JP4072781B2 - アクリルシリコーンエマルジョン組成物 - Google Patents

アクリルシリコーンエマルジョン組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建材等の塗装に用いられる塗料用エマルジョン組成物に関し、特に、耐候性、耐水性、凍結融解性等に優れたアクリルシリコーンエマルジョンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築、建材の塗料・塗装においては、コンクリート、モルタル、木材等の下地を保護することはもちろん、塗装により形成される意匠外観、美麗な装飾外観が長期に渡り変化することなく継続されることが望まれており、このような観点からアクリルシリコーン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料が通常使用されている。ところが、これらは有機溶剤をベースとした塗料であり、環境保護、省エネルギーの観点から好ましくない。
【0003】
そこで、安全で環境に優しい塗料として、アクリル樹脂エマルジョン塗料等の水ベースのエマルジョン塗料が開発され使用されている。これら水ベースのエマルジョン塗料においても、長期間における塗膜の性能保持に対する要求は厳しくなってきており、耐候性向上を目的としてアクリル樹脂エマルジョンをシリコーン化させたアクリルシリコーンエマルジョンが提案されているが、アクリルシリコーンエマルジョンではシリコーンを含まないエマルジョンと比べて、冬場の凍結融解条件下で塗膜にクラックが生じやすいという問題をはじめ、耐候性、耐水性、耐凍結融解性、耐薬品性、貯蔵安定性等といった塗料に要求される基本的な性能において、バランスよく優れたものは見出されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の欠点を改良し、安全性の高いアクリルシリコーンエマルジョンであって、塗膜が形成される際にエマルジョン粒子間で十分な融着性が得られるため、特に耐候性、耐水性、耐凍結融解性が際だって優れた塗膜性能を有する塗料用エマルジョン樹脂を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、重量平均粒子径Dwおよび数平均粒子径DnがDw/Dn≧1.2であり、かつDw≦200nmであるアクリルシリコーンエマルジョン組成物であり、(メタ)アクリル酸エステル単量体(A)60〜97重量%、式Iまたは式IIで表される重合性カルボン酸の1種または2種以上の混合物であるカルボキシル基含有不飽和単量体(B)1〜10重量%、
【化3】
Figure 0004072781
【化4】
Figure 0004072781
重合性乳化剤(C)1〜10重量%、および1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(D)1〜20重量%からなるアクリルシリコーンエマルジョン組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のアクリルシリコーンエマルジョン組成物は、重量平均粒子径Dwおよび数平均粒子径DnがDw/Dn≧1.2であり、かつDw≦200nmであることが必要である。上記範囲からはずれると、塗膜の耐水性、耐凍結融解性が低下する。
【0007】
Dw/Dnの値を大きくする(1.2以上とする)ことにより、塗膜形成時に緻密な塗膜を形成させるのに理想的である最密充填に近づく。またDwを小さくすること(200nm以下とする)で緻密な塗膜を作りやすくなる。この結果、本発明により形成された塗膜は緻密になり、水が入る、または凍結融解性時にはクラックが始まると考える粒子間の隙間が小さくなり、あるいは粒子間の融着がしやすくなり、耐水性時の白化、若しくは凍結融解性時のクラックが起こりにくい塗膜になる。
【0008】
また、重量粒子径分布のピーク数は1つであっても2つ以上のピークであってもかまわないが、2つ以上のピークを持つことが塗膜の耐水性、耐凍結融解性において好ましい。本発明において2つ以上のピークとは、完全に分かれたピークが2つ以上でもショルダー部に見られるピークも1つと数えた2つのピークの場合でも、2つ以上のピークと数える。
【0009】
例えば、Dwの値の大きいものと小さいもの2種のアクリルシリコーンエマルジョン組成物をブレンドすることにより、ブレンド品のDwの値はブレンドされた2種のアクリルシリコーンエマルジョン組成物のうちDwの値が大きいものの値に近づく。一方、ブレンド品のDnの値はブレンドされた2種のアクリルシリコーンエマルジョン組成物のうちDnの値が小さいものの値に近づく。したがって、この場合にはDw/Dnの値が大きくなり好ましい。
【0010】
ここで本発明における重量平均粒子径Dw、数平均粒子径Dn、あるいは重量粒子径分布は動的光散乱法により測定できる。具体的には以下の方法で測定した値である。アクリルシリコーンエマルジョンをイオン交換水で5〜15万倍に希釈し、十分に攪拌混合した後、石英硝子セルにフィルタを通して採取し、これを動的光散乱光度計「LPA−3100」[大塚電子(株)製]の所定の位置にセットして、以下の測定条件下で測定し、測定結果をレーザー粒径解析システム「LPA−3000」[大塚電子(株)製]で処理して求めた。
【0011】
測定温度:24±1℃
クロックレート(Clock Rate):20sec
コレレ-ションチャンネル(Corelation Channel):256
積算測定回数:200個
光散乱角:90°
【0012】
本発明のアクリルシリコーンエマルジョン組成物は、たとえばイオン交換水中で、重合温度30〜100℃、重合開始剤として過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩化合物、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド等の有機化酸化物、α,α´−アゾビスイソブチロニトリル等の有機アゾ系重合開始剤等を使用し、(メタ)アクリル酸エステル単量体、重合性カルボン酸、重合性乳化剤、および、1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物、の混合物を乳化重合することにより調整される。この場合、1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物は乳化重合時にラジカル共重合しないが、他の原料(重合性化合物)が乳化共重合する場に存在することが必要である。
【0013】
なお本発明のアクリルシリコーンエマルジョン組成物は、どのような工程で製造されたものでも重量平均粒子径Dwおよび数平均粒子径Dnが前記範囲の値であればよい。前述のとおり重合した2種類以上のアクリルシリコーンエマルジョン組成物をブレンドしたものでも構わない。
【0014】
アクリルシリコーンエマルジョンの組成は(メタ)アクリル酸エステル単量体(A)60〜97重量%、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)1〜10重量%、重合性乳化剤(C)1〜10重量%、および1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(D)1〜20重量%からなり、ましくは(メタ)アクリル酸エステル単量体(A)50〜96重量%、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)1〜10重量%、重合性乳化剤(C)1〜10重量%、1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(D)1〜20重量%、およびエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル単量体(E)1〜10重量%である。
【0015】
(メタ)アクリル酸エステル単量体(A)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリシクロデシル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリシクロデシル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等があげられ、これらの単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。
【0016】
カルボキシル基含有不飽和単量体(B)は、式Iまたは式IIで表されるヒドロキシプロピオン酸のアクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルのコハク酸エステル等があげられ、これらの単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。これらのうちヒドロキシプロピオン酸のアクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルのコハク酸エステルを含む場合、塗膜の耐水性、耐アルカリ性が向上し好ましい。これらの重合性カルボン酸は1〜10重量%使用され。1重量%以上とすることで、塗膜の密着性、造膜性、架橋性が向上する。10重量%を超えて使用すると、塗膜の耐水性、耐アルカリ性等や耐候性(特に耐変褪色性)が悪化す
【0017】
【化5】
Figure 0004072781
【0018】
【化6】
Figure 0004072781
【0019】
重合性乳化剤(C)としては、種々分子量(EO付加モル数の異なる)のポリエチレングリコールモノアクリレートやメタクリレート、ポリオキシエチレン・アルキルフェニルエーテルアクリル酸エステル、ポリオキシエチレン・アルキルフェニルエーテルメタクリル酸エステル、2−アクリロイルオキシエチルスルホン酸アンモニウム、2−メタクリロイルオキシエチルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレングリコールのモノマレイン酸エステルおよびその誘導体、ポリオキシアルキレン・アルキルエーテル・燐酸エステル等があげられ、これらの重合性乳化剤を単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。これら重合性乳化剤は1〜10重量%使用されるのが好ましい。1重量%未満の場合には、乳化重合時にコアギュラムが多くなり、また、塗料としたときの機械的貯蔵安定性が不十分となる場合がある。10重量%を超える場合には、塗料としたときの塗膜の耐水性、耐アルカリ性等が悪化する場合がある。
【0020】
1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(D)としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロピルオキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメトキシシラン等があげられ、これらの化合物は単独、もしくは、2種類以上の混合物であってもよい。また、これらの化合物の(部分)縮合物であってもよい。1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物は1〜20重量%使用されるのが好ましい。1重量%以上とすることで、塗膜としたときの架橋性が高まり、長期に渡る耐候性が得られる。また、耐溶剤性、耐汚染性にも優れたものとなる。20重量%を超えて使用する場合と、アクリルシリコーンエマルジョンを調整する際に、凝集、ゲル化を起こしやすくなり、塗膜が硬く、脆くなりワレ、剥がれ等を起す場合がある。
【0021】
また1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物以外の加水分解性シリコーン化合物を併用することもできる。併用可能な加水分解性シリコーン化合物としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、およびこれらの(部分)縮合物などがあげられる。
【0022】
エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル単量体(E)としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピルメタクリレート等があげられ、これらは単独、もしくは2種類以上の混合物であってもよい。これらのエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル単量体は1〜10重量%使用すると塗膜の耐溶剤性、耐候性が向上するので好ましい。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例のみに限定されるわけではない。なお実施例中の各評価は、次の方法により測定および判定を行うものとする。
【0024】
ここに、試験に供する塗料は、アクリルシリコーンエマルジョンに対し造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール モノイソブチレート(チッソ(株)の製品CS−12に相当)を5PHR添加したものを用いた。
【0025】
(1)耐候性(JIS K 5400に準拠して行う)
塗料をJIS A 5413石綿セメントパーライト板に塗膜厚が50μm前後になるように塗装し、常温で10分間乾燥の後、80℃で30分間強制乾燥した。この塗板上にさらに塗料を塗膜厚が50μm前後になるように塗装し、常温で10分間乾燥の後、80℃で30分間強制乾燥した。これを常温で2週間乾燥した。乾燥後の塗板を用い、サンシャインウエザオメーター(SWOM)を使用し、4000時間促進耐候性試験を行った。光沢保持率(促進耐候性試験後の光沢/試験前の光沢×100で表す)が80%以上(光沢保持率が高いほど耐候性は優れている)で、色差(ΔE)が2以下の場合を合格とする。それ以外は不合格とする。
【0026】
光沢は、光沢計(日本電色工業(株)”VG−1D”)を使用して、JIS Z 8714に従い60°鏡面光沢値を測定し、耐久性試験前の初期鏡面光沢値に対する測定時の鏡面光沢値の百分率を光沢保持率(%)とする。
【0027】
色差は、色差計(日本電色工業(株)”ND−1001DP”)を使用して、JIS Z 8809規定のL***表面系上での色座標で示される色度を測定し、耐久性試験前の初期色度と測定時の色差とのL***表色系色座標上での2点間の距離を色差(ΔE)とする。
【0028】
(2)耐水性
塗料をガラス板に10ミルのアプリケーターで塗布し、10分間常温で乾燥した後、80℃で30分間強制乾燥した。この塗板を常温で5日間乾燥した後、60℃温水中に浸漬し24時間試験を行う。さらに、塗板を温水中に浸漬したまま、温水が入っている容器を自然放冷下におき、24時間試験を継続する。試験後の塗膜の状態を観察し評価する。
○:塗膜状態に変化がなく、試験前と同じである。合格
△:塗膜がやや白化するが、乾燥後元に戻る。合格
×:塗膜が白化する。乾燥後も元に戻らない。不合格
【0029】
(3)耐凍結融解性(ASTM A法に準拠して行う)
塩ビ系シーラーで全面をシールしたJIS A 5413石綿セメントパーライト板に塗膜厚が50μm前後になるように塗装し、常温で10分間乾燥の後、80℃で30分間強制乾燥した。この塗板上にさらに塗料を塗膜厚が50μm前後になるように塗装し、常温で10分間乾燥の後、80℃で30分間強制乾燥した。これを常温で2週間乾燥した。乾燥後の塗板を用い、熱冷サイクル試験機を使用し、100サイクル耐凍結融解性試験を行った。塗板を浸水24時間後、水の入ったバットに浸漬させ、+20℃で2時間後、1時間で−20℃に冷却し、さらに2時間−20℃を保持する。その後、1時間で+20℃まで昇温し、計6時間で1サイクルとする。100サイクル試験後の塗膜の状態を観察し評価する。
【0030】
○:塗膜状態に変化がなく、試験前と同じである。合格
△:塗膜の凹部に数ヶ所クラックが見られる。合格
×:塗膜の全面にクラックが見られる。不合格
【0031】
以下の実施例、比較例においては表中の各々の原料は、示されている重量の5倍(g)で実施するものとし、また表中の略号の意味は下記のとおりである。
【0032】
SE−10N:重合性乳化剤。α−スルホ−ω−(1((ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩。(旭電化(株)製のアデカリアソープSE−10Nに相当)
β−CEA:重合性カルボン酸。アクリル酸/ヒドロキシプロピオン酸のアクリル酸エステル/ジ(ヒドロキシプロピオン酸エステル)のアクリル酸エステル/トリ(ヒドロキシプロピオン酸エステル)のアクリル酸エステルの混合物。(ローヌ・プーラン(株)製のシッポマーβ−CEAに相当)
M−100:脂環式のエポキシ基を有する不飽和単量体。3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート。(ダイセル化学(株)の製品)
KBM−403:1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物。γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。(信越シリコーン(株)の製品)
【0033】
実施例1
攪拌装置、温度計、コンデンサー、モノマー供給ポンプを備えた2Lの四つ口フラスコにイオン交換水360gと表1の実施例1に示された原料aを仕込む。これとは別にイオン交換水150gと表1の実施例1に示された原料bの混合物をホモジナイザー(日本精機(株)製マキシマムホモジナイザー)を用い、5000rpmで10分間乳化する。(これをEM−1とする。)
イオン交換水25g、過硫酸アンモニウム(過硫酸塩化合物)2.5gの混合物をEM−1に添加し、攪拌して重合開始剤を溶解する。(これをEM−2とする。)
EM−2の10重量%をフラスコに仕込み、攪拌しながら80℃まで30分間で昇温する。80℃で30分間重合を継続した後、残りのEM−2をモノマー供給ポンプでフラスコ内に3時間で供給する。供給終了後、さらに1.5時間重合を継続した後、30℃まで冷却する。
【0034】
アクリルシリコーンエマルジョンを攪拌しながら、PH(25℃)が8.0〜9.5になるように(共重合しているカルボン酸の中和率が60%から80%程度になる量)25%アンモニア水を徐々に添加する。このようにして実施例1のアクリルシリコーンエマルジョンを得る。
【0035】
得られたアクリルシリコーンエマルジョンの特性値(Dw、Dw/Dn)の測定値を表4示す。また表6に試験結果を示す。
【0036】
実施例2〜3
各原料組成を表1のように変える以外は、実施例1と同様にして作製した。得られたアクリルシリコーンエマルジョンの特性値(Dw、Dw/Dn)の測定値を表4示す。また表6に試験結果を示す。
【0037】
実施例4
各原料組成を表2の製造例1のように変える以外は、実施例1と同様にして作製してアクリルシリコーンエマルジョンを得る。これを実施例1で得られたアクリルシリコーンエマルジョンに、1/1(重量比)で配合されるようにフラスコに仕込む。これを2時間攪拌し、均一なアクリルシリコーンエマルジョンを得た。得られたアクリルシリコーンエマルジョンの特性値(Dw、Dw/Dn)の測定値を表4示す。また表6に試験結果を示す。
【0038】
実施例5
各原料組成を表2の製造例2のように変える以外は、実施例1と同様にして作製してアクリルシリコーンエマルジョンを得る。これを実施例2で得られたアクリルシリコーンエマルジョンに、1/1(重量比)で配合されるようにフラスコに仕込む。これを2時間攪拌し、均一なアクリルシリコーンエマルジョンを得た。
【0039】
得られたアクリルシリコーンエマルジョンの特性値(Dw、Dw/Dn)の測定値を表4示す。また表6に試験結果を示す。
【0040】
実施例6
各原料組成を表2の製造例3のように変える以外は、実施例1と同様にして作製してアクリルシリコーンエマルジョンを得る。これを実施例3で得られたアクリルシリコーンエマルジョンに、1/1(重量比)で配合されるようにフラスコに仕込む。これを2時間攪拌し、均一なアクリルシリコーンエマルジョンを得た。
【0041】
得られたアクリルシリコーンエマルジョンの特性値(Dw、Dw/Dn)の測定値を表4示す。また表6に試験結果を示す。
【0042】
比較例1〜3
各原料組成を表3のように変える以外は、実施例1と同様にして作製した。得られたアクリルシリコーンエマルジョンの特性値(Dw、Dw/Dn)の測定値を表5示す。また表7に試験結果を示す。
【0043】
なお、重量粒子径分布は実施例1〜3および比較例1〜3はピークが1つであり、実施例4〜6はピークが2つであった。
【0044】
【表1】
Figure 0004072781
【0045】
【表2】
Figure 0004072781
【0046】
【表3】
Figure 0004072781
【0047】
【表4】
Figure 0004072781
【0048】
【表5】
Figure 0004072781
【0049】
【表6】
Figure 0004072781
【0050】
【表7】
Figure 0004072781
【0051】
【発明の効果】
本発明のアクリルシリコーンエマルジョンは、耐凍結融解性および耐水性が際だって優れた塗膜を与える。

Claims (3)

  1. 重量平均粒子径Dwおよび数平均粒子径DnがDw/Dn≧1.2であり、かつDw≦200nmであるアクリルシリコーンエマルジョン組成物であり、(メタ)アクリル酸エステル単量体(A)60〜97重量%、式Iまたは式IIで表される重合性カルボン酸の1種または2種以上の混合物であるカルボキシル基含有不飽和単量体(B)1〜10重量%、
    Figure 0004072781
    Figure 0004072781
    重合性乳化剤(C)1〜10重量%、および1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(D)1〜20重量%からなるアクリルシリコーンエマルジョン組成物。
  2. (メタ)アクリル酸エステル単量体(A)50〜96重量%、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)1〜10重量%、重合性乳化剤(C)1〜10重量%、1分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(D)1〜20重量%、およびエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル単量体(E)1〜10重量%からなる、請求項1記載のアクリルシリコーンエマルジョン組成物。
  3. 重量粒子径分布が2つ以上のピークを持つ、請求項1または請求項2に記載のアクリルシリコーンエマルジョン組成物。
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