JP3970595B2 - 熱重合型アクリル塗料、その塗料による塗装金属板及び塗装金属板の製造方法 - Google Patents

熱重合型アクリル塗料、その塗料による塗装金属板及び塗装金属板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱重合型アクリル塗料、アクリル塗装金属板及び塗装金属板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塩化ビニール(以下、「塩ビ」と略称する。)を主成分とした塗料は種々の分野に用いられている。例えば塩ビ樹脂を塗装した塩ビ樹脂塗装金属板は、優れた耐久性、加工性、耐傷つき性、防火性等の性質を有しており、その性質は10〜30年と長く安定的に発揮されることから、電気製品用資材や建築用資材等の多方面に用いられている。
このような塩ビ樹脂塗装金属板は、一般的に、液体の可塑剤に塩ビ樹脂等を加えて分散させた塩ビゾル塗料を化成処理等の前処理の施された金属板に塗装、焼き付けをして、塩ビ樹脂層を形成することによって、製造されている。
【0003】
この塩ビゾル塗料は塩ビ樹脂と可塑剤の種類,混合量を調節することによって優れた貯蔵安定性を得ることができる。また、ロールコート、カーテンコートあるいはダイコート等の塗装方法を用いることにより金属板の表面に容易に厚膜を形成することが可能であったため、塩ビ樹脂塗装金属板は金属板に達する傷を防ぐ耐傷つき性や耐久性に優れるものである。
また、加工性にも優れた加工部耐食性も良好であり、また、塩ビ塗膜が自消性を示すことから、防火性が必要とされる建築資材である屋根材等にも適用することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような耐久性、加工性等の諸特性に優れる塩ビ樹脂塗装金属板は、前記のように塩ビ樹脂を金属板に塗装しているものである。近年、この塩ビ樹脂はダイオキシンの発生問題等に採り上げられているものである。この塩ビ樹脂塗装金属板は、使用後に回収され、1500℃以上の温度で溶融された後に再利用されている。塩ビ塗膜を有する塩ビ樹脂塗装金属板はこのような高温において溶融されているため、この溶融の際に塩ビ樹脂からダイオキシンが発生する可能性はほとんどないが、近年の環境に対する意識の高まりから、より環境に対して安全なイメージを有する塩ビ樹脂代替材料の要求が強まっている。
【0005】
このような背景から、塩ビ樹脂塗装金属板の代替として、耐候性に優れたフッ素樹脂塗装金属板、あるいは、ウレタン樹脂塗装金属板が知られている。これらの樹脂塗装金属板は樹脂の膜厚が20〜40μm程度であり、塩ビ樹脂塗装金属板の塩ビ塗膜200μmに比べて薄膜であり、屋根などの建材に利用すると、施工時に塗膜下の金属板に至るような傷を付けないためには細心の注意が必要である。
また、これらの塗料で塗膜厚の厚い塗装金属板を作成しようとすると、塗料を多量に金属板に塗布し、熱風により乾燥しようとすると、始めに塗料表面のみが乾燥し、塗料を構成する有機溶剤の一部が後から気化して乾燥して塗膜表面の下に気泡を作って、塗膜が荒れ均一にならなくなる。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、塩ビを用いずに、熱重合型アクリル塗料を用いて、塩ビ塗料を用いた同等の膜厚で、気泡発生のない塗膜を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱重合型アクリル塗料は、その目的を達成するため、90〜10重量部の未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物と、10〜90重量部の、重量平均分子量が1000〜1000000の(メタ)アクリル系重合体からなるアクリル系混合物100重量部に対して、0.1〜5重量部の熱ラジカル重合開始剤、0.1〜20重量部の架橋剤、及び0.1〜100重量部の顔料を含み、粘度が1〜100Pa・sである熱重合型アクリル塗料であって、前記(メタ)アクリル系単量体混合物が(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、官能基を有する単量体0.1〜30重量部、共重合可能な単量体0〜30重量部を配合したものであって、前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度が−20〜30℃であることを特徴とする。また、熱ラジカル重合開始剤として、過酸化物系のものを使用することができる。
【0007】
このような熱重合型のアクリル塗料を金属板に塗布し、加熱して、好ましくは(メタ)アクリル系単量体混合物の5質量%以上を揮散させながら重合硬化させて塗装金属板を製造する。
なお、本発明では、未だ重合させていないアクリル系単量体と既に重合させたアクリル系重合体とは別物とし、それらの混合物を「アクリル系混合物」と称した。
アクリル系混合物としては、既に重合させた(メタ)アクリル系重合体と未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物との混合物でも良いし、未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物に少量の重合開始剤等を添加して部分的に重合させたものでも良い。
【0008】
【作用】
塩ビ樹脂代替塗料として、(メタ)アクリル系重合体と未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物とのアクリル系混合物に、熱ラジカル重合開始剤と架橋剤を加え、粘度を1〜100Pa・sに調整することにより、有機溶剤を排出することなく、塩ビゾル塗料を用いたと同程度の塗膜厚を得ることができ、かつラジカル重合開始剤の作用でアクリル単量体のほぼ全量をラジカル重合させて気泡の発生を抑制し、塩ビ塗料を用いた同等の膜厚で、気泡発生のない耐久性の高い塗膜を得ることができるものである。
【0009】
【実施の態様】
本発明に使用する成分である(メタ)アクリル系単量体は、分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基のいずれかを1個有する化合物であり、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの脂環式アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキジエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸等の官能基含有単量体等を例示することができる。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸の両方を意味する。
【0010】
これらのアクリル系単量体は、適宜、組み合わせて使用することもできる。また、これらの(メタ)アクリル系単量体と共重合可能なその他の重合性不飽和基を有する化合物を混合しても良い。
共重合可能なその他の重合性不飽和基を有する化合物としては、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸(但し、(メタ)アクリル酸を除く)、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシ(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシ(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有ビニル単量体、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどの有機ケイ素基含有ビニル単量体、スチレン、メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリロニトリル、等を挙げることができる。
【0011】
さらに、エチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ジエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、トリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、プロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ジプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル等のような(ポリ)アルキレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル等の多価(メタ)アクリル酸エステル、ジビニルベンゼンなどのジビニル単量体、等の分子内に重合性不飽和基を2個以上有する単量体を混合しても良い。この分子内に重合性不飽和基を2個以上有する単量体は、後述する架橋剤と同様の効果を有する。
【0012】
(メタ)アクリル系単量体は、前記分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基のいずれかを1個有する化合物を主成分とし、(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、官能基を有する単量体0.1〜30重量部、共重合可能な単量体0〜30重量部を配合したものを必須とする。また、この(メタ)アクリル系単量体は、その共重合体のガラス転移温度(Tg)が、−30〜50℃が好ましく、特に−20〜30℃が好ましい。但し、このガラス転移温度は、分子内に重合性不飽和基を2個以上有する単量体を除いてFoxの式により計算する。
【0013】
本発明に使用する(メタ)アクリル系重合体は、前記分子内にアクリロイル基又はメタクリロイル基のいずれかを1個有する化合物を主成分とする単量体を重合した物であり、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量が1000〜1000000である。特に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、官能基を有する単量体0.1〜30重量部、共重合可能な単量体0〜30重量部を配合したものが好ましい。また、この(メタ)アクリル系重合体のTgは−20〜30℃であることを必須とする。
【0014】
本発明に使用する熱ラジカル重合開始剤としては、過酸化物系熱重合開始剤、アゾ系熱重合開始剤等を使用することができるが、過酸化物系熱重合開始剤を使用することが好ましい。これらの開始剤は単独で用いても良く、2種類以上を併用しても良く、また、ナフテン酸コバルトやジメチルアニリンなど分解促進剤の併用も可能である。
過酸化物系熱重合開始剤としては、イソブチルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ2エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシネオデカネート、355−トリメチルヘキサノールパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、1133−テトラメチルブチルパーオキシ2エチルヘキサネート、t−ヘキシルパーオキシ2エチルヘキサネート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシベンゾエート等を挙げることができ、特に10時間半減期温度が35℃から100℃の物が好ましい。
【0015】
本発明で使用する架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、などを挙げることができる。これらの架橋剤は単独で用いても良く、2種類以上を併用しても良い。
イソシアネート化合物の例としては、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマー及びこれらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンなどと付加したイソシアネート化合物やイソシアヌレート化物、ビュレット型化合物、さらには公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオ一ル、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなど付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネートなどを挙げることができる。
【0016】
エポキシ系化合物としては、エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールシグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリジル−m−キシリレンジアミン、N,N,N',N'−テトラグリジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m−N,N−ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N−ジグリシジルアニリンなどを挙げることができる。
【0017】
アジリジン系架橋剤としては、トリメチロールプロパントリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパントリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネート、テトラメチロールメタントリ−β−アジリジニルプロピオネートなどを挙げることができる。
金属キレート系架橋剤としては、アルミニウムイソプロピレート、ジイソプロポキシビスアセチルアセトンチタネート、アルミニウムトリエチルアセトアセテートなどを挙げることができる。
メラミン樹脂系架橋剤としては、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などを挙げることができる。
シランカップリング剤としては、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
【0018】
本発明の塗料には顔料も含有させている。
添加する顔料は、一般に使用されている体質顔料、錆止め顔料、無機、有機の着色顔料があげられる。体質顔料は、炭酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸バリウム等である。錆止め顔料としては、亜鉛末、鉛丹、亜酸化鉛、シアナミド鉛、鉛酸カルシウム、ジンククロメート等である。無機の着色顔料としては、チタン白、硫化亜鉛、鉛白、黄色酸化鉄、酸化クロム、亜鉛華、カーボンブラック、モリブデン赤、パーマネントレッド、べんがら、黄鉛、黄土、クロムグリーン、紺青、群青、アルミ粉末、銅合金粉末等である。有機の着色顔料としては、ハンザエロー、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、フラバンスロンイエロー、インダンスレンブルー等である。
それぞれの顔料を、要求される、肉持ち、防錆性能、色調に従って添加する。また使用される顔料は、上記記載に限らない。
【0019】
次に各成分の含有割合について説明する。
アクリル系単量体混合物とアクリル系重合体との混合割合は、互いに10〜90重量部を配合したものとする。既に重合させているアクリル系重合体の配合量が少ないと、硬化時に揮発量が多くなって塗膜の平滑性が悪くなり易く、逆にアクリル系重合体の配合量が多いと、塗膜の粘度が上昇するために、塗工時に不具合を生じ易くなる。
重合開始剤は、アクリル系混合物100重量部に対して0.1〜5重量部とする。0.3〜3重量部とすることが好ましい。その配合量が少ないと硬化に時間がかかり、かつ揮発分が多くなり効果的なく、逆に多いと塗膜の発泡の原因となる。
架橋剤の配合量は、アクリル系混合物100重量部に対して0.1〜20重量部とする。0.5〜10重量部とすることが好ましい。その配合量が少ないと塗膜の強度が低下し、逆に多いと塗膜の柔軟性が失われ、発泡の原因にもなる。
顔料の配合量は、アクリル系混合物100重量部に対して0.1〜100重量部とする。その配合量が少ないと塗膜に所望の色調や防錆作用が得られず、逆に多いと塗料そのものの粘度が大きくなって、美麗な塗膜が得難くなる。
【0020】
本発明の熱重合型アクリル塗料は、前記の各成分を配合した後の粘度を1〜100Pa・sにする必要がある。2〜50Pa・sにすることが好ましい。1Pa・s未満であると、塗工後硬化までに流動して均一な塗膜が得られず、100Pa・sを超えると、塗工時に塗りすじ等が生じ、かつ塗膜の泡も抜け難くなる。
【0021】
本発明の熱重合型アクリル塗料は、未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物成分に(メタ)アクリル系重合体成分や重合開始剤成分,架橋剤成分等を混合することにより調製できる。(メタ)アクリル系重合体は、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法など従来公知の重合法により調製できるが、未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物成分との混合を考慮すると、塊状重合法及び溶液重合法が好ましく、溶剤を揮散させる必要のない塊状重合法がよる好ましい。特に、未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物成分と既に重合させた(メタ)アクリル系重合体成分を構成する単量体の主成分が同一の場合、塊状重合法の部分重合を利用することが好ましい。この部分重合としては、特開2000−313704号公報に記載された方法を使用することが好ましい。
この部分重合を利用すると、部分重合物に重合開始剤成分,架橋剤成分等を混合し、必要によりさらに未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物成分を添加すれば、本発明の熱重合型アクリル塗料が得られる。
本発明の熱重合型アクリル塗料には、請求項に記載した成分の他に、充填材、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤などを必要に応じて適宜配合できる。
【0022】
(被塗装金属板及びその前処理)
本発明において適用可能な金属板として、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板−マグネシウムめっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム板及びステンレス系金属板が挙げられる。
これらの金属板は、通常の化成処理が施された状態で用いられることが好ましい。化成処理が施されることによって下地金属に対して防錆効果等が得られる。
【0023】
本発明の熱重合型アクリル塗料を塗装するのに先立って、被塗装物の金属板は当該技術分野で公知の方法で下塗り塗料により下塗り塗装するのが通常である。例えば、前述の化成処理を施した後、下塗り塗料としてアクリル変性エポキシ樹脂を介して塗装することが好ましい。下塗り塗料として、アクリル変性エポキシ樹脂を用いることにより、エポキシ系樹脂及びポリエステル系樹脂の下塗りでは得られない、良好な塗膜密着性を得ることができる。
また、この下塗り塗料としてアクリル変性エポキシ樹脂を用いる際には、アクリル変性エポキシ樹脂100重量部に対して、顔料として、ストロンチウムクロメートを10〜30重量部添加することが好ましい。このようなストロンチウムクロメートを添加することにより防錆効果が得られる。なお、このストロンチウムクロメートの添加量が10重量部に満たないと十分な防錆効果が得られず、また、30重量部を超えると溶出量が多くなるため環境面で好ましくない。
【0024】
(塗装方法)
このように構成された塗料を被塗装物である金属板に塗装する。塗装方法としては、塩ビ樹脂の塗装方法と同様の方法が使用できる。すなわち、塩ビ樹脂塗装金属板の製造時に一般に使用されるロールコート、カーテンコート、ダイコート、ナイフコート等の方法を用いることができる。これらの塗布方法で塗布することにより、塩ビ塗料を使用して塩ビ塗膜を作製するときと同様の条件でアクリル塗料を膜厚に塗装することが可能である。このため、新たな設備を必要とすることなく、経済的である。
また、この際の金属板の表面へのアクリル塗料の塗布は、焼き付け成膜後の膜厚が100μm以上となるように塗布することが好ましい。焼き付け後の膜厚が100μmに満たないほど薄いと、重合開始剤の分解により発生したラジカルが空気中の酸素と結合し、消失して重合硬化不足になる。
【0025】
(重合硬化)
本発明による熱重合型アクリル塗料が塗布された金属板は焼付け処理(重合硬化反応)が施される。この際、塗料が成膜するのに十分な温度、十分な時間、通常120〜250℃の範囲で、30〜600秒間焼き付け処理することにより、塗膜が形成される。
この温度,時間の範囲は塩ビゾル塗料の成膜条件とほぼ同等であり、塗装条件の大幅な変更を必要としない。
【0026】
更に上記の重合反応工程(焼き付け処理工程)において、未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体を、5質量%以上、好ましくは8〜20質量%揮散させることにより、表面の塗膜強度及び擦過性がより優れた塗膜を得ることができる。このアクリル系単量体成分を適量揮散させるためには、(メタ)アクリル系単量体混合物成分の重合硬化反応工程温度における蒸気圧を70kPa、好ましくは80kPa以上にする。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
攪拌機と温度計と窒素ガス導入管および冷却管を備えた0.2リットルの四ツ口フラスコに、(メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート40重量部、2−エチルヘキシルアクリレート45重量部、イソボルニルアクリレート10重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、を加えて窒素気流中で55℃になるまで昇温し加熱を停止した。
次いで重合開始剤として2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(製品名、V−70、和光純薬社製)を0.3重量部を混合し、55℃から110℃まで13分間、温度制御をしながら部分重合を行なった。この操作により重合率45%、粘度2.0Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量6万、アクリル重合体分のガラス転移温度−6℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度−6℃のアクリル系混合物を作製した。
その後、このアクリル系混合物100重量部、イソシアネート硬化剤(綜研化学社製、HDW−01)2重量部、有機過酸化物としてパーオクタO(日本油脂社製)2重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0028】
[実施例2]
(メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート40重量部、2−エチルヘキシルアクリレート55重量部、アクリル酸5重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、開始剤としてV−70(和光純薬社製)0.3重量部を混合し、実施例1と同様の方法で55℃から110℃まで温度制御をしながら部分重合を行ない、重合率45%、粘度3.0Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量5.6万、アクリル重合体分のガラス転移温度−17℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度−17℃のアクリル系混合物を作製した。このアクリル系混合物は実施例1よりガラス転移温度を低く設定した。その後、このアクリル系混合物100重量部、エポキシ系硬化剤(綜研化学社製、E−100X)2重量部、ビニル系架橋剤トリメチロールプロパントリアクリレート0.5重量部、有機過酸化物としてパーベキシルO(日本油脂社製)1.2重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0029】
[実施例3]
(メタ)アクリルモノマーとしてイソボルニルアクリレート55重量部、2−エチルヘキシルアクリレート35重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、アクリル酸5重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、開始剤としてV−70(和光純薬社製)0.05重量部を混合し、実施例1と同様の方法で55℃から120℃まで温度制御をしながら部分重合を行ない、重合率40%、粘度2.0Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量6万、アクリル重合体分のガラス転移温度9℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度9℃のアクリル系混合物を作製した。このアクリル系混合物は実施例1よりガラス転移温度を高く設定した。その後、このアクリル系混合物100重量部、1,6ヘキサンジオールジアクリレート2重量部、有機過酸化物としてパーブチルND(日本油脂社製)2重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0030】
[実施例4]
(メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート50重量部、ブチルアクリレート40重量部、メタアクリル酸10重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、開始剤としてラウリルパーオキサイド0.8重量部を混合し、88%鹸化ポリビニルアルコール1%水溶液200重量部中にて70℃で6時間重合せしめ、脱水、乾燥を行ないガラス転移温度27℃、重量平均分子量11万のアクリル系重合体を得た。得られたアクリル系重合体30重量部を、メチルメタクリレート35重量部、ブチルアクリレート30重量部及びアクリル酸5重量部からなる単量体混合物(この単量体混合物の共重合体のガラス転移温度は19℃である)に混合溶解し、固形分30%のアクリル系混合物を得た。このアクリル系混合物は上記記載通り、重合反応を途中で終了させ、アクリル重合体と単量体の混合物を作成したものではなく、アクリル重合体を単量体の混合により混合物を得たものである。その後、このアクリル系混合物100重量部、エポキシ系硬化剤(綜研化学社製、E−100X)2重量部、有機過酸化物としてパーベキシルO(日本油脂社製)1重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0031】
[実施例5]
(メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート40重量部、ブチルアクリレート55重量部、メタアクリル酸5重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.01重量部、開始剤としてラウリルパーオキサイド0.5重量部を混合し、88%鹸化ポリビニルアルコール1%水溶液200重量部中にて70℃で6時間重合せしめ、脱水、乾燥を行ないガラス転移温度0℃、重量平均分子量80万のアクリル系重合体を得た。得られたアクリル系重合体15重量部を、メチルメタクリレート50重量部、ブチルアクリレート30重量部及びアクリル酸5重量部からなる単量体混合物(この単量体混合物の共重合体のガラス転移温度は30℃である)に混合溶解し、固形分15%のアクリル系混合物を得た。このアクリル系混合物は実施例4と同じ方法で作成し、アクリル重合体の重量平均分子量を高くしたものである。その後、このアクリル系混合物100重量部、エポキシ系硬化剤5重量部、有機過酸化物としてパーロイル355(日本油脂社製)2重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0032】
[実施例6]
(メタ)アクリルモノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート45重量部、イソボルニルアクリレート50重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、開始剤としてV−70(和光純薬社製)0.05重量部を混合し、実施例1と同様の方法で55℃から120℃まで温度制御をしながら部分重合を行ない、重合率38%、粘度2.5Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量6万、アクリル重合体分のガラス転移温度−8℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度−8℃のアクリル系混合物を作製した。その後、このアクリル系混合物100重量部、イソシアネート硬化剤2重量部、有機過酸化物としてパーオクタO(日本油脂社製)2重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0033】
比較例1](メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート20重量部、2−エチルヘキシルアクリレート70重量部、アクリル酸10重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、開始剤としてV−70(和光純薬社製)0.03重量部を混合し、実施例1と同様の方法で55℃から120℃まで温度制御をしながら部分重合を行ない、重合率40%、粘度5.0Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量10.5万、アクリル重合体分のガラス転移温度−37℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度−37℃のアクリルシロップを作製した。その後、実施例1と同等にシロップ、架橋剤、顔料、有機過酸化物を配合して塗料を作製した。
【0034】
比較例2](メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート50重量部、2−エチルヘキシルアクリレート20重量部、イソボルニルアクリレート25重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.2重量部、開始剤としてV−70(和光純薬社製)0.4重量部を混合し、前記述の方法で55℃から110℃まで温度制御をしながら部分重合を行ない、重合率48%、粘度20Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量5万、アクリル重合体分のガラス転移温度41℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度41℃のアクリル系混合物を作製した。その後、実施例1と同等にアクリル系混合物に架橋剤、顔料、有機過酸化物を配合して塗料を作製した。
【0035】
[実施例](メタ)アクリルモノマーとしてEO付加ノニルフェノールアクリレート50重量部、2−エトキシエトキシエチルアクリレート50重量部分子量調整剤としてN−ドデシルメルカプタン0.3重量部、開始剤としてV−70(和光純薬社製)0.5重量部を混合し、前記述の方法で55℃から105℃まで温度制御をしながら部分重合を行ない、重合率25%、粘度1.8Pa・s、アクリル重合体分の重量平均分子量4.8万、アクリル重合体分のガラス転移温度−18℃、アクリル単量体分の硬化時のガラス転移温度−18℃のアクリル系混合物を作製した。その後、このアクリル系混合物100重量部、イソシアネート系硬化剤2重量部、ビニル系架橋剤トリメチロールプロパントリアクリレート0.5重量部、有機過酸化物としてパーベキシルO(日本油脂社製)1.2重量部、顔料として酸化チタン20重量部、を混合して塗料を作製した。
【0036】
[比較例](メタ)アクリルモノマーとしてメチルメタクリレート95重量部、メタアクリル酸5重量部、開始剤としてラウリルパーオキサイド0.8重量部を混合し、88%鹸化ポリビニルアルコール1%水溶液200重量部と混合し、機械乳化後、70℃で6時間重合せしめ、脱水、乾燥を行ないガラス転移温度110℃、重量平均分子量50万、体積基準平均粒子径25μmのアクリル系重合体の微粉体を得た。その後、この微粉体50重量部に可塑剤としてブチルベンジルフタレートを40重量部、顔料として酸化チタン10重量部を混合してアクリルゾル塗料を作製した。
【0037】
[比較例]塩ビ樹脂(三菱化学社製)100重量部、可塑剤としてDOPを65重量部及びイソブチルテキサノールを35重量部、顔料として酸化チタン10重量部、炭酸カルシウム5重量部を混合して塩ビゾル塗料を作製した。
【0038】
上記の実施例1〜実施例7、および比較例1〜比較例4で作製した、アクリル塗料,アクリルゾル塗料及び塩ビゾル塗料を被塗装物の金属板に塗装、焼き付けを行い、得られた塗装金属板について、加工、皮膜べたつき、鉛筆硬度試験、耐ガソリン性を下記の要領で評価した。使用した被塗装物の金属板は、5%アルミニウム−亜鉛めっき鋼板に化成処理としてニッケル系処理と塗布型クロメート処理を併用した処理を施し化成処理皮膜を形成した。化成処理皮膜の上に下塗り塗料としてアクリル変性エポキシ樹脂をロールコートにより5μmに塗装した後220℃で100秒間焼き付け、その後、上記の実施例1〜実施例7、および比較例1〜比較例4で作製した塗料をロールコータで200μm塗装した後、160℃で120秒間の焼き付けを行って、塗膜を成膜した樹脂塗装金属板を作製した。
【0039】
T曲げ加工は、JISK5600−5−1耐屈曲性(円形マンドレル法)試験方法のマンドレル直径2mmで曲げた後、曲げた部分を万力でさらに密着曲げを行う方法で実施し、曲げ部の割れを観察した。
塗膜のべたつきは、指で触ったときにタックがあるものを、べたつきありとした。
鉛筆硬度試験は、JISK5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)で実施し、表面の硬度を測定した。
耐ガソリン性は、市販のホワイトガソリンに塗装板を24時間浸漬した後引き上げて、目視で初期に対して、光沢の低下しているものを×とした。
【0040】
評価結果を表1に示す。アクリル塗料を塗装した実施例1〜実施例6のアクリル樹脂塗装金属板は、従来の比較例2の塩ビゾル塗料で作製した塩ビ塗装金属板のエンボスと遜色のない加工性表面硬度が得られ、べたつきもなく、耐ガソリン性にも優れていた。比較例1のアクリル塗料で作製したアクリル樹脂塗装金属板は、樹脂のガラス転移温度が低いために塗膜にわずかにべたつきが残っていた。比較例2のアクリル塗料で作製したアクリル樹脂塗装金属板は、樹脂のガラス転移温度が高いため、塗膜が硬くなり、曲げ試験では曲げ部の塗膜に微細な割れが認められ、耐屈曲性に若干の問題があった。この2つの比較例から、樹脂のガラス転移温度は−20〜30℃の範囲で設定することが好ましいことがわかる。さらに、実施例のアクリル塗料で作製したアクリル樹脂塗装金属板は、表面から揮散する単量体成分が少なく、塗膜にべたつきが残っていた。この例からわかるように、単量体混合物を重合硬化させる場合、その一部、5%以上を揮散させつつ硬化させることが好ましい。
【0041】
比較例のアクリルゾル塗料で作製したアクリル樹脂塗装金属板は、べたつき,耐屈曲性,鉛筆硬度とも良好であるが、可塑剤が多量に入っているため耐ガソリン性に劣る上、可塑剤との混合工程や重合した後に、脱水,乾燥等の工程が余分に加わるため、コストの点でも不利である。比較例は、現行の一般的な塩ビゾル塗料を用いた例である。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
以上に説明したように、塩ビ樹脂代替塗料として、(メタ)アクリル系重合体と未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物とのアクリル系混合物に、熱ラジカル重合開始剤と架橋剤を加え、粘度を1〜100Pa・sに調整することにより、塩ビゾル塗料を用いたと同程度の塗膜厚を得ることができ、かつラジカル重合開始剤の作用でアクリル単量体のほぼ全量をラジカル重合させて気泡の発生を抑制し、塩ビ塗料を用いた同等の膜厚で、気泡発生のない塗膜を得ることができた。
特に、(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度を−20〜30℃に調整したアクリル系混合物に重合開始剤,架橋剤,顔料を添加した熱重合型アクリル塗料を金属板に塗布後、(メタ)アクリル系単量体混合物の5%以上を揮散させつつ重合硬化させると、加工性、耐べたつき性にも優れた樹脂塗装金属板を得ることができた。
しかも、従来の塩ビ樹脂に基づく塗料と同様な方法及び装置の使用ができるので、既存の設備を用いて対象とする金属板に塩ビ代替塗料を塗装することができると言う効果もある。

Claims (4)

  1. 90〜10重量部の未だ重合させていない(メタ)アクリル系単量体混合物と、10〜90重量部の、重量平均分子量が1000〜1000000の(メタ)アクリル系重合体からなるアクリル系混合物100重量部に対して、0.1〜5重量部の熱ラジカル重合開始剤、0.1〜20重量部の架橋剤、及び0.1〜100重量部の顔料を含み、粘度が1〜100Pa・sである熱重合型アクリル塗料であって、前記(メタ)アクリル系単量体混合物が(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部に対して、官能基を有する単量体0.1〜30重量部、共重合可能な単量体0〜30重量部を配合したものであって、前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度が−20〜30℃であることを特徴とする熱重合型アクリル塗料。
  2. 熱ラジカル重合開始剤が、過酸化物系重合開始剤である請求項1に記載の熱重合型アクリル塗料。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱重合型アクリル塗料を金属板に塗布し、重合硬化させたアクリル塗装金属板。
  4. 請求項1または請求項2に記載の熱重合型アクリル塗料を金属板に塗布し、(メタ)アクリル系単量体混合物の5質量%以上を揮散させながら重合硬化させることを特徴とするアクリル塗装金属板の製造方法。
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