定のしきい値Cs0,Cw0と比較して、両方共に
しきい値よりも小さいYESならばステップSH8に進
み、前記始動判定フラグFSTをクリアして(FST=
0)、ステップSH9に進む。一方、前記始動後増量値
Cs及び水温増量値Cwのうちの少なくとも一方がしき
い値Cs0,Cw0よりも大きいNOであれば、始動判定
フラグFSTをクリアせずに、ステップSH9に進む。そ
して、ステップSH9では、前回の制御サイクルにおけ
る噴射パルス幅を始動後増量値Cs及び水温増量値Cw
により補正して、今回の噴射パルス幅Ta(n)とし、
後述のステップSH15に進む。つまり、エンジン1の
始動後しばらくの間は、燃料増量により混合気の空燃比
をリッチ側に補正して、燃焼安定化を図っている。
FST=1でないNOと判定されて進んだステップSH1
0では、エンジン1がフィードバック運転領域にあるか
否かを判定する。例えば、エンジン1の運転領域が、排
気温の上昇を抑制するために燃料を増量するエンリッチ
領域以外であり、かつ燃料カット領域以外であって、さ
らに、前記エンジン1の運転状態が加速運転状態又は減
速運転状態のいずれでもなく、加えて、エンジン水温が
所定以上(例えば20°C以上)であれば、エンジン1
がフィードバック運転領域にあるYESと判定して、ス
テップSH11に進む。一方、エンジン1がフィードバ
ック運転領域にないNOと判定すればステップSH13
に進む。
サ26が活性化しているか否かを判定し、活性化してい
るYESならばステップSH12に進んで、O2センサ
26からの出力信号に基づいて混合気の空燃比を理論空
燃比にフィードバック制御するための空燃比フィードバ
ック補正値Cfbを演算する。一方、O2センサ26が活
性化していないNOならばステップSH13に進み、C
fb=0とする。続いて、ステップSH14では、各気筒
毎にインジェクタ16に出力する噴射パルス幅Ta
(n)を演算する。すなわち、 Ta(n) = KGKF×{1+Cfb }×Ce となる。尚、KGKFはインジェクタ流量係数で、Ce
は吸気充填効率である。
ップSH15では、クランク角センサ30からの信号に
基づいて各気筒毎に燃料噴射タイミングになったことの
判定を行い、噴射タイミングになれば、ステップSH1
6でインジェクタ16の作動により燃料噴射を実行し、
その後リターンする。
ジン1が完爆状態になって吹け上がってからしばらくの
間は、始動後増量値Cs及び水温増量値Cwに応じて混
合気の空燃比がリッチ側に補正され(ステップSH6〜
SH9)、その後、O2センサ26が活性化すれば(ス
テップSH11)、該O2センサ26からの信号に基づ
くフィードバック制御に移行するようにしている。
記ステップSH12における空燃比フィードバック補正
値Cfbの演算について、図28〜図30に基づいて詳細
に説明する。
ると、図28に示すように、前記O2センサ26の出力
(起電力)は、排気中の酸素濃度が混合気の理論空燃比
に対応する量であるときに基準値E1になるが、それよ
りも濃い場合(リッチ側)には急増する一方、それより
も薄い場合(リーン側)には急減するようになってい
る。つまり、前記Oセンサ26の出力は、混合気の空燃
比が理論空燃比であるときを境に反転する。
おいて、ステップSJ1では、O2センサ26からの出
力Eを理論空燃比に対応する基準値E1と比較して、E
>E1でなければステップSJ5に進む一方、E>E1
であればステップSJ2に進む。このステップSJ2で
は、前サイクルでO2センサ26の出力Eが基準値E1以
下であったか否かの判定を行い、基準値以下であったの
であればステップSJ3に進み、空燃比フィードバック
補正値Cfbの前回値から比較的大きめの制御ゲインCp
を減算して、今回値を算出する。一方、前記出力Eが基
準値E1以下でなかったのであればステップSJ4に進
んで、空燃比フィードバック補正値Cfbの前回値から比
較的小さめの制御ゲインCIを減算して、今回値を算出
する。
出力Eが基準値E1よりも大きい間は、制御サイクル毎
に空燃比フィードバック補正値Cfbから制御ゲインC
p,CIを減算する。このことで、噴射パルス幅Ta
(n)が短くなって燃料噴射量が減少し、混合気の空燃
比がリーン側へ補正されて、その結果、前記O2センサ
26の出力Eが低下して基準値E1に近付くのである。
値から理論空燃比よりも大きい値に変化したり、また、
理論空燃比よりも大きな値から理論空燃比以下の値に変
化して、O2センサ26の出力Eが基準値E1を挟んで反
転したときには、制御ゲインCpにより空燃比フィード
バック補正値Cfbの値を急速に変化させる。一方、前記
起電力値Eが反転しないときには、前記空燃比フィード
バック補正値Cfbの値を制御ゲインCIにより緩やかに
変化させるようにしている。
いと判定されて進んだステップSJ5では、前記ステッ
プSJ2〜SJ4と同様に、空燃比フィードバック補正
値Cfbを算出する。すなわち、前回の制御サイクルで起
電力Eが基準値E1よりも大きかったか否かの判定を行
い、E>E1だったのであればステップSJ6に進み、
空燃比フィードバック補正値Cfbの前回値に制御ゲイン
Cp を加算して、今回値を算出する一方、E>E1でな
かったのであればステップSJ7に進み、空燃比フィー
ドバック補正値Cfbの前回値に制御ゲインCIを加算し
て、今回値を算出する。
も小さい間は、燃比フィードバック補正値Cfbに制御ゲ
インCp,CIを加算してその値を増大させる。このこと
で、混合気の空燃比がリッチ側へ補正される結果、前記
O2センサ26の出力Eが増大して、基準値E1に近付く
のである。また、前記O2センサ26の出力Eが基準値
E1を挟んで反転したときには、空燃比フィードバック
補正値Cfbの値を急速に変化させる一方、前記出力値E
が反転しないときには、前記空燃比フィードバック補正
値Cfbの値を緩やかに変化させるようにする。
号に基づいてインジェクタ16の燃料噴射量をフィード
バック制御することで、図26(c)に示すように、混
合気の空燃比は理論空燃比を挟んでリッチ側及びリーン
側の両側に周期的に変化し、そのことによって、触媒の
浄化せいのうを有効に引き出すことができる。
る制御ゲインCp,CIの値は、図31に示すように、空
燃比フィードバック制御量補正手段60によりエンジン
水温に応じて切替えられるようになっている。すなわ
ち、同図のステップSK1では、エンジン水温が所定以
下(例えば60°C以下)か否かを判定し、所定以下で
YESならばステップSK2に進み、制御ゲインCp,
CIの値を、低水温時用の予め小さな値に設定する。一
方、エンジン水温が所定以下でないNOならば、ステッ
プSK3に進み、前記低水温時用の値よりも大きな高水
温時用の値に設定する(図26(e)参照)。
ジン冷機状態では燃料の気化霧化が不十分になるので、
制御の時間遅れが増大して制御性が低下するが、この実
施形態では、制御ゲインCp,CIを小さく補正すること
で、制御の不安定化を防止できる。従って、混合気の空
燃比は、図26(c)に示すように理論空燃比を挟んで
リッチ側及びリーン側の両側に周期的に変化するが、エ
ンジン冷機状態ではその振れ幅は相対的に小さくなって
いる一方、エンジン水温が高まってエンジン冷機状態で
なくなれば、前記振れ幅は相対的に大きくなる。
御部58によるスワール弁18の具体的な制御手順を、
図32に示すフローチャート図に基づいて説明する。
アイドル状態になっているか否かを判定する。すなわ
ち、スロットル弁14が全閉になっていて、かつ車両が
停止中(車速=0)であれば、アイドル状態でYESと
判定してステップSL2に進む一方、アイドル状態でな
いNOならばステップSL5に進む。前記ステップSL
1でアイドル状態と判定されて進んだステップSL2で
は、エンジン水温が所定以下(例えば60°C以下)で
あるか否かを判定し、エンジン水温が所定以下のエンジ
ン冷機状態でYESであればステップSL3に進んで、
アクチュエータ18aの作動によりスワール弁18を閉
状態にさせる。一方、エンジン冷機状態でないNOなら
ばステップSL4に進み、スワール弁18を開状態にさ
せる。
ンジン冷機状態では、図26(f)に示すようにスワー
ル弁18が閉状態とされ、エンジン1の各気筒毎の燃焼
室6でスワールが生成維持されて、燃料と吸気との混合
が促進される。このことにより、エンジン冷機状態にお
けるに燃料の気化霧化の悪化を補って、着火性を良好に
維持できる。
でないNOと判定されて進んだステップSL5では、例
えば図33に示すようなスワール弁作動マップをサーチ
する。このマップは、エンジン水温、エンジン回転数、
及び吸気充填効率に基づいて、スワール弁18の開閉作
動を予め規定したもので、スワール弁18は、相対的に
低水温側、低回転側、及び低負荷側(吸気充填効率の低
い側)で閉状態にされるようになっている。具体的に、
前記ステップSL5では現在のエンジン水温及びエンジ
ン回転数に基づいてマップをサーチし、対応する吸気充
填効率をしきい値として読み込んで、ステップSL6に
進む。
吸気充填効率を前記ステップSL5で読み込んだしきい
値と大小比較して、現在の吸気充填効率がしきい値より
も小さいYESならば、前記ステップSL3に進んで、
スワール弁18を閉状態にさせる一方、現在の吸気充填
効率がしきい値以上でNOならば、ステップSL7に進
んで、スワール弁18を開状態にさせる。
ン水温、エンジン回転数及びエンジン1の負荷状態に基
づいてスワール弁18の開閉制御をしており、エンジン
冷機状態では燃料の気化霧化の悪化を補うために、スワ
ール弁18を閉じてスワールを生成維持することで、燃
料及び吸気の混合を促進する。一方、高回転域では吸気
量を十分に確保するために、また、高負荷域ではエンジ
ン1の出力を十分に確保するために、それぞれスワール
弁18を開状態にする。
部41によるISCバルブ21の作動制御は、実施形態
1の場合(図14参照)と概ね同様に行われる。すなわ
ち、図26(d)に示すように、エンジン1が完爆状態
になって吹け上がるまでは、ISCバルブ21は全開状
態にされていて、その後、エンジン回転数が冷機状態に
おける目標回転数以下になったとき、即ちアイドルフィ
ードバック点火時期制御を開始するのと同時に、前記実
施形態1のISC制御手順と同様の制御手順により、エ
ンジン回転数を目標回転数にフィードバック制御するよ
うにしている。
ジン1の始動後にエンジン水温が所定以下で触媒が未暖
機状態になっていると判定されたとき(SG5)、実施
形態1と同様に、エンジン1の点火時期を制御して、燃
焼安定性を確保しつつ触媒の昇温を促進することができ
る。しかも、その点火時期制御をエンジン1の始動終了
後、直ちに開始することで、触媒の活性化を最短時間で
実現できる。
達してから所定の判定時間が経過したときにエンジン1
の始動終了状態を判定するようにして、エンジン1が完
爆状態になって吹け上がるまでは始動性を最優先した点
火時期制御を行い、その後、燃焼状態が安定した後に、
触媒の昇温を促進する制御を行っているので、最短時間
での触媒の活性化を図りつつ、エンジン1の良好な始動
性を確保できる。
昇温促進を図るときにも、アイドルフィードバック点火
時期制御及びアイドルフィードバック吸気量制御によ
り、エンジン回転数を安定的に保持しつつ、エンジン水
温の上昇とともに徐々に低下させるようにしているの
で、車両の乗員の自然なフィーリングを損なうことがな
い。しかも、前記アイドルフィードバック点火時期制御
におけるフィードバック制御量を小さく補正すること
で、点火時期の制御の干渉に伴うハンチング等の悪影響
を低減できる。
5にO2センサ26を配設し、エンジン始動後に前記O2
センサ26が正常作動可能な活性化状態になったとき、
該O2センサ26からの出力信号に基づいて混合気の空
燃比を略理論空燃比にフィードバック制御するようにし
ている。このことにより、混合気の空燃比を高精度に理
論空燃比に制御できるので、触媒が未暖機状態であって
もHCやCOの排出量を低減できる。
態1、2及び3に限定されるものではなく、その他種々
の実施形態を包含するものである。例えば、前記各実施
形態では、エンジン1の燃焼状態の安定化のために点火
時期を進角側に補正するようにしているが、これに限ら
ず、例えば燃料噴射制御部により混合気の空燃比をリッ
チ側に補正するようにしてもよい。
媒の未暖機状態をエンジン水温に基づいて判定するよう
にしているが、これに限らず、例えば排気通路25にお
ける触媒コンバータ27の近傍に温度センサを設けて、
直接、触媒の未暖機状態を判定するようにしてもよい。
回転変動状態の検出及び点火時期の制御を、各気筒毎に
行うようにしているが、これに限らず、全部の気筒をま
とめて制御するようにしてもよい。
料が重質燃料であると判定したときに、点火時期の遅角
量を抑制することでエンジン1の燃焼安定化を図るよう
にしているが、これに限らず、重質燃料が供給される場
合にはエンジン1の昇温促進のための点火時期の遅角を
行わないようにしてもよい。
媒の昇温促進制御をエンジン水温が所定温度(例えば0
°C〜−7°Cの範囲の設定温度)以上のときにのみ実
行するようにしてもよい。そのようにすれば、例えば寒
冷地等における極低温状態のエンジン始動時で燃料の気
化霧化が極めて悪い場合には、燃焼状態の安定化を最優
先することができ、エンジン1の燃焼状態が不安定にな
った場合の排気有害成分の急増等の不測の不具合を未然
に防止できる。
明におけるエンジンの制御装置によれば、触媒の未暖機
状態で、少なくともエンジンの点火時期を遅角側に変更
して触媒の昇温を促進するとき、エンジンの実際の回転
変動状態を検出して、その回転変動状態に応じてエンジ
ンの燃焼状態を制御することで、エンジンの燃焼安定性
を確保しつつ点火時期を最大限に遅角させて、触媒の昇
温促進効果を最大限に高めることができる。また、その
効果を燃料の質に依らず得ることができ、さらに、混合
気の空燃比をリーン側に制御して、HCやCOの排出量
を低減できる。
ィードバック点火時期制御手段による制御との干渉によ
る昇温促進制御の不安定化を防止できる。また、エンジ
ンの吸気充填効率を高めて所定の吸気充填効率もしくは
エンジン回転数になるように制御することで、エンジン
回転数の低下を防止することができる。
転の安定化及び排気熱量の増大による触媒の昇温促進が
図られる。
態の検出及び燃焼制御を気筒毎に行うことで、燃焼状態
を各気筒毎に個別に燃焼安定限界付近で制御することが
できる。よって、触媒の昇温促進効果を一層高めること
ができる。
機状態になっていることを容易に判定することができ
る。
度合いに対応して燃焼制御手段の制御量を設定量シフト
して速やかに変更することで、エンジンの燃焼状態を速
やかに安定化させることができる。
度合いが高いときに点火時期を進角側に補正するように
したので、エンジンの燃焼状態及びエンジン回転の安定
化が図られる。
度合いが高いときに空燃比をリッチ側に補正して混合気
の着火性の低下を補うようにしたので、エンジンの燃焼
状態の安定化が図られる。
態における燃焼制御手段による制御量を学習して、その
学習値を制御量の初期設定値に反映させるようにしたの
で、一度学習した後は、エンジンの燃焼制御の始動と同
時に燃焼状態を安定化させることができる。
記載の発明と同様、エンジンの燃焼安定性を確保しつつ
触媒の昇温促進効果を最大限に高めることができ、ま
た、その効果を燃料の質に依らず得ることができる。さ
らに、エンジンの始動終了後、直ちに触媒の昇温促進の
ための制御を開始して、最短時間で触媒を活性化でき
る。
期昇温とその間の排気有害成分の排出量の低減化との両
立が可能になる。
おけるエンジンの燃焼不安定化等の不測の不具合を防止
できる。
で触媒を活性化できるとともに、エンジンの良好な始動
性を確保できる。
吸気流動状態を強化することで低温時における燃料の気
化霧化の悪化を補って、着火性を良好に維持できる。
の制御の干渉に伴うハンチング等の悪影響を低減しつ
つ、応答性の早い点火時期の制御によりエンジンの回転
変動を抑制できる。
ンサの検出値に基づいてフィードバック制御すること
で、空燃比制御の精度を高めて、排気有害成分の排出濃
度を十分に低減できる。
冷機状態で空燃比センサのゲインを小さく補正すること
で、空燃比フィードバック制御の不安定化を防止でき
る。
上の自由度が高まり、エンジンの出力向上と触媒の早期
暖機との両立が図られる。
を示す全体構成図である。
る。
ある。
検出とラフネス制御ゲインの設定を示すフローチャート
図である。
すフローチャート図である。
クランク角の変化に対するトルク及び角速度の変化を示
す説明図である。
である。
クランク角センサの概略構成を示す図である。
る。
0.5次及びその整数倍の成分を除去する処理を行った
後のデータを示す図である。
低い周波数成分を除去するハイパスフィルタとしての処
理を行った後のデータを示す図である。
インを変更する手順を示すフローチャート図である。
ス制御量のシフトを示す説明図である。
図である。
運転時と昇温促進制御時とのそれぞれについて設定した
マップの例を示す説明図である。
更するためのISCバルブの制御量を設定したマップの
例を示す説明図である。
圧力のクランク角に対する変化特性を表したグラフであ
る。
する変化特性を表したグラフである。
る。
昇温促進制御量θRTDの演算を示すフローチャート図で
ある。
の角速度変動の様子を示した説明図である。
る。
制御手順を示すフローチャート図である。
制御手順を示すフローチャート図である。
期、空燃比等の変化を相関づけて表したタイムチャート
図である。
ト図である。
すフローチャート図である。
ンサ出力との対応関係を示した説明図である。
ンの切替手順を示すフローチャート図である。
ャート図である。
ある。
段) 21 ISCバルブ(吸入空気量可変手
段) 22 アイドルスイッチ(アイドル状態検
出手段) 25 排気通路 26 O2センサ(空燃比センサ) 27 触媒コンバータ 36 触媒暖機判定部(触媒暖機判定手
段) 37 点火時期制御部(昇温促進制御手
段) 38 ラフネス検出部(ラフネス検出手
段) 39 点火時期補正制御部(燃焼制御手
段) 40 学習制御部(学習制御手段) 41 ISC制御部(アイドル制御手段、
アイドルフィードバック吸気量制御手段) 42 アイドルフィードバック点火時期制
御部 51 重質燃料判定部(重質度合い判定手
段) 52 抑制制御部(抑制制御手段) 56 燃料噴射制御部(空燃比制御手段) 57 始動判定部(始動判定手段) 58 スワール弁制御部(燃焼制御手段) 59 点火時期フィードバック制御量補正
手段 60 空燃比フィードバック制御量補正手
段
Claims (18)
- 【請求項1】 排気通路に配設された排気ガス浄化用触
媒コンバータの触媒が未暖機状態になっているとき、少
なくともエンジンの点火時期を、最大トルクを発生する
点火時期から遅角側に変更することで、前記触媒の昇温
を促進させるようにしたエンジンの制御装置において、 エンジンの回転変動状態を検出するラフネス検出手段
と、 触媒の未暖機状態で、前記ラフネス検出手段により検出
される回転変動状態がエンジンの燃焼安定限界内に収ま
るように、該エンジンの点火時期、空燃比及び燃焼室の
吸気流動状態のうちの少なくとも一つを制御する燃焼制
御手段とを備えており、 前記燃焼制御手段は、エンジンの点火時期を優先して制
御するものであることを特徴とするエンジンの制御装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、 スロットル弁をバイパスしてエンジンへの吸入空気量を
増減させる吸入空気量可変手段と、 エンジンのアイドル状態を検出するアイドル状態検出手
段と、 前記アイドル状態検出手段により前記エンジンのアイド
ル状態が検出されたとき、点火時期の調整によりエンジ
ン回転数を設定アイドル回転数にフィードバック制御す
るアイドルフィードバック点火時期制御手段と、 前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状
態が検出され、かつ点火時期の遅角側への制御による触
媒の昇温促進制御を行うとき、前記アイドルフィードバ
ック点火時期制御手段によるエンジン回転数のフィード
バック制御を禁止するとともに、前記吸入空気量可変手
段の作動により吸入空気量を増大させるアイドル制御手
段とを備えていることを特徴とするエンジンの制御装
置。 - 【請求項3】 請求項2において、 アイドル制御手段は、エンジン回転数が設定アイドル回
転数よりも高くなるように吸入空気量を増大させるもの
であることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、 ラフネス検出手段は、エンジンの回転変動状態を気筒毎
に検出するように構成され、 燃焼制御手段は、エンジンの気筒毎に燃焼制御を行うよ
うに構成されていることを特徴とするエンジンの制御装
置。 - 【請求項5】 請求項1において、 エンジン水温が所定以下のエンジン冷機状態で、エンジ
ン始動から設定時間が経過するまでの間、触媒が未暖機
状態になっていることを判定する触媒暖機判定手段を備
えていることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項6】 請求項1において、 ラフネス検出手段による検出結果に基づいて燃料の重質
度合いを判定する重質度合い判定手段を備え、 燃焼制御手段は、前記重質度合い判定手段による判定結
果に基づいて、制御量を燃焼状態が安定する側に設定量
シフトするように構成されていることを特徴とするエン
ジンの制御装置。 - 【請求項7】 請求項6において、 燃焼制御手段は、重質度合い判定手段により判定された
燃料の重質度合いが高いほど、低いときよりも大きくエ
ンジンの点火時期を進角側に補正するように構成されて
いることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項8】 請求項6において、 燃焼制御手段は、重質度合い判定手段により判定された
燃料の重質度合いが高いほど、低いときよりも空燃比を
リッチ側に補正するように構成されていることを特徴と
するエンジンの制御装置。 - 【請求項9】 請求項1において、 エンジンのアイドル状態を検出するアイドル状態検出手
段と、 前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状
態が検出されたときの燃焼制御手段による制御量を学習
して、該学習値を前記燃焼制御手段の制御量の初期設定
値に反映させる学習制御手段とを備えていることを特徴
とするエンジンの制御装置。 - 【請求項10】 排気通路に配設された排気ガス浄化用
触媒コンバータの触媒が未暖機状態になっているとき、
該触媒の昇温を促進させるように、少なくともエンジン
の点火時期を最大トルクを発生する点火時期から遅角側
に変更させる昇温促進制御手段が設けられているエンジ
ンの制御装置において、 前記エンジンの回転変動状態を検出するラフネス検出手
段と、 触媒の未暖機状態で、前記ラフネス検出手段により検出
される回転変動状態がエンジンの燃焼安定限界内に収ま
るように、該エンジンの点火時期、空燃比及び燃焼室の
吸気流動状態のうちの少なくとも一つを制御する燃焼制
御手段と、 エンジンの始動終了状態を判定する始動判定手段とを備
え、 前記昇温促進制御手段及び燃焼制御手段は、それぞれ前
記始動判定手段によりエンジンの始動終了状態が判定さ
れたときに直ちに制御を開始するように構成されている
ことを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項11】 請求項10において、 燃焼制御手段は、エンジンの点火時期を優先して制御す
るものであることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項12】 請求項10又は11において、 昇温促進制御手段は、エンジン水温が所定温度よりも低
いときには、点火時期の遅角制御を実行しないように構
成されていることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項13】 請求項10又は11において、 始動判定手段は、エンジン回転数が設定アイドル回転数
よりも低い設定始動判定回転数以上に達した状態で、所
定の判定時間が経過したとき、エンジンの始動終了状態
を判定するように構成されていることを特徴とするエン
ジンの制御装置。 - 【請求項14】 請求項1又は11において、 燃焼制御手段は、エンジン水温が所定以下のエンジン冷
機状態で、燃焼室の吸気流動状態が強まるように制御す
るものであることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項15】 請求項11において、 スロットル弁をバイパスしてエンジンへの吸入空気量を
増減させる吸入空気量可変手段と、 エンジンのアイドル状態を検出するアイドル状態検出手
段と、 前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状
態が検出されたとき、前記吸入空気量可変手段の作動に
よりエンジン回転数を設定アイドル回転数にフィードバ
ック制御するアイドルフィードバック吸気量制御手段
と、 前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状
態が検出されたとき、点火時期の調整によりエンジン回
転数を前記設定アイドル回転数にフィードバック制御す
るアイドルフィードバック点火時期制御手段と、 前記アイドル状態検出手段によりエンジンのアイドル状
態が検出され、かつ昇温促進制御手段による点火時期の
遅角制御が行われるとき、前記アイドルフィードバック
点火時期制御手段によるフィードバック制御量を小さく
補正する点火時期フィードバック制御量補正手段とを備
えていることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項16】 請求項11において、 エンジン始動後に正常作動可能な活性化状態になって、
排気中の酸素濃度に基づいて混合気の空燃比を検出する
空燃比センサと、 前記空燃比センサによる検出値に基づいて、混合気の空
燃比を理論空燃比近傍の所定の目標値になるようにフィ
ードバック制御する空燃比制御手段とを備えていること
を特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項17】 請求項16において、 エンジン水温が所定以下のエンジン冷機状態で、空燃比
制御手段によるフィードバック制御量を小さく補正する
空燃比フィードバック制御量補正手段を備えていること
を特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項18】 請求項1又は10において、 触媒コンバータは、排気マニホルドよりも下流側の排気
通路に配設されており、 前記触媒コンバータと排気マニホルドとの間には接続用
の排気管が介在されていることを特徴とするエンジンの
制御装置。
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