JPH10310739A - 無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤 - Google Patents
無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤Info
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- JPH10310739A JPH10310739A JP9137683A JP13768397A JPH10310739A JP H10310739 A JPH10310739 A JP H10310739A JP 9137683 A JP9137683 A JP 9137683A JP 13768397 A JP13768397 A JP 13768397A JP H10310739 A JPH10310739 A JP H10310739A
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Abstract
キング性,耐エフロレッセンス性に優れ,かつ上塗塗料
に対する密着性,耐凍害性に優れた無機多孔質基材促進
養生用の水性下塗剤を提供すること。 【解決手段】 水性媒体中に,(a)エチレン性不飽和
カルボン酸8〜70重量%,(b)アクリル酸又はメタ
クリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステル,ビニル
芳香族化合物,ハロゲン化ビニル,飽和カルボン酸ビニ
ルエステル,アクリロニトリル,メタクリロニトリル,
エチレン,ブタジエンからなる群より選ばれた単量体3
0〜92重量%,(c)その他の単量体0〜20重量%
からなる単量体混合物の共重合体であって,上記(a)
の30%以上が中和された状態にある。
Description
多孔質基材の水性下塗剤に関し,特にオートクレーブで
促進養生される無機多孔質体の製造において,オートク
レーブ養生前に塗布しておく,エフロレッセンスを防止
するために有効な水性下塗剤に関する。
の製造時には,主として基材表層の補強,表面仕上がり
性の向上,あるいは上塗塗料との密着性を向上させるこ
とを目的に,養生中に樹脂(下塗剤)を塗布することが
一般的に行われている。本発明者等は,既に,アルカリ
及び/又は有機溶剤の添加により,水性媒体中に特定の
共重合体の一部あるいは全部を可溶化して存在させた下
塗剤が,この目的のために有効であることを見出してい
る(特開平5−247376)。
造において,製造時間の短縮や強度アップをねらつて,
従来の蒸気養生に代わってオートクレーブ促進養生が主
流となってきている。そして,その際,養生中に発生す
るエフロレッセンスを防止するために,養生前に樹脂
(下塗剤)を塗布することが必要である。そこで,この
目的に合った促進養生用の水性下塗剤の開発が切望され
ている。
レーブ促進養生は,蒸気養生と比較して一般に高温かつ
高圧条件で行なわれるため,無機多孔質基材の表面をよ
り強力に被覆する必要がある。また,促進養生は基材を
重ね合わせて行うため,促進養生後に下塗剤の塗工面が
互いに固着するというブロッキングを生ずるという問題
がある。
布されるが,下塗剤塗工面とこの上塗塗料が十分に接着
することが必要である。また,上記水性下塗剤は,寒冷
地使用時において凍結するという,凍害を防止する必要
もある。
トクレーブ促進養生時における上記耐ブロッキング性,
耐エフロレッセンス性に優れ,かつ上塗塗料に対する密
着性,耐凍害性に優れた無機多孔質基材促進養生用の水
性下塗剤を提供しようとするものである。
(a)エチレン性不飽和カルボン酸8〜70重量%,
(b)アクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜18の
アルキルエステル,ビニル芳香族化合物,ハロゲン化ビ
ニル,飽和カルボン酸ビニルエステル,アクリロニトリ
ル,メタクリロニトリル,エチレン,ブタジエンからな
る群より選ばれた少なくとも1種以上の単量体30〜9
2重量%,(c)その他の単量体0〜20重量%,から
なる単量体混合物を共重合することによって得られた共
重合体であって,上記(a)のエチレン性不飽和カルボ
ン酸の30%以上がアルカリの添加によって中和された
状態で存在していることを特徴とするオートクレーブ養
生される無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤であ
る。
うちの(a)エチレン性不飽和カルボン酸は,モノカル
ボン酸であっても,多カルボン酸であってもよい。な
お,3〜5個の炭素原子を有するモノオレフイン性不飽
和カルボン酸であることが好ましい。かかるものとして
は,例えばアクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸があ
る。
量体混合物(100重量%)中に8〜70重量%であ
り,好ましくは20.1〜50重量%である。同単量体
の量が上記より少ないと,下塗剤として無機多孔質基材
に対する浸透性が十分でないために,ブロッキング性が
低下することに加えて,エフロレッセンス防止効果にお
いても十分でない。また,同単量体の量が上記よりも多
いと,上塗塗料との密着性が低下する傾向にある。
若しくはメタクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエス
テル(例えばアクリル酸若しくはメタクリル酸のメチ
ル,エチル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,
t−ブチル,2−エチルヘキシル等のエステル),ビニ
ル芳香族化合物(例えばスチレン),ハロゲン化ビニル
(例えば塩化ビニル,臭化ビニル,塩化ビニリデン),
飽和カルボン酸ビニルエステル(例えば酢酸ビニル,プ
ロピオン酸ビニル),アクリロニトリル,メタクリロニ
トリル,エチレン,ブタジエン等が挙げられる。
リル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜8のアルキル
エステル及び酢酸ビニルである。これらの単量体(b)
は,共重合体中に2個以上含まれていてもよい。
30〜92重量%であり,好ましくは50〜79,9重
量%の範囲である。単量体(b)の量が上記の範囲より
少なくなると,共重合体の耐水性が低下してエフロレッ
センス防止効果が低下し,且つ上塗塗料との密着性が低
下する。一方,単量体(b)の量が上記よりも多いと,
下塗剤として無機多孔質基材に対する浸透性が低下する
傾向にある。
(a),(b)以外のものである。この単量体(c)の
量は全単量体混合物中に0〜20重量%,好ましくは1
〜10重量%である。この単量体(c)は必須成分では
ないが上記範囲内において添加することによって,乳化
重合時の安定性及び架橋による耐水性の向上等の効果を
得ることができる。
不飽和カルボン酸アミド(例えば,アクリル酸アミド,
メタクリル酸アミド等),モノオレフイン性不飽和カル
ボン酸アミドのN−アルキル及び/又はN−アルキロー
ル誘導体(例えばN−メチルアクリルアミド,N−イソ
ブチルアクリルアミド,N−メチロールアクリルアミ
ド,N−メチロールメタクリルアミド,N−エトキシメ
チルアクリルアミド),分子中に少なくとも1個のアル
ド基又はケト基と1個の重合可能な不飽和二重結合を有
するカルボニル基含有不飽和単量体,例えばアクロレイ
ン,ジアセトンアクリルアミド,ホルミルスチロール,
4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例
えば,ビニルメチルケトン,ビニル工チルケトン,ビニ
ルブチルケトン),モノオレフイン性不勉和スルホン酸
(例えば,ビニルスルホン酸,メタクリルアミドプロパ
ンスルホン酸等),ヒドロキシエチルアクリレート,ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート,グリシジルアクリレ
ート,グリシジルメタクリレート等が挙げられる。これ
らの単量体(c)は,その共重合体中に2種以上含まれ
ていてもよい。
用いて,共重合体を製造するための共重合は,通常溶液
重合又は乳化重合により行なう。
れないが,生成共重合体と水との混合性の点から水溶性
若しくは親水性の溶剤が好ましい。その具体例として
は,1〜4個の炭素原子を有するモノアルコール類,例
えばメチルアルコール,エチルアルコール,イソプロピ
ルアルコール,n−ブチルアルコール,イソブチルアル
コール及びt−ブチルアルコール;エチレングリコール
及びその誘導体,例えばエチレングリコールモノメチル
エーテル,同モノエチルエーテル,同モノプロピルエー
テル,同モノブチルエーテル;ジエチレングリコール及
びその誘導体,例えばジエチレングリコールモノメチル
エーテル,同モノエチルエーテル,同モノプロピルエー
テル,同モノブチルエーテル;その他1,4−ジオキサ
ン及び水等が挙げられる。これらの溶剤は1種類を用い
てもよいし,2種以上を適宜併用してもよい。その溶剤
は,一般には沸点200℃以下のものが重合後の留去,
或いは乾燥スピードの点で好ましい。
が好ましい。その具体例としては,アゾビスイソブチロ
ニトリル,アゾビスバレロニトリル等のアゾ系開始剤;
ベンゾイルパーオキシド,ラウロイルパーオキシド,t
−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物系開始剤;その
他過酸化水素,過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物系
開始剤も使用できる。これらの開始剤は,1種類を単独
で使用してもよいし,2種以上を適宜併用することもで
きる。又,これらの開始割に,ロンガリット,L−アス
コルビン酸,有機アミン等の還元剤を併用してレドック
ス開始剤として用いてもよい。
することができるが,その乳化重合には乳化剤を使用し
て水溶性の重合開始剤により重合を行わせる方法や,ソ
ープフリー重合により重合を行わせる方法等が用いられ
る。その乳化剤としては,各種のアニオン性,ノニオン
性の乳化剤,更にはポリビニルアルコール系やポリアク
リル酸系等の高分子乳化剤が挙げられる。
硫酸カリウム,過硫酸ナトリウム,過硫酸アンモニウ
ム,過酸化水素等の無機過酸化物が好ましい。これらの
無機過酸化物には,前記したような還元剤を併用してレ
ドックス開始剤として用いてもよい。乳化重合における
単量体の供給方法は,種々の方法を用いることができ
る。例えば一括仕込法,モノマー添加法,エマルジョン
添加法或いは,単量体の組成を逐次に変化させるシード
重合法,又はパワーフィード法等も用いることができ
る。
場合には,連鎖移動剤を用いることが好ましい。これ
は,一般に乳化重合によって得られる共重合体は高分子
量であるために,アルカリを添加した場合に粘度が上昇
し,下塗剤として無機多孔質基材に対する浸透性が十分
確保できない場合があるためである。連鎖移動剤を用い
ることによつて,生成共重合体の分子量を低下させるこ
とができ,浸透性が向上する。
成共重合体の分子量としては,10万以下が好ましい。
10万を越えると浸透性が低下するためブロッキングの
問題発生のおそれがある。なお,下限は耐水性が低下す
るため凍害性の点より分子量5000とすることが好ま
しい。また,連鎖移動剤としては,例えば各種のメルカ
プタン類,α−メチルスチレン,ハロゲン化アルキル,
アルコール類等が挙げられる。その適性使用量は,連鎖
移動剤の種類にもよるが,重量平均分子量が上記10万
以下となるように0.03〜5重量%程度使用する。
て調整された共重合体は,アルカリの添加によって上記
(a)エチレン性不飽和カルボン酸の30%以上を中和
して使用する。中和が30%未満の場合には,下塗剤と
して無機多孔質基材に対する浸透性が確保できない。な
お,上限は100%である。
無機の水溶性アルカリ,例えば水酸化ナトリウム,水酸
化カリウム等;又は水に溶解してアルカリ性を示す無機
塩類,例えば炭酸水素ナトリウム,ピロリン酸ナトリウ
ム等;その他アンモニア水や有機アミン等が挙げられ
る。アルカリの添加は,必ずしも共重合体の形成後であ
る必要がなく,場合によっては共重合体樹脂を形成せし
めるための共重合前の(a)エチレン性不飽和カルボン
酸にアルカリを添加して中和させてから,共重合を行わ
せてもよい。
は,共重合に使用した溶剤の存在下であってもよいし,
溶剤を留去した後の共重合体にアルカリを水溶液にして
加えて部分的に,又は完全に中和させてもよい。
記水性下塗剤には10重量%以下の割合で,有機溶剤を
添加することが好ましい。これにより,エフロレッセン
ス防止効果を維持したまま,耐ブロッキング性を更に向
上させることが可能になる。これは,有機溶剤の添加に
より,本下塗剤が無機多孔質基材に対しより浸透しやす
くなるためと推測される。しかしながら,有機溶剤の添
加量が10重量%以上を越えると耐ブロッキング性はか
えって低下する傾向にある。なお,下限は浸透性確保の
点から1重量%とすることが好ましい。
れる溶媒と同じものがあげられる。特に好ましい有機溶
剤は,テキサノール,エチレングリコールモノブチルエ
ーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル及びそ
れらのアセテート,ベンジルアルコール,ブチルカルビ
トールアセテート,2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオール等が挙げられる。
はケト基と1個の重合可能な不飽和二重結合を有するカ
ルボニル基含有不飽和単量体をその他の共重合単量体と
して使用した場合,分子中に少なくとも2個のヒドラジ
ノ基を有するヒドラジン誘導体を添加することが効果的
である。
0個,特に4〜6個の炭素原子を有するカルボン酸ジヒ
ドラジド(例えば蓚酸ジヒドラジド,マロン酸ジヒドラ
ジド,琥珀酸ジヒドラジド,グルタル酸ジヒドラジド,
アジピン酸ジヒドラジド,セバシン酸ジヒドラジド,マ
レイン酸ジヒドラジド,フマル酸ジヒドラジド,イタコ
ン酸ジヒドラジド等),2〜4個の炭素原子を有する脂
肪族水溶性ジヒドラジン(例えばエチレン−1,2−ジ
ヒドラジン,プロピレン−1,3−ジヒドラジン,ブチ
レン−1,4−ジヒドラジン等)が挙げられる。
記の〔化1〕式で表されるヒドラジン基を有するポリマ
ーも使用することができる。かかるヒドラジノ基を有す
るポリマーは,例えば特開昭55−6535号公報に詳
記されている。
ル基であり,Yは水素原子又はメチル基であり,Aはア
クリルアミド,メタクリルアミド,アクリル酸エステ
ル,メタクリル酸エステル又は無水マレイン酸の各単位
であり,Bはアクリルアミド,メタクリルアミド,アク
リル酸エステル,メタクリル酸エステル又は無水マレイ
ン酸と共重合可能な単量体の単位である。また,k,m
及びnは下記の各式を満足する数を示す。 2モル% ≦ k ≦ 100モル% 0モル% ≦ (m+m)k ≦ 98モル% (k+m+n)= 100モル%
ルの向上,或いは粘性の調整等を目的に他の樹脂水性分
散液を添加してもよい。具体的には,アクリル系エマル
ジョン,アクリルスチレン系エマルジョン,塩化ビニル
系エマルジョン,塩化ビニリデン系エマルジョン,エチ
レン酢ビ系エマルジョン,酢酸ビニル系エマルジョン,
或いは,ポリウレタン系エマルジョン,アルキド樹脂系
エマルジョン,ビスフエノール型エポキシエマルジョン
等が挙げられる。
レッセンス防止効果及び耐ブロッキング性の悪化防止の
点から,その添加量は,本発明における上記共重合体
(100重量%)に対して固形分比で30%以下が好ま
しい。
配合する方法は,特に制限されない。例えば,溶液重合
して得られた共重合体を含む有機溶剤溶液に,アルカリ
溶液を添加した後,溶剤を留去してから,樹脂水性分散
液を加えてもよい。或いは,溶剤を留去せずに加えても
よい。
には,アルカリ及び/又は有機溶剤をその共重合体の水
性分散液に加えてから,樹脂水性分散液を加えてもよ
い。或いは,共重合体と樹脂水性分散液とを混合してか
らアルカリ及び/又は有機溶剤を加えてもよい。
なわない範囲内で,造膜助剤,顔料,充填剤,潤滑剤等
を配合することができる。こうして調製された水性下塗
剤は,一般に抄造法,高圧プレス法,或いは押出成形法
にて製造された無機多孔質基材に塗装され,オートクレ
ーブ中で養生される。オートクレーブ養生の条件は,無
機多孔質基材の材質によっても異なるが,一般に温度1
50〜200℃,圧力5〜15kg/m2 ,時間3〜2
0hrsの条件で実施する。
施例及び比較例を挙げて詳述する。これらの例に於いて
記載した「部」及び「%」は重量基準による。
導入管を備えた反応容器内を窒素置換したのち,これに
エチレングリコールモノブチルエーテル130部を装入
した。
た。 供給物J イソプロピルアルコール・・・110部 アクリル酸・・・15部 メタクリル酸・・・15部 メタクリル酸メチル・・・40部 アクリル酸ブチル・・・30部 ベンゾイルパーオキシド・・・3部
がら,これに上記の供給物Jを3時間かけて少量ずつ連
続的に供給した。その供給終了後,更に2時間同温度を
保持して重合を完了させた。この溶液を,蒸留により不
揮発分が60%になるまで濃縮したのち,25%アンモ
ニア水溶液を加えて,不揮発分54%の共重合体樹脂の
イソプロピルアルコール溶液を得た。
バポレーターを用いてイソプロピルアルコール30部を
留去し,次いで水を加え不揮発分20%,pH9の共重
合体樹脂溶液を得た。
更した以外は,調製例1と同様に行った。
のものを装入した。 水・・・50部 エチレンオキシド20モル付加p−ノニルフエノールの
硫酸半エステルナトリウム塩(「アニオン性乳化剤A」
という)の35%水溶液・・・・2部 エチレンオキシド25モル付加p−ノニルフエノール
(「非イオン性乳化剤B」という)の20%水溶液・・
・1部
した。 供給物K 水・・・50部 上記のアニオン性乳化剤Aの35%水溶液・・・4部 上記の非イオン性乳化剤Bの20%水溶液・・・2部 アクリル酸・・・15部 メタクリル酸・・・10部 メタクリル酸メチル・・・45部 アクリル酸ブチル・・・25部 ジアセトンアクリルアミド・・・5部 t−ドデシルメルカプタン・・・0.7部
硫酸カリウム0.7部を溶解した水溶液を準備した。
ち,その装入物に上記前者の供給物Kの10%を加え,
その混合物を90℃に加熱した。次いで,上記後者の供
給物Lの10%を反応容器内に注入してから,3.5時
間かけて残りの供給物K及びLを並行して少量ずつ一様
に供給した。その供給終了後,更に1.5時間,90℃
に保持して乳化重合を完了させた。以上のようにして得
られた樹脂水性分散液を,不揮発分が20%となるよう
に水で希釈し,次いで25%アンモニア水溶液をpHが
9になるように添加して,共重合体樹脂溶液を得た。
中和剤を表1〜表3に示すように変更した以外は,上記
調製例3と同様に行った。
中和剤を表3に示すように変更し,溶剤としてブチルセ
ロソルブを表3に示すように添加した以外は,上記調製
例3と同様に行った。
からなる未乾燥のセメント組成物を使用し,下塗剤とし
て共重合体樹脂調製例1で得られた不揮発分20%の樹
脂水性分散液を塗布した。その後,オートクレーブ中
で,180℃,8時間,10気圧にて養生し,基材密度
が1.3g/cm3 の無機多孔質基材を作製した。
の試験方法により,耐ブロッキング性,耐エフロレッセ
ンス性,上塗剤に対する密着性,耐凍害性を試験した。
評価した結果を表4に示す。
により評価した。 耐ブロッキング性:オートクレーブ中で塗装板を2枚積
載し,0.4kg/m2 の荷重をかけ,取り出し後のブ
ロッキング状態,即ち,基材の固着状態を調べた。 ◎:基材どうしが全くブロッキングしない ○:基材の表面が若干剥離した △:基材の表面が一部剥離した ×:基材どうしが完全に密着した
生後の基材表面について,エフロレッセンス,即ち塗装
面の白化の状態の発生の有無を目視で調べた。 ○:エフロレッセンスの発生なし △:エフロレッセンスの発生小 ×:エフロレッセンスの発生大
生後の基材に上塗塗料として,次のように配合して得た
塗料を乾燥後の膜圧が50μmになるように塗布し,1
00℃で10分間乾燥したものを試験片とする。 水・・・64.6部 デモールEP(花王社製)・・・20.0部 ノブコ8034(サンノブコ社製)・・・0.3部 酸化チタン(ルチル型)・・・54.0部 カオリン・・・6.0部 アクロナールYJ2770D(三菱化学BASF社製)
・・・146.7部 テキサノール(イーストマン社製)・・・9.5部 5%アデカノールUH420(旭電化社製)・・・1.
0部
で碁盤目を切り,ポリエステル性粘着テープを圧着した
後,引き剥がして塗膜の残存状態を調べた。 ◎:塗膜が全く剥離しない ○:塗膜が若干剥離した △:塗膜が一部剥離した ×:塗膜が全部剥離した
後,−20℃の気中凍結2時間」を1サイクルとして,
200サイクル行なった後,2日間室温で乾燥後,上記
と同様の方法で密着性を調べた。 ◎:塗膜が全く剥離しない ○:塗膜が若干剥離した △:塗膜が一部剥離した ×:塗膜が全部剥離した
は実施例1と同様にオートクレーブ養生して物性を試験
した。その結果を,表4に示した。
実施例1〜8によれば,各評価項目ともに満足できる
(◎又は○)性能を有することが分かる。一方,比較例
1〜5においては,いずれか一種以上の性能が不満足
(△又は×)である。
生時における耐ブロッキング性,耐エフロレッセンス性
に優れ,かつ上塗料に対する密着性,耐凍害性に優れた
無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤を提供すること
ができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 水性媒体中に,(a)エチレン性不飽和
カルボン酸8〜70重量%,(b)アクリル酸又はメタ
クリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステル,ビニル
芳香族化合物,ハロゲン化ビニル,飽和カルボン酸ビニ
ルエステル,アクリロニトリル,メタクリロニトリル,
エチレン,ブタジエンからなる群より選ばれた少なくと
も1種以上の単量体30〜92重量%,(c)その他の
単量体0〜20重量%,からなる単量体混合物を共重合
することによって得られた共重合体であって,上記
(a)のエチレン性不飽和カルボン酸の30%以上がア
ルカリの添加によって中和された状態で存在しているこ
とを特徴とするオートクレーブ養生される無機多孔質基
材促進養生用の水性下塗剤。 - 【請求項2】 請求項1において,上記共重合体の重量
平均分子量は,10万以下であることを特徴とする無機
多孔質基材促進養生用の水性下塗剤。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記水性下塗
剤に,更に有機溶剤を10重量%以下添加したことを特
徴とする無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13768397A JP3889852B2 (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | 無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10310739A true JPH10310739A (ja) | 1998-11-24 |
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JP13768397A Expired - Lifetime JP3889852B2 (ja) | 1997-05-12 | 1997-05-12 | 無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤 |
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