JPH10308713A - 受信装置および受信方法 - Google Patents

受信装置および受信方法

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JPH10308713A
JPH10308713A JP9114712A JP11471297A JPH10308713A JP H10308713 A JPH10308713 A JP H10308713A JP 9114712 A JP9114712 A JP 9114712A JP 11471297 A JP11471297 A JP 11471297A JP H10308713 A JPH10308713 A JP H10308713A
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Toshihisa Momoshiro
俊久 百代
Yasunari Ikeda
康成 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送路がマルチパス妨害を有する場合におい
ても、正確な搬送波を再生する。 【解決手段】 FFT処理により副搬送波成分に分解さ
れたIチャンネルデータ801とQチャンネルデータ8
02は、差動復調回路803により差動復調され、FF
T窓位相誤差と再生搬送波位相誤差が除外される。差動
復調回路828では、再生搬送波周波数誤差と再生クロ
ック周波数誤差に依存した位相誤差が除外された後、I
軸データのみが出力され、RAM810に1シンボル分
毎に格納される。パイロット信号選択データ発生回路8
11は、基準となるパイロット信号選択データを適宜シ
フトさせて生成したデータをRAM810に供給し、そ
の結果読み出されたデータは、累積加算回路813によ
り累積加算される。最大値検出回路814は、累積加算
回路813の出力の最大値を検出し、そのときのパイロ
ット信号選択データのシフト量を再生搬送波周波数誤差
記憶回路822に記憶させる。再生搬送周波数誤差記憶
回路822は、最大値に対応するシフト量を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信装置および受
信方法に関し、特に、OFDM方式に基づく受信装置お
よび受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年デジタル信号を伝送する方法とし
て、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal F
requency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式
が提案されている。このOFDM方式は伝送帯域内に多
数の直交する副搬送波を設け、それぞれの副搬送波の振
幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift
Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulatio
n)によりディジタル変調する方式である。この方法で
は、多数の副搬送波で伝送帯域を分割するため、副搬送
波1波あたりの帯域は狭くなり、変調速度は遅くなる
が、搬送波の数が多数あるので総合の伝送速度は従来の
変調方式と変わらない。
【0003】このOFDM方式では多数の副搬送波が並
列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなるので、い
わゆるマルチパス妨害の存在する伝送路ではシンボルの
時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くする
ことができ、マルチパス妨害に対して強い方式であるこ
とが期待できる。
【0004】以上の様な特徴からOFDM方式は、マル
チパス妨害の影響を強く受ける地上波によるディジタル
信号の伝送に対して特に注目されている。このような地
上波によるディジタル信号の伝送としては、例えば、D
VB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)
などが有名である。
【0005】また最近の半導体技術の進歩により離散的
フ−リエ変換(以下FFT(Fast Fourier Transform)
と記述する)や離散的フ−リエ逆変換(以下IFFT
(Invert Fast Fourier Transform)と記述する)をハ
−ドウェアで実現することが可能となり、これらを用い
て簡単にOFDM方式に基づく変調を行ったり、また逆
に復調する事ができる様になった事もOFDM方式が注
目されてきた理由の一つである。
【0006】図10はOFDM受信機の構成例を示すブ
ロック図である。受信アンテナ101は、RF信号を捕
捉する。乗算回路102は、チューナ103から出力さ
れる所定の周波数を有する信号とRF信号とを乗算す
る。バンドパスフィルタ104は、乗算回路102の出
力から所望のIF信号を抽出する。A/D変換回路10
5は、バンドパスフィルタ104により抽出されたIF
信号をディジタル信号に変換する。
【0007】デマルチプレクサ106は、ディジタル化
されたIF信号からIチャンネル信号とQチャンネル信
号とを分離抽出する。ローパスフィルタ107,108
は、それぞれ、Iチャンネル信号とQチャンネル信号に
含まれている不要な高域成分を除去して基底帯域(ベー
スバンド)の信号に変換する。
【0008】複素乗算回路109は、数値コントロール
発振回路110より供給される所定の周波数の信号によ
り、基底帯域信号の持つ搬送波周波数誤差を除外した
後、高速フーリエ変換回路112に供給する。高速フー
リエ変換回路112はOFDM時間信号を周波数分解
し、IおよびQチャンネル受信デ−タを生成する。
【0009】相関値演算装置113は、基底帯域に変換
されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延さ
せたOFDM信号との相関値を求め、相関値が最大にな
るタイミングにおいて高速フーリエ変換回路112に演
算を開始させる。
【0010】搬送波周波数誤差演算回路114は、周波
数パワーの偏りを検出して搬送波周波数の誤差を算出
し、加算回路111に出力する。加算回路111は、搬
送波周波数誤差演算回路114と相関値演算回路113
の出力を加算して数値コントロール発振回路110に供
給する。
【0011】クロック周波数再生回路115は、Iチャ
ンネルデータとQチャンネルデータを参照して制御信号
を生成し、クロック発振回路116の発振周波数を制御
する。クロック発振回路116は、クロック周波数再生
回路115から供給される制御信号に応じてクロック信
号を生成し、出力する。
【0012】次に、以上の従来例の動作について説明す
る。
【0013】受信アンテナ101により捕捉されたRF
信号は、乗算回路102により、チューナ103より供
給された所定の周波数の信号と乗算される。乗算回路1
02より出力された信号は、バンドパスフィルタ104
に供給され、そこで、IF信号が抽出されることにな
る。
【0014】A/D変換回路105は、バンドパスフィ
ルタ104から出力されたIF信号をディジタル信号に
変換し、デマルチプレクサ106に供給する。デマルチ
プレクサ106は、ディジタル化された信号からIチャ
ンネル信号とQチャンネル信号とを分離抽出してローパ
スフィルタ107,108にそれぞれ供給する。ローパ
スフィルタ107,108は、それぞれ、Iチャンネル
信号とQチャンネル信号に含まれている不要な高域成分
である折り返し成分を除去して基底帯域の信号に変換す
る。
【0015】複素乗算回路109は、数値コントロール
発振回路110より供給される所定の周波数の信号によ
り、基底帯域信号の持つ搬送波の周波数誤差を除去して
高速フーリエ変換回路112に供給する。高速フーリエ
変換回路112はOFDM時間信号を周波数分解し、I
およびQチャンネル受信デ−タを生成する。
【0016】相関値演算回路113は、基底帯域に変換
されたOFDM時間信号と有効シンボル時間だけ遅延さ
せたOFDM信号の相関値を求め、相関値が最大になる
タイミングにおいて高速フーリエ変換回路112に演算
を開始させる。その結果、高速フーリエ変換回路112
は、送信側から送られてきたIチャンネル信号とQチャ
ンネル信号に含まれているデータを正確に抽出すること
ができる。
【0017】また、相関値演算回路113は、搬送波周
波数誤差演算回路114と協動して数値コントロール発
振回路110を制御するようになされている。以下、こ
れらの詳細な構成と動作について説明する。
【0018】図10に示す例では、再生搬送の波周波数
誤差は、副搬送波周波数間隔以下の成分と、副搬送波周
波数間隔単位の成分に分解されて検出される。即ち、相
関値演算回路113は、OFDM時間信号波形の周期性
を利用して相関値を演算することにより、OFDM信号
の副搬送波周波数間隔の±1/2までの搬送波周波数誤
差を算出する。また、搬送波周波数誤差演算回路114
は、高速フーリエ変換回路112の出力であるOFDM
信号の周波数成分の電力を演算することにより副搬送波
周波数間隔単位の周波数誤差を算出する。そして、相関
値演算回路113と搬送波周波数誤差演算回路114の
出力は、加算回路111により加算され、得られた値
(誤差値)に応じて、数値コントロール発振回路110
の発振周波数が制御される。
【0019】図11は、図10に示す搬送波周波数誤差
演算回路114の詳細な構成例を示す図である。この図
において、2乗回路203,204は、それぞれ、Iチ
ャンネル信号201とQチャンネル信号201を入力し
て2乗し、得られた結果(搬送波の電力に対応する値)
を出力する。加算回路205は、2乗回路203,20
4の出力を加算して出力する。差分演算回路206は、
加算回路205から出力された周波数の電力に対応する
信号を2つの領域(領域AとB)に分割し、それぞれの
領域の電力の合計を計算したのち、一方の領域(領域
A)の電力から他方の領域(領域B)の電力を減算して
出力する。平均値演算回路207は、差分値演算回路2
06から出力された差分値を数シンボルに亘って加算
し、得られた値をシンボル数で除算して、差分値の平均
値を算出して出力する。
【0020】次に、この例の動作について図12を参照
して説明する。
【0021】図12(A)は、数値コントロール発振回
路110の発振周波数(再生搬送波周波数)が正確に設
定されている場合における高速フーリエ変換回路112
から出力される信号の周波数配置(スペクトラム)を示
している。この図に示すように、Nポイントの高速フー
リエ変換が施されたデータは、0乃至(N−1)種類の
副搬送波により構成されている。いま、N/2を中心と
して、その左右の領域をそれぞれA,Bとすると、各領
域には、N/2種類の搬送波が含まれていることにな
る。
【0022】図12(A)に示すように、再生搬送波の
周波数が正確に制御されている場合には、領域Aと領域
Bに配置されている副搬送波の数は同一となるので、領
域Aと領域Bのそれぞれに含まれている副搬送波の電力
は等しくなる。また、図12(B)は、1副搬送波周波
数間隔(図3(A)参照)だけ周波数誤差を有する再生
搬送波周波数により基底帯域の信号を復調した場合に、
高速フーリエ変換回路112から出力される信号の周波
数配置を示している。この例の場合では、領域Aと領域
Bのそれぞれに配置されている副搬送波の数が等しくな
くなるので、それぞれの領域の電力は異なることにな
る。
【0023】図11に示す従来例では、以上のような原
理に基づいて、再生搬送波周波数の誤差を検出するよう
になされている。
【0024】即ち、2乗回路203,204は、それぞ
れ、Iチャンネル信号とQチャンネル信号を2乗して、
それぞれの信号の電力を算出する。加算回路205は、
2乗回路203,204の出力を加算し、差分演算回路
206に出力する。差分演算回路206は、加算回路2
05から出力された副搬送波の電力値のうち、領域Aに
属するものを加算した値から、領域Bに属するものを加
算した値を減算した値(領域AとBの電力差)を出力す
る。
【0025】いま、図12(A)に示すように、正しい
再生搬送波周波数により再生がなされている場合には、
領域Aと領域Bに含まれている副搬送波の各電力は等し
くなるので、差分演算回路206の出力は0となる。一
方、図12(B)に示すように、再生搬送波周波数が1
副搬送波周波数間隔の誤差を持つ場合、領域Aと領域B
に含まれている副搬送波の各電力の差分は、1副搬送波
成分に対応する値となる。
【0026】平均値回路207は、信号に含まれている
雑音等の影響を除外するため、差分演算回路206の出
力の数シンボル分の平均値(電力差の平均値)208を
求めて出力する。数値コントロール発振回路110は、
平均値回路207の出力に応じて発振周波数を変化させ
る。その結果、数値コントロール発振回路110の発振
周波数は、搬送波周波数誤差演算回路114および相関
値演算回路113により形成されるフィードバックルー
プにより、所定の周波数に保持されることになる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
1シンボル期間に属する副搬送波を2つの領域A,Bに
分割してそれぞれの電力の差分から再生搬送波周波数の
誤差を求める方法では、例えば、全周波数帯域に亘って
電力が均一である雑音が受信信号に混入している場合で
あれば、平均値を演算することで雑音の影響を除外する
ことができるが、例えば、図12(C)に示すように、
マルチパス妨害などによって周波数毎に異なった雑音が
混入した場合では、電力のバランスそのものが変化する
ために、再生搬送波周波数の誤差を検出することができ
ないという課題があった。
【0028】本発明は、以上のような状況に鑑みてなさ
れたものであり、マルチパス妨害などの影響下において
受信されたOFDM信号から、正確な搬送波を再生する
ことを目的とするものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の受信装
置は、OFDM信号を離散フーリエ変換する変換手段
と、変換手段により得られたデータを記憶する第1の記
憶手段と、第1の記憶手段に記憶された少なくとも1シ
ンボル以上前のデータと、変換手段により新たに得られ
たデータの位相差を算出する第1の算出手段と、第1の
算出手段により得られた位相差データを記憶する第2の
記憶手段と、第2の記憶手段に記憶された少なくとも1
シンボル以上前の位相差データと、第1の算出手段によ
り新たに算出された位相差データの位相差を更に算出す
る第2の算出手段と、第2の算出手段から出力された位
相差データのI軸成分を抽出する抽出手段と、抽出手段
により抽出されたI軸成分に含まれているパイロット信
号の元の周波数からのずれを算定する算定手段と、算定
手段により算定されたパイロット信号の元の周波数から
のずれに応じて再生搬送波の周波数を調節する調節手段
とを備えることを特徴とする。
【0030】請求項4に記載の受信方法は、OFDM信
号を離散フーリエ変換する変換ステップと、変換ステッ
プにより得られたデータを記憶する第1の記憶ステップ
と、第1の記憶ステップに記憶された少なくとも1シン
ボル以上前のデータと、変換ステップにより新たに得ら
れたデータの位相差を算出する第1の算出ステップと、
第1の算出ステップにより得られた位相差データを記憶
する第2の記憶ステップと、第2の記憶ステップに記憶
された少なくとも1シンボル以上前の位相差データと、
第1の算出ステップにより新たに算出された位相差デー
タの位相差を更に算出する第2の算出ステップと、第2
の算出ステップから出力された位相差データのI軸成分
を抽出する抽出ステップと、抽出ステップにより抽出さ
れたI軸成分に含まれているパイロット信号のもとの周
波数からのずれを算定する算定ステップと、算定ステッ
プにより算定されたパイロット信号の元の周波数からの
ずれに応じて搬送波を再生する再生ステップとを備える
ことを特徴とする。
【0031】請求項5に記載の受信装置は、OFDM信
号を離散フーリエ変換する変換手段と、変換手段により
得られたデータを記憶する第1の記憶手段と、記憶手段
に記憶された少なくとも1シンボル以上前のデータと、
変換手段により新たに得られたデータの位相差を算出す
る第1の算出手段と、第1の算出手段により得られた位
相差データを記憶する第2の記憶手段と、第2の記憶手
段に記憶された少なくとも1シンボル以上前の位相差デ
ータと、第1の算出手段により新たに算出された位相差
データの位相差を更に算出する第2の算出手段と、第2
の算出手段から出力された位相差データのI軸成分を抽
出する抽出手段と、抽出手段により抽出された位相差デ
ータからパイロット信号と想定される位相差データを抽
出する第2の抽出手段と、第2の抽出手段により抽出さ
れた位相差データを累積加算する加算手段と、加算手段
の演算結果が所定の値以上になるように、搬送波の周波
数を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0032】請求項6に記載の受信方法は、OFDM信
号を離散フーリエ変換する変換ステップと、変換ステッ
プにより得られたデータを記憶する第1の記憶ステップ
と、記憶ステップに記憶された少なくとも1シンボル以
上前のデータと、変換ステップにより新たに得られたデ
ータの位相差を算出する第1の算出ステップと、第1の
算出ステップにより得られた位相差データを記憶する第
2の記憶ステップと、第2の記憶ステップに記憶された
少なくとも1シンボル以上前の位相差データと、第1の
算出ステップにより新たに算出された位相差データとの
位相差を更に算出する第2の算出ステップと、第2の算
出ステップから出力された位相差データのI軸成分を抽
出する抽出ステップと、抽出ステップにより抽出された
位相差データからパイロット信号と想定される位相差デ
ータを抽出する第2の抽出ステップと、第2の抽出ステ
ップにより抽出された位相差データを累積加算する加算
ステップと、加算ステップの演算結果が所定の値以上に
なるように、搬送波の周波数を制御する制御ステップと
を備えることを特徴とする。
【0033】請求項1に記載の受信装置においては、O
FDM信号を変換手段が離散フーリエ変換し、変換手段
により得られたデータを第1の記憶手段が記憶し、第1
の記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル以上前の
データと、変換手段により新たに得られたデータの位相
差を第1の算出手段が算出し、第1の算出手段により得
られた位相差データを第2の記憶手段が記憶し、第2の
記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル以上前の位
相差データと、第1の算出手段により新たに算出された
位相差データの位相差を更に第2の算出手段が算出し、
第2の算出手段から出力された位相差データのI軸成分
を抽出手段が抽出し、抽出手段により抽出されたI軸成
分に含まれているパイロット信号の元の周波数からのず
れを算定手段手段が算定し、算定手段により算定された
パイロット信号の元の周波数からのずれに応じて再生搬
送波の周波数を調節手段が調節する。例えば、OFDM
信号を変換手段が離散フーリエ変換し、得られた周波数
領域のデータを第1の記憶手段が記憶し、第1の記憶手
段に記憶された1シンボル前のデータと、変換手段が新
たに変換したデータとの位相差を差動変調により第1の
算出手段が算出し、第1の算出手段により得られた位相
差データを第2の記憶手段が記憶し、第2の記憶手段に
記憶された少なくとも1シンボル前の位相差データと、
第1の算出手段により新たに算出された位相差データの
位相差を差動復調により第2の算出手段が算出し、第2
の算出手段から出力された位相差データのI軸成分を抽
出手段が抽出し、抽出手段により抽出されたI軸成分に
含まれているパイロット信号の元の周波数からのずれ
を、元のパイロット信号を所定の周波数だけ適宜ずらせ
て生成したデータに基づいて算定手段手段が算定し、算
定手段により算定されたパイロット信号の元の周波数か
らのずれに応じて再生搬送波の周波数を調節手段が調節
する。
【0034】請求項4に記載の受信方法においては、O
FDM信号を変換ステップが離散フーリエ変換し、変換
ステップにより得られたデータを第1の記憶ステップが
記憶し、第1の記憶ステップに記憶された少なくとも1
シンボル以上前のデータと、変換ステップにより新たに
得られたデータの位相差を第1の算出ステップが算出
し、第1の算出ステップにより得られた位相差データを
第2の記憶ステップが記憶し、第2の記憶ステップに記
憶された少なくとも1シンボル以上前の位相差データ
と、第1の算出ステップにより新たに算出された位相差
データの位相差を更に第2の算出ステップが算出し、第
2の算出ステップから出力された位相差データのI軸成
分を抽出ステップが抽出し、抽出ステップにより抽出さ
れたI軸成分に含まれているパイロット信号の元の周波
数からのずれを算定ステップステップが算定し、算定ス
テップにより算定されたパイロット信号の元の周波数か
らのずれに応じて再生搬送波の周波数を調節ステップが
調節する。例えば、OFDM信号を変換ステップが離散
フーリエ変換し、得られた周波数領域のデータを第1の
記憶ステップが記憶し、第1の記憶ステップに記憶され
た1シンボル前のデータと、変換ステップが新たに変換
したデータとの位相差を差動変調により第1の算出ステ
ップが算出し、第1の算出ステップにより得られた位相
差データを第2の記憶ステップが記憶し、第2の記憶ス
テップに記憶された少なくとも1シンボル前の位相差デ
ータと、第1の算出ステップにより新たに算出された位
相差データの位相差を差動復調により第2の算出ステッ
プが算出し、第2の算出ステップから出力された位相差
データのI軸成分を抽出ステップが抽出し、抽出ステッ
プにより抽出されたI軸成分に含まれているパイロット
信号の元の周波数からのずれを、元のパイロット信号を
所定の周波数だけ適宜ずらせて生成したデータに基づい
て算定ステップステップが算定し、算定ステップにより
算定されたパイロット信号の元の周波数からのずれに応
じて再生搬送波の周波数を調節ステップが調節する。
【0035】請求項5に記載の受信装置においては、O
FDM信号を変換手段が離散フーリエ変換し、変換手段
により得られたデータを第1の記憶手段が記憶し、第1
の記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル以上前の
データと、変換手段により新たに得られたデータの位相
差を第1の算出手段が算出し、第1の算出手段により得
られた位相差データを第2の記憶手段が記憶し、第2の
記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル以上前の位
相差データと、第1の算出手段により新たに算出された
位相差データの位相差を更に第2の算出手段が算出し、
第2の算出手段から出力された位相差データのI軸成分
を抽出手段が抽出し、抽出手段により抽出された位相差
データからパイロット信号と想定される位相差データを
第2の抽出手段が抽出し、第2の抽出手段により抽出さ
れた位相差データを加算手段が累積加算し、加算手段の
演算結果が所定の値以上になるように、搬送波の周波数
を制御手段が制御する。例えば、OFDM信号を変換手
段が離散フーリエ変換し、変換手段により得られたデー
タを第1の記憶手段が1シンボル単位で記憶し、第1の
記憶手段に記憶された1シンボル前のデータと、変換手
段により新たに得られたデータの位相差を第1の算出手
段が差動復調により算出し、第1の算出手段により得ら
れた位相差データを第2の記憶手段が1シンボル単位で
記憶し、第2の記憶手段に記憶された1シンボル前の位
相差データと、第1の算出手段により新たに算出された
位相差データの位相差を更に第2の算出手段が差動復調
によって算出し、第2の算出手段から出力された位相差
データのI軸成分を抽出手段が抽出し、抽出手段により
抽出された位相差データから第2の抽出手段がパイロッ
ト信号と想定される位相差データを抽出し、第2の抽出
手段により抽出された位相差データを加算手段が累積加
算し、加算手段の演算結果が所定の値以上になるよう
に、搬送波の周波数を制御手段が適宜制御する。
【0036】請求項6に記載の受信方法においては、O
FDM信号を変換ステップが離散フーリエ変換し、変換
ステップにより得られたデータを第1の記憶ステップが
記憶し、第1の記憶ステップに記憶された少なくとも1
シンボル以上前のデータと、変換ステップにより新たに
得られたデータの位相差を第1の算出ステップが算出
し、第1の算出ステップにより得られた位相差データを
第2の記憶ステップが記憶し、第2の記憶ステップに記
憶された少なくとも1シンボル以上前の位相差データ
と、第1の算出ステップにより新たに算出された位相差
データの位相差を更に第2の算出ステップが算出し、第
2の算出ステップから出力された位相差データのI軸成
分を抽出ステップが抽出し、抽出ステップにより抽出さ
れた位相差データからパイロット信号と想定される位相
差データを抽出する第2の抽出ステップと、第2の抽出
ステップにより抽出された位相差データを加算ステップ
が累積加算し、加算ステップの演算結果が所定の値以上
になるように、搬送波の周波数を制御ステップが制御す
る。例えば、OFDM信号を変換ステップが離散フーリ
エ変換し、変換ステップにより得られたデータを第1の
記憶ステップが1シンボル単位で記憶し、第1の記憶ス
テップに記憶された1シンボル前のデータと、変換ステ
ップにより新たに得られたデータの位相差を第1の算出
ステップが差動復調により算出し、第1の算出ステップ
により得られた位相差データを第2の記憶ステップが1
シンボル単位で記憶し、第2の記憶ステップに記憶され
た1シンボル前の位相差データと、第1の算出ステップ
により新たに算出された位相差データの位相差を更に第
2の算出ステップが差動復調によって算出し、第2の算
出ステップから出力された位相差データのI軸成分を抽
出ステップが抽出し、抽出ステップにより抽出された位
相差データからパイロット信号と想定される位相差デー
タを第2の抽出ステップが抽出し、第2の抽出ステップ
により抽出された位相差データを加算ステップが累積加
算し、加算ステップの演算結果が所定の値以上になるよ
うに、搬送波の周波数を制御ステップが適宜制御する。
【0037】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の構
成例を示すブロック図である。なお、本発明は、図10
に示す搬送波周波数誤差演算回路113に関するもので
ある。
【0038】この図において、差動復調回路803は、
ファーストインファーストアウトメモリ(以下、FIF
Oと略記する)804,826(第1の記憶手段)、符
号反転回路805、および、複素乗算回路806(第1
の算出手段)から構成されており、図10に示す高速フ
ーリエ変換回路112(変換手段)から供給されるIチ
ャンネルデータとQチャンネルデータの差動復調を行う
ようになされている。即ち、遅延されたIおよびQチャ
ンネルデータと、新たに入力されたIおよびQチャンネ
ルデータの位相差を算出して出力するようになされてい
る。
【0039】FIFO804,826は、それぞれ、I
チャンネルデータとQチャンネルデータを1シンボル期
間だけ遅延して出力するようになされている。符号反転
回路805は、FIFO826の出力データの符号を反
転して出力する。
【0040】複素乗算回路806は、遅延されていない
IチャンネルデータとQチャンネルデータをI,Qと表
し、遅延されたIチャンネルデータとQチャンネルデー
タをそれぞれI-1,Q-1とそれぞれ表すと、以下に示す
複素演算を行い、演算結果を実数成分807と虚数成分
808とに分けて出力するようになされている。なお、
ここで、jは虚数を表す。
【0041】 (I+jQ)(I-1−jQ-1) ・・・(1)
【0042】差動復調回路809は、FIFO824,
827(第2の記憶手段)、符号反転回路825、およ
び、複素乗算回路828(第2の算出手段、抽出手段)
により構成されている。なお、差動復調回路809の複
素乗算回路828は、複素乗算結果のI軸成分(実数成
分)だけを差動復調データ823として出力するように
なされている。その他の構成は、差動復調回路803の
場合と同様であるのでその説明は省略する。
【0043】RAM(Random Access Memory)810
(第2の抽出手段)は、複素乗算回路828から出力さ
れる1シンボル分の差動復調データ823を所定の順序
で格納するようになされている。パイロット信号選択デ
ータ発生回路811(算定手段、第3の記憶手段、第2
の抽出手段)は、1シンボルを構成する複数の副搬送波
の中からパイロット信号を特定するためのデータ(パイ
ロット信号の序数の集合データ)を生成するとともに、
制御回路812の制御に応じて、そのデータを適宜シフ
トさせて(データに対して一律に所定の値を加算または
減算して)複数のパイロット信号選択データを生成して
出力するようになされている(詳細は後述する)。
【0044】制御回路812は、パイロット信号選択デ
ータ発生回路811、累積加算回路813(算定手段、
加算手段)、最大値検出回路814、ゲート回路82
0、および、再生搬送波周波数誤差記憶回路822(算
定手段)を制御するようになされている。
【0045】累積加算回路813は、新たな1シンボル
分のデータが入力される直前に制御回路812によりリ
セットされた後、RAM810から出力される信号を累
積加算するようになされている。
【0046】最大値検出回路814(算定手段)は、セ
レクタ815、RAM817、および、比較回路819
により構成されており、累積加算回路813から出力さ
れる各パイロット信号選択データにより選択された信号
の累積加算値の中で、最大値をとるものを検出するよう
になされている。
【0047】セレクタ815は、比較回路819の制御
に応じて、RAM817に格納されている値(現在まで
の最大値)と累積加算回路813から新たに出力された
累積加算値のうち、大きい方を選択してRAM817に
供給するようになされている。RAM817は、セレク
タ815から供給された現在までの最大値を格納するよ
うになされている。比較回路819は、累積加算回路8
13の出力と、RAM817に格納されている値を比較
し、その結果に応じてセレクタ815,816に選択信
号を出力する。
【0048】再生搬送波送信周波数誤差記憶回路822
は、セレクタ816およびRAM818により構成され
ており、最大値検出回路814により検出された最大値
に対応するパイロット信号選択データのシフト量を記憶
するようになされている。
【0049】即ち、セレクタ816は、比較回路819
の制御信号に応じて、制御回路812から出力されてい
るパイロット信号選択データのシフト量またはRAM8
18に記憶されている現在までにおける累積加算値の最
大値に対応するパイロット信号選択データのシフト量の
何れか一方を選択して、RAM818に供給するように
なされている。RAM818は、セレクタ816から出
力されたシフト量を記憶するようになされている。
【0050】ゲート回路820は、全てのパイロット信
号選択データに対する処理が終了した時点で、RAM8
18に記憶されている再生搬送波周波数誤差つまりパイ
ロット信号選択データパターンのシフト量を出力するよ
うになされている。
【0051】次に、以上の実施の形態の動作について図
2乃至図5を参照して説明する。
【0052】高速フーリエ変換回路112により副搬送
波成分に分解されたIチャンネルデータ801およびQ
チャンネルデータ802は、1段目の差動復調回路80
3に入力される。
【0053】1段目の差動復調回路803においては、
FIFO804およびFIFO826により、Iチャン
ネルデータおよびQチャンネルデータが1シンボル期間
だけ遅延されて、複素乗算回路806と符号反転回路8
05にそれぞれ出力される。符号反転回路805は、F
IFO826の出力データの符号を反転して複素乗算回
路806に出力する。
【0054】複素乗算回路806は、前述の式(1)に
従って、1シンボル前と現在のデータの位相差を算出し
て出力する。
【0055】2段目の差動復調回路809においても、
前述の差動復調回路803と同様の処理が行われ、得ら
れたデータのうち、I軸のデータのみが出力される。
【0056】図2は1段目および2段目の差動復調回路
803,809による差動復調処理の結果得られる信号
の情報データとパイロット信号との位相変遷を示す図で
ある。ここで情報データはQPSK(Quadrature Phase
Shift Keying)変調されているものとし、また、パイ
ロット信号はQPSK変調の4信号点のうちのある特定
の信号点が常時伝送されているものとする。
【0057】図2(A)は高速フーリエ変換(以下、F
FTという)により各副搬送波周波数成分に分解された
Iチャンネルデータ801およびQチャンネルデータ8
02をシンボル毎に位相平面上に示したものである。a
n,bnは第n番目のOFDMシンボルのFFT後の副搬
送波周波数がa,bである情報データをそれぞれ示して
おり、また、can,cbnは第n番目のOFDMシンボ
ルのFFT後の副搬送波周波数がca,cbであるパイ
ロット信号をそれぞれ示している。なお、パイロット信
号は、本来、一定の振幅および位相情報を有している
が、再生搬送波周波数誤差等の影響により、シンボル毎
に多少の位相回転を生じている場合がある。
【0058】また、図2(b)は、1段目の差動復調回
路803の出力807,808をシンボル毎に位相平面
上に示したものであり、dan,dbnはそれぞれ副搬送
波周波数がa,bである第(n−1)番目のシンボルと
第n番目のシンボルとの差動復調信号である。またdc
n、dcbnはそれぞれ副搬送波周波数がca,cbで
ある第(n−1)番目のシンボルと第n番目のシンボル
と差動復調信号である。
【0059】更に、図2(c)は、2段目の差動復調回
路809の出力を示しており、dda,ddbは、それ
ぞれ副搬送波周波数がa,bである第(n−1)番目の
シンボルと第n番目シンボルを差動復調したものと、第
n番目のシンボルと第(n+1)番目のシンボルとを差
動復調したものとを、更に、差動復調した結果である。
またddca,ddcbはそれぞれ副搬送波周波数c
a,cbの第(n−1)番目のシンボルと第n番目シン
ボルを差動復調したものと、第n番目のシンボルと第
(n+1)番目シンボルを差動復調したものとを更に差
動復調した結果である。
【0060】パイロット信号ca,cbは、パイロット
信号が一定位相の信号であることから、1段目の差動復
調ではFFT窓位相誤差、再生搬送波位相誤差が除外さ
れ、再生搬送波周波数誤差、及び再生クロック周波数誤
差に依存した位相誤差が残る。なお、1段目の差動復調
後に残った位相誤差はいずれも時間に依存しないため、
差動復調後のデータ間で一定となる。そこで、さらに2
段目の差動復調を1段目の差動復調が施されたデータの
間で行うことで、1段目の差動復調で残った位相誤差を
取り除くことができる。その結果、パイロット信号はI
軸上の正のある値に収束する(図2(C)参照)。
【0061】一方、情報データa,bはシンボル間でラ
ンダムな位相を取るために、差動復調を行った後もその
位相はデータ毎にランダムになり、その結果、I軸デー
タもI軸上でランダムに分散する。従って、パイロット
信号のみが取り出されたI軸データを累積加算した結果
は、情報データのみが取り出されたI軸データを累積加
算した結果に比べて遥かに大きい値となり、この累積加
算の最大値がどのパイロット信号選択データにより得ら
れたかを判断することによって再生周波数誤差を推定す
ることが出来る。
【0062】図3は再生周波数が副搬送波周波数間隔分
だけ高い誤差を持つときのパイロット信号選択データの
シフト量と累積加算値との関係を示している。この図に
示すように、この例では、パイロット信号を複搬送波周
波数分だけ高い方向にシフトさせた場合の累積加算値が
最大値となることが分かる。
【0063】図1に戻って、差動復調データ823は、
出力される順番にRAM810に記憶されていく。そし
て、差動復調データ823が1シンボル分RAM810
に記憶されると、以下に述べる再生搬送波周波数誤差推
定処理が実行される。
【0064】再生搬送波周波数誤差推定処理が実行され
ると、先ず、累積加算データを記憶しておくRAM81
7は、制御回路812から出力される信号cによって初
期化され、値0が書き込まれる。また同時に、再生搬送
波周波数誤差記憶回路822の周波数誤差量を記憶する
RAM818も、制御回路812の信号cによって初期
化されて値0が書き込まれる。なお、RAM817,8
18の初期化は、1シンボルに対する再生搬送波周波数
誤差推定処理が実行される直前に繰り返し実行される。
【0065】そして、制御回路812は、パイロット信
号選択データ発生回路811を制御し、パイロット信号
選択データの発生を開始させる。ここで、パイロット信
号選択データ発生回路811の詳細な動作について以下
に説明する。
【0066】図4(A)は送信された元のOFDM周波
数信号を示し、図4(B)は副搬送波周波数間隔の誤差
を有する再生搬送波周波数によって再生されたOFDM
周波数信号とそれに対応するFFTの係数番号を示して
いる。また、太線で示されている周波数信号は、送信側
で規定されたパイロット信号である。なお、図4(A)
においては、FFT係数番号21,36,852,・・
・,2000がパイロット信号に該当する。
【0067】再生搬送波が周波数の誤差を含んでいない
場合には、RAM810には、図4(A)に対応する信
号が格納されることになる。従って、その場合には、パ
イロット信号選択データ発生回路811が、パイロット
信号選択データ(パイロット信号の序数の集合)とし
て、第21番目、第36番目、・・・、第2000番目
を選択する情報を出力した場合に、前述した理由により
累積加算値813の出力が最大となる。
【0068】また、図4(B)に示すように、再生搬送
波周波数が1副搬送波周波数間隔分だけ高い場合(誤差
を有している場合)には、パイロット信号は、第22番
目、第37番目、・・・、第2001番目に配置される
ことになるので、全ての情報を1搬送波周波数間隔だけ
高い方にシフトさせたパイロット信号選択データがパイ
ロット信号選択データ発生回路811から出力された場
合に、累積加算回路813の出力が最大となる。
【0069】従って、パイロット信号選択データとして
は、送信側において規定されているパターン(図4
(A))を、周波数軸上において、高周波側または低周
波側にそれぞれ搬送は周波数間隔ずつシフトさせたもの
を複数用意しておくことが望ましい。
【0070】図5は、そのようなパイロット信号選択デ
ータの一例を示している。この例では、図5(C)が送
信側において規定されてるパターンと一致している。ま
た、図5(B)、図5(A)は、規定されているパター
ンを周波数軸上において、低周波側にそれぞれ1または
2搬送波周波数間隔だけシフトさせたものである。ま
た、図5(D)、図5(E)は、規定されているパター
ンを周波数軸上において、高周波側にそれぞれ1または
2搬送波周波数間隔だけシフトさせたものである。
【0071】パイロット信号選択データ発生回路811
は、制御回路812に制御され、最初のパイロット信号
選択データとして図5(A)に示す情報を発生し、RA
M810に供給する。そして、処理の進行に同期して、
図5(B)、図5(C)、・・・、図5(E)に示す情
報を逐次発生してRAM810に出力する。
【0072】RAM810は、パイロット信号選択デー
タ発生回路811から出力されたデータ(パイロット信
号選択データ)によって指定されるアドレスに格納され
ているデータを逐次読み出して、累積加算回路813に
供給する。
【0073】累積加算回路813は、新たなパイロット
信号が供給される直前に制御回路812の信号bによっ
てその値が0に初期化される。累積加算回路813が初
期化されると、パイロット信号選択データ発生回路81
1から出力されるパイロット信号選択データに従ってR
AM810からデータが読み出され、累積加算回路81
3により累積加算される。
【0074】累積加算回路813の演算結果は、最大値
検出回路814の比較回路819とセレクタ815に供
給される。またセレクタ815には同時にRAM817
で記憶された値が供給されている。比較回路819は、
現在出力されているパイロット信号選択データによる累
積加算値とRAM817に記憶されているこれまでで最
大の累積加算値とを比較し、その大きい方を選択する制
御信号をセレクタ815に供給する。セレクタ815に
より選択された値はRAM817に供給され、次の比較
動作に用いられる。
【0075】再生搬送波周波数誤差記憶回路822のセ
レクタ816は、制御回路812から供給されているそ
の時点におけるパイロット信号選択データのシフト量、
または、RAM818に記憶されているこれまでの最大
値に対応するシフト量の何れかを、比較回路819から
の出力に応じて選択してRAM818に供給する。即
ち、累積加算回路813から出力されているデータが、
RAM817に記憶されているこれまでの最大値よりも
大きい場合には、セレクタ816は、制御回路812か
ら出力された現在のシフト量を選択してRAM818に
供給し、また、RAM817に記憶されているデータの
方が大きい場合には、RAM818に記憶されているデ
ータをRAM818に再度記憶させる。
【0076】制御回路812は、最大値検出回路814
または再生搬送波周波数誤差記憶回路822のRAM8
17,818が更新されると、パイロット信号選択デー
タ発生回路811を制御して、次のパイロット信号選択
データを次々と発生させ、上記の一連の相関値最大値検
出動作を繰り返し実行させる。
【0077】制御回路812は、最後のパイロット信号
選択データに対する処理が終了した時点でゲート回路8
20を信号dにより制御し、RAM818に記憶されて
いる再生搬送波周波数誤差つまり最大値に対応するパイ
ロット信号選択データのシフト量を出力する。再生搬送
波周波数誤差821は、図1の加算回路110(再生手
段)に供給され、もう一方の再生搬送波周波数誤差11
1とともに数値コントロール発振回路110に供給され
る。その結果、数値コントロール発振回路110の発振
周波数が正確に制御されることになる。
【0078】以上の実施の形態によれば、Iチャンネル
データおよびQチャンネルデータに対して2段の差動復
調を施した後に、シフトされた複数のパイロット信号選
択データを用いて再生搬送波周波数の誤差を検出して補
正するようにしたので、再生搬送周波数が副搬送波周波
数間隔以上の誤差を有している場合においても、これを
適切に較正することが可能となる。また、伝送路がマル
チパス妨害などを有する場合においても、搬送波の電力
を参照しないため、正確な再生搬送波を再生することが
可能となる。
【0079】なお、本実施の形態では、図5に示すよう
に、パイロット信号選択データとして、再生搬送波周波
数誤差が副搬送波周波数間隔の±2となるパターンを使
用したが、それ以外の再生搬送波周波数誤差に対応した
パイロット信号選択データを発生させるようにしてもよ
い。
【0080】図9に本発明の第2の実施の形態を示す。
なお、この図において、図1と対応する部分には対応す
る符号を付してあるのでその説明は省略する。
【0081】図9に示す実施の形態においては、図1に
示す実施の形態の制御回路812、累積加算回路81
3、最大値検出回路814、ゲート回路820、およ
び、再生搬送波周波数誤差記憶回路822をCPU90
1(算定手段、第2の抽出手段、加算手段)に置換した
ものである。その他の構成は、図1に示す場合と同様で
ある。
【0082】CPU901は、図1の実施の形態におい
て、制御回路812、累積加算回路813、最大値検出
回路814、ゲート回路820、および、再生搬送波周
波数誤差記憶回路822が実行しているのと同様の処理
を、図示せぬ記憶装置に記憶されているプログラム等に
従って実行するようになされている。
【0083】なお、この実施の形態の動作は、図1の場
合と同様であるので省略する。
【0084】図7は、本発明の第3の実施の形態の構成
例を示している。なお、この実施の形態において、図1
の場合と対応する部分には対応する符号を付してあるの
で、その説明は省略する。
【0085】図7に示す実施の形態においては、図1の
場合と比較して、RAM810がゲート回路920(第
2の抽出手段)に置換されており、また、最大値検出回
路814、ゲート回路820、および、再生搬送波周波
数誤差記憶回路822が除外されており、その代わり
に、RAM921(算定手段)と最大値検出回路922
(算定手段)が新たに付加されている。
【0086】ゲート回路920は、差動復調回路809
が差動復調データを出力している場合に、パイロット信
号選択データ発生回路811から出力されるデータによ
り指定される特定の成分を抽出して、累積加算回路81
3に出力するようになされている。
【0087】RAM921は、累積加算回路813の出
力値と、制御回路812から供給されるその累積加算値
に対応するシフト量(パイロット信号選択データのシフ
ト量)とを記憶するようになされている。
【0088】最大値検出回路922は、RAM921に
記憶されている累積加算値の中で最大のものを検索し、
得られた最大値に対応するシフト量を再生搬送波周波数
誤差821として出力するようになされている。
【0089】次に、以上の実施の形態の動作について簡
単に説明する。
【0090】ゲート回路920は、パイロット信号選択
データ発生回路811から逐次出力されるデータによ
り、差動復調回路809から出力される差動復調データ
の特定の成分を選択して、累積加算回路813に出力す
る。
【0091】累積加算回路813は、ゲート回路920
の出力データ(所定量だけシフトされたパイロット信号
選択データにより選択されたデータ)を全て加算し、演
算結果を出力する。
【0092】RAM921は、1シンボル分に対応する
累積加算回路813の出力値(全てのパイロット信号選
択データに対応する累積加算値)を、制御回路812か
ら出力されているデータ(パイロット信号選択データの
シフト量)とともに格納する。
【0093】最大値検出回路922は、RAM921に
格納されている1シンボル分の累積加算値の中で最大の
ものを検索し、得られた最大値と共に記憶されているシ
フト量を読み出して、再生搬送波周波数誤差821とし
て出力する。
【0094】その後の処理は、図1に示す実施の形態の
場合と同様である。
【0095】図11は本発明の第4の実施の形態の構成
例を示している。なお、この図において、図1と対応す
る部分には同一の符号を付してあるのでその説明は省略
する。
【0096】図11に示す実施の形態においては、図1
に示す実施の形態から、RAM810、パイロット信号
選択データ発生回路811、制御回路812、累積加算
回路813、最大値検出回路814、ゲート回路82
0、および、再生搬送波周波数誤差記憶回路822が除
外され、代わりに、ゲート回路940−1乃至940−
n(第2の抽出手段)、RAM941(第3の記憶手
段)、累積加算回路950−1乃至950−n(加算手
段)、および、最大値検出回路960(算定手段)が付
加されている。
【0097】RAM941は、探索したい周波数誤差範
囲に対応するn種類のパイロット信号選択データ(図5
参照)を記憶しており、ゲート回路940−1乃至94
0−nにそれぞれ供給するようになされている。
【0098】ゲート回路940−1乃至940−nは、
RAM941から供給されたそれぞれのパイロット信号
選択データに応じて、差動復調回路809から出力され
る差動復調データを構成する成分を適宜選択して出力す
るようになされている。
【0099】累積加算回路950−1乃至950−n
は、それぞれゲート回路940−1乃至940−nから
出力されたデータを累積加算して出力するようになされ
ている。
【0100】最大値検出回路960は、累積加算回路9
50−1乃至950−nの出力のなかで最大のものを検
出し、その最大値に対応するシフト量(パイロット信号
選択データのシフト量)を再生搬送波周波数誤差821
として出力するようになされている。
【0101】次に、以上の実施の形態の動作について簡
単に説明する。
【0102】差動復調回路809から出力された差動復
調データは、ゲート回路940−1乃至940−nに供
給される。ゲート回路940−1乃至940−nには、
RAM941に格納されているn種類のパイロット信号
選択データが予め供給されているので、各ゲート回路
は、それぞれのパイロット信号選択データに応じて差動
復調データを選択して累積加算回路950−1乃至95
0−nにそれぞれ出力する。
【0103】累積加算回路950−1乃至950−n
は、ゲート回路940−1乃至940−nにより選択さ
れた差動復調データの特定の成分を累積加算して出力す
る。
【0104】最大値検出回路960は、累積加算回路9
50−1乃至950−nの出力のなかで最大のものを検
出し、その最大値に対応するシフト量を再生搬送波周波
数誤差821として出力する。
【0105】なお、その後の動作は、図1に示す場合と
同様である。
【0106】図12は、本発明の第5の実施の形態の構
成例を示している。なお、この図において、図1と対応
する部分には、対応する符号を付してあるので、その説
明は適宜省略する。
【0107】図12に示す実施の形態では、図1の実施
の形態から、RAM810、パイロット信号選択データ
発生回路811、制御回路812、累積加算回路81
3、最大値検出回路814、ゲート回路820、およ
び、再生搬送波周波数誤差記憶回路822が除外され、
その代わりに、ゲート回路1201(第2の抽出手
段)、RAM1202、累積加算回路1203(加算手
段)、比較回路1205(制御手段)、および、制御回
路1206(制御手段)が付加されている。その他の構
成は、図1に示す場合と同様である。
【0108】この図において、ゲート回路1201は、
RAM1202に格納されているパイロット信号選択デ
ータに応じて、差動復調回路809から出力される差動
復調データの特定の成分を選択して累積加算回路120
3に出力するようになされている。
【0109】RAM1202は、パイロット信号選択デ
ータを記憶しており、ゲート回路1201に対して記憶
しているデータを読み出して供給するようになされてい
る。なお、このデータは、送信側において規定されてい
る、パイロット信号の序数を示すものであり、図5
(C)に対応している(fe=0の場合に対応してい
る)。
【0110】累積加算回路1203は、ゲート回路12
01により選択された差動復調データの特定の成分を累
積加算して比較回路1205に出力するようになされて
いる。
【0111】比較回路1205は、累積加算回路120
3の出力と、基準値1204とを比較し、その比較結果
を制御回路1206に出力する。
【0112】制御回路1206は、比較回路1205の
比較結果に応じて、数値コントロール発振回路110の
発振周波数を1副搬送波周波数間隔単位でシフトさせる
ようになされている。
【0113】次に、以上の実施の形態の動作について簡
単に説明する。
【0114】差動復調回路809から出力された差動復
調データは、ゲート回路1201に供給される。ゲート
回路1201は、RAM1202に記憶されているパイ
ロット信号選択データに応じて差動復調データから特定
の成分を抽出し、累積加算回路1203に供給する。
【0115】累積加算回路1203は、ゲート回路12
01により抽出された差動復調データの特定の成分を累
積加算して得られた結果を比較回路1205に出力す
る。比較回路1205は、累積加算回路1203の出力
値と、所定の基準値1204とを比較し、累積加算回路
1203の出力が所定の基準値1204を上回った場合
には、制御回路1206に対して所定の制御信号を出力
する。
【0116】制御回路1206は、累積加算回路120
3の出力が基準値1204を上回るまで、数値コントロ
ール発振回路110の発振周波数を、例えば、低い周波
数から高い周波数へと、副搬送波周波数間隔で順次シフ
トさせる。その結果、累積加算回路1203の出力が基
準値1204を上回った場合には、その周波数が正しい
再生搬送波周波数であるとして、数値コントロール発振
回路110の発振周波数をその周波数に固定する。
【0117】以上の実施の形態によれば、伝送路がマル
チパス妨害などを有する場合においても、正確な再生搬
送波を再生することができるとともに、OFDM信号が
副搬送波周波数間隔以上の誤差を有する場合において
も、再生搬送波を確実に再生することができる。
【0118】
【発明の効果】請求項1に記載の受信装置および請求項
4に記載の受信方法によれば、OFDM信号を離散フー
リエ変換し、得られたデータを記憶し、記憶された少な
くとも1シンボル以上前のデータと、離散フーリエ変換
により新たに得られたデータの位相差を算出し、得られ
た位相差データを記憶し、記憶された少なくとも1シン
ボル以上前の位相差データと、新たに算出された位相差
データの位相差を更に算出し、得られた位相差データの
I軸成分を抽出し、抽出されたI軸成分に含まれている
パイロット信号の元の周波数からのずれを算定し、算定
されたパイロット信号の元の周波数からのずれに応じて
再生搬送波の周波数を調節するようにしたので、伝送路
がマルチパス妨害などを有する場合においても再生搬送
波を正確に再生することが可能となる。
【0119】請求項5に記載の受信装置および請求項6
に記載の受信方法によれば、OFDM信号を離散フーリ
エ変換し、得られたデータを記憶し、記憶された少なく
とも1シンボル以上前のデータと、離散フーリエ変換に
より新たに得られたデータの位相差を算出し、得られた
位相差データを記憶し、記憶された少なくとも1シンボ
ル以上前の位相差データと、新たに算出された位相差デ
ータの位相差を更に算出し、得られた位相差データのI
軸成分を抽出し、抽出されたI軸成分の位相差データか
らパイロット信号と想定される位相差データを抽出し、
抽出されたパイロット信号と想定される位相差データを
累積加算し、演算結果が所定の値以上になるように搬送
波の周波数を制御するようにしたので、OFDM信号が
FFT窓位相誤差、再生搬送波位相誤差、再生搬送波周
波数誤差、および、再生クロック周波数誤差を有する場
合においても再生搬送波を正確に再生することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成例を示すブロ
ック図である。
【図2】FFTおよび差動復調後の情報データとパイロ
ット信号の位相の変遷を示す図である。
【図3】パイロット信号選択データのシフト量と累積加
算値の関係を示す図である。
【図4】OFDM信号の周波数パターンを示す図であ
る。
【図5】パイロット信号選択データの一例を示す図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施の形態の構成例を示すブロ
ック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態の構成例を示すブロ
ック図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態の構成例を示すブロ
ック図である。
【図10】OFDM受信装置の構成例を示すブロック図
である。
【図11】従来における周波数パワーを用いた搬送波周
波数誤差演算装置の構成例を示す図である。
【図12】OFDM信号の周波数パターンを示す図であ
る。
【符号の説明】
110 加算回路(再生手段), 112 高速フーリ
エ変換回路(変換手段), 804,826 FIFO
(第1の記憶手段), 806 複素乗算回路(第1の
算出手段), 810 RAM(第2の抽出手段),
811 パイロット信号選択データ発生回路(算定手
段、第3の記憶手段、第2の抽出手段),813 累積
加算回路(算定手段、加算手段), 814 最大値検
出回路(算定手段), 822 再生搬送波周波数誤差
記憶回路(算定手段), 824,827 FIFO
(第2の記憶手段), 828 複素乗算(第2の算出
手段、抽出手段), 901 CPU(算定手段、第2
の抽出手段、加算手段),920 ゲート回路(第2の
抽出手段), 921 RAM(算定手段), 922
最大値検出回路(算定手段), 940−1乃至94
0−n ゲート回路(算定手段、第2の抽出手段),
941 RAM(第3の記憶手段), 950−1乃至
950−n 累積加算回路(加算手段), 960 最
大値検出回路(算定手段), 1201 ゲート回路
(第2の抽出手段), 1203 累積加算回路(加算
手段), 1205 比較回路(制御手段), 120
6 制御回路(制御手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 OFDM信号を受信する受信装置におい
    て、 OFDM信号を離散フーリエ変換する変換手段と、 前記変換手段により得られたデータを記憶する第1の記
    憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル
    以上前のデータと、前記変換手段により新たに得られた
    データの位相差を算出する第1の算出手段と、 前記第1の算出手段により得られた位相差データを記憶
    する第2の記憶手段と、 前記第2の記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル
    以上前の位相差データと、前記第1の算出手段により新
    たに算出された位相差データの位相差を更に算出する第
    2の算出手段と、 前記第2の算出手段から出力された位相差データのI軸
    成分を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段により抽出されたI軸成分に含まれている
    パイロット信号の元の周波数からのずれを算定する算定
    手段と、 前記算定手段により算定されたパイロット信号の元の周
    波数からのずれに応じて再生搬送波の周波数を調節する
    調節手段とを備えることを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 送信側における前記パイロット信号の周
    波数軸上の配置パターンを記憶している第3の記憶手段
    と、 前記抽出手段により抽出されたI軸成分のデータの中か
    ら、前記第3の記憶手段に記憶されている配置パターン
    に応じて特定のデータを抽出する第2の抽出手段と、 前記第2の抽出手段により抽出されたデータを累積加算
    する加算手段とを更に備え、 前記算定手段は、前記加算手段の演算結果に応じて、前
    記パイロット信号の元の周波数からのずれを算定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の抽出手段が前記配置パターン
    に応じてデータを抽出する位置を変更する変更手段を更
    に備え、 前記算定手段は、前記変更手段により前記第2の抽出手
    段がデータを抽出する位置を変化させたとき、前記加算
    手段の演算結果が最大となる位置を基準として前記周波
    数のずれを算定することを特徴とする請求項2に記載の
    受信装置。
  4. 【請求項4】 OFDM信号を受信する受信方法におい
    て、 OFDM信号を離散フーリエ変換する変換ステップと、 前記変換ステップにより得られたデータを記憶する第1
    の記憶ステップと、 前記第1の記憶ステップに記憶された少なくとも1シン
    ボル以上前のデータと、前記変換ステップにより新たに
    得られたデータの位相差を算出する第1の算出ステップ
    と、 前記第1の算出ステップにより得られた位相差データを
    記憶する第2の記憶ステップと、 前記第2の記憶ステップに記憶された少なくとも1シン
    ボル以上前の位相差データと、前記第1の算出ステップ
    により新たに算出された位相差データの位相差を更に算
    出する第2の算出ステップと、 前記第2の算出ステップから出力された位相差データの
    I軸成分を抽出する抽出ステップと、 前記抽出ステップにより抽出されたI軸成分に含まれて
    いるパイロット信号のもとの周波数からのずれを算定す
    る算定ステップと、 前記算定ステップにより算定されたパイロット信号の元
    の周波数からのずれに応じて搬送波を再生する再生ステ
    ップとを備えることを特徴とする受信方法。
  5. 【請求項5】 OFDM信号を受信する受信装置におい
    て、 OFDM信号を離散フーリエ変換する変換手段と、 前記変換手段により得られたデータを記憶する第1の記
    憶手段と、 前記記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル以上前
    のデータと、前記変換手段により新たに得られたデータ
    の位相差を算出する第1の算出手段と、 前記第1の算出手段により得られた位相差データを記憶
    する第2の記憶手段と、 前記第2の記憶手段に記憶された少なくとも1シンボル
    以上前の位相差データと、前記第1の算出手段により新
    たに算出された位相差データの位相差を更に算出する第
    2の算出手段と、 前記第2の算出手段から出力された位相差データのI軸
    成分を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段により抽出されたI軸成分からパイロット
    信号と想定される位相差データを抽出する第2の抽出手
    段と、 前記第2の抽出手段により抽出された位相差データを累
    積加算する加算手段と、 前記加算手段の演算結果が所定の値以上になるように、
    搬送波の周波数を制御する制御手段とを備えることを特
    徴とする受信装置。
  6. 【請求項6】 OFDM信号を受信する受信方法におい
    て、 OFDM信号を離散フーリエ変換する変換ステップと、 前記変換ステップにより得られたデータを記憶する第1
    の記憶ステップと、 前記記憶ステップに記憶された少なくとも1シンボル以
    上前のデータと、前記変換ステップにより新たに得られ
    たデータの位相差を算出する第1の算出ステップと、 前記第1の算出ステップにより得られた位相差データを
    記憶する第2の記憶ステップと、 前記第2の記憶ステップに記憶された少なくとも1シン
    ボル以上前の位相差データと、前記第1の算出ステップ
    により新たに算出された位相差データとの位相差を更に
    算出する第2の算出ステップと、 前記第2の算出ステップから出力された位相差データの
    I軸成分を抽出する抽出ステップと、 前記抽出ステップにより抽出されたI軸成分からパイロ
    ット信号と想定される位相差データを抽出する第2の抽
    出ステップと、 前記第2の抽出ステップにより抽出された位相差データ
    を累積加算する加算ステップと、 前記加算ステップの演算結果が所定の値以上になるよう
    に、搬送波の周波数を制御する制御ステップとを備える
    ことを特徴とする受信方法。
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