JPH0957191A - 無機質建材の塗装方法 - Google Patents

無機質建材の塗装方法

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JPH0957191A
JPH0957191A JP21730495A JP21730495A JPH0957191A JP H0957191 A JPH0957191 A JP H0957191A JP 21730495 A JP21730495 A JP 21730495A JP 21730495 A JP21730495 A JP 21730495A JP H0957191 A JPH0957191 A JP H0957191A
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JP
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coating
plate
curing
cured
coating method
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JP21730495A
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English (en)
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Kazumasa Saegusa
一正 三枝
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Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機質水硬性板材の塗装後積み重ねて養生硬
化時の板材の相互付着、一体化を防止し、板材表面から
のエフロレッセンス粉の析出を防ぎ、かつ養生硬化後の
板材と上塗塗膜の密着性が良好である板材製品を提供す
る 【解決手段】 無機質水硬性板材の未硬化表面に、水系
下塗塗料を構成する全バインダー中の50重量%(固形
分)以上の多段重合型共重合アクリルエマルションを含
有する水系下塗塗料を塗布し、ついで塗装板材を積み重
ねた後、オートクレーブ養生し、硬化せしめることより
なる無機質建材の塗装方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状屋根瓦や板状
外壁板等の建築材料に適用される、生産効率のよい無機
質建材の塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】屋根瓦や外壁材等の板状無機建材は、通
常無機質系水硬性物質を板状に成形し(以下これを生原
板という)、養生硬化せしめているが、その養生の際こ
れらを平面状に並べて養生を行なうと膨大な床面積を必
要とするため、通常生原板を積み重ねて養生している。
【0003】ところで、未硬化の生原板を積み重ねた状
態でオートクレーブ養生させると、得られる板材が相互
に付着し、一体化する、あるいは板材表面にエフロレッ
センス粉が析出し、上塗塗料の塗装膜に密着不良が起こ
るため、それを防止する方法として次の方法が従来より
採用されていた。
【0004】(イ)生原板を積み重ねた後、養生までの
前置時間を長くとり、養生する方法。
【0005】(ロ)生原板間にポリエステル等のプラス
チックフィルムを挿入して積み重ねた生原板を養生する
方法。
【0006】(ハ)生原板表面に合成樹脂系塗料を塗布
した後、積み重ねた生原板を養生する方法。
【0007】(ニ)生原板表面に離型性のある合成樹脂
系塗料を塗布した後、積み重ねた生原板を養生する方
法。
【0008】(ホ)生原板を垂直方向に立て重ねて、基
本的に荷重がかからない状態で養生する方法。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
(イ)の方法は生産時間が長くなり、生産効率が非常に
悪く、また養生後表面にエフロレッセンス粉が発生して
いるので、それを除去して塗装しないと塗膜欠陥が生
じ、エフロレッセンス粉除去処理工程が余分に必要であ
る問題点があった。
【0010】また、前記(ロ)の方法は養生中に加温に
よりフィルムが溶け、それがシミ等の原因となり、外観
が悪く、さらにフィルムを挿入するのに手間がかかるだ
けでなく、コスト高になる問題点があった。
【0011】また、前記(ハ)の方法は、オートクレー
ブ内で養生すると有機系バインダーを使用しているため
塗膜が軟化しやすく、そのため板材間が付着して一体化
したり、引き剥す際塗膜が部分的に欠落しやすく、下塗
塗料としての機能が十分発揮されないことが、しばしば
生じる問題点があった。
【0012】又、本現象防止の為、塗布量を極く少なく
して、一体化防止を図る方法も実施されているが、エフ
ロレッセンス粉付着が大となる欠点がある。
【0013】また、前記(ニ)の方法は、離型性のある
合成樹脂系塗料を塗布するので、養生後、上塗塗料を塗
布した場合、上塗塗膜との層間付着性が悪くなる問題点
があった。
【0014】また、前記(ホ)の方法は、板材を垂直方
向でオートクレーブ養生するので、エフロレッセンス成
分が板材下へ流れ落ち易い特長があるものの、コンベア
上を水平方向に走行する生原板を垂直方向に立て並べか
えるのに複雑な装置を必要とし、また生原板が変形しや
すい等の問題点があった。
【0015】本発明者等はこのような現状に鑑み、前記
問題点を解消すべく、鋭意検討した結果、板材間の付着
一体化を防止し、かつエフロレッセンス粉の析出を防止
し、板材及び上塗塗膜との密着性のよい下塗塗膜として
の機能を有する塗料を見出して本発明に到達した。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は無機質系水硬性
板材の未硬化の表面に、多段重合共重合アクリルエマル
ションを全バインダー中の50重量%(固形分換算)以
上含有する水系下塗塗料を塗布し、次いで得られた塗装
板材を積み重ねた後、オートクレーブ養生し、硬化せし
める無機質建材の塗装方法に関する。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明において、無機質系水硬性板材とし
ては、各種セメント類や珪酸カルシウム、石膏、石灰等
の水和反応によって硬化する物質に細骨材、軽量骨材、
補強用繊維等を配合させた材料を板状に成形させたもの
であり、従来から通常の建材用に使用されているものが
挙げられる。
【0019】本発明において使用される水系下塗塗料
は、該塗料を構成する全バインダー中に、多段重合型共
重合アクリルエマルションが50重量%以上(固形分と
して)含有するものである。該エマルションは、本発明
のオートクレーブ養生時の積重ね板材の一体化を防止
し、尚且つ緻密な下塗塗膜を形成し、エフロレッセンス
粉析出防止の上で必須である。該多段重合型共重合アク
リルエマルションが、全バインダー固形分中に占める割
合が、50重量%以上でなければ、一体化防止効果(耐
ブロッキング)が小さく、より好ましくは60重量%以
上である。
【0020】該多段重合型共重合アクリルエマルション
は、例えば特公平6−51860号公報等に記載されて
おり、該エマルション粒子の芯部と、外殻部のモノマー
構成が異なるもので、一体化防止から芯部のTgは60
〜110℃、好ましくは70〜105℃である。
【0021】又、外殻部のTgは、緻密な塗膜を形成す
る上で重要で、そのTgは、−20℃〜20℃の範囲で
あり、好ましくは、−15℃〜10℃がより好ましい。
【0022】Tgが低いと成膜性は良好であるが、板材
間が一体化し易く、又Tgが高くなると成膜性が不充分
となる傾向にある。
【0023】一般にアクリルエマルションでは、成膜性
と耐ブロッキング性(板材間の一体化防止)は、Tgと
の関連において相反する性質のものである。
【0024】該エマルションは、このような欠点を排除
するもので芯部は、高Tgで一体化防止に、外殻部は芯
部よりTgを低くし、成膜性にそれぞれ力点を置き、両
機能を両立させるものである。
【0025】芯部のTgが60℃以上でなければ、一体
化防止に効果がなく、110℃を越えると成膜性、素材
との密着性が劣る傾向がある。外殻部Tgが−20℃よ
り低くなれば一体化防止性が悪くなり、+20℃をこえ
る成膜性が劣る傾向にある。
【0026】又該多段重合型共重合エマルションを構成
する共重合性単量体としては、例えばメチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸エステル類、スチレン、α−クロロスチ
レン、ビニルトルエン等の芳香族不飽和単量体類、(メ
タ)アクリロニトリルなどの不飽和シアン化合物類、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシ基含有不飽
和単量体類、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレートなどの多官能性不飽和単量体類、
グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテルなどのグリシジル基含有不飽和単量体類、又、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸、モノメチルフマレート、モノエチルフ
マレート、モノメチルマレエート、モノエチルマレエー
トなどの不飽和カルボン酸類及びその誘導体が挙げられ
る。
【0027】これらの重合性単量体類のなかから、まず
芯部成分として、その重合体のTgが60℃以上になる
ように単量体類を適宜選択し、これらの単量体類を公知
の乳化重合法で第一段目の重合を行い、得られた重合体
の存在下に外殻部成分として前記重合体類のなかから、
その重合体のTgが−20℃〜20℃になるように適宜
選択し、これら成分を第二段階目として乳化重合を行
い、芯部と外殻部のTgが異なる多段重合型共重合体ア
クリルエマルションを得る。
【0028】芯部及び外殻部構成の重合性単量体類に
0.1〜5重量%、前記共重合性不飽和カルボン酸類を
混合すると、多段乳化重合時の安定性が保たれる利点の
他、各種水硬性無機質基材への付着性が向上するので好
ましい。
【0029】又、芯部と外殻部の組成の違いは、乳化重
合を第一段と第二段に分けて行うのが通常であるが、必
ずしもこれに限定されるものではなく、最芯部、芯部、
芯部−外殻部の中間、外殻部のように徐徐に成分を変動
させる二段階以上の多段反応形式をとってもよい。
【0030】又、芯部の共重合体と外殻部の共重合体の
構成比(重量比)は、60〜95:5〜40の範囲が使
用でき、芯部の構成比が小さくなるに従い、一体化防止
効果が小さくなり、外殻部構成比が小さくなるに従い成
膜性が低下する、好ましくは、70〜90:10〜30
の範囲である。
【0031】本発明において多段乳化重合に用いられる
重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム、過酸化水素、ブチルハイドロパーオキサイド等の
公知の水溶性もしくは、油溶解性開始剤を挙げることが
出来る。
【0032】又この時、還元剤として、亜硫酸水素ナト
リウム、L−アスコルビン酸等を用いてレドックス系開
始剤としてもよい。また乳化剤としては、ラウリル硫酸
ナトリウム等のアニオン系活性剤、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル等のノニオン系活性剤が用いられる
が、場合によっては乳化剤の不存在下に重合することも
できる。さらに重合時に分子量調節を目的としてラウリ
ルメチルメルカプタンの如き連鎖移動剤を用いてもよ
い。
【0033】又、本発明の下塗塗料の残りのバインダー
としては、Tg40℃以上、好ましくは50℃以上の公
知のアクリルエマルションが板材の一体化防止の上で好
適に用いられる。これらのアクリルエマルション樹脂の
分子量は50,000〜300,000、好ましくは、
100,000〜200,000であるのが有利であ
る。
【0034】又、これらのアクリルエマルションは、常
乾タイプでも、焼付タイプでもよく、さらに酸化亜鉛、
金属錯塩、ヒドラジド化合物等を併用した自己架橋タイ
プの樹脂でも使用可能である。
【0035】又、これらの通常のアクリルエマルション
以外に水溶性又は水分散のエポキシ樹脂、ポリ(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸あるいは、これらと共
重合可能な単量体との共重合体の塩基性中和物の水溶性
樹脂、あるいはメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール等の水可溶性樹脂等が
適宜使用可能である。
【0036】上記必須成分以外に必要に応じ配合される
ものとして、各種顔料としては、一般の無機系顔料、有
機系顔料のいずれでもよいが、耐熱性、耐熱水性、耐ア
ルカリ性等の観点から無機系顔料が望ましい。
【0037】具体的には、酸化チタン、酸化鉄、カーボ
ンブラック等の着色顔料や炭酸カルシウム、タルク、硫
酸バリウム等の体質顔料が代表的なものとして挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0038】又、各種添加剤としては、各種分散剤、増
粘剤、消泡剤、防腐剤、防カビ剤、成膜助剤等が挙げら
れる。
【0039】又、希釈剤としての水は下塗塗料の固形分
が3〜65重量%、好ましくは5〜40重量%になるよ
う配合するのが適当である。
【0040】次に本発明の無機質建材の塗装方法につい
て説明する。
【0041】無機質系水硬性物質を押し出し成形法、プ
レス成形法、一体成形法、乾式成形法、鋳込成形法、抄
造法等の通常の方法により板状に成形する。次いで必要
に応じて加熱養生(例えば40〜100℃で4時間〜2
0時間加熱)の手段により一次養生させる。
【0042】前記下塗塗料の塗装時期は、成形直後の板
でも、一次養生後の板でも適用可能であり、その塗装方
法は、エアースプレー、エアレススプレー、シャワーコ
ート、フローコート、ロールコート等の手段により塗布
する。なお、ウェット塗布量は10〜150g/m2
好ましくは20〜80g/m2 になるよう塗布するのが
適当である。次いで塗装された生原板を積み重ねる。な
お、塗装生原板を積み重ねる時期は、下塗塗料を塗布
し、下塗塗膜がウェットの状態にある時(好ましくは塗
布後2分間以内)もしくは、積み重ねた際塗膜が損傷し
ない程度以上に(半)硬化した状態にある時(例えば1
30℃で、約3分間以上乾燥)に積み重ねる。
【0043】なお、積み重ねた際塗膜が損傷する程度に
中途半端に硬化した時塗装生原板を積み重ねると、隣接
する他方の塗装生原板に塗膜が付着し、その結果板材が
一体化しやすくなるので好ましくない。
【0044】次いで一次養生していない塗装生原板は一
次養生を行い、オートクレーブ養生を行う。一次養生後
下塗塗装板はオートクレーブ養生(条件160〜185
℃×6H〜14H)を行い塗装生原板を硬化せしめる。
【0045】このようにして得られた下塗塗膜を有す
る、硬化した無機質系水硬性板材は、通常の方法に従
い、必要に応じ中塗塗料を塗布し、次いで上塗塗料を塗
布し、製品化される。なお、塗料としては、特に制限は
ないが、中塗塗料、上塗塗料共、通常アクリル樹脂エマ
ルション塗料等の水系塗料が適当に用いられるが基材比
重が比較的小さく、屋根瓦等の過酷な使用条件下にある
用途では、前記中塗塗料として、エポキシ樹脂系、イソ
シアネートプレポリマー溶液等の比較的、下地への浸透
が起り易い溶剤系のシーラーが用いられてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明の方法は、特定の水系下塗塗料を
未硬化の無機質水硬性板材の表面に塗布しているので、
該塗装板材を積み重ねて養生硬化せしめても、板材が相
互に付着し、一体化することが防止出来、さらに前記水
系下塗塗料の塗膜は、そのまま板材表面に形成された状
態で板材表面からのエフロレッセンス粉の析出を防止
し、かつ板材及び上塗塗膜との密着性もよく、それ故生
産効率がよく、また塗膜剥離等のない耐久性に優れた板
材製品が得られる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。なお、実施例中「部」、「%」は重量基準で
示す。 〈生原板の製造方法〉 生原板A ポルトランドセメント:60部、珪砂:50部、パルプ
繊維:5部、セピオライト:3部、カーボンブラック:
1部、水:120部からなる組成物を抄造法で板状に
し、次いでプレス成形して生原板を得た。
【0048】生原板B ポルトランドセメント:36部、珪砂:58部、フラッ
イアッシュ:4部、ポリプロピレン繊維:1部、メチル
セルロース:1部、水:67部からなる組成物を押し出
し法で成形し生原板を得た。 〈一次養生条件〉 条件(イ)40℃ 8時間 条件(ロ)60℃ 6時間 〈下塗塗料a〜e・中塗塗料i〜iii ・上塗塗料I〜I
I〉配合は〔表1〕に示す。 (実施例1)生原板Aに、適宜アルミ板を挿入しながら
積み重ね、一次養生[条件(イ)]する。此の板材を1
枚ずつ、コンベア上に搬送し、下塗塗料aをロールコー
ターで塗布量45g/m2 (wet)になるように塗布
した。次いで140℃×3分間乾燥させた後、塗装板材
を積載し、オートクレーブ養生(180℃に2時間掛け
昇温し、同温度で10時間養生)し硬化させた。次いで
上塗塗料1を、エアレススプレーにて塗布量120g/
2 (wet)になるよう塗布し110℃×13分間乾
燥させ、上塗塗膜を硬化させた。オートクレーブ養生後
のエフロレッセンス粉の付着状況、板材の耐ブロッキン
グ性、上塗塗装後の塗膜の密着性、凍結融解性につき試
験をし、その結果を〔表2〕に示す。 (実施例2)実施例1において、オートクレーブ養生後
の板に、中塗塗料iをエアレススプレーで、塗布量45
g/m2 (wet)になるように塗布し、130℃×5
分間乾燥させる以外は、実施例1と同様に塗装した。 (実施例3)実施例1において、オートクレーブ養生後
の板に、中塗塗料iiをロールコーターで、塗布量20g
/m2 (wet)になるように塗布し、120℃×3分
間乾燥させる以外は、実施例1と同様に塗装した。 (実施例4)実施例3において、下塗塗料をbにする以
外は、実施例3と同様に塗装した。 (実施例5)生原板Bに下塗塗料cをエアレススプレー
にて塗布量70g/m2 (wet)になるように塗布し
た。次いで枠パレットに挿入し、一次養生(条件ロ)し
た。次いで一次養生した板を枠パレットから取り出し積
載し、オートクレーブ養生し160℃に2時間掛け昇温
し、同温度で8時間養生)し硬化させた。次いで上塗塗
料IIをエアレススプレーにて塗布量110g/m2 (w
et)になるように塗布し、120℃×10分間乾燥さ
せ、上塗塗膜を硬化させた。 (実施例6)実施例5のオートクレーブ養生後の板に中
塗塗料iii をエアレススプレーで45g/m2 (we
t)になるように塗布し、130℃×5分間乾燥させる
以外は、実施例5と同様に塗装した。 (比較例1)実施例1において、下塗塗料dを使用する
以外は、実施例1と同様に塗装した。 (比較例2)実施例1において下塗塗料eを使用する以
外は、実施例1と同様に塗装した。 (比較例3)実施例1において、一次養生後下塗塗料を
塗装しない以外は、同様にして板材を積載し、オートク
レーブ養生し、板材を硬化させた。次いで下塗塗料aを
エアレススプレーにて塗布量45g/m2 (wet)に
なるように塗布し、90℃×5分間乾燥し、さらにその
上に上塗塗料Iをエアレススプレーにて、塗布量120
g/m2 (wet)になるように塗布し、110℃×1
3分間乾燥させた。 (比較例4)実施例5において、生原板Bに下塗塗装し
ない以外は同様操作にて板材を積載し、オートクレーブ
養生し、板材を硬化させた。オートクレーブ養生した板
材を硬化させた。次いで下塗塗料cをエアレススプレー
にて、塗布量70g/m2 (wet)になるように塗布
し、90℃×7分間乾燥させ、さらにその上に上塗塗料
IIを塗布量110g/m2 (wet)になるように塗布
し、110℃×10分間乾燥させ上塗塗膜を硬化させ
た。
【0049】
【表1】 注1)多段重合共重合アクリルエマルジョン 攪拌器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リ
ットルのセパラブルフラスコに脱イオン水500部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム8部を仕込んだ後、窒素ガスを吹
き込みながら、攪拌下に70℃まで昇温した。しかるの
ちメタクリル酸メチル260部、スチレン50部、アク
リル酸ブチル20部、メタクリル酸10部からなる重合
性単量体混合物(ガラス転移温度89℃)を第一段目と
して、90分間にわたって均一に滴下した。
【0050】この時、同時に10%過硫酸アンモニウム
水溶液15部を90分間均一に滴下した。その後1時間
同温度で攪拌を続け、その後メタクリル酸メチル24
部、アクリル酸ブチル34.8部、メタクリル酸1.2
部からなる重合性単量体混合物(ガラス転移温度−8
℃)を最終段目として30分間にわたって10%の過硫
酸アンモニウム水溶液5部を30分間均一に滴下した。
その後同温度で攪拌状態で反応を続け、冷却後25%の
アンモニア水7.2部を添加し中和を行った。不揮発分
42%、pH9.0、粘度105mPs、25℃・B型
の多段重合共重合アクリルエマルションを得た。芯部/
外殻部重量比=85/15 注2)多段重合共重合エマルション(アクリセットRC
303;日本触媒社製商品名:Tg83℃) 芯部のTg80〜90℃ 外殻部のTg−10〜0℃ 芯部/外殻部重量部=75〜90/25〜10 注3)アクリルエマルション 攪拌器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リ
ットルのセパラブルフラスコに脱イオン水500部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム8部を仕込んだ後、窒素ガスを吹
き込みながら、攪拌下に70℃まで昇温した。しかるの
ちメタクリル酸メチル284部、スチレン50部、アク
リル酸ブチル54.8部、メタクリル酸11.2部から
なる重合性単量体混合物(ガラス転移温度71℃)を2
時間にわたって均一に滴下した。この時、同時に10%
過硫酸アンモニウム水溶液20部を2時間にわたって均
一に滴下した。その後1時間同温度で攪拌を続けながら
反応を行った。冷却後25%のアンモニア水7.2部を
添加し中和を行った。不揮発分43.2%、pH8.
9、粘度113mPs、25℃・B型のアクリルエマル
ションを得た。 注4)スチレン/メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチ
ル=30/50/20の共重合体(Tg56℃)の固形
分41.0%のエマルジョン、pH8.0 注5)スチレン/メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチ
ル=15/55/30の共重合体(Tg50℃)の固形
分48.0%のエマルジョン、pH9.5 注6)スミジュールN75(バイエルウレタン社製商品
名;固形分75±1%、NCO含有量16±17%) 注7)エポキシ樹脂(エピコート828;シェル化学社
製商品名:エポキシ当量184〜194)/硬化剤(エ
ピキュアH2;シェル化学社製商品名)=66/34の
混合物 注8)エポルジョンEA−7(エポキシ樹脂水性エマル
ジョン;カネボウエヌエスシー株式会社製商品名:エポ
キシ当量325±10)/エポルジョンEB−1(変性
脂肪族ポリアミン樹脂水性エマルジョン;カネボウエヌ
エスシー株式会社製商品名:アミン価107〜127)
=50/50の混合物
【0051】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/06 PFX C09D 133/06 PFX

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質系水硬性板材の未硬化状態の表面
    に水系下塗塗料を構成する全バインダー中の50重量%
    (固形分換算)以上の多段重合型共重合アクリルエマル
    ションを含有する水系下塗塗料を塗布し、次いで得られ
    た塗装板材を積み重ねた後、オートクレーブ養生せしめ
    る無機質建材の塗装方法。
  2. 【請求項2】 上記多段重合型共重合アクリルエマルシ
    ョン粒子の芯部と外殻部のモノマー構成が異なり、前者
    のガラス転移温度が60°〜110℃であり且つ後者の
    ガラス転移温度が−20°〜20℃であることを特徴と
    する請求項1記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】 水系又は溶剤系上塗塗料で仕上げ塗装を
    施すことを特徴とする請求項1記載の塗装方法。
  4. 【請求項4】 前記未硬化無機質系水硬性板材が成形後
    又は前記オートクレーブ養生工程の前に一次養生をうけ
    ることを特徴とする請求項1記載の塗装方法。
  5. 【請求項5】 前記一次養生が加熱養生であることを特
    徴とする請求項4記載の塗装方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10310739A (ja) * 1997-05-12 1998-11-24 Mitsubishi Chem Basf Co Ltd 無機多孔質基材促進養生用の水性下塗剤
JP2004122052A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Dainippon Toryo Co Ltd 意匠性塗膜の形成方法
WO2020045515A1 (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 株式会社日本触媒 水硬性材料用添加剤

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