JP2000191975A - 外装材シ―ラ―用合成樹脂エマルジョンおよびその製造方法 - Google Patents

外装材シ―ラ―用合成樹脂エマルジョンおよびその製造方法

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JP2000191975A
JP2000191975A JP29802599A JP29802599A JP2000191975A JP 2000191975 A JP2000191975 A JP 2000191975A JP 29802599 A JP29802599 A JP 29802599A JP 29802599 A JP29802599 A JP 29802599A JP 2000191975 A JP2000191975 A JP 2000191975A
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林 信 彦 池
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】基材表面が緻密な窯業セメント部材の外装材に
対し、優れた浸透性、付着性等を示すことができ、かつ
良好な耐凍害性、耐温水性等を付与すことができる窯業
セメント系外装材シーラー用合成樹脂エマルジョン。 【解決手段】乳化剤としてアルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩を含有してなり、分散している合成樹脂
粒子の平均粒子径が0.05〜0.15μmであり、そ
の表面張力が30〜45N/mmである、合成樹脂エ
マルジョン。例えば(メタ) アクリル酸アルキルエステ
ルとエチレン性不飽和カルボン酸とを用いて乳化重合さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、セメント部材、とりわけ基材表面が緻密なセ
メント部材、の外装材シーラー用合成樹脂エマルジョン
およびその製造方法に関する。
【0002】背景技術 最近の建築様式では、品質の安定化や工期短縮のためプ
レハブ化が一段と進み、サイディングボードや新生瓦等
の窯業セメント部材の外装材が多く用いられるようにな
ってきている。これらの窯業セメント部材の外装材に
は、化粧・保護を目的として、通常、その表面に上塗り
塗料が塗装されている。そして、この上塗り塗料の付着
性の向上や仕上り外観の向上等のために、通常、セメン
ト部材の表面に下地処理剤としてシーラーが塗装され
る。
【0003】シーラーとしては、水系のシーラーと溶剤
系のシーラーとが知られている。水系のシーラー、特に
合成樹脂エマルジョン系のシーラーは、溶剤系のシーラ
ーに比べて作業時の安全性が高い点で有利である。しか
しながら、水系シーラーは、分散質である合成樹脂粒子
と分散媒である水とからそのエマルジョンが構成されて
いるため、表面が緻密な窯業セメント部材の外装材基材
に塗装する場合、分散媒の水はその内部まで浸透する一
方で、分散質の合成樹脂粒子はその表面に留まってしま
い十分な付着力が得られ難いことがあった。また、この
ように水系シーラーは付着力が十分でないことから、基
材とシーラー塗工層との間もしくはシーラー塗工層と上
塗り層との間に隙間を生ずることがあり、その結果、外
装材基材への水の浸入を効果的に抑制できないこととな
るので、得られる外装材の耐凍害性が不十分になること
がある。更に、エマルジョンが含有する界面活性剤が造
膜後、皮膜表面に偏在してしまい、上塗り層との付着性
を阻害することがある。
【0004】これらの問題を解決するため、エマルジョ
ンを微粒子化したり、水溶性ポリマーと混合したり、さ
らには水ガラスなどの水溶性無機化合物を混合したりす
る手法等が種々検討されてきている。
【0005】しかしながら、エマルジョンを微粒子化す
る手法では、粒子の小径化には限界があるので、セメン
ト部材の外装材基材に浸透する程度まで粒子を小径化す
ることは難しい。また、より微粒子化するための手法と
して、アルカリ処理によりエマルジョン粒子の表面を溶
解し、見かけ上、微粒子にするハイドロゾル化の手法も
ある。しかし、この手法では、ポリマーフィルム中に、
アルカリ成分により容易に水に可溶化してしまう部分が
多く含まれるため、外装材の耐水性が低下してしまうこ
とがある。また、水溶性ポリマーと混合する手法では、
その水溶性により、外装材の耐水性が低下してしまうお
それがある。さらに、水ガラスなどの水溶性無機化合物
を混合する手法では、エマルジョンや顔料を分散させた
シーラー組成物の状態での安定性に欠け、また造膜不良
となるので、却って物性が低下してしまう場合がある。
【0006】
【発明の概要】本発明者等は、今般、乳化剤としてアル
キルジフェニルエーテルジスルホン酸塩を用いた、特定
条件を満足するエマルジョンを用いて調製されたシーラ
ーが、セメント部材、とりわけ基材表面が緻密な窯業セ
メント部材外装材に対して、優れた付着性および浸透性
を発揮し、かつ、その外装材に良好な耐凍害性、耐温水
性等を付与することができるとの知見を得た。本発明は
このような知見に基づくものである。従って、本発明
は、セメント部材、とりわけ基材表面が緻密な窯業セメ
ント部材外装材に対し、優れた浸透性、付着性等を示
し、かつ、その外装材に良好な耐凍害性、耐温水性等を
付与することができるシーラー用合成樹脂エマルジョン
の提供をその目的としている。
【0007】本発明による合成樹脂エマルジョンは、セ
メント部材外装材のシーラーの主成分として用いられ
る、水に合成樹脂粒子を分散させてなる合成樹脂エマル
ジョンであって、乳化剤としてアルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸塩を含有してなり、分散している合成
樹脂粒子の平均粒子径が0.05〜0.15μmであ
り、その表面張力が30〜45N/mmであるもので
ある。また、本発明による合成樹脂エマルジョンの製造
方法は、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩の
存在下、モノマーとして、少なくとも(メタ) アクリル
酸アルキルエステルとエチレン性不飽和カルボン酸とを
用いて乳化重合を行うことを含んでなるものである。こ
のような方法により、本発明の合成樹脂エマルジョンを
効率的に製造することができる。
【0008】
【発明の具体的説明】合成樹脂エマルジョン 本発明による合成樹脂エマルジョンは、セメント部材外
装材のシーラーの主成分として用いられる。セメント部
材のうち、とりわけその表面が緻密な窯業セメント部材
の外装材のシーラーの主成分として好ましく用いられる
ものである。ここで、シーラーとは、セメント部材の修
飾または保護のために設けられる外装塗装と、セメント
部材表面と密着性の向上、外装塗装の外観の向上等を目
的として、セメント部材表面に下地塗布されるものを意
味する。また、本発明においてセメント部材とはセメン
トからなる表面を有する部材を広く意味し、さらに窯業
セメント部材とは工場ライン等で養生工程を経て製造さ
れたセメント部材を意味し、例えばサイディングボー
ド、新生瓦、各種セメント瓦、ALC、GRCなどを具
体的には意味する。
【0009】本発明による合成樹脂エマルジョンは、セ
メント部材外装材のシーラーの主成分として用いられ
る、水に合成樹脂粒子を分散させてなる合成樹脂エマル
ジョンであって、乳化剤としてアルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸塩を含有してなる。そして本発明によ
るこの合成樹脂エマルジョンは、その平均粒子径が0.
05〜0.15μmであって、表面張力が30〜45N
/mmである。
【0010】本発明の好ましい態様においては、この合
成樹脂エマルジョンは、アルキルジフェニルエーテルジ
スルホン酸塩の存在下、モノマーとして少なくとも(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとエチレン性不飽和カ
ルボン酸とを用いて乳化重合を行うことにより得られ
る。
【0011】アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
本発明においては、アルキルジフェニルエーテルジスル
ホン酸塩を、乳化重合時に乳化剤として用いるか、また
は乳化重合後に添加することにより、本発明の合成樹脂
エマルジョン中に含有させる。本発明においては、乳化
重合時に乳化剤として用いて該合成樹脂エマルジョンに
含有させることが好ましい。本発明において、アルキル
ジフェニルエーテルジスルホン酸塩は、下記式(I)で
表される化合物である。
【0012】式(I):
【化1】
【0013】前記式中、XおよびYは、それぞれNa、
K、NH等の一価の陽イオンを表し、これらは互い
に同じであっても、異なっていてもよい。これらの中で
も、界面活性剤の合成の面からNaが好ましい。
【0014】アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
塩の使用量は、全モノマーに対して、0.1〜30重量
%用いるのが好ましく、2〜20重量%用いるのがより
好ましい。アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩
の使用量が、0.1重量%以上であることは、セメント
部材外装材基材へのエマルジョンの充分な浸透性、付着
性等が得られる点で好ましく、また、30重量%以下で
あることは、耐水性の低下を防止する観点から好まし
い。
【0015】さらに本発明においては、アルキルジフェ
ニルエーテルジスルホン酸塩を乳化重合時の乳化剤とし
て用いる場合には、アルキルジフェニルエーテルジスル
ホン酸塩に加えて、さらに他の界面活性剤を併用するこ
とができる。
【0016】このような他の界面活性剤としては、通常
の乳化重合に用いられるアニオン系界面活性剤、ノニオ
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、構造中にラジ
カル重合性不飽和結合を有するラジカル重合性界面活性
剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用しても
よく、また2種以上を併用してもよい。
【0017】このようなアニオン系界面活性剤として
は、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アル
キルスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルスルホン酸ソーダ等が挙げられる。同様に、ノニ
オン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル型、ポリオキシエチレンかポリオキシプロピレン
グリコール型等が挙げられる。
【0018】ラジカル重合性界面活性剤としては、公知
のものの中から適宜選択することができ、例えば、アニ
オン性界面活性剤、非イオン性反応性界面活性剤などが
挙げられる。このようなラジカル重合性界面活性剤の具
体例としては、以下に示す化合物1)〜15)が挙げら
れる。
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】このような他の界面活性剤の使用量として
は、全モノマーに対して、0〜20重量%用いるのが好
ましく、0.1〜10重量%用いるのがより好ましい。
他の界面活性剤の使用量が、0.1重量以上であれば、
乳化重合中に凝集物が発生することは通常なく、また2
0重量%以下であれば、皮膜の耐水性が著しく低下する
ことはない。
【0023】エマルジョンに分散している合成樹脂粒子
の平均粒子径 本発明による合成樹脂エマルジョンに分散している合成
樹脂粒子の平均粒子径は、0.05〜0.15μmであ
り、0.07〜0.10μmが好ましい。平均粒子径
が、0.05μm以上であれば、重合面で安定に製造し
易く、エマルジョンの粘度も高くなり過ぎることもない
ので、一般に塗工性に問題が生じることもない。また、
0.15μm以下であれば、セメント部材外装材基材へ
の充分な浸透性、付着性が得られる。
【0024】本発明においては、合成樹脂エマルジョン
に分散している合成樹脂粒子の平均粒子径は、公知の方
法により測定することができる。従って、例えば、日本
化学会編「新実験化学講座4 基礎技術3 光(II)」第
725 〜741 頁(昭和51年7月20日丸善株式会社発行)に
記載された動的光散乱法(以下「DLS法」ということ
がある)により好適に測定することができる。
【0025】具体的には、以下の方法により測定するこ
とができる。即ち、共重合体分散液を蒸留水で5万〜1
5万倍に希釈し、十分に撹拌混合した後、21mmφガ
ラスセル中にパスツールピペットを用いて約10ml採
取する。これを動的光散乱光度計「DLS−700」
(大塚電子(株) 製)の所定の位置にセットして、以下
の測定条件下で測定する。得られた測定結果をコンピュ
ータ処理することにより、前記平均粒子径を算出するこ
とができる。 ・測定条件 測定温度 : 25±1℃ クロックレート(Clock Rate): 10μsec コリレーションチャンネル(Corelation Channel): 512 積算測定回数: 200個 光散乱角 :90°
【0026】エマルジョンの表面張力 本発明による合成樹脂エマルジョンの表面張力は、30
〜45N/mmであり、35〜40N/mmである
ことが好ましい。本発明の合成樹脂エマルジョンの表面
張力が、30N/mm以上であれば、界面活性剤の使
用量が多すぎることからくる皮膜の物性の低下といった
問題が生じにくく、また、45N/mm 以下であれ
ば、セメント部材外装材基材に対して充分な塗工性、浸
透性が得られる。なお、本発明においては、表面張力
は、公知の方法に従って測定することができ、例えば、
25±0.5℃に保った試料に対し、公知のデュヌーイ
式表面張力計を用いてその表面張力を測定することがで
きる。
【0027】(メタ) アクリル酸アルキルエステル 本発明による合成樹脂エマルジョンは、モノマーとして
少なくとも(メタ) アクリル酸アルキルエステルとエチ
レン性不飽和カルボン酸とを用い、これらを乳化重合さ
せて得られたものであることが好ましい。
【0028】本発明においてこのような乳化重合用のモ
ノマーとして用いることができる(メタ) アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じ
て適宜選択することができる。このような(メタ) アク
リル酸アルキルエステルとしては、例えば、アルキル基
の炭素数が1〜12のアクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルが好ましく、具体的には、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメ
タクリレート、n−,t−,iso−の各ブチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヒドロ
キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタク
リレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレートな
どが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用して
もよく、また2種以上を併用してもよい。
【0029】これらの中では、耐候性、皮膜の透明性、
耐水性、得られる皮膜のタフネスの点で、メチルメタク
リレート、ブチルアクリレートが特に好ましい。
【0030】(メタ) アクリル酸アルキルエステルの使
用量としては、全モノマーに対して、50重量%以上用
いるのが好ましく、60〜100重量%用いるのがより
好ましい。(メタ) アクリル酸アルキルエステルの使用
量が、50重量%以上であることは、上塗り塗膜との層
間剥離や種々の密着不良のが生ずることを防止できる点
で好ましい。
【0031】エチレン性不飽和カルボン酸 本発明においてエマルジョン形成のために用いられるモ
ノマーであるエチレン性不飽和カルボン酸としては、特
に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ
る。このようなエチレン性不飽和カルボン酸としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸
等のモノカルボン酸、ジカルボン酸、などが挙げられ
る。これらは、1種単独で使用してもよく、また2種以
上を併用してもよい。これらの中では、入手の容易さ、
共重合性、得られるエマルジョンの貯蔵安定性、シーラ
ーとして用いた時の上塗り塗膜との密着性の良さ等の点
で、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
【0032】エチレン性不飽和カルボン酸の使用量とし
ては、全モノマーに対して、0.5〜10重量%用いる
のが好ましく、1〜7重量%用いるのがより好ましい。
エチレン性不飽和カルボン酸の使用量が、0.5重量%
以上であることは、得られるエマルジョンの機械安定
性、シーラーとして使用した際の塗工容易性の観点から
好ましい。また、該使用量が10重量%以下であれば、
エマルジョンの粘度が高くなりすぎて、シーラーとして
の塗工性、基材への浸透性、付着性、皮膜の耐水性、耐
アルカリ性等が低下してしまうといった問題も生じ難
い。
【0033】他の任意のモノマー成分 本発明による合成樹脂エマルジョンは、上述の各モノマ
ー成分の他に、更に、前記の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルおよびエチレン性不飽和カルボン酸と共重合
可能な単量体、エチレン性不飽和結合を有するオルガノ
アルコキシシラン、架橋性モノマー、さらにはその他の
補助成分を必要に応じて用いて、これらを共重合させる
ことにより得ることができる。これら成分は、1種単独
で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0034】(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよ
びエチレン性不飽和カルボン酸と共重合可能な単量体と
しては、例えば、エチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル化合
物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベオバ(バーサ
チック酸ビニルエステル)等のビニルエステル類、ビニ
ルホスフェート、アクリロニトリル、アクリルアミド、
N−メチロールアクリルアミド、グリシジル(メタ)ア
クリレート、アセトアセトキシ(メタ)アルキルアクリ
レート、2−ヒドロキシアルキルアクリレート、アクリ
ル酸アルコキシエチル、などが挙げられる。これらは、
1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用しても
よい。
【0035】これらの内では、グリシジル(メタ)アク
リレート、および/またはアセトアセトキシアルキル
(メタ)アクリレートが特に好ましい。すなわち、本発
明の特に好ましい態様においては、本発明の合成樹脂エ
マルジョンは、モノマーとして、これらグリシジル(メ
タ)アクリレートおよびアセトアセトキシアルキル(メ
タ)アクリレートからなる群から選択された少なくとも
一種を更に用いることにより得られたものである。ここ
で、グリシジル(メタ)アクリレートは、グリシジル基
を含有するアクリレートまたはメタクリレートのことで
あり、例えば、グリシジルメタクリレートが好適なもの
として例示される。また、アセトアセトキシアルキル
(メタ)アクリレートは、アセトアセトキシ基を含有す
るアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレート
のことであり、例えば、アセトアセトキシエチルメタク
リレートが好適なものとして例示される。
【0036】このように、モノマーとして、グリシジル
(メタ)アクリレートおよび/またはアセトアセトキシ
アルキル(メタ)アクリレートを、前記した(メタ) ア
クリル酸アルキルエステルおよびエチレン性不飽和カル
ボン酸の他に用い、これらを共重合させて得られた合成
樹脂エマルジョンは、基材である窯業セメント部材外装
材および/または上塗り塗料との付着性が格段に向上し
たものであり、このようなエマルジョンは本発明におい
て特に好ましいものである。
【0037】このような共重合可能な単量体の使用量と
しては、使用する共重合性の単量体の種類や他のモノマ
ーの使用量等により適宜変更することが可能であるが、
本発明においては、30重量%以下であることが好まし
い。
【0038】また、共重合可能な単量体としてグリシジ
ル(メタ)アクリレートを使用する場合には、その使用
量は、0.01〜10重量%であることが好ましく、
0.05〜5重量%であるのがさらに好ましい。グリシ
ジル(メタ)アクリレートの使用量が0.01重量%以
上であることは、充分な付着効果を得ることができる点
で好ましく、また、10重量%以下であることは、塗膜
の架橋の促進によって上塗りとの密着性が低下するとい
った問題が生じ難くなる点で好ましい。一方、共重合可
能な単量体としてアセトアセトキシアルキル(メタ)ア
クリレートを使用する場合には、その使用量は、0.0
1〜10重量%であることが好ましく、0.05〜5重
量%であるのがさらに好ましい。アセトアセトキシアル
キル(メタ)アクリレートの使用量が、0.01重量%
以上であることは、充分な付着効果を得ることができる
点で好ましく、また、10重量%以下であることは、塗
膜の耐水性低下による上塗りとの密着性の低下といった
問題が生じ難くなる点で好ましい。
【0039】エチレン性不飽和結合を有するオルガノア
ルコキシシランは、下記式(a)または(b)で表され
る化合物が例示される。 R−Si(X) (a) R−Si(R’)(X) (b) 前記式中、Rは、ビニル基、エポキシ基、メルカプト
基、アミノ基またはイソシアネート基等を有する有機基
を表す。R’は、炭素数1〜3の低級アルキル基(メチ
ル基、エチル基、プロピル基)を表す。Xは、炭素数1
〜3のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基)を表す。
【0040】このようなエチレン性不飽和結合を有する
オルガノアルコキシシランの具体例としては、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビ
ニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニル(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルト
リアセトキシシラン等のビニルアルコキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3,4−エポ
キシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルジメトキシシラン等の
エポキシアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン等のメルカプトアルコキシシラン、γ
−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、などが
挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、ま
た2種以上を併用してもよい。
【0041】エチレン性不飽和結合を有するオルガノア
ルコキシシランの使用量は、合成樹脂エマルジョンの総
不揮発分に対して、0.01〜10重量%であることが
好ましい。オルガノアルコキシシランの使用量が、10
重量%以下であれば、強固なシロキサン結合によりポリ
マー鎖の自由度が低下して、エマルジョン粒子の融着が
阻害されてフィルムが脆くなってしまうといった問題が
生じにくい。オルガノアルコキシシランの使用量が前記
数値範囲内であることは、窯業セメント部材外装材基材
への合成樹脂エマルジョンの付着性向上の点から好まし
い。
【0042】架橋性モノマーとしては、例えば、重合性
不飽和基を2個以上有するモノマーが好適なものとして
例示される。このような重合性不飽和基を2個以上有す
るモノマーとしては、例えば、ジビニル化合物、ジ(メ
タ)アクリレート化合物、トリ(メタ)アクリレート化
合物、テトラ(メタ)アクリレート化合物、ジアリル化
合物、トリアリル化合物、テトラアリル化合物などが挙
げられ、より具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニル
アジペート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチルジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリットトリ(メタ)
アクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルジシア
ヌレート、テトラアリルオキシエタン、などが挙げられ
る。これらは、1種単独で使用してもよく、また2種以
上を併用してもよい。
【0043】これら架橋性モノマーの使用は、得られる
合成樹脂エマルジョンの耐水性、耐アルカリ性、耐薬品
性等が向上するという利点を有するものの、架橋密度が
高くなり、上塗り塗料との密着性が低下したり、長期的
には架橋点が紫外線により劣化して急激に物性が低下す
る危険性があるので、その使用量は極力少なくすること
が好ましい。
【0044】本発明による合成樹脂エマルジョンにおい
て用いることができるその他の補助成分としては、特に
制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
このような使用可能な成分としては、例えば、表面張力
低下剤、重合開始剤、連鎖移動剤、水性媒体、pH調整
剤、増粘剤、凍結防止剤、消泡剤、防腐剤などの公知の
添加剤が挙げられる。
【0045】表面張力低下剤としては、表面張力低下能
を有するアルコール等の有機溶剤、表面張力低下能を有
する界面活性剤、などが挙げられるが、臭気および安全
性の観点から、前記表面張力低下能を有する界面活性剤
が好ましい。表面張力低下能を有する界面活性剤として
は、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パー
フルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキル
リン酸エステル等のアニオン性フッ素系界面活性剤;例
えば、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩
等のカチオン性フッ素系界面活性剤;例えば、パーフル
オロアルキルベタイン等の両性フッ素系界面活性剤;例
えば、パーフルオロアルキルアミンオキシド、パーフル
オロアルキルエチレンオキシド付加物等のノニオン性フ
ッ素系界面活性剤;例えば、ジオクチルスルホコハク酸
塩等のアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテルホスホン酸塩、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテルリン酸塩等のポリオキシアルキレン
アルキルエーテルリン酸エステル、アルキルアリルスル
ホン酸塩およびその縮合物、アルキル硫酸エステル塩;
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、などが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用し
てもよい。これらの中でも、アニオン性フッ素系界面活
性剤、ノニオン性フッ素系界面活性剤が好ましい。
【0046】表面張力低下剤の使用量としては、得られ
る合成樹脂エマルジョンの表面張力を30〜45N/m
に調整できる限り特に制限はなく、目的に応じて
適宜選択することができるが、(メタ)アクリル酸アル
キルエステル100重量部に対し、通常0.01〜1重
量部程度であり、0.03〜0.5重量部であることが
好ましい。表面張力低下剤の使用量が前記数値範囲内に
あることにより、他の好ましい諸特性を損なうことな
く、得られる合成樹脂エマルジョンの表面張力を低い値
にすることができる。
【0047】重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリ
ウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩、過酸化水素、ブチルパーオキサイド等の有機過酸
化物、およびこれらと還元剤とを組み合わせたレドック
ス重合開始剤、などが挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0048】連鎖移動剤としては、特に制限はなく、公
知のものの中から適宜選択することができる。連鎖移動
剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール等のアルコール、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサン、アセトフェノン、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアル
デヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド等の炭素数2
〜8のカルボン酸類、ドデシルメルカプタン、ラウリル
メルカプタン、ノルマルメルカプタン、チオグリコール
酸、チオグリコール酸オクチル、チオグリセロール等の
メルカプタン類などが挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0049】水性媒体としては、特に制限はなく、目的
に応じて適宜選択することができ、例えば、水、アルコ
ール系水溶液などが挙げられる。これらの中でも、取扱
面、コスト面等の点で、水が好ましい。水としては、水
道水、イオン交換水などのいずれであってもよい。
【0050】本発明による合成樹脂エマルジョンに含ま
れるポリマーのガラス転移点としては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することができる。本発明に
おいては、前記ガラス転移点は−20〜30℃であるこ
とが好ましい。ガラス転移点が−20℃以上であれば、
シーラーのみ塗工して施工現場で上塗りを行うシーラー
処理板として出荷する場合でもブロッキングが発生する
といった問題が生じ難くなる。また、ガラス転移点が3
0℃以下であれば、塗工ラインでの造膜性、上塗り塗膜
との密着性が良好となる。本発明の合成樹脂エマルジョ
ンに含まれるポリマーのガラス転移点が前記数値範囲内
にあると、皮膜形成性(粒子の融着性)と凝集力とのバ
ランスが最適化され、耐凍害性に優れる点で有利であ
る。
【0051】合成樹脂エマルジョンの製造方法 本発明による合成樹脂エマルジョンの製造方法は、前記
したように、乳化剤であるアルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩の存在下、モノマーとして少なくとも
(メタ) アクリル酸アルキルエステルとエチレン性不飽
和カルボン酸とを用いて、乳化重合を行うことを含んで
なるものである。
【0052】乳化重合の方法としては、特に制限はな
く、例えば、重合缶に、水、乳化剤、モノマー全てを仕
込み、昇温して、適宜重合開始剤を加えて重合を進行さ
せるバッチ重合法、重合缶に、水、乳化剤を仕込み、昇
温して、モノマーを滴下するモノマー滴下法、更には、
滴下するモノマーを予め乳化剤と水とで乳化させた後、
滴下する乳化モノマー滴下法、などが挙げられる。
【0053】重合に用いるモノマーおよび補助成分とし
ては、前記したように、前記のモノマーおよび/または
補助成分から適宜選択することができる。また、乳化重
合の反応条件としては、特に制限はなく、共重合成分の
種類、目的等に応じて適宜選択することができる。本発
明の方法により得られた合成樹脂エマルジョンは、セメ
ント部材外装材基材に対し、付着性、浸透性等に優れ、
外装材に良好な耐凍害性、耐温水性等を付与することが
できる。
【0054】シーラー 本発明によれば、前記した本発明による合成樹脂エマル
ジョンを含んでなる、セメント部材外装材シーラーが提
供される。本発明によるシーラーは、前記した本発明に
よる合成樹脂エマルジョンを含んでなるものである限
り、慣用の種々の成分を含むことができる。このような
成分としては、例えば、消泡剤、湿潤剤、凍結防止剤、
防腐剤、粘度調整剤、分散剤、造膜助剤、可塑剤、着色
剤、石膏、セメント、顔料、充填剤等の任意の成分が例
示される。さらに、これら成分の他に、乾燥性の向上や
塗装性向上の目的で少量の溶剤等を包含させることもで
きる。
【0055】すなわち、本発明の別の態様によれば、セ
メント部材表面に、本発明による合成樹脂エマルジョン
を主成分とするシーラーを塗布し、さらにその上に外装
塗装を行った外装材が提供される。この外装材は具体的
には、サイディングボード、新生瓦、各種セメント瓦、
ALC、GRCなどの形態で提供される。
【0056】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。
【0057】実施例1 重合反応缶に乳化剤としてのアルキルジフェニルエーテ
ルジスルホン酸ナトリウム1.0重量部と、水60重量
部とを仕込み、内温が80℃になるまで加温した。次
に、下記乳化モノマー組成物の10重量%と、3%過硫
酸カリウム水溶液1.1重量部とを添加し、内温を80
℃に維持して初期重合を行った。 乳化モノマー組成物 メチルメタクリレート 50重量部 ブチルアクリレート 50重量部 アクリル酸 1.0重量部 メタクリル酸 2.0重量部 アルキルシ゛フェニルエーテルシ゛スルホン酸ナトリウム 2.5重量部 水 47重量部
【0058】30分経過後、前記モノマー組成物の残り
90重量%と、3%過硫酸カリウム水溶液4.4重量部
とを4時間にかけて滴下し、滴下後1時間熟成して反応
を完結させた。これを室温まで冷却し、10%アンモニ
ア水1.6重量部にてpHを弱アルカリに調整した。得
られた合成樹脂エマルジョンは、計算上のガラス転移温
度(Tg)が3.5℃であり、均一な乳白色であった。
【0059】実施例2〜7 重合反応缶への仕込みおよび乳化モノマー組成物の組成
を、表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様
にして、各実施例2〜7の合成樹脂エマルジョンを得
た。
【0060】比較例1〜3 重合反応缶への仕込みおよび乳化モノマー組成物の組成
を、表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様
にして各比較例の合成樹脂エマルジョンを得た。なお、
比較例1〜3は、乳化剤としてアルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸ナトリウムを使用しない例である。こ
のうち、比較例1は、ラジカル重合性界面活性剤のみを
使用した例である。比較例2は、比較例1で使用した界
面活性剤を減量した結果、表面張力が高くなった例であ
る。比較例3は、緩衝剤として酢酸アンモニウムを使用
し、粒子径が0.15μm以上となった例である。
【0061】
【表1】
【0062】各実施例および比較例で得られた合成樹脂
エマルジョンについて、以下の評価を行い、その結果を
表2に示した。
【0063】付着性評価試験 窯業セメント部材の外装材基材としての押出成形板(オ
ートクレーブ処理済のもの)の表面に、シーラーとして
の各実施例および比較例で得た合成樹脂エマルジョンを
1回刷毛塗りし、それを80℃で20分間乾燥させた。
そして、更にその表面に、上塗り塗料として、メチルメ
タクリレート/ブチルアクリレート共重合エマルジョン
に顔料および添加剤を添加した黒色塗料を、スプレーに
て2回、50g/mの割合で塗布し、80℃で20
分間乾燥させた。得られた塗板上の塗膜に、カッターナ
イフにて2mm角碁盤目状に基材まで切り込みを入れ、
ガムテープにて強制的に該塗膜を剥離させ、基材に残る
該塗膜の状態を目視にて下記の基準で評価した。 ◎: 剥離無し(25/25) ○: 極一部の剥離(20〜25/25) △: 部分剥離(10〜19/25) ×: 顕著に剥離(<10/25)
【0064】耐凍害性評価試験(凍結融解サイクル試
験) 前記付着性評価試験と同様にして試験塗板を作製した。
この試験塗板に対して、凍結融解サイクル・プログラム
制御方法の恒温試験機(堀場製作所製)を用い、(−2
0℃×1.5時間)+(+20℃×2.5時間)を1サ
イクルとして、200回凍結融解サイクルを繰り返し
た。200回の凍結融解サイクルを施した試験塗板の塗
膜に対し、カッターナイフにて2mm角碁盤目状に基材
まで切り込みを入れ、ガムテープにて強制的に該塗膜を
剥離させ、基材に残る該塗膜の状態を目視にて下記の基
準で評価した。 ◎: 剥離無し(25/25) ○: カット線近辺のみ剥離(25/25) △: 部分剥離(15〜24/25) ×: 顕著に剥離(<15/25)
【0065】
【表2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 230/08 C08F 230/08 C08K 5/42 C08K 5/42 C08L 33/06 C08L 33/06 C09D 5/02 C09D 5/02 143/04 143/04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント部材外装材のシーラーの主成分と
    して用いられる、水に合成樹脂粒子を分散させてなる合
    成樹脂エマルジョンであって、 乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
    塩を含有してなり、分散している合成樹脂粒子の平均粒
    子径が0.05〜0.15μmであり、その表面張力が
    30〜45N/mmである、合成樹脂エマルジョン。
  2. 【請求項2】アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
    塩の存在下、モノマーとして少なくとも(メタ) アクリ
    ル酸アルキルエステルと、エチレン性不飽和カルボン酸
    とを用いて乳化重合を行うことにより得られたものであ
    る、請求項1に記載の合成樹脂エマルジョン。
  3. 【請求項3】モノマーとして、さらにグリシジル(メ
    タ)アクリレートおよびアセトアセトキシアルキル(メ
    タ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも
    1種を用いる、請求項2に記載の合成樹脂エマルジョ
    ン。
  4. 【請求項4】モノマーとして、さらにエチレン性不飽和
    結合を有するオルガノアルコキシシランを用いる、請求
    項2に記載の合成樹脂エマルジョン。
  5. 【請求項5】エマルジョンに含まれるポリマーのガラス
    転移点温度が−20〜+30℃である、請求項1〜4の
    いずれか一項に記載の合成樹脂エマルジョン。
  6. 【請求項6】セメント部材が窯業セメント部材である、
    請求項1〜5に記載の合成樹脂エマルジョン。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか一項に記載の合成
    樹脂エマルジョンを含んでなる、セメント部材外装材シ
    ーラー。
  8. 【請求項8】セメント部材表面に、請求項7に記載のシ
    ーラーを塗布し、さらにその上に外装塗装を行った外装
    材。
  9. 【請求項9】アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
    塩の存在下、モノマーとして少なくとも(メタ) アクリ
    ル酸アルキルエステルと、エチレン性不飽和カルボン酸
    とを用いて乳化重合を行うことを含んでなる、合成樹脂
    エマルジョンの製造方法。
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