JP2002038057A - シリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物 - Google Patents
シリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物Info
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Abstract
脂組成物であって、長期耐久性、製造時或いは貯蔵時の
安定性及び塗装作業性に優れた、シリコン化合物と水性
アクリル樹脂を複合化したシリコン樹脂含有水性コーテ
ィング剤組成物を提供すること。 【解決手段】 数平均分子量が1000〜10000の
ポリシロキサン(A)1〜80重量%、重合性不飽和単
量体(B)99〜20重量%、界面活性剤(C)0.1
〜10重量%を含有するプレ乳化液を、重合開始剤の存
在下で乳化重合させることによりシリコン樹脂含有水性
コーティング剤組成物を提供できる。
Description
装用樹脂組成物に関する。さらに詳細には耐候性、耐水
性をはじめとする長期耐久性に特に優れ、屋外塗装用と
してセメント、モルタル、スレート板、各種サイディン
グボード、セメント瓦、新生瓦等の各種アルカリ基材等
の各種無機質基材の上塗り用として極めて実用性が高
く、かつ貯蔵安定性、塗装作業性に優れたシリコン樹脂
含有水性コーティング剤組成物及びその製造方法に関す
るものである。
の毒性等の問題から、従来の有機溶剤型塗料系の代替と
して水系塗料への転換が急がれている。水性エマルジョ
ン合成樹脂塗料はかかる観点で、有機溶剤を含まないこ
とから、上記問題解決の有力手段として高く評価されて
おり、建築内外装用塗料のバインダー用に広く用いられ
ているが、外装用の塗装物は屋外で風雨に曝されること
から、内装用に比べて厳しい環境下に耐え得る耐久性が
要求されている。
脂中への長期耐久性に優れるフッ素化合物の導入、或い
はシリコン化合物による複合化等の方法が模索されてい
る。
は、テトラフルオロエチレン、或いはトリフルオロモノ
クロロエチレン等のフッ素系モノマーをアクリル系モノ
マー、或いはビニール系モノマーと共重合させることに
より調整できるが、当該フッ素系モノマーは共重合性に
選択性があり、多量の使用は困難な場合が多く、また当
該モノマーの硬度は比較的軟質のため塗膜硬度を高め難
い等の問題がある。またハロゲン原子を含有するため廃
水処理、或いは長期暴露中にハロゲン原子を大気中に放
出する等の2次的環境汚染問題を潜在している。
は、その複合化方法に依存して、樹脂組成物の形態が変
化し、分散体或いは完全粒子形態等へと変化することが
知られている。例えば特開平06ー145453では、
ディスパージョン形態となる手法が開示されており、当
該組成物中には一部有機溶剤を含有していることから、
粒子部分が水と有機溶剤に溶解した部分が共存してい
る。
粒子部分が水と有機溶剤に溶解した部分が共存すること
から加熱乾燥時に溶解部分がいち早く乾燥し、塗膜の表
面乾燥によって塗膜内部に取り残された揮発性成分の気
化によって生じるいわゆるワキが発生し易く、また残存
アルコキシ基の加水分解反応によって生じるシラノール
基の縮合によって増粘或いはゲル化し易い等、樹脂の製
造時、或いは貯蔵時の安定性に問題が生じ易い等の問題
がある。当該問題を改良するために、2液、或いは3液
で使用せざるえない等、塗装作業性に問題を有してい
る。
000ー53919には、完全な粒子形態を取ったいわ
ゆる乳化重合型エマルジョンが開示されている。一般
に、乳化重合型エマルジョンの場合、エマルジョン粒子
は溶解部分が少なく、従って加熱乾燥時のワキ発生が起
こりにくい長所を有するが、加水分解性シリル基により
誘導される複合樹脂の場合には、製造時、或いは貯蔵時
の安定性、及び塗装作業性に劣るという問題がある。
が解決しようとする課題は、有機溶剤を含まず、 水に
対する溶解部分が極めて少なく、ほぼ完全な粒子形態を
保持した水性樹脂組成物であって、長期耐久性、製造時
或いは貯蔵時の安定性及び塗装作業性に優れた、実質的
に加水分解性シリル基を含有しないシリコン化合物と水
性アクリル樹脂を複合化したシリコン樹脂含有水性コー
ティング剤組成物を提供することにある。
題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、 数平均分子
量1000〜10000のポリシロキサン(A)、重合
性不飽和単量体(B)、界面活性剤(C)の水性分散液
を、重合開始剤(D)の存在下にて乳化重合して得られ
る、シリコン樹脂を複合化したシリコン樹脂含有水性コ
ーティング剤組成物が、上記課題を解決する事を見いだ
した。
数平均分子量1000〜10000のポリシロキサン
(A)のような高分子量物質を一部含有する場合には、
乳化重合後の生成粒子径が大きく成りすぎて実用性が低
下する問題が生ずることがある。この問題に関しては、
プレ乳化液の分散粒子の平均粒子径を事前に微細化する
方法により解決できる。
000〜10000のポリシロキサン(A)1〜80重
量%、重合性不飽和単量体(B)99〜20重量%、界
面活性剤(C)0.1〜10重量%よりなるシリコン樹
脂含有水性コーティング剤組成物、
以下である上記(1)に記載のシリコン樹脂含有水性コ
ーティング剤組成物、
00のポリシロキサン(A)1〜80重量%、重合性不
飽和単量体(B)99〜20重量%、界面活性剤(C)
0.1〜10重量%を含有する水性分散液において、該
水性分散液の分散粒子の平均粒子径が500nm以下に
なるように予め乳化させたプレ乳化液を、重合開始剤の
存在下で重合させることを特徴とするシリコン樹脂含有
水性コーティング剤組成物の製造方法、
00のポリシロキサン(A)1〜80重量%、重合性不
飽和単量体(B)99〜20重量%、界面活性剤(C)
0.1〜10重量%を含有する水性分散液を、分散液を
高圧下流路内の壁面部に衝突させ、又は高圧下流路内で
分散液同志を衝突させることにより粒子を微細化する装
置を用いて、該水性分散液の分散粒子の平均粒子径が5
00nm以下になるように予め乳化させたプレ乳化液
を、重合開始剤の存在下で重合することを特徴とするシ
リコン樹脂含有水性コーティング剤組成物の製造方法、
〜5000kgf/cm2であることを特徴とする特許請
求項第4項のシリコン樹脂含有水性コーティング剤組成
物の製造方法、
以下である請求項3〜5のいずれか1項に記載のシリコ
ン樹脂含有水性コーティング剤組成物の製造方法、
載のシリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物を基材
に塗布して得られる塗装物、を提供するものである。
明する。本発明のシリコン樹脂含有水性コーティング剤
組成物は、 数平均分子量が1000〜10000のポ
リシロキサン(A)、重合性不飽和単量体(B)、界面
活性剤(C)のプレ乳化液を、重合開始剤の存在下で乳
化重合させることにより製造される。例えばポリシロキ
サン(A)を重合性不飽和単量体(B)に溶解させたモ
ノマープレミックスに、界面活性剤(C)と水の混合液
を加えて、予めよく攪拌してプレ乳化液を調整し、重合
開始剤の存在下で乳化重合させる等の手順などが有効で
ある。
中に 数平均分子量1000〜10000のポリシロキ
サン(A)のような高分子量物質を一部含有する場合に
は、乳化重合後の生成粒子径が大きく成りすぎて実用性
が低下する問題が生ずることがある。この問題に関して
は、プレ乳化液の分散粒子の平均粒子径を事前に微細化
する方法により解決できる。
度の調整等の観点から、乳化重合後の平均粒子径を50
0nm以下にすることが好ましく、そのためには乳化重
合前のプレ乳化液も、分散粒子の平均粒子径を500n
m以下にすることが必要がある。
0nm以下にするには、ホモジナイザー、高圧ホモジナ
イザー、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、超音
波処理装置等のミクロ流動化装置を使用が有効である。
これらの装置は、剪断、膨張、衝突等の手法により試料
を微細分散化するものである。本発明には、とりわけ、
マイクロフルイダイザー(米国マイクロフルイディック
社製)、マントンガウリンホジナイザー(マントン ガ
ウリン社製)、ナノマイザー(コスモ計装社製)が効果
的である。
加圧下でチャンバー内の流路に導入し、該混合液を高圧
下該流路内の壁面部に衝突させ、或いは高圧下該流路内
で、該混合物同志を衝突させる事により乳化させる装置
で、その際、その圧力は、100〜5000kg/cm2
の範囲で調整するのが好ましい。この範囲の圧力であれ
ば、効果的な分散力が得られ、かつ基材の摩耗が激しく
長時間の使用に耐えられないというような不具合も無
い。一般に粒子系溶液の粘度は、その粒子の大きさに起
因することは公知であり、そのため実用的な不揮発分と
粘度の組成物を得るためには、その粒子径の調整は不可
欠である。この観点から上記圧力を500〜5000k
g/cm2の範囲で調整すれば、好適な粒子径を得られ易
く特に好ましい。
実質的にアルコキシ基を含有しない高分子量シリコン化
合物である。実質的にアルコキシ基を含有しないとは、
アルコキシ基が存在するとアルコキシ基の加水分解よっ
て生じるシラノール基の自己縮合によって、増粘或いは
ゲル化が生じやすく、樹脂の製造時、或いは貯蔵時の安
定性を損ねる等の問題が生じるが、そのような問題が発
生しない範囲の極少量の含有量であれば、アルコキシ基
の含有が許容されることである。
造、分岐構造、ラダー構造を有する加水分解縮合物であ
って、その 数平均分子量は1000〜10000の範
囲のものを使用することができる。 数平均分子量がこ
の範囲であれば、必要な塗膜の硬度が得られ、また樹脂
粒子が大きくなり過ぎる事はなく、良好なる生成塗膜の
平滑性が得られ、また貯蔵時における粒子の沈殿を生じ
難く、貯蔵安定性にも優れる。好ましくは 数平均分子
量が1000〜5000の範囲であれば、上記特性がよ
り優れたものとなり好ましい。
%の範囲が使用可能である。その使用量が1%以下では
その使用効果が余り顕著でなく、80重量%以上では安
定でかつ十分な塗膜形成能を持った樹脂が得難い等の欠
点を生じ易くなるので好ましくない。より好ましくは5
〜70重量%の範囲である。
示するにとどめれば、通常テトラアルコキシシラン、モ
ノオルガノトリアルコキシシラン、ジオルガノジアルコ
キシシラン、トリオルガノモノアルコキシシラン、及び
これらの部分縮合物等の任意の混合物を、公知公用の加
水分解縮合反応によって得られる。
くても良いが、通常これらの縮合反応を容易に進行させ
るために、触媒を使用することが好ましい。触媒の種類
については、特に限定はなく単独使用でも、2種以上の
併用でも良い。例えば、燐酸、塩酸、硫酸等の無機質酸
類、或いはpートルエンスルフォン酸、酢酸、蟻酸等の
有機質酸類等の酸性触媒類、あるいは水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、各種無機塩基類、テトライソブチ
ルチタネート、テトライソプロピオネトート等の如き各
種チタン酸エステル類、ジブチル錫ジラウリレート等の
錫カルボン酸塩類等の各種触媒、および各種金属塩系、
1級、2級、3級、4級アミン系触媒等の各種触媒を使
用することができる。
は、少なくとも1種以上のオルガノシロキサンを含む混
合物のアルコキシ基の加水分解に必要な化学量論量の所
定の水を添加して、通常は、当該加水分解反応が比較的
穏やかな酸性触媒存在下、0〜150℃の反応温度で製
造されるが、50〜120℃で反応しながら、副生する
水、アルコールを減圧除去する方法が好ましい。
ル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基お
よびアルケニル基よりなる群より選ばれる少なくとも1
種以上の有機基であり、珪素原子に結合したアルコキシ
基は、炭素数1から5までの少なくとも1種以上のアル
コキシ基である。
ルシラン、ハイドロシラン等、或いはそれらの誘導体、
或いはその他のシラン化合物からも製造することができ
るが、その製造方法、或いはその出発物質について特に
限定されるものではない。例えば東レシリコーンSH−
6018、DC1ー0619、DC6−2230、DC
1−0543、BX16−190(東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン株)製TSR−160(東芝シリコーン
株製)或いはKR−211、KR−212、KRー21
6(信越シリコーン株製)SY−409、SY−430
(ドイツ国ワッカー・ヘミー社製)が使用できるが、勿
論これのみに限定されるものではない。
ついては、ラジカル重合性を有するものであればいずれ
も使用することができる。 例えて挙げるならば、スチ
レン、ビニールトルエン、アルファメチルスチテン、ジ
ビニールベンゼン等のスチレン系モノマー類;
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、タシャリーブチル(メタ)アクリレ
ート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、2ーヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、
2ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、1.6ーヘキサ
ンジ(メタ)アクリレート等のアクリル系モノマー類;
アルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、ア
クリル(メタ)アミド、Nーメチロール(メタ)アクリ
ルアミド、Nーアルコキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、アルキルビニールエーテル、酢酸ビニール、アクリ
ル酸クロライド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、ジアリルフタレート、ポリオキシアルキレン
(メタ)アクリレート、カージュラE(オランダ国シェ
ル社製)等の各種モノマー類、
酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、 シトラコ
ン酸、及びイタコン酸、フマール酸、マレイン酸、 シ
トラコン酸のモノアルキルエステル、リノール酸、2ー
(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェ
イト等の酸モノマー類等である。これらの各種モノマー
を適宜適量を選択し使用できる。
等によって、当該樹脂液は酸性を示す場合があり、その
ため乳化重合反応中、或いは乳化重合反応終了後、当該
樹脂の安定性の保持のため、或いは使用目的によって、
PHの調整が行われる。その際、一般にはアルカリ性物
質で中和し使用される。この場合使用できるアルカリ性
部物質としては、特に限定はなく、各種の塩基性物質を
使用できる。
どめれば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、トリn−ブチルアミン、2ーアミノー2ーメチル
プロパノール、2ーアミノエタノール、2ージメチルア
ミノエタノール等の各種アミン化合物類、
等の各種の無機塩基性物質類、
イト、テトラnーブチルアンモニウムハイドロオキサイ
ト、トリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイ
ト等の各種の第4級アンモニウムハイドロオキサイト等
が挙げられる。このような各種塩基性化合物のうちで
も、アンモニア、または各種の有機アミンが好ましい。
アニオン性、カチオン性、或いはノニオン性いずれも使
用でき、それらを数種類組み合わせて使用することもで
きる。またラジカル重合性の官能基を有するものも使用
可能である。
高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸、コハ
ク酸ジアルキルエステルスルフォン酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニールスルフォン酸塩等が使用でき
る。
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキ
ルフェノールエーテル、ソルビタンアルキルエステル、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンープロピレンブロック共重合体、ポリオキシ
アルキレン(メタ)アクリルモノマーのホモポリマー、
或いコーポリマー等が使用できる。
ルキルピリジュウムクロライド、アルキルアンモニュウ
ムクロライド等が使用できる。
ばスチレンスルフォン酸塩、ポリオキシエチレン(メ
タ)アクリレート、アルキル・プロペニル・ベンゼンポ
リオキシエチレンスルフォン酸塩等が挙げられる。
キシエチルセルロース、ポパール等の水性繊維素等も使
用可能である。これら界面活性剤の使用量としては、生
成塗膜の耐水性を落とさないという観点では、できるだ
け少ない方が好ましが、0.1〜10重量%範囲が好適
である。0.1重量%以下では、当該重合体の貯蔵安定
性に劣り、生成重合体の粒子が大きくなり易く、10重
量%以上では生成塗膜の耐水性が悪化するので、好まし
くない。より好ましくは、0.5〜5重量%の範囲であ
る。
使用できる。例えば過硫酸アンモン、過硫酸カリウム、
過硫酸ナトリュウム等の水溶性の過硫酸塩、過酸化水素
等を用いることが出来る。また油溶性の重合開始剤、例
えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバ
レロニトリル、アゾジターシャリーブタン等のアゾ系開
始剤、過酸化ベンゾイル、タシャリーブチルパーオキサ
イド、ジターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の有機過酸化
物等も使用できるが、これらに限定されるものではな
い。
キサイド化合物を還元剤、或いはレドックス触媒と組み
合わせた形でもって、所謂レドックス系にて用いること
もできる。これら重合開始剤は、2種以上併用して用い
ることができる。この場合、還元剤、及びレドックス触
媒として用いられる代表的なもののみを、例示すれば、
たとえば、フォルムアルデヒド・スルフォオキシレート
・ナトリウム、L−アスコルビン酸、L−ソルビン酸、
或いはナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、ナフ
テン酸鉄、オクテン酸鉄等が挙げられる。
上させるため有機溶剤を添加する事も可能である。使用
できる有機溶剤に特に限定はないが、本発明に用いられ
る有機溶剤としては、石油臭があり、添加することによ
り弾きやすい等の欠点のある親油性有機溶剤よりは、水
溶性、或いは親水性有機溶剤が好ましい。
ル、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2ーブ
タノール、エチレングリコール、エチレングリコールモ
ノ(ジ)アルキルエーテル、エチレングリコールモノア
セチルモノアルキルエーテル、ジエチレングリコール、
ジエチレングリコールモノ(ジ)アルキルエーテル、
ジエチレングリコールモノアセチルモノアルキルエーテ
ル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノ
(ジ)アルキルエーテル、プロピレングリコールモノア
セチルモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコールモノ(ジ)アルキルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノアセチルモノアルキル
エーテル、ジアルキルケトン、N−アルキルピロリド
ン、(アルキル)ベンジルアルコール、テトラヒドロフ
ラン、2・2・4ートリメチルー1・3ーペンタンジオー
ルモノブチレート等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。上記の有機溶剤は1種又は2種以上を
併用して使用できる。
わない範囲内で、メラミン樹脂、水性イソシアネート、
ブロックイソシアネート等の各種硬化剤、各種水性アル
キド樹脂、各種水性ポリエステル樹脂、各種水性アクリ
ル樹脂、各種アクリルエマルジョン、各種水性ポリウレ
タン樹脂、各種ラテックス等を単独、或いは2種以上混
合して使用する事もできる。
って粘度、滑り性、吸い込み性等の調整に使用される水
溶性、水不溶性、水分散性の各種添加剤類を、必要に応
じて、必要量添加して使用することが出来る。例えば水
溶性添加剤としては、ポリビニールアルコール、ヒドロ
キシルエチルセルロース、カルボキシルエチルセルロー
ス、等の水溶性繊維素が挙げられる。水不溶性、または
水分散性の添加剤としては、水分散性シリカ、アルコー
ル性シリカ、ヒュウムドシリカ、ヒュウムド酸化チタ
ン、アルミナゾル、マグネシアゾル、チタニアゾル、ジ
ルコニアゾル等が挙げられる。
ス、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、着色防止
剤、レオロジーコントロール剤、レベリング剤、消泡
剤、増粘剤等の各種の有機、無機系各種添加剤を必要に
応じて、必要量添加、混合し、或いは練肉して使用する
ことが出来る。
料を使用できる。例えば酸化チタン、モリブデンオレン
ジ、オーカー、チタンイエロー、コバルトグリーン、コ
バルト紫、マンガン紫、弁柄、黒酸化鉄、黄酸化鉄、黄
鉛、群青、紺青等の無機系顔料類、亜鉛華、タルク、け
い藻土、重質炭酸カルシュウム、沈降性炭酸カルシュウ
ム、沈降性硫酸バリウム、リトポン、クレー、アルミ
ナ、塩基性炭酸マグネシュウム等の体質顔料類、キナク
リドンレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン等の多環式顔料類、ウォッチングレッド等の各
種のアゾ系顔料類、カーボンブラック、等の各種有機、
及び無機顔料類、及びこれらの分散顔料を1種或いは2
種以上を混合或いは練肉して使用することが出来る。
被塗物基材としては、公知慣用の各種のものが使用しう
る。これらの内でも特に代表的なものとしては、各種の
金属基材、無機質基材、プラスチック基材、紙或いは木
質系基材等が挙げられる。
ッケル、アルミニウム銅または鉛、その他の種々の金属
類や、ステンレススチールの如き、これら各種の金属の
合金類、更には 上記金属類であって、メッキや各種化
成処理などが施された表面処理鋼板類が挙げられる。
酸カルシウム等の珪酸塩系、石膏系、石綿系もしくはセ
ラミックス系等で代表される、無機質の材料を主とする
ものが挙げられ、その具体的なものとしては、現場施行
(湿式)基材として、打放しコンクリート、セメントモ
ルタル、石膏プラスター、ドロマイトプラスターもしく
は漆喰等がある。現場生産品(乾式)としては、軽量気
泡コンクリート(ALC)、石綿セメント、ガラス繊維
強化珪酸カルシュウム、新生瓦、石膏ボード、サンディ
ングボード、或いはタイルの如き各種の粘度焼成物もし
くはガラスなどが挙げられる。
は、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、
ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポリ
プロピレン、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリ
エチレンテレフタレートの如き種種の熱可塑性の成型品
更には不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、架橋
型ポリウレタン、架橋型ポリウレタン、架橋型アクリル
樹脂、もしくは架橋型飽和ポリエステルの如き各種熱可
塑性樹脂の成型品等が挙げられる。
おり、しかもその被覆部分の劣化が進んだ基材であって
も、本発明の塗装物の基材として使用することが出来
る。こうした種々の基材はその形状について、特に制限
されるものではない。上述した種々の基材上に、本発明
の塗装物を上塗り用として直接塗装し、本発明の塗装物
を得ることができるが、予め下塗り塗料を塗装せしめて
から、当該塗料を上塗り塗料として塗装せしめても良
い。この場合下塗り塗料としては、顔料を含まないクリ
アー塗料であっても良いし、各種顔料を含むエナメル塗
料であっても良いし、或いはアルミニウムフレーク等を
含むメタリック塗料であっても良い。また下塗り塗料
は、1種類のみでも良いし、2種以上の塗料を使用して
複層の下塗り塗膜を形成させたものでも良い。
基材上に刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、フロ
ーコーター塗装、ロールコーター塗装といった公知慣用
の種々の塗装方法によって塗装することが出来る。
された自動車、自動2輪車、電車、自転車、船舶、飛行
機、或いはその他の輸送機関連機器類、それらに使用さ
れる金属基材又はプラスチック基材等が使用された、種
種の部品、基材として金属基材及びプラスチック基材が
使用されたテレビ、ラジオ、冷蔵庫、洗濯機、クーラ
ー、クーラー室外機若しくはコンピューター又はその他
の家電製品類とそれらの諸諸の部品類、
機質系の外壁材、金属製の壁材、金属製の窓枠、金属
製、或いは木製のドア、内壁材の如き種々の建材類、道
路、道路標識、ガードレール、橋梁、タンク、煙突、ま
たはビルの如き各種屋外構築物、
フイルム等の各種有機樹脂フイルムに塗装した各種の被
覆フイルムなどが挙げられる。
工用、接着剤用、粘着剤用としても有用なものである。
具体的に説明する事にするが、本発明の技術的思想を逸
脱しない限り、これらの実施例のみに何ら制限されるも
のではない。なお以下において、部及び%は特に断りの
ない限り、すべて重量基準である。
しないポリシロキサン(樹脂a)]温度計、環流冷却管
及び滴下ロートを備えた反応容器、メチルトリエトキシ
シランの350部、フェニールトリメトキシシラン50
0部、ジメチルジメトキシシラン150部等及びイソプ
ロピルアルコール350部を仕込で、80℃まで昇温し
保持した。 次いて、PhoslexA−3(堺化学
(株)製、アッシドフォスフェト)0.05部と、純水
336部との混合物をよく攪拌しながら30分間で滴下
し、その後4時間反応し、減圧蒸留により水、イソプロ
ピルアルコール、メタノール及びエタノールを除去し取
り出し後、乾燥器内で十分乾燥した、不揮発分100%
の固形の樹脂aを得た。
た。次に
プレミックスに加えてよく攪拌しプレ乳化液bを得た。
次に
ロート、不活性ガス導入管、攪拌翼を備えた清浄な反応
容器に、純水122.0部、ノイゲンEAー130T
(第一工業製薬(株)製、ノニオン界面活性剤)1.0
部、プレ乳化液b6部を加えてよく攪拌後、重合触媒水
溶液c1部を加えて80℃に昇温し30分後、130部
のプレ乳化液bと3.15部の重合触媒水溶液cを平行
滴下した後3時間80℃にて攪拌しながら保持した後冷
却した。アンモニア水でPH8.0〜9.0に調整し、樹
脂液Aを得た。
た。次に
プレミックスに加えてよく攪拌した後、マイクロフルイ
ダイザーM−110Y(マイクロフルイディック社製)
を用いて、閉塞した流路内を1500kg/cm2の圧力
下で通過させて、プレ乳化液dを得た。次に
ロート、不活性ガス導入管、攪拌翼を備えた清浄な反応
容器に、純水40.0部、ノイゲンEAー130T(第
一工業製薬(株)製、ノニオン界面活性剤)1.0部、
プレ乳化液d226.0部を加えてよく攪拌後、重合触
媒水溶液c3.15部、レドックス触媒水溶液e3.15
部、第2塩化鉄0.02部を加えて60℃に昇温し3時
間保持後に冷却して、樹脂液Bを得た。
た。次に
プレミックスに加えてよく攪拌した後、マイクロフルイ
ダイザーM−110Y(マイクロフルイディック社製)
を用いて、閉塞した流路内を1500kg/cm2の圧力
下で通過させて、プレ乳化液fを得た。次に
ロート、不活性ガス導入管、攪拌翼を備えた清浄な反応
容器に純水45.0部、ノイゲンEAー130T(第一
工業製薬(株)製、ノニオン界面活性剤)1.0部、プ
レ乳化液f100.0部、第2塩化鉄0.001部を加え
てよく攪拌後、重合触媒水溶液c(実施例1と同じ)
3.15部、レドックス触媒水溶液e(実施例2と同
じ)3.15部を加えてよく攪拌した。20分後60℃
にまで発熱により昇温した。30分間その温度で保持し
た後30℃に冷却し、プレ乳化液f100.0部、重合
触媒水溶液c3.15部、レドックス触媒水溶液e3.1
5部を加えてよく攪拌した。20分後50℃にまで発熱
により昇温した。1時間その温度で保持した後冷却し、
樹脂液Cを得た。
た。次に
プレミックスに加えてよく攪拌した後、マイクロフルイ
ダイザーM−110Y(マイクロフルイディック社製)
を用いて、閉塞した流路内を1500kg/cm2の圧力
下で通過させて、プレ乳化液gを得た。次に
ロート、不活性ガス導入管、攪拌翼を備えた清浄な反応
容器に純水47,0部、ノイゲンEAー130T(第一
工業製薬(株)製、ノニオン界面活性剤)1.0部、プ
レ乳化液g100.0部、第2塩化鉄0.001部を加え
てよく攪拌後、重合触媒水溶液c(実施例1と同じ)
3.15部、レドックス触媒水溶液e(実施例2と同
じ)3.15部を加えてよく攪拌した。20分後60℃
にまで発熱により昇温した。30分間その温度で保持し
た後30℃に冷却し、プレ乳化液g100.0部、重合
触媒水溶液c3.15部、レドックス触媒水溶液e3.1
5部を加えてよく攪拌した。20分後50℃にまで発熱
により昇温した。 1時間その温度で保持した後冷却
し、樹脂液Dを得た。
重合性単量体組成を、配合表2の通りに変えた以外は、
実施例1と同様にしてエマルジョンを合成し樹脂液Eを
得た。
重合性単量体組成を、配合表2の通りに変えた以外は、
実施例1と同様にしてエマルジョンを合成を試みたが、
合成途中で多量の沈澱状のブツが発生したので反応を中
止した。
重合性単量体組成を、配合表2の通りに変えた以外は、
実施例2と同様にしてエマルジョンを合成し樹脂液Fを
得た。樹脂液Fを200メッシュナイロンシャーで濾過
したところ、比較的ブツ状の固形物が多数見られた。
ロート、不活性ガス導入管、攪拌翼を備えた清浄な反応
容器にアクリル酸7部、メチルメタクリレート37部、
n−ブチルアクリレート35部、シクロヘキシルメタク
リレート20部、γーメタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン1部、イソプロピルアルコール50部、メチ
ルエチルケトン50部を仕込みよく攪拌後アゾビスイソ
ブチロニトリル3部を仕込み、70℃まで徐々に加熱攪
拌した後4時間保持し冷却した。よく攪拌しながらSR
−2402(メチルトリメトキシシランの部分縮合品で
アルコキシ基を含有する。東レダウコーニング社製)3
0部を加えた後30分攪拌した。純水200部に25%
アンモニア水6.6部を加えた混合液を加えて転相乳化
後、50℃で減圧蒸留し不揮発分40%の樹脂液G(デ
ィスパージョン)を得た。
品でアルコキシ基を含有する。東レダウコーニング社製
各樹脂液を、スレート板に刷毛塗りで100g/m2塗装
し、雰囲気温度150℃で25秒焼き付けて、スレート
板をシーラー処理した。各樹脂液中の固形分に対してデ
ィスパースカラー(ブラック)HG−901(大日本イ
ンキ化学工業(株)製、水性分散黒顔料(溶液))を5
%添加し攪拌しながら不揮発分30%となるように水で
希釈して黒塗料を調整し、該黒塗料を上記シーラー処理
したスレート板に100g/m2塗布し、再度雰囲気温度
150℃で25秒焼き付けて得られた試料を使用して各
試験を実施した。
製)を用いて、照射4時間、照度80mw/cm2、温度
60℃ 、湿度50%、結露4時間、温度30℃ 湿度
90%、シャワー2時間中2分間の条件で1000時間
経過後目視判定する。 ○ :変化なし ○ー:ごく僅かに艶引けする △ :少し艶引けする × :艶が無くなる
た。 ○:変化なし △:少し艶引けする ×:艶が無くなる
だれ汚染状態を目視で観察した。 ○:ほとんど雨筋が見られない △:一部にうっすらと雨筋が見られる ×:全面に雨筋が見られる
無、樹脂の増粘の有無、を目視判定 ○:変化なし △:少し増粘または減粘あり ×:著しい増粘あり&分離或いは沈殿あり
の分散状態が安定に保持され、塗膜外観、耐候性、耐水
性、耐汚染性、保存安定性及び塗装作業性に優れたシリ
コン樹脂含有水性コーティング剤組成物及びその塗装物
を得ることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 数平均分子量が1000〜10000
のポリシロキサン(A)1〜80重量%、重合性不飽和
単量体(B)99〜20重量%、界面活性剤(C)0.
1〜10重量%よりなるシリコン樹脂含有水性コーティ
ング剤組成物。 - 【請求項2】 分散粒子の平均粒子径が200nm以下
である請求項1に記載のシリコン樹脂含有水性コーティ
ング剤組成物。 - 【請求項3】 数平均分子量が1000〜10000
のポリシロキサン(A)1〜80重量%、重合性不飽和
単量体(B)99〜20重量%、界面活性剤(C)0.
1〜10重量%を含有する水性分散液において、該水性
分散液の分散粒子の平均粒子径が500nm以下になる
ように予め乳化させたプレ乳化液を、重合開始剤の存在
下で重合させることを特徴とするシリコン樹脂含有水性
コーティング剤組成物の製造方法。 - 【請求項4】 数平均分子量が1000〜10000
のポリシロキサン(A)1〜80重量%、重合性不飽和
単量体(B)99〜20重量%、界面活性剤(C)0.
1〜10重量%を含有する水性分散液を、分散液を高圧
下流路内の壁面部に衝突させ、又は高圧下流路内で分散
液同志を衝突させることにより粒子を微細化する装置を
用いて、該水性分散液の分散粒子の平均粒子径が500
nm以下になるように予め乳化させたプレ乳化液を、重
合開始剤の存在下で重合することを特徴とするシリコン
樹脂含有水性コーティング剤組成物の製造方法。 - 【請求項5】 水性分散液の衝突時の圧力が100〜5
000kgf/cm2であることを特徴とする特許請求項
第4項のシリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物の
製造方法。 - 【請求項6】 分散粒子の平均粒子径が200nm以下
である請求項3〜5のいずれか1項に記載のシリコン樹
脂含有水性コーティング剤組成物の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシ
リコン樹脂含有水性コーティング剤組成物を基材に塗布
して得られる塗装物。
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---|---|---|---|
JP2000228768A JP2002038057A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | シリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物 |
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JP2000228768A JP2002038057A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | シリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物 |
Publications (2)
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JP2002038057A true JP2002038057A (ja) | 2002-02-06 |
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JP2000228768A Pending JP2002038057A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | シリコン樹脂含有水性コーティング剤組成物 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2000-07-28 JP JP2000228768A patent/JP2002038057A/ja active Pending
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