JP2869552B2 - 水性グロスペイント組成物 - Google Patents
水性グロスペイント組成物Info
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Description
性を有する皮膜を与えることのできる水性グロスペイン
ト組成物に関する。特に、この水性グロスペイント組成
物は、耐水性と光沢性、特に鮮明な映像を写すことがで
きる光沢性(仮りに「鮮映性」という。)に優れた塗膜
を与えることができるので、マスチック、弾性塗装材等
のトップコーティングに適するものである。
に較べて、溶剤の揮散が少ないために、低公害性、安全
性、省資源性等の点で優れていて、種々の分野で用いら
れており、かつ今後さらに用途の拡大が期待されてい
る。
は、水性系のものは溶剤系のものに較べて、塗膜の光沢
性(特に鮮映性)及び耐水性に劣るなどの欠点があるた
め、現在でも有機溶剤の放散を伴なう溶剤系のものが多
く用いられている。水性系のグロスペイントの上記の欠
点を改良するために、たとえば粒子径が微細である樹脂
水性分散液を使用する方法、或いは水溶性樹脂をブレン
ドする方法等が試みられているが、前者の方法は一般に
乳化剤が多量に用いられるために塗膜の耐水性が劣る
し、後者の方法は常温乾燥では耐水性の充分な塗膜が得
られないので、いずれも充分に満足のいくものでなく、
一般には使用されていない。
に鮮映性及び耐水性に優れた塗膜を与えることのできる
水性グロスペイント組成物を提供しようとするものであ
る。
ント組成物は、(A)アルド基若しくはケト基を含有
するカルボニル基含有不飽和単量体0.3〜20重量%
と、エチレン性不飽和カルボン酸0〜10重量%と、
アクリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜10の
アルキルエステル、ビニル芳香族化合物、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、飽和カルボン酸ビニルエス
テル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタ
ジエン及びエチレンよりなる群から選ばれた少なくとも
1種の不飽和単量体55〜99.7重量%と、前記
〜の不飽和単量体以外の他の不飽和単量体0〜15重
量%との単量体混合物の乳化重合によって得られたカル
ボニル基含有共重合体樹脂水性分散液、(B)顔料、
(C)(イ)アルド基若しくはケト基を含有するカルボ
ニル基含有不飽和単量体1〜30重量%と、(ロ)エチ
レン性不飽和カルボン酸10〜65重量%と、(ハ)ア
クリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜10のアル
キルエステル、ビニル芳香族化合物、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタ
ジエン及びエチレンよりなる群から選ばれた少なくとも
1種の不飽和単量体5〜89重量%と、(ニ)前記
(イ)〜(ハ)の各単量体以外の他の不飽和単量体0〜
50重量%との単量体混合物の溶液重合によって得られ
たカルボニル基含有共重合体樹脂、及び(D)分子中に
少なくとも2個のヒドラジノ基(−NHNH2 )を有す
るヒドラジン誘導体を含有してなり、前記の(C)カル
ボニル基含有共重合体樹脂の含有量が前記の(B)顔料
に対して0.1〜10重量%であり、前記の(B)顔料
の濃度が全不揮発分量に対して15〜60重量%である
ことを特徴とする組成物である。
ト基を含有するカルボニル基含有共重合体樹脂」とは、
アルド基若しくはケト基を含有し、したがってそのアル
ド基若しくはケト基にもとづくカルボニル基を含有する
共重合体樹脂をいうのであり、同様に本明細書に記載す
る「アルド基若しくはケト基を含有するカルボニル基含
有不飽和単量体」とは、アルド基若しくはケト基を含有
し、したがってそのアルド基若しくはケト基にもとづく
カルボニル基を含有する不飽和単量体をいうのである。
重合体樹脂水性分散液は、前記したように、アルド基
若しくはケト基を含有するカルボニル基含有不飽和単量
体0.3〜20重量%と、エチレン性不飽和カルボン
酸0〜10重量%と、アクリル酸若しくはメタクリル
酸の炭素数1〜10のアルキルエステル、ビニル芳香族
化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、飽和
カルボン酸ビニルエステル、ハロゲン化ビニル、ハロゲ
ン化ビニリデン、ブタジエン及びエチレンよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の不飽和単量体55〜99.
7重量%と、前記〜の不飽和単量体以外の他の不
飽和単量体0〜15重量%との単量体混合物の乳化重合
によって得られた共重合体樹脂の水性分散液である。こ
の種の共重合体樹脂水性分散液は、たとえば特公昭58
−20991号、同61−6861号、特開昭57−3
850号及び同58−96643号の各公報に記載され
ていて公知である。
及び無機系顔料のいずれであってもよく、またその両顔
料を併用することもできるし、体質顔料や着色顔料のい
ずれをも使用できるし、さらにその両者を併用すること
もできる。その顔料の具体例としては、炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、マイカ粉、バライト、微粉末シリ
カ、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウムなどの無機系体質
顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、リトポン、カーボンブラ
ック、黒色酸化鉄、黄土、黄色酸化鉄、チタン黄、ベン
ガラ、酸化鉄粉、群青、酸化クロムなどの無機系着色顔
料;ハンザイエロー、パーマネントイエロー、パーマネ
ントレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーンなどの有機系着色顔料等があげられる。
直接に添加することができるが、分散剤として後述する
(C)アルド基若しくはケト基を含有するカルボニル基
含有共重合体樹脂の水性液を使用して顔料ペーストにし
てから添加することができるし、さらには他の顔料分散
剤や増粘剤等を用いた顔料ペーストにして添加するのが
一般的である。
若しくはケト基を含有するカルボニル基含有共重合体樹
脂を、前記の(イ)〜(ニ)の不飽和単量体混合物の共
重合による製造方法について以下において主として詳述
するが、ここでは同時に、前記の〜の単量体の乳化
重合によって本発明で使用する(A)樹脂水性分散液を
製造する場合のことについても、多少の言及をすること
がある。
脂製造用の前記の(イ)アルド基若しくはケト基を含有
するカルボニル基含有不飽和単量体としては、たとえば
アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルス
チロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキル
ケトン(たとえばビニルメチルケトン、ビニルエチルケ
トン、ビニルブチルケトンなど)、一般式
は炭素数1〜3個のアルキル基、R3 は炭素数1〜3個
のアルキル基、R4 は炭素数1〜4個のアルキル基を示
す。)で表わされるアクリル(又はメタクリル)オキシ
アルキルプロペナール、ジアセトンアクリレート、アセ
トニルアクリレート、ジアセトンメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートアセチルアセテート、
ブタンジオール−1,4−アクリレートアセチルアセテ
ート等があげられる。特に好ましいその(イ)単量体は
ジアセトンアクリルアミド、アクロレイン及びビニルメ
チルケトンである。これらの単量体は2種以上を併用し
てもよい。
カルボニル基含有不飽和単量体の量は、共重合させる
(イ)〜(ニ)の不飽和単量体混合物の全量中1〜30
重量%、好ましくは3〜15重量%である。(イ)不飽
和単量体の使用量が少なすぎると、生成共重合体樹脂中
のアルド基若しくはケト基の含有量が少なくなり、
(D)ヒドラジン誘導体による架橋構造密度が低下し、
製品グロスペイント組成物塗膜の耐水性が低下してく
る。また、(イ)不飽和単量体の使用量が多くなりすぎ
ると、生成共重合体樹脂が、(ロ)不飽和単量体の含有
量の少ないものとなり、アルカリ添加によっても可溶化
が不充分となるし、顔料との親和性も低下し、顔料の分
散性が悪くなる。
液を製造するための前記のアルド基若しくはケト基を
含有するカルボニル基含有不飽和単量体としても、前記
した(イ)単量体用のものと同様の単量体が使用され
る。
脂製造用の前記の(ロ)エチレン性不飽和カルボン酸
は、モノカルボン酸であっても、多カルボン酸であって
もよいが、好ましくは3〜5個の炭素原子を有するモノ
オレフィン性不飽和カルボン酸である。特に、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましい。エチレン性
不飽和カルボン酸の量は、(イ)〜(ニ)の全単量体混
合物中10〜65重量%、好ましくは20〜50重量%
である。同単量体の量が少なすぎると、製品の水性グロ
スペイント組成物の顔料の分散性及び貯蔵安定性が悪く
なる。また、同単量体の量が多くなりすぎると、相対的
に単量体(イ)の量が少なくなり、製品のグロスペイン
ト組成物の塗膜の耐水性が低下してくるし、顔料との親
和性も悪くなる。
含有共重合体樹脂水性分散液を製造するための前記の
エチレン性不飽和カルボン酸としても、前記した(ロ)
不飽和単量体用のものと同様の単量体が使用される。
は、前記した種々の単量体から選定されるものが使用さ
れるが、その使用量は、(イ)〜(ニ)の全単量体混合
物中5〜89重量%、好ましくは30〜70重量%であ
る。その量が少なすぎると、製品の水性グロスペイント
組成物塗膜の耐水性が低下してくる。その理由は、必ず
しも明確でないが、多分、生成共重合体樹脂が(A)樹
脂水性分散液の樹脂や顔料との親和性が悪くなるためで
はないか、と推測される。また、その量が多すぎると、
相対的に生成共重合体樹脂中の(イ)単量体や(ロ)単
量体の含有量が低下するため、水性グロスペイント用組
成物の固化皮膜の耐水性が低下したり、顔料の分散性が
悪くなる。
は、前記の(イ)〜(ハ)の各不飽和単量体以外の単量
体が使用されるが、この(ニ)不飽和単量体の使用量
は、(イ)〜(ニ)の全単量体混合物に対して0〜50
重量%の範囲であり、この(ニ)不飽和単量体は必須成
分ではない。その(ニ)不飽和単量体の具体例として
は、たとえばモノオレフィン性不飽和カルボン酸アミド
(たとえばアクリルアミド、メタクリルアミド、イタコ
ン酸アミドなど)、モノオレフィン性不飽和カルボン酸
アミドのN−アルキル及び/又はN−アルキロール誘導
体(たとえばN−メチルアクリルアミド、N−イソブチ
ルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミド)、モノオレフィン性不飽和スルホン酸
(たとえばビニルスルホン酸、メチルアクリルアミドプ
ロパンスルホン酸など)等があげられる。これらの
(ニ)不飽和単量体は2種以上を併用して共重合させる
ことができる。
含有共重合体樹脂水性分散液を製造するための前記した
不飽和単量体としても、前記した(ニ)不飽和単量体
と同様の単量体が適宜に使用できる。
基含有共重合体樹脂を製造するための重合、すなわち
(C)アルド基若しくはケト基を含有するカルボニル基
含有共重合体樹脂を得るための前記の(イ)〜(ニ)の
不飽和単量体混合物の重合は溶液重合で行い、(A)カ
ルボニル基含有共重合体樹脂水性分散液を得るための前
記した〜の不飽和単量体混合物の重合は、乳化重合
により行う。」
定されないが、生成共重合体樹脂の溶解性及び水との混
合性の点から水溶性若しくは親水性の溶剤が好ましい。
その具体例としては、1〜4個の炭素原子を有するモノ
アルコール類、たとえばメチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール及びt−ブチルアルコール;
エチレングリコール及びその誘導体、たとえばエチレン
グリコールモノメチルエーテル、同モノエチルエーテ
ル、同モノプロピルエーテル、同モノブチルエーテル;
ジエチレングリコール及びその誘導体、たとえばジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、同モノエチルエー
テル、同モノプロピルエーテル、同モノブチルエーテ
ル;その他1,4−ジオキサンなどがあげられる。ま
た、水を重合溶媒として用いてもよい。これらの溶剤は
1種類を用いてもよいし、2種以上を適宜に併用しても
よい。その溶剤は、一般には沸点200℃以下のものが
重合後の留去、或いは乾燥スピードの点で好ましい。
は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニト
リルなどのアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド
などの有機過酸化物系開始剤;アゾ系化合物;その他過
酸化水素、過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物系開
始剤等が使用できる。これらの開始剤は溶媒への溶解度
等に応じて適宜に1種類を単独で使用してもよいし、2
種以上を適宜に併用することもできる。また、これらの
開始剤に、ロンガリット、L−アスコルビン酸、有機ア
ミンなどの還元剤を併用してレドックス開始剤として用
いてもよい。
水溶性の重合開始剤により重合を行なわせる方法や、ソ
ープフリー重合により重合を行なわせる方法等が用いら
れる。その乳化剤としては、各種のアニオン性、カチオ
ン性及びノニオン性の乳化剤、さらには高分子乳化剤が
あげられる。特に好ましい乳化剤は、特開昭64−48
801号公報に記載されているカルボニル基含有高分子
乳化剤である。
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの
無機過酸化物が好ましい。これらの無機過酸化物には、
前記したような還元剤を併用してレドックス開始剤とし
て用いてもよい。
々の方法を用いることができる。たとえば一括仕込法、
モノマー添加法、エマルジョン添加法等の種々の方法を
用いることができる。また、添加する単量体の組成を逐
次に変化させるシード重合法、又はパワーフイド重合法
等も用いることができる。
て、所望の皮膜物性を得るために分子量を調整すること
ができる。その連鎖移動剤としては、たとえば各種のメ
ルカプタン類、α−メチルスチレン、ハロゲン化アルキ
ル、アルコール類などがあげられる。その使用量は、全
単量体に対して0.03〜5重量%である。
少なくとも2個のヒドラジノ基を有するヒドラジンとし
ては、たとえば2〜10個、特に4〜6個の炭素原子を
有するジカルボン酸ジヒドラジド(たとえば蓚酸ジヒド
ラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジ
ド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジ
ド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジ
ド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジ
ド)、2〜4個の炭素原子を有する脂肪族水溶性ジヒド
ラジン(たとえばエチレン−1,2−ジヒドラジン、プ
ロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−
ジヒドラジンなど)があげられる。
であり、Yは水素原子又はメチル基であり、Aはアクリ
ルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル又は無水マレイン酸の各単位であ
り、Bはアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル又は無水マレイン酸
と共重合可能な単量体の単位である。また、k、m及び
nは下記の各式 2モル%≦k≦100モル% 0モル%≦(m+n)≦98モル% (k+m+n)=100モル% を満足する数を示す。〕で表わされるポリマーも、その
ヒドラジン誘導体として使用できる。かかるポリマー
は、たとえば特開昭55−6535号公報に詳述されて
いる。
上詳述した(A)成分〜(D)成分の各成分を含有して
なるものであるが、(A)成分と(B)成分の量比は、
{(A)成分の不揮発分重量}/{(A)成分の不揮発
分重量+(B)成分の重量}比が15〜65%、好まし
くは30〜60%になる割合である。(A)成分量が少
なすぎると光沢性に優れた塗膜が得られなくなるし、逆
に(A)成分量が多すぎると塗膜の隠ぺい性が不足して
くる。
ロスペイント組成物の全不揮発分量に対する顔料濃度
(PWC)で15〜60重量%である。PWCが低すぎ
ると塗膜の光沢性が優れているが、隠ぺい性が不足する
し、PWCが高すぎると、塗膜の光沢性が低下し、グロ
スペイントとして適さなくなる。
作用をすると同時に、グロスペイント組成物の塗膜の乾
燥後は、(D)成分と反応して架橋結合を生じ、塗膜の
耐水性を向上せしめる作用をする。そのために、(C)
成分は、通常の顔料分散剤と異なり、これを多量に添加
しても乾燥塗膜の耐水性の低下が少ないので、通常の顔
料分散剤を用いる場合の顔料に対する分散剤の添加量
(通常、0.1〜2重量%程度)よりも多量に添加する
ことができる。そして、(C)成分を比較的に多量に添
加すると、(C)成分は顔料分散剤としての作用のほか
にバインダーとしての作用をさせることができるばかり
でなく、光沢性、特に鮮映性に優れた塗膜が得られる。
して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%
である。その使用割合が少なすぎると充分な顔料の分散
効果が得られないし、塗膜の光沢性、鮮映性及び塗料の
貯蔵安定性が低下してくる。また、その使用量が多すぎ
ると、それに見合う効果の向上が得られないばかりでな
く、耐水性が低下する。
体のヒドラジノ基に対する(A)成分及び(C)成分中
に含まれるアルド基若しくはケト基にもづく全カルボニ
ル基のモル比、すなわち(>C=O)/(−NHN
H2 )モル比で、好ましくは0.2〜5.0、より好ま
しくは0.3〜2.0になる割合である。(D)成分の
割合が少なすぎると、(A)成分及び(C)成分の各樹
脂相互間の架橋が不充分となるため塗膜の耐水性が低下
してくる。また、その割合が多すぎても、それに見合う
だけの耐水性の向上が得られないばかりでなく、塗膜が
もろいものとなったりする。
工程のうちの、(A)成分の重合工程及び(C)成分の
重合工程以外であれば、いつでもよいが、一般的には
(A)成分、又は(C)成分のカルボキシル基が中和さ
れた状態のものに添加するのが、グロスペイント組成物
の貯蔵安定性の点から好ましい。
前記した(A)成分〜(C)成分のほかに、この種のグ
ロスペイントに配合されることのある各種の添加剤、た
とえば増粘剤、消泡剤、可塑剤、造膜助剤等を適宜に配
合することができる。
膜の耐水性、光沢性、鮮映性に優れているので、弾性塗
材等のトップコーティングに適するものである。
液調製例、実施例及び比較例をあげて詳述する。これら
の例において記載の「部」は重量部を、また「%」は重
量%をそれぞれ意味する。
温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内にイソプロパ
ノール100部を装入した。
た。 イソプロパノール 100部 アクリル酸メチル 45部 アクリル酸ブチル 10部 アクリル酸 35部 ジアセトンアクリルアミド 10部 アゾビスイソブチロニトリル 4部
た反応容器内を窒素ガスで置換したのち、80℃に昇温
してから、前記の単量体等の混合物を2時間かけて徐々
に添加しながら同温度に2時間保って反応させた。
化ナトリウム水溶液198部及び水350部を加えたの
ち、20mmHg及び湯浴温度80℃の減圧下の加熱に
より、イソプロパノールと水の混合物500部を留去し
て、カルボニル基含有共重合体樹脂の水溶液350部を
得た。この樹脂水溶液は、PH8.5、不揮発分含量3
2%の透明な溶液であった。
に変更し、そのほかは合成例1と同様にして反応させ、
同様の後処理をして表1に示す各共重合体樹脂水溶液を
得た。
温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、下記の混
合物からなる乳化剤水溶液を装入した。
記のものをそれぞれ用意した。 供給物I: 水 200部 前記のアニオン性乳化剤Aの35%水溶液 25部 アクリル酸 5部 ジアセトンアクリルアミド 14部 アクリル酸ブチル 205部 スチレン 242部 供給物II:水85部中に過硫酸カリウム2.5部を溶
解した水溶液
を窒素ガス置換したのち、前記の供給物Iの10%を加
え、その混合物を90℃に加熱した。次いで、供給物I
Iの10%を加えたのち、同温度を保持しながら残りの
供給物I及び供給物IIを3〜3.5時間かけて一様に
並行して徐々に供給して重合させた。その供給終了後さ
らに1.5時間90℃に保持して乳化重合させた。
えてPH8に調整し、共重合体樹脂水性分散液を得た。
この共重合体樹脂の造膜温度は25℃であった。
ほかは調製例1と同様にして共重合体樹脂水性分散液を
調製した。
液3.1部、水50部、28%アンモニア水0.2部、
消泡剤(サンノプコ株式会社商品名 SNデフォーマー
315)2部、2%ヒドロキシエチルセルロース水溶液
10部、及び酸化チタン100部をディスパーで混合
し、顔料ペーストを調製した。
分散液調製例1で得られた水性樹脂分散液210部、ベ
ンジルアルコール15部、及び20%アジピン酸ジヒド
ラジド水溶液5部を混合して水性グロスペイントとし
た。この水性グロスペイントの顔料濃度(PWC)は5
0%であった。この水性グロスペイントについて下記の
貯蔵安定性、塗膜光沢、塗膜耐水性、塗膜耐アルカリ
性、塗膜耐候性及び塗膜の隠ぺい性の各試験をした。
U値)を測定して、粘度変化を調べた。
℃、65%RHで48時間乾燥後、60°鏡面光沢
(%)を測定した。
回塗りした後、20℃、65%RHで7日間乾燥させて
試験片とした。この試験片を7日間水中に浸漬後、取出
して乾燥して60°鏡面光沢(%)を測定し、水浸漬後
の光沢の保持率を測定した。また、同様の水浸漬後の塗
膜のブリスターの発生状態を目視により、さらに塗膜の
軟化状態を指触により調べ、それぞれ下記の基準で評価
した。
の基準により判定する(後記の表10参照)。
っかいて、ハガレ等を観察し、下記の基準で評価する。 ○・・・ 基材界面からのハガレ又は塗膜中間層での凝集破
壊が認められない。 △・・・ ハガレ又は凝集破壊が若干認められる。 ×・・・ ハガレ又は凝集破壊が起きている。
膜耐水性試験と同様の浸漬試験をし、同様の基準で評価
した。
験片を3か月間屋外に放置したのち、(c)塗膜耐水性
試験と同様の試験をし、光沢保持率を測定した。
い率0.95以上を○と評価し、それ未満を×と評価し
た。
まとめて記載し、またそのグロスペイントの物性試験結
果を表7にまとめて記載した。
に変更し、そのほかは実施例1に準じて各種のグロスペ
イントを調製し、得られた各グロスペイントについて実
施例1の場合と同様の試験を行なった結果を表7〜表9
にまとめて記載した。
315
グロスペイントは、比較例1〜9のグロスペイントと較
べて、塗膜の光沢性、塗膜の耐水性、耐アルカリ性、及
び耐候性がバランスよく優れている。
貯蔵安定性に優れ、耐水性、耐アルカリ性、光沢性及び
耐候性がバランスよく優れた塗膜を与えることができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)アルド基若しくはケト基を含有
するカルボニル基含有不飽和単量体0.3〜20重量%
と、エチレン性不飽和カルボン酸0〜10重量%と、
アクリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜10の
アルキルエステル、ビニル芳香族化合物、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、飽和カルボン酸ビニルエス
テル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタ
ジエン及びエチレンよりなる群から選ばれた少なくとも
1種の不飽和単量体55〜99.7重量%と、前記
〜の不飽和単量体以外の他の不飽和単量体0〜15重
量%との単量体混合物の乳化重合によって得られたカル
ボニル基含有共重合体樹脂水性分散液、(B)顔料、
(C)(イ)アルド基若しくはケト基を含有するカルボ
ニル基含有不飽和単量体1〜30重量%と、(ロ)エチ
レン性不飽和カルボン酸10〜65重量%と、(ハ)ア
クリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜10のアル
キルエステル、ビニル芳香族化合物、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタ
ジエン及びエチレンよりなる群から選ばれた少なくとも
1種の不飽和単量体5〜89重量%と、(ニ)前記
(イ)〜(ハ)の各単量体以外の他の不飽和単量体0〜
50重量%との単量体混合物の溶液重合によって得られ
たカルボニル基含有共重合体樹脂、及び(D)分子中に
少なくとも2個のヒドラジノ基(−NHNH2 )を有す
るヒドラジン誘導体を含有してなり、前記の(C)カル
ボニル基含有共重合体樹脂の含有量が前記の(B)顔料
に対して0.1〜10重量%であり、前記の(B)顔料
の濃度が全不揮発分量に対して15〜60重量%である
ことを特徴とする水性グロスペイント組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12986292A JP2869552B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 水性グロスペイント組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05302043A JPH05302043A (ja) | 1993-11-16 |
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JP (1) | JP2869552B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-24 JP JP12986292A patent/JP2869552B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH05302043A (ja) | 1993-11-16 |
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