JP2001241340A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
て触媒コンバータ前のHC発生量を抑制し、始動後は機
関の安定性欠くことなく、早期に触媒コンバータを活性
化させることができるようにする。 【解決手段】 吸気弁6又は排気弁7の少なくとも一方
の弁開閉時期を可変に制御するための吸気側VVT機構
10a及び排気側VVT機構10bと、エンジンの始動
及び始動後を検出する手段とを備え、始動と検出されて
いる間は、弁制御手段により、第一の弁開閉時期設定値
で可変バルブタイミングを制御し、始動後と検出された
ときに、第一の弁開閉時期設定値を維持し、点火時期を
所定値まで遅角させ、さらに遅角の完了を判定した後、
第二の弁開閉時期設定値で所定量に可変バルブタイミン
グを制御するようにする。
Description
置に係り、特に、内燃機関の運転条件に応じて吸気弁や
排気弁の開閉タイミングを変更させる可変バルブタイミ
ング機構を備えた内燃機関の制御装置に係るものであ
り、詳しくは内燃機関の排気温度を上げて触媒コンバー
タの早期活性化を図るようにした内燃機関の制御装置に
関する。
は、カム軸の回転に伴い開閉動作を行うものであって、
ピストンの吸入行程の前後に吸気弁が開閉し、排気行程
の前後に排気弁が開閉する。この場合、ピストンの往復
運動は、クランク軸によって回転運動に変換され、クラ
ンク軸の回転はカム軸を介して吸気及び排気弁に伝達さ
れるようになっている。
ングを制御する場合、クランク軸とカム軸との間の相対
回転角を変化させる可変バルブタイミング調整装置(V
VT)と、VVTの駆動制御を行うオイルコントロール
バルブ(OCV)とを用いて行うのが一般的である。
い、内燃機関の排気管に設けられている触媒コンバータ
を、たとえばエンジンの冷機始動時においても、早期に
活性化させることが要望されている。このような要望に
応えるために、たとえば可変バルブタイミング調整装置
(VVT)を応用した先行技術として、たとえば特開平
11−336574号公報では、可変バルブタイミング
機構を操作し、吸気弁と排気弁との開弁オーバーラップ
量を所定量に制御することにより、内部EGR量を増や
し、点火時期の遅角あるいは空燃比を弱リーン化する操
作と相俟って、未燃HCの排気管内での「後燃え」を促
進させ排ガス温度を高温に維持することで、冷間状態に
ある触媒コンバータを早期活性化させる技術を提案して
いる。
行技術では、エンジンの始動後の燃焼に着目しており、
また可変バルブタイミング機構の操作についても、吸気
弁と排気弁との開弁オーバーラップ量に着目して排ガス
温度を高温に維持し、触媒コンバータの早期活性化を試
みるようにしている。
HCの発生を抑制することが本来の目的であり、エンジ
ンの始動時においては、安定した始動性の確保とHCの
排出量の抑制との両立が必要である。
弁と排気弁との開弁オーバーラップ量に限らず、エンジ
ンの燃焼状態によっては、吸気弁の閉弁位置と排気弁の
開弁位置とクランク回転位置との関係がHCの発生量の
抑制に関係することが判明したが、上述した先行技術で
はそのことについての考慮はなされていなかった。
に吸気弁の閉弁位置と排気弁の開弁位置との操作により
後燃えを促進させ、排ガス温度を高温に維持することに
よる触媒コンバータの早期活性化のみを重視すると、点
火時期の遅角や空燃比のリーン化によりトルクの低下を
伴い、エンジンの安定性を欠くことになり、さらには外
乱に対するエンジン回転数の極端な低下やエンストに至
る等の問題が発生する可能性がある。
トルク増加手段を一回の燃焼行程につき複数回の点火動
作を行わせる手段によって解決しているが、実際に複数
回の点火を行うには、短期間に点火エネルギーを確保し
なければならない。この場合、点火コイルのチャージエ
ネルギーの短時間化の改良が不可欠であるが、これに伴
いコストアップを招いてしまうという問題も生じてしま
う。
であり、その目的とするところは、内燃機関の冷間時の
始動時及び始動後において触媒コンバータ前のHCの発
生量を抑制することができ、しかも始動後は機関の安定
性を欠くことなく、早期に触媒コンバータを活性化させ
ることができる低コストな内燃機関の制御装置を提供す
ることにある。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、基本的には、吸気
弁又は排気弁の少なくとも一方の弁開閉時期を可変にす
るための可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関の
制御装置であって、前記制御装置が、エンジンの始動及
び始動後等を検出する運転状態検出手段と、該運転状態
検出手段等による検出結果に基づいて前記可変バルブタ
イミング機構を作動させる弁制御手段と、点火プラグの
点火時期を設定する点火時期設定手段と、を備え、前記
制御装置は、前記運転状態検出手段により始動と検出さ
れている間、前記弁制御手段によって第一の弁開閉時期
設定値に前記可変バルブタイミング機構を制御し、前記
運転状態検出手段により始動後と検出したとき、前記弁
制御手段によって前記可変バルブタイミング機構を前記
第一の弁開閉時期設定値に維持すると共に、前記点火時
期設定手段によって点火プラグによる点火時期を所定値
まで遅角させ、前記遅角が完了を判定したとき、前記弁
制御手段によって、前記可変バルブタイミング機構を第
二の弁開閉時期設定値で所定量に制御することを特徴と
している。
制御装置は、エンジンの始動と検出されている間は、H
Cの排出量の抑制が可能な第一の弁開閉時期設定値によ
る吸気弁の閉弁位置と、排気弁の開弁位置と、クランク
回転位置との関係によって、安定した始動性の確保とH
Cの排出量の抑制との両立ができる。また、エンジンの
始動後と検出されたときには、第一の弁開閉時期設定値
を維持し、点火時期を所定値まで徐々に遅角することに
よってエンジンの安定性を確保し、遅角の完了を判定し
てから、第二の弁開閉時期設定値による吸気弁の閉弁位
置と、排気弁の開弁位置と、クランク回転位置との関係
で制御することにより、後燃えによる触媒コンバータ前
のHC量の抑制と、排ガス温度を高温に維持することに
よる触媒コンバータの早期活性化の両立が図れる。
具体的態様は、該制御装置が、前記エンジンの燃焼安定
性を示す回転変動指標を演算する回転変動指標演算手段
を備え、前記遅角の完了を判定した後、前記弁制御手段
によって前記可変バルブタイミング機構を前記回転変動
指標に基づいて前記第一の弁開閉時期設定値と前記第二
の弁開閉時期設定値との間で所定量に制御することを特
徴としている。
制御装置は、点火時期の遅角とバルブタイミングの操作
により、トルクの低下を伴うような状態であっても、点
火時期の遅角とバルブタイミングを回転変動指標に基づ
いて操作することで、外乱に対する機関の安定性を確保
でき、エンジン回転数の極端な低下やエンストに至る等
の問題をコストアップすることなく改善できる。
他の具体的態様は、前記運転状態検出手段が、前記エン
ジンの温度を検出する冷却水温センサを有し、前記制御
装置が、前記検出された始動時における前記エンジンの
温度が所定範囲以内で、且つ前記エンジンが低回転低負
荷運転状態又は始動後所定期間の間の少なくとも一方に
おいてのみ、前記弁制御手段によって前記可変バルブタ
イミング機構を前記第二の弁開閉時期設定値で制御する
ことを特徴としている。
他の具体的態様は、前記制御装置が、前記検出された始
動時におけるエンジン温度が所定範囲以内で、且つ前記
運転状態検出手段で加速状態と検出されていないときに
おいてのみ、前記弁制御手段によって前記可変バルブタ
イミング機構を前記第二の弁開閉時期設定値で制御する
ことを特徴としている。
他の具体的態様は、該制御装置が、前記第一、第二の弁
開閉時期設定値での状態ではないとき判定したとき、前
記弁制御手段によって前記可変バルブタイミング機構を
第三の弁開閉時期設定値で制御させることを特徴として
いる。
他の具体的態様は、該制御装置が、前記第一、第二、第
三の弁開閉時期設定値への移行時に、前記弁制御手段に
よって前記可変バルブタイミング機構を前記段階的移行
あるいはステップ的移行の何れかを選択的に指示し、前
記可変バルブタイミング機構を制御させることを特徴と
している。
制御装置は、極低温雰囲気ではエンジンのトルク及び安
定性を確保しつつ、エンジンの触媒コンバータの早期活
性化を図る制御の実施条件を、運転状態検出手段による
検出結果に応じて選択的に行うことができる。また、エ
ンジン温度に限らず、低回転低負荷以外、あるいは加速
状態を検出した場合には、点火時期の遅角とバルブタイ
ミングの操作によりエンジンの触媒コンバータの早期活
性化を図る制御を中止する方向へ制御して、排気温度の
過度な上昇を防止し、バルブタイミングの操作をトルク
感や運転性を重視した第三の弁開閉時期設定値により制
御することができる。
燃機関の制御装置の一実施形態について詳細に説明す
る。図1は、本実施の形態の燃料噴射装置であるインジ
ェクタ1を備えたエンジン制御システムの全体構成を示
したものである。4気筒からなるエンジン100の多弁
式の各気筒9には、点火プラグ12が配置されるととも
に、吸気弁6及び排気弁7と、気筒9内を往復動するピ
ストン8とで燃焼室が構成されている。また、各気筒9
には、吸気弁6及び排気弁7によってそれぞれ開閉され
る吸気管18及び排気管19が設置されている。
トを有している。また、吸気管18には、吸気の質量流
量を計測する吸入空気量センサ2及びスロットルバルブ
3の開度を計測するスロットルセンサ4が各々の適宜位
置に配置されている。さらに、エンジン100の冷却水
温を計測する冷却水温センサ14及びエンジン回転数を
計測するクランク角センサ13a,13bが各々の適宜
位置に配置されている。ここで、スロットルセンサ4、
冷却水温センサ14、クランク角センサ13a,13b
及び後述の空燃比センサ17は、運転状態検出手段を構
成している。
ーナ20から流入された空気は、スロットルバルブ3で
流量を調節された後、インジェクタ1から所定の角度で
噴射されたガソリンと混合されて各気筒9に供給され
る。インジェクタ1は、4気筒のエンジン100の各気
筒9の上流側に一つずつ配設されるものであり、マルチ
ポイントインジェクション(MPI)としてシステム化
された燃料噴射方式が採用されている。
ポンプ22によって吸引及び加圧された後、プレッシャ
レギュレータ15を備えた燃料管23を通り、インジェ
クタ1の図示しない燃料入口に導かれる。ここで、余分
な燃料は、燃料タンク21に戻される。なお、燃料タン
ク21から蒸発する燃料は、キャニスタ16により大気
中に放出されるのが抑制されている。
9を通じて触媒コンバータ25に導かれ、浄化された後
に排出される。排気管19の適宜位置には、排ガス中の
酸素濃度に比例し、広域で且つリニアな空燃比信号を出
力する空燃比センサ17が配置されている。
量を示す出力信号と、スロットルセンサ4からの出力信
号と、冷却水温センサ14、クランク角センサ13a,
13b及び空燃比センサ17等からの各出力信号は、エ
ンジン制御手段としてのエンジン制御装置(コントロー
ルユニットC/U)11に入力される。
C/U)11は、車体あるいはエンジンルーム内に配置
され、上述した種々のセンサから出力されるエンジン1
00の運転状態を示す電気的な信号に基づき、所定の演
算処理を行う。また、エンジン制御装置(コントロール
ユニットC/U)11は、運転状態に最適な制御を行う
べく、燃料を噴射供給するインジェクタ1の開閉、点火
プラグ12の駆動及びアイドル時のエンジン回転数を目
標回転数になるようにコントロールするアイドルスピー
ドコントロールバルブ(ISC)5の開閉を行う信号を
各々出力するための燃料噴射量設定手段、燃料噴射時期
設定手段及び点火時期設定手段を有している。これら燃
料噴射量設定手段、燃料噴射時期設定手段及び点火時期
設定手段の詳細については、後述する。
ユニットC/U)11は、燃料ポンプ22の他、可変バ
ルブタイミング機構である吸気側VVT機構10a及び
排気側VVT機構10bを、後述する第一〜第三の弁開
閉時期設定値に基づいて制御する弁制御手段を備えてい
る。さらにまた、エンジン制御装置(コントロールユニ
ットC/U)11は、各気筒9の吸気行程とインジェク
タ1の燃料噴射のタイミングとを合わせて各気筒9毎に
燃料噴射を行うべく制御する。
ニットC/U)11は、上述した燃料噴射量設定手段、
燃料噴射時期設定手段及び点火時期設定手段を構成する
ために、入出力インターフェイスとしてのI/O、演算
処理装置MPU、多数の制御プログラムを記憶させた記
憶装置(RAM及びROM)、タイマーカウンター等を
備えている。すなわち、燃料噴射量設定手段は、検出さ
れた吸入空気量及び設定された空燃比に基づいてインジ
ェクタ1から各気筒9に供給すべき要求燃料量を算出す
るとともに、要求燃料量と、インジェクタ1の噴射量特
性である流量傾斜及び無効噴射パルス幅とに基づいて要
求噴射パルス幅(インジェクタ1の開弁時間)を演算
し、さらに要求噴射パルス幅に基づいてインジェクタ1
に噴射パルスの時間分の開弁を行わせる。
量及びエンジン回転数等に基づき、インジェクタ1の噴
射時期を演算してエンジン100の吸気行程に同期させ
るとともに、吸気行程中の燃料噴射時期を後述する最適
なタイミングに設定する。さらに、そのタイミングに基
づいてインジェクタ1の他、吸気側VVT機構10a及
び排気側VVT機構10bを駆動する手段であるオイル
コントロールバルブ(OCV)23a,23b等のアク
チュエータに駆動信号を出力する。さらにまた、点火時
期設定手段は、そのタイミングに基づいて点火プラグ1
2の点火時期を設定する。
ニットC/U)11は、燃料噴射時期設定手段のロバス
ト性を向上させるために、後述するエンジン100の燃
焼安定性を示す回転変動指標を演算する回転変動指標演
算手段をも備えている。
C/U)11は、スロットルセンサ4からの出力信号
と、冷却水温センサ14、クランク角センサ13a,1
3b等の各種センサからの検出信号及びエンジン回転数
信号等を取り込み、取り込んだ検出信号に基づき演算
し、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングの変更を行
う吸気側VVT機構10a及び排気側VVT機構10b
と、これらを駆動するオイルコントロールバルブ(OC
V)23a,23bに駆動信号を出力する。
吸気側カム軸24aと、排気弁7を所定の位置で開閉さ
せるための排気側カム軸24bとは、図示しないタイミ
ングベルト等を介してクランク軸に駆動連結される。吸
気側カム軸24aには油圧駆動式の吸気側VVT機構1
0aが配設され、排気側カム軸24bには同様な排気側
VVT機構10bが配設されている。吸気側VVT機構
10a及び排気側VVT機構10bは、それぞれオイル
コントロールバルブ(OCV)23a,23bにより、
図示しないソレノイドバルブによる油圧制御に従い調整
される。さらに、吸気側VVT機構10a及び排気側V
VT機構10bの動作により吸気側カム軸24a及び排
気側カム軸24bがクランク軸に対して遅角側あるいは
進角側に回動することで、吸気弁6又は排気弁7の開閉
位置が変化する。
軸24bに配設されたクランク角センサ13a,13b
により、それぞれのカム軸の実際の回転位置を検出する
こともできる。
開閉位置と、それぞれのリフト量と、クランク軸に対す
るそれぞれの吸気行程及び排気行程との関係を示したも
のである。図2から分る通り、排気側VVT機構10b
により排気弁7を最遅角位置に対して進角側へ制御し、
吸気側VVT機構10aにより吸気弁6を最遅角位置に
対して進角側へ制御することで、排気弁7及び吸気弁6
の開閉位置を任意に変化させることができ、さらに排気
弁7の閉弁位置と吸気弁6の開弁位置とのオーバーラッ
プ量も変化させることができる。
及び始動後におけるエンジン回転数の挙動と、触媒前の
HCの濃度との関係を示したものである。一般的に、エ
ンジンの冷間始動時においては、安定した始動性の確保
が優先されるようになっている。よって、図3(a)に
示すように、始動時においては、主に燃料量が固定値を
ベースとした制御値となる他、点火時期も固定値をベー
スとした制御値で制御される。そのため、排出されるH
Cの量は、図3(b)に示すように、エンジン始動後に
多く排出され、その排出濃度はエンジンの燃焼状態にも
よるが、燃料量や点火時期等を適正化しても、ピーク値
P1が5000ppmc〜10000ppmcに達して
しまう。このようなことから、始動時においてのHCの
排出量の抑制方法は、燃料量と点火時期との制御のみで
は難しいといえる。
て、排気弁7の閉弁位置と吸気弁6の開弁位置とを排気
側VVT機構10b及び吸気側VVT機構10aにより
変化させたときのHC濃度との関係を求めたものであ
る。また、図4は、排気弁7の閉弁位置をTDC(上死
点,E1)点に固定して吸気弁6の開弁位置を変化させ
た場合を示すものである。図5は、吸気弁6の開弁位置
を、図4における最適値とした場合に、排気弁7の閉弁
位置を変化させた場合を示すものである。
度は、吸気弁6の開弁位置と排気弁7の閉弁位置とによ
るオーバラップを持たせると増加する傾向にあり、HC
濃度が最少となる吸気弁6の開弁位置は(A1)点とし
て求められる。次に、吸気弁6の開弁位置を(A1)点
に固定とした場合に、排気弁7の閉弁位置を変化させる
と、HC濃度が最少となる排気弁7の閉弁位置は(E
2)点として求められる。
び吸気側VVT機構10aを変化させた場合、エンジン
の始動時におけるHC濃度が最少となる吸気弁6の閉弁
位置と排気弁7の開弁位置とクランク回転位置との関
係、すなわち第一の弁開閉時期設定値としての最適位置
(A1),(E2)点が求められる。これは、エンジン
の燃焼状態に応じた適性位置で吸気弁6の閉弁位置と排
気弁7の開弁位置とを設定するものであり、オーバラッ
プ量よりも、クランク回転位置との絶対位置関係そのも
のが影響することを示している。ただし、これらの最適
位置(A1),(E2)点はエンジンの燃焼の素性(H
C発生要因)によっても異なるものである。
位置と排気弁7の開弁位置との双方を独立に制御できる
排気側VVT機構10b及び吸気側VVT機構10aの
場合を示したが、吸気弁6のみを吸気側VVT機構10
aによって制御する場合、図4に示した排気弁7の閉弁
位置(E1)点を所定の位置の固定し、同様にHC排出
濃度が最少となる吸気弁6の閉弁位置である(A1)点
を求めるようにしてもよい。
た始動性を確保した後においては、エンジン回転の安定
性を維持できる範囲であれば、点火時期を遅角すること
と同様に、吸気弁6の閉弁位置と排気弁7の開弁位置を
操作して、後燃えを促進させ、排ガス温度を高温に維持
することで、図1に示した触媒コンバータ25の早期活
性化も可能である。
動時のアイドル状態における点火時期遅角量と、触媒前
HCの濃度と、排気温度と、発生トルクとの関係を示し
たものである。一般的にエンジンの冷間始動後のアイド
ルにおいては、図6(a),(b)に示すように、点火
時期遅角(リタード)量(C1点)を増加した方が、触
媒前のHC濃度が減少し、排気温度が上昇する。ただ
し、同一回転数を維持するには、空気量を増加する必要
があるが、空気量を増加しても、図6(c)に示す発生
トルクは遅角しない場合よりも低下する。これは点火時
期を遅角することで燃焼開始が遅くなり、筒内で燃焼さ
れなかった未燃HCが図1の排気管19内に排出された
後、排気管19内の酸素と反応し自己着火して燃焼す
る、いわゆる「後燃え」によるものである。
て、排気弁7の閉弁位置と吸気弁6の開弁位置を排気側
VVT機構10b及び吸気側VVT機構10aによって
変化させたときの触媒前HC濃度と、触媒前排気温度と
の関係を示すものである。また、図7は、排気弁7の閉
弁位置をTDC(上死点付近,E2)点に固定して吸気
弁6の開弁位置を変化させた場合を示している。図8
は、吸気弁6の開弁位置を、図7における最適値(A
3)とした場合に、排気弁7の閉弁位置を変化させた場
合を示している。
C濃度を抑制できる吸気弁6の開弁位置は(A3)点と
して求められる。次に、図8では、吸気弁6の開弁位置
を(A3)点に固定した場合、排気弁7の閉弁位置を変
化させると、触媒前排気温度が高く、且つHC濃度を抑
制できる排気弁7の閉弁位置は(E3)点として求めら
れる。
の開弁位置と、クランク回転位置との関係を最適化する
ことにより、筒内での燃焼ガスが吸気ポート側に吹き返
された後、筒内に再度流入されることによる内部EGR
量が増加することで、点火の遅角による燃焼の開始遅れ
に加え、燃焼速度がさらに緩慢になり、「後燃え」が促進
され、排ガス温度がより高温で維持される状態が形成さ
れるためと考えられる。ただし、この場合、点火時期の
遅角のみを実施した場合に比較して、発生トルクがさら
に低下する傾向にあるため、外乱に対するエンジンの安
定性を確保しておく必要がある。
び吸気側VVT機構10aを変化させた場合、エンジン
の始動後における触媒前HC濃度を抑制できる吸気弁6
の閉弁位置と、排気弁7の開弁位置と、クランク回転位
置との関係、すなわち第二の弁開閉時期設定値としての
最適位置(A3),(E3)点が求められる。これは、
オーバラップ量よりも、クランク回転位置との絶対位置
関係そのものが影響することを示している。これらの最
適位置(A3),(E3)点は、エンジンの燃焼の素性
(HC発生要因)によっても異なる。
位置と排気弁7の開弁位置との双方を独立に制御できる
排気側VVT機構10b及び吸気側VVT機構10aの
場合を示したが、吸気弁6のみを吸気側VVT機構10
aで制御する場合は、図7に示す排気弁閉弁位置(E
2)点を所定の位置の固定し、同様にHC排出濃度が最
少となる吸気弁6の閉弁位置(A3)を求めるようにす
る。
時期設定値によって制御することで、安定した始動性の
確保とHCの排出量の抑制との両立を行い、またエンジ
ンの始動後は、点火時期を遅角し、さらに第二の弁開閉
時期設定値によって制御することで、後燃えを促進さ
せ、図1の触媒コンバータ25の早期活性化を図るため
の具体的方法について説明する。
時間を横軸として、エンジン回転数、触媒前HC濃度、
点火時期遅角(リタード)制御量、吸気弁開位置、排気
弁閉位置を示す。始動時(a)点までの区間において
は、吸気弁開位置と排気弁閉位置とはぞれぞれ上述した
第一の弁開閉時期設定値によって制御され、始動性が確
保される。この間のHC排出量である触媒前HC濃度
は、最大でP1の濃度に抑制される。
(a)〜(b)点において、第一の弁開閉時期設定値に
より点火リータド量を制御し、点火時期を所定値まで徐
々に遅角することによってエンジンの安定性を確保し、
さらに後燃えによる触媒前のHC量の抑制と、排ガス温
度を高温に維持するための操作に移る。次に、(b)点
で遅角の完了を判定(R1に達したことを判定)した
後、(c)点までは吸気弁開位置と排気弁閉位置とをぞ
れぞれ上述した第二の弁開閉時期設定値まで段階的に制
御し、(c)点以降は第二の弁開閉時期設定値で制御
し、さらに後燃えによる操作を促進することで、触媒コ
ンバータ25の早期活性化を図ることができる。
って検出されるエンジンの始動時におけるエンジン温度
が所定範囲以内で、且つ低回転低負荷運転状態又は始動
後所定期間の間の少なくとも一方においてのみ設定する
こともできる。すなわち、たとえば、エンジン温度の条
件を20℃以上において行うようにすることで、極低温
時の暖機途上の運転性悪化を防止することができる。ま
た、アイドル放置状態にのみ触媒コンバータ25の早期
活性化の操作を行うようにし、全加速状態(始動後即発
進加速時)あるいはアイドル放置が長時間経過した場合
(30秒以上等)は、運転状態に適した第三の弁開閉時期
設定値で制御するようにする。図9ではアイドル放置状
態のとき、始動後の経過時間がt1(s)を越える
(e)点で、第三の弁開閉時期設定値での制御に移行す
る状態を示している。
行した状態を示している。すなわち、図10は、図9の
(c)点での遅角の完了を判定した後、第二の弁開閉時
期設定値で制御しているときに、(c)’点で加速状態
を検出した場合を示している。この例では、加速を検出
すると、点火時期のリタードを解除方向に制御するとと
もに、運転状態に適した第三の弁開閉時期設定値で、
(d)’点までは段階的にあるいはステップ的のどちら
かを選択的に制御するようにしたものであり、たとえば
全開加速時にはステップ的に、あるいは緩加速時には段
階的に、それぞれ運転状態に応じてスムースな移行を行
うようにしている。
転変動指標を演算する回転変動指標演算手段により、図
9における(b)点と同様に、遅角の完了を判定した
後、回転変動指標に応じて第一と第二の弁開閉時期設定
値との間で所定量に制御するようにした場合を示すもの
である。
過時間を横軸として、エンジン回転数、触媒前HC濃
度、点火時期遅角制御量、吸気弁開位置、排気弁閉位置
を示している。すなわち、(b)点で遅角の完了を判定
した後、吸気弁開位置と排気弁閉位置とはぞれぞれ上述
した第二の弁開閉時期設定値で制御し、さらに後燃えに
よる操作を促進させることで、触媒コンバータ25の早
期活性化を図るようにしている。
示す回転変動指標を演算するための回転変動指標演算手
段による演算結果が第一の弁開閉時期設定値よりも大き
い(変動小)と判定された場合、第一段階として、
(f)点より排気弁7の操作を、第一と第二の弁開閉時
期設定値の中間点である第一点まで(回転変動指標が減
少する方向)所定量だけ戻す。さらに同様に、回転変動
指標が第二の弁開閉時期設定値よりも大きい(変動大)
と判定された場合は、第二段階として、(g)点よりバ
ルブタイミングの操作を、第一の弁開閉時期設定値まで
段階的に戻すと同時に、点火時期リタード量について
も、R1値から0までの中間点Rxまで進角方向へ段階
的に戻し、回転変動指標が減少する方向へ制御する。
をチェックし、始動後t1(s)以上経過した場合は、
バルブタイミングと点火時期を通常の制御状態、すなわ
ち吸気弁開位置及び排気弁閉位置はぞれぞれ第三の弁開
閉時期設定値まで段階的に戻す。
とバルブタイミングの操作により、トルクの低下を伴う
ような状態であっても、点火時期の遅角とバルブタイミ
ングを回転変動指標に基づいて操作することで、外乱に
対するエンジンの安定性を確保でき、エンジン回転数の
極端な低下やエンストに至る等の問題を改善できる。
が大きい(変動小)と判定され、バルブタイミングの操
作を、第一と第二の弁開閉時期設定値の中間点である第
一点で制御した場合、それ以降の所定時間の間、回転変
動指標が大きくならなければ、吸気弁開位置と排気弁閉
位置とは、ぞれぞれ再度第二の弁開閉時期設定値まで段
階的に戻されるように制御することもできる。
が第二から第一設定値側に移行し、さらに点火時期のリ
タード量が解除側へ制御された場合でも、エンジンが安
定していれば、再度、弁開閉時期を第二の弁開閉時期設
定値側、点火時期リタード量をR1側へ制御することが
できるため、触媒コンバータ25の早期活性化を図る方
向への制御をやり直すことができる。
装置の動作について説明する。まず、図12は、点火時
期の遅角とバルブタイミングの操作を行う制御フローチ
ャトであり、図13は、点火時期の設定動作を示す制御
フローチャートである。なお、以下の制御フローチャー
トにおける演算処理は、たとえば10ms毎としてい
る。
(たとえば600r/minを継続して越えている状態
が100ms間等)等により、エンジンが始動状態か否
かを判定する。始動時と判定された場合は、ステップ1
010へ進み、エンジン回転数、エンジン負荷等の運転
状態のパラメータの変化幅及び変化率等により、定常状
態が所定時間継続しているか否かを判定し、継続してい
ると判定された場合、第一の弁開閉時期設定値をセット
し、ステップ1020に進む。ステップ1020では、
始動時の点火時期をセットしてステップ1400へ進
む。
れた場合は、ステップ1100へ進む。ステップ110
0では、スロットル開度の変化量、空気量の変化量、充
填効率の変化量等の運転状態のパラメータにより加速の
状態か否かを判定し、加速と判定された場合はステップ
1110へ進み、加速でないと判定された場合、すなわ
ちアイドル放置状態である場合はステップ1150へ進
む。
設定値をセットし、ステップ1120へ進む。ステップ
1120では、通常時の点火時期をセットしてステップ
1400へ進む。
をチェックし、始動後t1(s)以上経過した場合はス
テップ1110へ進み、バルブタイミングと点火時期を
通常の制御状態に設定する。ステップ1150でt1
(s)経過前と判定された場合はステップ1200へ進
む。
完了したか否かを判定し、点火時期の遅角を終了してい
ない場合は、ステップ1210で点火リタード量R1を
セットし、ステップ1400へ進む。ステップ1200
で時期の遅角を終了している場合はステップ1250へ
進み、第二の弁開閉時期設定値をセットしステップ13
00へ進む。
算手段による回転変動指標の大きさにより、弁位置と点
火リタード量の制御量を変更するフローである。すなわ
ち、ステップ1300で、回転変動指標が第1しきい値
より大きい(変動小)と判定された場合は、第一段階と
してステップ1310へ進み、回転変動指標が第1しき
い値より小さい(変動なし)と判定された場合は、ステ
ップ1400へ進む。
を上述した第一の弁開閉時期設定値と第二の弁開閉時期
設定値との間で制御する。たとえば回転変動指標が所定
値を越える毎に、所定量ずつ弁開閉時期を第一と第二の
間で変化させるように設定し、回転変動指標が小さくな
る方向へ制御されるような弁開閉時期で設定される。
指標が第2しきい値より大きい(変動大)と判定された
場合は、第一段階としてステップ1360へ進み、回転
変動指標が第2しきい値より小さい(変動小)と判定さ
れた場合はステップ1400へ進む。
0〜R1の間であるRxで制御する。たとえば回転変動
指標が所定値を越える毎に、所定量ずつ点火リタード量
を減量してRxを設定し、回転変動指標が小さくなる方
向へ制御されるような弁開閉時期で設定する。
設定値と実際の弁開閉位置とを比較し、設定値=実際の
制御値となるまでは、ステップ1410によって、実際
の弁変化幅を制限し、ステップ的な変化あるいは段階的
な変化かを運転状態に応じて選択的に設定するようにす
る。
いて、回転変動指標の変化が大きい場合、回転変動指標
が小さくなる方向へ制御されるような弁開閉時期及び点
火時期で設定されるが、一旦、回転変動指標が小さくな
る方向へ制御された後に、所定時間の間、それ以上に回
転変動指標が大きくならなければ、再度、弁開閉時期及
び点火時期を元の変更する前の設定値に戻すように制御
することもできる。
転変動を生じて、弁開閉時期が第二から第一の弁開閉時
期設定値側、及び点火時期のリタード量が解除側へ制御
された場合でも、エンジンが安定していれば、再度、弁
開閉時期を第二の弁開閉時期設定値側、点火時期リター
ド量をR1側へ制御することができるため、触媒コンバ
ータ25の早期活性化を図る方向への制御をやり直すこ
とができる。
について説明する。なお、以下のフローチャートに示す
演算処理は、たとえば気筒基準信号(REF)の入力毎
の周期等で繰り返し行われるものである。
算された点火時期設定値と、他の補正量演算値等から、
ステップ2000で最終的な点火時期設定値を演算す
る。ステップ2100では、設定値=実際の制御値であ
るかを判定し、設定値=実際の制御値となるまではステ
ップ2250で1点火毎の変化幅を制限し、ステップ的
な変化あるいは段階的な変化かを運転状態に応じて選択
的に設定できるようにしてステップ2200に進む。ス
テップ2200では、実際の点火時期制御量をセットし
てルーチンを終了し、点火の動作を行う。
又は排気弁7の少なくとも一方の弁開閉時期を可変にす
るための可変バルブタイミング機構である吸気側VVT
機構10a及び排気側VVT機構10bと、エンジンの
始動及び始動後を検出する運転状態検出手段であるクラ
ンク角センサ13a,13bと、運転状態検出手段によ
る検出結果に応じて可変バルブタイミング機構の動作を
含めたエンジンの駆動を制御するエンジン制御手段とを
備え、エンジン制御手段の弁制御手段により、運転状態
検出手段により始動と検出されている間、第一の弁開閉
時期設定値で可変バルブタイミング機構を制御し、運転
状態検出手段により始動後と検出されたとき、点火時期
設定手段により、第一の弁開閉時期設定値による制御を
維持し、点火プラグ12による点火時期を所定値まで遅
角させるとともに、さらに弁制御手段により遅角の完了
を判定してから、第二の弁開閉時期設定値で可変バルブ
タイミング機構を所定量に制御するようにした。
いる間は、HCの排出量の抑制が可能な第一の弁開閉時
期設定値による吸気弁6の閉弁位置と、排気弁7の開弁
位置と、クランク回転位置との関係によって、安定した
始動性の確保とHCの排出量の抑制との両立が図れる。
また、エンジンの始動後と検出されたときには、第一の
弁開閉時期設定値を維持し、点火時期を所定値まで徐々
に遅角することによってエンジンの安定性を確保し、遅
角の完了を判定してから、第二の弁開閉時期設定値によ
る吸気弁6の閉弁位置と、排気弁7の開弁位置と、クラ
ンク回転位置との関係で制御することにより、後燃えに
よる触媒コンバータ前のHC量の抑制と、排ガス温度を
高温に維持することによる触媒コンバータ25の早期活
性化の両立が図れる。
段は、エンジンの燃焼安定性を示す回転変動指標を演算
する回転変動指標演算手段を備え、弁制御手段は、遅角
の完了を判定した後、回転変動指標に応じて第一の弁開
閉時期設定値と第二の弁開閉時期設定値との間で可変バ
ルブタイミング機構を所定量に制御するようにした。
ミングの操作により、トルクの低下を伴うような状態で
あっても、点火時期の遅角とバルブタイミングを回転変
動指標に基づいて操作することで、外乱に対する機関の
安定性を確保でき、エンジン回転数の極端な低下やエン
ストに至る等の問題をコストアップすることなく改善で
きる。
段は、エンジンの温度を検出する冷却水温センサ14を
有し、弁制御手段は、検出された始動時におけるエンジ
ンの温度が所定範囲以内で、且つエンジンが低回転低負
荷運転状態又は始動後所定期間の間の少なくとも一方に
おいてのみ、第二の弁開閉時期設定値で可変バルブタイ
ミング機構を制御するようにした。
段は、エンジンの加速を検出するクランク角センサ13
a,13bを備え、弁制御手段は、検出された始動時に
おけるエンジン温度が所定範囲以内で、且つ加速状態と
検出されていないときにおいてのみ、第二の弁開閉時期
設定値で可変バルブタイミング機構を制御するようにし
た。
段は、第一、第二の弁開閉時期設定値での状態ではない
と判定したとき、弁制御手段に対し第三の弁開閉時期設
定値で可変バルブタイミング機構を制御させるようにし
た。
段は、第一、第二、第三の弁開閉時期設定値への移行時
に、弁制御手段に対し、段階的移行あるいはステップ的
移行の何れかをエンジンの運転状態に応じて選択的に指
示し、可変バルブタイミング機構を制御させるようにし
た。
トルク及び安定性を確保しつつ、エンジンの触媒コンバ
ータ25の早期活性化を図る制御の実施条件を、運転状
態検出手段による検出結果に応じて選択的に行うことが
できる。また、エンジン温度に限らず、低回転低負荷以
外、あるいは加速状態を検出した場合には、点火時期の
遅角とバルブタイミングの操作によりエンジンの触媒コ
ンバータ25の早期活性化を図る制御を中止する方向へ
制御して、排気温度の過度な上昇を防止し、バルブタイ
ミングの操作をトルク感や運転性を重視した第三の弁開
閉時期設定値により制御することができる。
明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の冷間時の始動時
及び始動後において触媒コンバータ前のHCの発生量を
抑制することができ、しかも始動後は機関の安定性を欠
くことなく、早期に触媒コンバータを活性化させること
ができる低コストな内燃機関の制御装置を提供すること
ができる。
制御システムの全体構成を示す図。
I)における吸気弁及び排気弁の開閉位置及びそれぞれ
のリフト量と、クランク軸に対するそれぞれの吸気行程
及び排気行程との関係を示す図。
ンジン回転数の挙動と、触媒前HCの濃度との関係を示
す図。
位置を排気側VVT機構により変化させたときのHC濃
度との関係を示す図。
位置を吸気側VVT機構により変化させたときのHC濃
度との関係を示す図。
おける点火時期遅角量と、触媒前HCの濃度、排気温度
及び発生トルクとの関係を示す図。
位置を排気側VVT機構によって変化させたときの触媒
前HC濃度と触媒前排気温度との関係を示す図。
位置を吸気側VVT機構によって変化させたときの触媒
前HC濃度と触媒前排気温度との関係を示す図。
したときのエンジン回転数、触媒前HC濃度、点火時期
遅角(リタード)制御量、吸気弁開位置、排気弁閉位置
を示す図。
に移行した状態を示す図。
指標に基づく制御を説明するための図。
を説明するための制御フローチャート。
フローチャート。
U) 12 点火プラグ 13a,13b クランク角センサ 14 冷却水温センサ 17 空燃比センサ 18 吸気管 19 排気管 23a,23b オイルコントロールバルブ(OCV) 25 触媒コンバータ 100 エンジン
Claims (6)
- 【請求項1】 吸気弁又は排気弁の少なくとも一方の弁
開閉時期を可変にするための可変バルブタイミング機構
を備えた内燃機関の制御装置において、 前記制御装置は、エンジンの始動及び始動後等を検出す
る運転状態検出手段と、該運転状態検出手段等による検
出結果に基づいて前記可変バルブタイミング機構を作動
させる弁制御手段と、点火プラグの点火時期を設定する
点火時期設定手段と、を備え、 前記制御装置は、前記運転状態検出手段により始動と検
出されている間、前記弁制御手段によって第一の弁開閉
時期設定値に前記可変バルブタイミング機構を制御し、 前記運転状態検出手段により始動後と検出したとき、前
記弁制御手段によって前記可変バルブタイミング機構を
前記第一の弁開閉時期設定値に維持すると共に、前記点
火時期設定手段によって点火プラグによる点火時期を所
定値まで遅角させ、 前記遅角が完了を判定したとき、前記弁制御手段によっ
て、前記可変バルブタイミング機構を第二の弁開閉時期
設定値で所定量に制御することを特徴とする内燃機関の
制御装置。 - 【請求項2】 前記制御装置は、前記エンジンの燃焼安
定性を示す回転変動指標を演算する回転変動指標演算手
段を備え、前記遅角の完了を判定した後、前記弁制御手
段によって前記可変バルブタイミング機構を前記回転変
動指標に基づいて前記第一の弁開閉時期設定値と前記第
二の弁開閉時期設定値との間で所定量に制御することを
特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 【請求項3】 前記運転状態検出手段は、前記エンジン
の温度を検出する冷却水温センサを有し、 前記制御装置は、前記検出された始動時における前記エ
ンジンの温度が所定範囲以内で、且つ前記エンジンが低
回転低負荷運転状態又は始動後所定期間の間の少なくと
も一方においてのみ、前記弁制御手段によって前記可変
バルブタイミング機構を前記第二の弁開閉時期設定値で
制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃
機関の制御装置。 - 【請求項4】 前記制御装置は、前記検出された始動時
におけるエンジン温度が所定範囲以内で、且つ前記運転
状態検出手段で加速状態と検出されていないときにおい
てのみ、前記弁制御手段によって前記可変バルブタイミ
ング機構を前記第二の弁開閉時期設定値で制御すること
を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の内燃機
関の制御装置。 - 【請求項5】 前記制御装置は、前記第一、第二の弁開
閉時期設定値での状態ではないとき判定したとき、前記
弁制御手段によって前記可変バルブタイミング機構を第
三の弁開閉時期設定値で制御させることを特徴とする請
求項1〜4の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 【請求項6】 前記制御装置は、前記第一、第二、第三
の弁開閉時期設定値への移行時に、前記弁制御手段によ
って前記可変バルブタイミング機構を前記段階的移行あ
るいはステップ的移行の何れかを選択的に指示し、前記
可変バルブタイミング機構を制御させることを特徴とす
る請求項1〜5の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
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