JP2011023993A - 信号処理装置、信号処理方法、及び、受信システム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法、及び、受信システム Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアずれ量を、必要な精度で、迅速に推定する。
【解決手段】プリアンブル処理部19では、DVB-T2等のサブキャリアの間隔のうちの、最も広い間隔以外の所定の間隔のサブキャリアの使用が可能であり、所定数であるパイロット周期TPのサブキャリアごとに、パイロット信号を含む1つのP2に含まれるサブキャリアの相関を用いて、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量を検出する。本発明は、例えば、OFDM信号を復調する装置等に適用できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、信号処理装置、信号処理方法、及び、受信システムに関し、特に、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号の復調に用いられるキャリアの誤差を、必要な精度で、迅速に推定すること等ができるようにする信号処理装置、信号処理方法、及び、受信システムに関する。
地上ディジタル放送等では、データ(信号)の変調方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)(直交周波数分割多重)が採用されている。
OFDMでは、伝送帯域内に多数の直交するサブキャリア(副搬送波)が設けられ、それぞれのサブキャリアの振幅や位相にデータを割り当る、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)等のディジタル変調が行われる。
OFDMでは、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するため、1つ(1波)のサブキャリアあたりの帯域は狭くなり、変調速度は遅くなるが、トータル(サブキャリアの全体)の伝送速度は、従来の変調方式と変わらない。
上述したように、OFDMにおいては、複数のサブキャリアに対してデータの割り当てが行われることから、変調は、逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算によって行うことができる。また、変調の結果得られるOFDM信号の復調は、フーリエ変換を行うFFT(Fast Frourier Transform)演算によって行うことができる。
したがって、OFDM信号を送信する送信装置は、IFFT演算を行う回路を用いて構成することができ、OFDM信号を受信する受信装置は、FFT演算を行う回路を用いて構成することができる。
また、OFDMでは、ガードインターバルと呼ばれる信号区間を設けることで、マルチパスに対する耐性を向上させることができる。さらに、OFDMでは、既知の信号(受信装置側で分かっている信号)であるパイロット信号が、時間方向や周波数方向に離散的に挿入され、受信装置では、そのパイロット信号が、同期や、伝送路特性の推定等に利用される。
OFDMは、マルチパスに対する耐性が強いため、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上ディジタル放送等で採用されている。OFDMを採用した地上ディジタル放送の規格としては、例えば、DVB-T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)や、ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)等がある。
OFDMでは、データは、OFDMシンボルと呼ばれる単位で送信(伝送)される。
OFDMシンボルは、一般に、変調時にIFFTが行われる信号期間である有効シンボルと、その有効シンボルの後半の一部の波形が、そのまま、有効シンボルの先頭にコピーされたガードインターバルとから構成される。
このように、OFDMシンボルの先頭に、ガードインターバルを設けることで、マルチパスに対する耐性を向上させることができる。
なお、OFDMを採用した地上ディジタル放送の規格では、複数のOFDMシンボルによって構成されるフレーム(OFDM伝送フレーム)と呼ばれる単位が定義され、データの送信は、フレーム単位で行われる。
以上のような、OFDM信号を受信する受信装置では、OFDM信号のキャリアを用いて、OFDM信号のディジタル直交復調が行われる。
但し、受信装置でディジタル直交復調に用いられるOFDM信号のキャリアは、一般に、OFDM信号を送信してくる送信装置で用いられるOFDM信号のキャリアと一致しておらず、誤差を含む。すなわち、ディジタル直交復調に用いられるOFDM信号のキャリアの周波数は、受信装置で受信されたOFDM信号(のIF(Intermidiate Frequency)信号)の中心周波数からずれている。
そのため、受信装置では、ディジタル直交復調に用いられるOFDM信号のキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理、及び、キャリアずれ量に従い、そのキャリアずれ量をなくすように、OFDM信号を補正する補正(オフセット補正)処理が行われる。
ところで、OFDMを採用する地上ディジタル放送の規格として、DVB-T2(第2世代欧州地上ディジタル放送規格)が策定されつつある。
なお、DVB-T2については、いわゆるブルーブック(DVB BlueBook A122)に記載されている(非特許文献1)。
DVB-T2(のブルーブック)では、T2フレーム(T2 frame)と呼ばれるフレームが定義され、データは、T2フレーム単位で送信される。
T2フレーム(のOFDM信号)は、P1及びP2と呼ばれる2種類のプリアンブル(Preamble)信号を含み、そのプリアンブル信号には、OFDM信号の復調等の処理に必要な情報が含まれる。
図1は、T2フレームのフォーマットを示す図である。
T2フレームには、P1のシンボル、P2のシンボル、及び、データのシンボル(Data symbols)が、その順で含まれる。
P1のシンボルは、P1シグナリング(P1 Signalling)を送信するためのシンボルであり、P1シグナリングには、トランスミッションタイプ(transmission type)や、基本的なトランスミッションパラメータ(basic transmission parameters)が含まれる。
具体的には、P1シグナリング(P1)には、パラメータS1及びS2等が含まれる。パラメータS1及びS2は、P2が、SISO(Single Input Single Output (meaning one transmitting and one receiving antenna))、又は、MISO(Multiple Input, Single Output (meaning multiple transmitting antennas but one receiving antenna))のいずれの方式で送信されてくるのかや、P2のFFT演算を行うときのFFTサイズ(1回のFFT演算の対象とするサンプル(シンボル)の数)等を表す。
したがって、P2を復調するには、P1を復調する必要がある。
P2のシンボルは、L1プレシグナリング(L1 pre-signalling)、及び、L1ポストシグナリング(L1 post-signalling)を送信するためのシンボルである。
L1プレシグナリングは、T2フレームを受信する受信装置が、L1ポストシグナリングの受信と復号とを行うための情報を含む。L1ポストシグナリングは、受信装置が、物理レイヤ(のlayer pipes)にアクセスするのに必要なパラメータを含む。
なお、T2フレームには、1ないし16個のOFDMシンボルのP2を配置することができる。
また、P1及びP2は、既知の信号であるパイロット信号を含む。すなわち、P1では、非周期的な位置のサブキャリアに、パイロット信号が配置され、P2では、周期的な位置のサブキャリアに、パイロット信号が配置される。パイロット信号のうち、所定数のサブキャリア(シンボル)ごとに周期的に配置されるパイロット信号は、SP(Scattered Pilot)と呼ばれ、同一の周波数のサブキャリアに配置されるパイロット信号は、CP(Continual Pilot)と呼ばれる。
さらに、受信装置では、OFDM信号のFFT演算は、1個のOFDMシンボルごとに行われる。DVB-T2において、1個のOFDMシンボルを構成するシンボル(サブキャリア)の数、つまり、FFTサイズとしては、1K,2K,4K,8K,16K、及び、32Kの6種類が規定されている。
ここで、OFDMシンボルのサブキャリアの間隔(サブキャリア間隔)は、OFDMシンボルのFFTサイズに反比例する値となる。したがって、DVB-T2において、FFTサイズが規定されていることは、サブキャリア間隔が規定されていることと等価である。
さらに、DVB-T2では、P1のOFDMシンボルについては、上述の6種類のFFTサイズのうちの、1Kのみを使用することが規定されており、P2その他の、P1以外のOFDMシンボルについては、上述の6種類のFFTサイズのいずれも使用可能であることが規定されている。
したがって、P1のOFDMシンボルについては、DVB-T2で規定されているサブキャリア間隔のうちの最も広いサブキャリア間隔(1KのFFTサイズに対応する間隔)のサブキャリアのみが使用される。
また、P2その他の、P1以外のOFDMシンボル、すなわち、P2のOFDMシンボルと、データ(Nomal)のOFDMシンボルについては、DVB-T2で規定されているサブキャリア間隔のうちの最も広いサブキャリア間隔の他、その最も広いサブキャリア間隔以外のサブキャリア間隔(2K,4K,8K,16K、及び、32KのFFTサイズそれぞれに対応する間隔)のサブキャリアの使用が可能である。
図2は、P1のOFDM信号を示す図である。
P1のOFDM信号は、1K(=1024)個のシンボルを有効シンボルとして有する。
そして、P1のOFDM信号は、有効シンボルAの、先頭側の一部分A1を周波数シフトした信号Cを、有効シンボルの前側にコピーし、かつ、有効シンボルAの残りの部分A2を周波数シフトした信号Bを、有効シンボルの後ろ側にコピーした、サイクリック(cyclic)な構造になっている。
P1のOFDM信号は、853本のサブキャリアを、有効なサブキャリアとして有し、DVB-T2では、その853本のサブキャリアのうちの、384本のサブキャリアに、情報の割り当て(location)がされている。
DVB-T2のインプリメンテーションガイドライン(Implementation Guidelines(ETSI TR 102 831 : IG))には、OFDM信号を送信する伝送帯域が、例えば、8MHzである場合、P1によれば、P1のOFDM信号の、上述の384本のサブキャリアのロケーションの相関性を利用して、最大で±500kHzの精度の、「粗い」キャリアずれ量("coarse" carrier frequency offset)の推定が可能であることが記載されている。
さらに、インプリメンテーションガイドラインには、P1によれば、図2で説明したサイクリックな構造によって、±0.5×サブキャリア間隔の精度の、「細かい」キャリアずれ量("fine" carrier frequency offset)の推定が可能であることが記載されている。
ここで、DVB-T2では、上述したように、P1のFFTサイズが、1Kサンプル(シンボル)であることが規定されている。
さらに、DVB-T2では、伝送帯域が、例えば、8MHzである場合には、FFTサイズが1KサンプルのP1のサンプリング周期が、7/64μ秒であることが規定されている。
したがって、伝送帯域が、例えば、8MHzである場合、P1の有効シンボル長Tuは、1024×7/64μ秒である
一方、OFDMシンボルの有効シンボルの長さ(ガードインターバルを含まない長さである有効シンボル長)Tu[秒]と、OFDM信号のサブキャリアのサブキャリア間隔D[Hz]との間には、式D=1/Tuの関係が成り立つ。
したがって、伝送帯域が、例えば、8MHzである場合、P1のサブキャリアのサブキャリア間隔Dは、有効シンボル長Tu=1024×7/64μ秒の逆数である約8929Hzとなる。
以上のように、P1のサブキャリア間隔Dは、(約)8929Hzであるから、P1を用いて推定することができる「細かい」キャリアずれ量は、±8929/2Hzの精度となる。
この場合、P1によるキャプチャレンジ、すなわち、P1から得られる「細かい」キャリアずれ量に従ったOFDM信号の補正によって、ディジタル直交復調に用いられるOFDM信号のキャリアを引き込むことのできる範囲は、OFDM信号のキャリアの真値を基準とする±8929/2Hzの範囲内(-8929/2Hzないし+8929/2Hzの範囲内)となる。
FFTサイズが1KのP1を用いて推定されるキャリアずれ量によれば、FFTサイズが1KのOFDMシンボルについては、±0.5×サブキャリア間隔Dの範囲内に、キャリアを引き込むことができるので、OFDMシンボルを復調することができる。
しかしながら、FFTサイズが1K以外のOFDMシンボル、つまり、DVB-T2では、FFTサイズが、2K,4K,8K,16K、及び、32KそれぞれのOFDMシンボルについては、FFTサイズが1KのP1を用いて推定されるキャリアずれ量によって、±0.5×サブキャリア間隔Dの範囲内に、キャリアを引き込むことができない場合がある。
すなわち、例えば、伝送帯域が8MHzである場合には、FFTサイズが32KのOFDMシンボルのサブキャリア間隔Dは、279Hzである。
したがって、FFTサイズが1KのP1を用いて推定されるキャリアずれ量によって、±8929/2Hzの範囲内に、キャリアを引き込むことができても、依然として、キャリアずれ量(の大きさ)が、FFTサイズが32KのOFDMシンボルのサブキャリア間隔Dである279Hzの±0.5倍の範囲を越えていることがある。
このように、OFDMシンボルのサブキャリア間隔Dの±0.5倍を越えるキャリアずれ量(1サブキャリア以上のキャリアずれ量)が生じたままでは、OFDMシンボルを復調することができない。
なお、マルチパスや、CW(Continuous Wave)等の外乱が存在する環境では、P1を誤検出しやすく、そのような誤検出をしたP1による「細かい」キャリアずれ量の推定の精度は、著しく劣化する。その結果、FFTサイズが、2K,4K,8K,16K、及び、32KそれぞれのOFDMシンボルについては、復調することができなくなる可能性が高くなる。
以上のように、FFTサイズが、2K,4K,8K,16K、及び、32KそれぞれのOFDMシンボルについては、FFTサイズが1KのP1を用いて推定されるキャリアずれ量によって、±0.5×サブキャリア間隔Dの範囲内に、キャリアを引き込むことができず、その結果、OFDMシンボルを復調することができない場合がある。
FFTサイズが、2K,4K,8K,16K、及び、32KそれぞれのOFDMシンボルについて、±0.5×サブキャリア間隔Dの範囲内に、キャリアを引き込むためには、P1を用いたキャリアずれ量の推定に加えて、2K,4K,8K,16K、及び、32KそれぞれのFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を行う必要がある。
インプリメンテーションガイドラインでは、各FFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量を推定する方法として、DVB-T(第2世代欧州地上ディジタル放送規格)等で一般的な方法が紹介されている。
すなわち、インプリメンテーションガイドラインでは、CPの配置(location)を利用したキャリア周波数オフセット(Carrier Frequency Offset)推定法や、SPのインパルス応答を利用したキャリア周波数オフセット推定法が紹介されている。
各FFTサイズのOFDMシンボルについて、±0.5×サブキャリア間隔Dの範囲内に、キャリアを引き込んだ後は、各FFTサイズにとっての「細かい」キャリアずれ量の推定は、例えば、ガードインターバル長を利用した相関器や、CPのOFDMシンボル方向(時間)の位相差を利用した相関器等を用いて行うことができる。
ところで、DVB-T2のOFDM信号を受信する受信装置では、いわゆるチャンネルスキャン(channel scan)時に、最初に、P1を検出したT2フレームにおいて、P1シグナリングの復調、及び、ガードインターバル長の推定が行われる。
その後、受信装置では、P2のFFTサイズを認識し、次のT2フレームのP2のFFT演算の開始位置(FFT Window トリガ位置)を検出することが可能となる。そして、受信装置では、P2のFFT演算を行い、周波数領域のOFDM信号が得られるようになる。周波数領域のOFDM信号が得られるようになると、P2に含まれるL1プレシグナリング(図1)の復調が可能となり、以下、データの復調が可能となる。
ここで、P2のFFTサイズが、2K,4K,8K,16K、又は、32Kであり、つまり、P2のキャリア間隔が、P1のキャリア間隔より狭く、さらに、P1を用いたキャリアずれ量の推定の精度が低下している場合には、OFDM信号の補正のために、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を行う必要があることがある。
例えば、T2フレームに、2以上のP2が含まれている場合には、隣接する2つのP2の相関に基づいて、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を行うことができる。
しかしながら、T2フレームに、1つのP2しか含まれていない場合には、隣接する2つのP2の相関を求めることができず、例えば、2以上のP2が含まれているT2フレームが送信されてくるまで、隣接する2つのP2の相関に基づく、「粗い」キャリアずれ量の推定を行うことができない。
なお、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定は、例えば、CPの配置を利用したキャリア周波数オフセット推定法によって行うことができる。
但し、DVB-T2では、CPの配置として、8種類の配置パターンが定義されており、OFDM信号に含まれるCPの配置パターンが、8種類の配置パターンのうちのいずれであるのかの情報は、P2のL1プレシグナリング(図1)に含まれる。したがって、L1プレシグナリングを復調することができていないチャンネルスキャン時に、CPの配置を利用したキャリア周波数オフセット推定法は、採用することができない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、キャリアずれ量を、必要な精度で、迅速に推定することができるようにするものである。
本発明の第1の側面の信号処理装置は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段とを備え、前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する信号処理装置である。
本発明の第1の側面の信号処理方法は、信号処理装置が、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行い、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正するステップを含み、前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、前記キャリアずれ量検出処理では、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する信号処理方法である。
本発明の第2の側面の受信システムは、伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と、前記伝送路復号処理が施された信号に対して、圧縮された情報を元の情報に伸張する処理を少なくとも含む情報源復号処理を施す情報源復号処理部とを含み、前記伝送路を介して取得した信号は、情報を圧縮する圧縮符号化と、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化とを、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、前記伝送路復号処理部は、OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段とを備え、前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する受信システムである。
本発明の第3の側面の受信システムは、伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と、前記伝送路復号処理が施された信号に基づいて、画像又は音声を出力する出力部とを含み、前記伝送路を介して取得した信号は、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化を、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、前記伝送路復号処理部は、OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段とを備え、前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する受信システムである。
本発明の第4の側面の受信システムは、伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と、前記伝送路復号処理が施された信号を記録する記録部とを含み、前記伝送路を介して取得した信号は、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化を、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、前記伝送路復号処理部は、OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段とを備え、前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する受信システムである。
本発明の第5の側面の受信システムは、伝送路を介して、信号を取得する取得手段と、前記伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部とを含み、前記伝送路を介して取得した信号は、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化を、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、前記伝送路復号処理部は、OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段とを備え、前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する受信システムである。
本発明の第1ないし第5の側面においては、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理が行われ、前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号が補正される。前記OFDM信号は、第1のプリアンブル信号と、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号とを含み、前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含んでいる。前記キャリアずれ量の検出では、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量が検出される。
なお、信号処理装置、及び、受信システムは、独立した装置であっても良いし、独立した装置を構成する内部のブロックであっても良い。
本発明の第1ないし第5の側面によれば、キャリアずれ量を推定することができる。すなわち、例えば、キャリアずれ量を、必要な精度で、迅速に推定することができる。
T2フレームのフォーマットを示す図である。 P1のOFDM信号を示す図である。 本発明を適用した信号処理装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 OFDM周波数領域信号のパワーを示す図である。 キャリアずれ量が0のP2と、キャリアずれ量が-1のP2とを示す図である。 OFDM周波数領域信号に含まれるP2(実際のP2)と、実際のP2について、サブキャリアの相関の演算の対象となるサブキャリアとを示す図である。 第1の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19の構成例を示すブロック図である。 第1の推定方法によりキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を説明するフローチャートである。 キャリアずれ量の第2の推定方法を説明する図である。 P1のパワーとP2のパワーとを示す図である。 第2の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19の構成例を示すブロック図である。 BPSK変調部53の処理を説明する図である。 PRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55の実装の例を示すブロック図である。 PRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55の実装の他の例を示すブロック図である。 第2の推定方法によりキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を説明するフローチャートである。 キャリアずれ量の第3の推定方法を説明する図である。 第3の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19の構成例を示すブロック図である。 第3の推定方法によりキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を説明するフローチャートである。 本発明を適用した信号処理装置の他の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した受信システムの第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した受信システムの第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した受信システムの第3実施の形態の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
[信号処理装置の構成例]
図3は、本発明を適用した信号処理装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図3において、信号処理装置は、DVB-T2のOFDM信号を復調する復調装置として機能する。
すなわち、図3において、信号処理装置は、直交復調部11、FFT演算部12、オフセット補正部13、バッファ14、オフセット補正部15、プリアンブル処理部16、シンボル同期部17、シンボルタイプ推定部18、及び、プリアンブル処理部19を含む。
直交復調部11には、OFDM信号を送信する送信装置からのOFDM信号(のIF(Intermidiate Frequency)信号)が供給される。
直交復調部11は、所定の周波数(キャリア周波数)のキャリア(理想的には、送信装置で用いられるのと同一のキャリア)と、そのキャリアと直交する信号とを用いて、そこに供給されるOFDM信号をディジタル直交復調し、その結果得られるベースバンドのOFDM信号を出力する。
ここで、直交復調部11が出力するOFDM信号は、FFT演算がされる前(送信装置側で、IQコンスタレーション上のシンボル(1個のサブキャリアで伝送されるデータ)がIFFT演算された直後)の時間領域の信号であり、以下、OFDM時間領域信号ともいう。
OFDM時間領域信号は、実軸成分(I(In Phase)成分)と虚軸成分(Q(Quadrature Phase)成分)とを含む、複素数で表される複素信号である。
OFDM時間領域信号は、直交復調部11から、FFT演算部12、及び、プリアンブル処理部16に供給される。
FFT演算部12は、シンボル同期部17から供給されるFFTトリガ情報に従って、直交復調部11からのOFDM時間領域信号から、FFTサイズ分のOFDM時間領域信号(のサンプル値)を抽出し、DFT(Discrete Fourier Transform)の高速演算であるFFT演算を行う。
すなわち、シンボル同期部17からFFT演算部12に供給されるFFTトリガ情報は、OFDM時間領域信号について、FFT演算の対象とする区間の開始位置(FFT演算の開始位置)と、その区間のサイズ(FFTサイズ)とを表す。
FFT演算部12は、シンボル同期部17からのFFTトリガ情報に従って、そのFFTトリガ情報が表す開始位置から、同じくFFTトリガ情報が表すFFTサイズの区間のOFDM時間領域信号を、FFT演算の対象とする区間(以下、FFT区間ともいう)のOFDM時間領域信号として抽出する。
これにより、理想的には、OFDM時間領域信号に含まれる1個のOFDMシンボルを構成するシンボルから、ガードインターバル(のシンボル)を除いた、有効シンボル長のシンボルが、FFT区間のOFDM時間領域信号として抽出される。
そして、FFT演算部12は、FFT区間のOFDM時間領域信号(有効シンボル長のシンボル)のFFT演算を行う。
FFT演算部12でのOFDM時間領域信号のFFT演算により、サブキャリアで送信されてきた情報、すなわち、IQコンスタレーション上のシンボルを表すOFDM信号が得られる。
なお、OFDM時間領域信号のFFT演算により得られるOFDM信号は、周波数領域の信号であり、以下、OFDM周波数領域信号ともいう。
FFT演算部12は、FFT演算によって得られたOFDM周波数領域信号を、オフセット補正部13に供給する。
オフセット補正部13には、FFT演算部12から、OFDM周波数領域信号が供給される他、プリアンブル処理部16から、P1キャリアずれ量が供給される。
ここで、P1キャリアずれ量は、P1を用いて推定されたキャリアずれ量であり、P1のFFTサイズ(1K)にとっての「粗い」キャリアずれ量と、「細かい」キャリアずれ量とが含まれる。
オフセット補正部13は、プリアンブル処理部16からのP1キャリアずれ量に従い、そのP1キャリアずれ量が0になるように、FFT演算部12からのOFDM周波数領域信号を補正する。そして、オフセット補正部13は、補正後のOFDM周波数領域信号を、バッファ14と、プリアンブル処理部19にとに供給する。
バッファ14は、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号を、一時記憶し、オフセット補正部15に供給する。
オフセット補正部15には、バッファ14から、OFDM周波数領域信号が供給される他、プリアンブル処理部19から、P2キャリアずれ量が供給される。
ここで、P2キャリアずれ量は、P2を用いて推定されたキャリアずれ量であり、P2のFFTサイズ(1K,2K,4K,8K,16K、又は、32K)にとっての「細かい」キャリアずれ量、すなわち、ここでは、±0.5×サブキャリア間隔Dの範囲内に、(直交復調部11で用いられる)キャリアを(相対的に)引き込むことができるキャリアずれ量である。
オフセット補正部15は、プリアンブル処理部19からのP2キャリアずれ量に従い、そのP2キャリアずれ量が0になるように、バッファ14からのOFDM周波数領域信号を補正する。そして、オフセット補正部15は、補正後のOFDM周波数領域信号を、例えば、等化や誤り訂正等の必要な処理を行う図示せぬブロックに供給する。
プリアンブル処理部16は、直交復調部11から供給されるOFDM時間領域信号から、第1のプリアンブル信号の一例であるP1を検出し、そのP1を用いた「粗い」キャリアずれ量の推定、及び、「細かい」キャリアずれ量の推定を行う。
そして、プリアンブル処理部16は、P1を用いた「粗い」キャリアずれ量の推定、及び、「細かい」キャリアずれ量の推定によって得られる、P1のFFTサイズ(1K)にとっての「粗い」キャリアずれ量と、「細かい」キャリアずれ量とを含むP1キャリアずれ量を、オフセット補正部13に供給する。
また、プリアンブル処理部16は、P1に含まれるS1及びS2を抽出し、プリアンブル処理部19に供給する。
さらに、プリアンブル処理部16は、直交復調部11からのOFDM時間領域信号に含まれる、そのOFDM時間領域信号上のP1の位置を表すP1位置情報や、P1に含まれるS1及びS2から認識されるFFTサイズ、その他、OFDMシンボルの境界の位置の推定に必要な情報等を、シンボル同期部17に供給する。
シンボル同期部17は、プリアンブル処理部16からのP1位置情報やFFTサイズから、FFTトリガ情報を生成し、FFT演算部12に供給する。
また、シンボル同期部17は、プリアンブル処理部16からの情報から、OFDMシンボルの境界の位置(境界位置)を推定し、その境界の位置を表す信号を、シンボル同期信号として、シンボルタイプ推定部18に供給する。
シンボルタイプ推定部18は、シンボル同期部17からのシンボル同期信号等に基づいて、オフセット補正部13からプリアンブル処理部19に供給されるOFDM周波数領域信号のOFDMシンボルのシンボルタイプを推定し、プリアンブル処理部19に供給する。
ここで、シンボルタイプは、OFDM周波数領域信号のOFDMシンボルが、P1,P2、若しくは、データのOFDMシンボル、又は、FCS(Frame Closing Symbol)であること表す。
プリアンブル処理部19は、オフセット補正部13から供給されるOFDM周波数領域信号に含まれる、第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号の一例であるP2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量を推定(検出)するキャリアずれ量検出処理を行う。
すなわち、プリアンブル処理部19は、シンボルタイプ推定部18からのシンボルタイプに基づき、オフセット補正部13から供給されるOFDM周波数領域信号に含まれるP2を検出する。
さらに、プリアンブル処理部19は、プリアンブル処理部16からのS1及びS2から、オフセット補正部13から供給されるOFDM周波数領域信号に含まれるP2のFFTサイズを認識し、そのFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を行う。
そして、プリアンブル処理部19は、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量を、P2キャリアずれ量として、オフセット補正部15に供給する。
ここで、プリアンブル処理部19は、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を、1つのP2、すなわち、1OFDMシンボルのP2に含まれるサブキャリアの相関を用いて、後述するように行う。
これにより、プリアンブル処理部19では、T2フレームに、1つのP2しか含まれていない場合であっても、キャリアずれ量を、P2を復調するのに必要な精度で、迅速に推定することができる。
なお、プリアンブル処理部19では、T2フレームに、複数(個のOFDMシンボル)のP2が含まれている場合には、キャリアずれ量の推定は、その複数のP2のうちの、1つのP2を用いて行うこともできるし、複数のP2のうちの、2以上のP2を用いて行うこともできる。
プリアンブル処理部19での、1つのP2に含まれるサブキャリアの相関を用いた、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定の方法としては、第1、第2、及び、第3の3つの推定方法がある。
第1ないし第3の推定方法は、P2に含まれる、所定数のサブキャリアごとのサブキャリアの相関を用いる点で共通する。
但し、第1の推定方法は、サブキャリア(シンボル)のパワーに対応するパワー値を、第2の推定方法は、サブキャリアの位相を、第3の推定方法は、サブキャリアの位相差を、それぞれ利用して、サブキャリアの相関を演算する点で、第1ないし第3の推定方法は異なる。
[キャリアずれ量の第1の推定方法]
まず、サブキャリアのパワーに対応するパワー値を利用して演算されるサブキャリアの相関を用いて、キャリアずれ量を推定する第1の推定方法について説明する。
図4は、OFDM周波数領域信号のパワーを示す図である。
なお、図4において、横軸は、OFDM周波数領域信号のサブキャリアを識別するインデクスを表し、周波数に相当する。また、縦軸は、パワーを表す。
図1で説明したように、P2では、周期的な位置のサブキャリアに、パイロット信号(P2 pilot)が配置されている。
すなわち、DVB-T2では、FFTサイズが32Kで、SISO(SISO mode)のP2については、インデクス#kが、式mod(k,6)=0を満たすサブキャリア#kに、パイロット信号を配置し、その他のP2については、インデクス#kが、式mod(k,3)=0を満たすサブキャリア#kに、パイロット信号を配置することが規定されている。
ここで、mod(A,B)は、AをBで除算したときの剰余を表す。
また、インデクス#kとしては、最も低い周波数のサブキャリアに、インデクス#0が付され、以下、サブキャリアの周波数の昇順に、昇順の整数値のインデクス#kが付されている。
なお、P2において、エクステンデッドキャリア(Extended Carrier)には、すべて、パイロット信号が配置される。また、MISOのP2では、ノーマルキャリア(Nomal Carrier)の両端それぞれの2つのサブキャリアには、パイロット信号が配置される。
以上から、FFTサイズが32Kで、SISOのP2では、少なくとも、サブキャリア#0,#6,・・・,#6n,・・・(nは、0以上の整数)に、パイロット信号が配置されている(以下、サブキャリア#0,#6,・・・,#6n,・・・が、パイロット信号になっている、ともいう)。また、その他のP2では、少なくとも、サブキャリア#0,#3,・・・,#3n,・・・が、パイロット信号になっている。
さらに、DVB-T2では、FFTサイズが32Kで、SISOのP2のパイロット信号のサブキャリアの振幅が、√37/5であること、及び、その他のP2のパイロット信号のサブキャリアの振幅が、√31/5であることが、規定されている。
また、DVB-T2では、OFDM周波数領域信号のデータのサブキャリアの平均パワーが、1.0であることが規定されている。
図4は、FFTサイズが32Kで、SISOの(OFDM周波数領域信号の)P2のパワーを示している。
FFTサイズが32Kで、SISOのP2は、サブキャリア#0ないし#27264の27265本のサブキャリアを、有効なサブキャリアとして有する。
そして、FFTサイズが32Kで、SISOのP2では、上述したように、サブキャリア#0,#6,・・・,#6n,・・・が、パイロット信号になっており、6個のサブキャリアごとに、パイロット信号が配置されている。さらに、パイロット信号のパワーは、振幅(√37/5)の2乗である1.48=(√37/5)2になっている。
一方、P2において、データのサブキャリアの平均パワーは、上述したように、1.0になっている。
以上のように、P2のパイロット信号のサブキャリアと、データのサブキャリアとでは、パワーに差(ブースト量差)がある。
第1の推定方法では、このように、パイロット信号とデータとで差があるパワーを利用して、サブキャリアの相関を演算する。
ここで、上述したように、FFTサイズが32Kで、SISOのP2では、インデクス#kが、式mod(k,6)=0を満たすサブキャリア#kに、パイロット信号が配置されているので、周期的に、つまり、6個のサブキャリアごとに、パイロット信号が存在する。この、パイロット信号が配置されるサブキャリアの周期(いまの場合、6)を、以下、パイロット周期ともいう。
FFTサイズが32Kで、SISOのP2以外のP2では、インデクス#kが、式mod(k,3)=0を満たすサブキャリア#kに、パイロット信号が配置されるので、パイロット周期は、3となる。
図5は、キャリアずれ量が0のP2と、キャリアずれ量が-1のP2とを示す図である。
なお、図5の横軸と縦軸は、図4の場合と同様である。
ここで、キャリアずれ量の符号(正負)は、サブキャリアの位置(周波数)のずれの方向を表す。すなわち、キャリアずれ量が正である場合には、サブキャリアが、高い周波数の方向にずれていることを表し、キャリアずれ量が負である場合には、サブキャリアが、低い周波数の方向にずれていることを表す。
また、キャリアずれ量の大きさ(絶対値)は、サブキャリアがずれている大きさを、サブキャリア間隔Dだけのずれを1として表す。
したがって、キャリアずれ量が-1であるとは、サブキャリアが、低い周波数の方向に、サブキャリア間隔Dだけずれていることを表す。
図5Aは、キャリアずれ量が0のP2を示しており、図5Bは、キャリアずれ量が-1のP2を示している。
図5A及び図5BのP2は、いずれも、FFTサイズが32Kで、SISOのP2である。
FFTサイズが32Kで、SISOのP2では、上述したように、6個のサブキャリアごとに、パイロット信号が配置されている。キャリアずれ量が、いくつであっても、6個のサブキャリアごとにパイロット信号が配置されていることに影響しない。
図6は、プリアンブル処理部19(図3)に供給されるOFDM周波数領域信号に含まれるP2(以下、実際のP2ともいう)と、その実際のP2について、サブキャリアの相関の演算の対象となるサブキャリアとを示す図である。
すなわち、図6Aは、実際のP2を示している。
図6Aの実際のP2は、図5Bと同一であり、FFTサイズが32Kで、SISOのP2であり、キャリアずれ量が-1になっている。
図6Aの実際のP2では、キャリアずれ量が-1であるために、式mod(k,6)=0を満たすインデクス#kに、キャリアずれ量である-1を加算して得られるインデクス#k'(=k-1)が表す位置(周波数)のサブキャリア#-1,#5,・・・,#6n-1,・・・,#27263に、パイロット信号が配置されている。
図6Bは、オフセット量offsetだけのキャリアずれ量を仮定した場合に、実際のP2について、サブキャリアの相関の演算の対象となるサブキャリアを示している。
オフセット量offsetが、例えば、-2である場合、P2の、式mod(k,6)=0を満たすインデクス#kに、オフセット量offset=-2を加算して得られるインデクス#k'(=k-2)が表す位置のサブキャリア#-2,#4,・・・,#6n-2,・・・,#27262が、サブキャリアの相関の演算の対象となる。
また、オフセット量offsetが、例えば、-1である場合、P2の、式mod(k,6)=0を満たすインデクス#kに、オフセット量offset=-1を加算して得られるインデクス#k'(=k-1)が表す位置のサブキャリア#-1,#5,・・・,#6n-1,・・・,#27263が、サブキャリアの相関の演算の対象となる。
以下、同様に、P2の、式mod(k,6)=0を満たすインデクス#kに、オフセット量offsetを加算して得られるインデクス#k'(=k+offset)が表す位置のサブキャリア#0+offset,#6+offset,・・・,#6n+offset,・・・が、サブキャリアの相関の演算の対象となる。
すなわち、説明を簡単にするために、キャリアずれ量が0であるP2を基準とすると、あるオフセット量offsetについては、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置0+offsetを始点とし、そのずらし位置0+offsetから、パイロット周期(所定数)(いまの場合、6)ごとのサブキャリアが、サブキャリアの相関の演算の対象となる。
第1の推定方法では、サブキャリアのパワーに対応するパワー値である、例えば、パワーそのものを用いて、サブキャリアの相関が演算される。
すなわち、第1の推定方法では、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置0+offsetを始点とし、そのずらし位置0+offsetから、パイロット周期(所定数)ごとのサブキャリアのパワーの総和が、サブキャリアの相関として演算される。
ここで、サブキャリアの相関は、オフセット量offsetを、ある範囲内で変化させ、各値のオフセット量offsetについて求められる。
以下、オフセット量offsetを変化させる範囲の最小値、及び、最大値を、それぞれ、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXともいう。オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXの求め方については、後述する。
図6Bでは、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXを、それぞれ、-2、及び、+2として、-2,-1,0,・・・,+2の各オフセット量offsetについて、サブキャリアの相関としての、パイロット周期である6個ごとのサブキャリアのパワーの総和が演算されている。
ここで、オフセット量offsetが、図6Aの実際のP2のキャリアずれ量である-1に一致する場合、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置0+offsetを始点とし、そのずらし位置0+offsetから、パイロット周期である6個ごとのサブキャリアは、いずれも、パイロット信号であるから、そのようなサブキャリアのパワーの総和は、パイロット信号(のサブキャリア)のパワーの総和となる。
一方、オフセット量offsetが、図6Aの実際のP2のキャリアずれ量である-1に一致しない場合、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置0+offsetを始点とし、そのずらし位置0+offsetから、パイロット周期である6個ごとのサブキャリアは、いずれも、(パイロット信号ではない)データであるから、そのようなサブキャリアのパワーの総和は、データのサブキャリアのパワーの総和となる。
上述したように、FFTサイズが32Kで、SISOのP2のパイロット信号のサブキャリアの振幅は、√37/5であり、その他のP2のパイロット信号のサブキャリアの振幅は、√31/5である。また、OFDM周波数領域信号のデータのサブキャリアの平均パワーは、1.0である。
したがって、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置0+offsetを始点とし、そのずらし位置0+offsetから、パイロット周期である6個ごとのサブキャリアを対象として求められるサブキャリアの相関としての、パワーの総和は、サブキャリアの相関の演算の対象が、パイロット信号である場合には、大になり、サブキャリアの相関の演算の対象が、データのサブキャリアである場合には、小になる。
そこで、第1の推定方法では、オフセット量offsetの最小値MINから、オフセット量offsetの最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offsetそれぞれについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、パイロット周期ごとの(位置の)サブキャリアのパワー値の総和を、サブキャリアの相関として演算した後、複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られるパワーの総和の中の最大値を検出し、そのパワーの総和の最大値に対応するオフセット量offsetを、キャリアずれ量(P2キャリアずれ量)として検出する。
[第1の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19]
図7は、第1の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19(図3)の構成例を示すブロック図である。
図7では、プリアンブル処理部19は、制御部31、パワー検出部32、総和演算部33、及び、最大値検出部34を含む。
制御部31には、シンボルタイプ推定部18(図3)からのシンボルタイプと、プリアンブル処理部16からのS1及びS2が供給される。
制御部31は、シンボルタイプ推定部18からのシンボルタイプに基づいて、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれるP2が供給されるタイミングである供給タイミングを認識する。
そして、制御部31は、その供給タイミングに供給されるOFDM周波数領域信号、つまり、P2の処理を行うように、プリアンブル処理部19を構成するパワー検出部32、総和演算部33、及び、最大値検出部34を制御する。
また、制御部31は、プリアンブル処理部16(図3)からのS1とS2とに基づいて、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式(SISO、又はMISO)とを認識する。
そして、制御部31は、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式とから、P2のパイロット信号のパイロット周期を認識し、総和演算部33に供給する。
さらに、制御部31は、パイロット周期を用いて、オフセット量offsetの最小値MINと最大値MAXを求め、総和演算部33に供給する。
ここで、上述したように、DVB-T2では、FFTサイズが32Kで、SISOのP2では、パイロット周期が6になっており、その他のP2では、パイロット周期は3になっている。
いま、パイロット周期を、TPと表すこととすると、制御部31は、式MIN=-INT[(TP-1)/2]に従って、最小値MINを求めるとともに、式MAX=+INT[(TP-1)/2]に従って、最大値MAXを求める。ここで、INT[A]は、A以下の最大の整数を表す。
パワー検出部32には、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号が供給される。
パワー検出部32は、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号に含まれるP2が有するサブキャリアのパワーに対応するパワー値として、例えば、P2の1つのOFDMシンボルの各サブキャリアのパワーそのものを検出し、総和演算部33に供給する。
ここで、パワー検出部32では、サブキャリアのパワーではなく、サブキャリアの振幅を、パワー値として検出することができる。この場合、その後の処理は、サブキャリアの振幅を用いて行われる。
総和演算部33は、パワー検出部32から供給されるP2の1つのOFDMシンボル(1つのP2)のサブキャリアのパワーを用い、制御部31から供給される最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offset(=MIN,MIN+1,・・・,MAX-1,MAX)それぞれについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、制御部31から供給されるパイロット周期TPごとのサブキャリアのパワーの総和を、サブキャリアの相関として演算し、最大値検出部34に供給する。
最大値検出部34は、総和演算部33から供給される、複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られるパワーの総和の中の最大値を検出し、そのパワーの総和の最大値に対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出し、オフセット補正部15(図3)に供給する。
図8は、図7のプリアンブル処理部19が行うキャリアずれ量検出処理を説明するフローチャートである。
制御部31は、シンボルタイプ推定部18(図3)から供給されるシンボルタイプに基づいて、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれるP2が供給される供給タイミングを認識する。
そして、供給タイミングとなると、すなわち、オフセット補正部13(図3)からパワー検出部32に供給されるOFDM周波数領域信号がP2となると、ステップS11において、制御部31は、プリアンブル処理部16(図3)からのS1とS2とに基づいて、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式(SISO、又はMISO)とを認識する。さらに、制御部31は、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式とから、P2のパイロット信号のパイロット周期TPを認識し、総和演算部33に供給する。
また、制御部31は、パイロット周期TPを用い、式MIN=-INT[(TP-1)/2]、及び、式MAX=+INT[(TP-1)/2]に従って、それぞれ、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXを求め、総和演算部33に供給して、処理は、ステップS11からステップS12に進む。
ステップS12では、パワー検出部32は、オフセット補正部13(図3)から供給されるP2が有する各サブキャリアのパワーを検出し、総和演算部33に供給して、処理は、ステップS13に進む。
ステップS13では、総和演算部33は、オフセット量offsetを、制御部31からの最小値MINにセットし、処理は、ステップS14に進む。
ステップS14では、総和演算部33は、オフセット量offsetについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、制御部31から供給されるパイロット周期TPごとのサブキャリアのパワーの総和を、パワー検出部32からのP2の各サブキャリアのパワーを用いて演算する。
そして、総和演算部33は、オフセット量offsetについて演算したパワーの総和を、最大値検出部34に供給して、処理は、ステップS14からステップS15に進む。
ステップS15では、総和演算部33は、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しいかどうかを判定する。
ステップS15において、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しくないと判定された場合、すなわち、オフセット量offsetが、最大値MAX未満である場合、処理は、ステップS16に進み、総和演算部33は、オフセット量offsetを1だけインクリメントする。そして、処理は、ステップS16からステップS14に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS15において、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しいと判定された場合、すなわち、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて、パワーの総和が演算された場合、処理は、ステップS17に進み、最大値検出部34は、総和演算部33から供給される、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて演算された、サブキャリアの相関としてのパワーの総和の中の最大値を検出する。
さらに、最大値検出部34は、パワーの総和の最大値(サブキャリアの相関の最大値)に対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出し、オフセット補正部15(図3)に供給する。
その後、制御部31は、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれる次のP2が供給される待って、処理は、ステップS17からステップS11に戻り、以下、同様の処理が行われる。
以上のように、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて演算された、P2のサブキャリアの相関としてのパワーの総和の中の最大値を検出することで、必要な精度でのキャリアずれ量の推定、すなわち、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を、迅速に行うことができる。
なお、図8では、説明を分かりやすくするために、オフセット量offsetを、最小値MINから最大値MAXまでの各値に順次変えて、パイロット周期TPごとのサブキャリアのパワーの総和を演算するようにしているが、実装としては、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについての、パイロット周期TPごとのサブキャリアのパワーの総和は、並列に演算するようにすることができる。
また、図8では、T2フレームに、1つのP2しか含まれていないことを前提とし、オフセット量offsetについてのサブキャリアの相関として、1つのP2から、パイロット周期TPごとのサブキャリアのパワーの総和を演算することとしたが、T2フレームに、複数のP2が含まれている場合には、その複数のP2の2つ以上のP2それぞれから、パワーの総和を求め、その2つ以上のP2それぞれから求めたパワーの総和の累積加算値や、リーク積分を行って得られる積分値を、サブキャリアの相関として採用することができる。
すなわち、いま、説明を簡単にするために、例えば、T2フレームに、2つのP2が含まれ、その2つのP2それぞれを、第1のP2、及び、第2のP2と呼ぶこととすると、あるオフセット値offsetについて、第1のP2から求められたパワーの総和と、第2のP2から求められたパワーの総和との累積加算値や、リーク積分を行って得られる積分値を、そのオフセット量offsetについてのサブキャリアの相関として採用することができる。
ここで、リーク積分の対象となるm番目のデータを、x(m)と表すとともに、データx(1)からデータx(m)までを用いたリーク積分を行って得られる積分値を、y(m)と表すこととすると、積分値y(m)は、式y(m)=βx(m)+(1-β)y(m-1)に従って求められる。
また、上述の場合には、P2に含まれるパイロット周期TPごとのサブキャリアのすべてを用いて、サブキャリアの相関を演算することとしたが、サブキャリアの相関の演算には、P2に含まれるパイロット周期TPごとのサブキャリアのうちの、幾つかのサブキャリアを間引いたものを用いることができる。
ところで、第1の推定方法では、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXが、それぞれ、式MIN=-INT[(TP-1)/2]、及び、式MAX=+INT[(TP-1)/2]に従って求められる。
そして、第1の推定方法では、最小値MINから最大値MAXまでの範囲以外のキャリアずれ量は、検出することができない。
すなわち、DVB-T2では、パイロット周期TPが、上述したように、6、又は、3であるから、最小値MINと最大値MAXとは、-2と+2、又は、-1と+1となる。
例えば、いま、パイロット周期TPが、6であり、最小値MINと最大値MAXが、-2と+2である場合に注目すると、P2のキャリアずれ量が、最小値MINから最大値MAXまでの範囲外の、例えば、-3である場合、そのP2のキャリアずれ量が-3である場合と、P2のキャリアずれ量が、例えば、+3(=-3+i×TP)(iは整数)である場合とは、第1の推定方法では区別することができない。
また、P2のキャリアずれ量が、最小値MINから最大値MAXまでの範囲外の、例えば、-4である場合、そのP2のキャリアずれ量が-4である場合と、P2のキャリアずれ量が+2(=-4+i×TP)である場合とは、第1の推定方法では、区別することができない。
以上のように、P2のキャリアずれ量が、最小値MINから最大値MAXまでの範囲以外である場合、すなわち、-INT[(TP-1)/2]より小のキャリアずれ量や、+INT[(TP-1)/2]より大のキャリアずれ量が生じている場合、第1の推定方法では、そのキャリアずれ量を、正確に検出することができない。
しかしながら、P1を用いた「粗い」キャリアずれ量の推定の精度が低下している場合には、-INT[(TP-1)/2]より小のキャリアずれ量や、+INT[(TP-1)/2]より大のキャリアずれ量が生じる場合があり、そのようなキャリアずれ量を、正確に検出することができることが望ましい。
[キャリアずれ量の第2の推定方法]
そこで、サブキャリアの位相を利用して演算されるサブキャリアの相関を用いて、キャリアずれ量を推定するキャリアずれ量の第2の推定方法について説明する。
図9は、キャリアずれ量の第2の推定方法を説明する図である。
図9Aは、(OFDM周波数領域信号の)P2のパワーを示している。
なお、図9Aの横軸と縦軸は、図4の場合と同様である。
図9AのP2は、図5に示したP2と同様に、FFTサイズが32Kで、SISOのP2であり、したがって、パイロット周期が6になっている。また、図9AのP2のキャリアずれ量は-1になっている。
ここで、P2のパイロット信号は、PRBS(Pseudorandom Binary Sequence)系列をBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調した信号になっている。
すなわち、P2のパイロット信号は、サブキャリア方向(周波数方向)に並ぶPRBS系列と、OFDMシンボル方向(時間方向)に並ぶPN(Pseudo Noise)系列との排他的論理和を、BPSK変調した信号になっている。
したがって、x軸(左から右方向に向かう横軸)が、周波数方向を表し、y軸(上から下方向に向かう縦軸)が、時間方向を表す2次元平面において、P2の、周波数がxで、時刻がyのパイロット信号のシンボル、すなわち、位置(x,y)のパイロット信号(のサブキャリア)の位相は、周波数方向に並ぶPRBS系列のうちの左からx番目のビットと、時間方向に並ぶPN系列のうちの上からy番目のビットとの排他的論理和に応じて、0、又は、π[radian]になっている。
以上のようなP2のパイロット信号は、PRBS系列を乗算することにより、すなわち、PRBS系列に応じて、位相を、0、又は、πだけ回転することにより、IQコンスタレーション上で、位相が、0のみ、又は、πのみの信号点の信号(シンボル)となる。
したがって、P2の各サブキャリアについて、IQコンスタレーションの原点を中心とする、例えば、単位円等の円の円周上の、PRBS系列をBPSK変調した変調信号が乗算されたP2のサブキャリアの位相だけ回転した位置に、サブキャリアをマッピングし、原点を始点とするとともに、サブキャリアをマッピングしたマッピング点を終点とする位相ベクトルを求め、オフセット量offsetの最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offsetそれぞれについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、パイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和を、サブキャリアの相関として演算することにより、そのサブキャリアの相関としての位相ベクトルの総和を用いて、P2キャリアずれ量を検出することができる。
すなわち、図9Bは、P2のパイロット信号(のサブキャリア)についての、IQコンスタレーション上のマッピング点を示している。
1つのP2(P2の1つのOFDMシンボル)において、パイロット信号になっているサブキャリアに、PRBS系列をBPSK変調した変調信号を乗算すると、その乗算後のサブキャリアの位相は、0(又はπ)となるので、IQコンスタレーション上のマッピング点(I,Q)は、点(1,0)(又は(-1,0))となる。
そして、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号である場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアは、すべて、パイロット信号であるから、そのようなパイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和であるサブキャリアの相関は、大になる。
すなわち、図9Cは、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号である場合に、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和を示している。
上述したように、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号である場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期ごとのサブキャリアは、すべて、パイロット信号になっている。
その結果、パイロット周期ごとのサブキャリアのマッピング点は、すべて、(理想的には)点(1,0)となり、位相ベクトルは、ベクトル(1,0)となる。そして、パイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和は、ベクトル(1,0)が累積加算されることにより、大きさが大のベクトルとなる。
一方、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号でなく、データである場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和であるサブキャリアの相関は、小になる。
すなわち、図9Dは、P2のデータのサブキャリアについての、IQコンスタレーション上のマッピング点を示している。
データのサブキャリアの位相は、データによって異なるので、マッピング点も、データによって異なる。
P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号ではなく、データのサブキャリアである場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期ごとのサブキャリアは、すべて、パイロット信号ではなく、データのサブキャリアであるから、そのようなパイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルは、様々な方向を向く、大きさが1のベクトルとなる。
その結果、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、データのサブキャリアである場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和であるサブキャリアの相関は、0等の小さい大きさのベクトルとなる。
そこで、第2の推定方法では、オフセット量offsetの最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られる位相ベクトルの総和である総和ベクトルの中の、大きさが最大の総和ベクトルを検出し、その最大の総和ベクトルに対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出する。
ここで、P2のサブキャリアに、PRBS系列をBPSK変調した変調信号を乗算する(PRBS系列に応じて、P2のサブキャリアの位相を回転する)ことを、PRBS復号ともいう。
第2の推定方法によれば(後述する第3の推定方法についても同様)、P2のサブキャリアをPRBS復号し、そのPRBS復号後のサブキャリアのうちの、パイロット周期ごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和を求めるので、-INT[(TP-1)/2]より小のキャリアずれ量や、+INT[(TP-1)/2]より大のキャリアずれ量(以下、パイロット周期TP以上のキャリアずれ量ともいう)が生じている場合であっても、そのようなパイロット周期TP以上のキャリアずれ量を、正確に検出することができる。
すなわち、例えば、いま、図9Aに示した、パイロット周期TPが6で、キャリアずれ量が-1になっているP2を対象とし、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXとして、それぞれ、パイロット周期TP以上のキャリアずれ量である、例えば、-16、及び、+16を採用することとする。
この場合、オフセット量offset=-16については、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアは、パイロット信号ではなく、データのサブキャリアであるから、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、大きさが0等の小さいベクトルとなる。
オフセット量offset=-15、及び、オフセット量offset=-14についても、同様に、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアは、データのサブキャリアであるから、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、大きさが小さいベクトルとなる。
オフセット量offset=-13については、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアは、パイロット信号であるが、オフセット量offset=-13が、キャリアずれ量である-1に一致していないため、PRBS復号後のサブキャリアのうちの、パイロット周期TPごとのサブキャリアであるパイロット信号のIQコンスタレーション上のマッピング点は、点(1,0)と点(-1,0)とに、ランダムに分散する。
その結果、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、大きさが小さいベクトルとなる。
最小値MIN=-16から最大値MAX=+16までの範囲のオフセット量offsetのうちの、キャリアずれ量である-1に対して、パイロット周期TPの整数倍を加算した値に一致しないオフセット量offsetについては、上述の、オフセット量offsetが-16である場合と同様に、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とする、パイロット周期ごとのサブキャリアが、データのサブキャリアであるために、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、大きさが0等の小さいベクトルとなる。
また、最小値MIN=-16から最大値MAX=+16までの範囲のオフセット量offsetのうちの、キャリアずれ量である-1に対して、パイロット周期TPの、0を除く整数倍を加算した値に一致するオフセット量offsetについては、上述の、オフセット量offsetが-13である場合と同様に、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアは、パイロット信号であるが、オフセット量offsetが、キャリアずれ量である-1に一致していないため、PRBS復号後のサブキャリアのうちの、パイロット周期TPごとのサブキャリアであるパイロット信号のIQコンスタレーション上のマッピング点は、点(1,0)と点(-1,0)とに、ランダムに分散するので、やはり、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、大きさが小さいベクトルとなる。
そして、最小値MIN=-16から最大値MAX=+16までの範囲のオフセット量offsetのうちの、キャリアずれ量である-1に一致するオフセット量offsetについては、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアが、パイロット信号であり、PRBS復号後のサブキャリアのうちの、パイロット周期TPごとのサブキャリアであるパイロット信号のIQコンスタレーション上のマッピング点が、点(1,0)(又は点(-1,0))に集中する。
その結果、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、図9Cに示したように、大きさが大のベクトルとなる。
以上のように、第2の推定方法では(第3の推定方法でも同様)、P2のサブキャリアをPRBS復号し、そのPRBS復号後のサブキャリアのうちの、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルを求めるので、オフセット量offsetが、キャリアずれ量に一致していない場合には、パイロット周期TPごとのサブキャリアが、パイロット信号であっても、総和ベクトルは、大きさが小さいベクトルとなる。
その結果、パイロット周期TP以上のキャリアずれ量が生じている場合であっても、そのようなパイロット周期TP以上のキャリアずれ量を、正確に検出することができる。
なお、第2の推定方法において、P2のサブキャリアのPRBS復号を行わずに、サブキャリアのマッピングを行い、そのマッピング点のI成分の絶対値や2乗を、I成分とし、マッピング点のQ成分を、Q成分とする点を、原点を始点とする位相ベクトルの終点として、そのような位相ベクトルの総和である総和ベクトルを用いても、キャリアずれ量を検出することができる。
但し、この場合、正確に検出することができるP2のキャリアずれ量は、第1の推定方法と同様の、-INT[(TP-1)/2]以上で、かつ、+INT[(TP-1)/2]以下のキャリアずれ量となる。
以上のように、PRBS復号後のサブキャリアのうちの、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルは、オフセット量offsetが、キャリアずれ量に一致しない限り、大きさが小さいベクトルとなるので、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXとしては、キャリアずれ量を検出したい範囲の最小値、及び、最大値を設定することができる。
但し、キャリアずれ量を検出する範囲を、広い範囲とすると、総和ベクトルを求めるオフセット量offsetの数が大となり、例えば、総和ベクトルを、ハードウェアによって並列で求める場合には、ハードウェアの規模が大になる。
したがって、キャリアずれ量を検出する範囲、すなわち、オフセット量offsetの最小値MINから最大値MAXまでの範囲としては、必要十分な範囲を設定することが望ましい。
そこで、DVB-T2で規定されているサブキャリア間隔のうちの、最も広い間隔のサブキャリアのみが使用されるP1(図1)のサブキャリア間隔Dを、D1と表すとともに、P2のサブキャリア間隔Dを、D2と表すこととすると、第2の推定方法では(第3の推定方法でも同様)、P1のサブキャリア間隔D1を、P2のサブキャリア間隔D2で除算して得られる除算値を用いて、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXが求められる。
すなわち、図10は、伝送帯域が8MHzである場合の、P1のパワーとP2のパワーとを示す図である。
P1のサブキャリア間隔D1は、図2で説明したように、8929Hzになっている。
また、図10のP2は、FFTサイズが32KのSISOのP2であり、そのサブキャリア間隔D2は、図2で説明したように、279Hzになっている。
プリアンブル処理部19(図3)において、P2キャリアずれ量の検出に用いられるP2を含むOFDM周波数領域信号は、オフセット補正部13において、P1を用いて検出されたP1キャリアずれ量の補正が行われた後のOFDM信号であり、キャリアずれ量が、±0.5×サブキャリア間隔D1の範囲内、つまり、±8929/2Hzの範囲内(-8929/2Hzないし+8929/2Hzの範囲内)になっている。
したがって、P2を用いて、キャリアずれ量を検出する範囲は、±0.5×サブキャリア間隔D1の範囲内で行えば十分であり、±0.5×サブキャリア間隔D1の範囲は、サブキャリア間隔DがD2のP2のオフセット量offsetに換算すると、±0.5×D1/D2になる。
以上から、サブキャリア間隔D2が279HzのP2については、±0.5×8929Hz/279Hzの範囲内、つまり、±16の範囲内で、キャリアずれ量を検出することができれば十分であり、この場合、オフセット量offsetの最小値MIN、及び、最大値MAXは、それぞれ、-16、及び、+16となる。
[第2の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19]
図11は、第2の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19(図3)の構成例を示すブロック図である。
図11では、プリアンブル処理部19は、制御部51、PRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、位相検出部55、マッピング部56、ベクトル総和演算部57、及び、最大ベクトル検出部58を含む。
制御部51には、シンボルタイプ推定部18(図3)からのシンボルタイプと、プリアンブル処理部16からのS1及びS2が供給される。
制御部51は、シンボルタイプ推定部18からのシンボルタイプに基づいて、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれるP2が供給されるタイミングである供給タイミングを認識する。
そして、制御部51は、その供給タイミングに供給されるOFDM周波数領域信号、つまり、P2の処理を行うように、プリアンブル処理部19を構成する各ブロック(PRBS発生部52ないし最大ベクトル検出部58)を制御する。
また、制御部51は、プリアンブル処理部16(図3)からのS1とS2とに基づいて、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式(SISO、又はMISO)とを認識する。
そして、制御部51は、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式とから、P2のパイロット信号のパイロット周期TPを認識し、ベクトル総和演算部57に供給する。
さらに、制御部51は、P2のFFTサイズ等から、P2のサブキャリア間隔D2を求める。そして、制御部51は、P1のサブキャリア間隔D1を、P2のサブキャリア間隔D2で除算することにより得られる除算値D1/D2を用いて、オフセット量offsetの最小値MINと最大値MAXを求め、ベクトル総和演算部57に供給する。
ここで、制御部51は、式MIN=-INT[(D1/D2)/2]に従って、最小値MINを求めるとともに、式MAX=+INT[(D1/D2)/2]に従って、最大値MAXを求める。
PRBS発生部52は、OFDM信号を送信してくる、図示せぬ送信装置で、P2のパイロット信号の生成に用いられるPRBS系列と同一のPRBS系列を発生し、BPSK変調部53に供給する。
BPSK変調部53は、PRBS発生部52からのPRBS系列の各ビットをBPSK変調し、その結果得られる変調信号としてのIQコンスタレーション上のシンボルを、乗算部54に供給する。
乗算部54には、BPSK変調部53からの変調信号が供給される他、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号が供給される。
乗算部54は、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号に含まれるP2の1つのOFDMシンボルが有する各サブキャリアに、BPSK変調部53からの変調信号を乗算するPRBS復号を行い、そのPRBS復号後のサブキャリアを、位相検出部55に供給する。
位相検出部55は、乗算部54からのPRBS復号後のサブキャリアの位相を検出し、マッピング部56に供給する。
ここで、位相検出部55は、P2の最も周波数が低い(サブキャリアに配置された)パイロット信号の位相を、例えば、0と仮定して、PRBS復号後のサブキャリアの位相を検出する。なお、P2の最も周波数が低いパイロット信号は、DVB-T2では、エッジパイロット(edge Pilot)と呼ばれるパイロット信号であるが、P2のパイロット信号(P2 pilot)として扱って問題はない。
マッピング部56は、IQコンスタレーションの原点を中心とする、例えば、単位円の円周上の、位相検出部55からのサブキャリアの位相だけ回転した位置に、サブキャリアをマッピングし、原点を始点とするとともに、サブキャリアをマッピングしたマッピング点を終点とする位相ベクトル(又は、原点を終点とするとともに、マッピング点を始点とする位相ベクトル)を求める。そして、マッピング部56は、P2の各サブキャリアについて求めた位相ベクトルを、ベクトル総和演算部57に供給する。
ベクトル総和演算部57は、マッピング部56から供給されるP2の1つのOFDMシンボルのサブキャリアの位相ベクトルを用い、制御部51から供給される最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offset(=MIN,MIN+1,・・・,MAX-1,MAX)それぞれについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、制御部51から供給されるパイロット周期TPごとの(位置の)サブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルを、サブキャリアの相関として演算し、最大ベクトル検出部58に供給する。
最大ベクトル検出部58は、ベクトル総和演算部57から供給される、複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られる総和ベクトルの中の(大きさが)最大の総和ベクトルを検出する。そして、最大ベクトル検出部58は、最大の総和ベクトルに対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出し、オフセット補正部15(図3)に供給する。
図12は、図11のBPSK変調部53の処理を説明する図である。
すなわち、図12は、IQコンスタレーションを示している。
上述したように、BPSK変調部53は、PRBS発生部52からのPRBS系列の各ビットをBPSK変調する。
すなわち、BPSK変調部53は、PRBS発生部52からのPRBS系列のビットが、0である場合、そのビットを、IQコンスタレーション上で、信号点(1,0)のシンボルに対応する変調信号にBPSK変調する。
また、BPSK変調部53は、PRBS発生部52からのPRBS系列のビットが、1である場合、そのビットを、IQコンスタレーション上で、信号点(-1,0)のシンボルに対応する変調信号にBPSK変調する。
なお、BPSK変調部53で行われるPRBS系列のBPSK変調は、OFDM信号を送信してくる送信装置で行われる、P2のパイロット信号としてのPRBS系列(とPN系列との排他的論理和)のBPSK変調と同一である。
図13は、図11のPRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55の実装の例を示すブロック図である。
図13では、図11のPRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55は、PRBS発生部61、乗算部62I及び62Q、セレクタ63I及び63Q、並びに、位相検出部64で構成される。
PRBS発生部61は、図11のPRBS発生部52と同一のPRBS系列を発生し、セレクタ63I及び63Qに供給する。
乗算部62Iには、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号(に含まれるP2のサブキャリア(シンボル))のI成分が供給される。
乗算部62Iは、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号のI成分に、-1を乗算し、その結果得られる乗算値を、セレクタ63Iに供給する。
乗算部62Qには、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号(に含まれるP2のサブキャリア(シンボル))のQ成分が供給される。
乗算部62Qは、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号のQ成分に、-1を乗算し、その結果得られる乗算値を、セレクタ63Qに供給する。
セレクタ63Iには、乗算部62Iからの乗算値が供給される他、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号のI成分が供給される。
セレクタ63Iは、PRBS発生部61からのPRBS系列のビットに応じて、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号のI成分、又は、乗算部62Iからの乗算値を選択し、PRBS復号後のサブキャリアのI成分として、位相検出部64に供給する。
ここで、セレクタ63Iは、PRBS発生部61からのPRBS系列のビットが0である場合には、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号のI成分を選択し、PRBS発生部61からのPRBS系列のビットが1である場合には、乗算部62Iからの乗算値を選択する。
セレクタ63Qには、乗算部62Qからの乗算値が供給される他、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号のQ成分が供給される。
セレクタ63Qは、PRBS発生部61からのPRBS系列のビットに応じて、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号のQ成分、又は、乗算部62Qからの乗算値を選択し、PRBS復号後のサブキャリアのQ成分として、位相検出部64に供給する。
ここで、セレクタ63Qは、PRBS発生部61からのPRBS系列のビットが0である場合には、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号のQ成分を選択し、PRBS発生部61からのPRBS系列のビットが1である場合には、乗算部62Qからの乗算値を選択する。
位相検出部64は、セレクタ63IからのI成分と、セレクタ63IからのQ成分とからなる、PRBS復号後のサブキャリアの位相を求め、マッピング部56(図11)に供給する。
図14は、図11のPRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55の実装の他の例を示すブロック図である。
図14では、図11のPRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55は、PRBS発生部71、位相検出部72、加算部73、WRAP部74、及び、セレクタ75で構成される。
PRBS発生部71は、図11のPRBS発生部52と同一のPRBS系列を発生し、セレクタ75に供給する。
位相検出部72には、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号が供給される。
位相検出部72は、オフセット補正部13からのOFDM周波数領域信号に含まれるP2のサブキャリアの位相θを、-πないし+πの範囲で検出し、加算部73、及び、セレクタ75に供給する。
加算部73は、位相検出部72からの位相θに、πを加算し、その結果得られる位相θ+πを、WRAP部74に供給する。
WRAP部74は、加算部73からの位相θ+πに対して、2πの整数倍を加算することにより、その位相θ+πを、-πないし+πの範囲で表される位相に変換し、セレクタ75に供給する。
セレクタ75は、PRBS発生部71からのPRBS系列のビットに応じて、位相検出部72からの位相、又は、WRAP部74からの位相を選択し、PRBS復号後のサブキャリアの位相として、マッピング部56(図11)に供給する。
ここで、セレクタ75は、PRBS発生部71からのPRBS系列のビットが0である場合には、位相検出部72からの位相を選択し、PRBS発生部71からのPRBS系列のビットが1である場合には、WRAP部74からの位相を選択する。
図15は、図11のプリアンブル処理部19が行うキャリアずれ量検出処理を説明するフローチャートである。
制御部51は、シンボルタイプ推定部18(図3)から供給されるシンボルタイプに基づいて、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれるP2が供給される供給タイミングを認識する。
そして、供給タイミングとなると、すなわち、オフセット補正部13(図3)から乗算部54に供給されるOFDM周波数領域信号がP2となると、ステップS31において、制御部51は、プリアンブル処理部16(図3)からのS1とS2とに基づいて、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式(SISO、又はMISO)とを認識する。さらに、制御部51は、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式とから、P2のパイロット信号のパイロット周期TPを認識し、ベクトル総和演算部57に供給する。
また、制御部51は、P2のFFTサイズから、P2のサブキャリア間隔D2を求める。さらに、制御部51は、P1のサブキャリア間隔D1を、P2のサブキャリア間隔D2で除算することにより得られる除算値D1/D2を用いて、式MIN=-INT[(D1/D2)/2]に従って、オフセット量offsetの最小値MINを求めるとともに、式MAX=+INT[(D1/D2)/2]に従って、最大値MAXを求める。
そして、制御部51は、オフセット量offsetの最小値MINと最大値MAXを、ベクトル総和演算部57に供給して、処理は、ステップS31からステップS32に進む。
ステップS32では、PRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55が、オフセット補正部13(図3)から供給されるP2が有する各サブキャリアについて、PRBS復号後のサブキャリアの位相を求め、マッピング部56に供給する。
そして、処理は、ステップS32からステップS33に進み、マッピング部56は、IQコンスタレーションの原点を中心とする単位円の円周上の、位相検出部55からのPRBS復号後のサブキャリアの位相だけ回転した位置に、サブキャリアをマッピングし、原点を始点とするとともに、サブキャリアをマッピングしたマッピング点を終点とする位相ベクトルを求める。
さらに、マッピング部56は、P2の各サブキャリアについて求めた位相ベクトルを、ベクトル総和演算部57に供給して、処理は、ステップS33からステップS34に進む。
ステップS34では、ベクトル総和演算部57は、オフセット量offsetを、制御部51からの最小値MINにセットし、処理は、ステップS35に進む。
ステップS35では、ベクトル総和演算部57は、オフセット量offsetについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、制御部51から供給されるパイロット周期TPごとの(PRBS復号後の)サブキャリアの位相ベクトルの総和である総和ベクトルを、マッピング部56からのP2の各サブキャリアの位相ベクトルを用いて演算する。
そして、ベクトル総和演算部57は、オフセット量offsetについて演算した位相ベクトルの総和である総和ベクトルを、最大ベクトル検出部58に供給して、処理は、ステップS35からステップS36に進む。
ステップS36では、ベクトル総和演算部57は、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しいかどうかを判定する。
ステップS36において、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しくないと判定された場合、すなわち、オフセット量offsetが、最大値MAX未満である場合、処理は、ステップS37に進み、ベクトル総和演算部57は、オフセット量offsetを1だけインクリメントする。そして、処理は、ステップS37からステップS35に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS36において、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しいと判定された場合、すなわち、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて、総和ベクトルが演算された場合、処理は、ステップS38に進み、最大ベクトル検出部58は、ベクトル総和演算部57から供給される、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて演算された、サブキャリアの相関としての総和ベクトルの中の最大の総和ベクトルを検出する。
さらに、最大ベクトル検出部58は、最大の総和ベクトル(サブキャリアの相関の最大値)に対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出し、オフセット補正部15(図3)に供給する。
その後、制御部51は、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれる次のP2が供給される待って、処理は、ステップS38からステップS31に戻り、以下、同様の処理が行われる。
以上のように、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて演算された、P2のサブキャリアの相関としての位相ベクトルの総和である総和ベクトルの中の最大の総和ベクトルを検出することで、必要な精度でのキャリアずれ量の推定、すなわち、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を、迅速に行うことができる。
さらに、-INT[(TP-1)/2]より小のキャリアずれ量や、+INT[(TP-1)/2]より大のキャリアずれ量が生じている場合にも、そのようなキャリアずれ量を、正確に検出することができる。
なお、図15では、説明を分かりやすくするために、オフセット量offsetを、最小値MINから最大値MAXまでの各値に順次変えて、パイロット周期TPごとのPRBS復号後のサブキャリアの位相ベクトルの総和を演算するようにしているが、実装としては、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについての、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和は、並列に演算することができる。
また、図15では、T2フレームに、1つのP2しか含まれていないことを前提とし、オフセット量offsetについてのサブキャリアの相関として、1つのP2から、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相ベクトルの総和を演算することとしたが、T2フレームに、複数のP2が含まれている場合には、その複数のP2の2つ以上のP2それぞれから、位相ベクトルの総和を求め、その2つ以上のP2それぞれから求めた位相ベクトルの総和の累積加算値や、リーク積分を行って得られる積分値を、サブキャリアの相関として採用することができる。
また、上述の場合には、P2に含まれるパイロット周期TPごとのサブキャリアのすべてを用いて、サブキャリアの相関を演算することとしたが、サブキャリアの相関の演算には、P2に含まれるパイロット周期TPごとのサブキャリアのうちの、幾つかのサブキャリアを間引いたものを用いることができる。
なお、P2のパイロット信号は、上述したように、周波数方向に並ぶPRBS系列と、時間方向に並ぶPN系列との排他的論理和を、BPSK変調した信号になっている。したがって、P2のパイロット信号の絶対的な位相は、パイロット信号に、PRBS系列を乗算する(パイロット信号の位相を、PRBS系列のビットに応じて、0、又は、πだけ回転する)他、PN系列を乗算し、その結果得られる乗算値を用いて求める必要がある。
但し、第2の推定方法では(第3の推定方法でも同様)、P2のパイロット信号の位相としては、絶対的な位相は、必要ではなく、例えば、P2の最も周波数が低いパイロット信号の位相を、0等と仮定した相対的な位相が分かれば良いので、PN系列の乗算を行うことなく、P2のFFTサイズにとって必要な精度のキャリアずれ量を推定することができる。
[キャリアずれ量の第3の推定方法]
次に、図16は、サブキャリアの位相差を利用して演算されるサブキャリアの相関を用いて、キャリアずれ量を推定するキャリアずれ量の第3の推定方法を説明する図である。
上述したように、第2の推定方法によれば、-INT[(TP-1)/2]より小のキャリアずれ量や、+INT[(TP-1)/2]より大のキャリアずれ量等の大きなキャリアずれ量が生じている場合にも、そのような大きなキャリアずれ量を、P2のFFTサイズにとって必要な精度で、正確、かつ、迅速に検出することができる。
ところで、例えば、FFT演算部12で行われるP2のFFT演算の開始位置のジッタ(FFT Window trigerのジッタ)や、FFT演算の対象となるOFDM時間領域信号をサンプリングするときのサンプリング周波数のずれ(残留Timing Offset)等は、1つのOFDMシンボル内で、サブキャリア(シンボル)の位相が回転する要因(以下、位相回転要因ともいう)となる。
図16Aは、位相回転要因が存在する場合の、P2の1つのOFDMシンボル内のPRBS復号後のパイロット信号(になっているサブキャリア)の位相を示している。
位相回転要因が存在する場合には、PRBS復号後のパイロット信号の位相は、図16Aに示すように、周波数に比例して、一定の傾きで増加する。
ここで、図16Aでは、PRBS復号後のパイロット信号の位相の傾きは、パイロット周期TPの数のサブキャリア(図16Aでは、6個のサブキャリア)に対して、パイロット信号の位相が、△θだけ増加する傾きになっている。
図16Bは、位相回転要因が存在する場合の、P2のパイロット信号の、IQコンスタレーション上の位相ベクトルを示している。
いま、P2のパイロット信号のうちの、あるパイロット信号に注目し、その注目しているパイロット信号(注目パイロット信号)の位相が、0であるとする。
この場合、注目パイロット信号の、例えば、周波数が高い方向に、パイロット周期TPのサブキャリアだけ離れたパイロット信号(以下、次のパイロット信号ともいう)の位相は、注目パイロット信号の位相から、傾き△θだけ増加した△θ=0+△θとなる。
さらに、次のパイロット信号の、周波数が高い方向に、パイロット周期TPのサブキャリアだけ離れたパイロット信号(以下、次の次のパイロット信号ともいう)の位相は、次のパイロット信号の位相△θから、傾き△θだけ増加した2△θ=△θ+△θとなる。
以上のように、位相回転要因が存在する場合には、パイロット信号の位相は、傾き△θの単位で回転する。
図16Cは、以上のように、パイロット信号の位相が、傾き△θの単位で回転する様子を示している。
P2の1つのOFDMシンボル内のPRBS復号後のパイロット信号の全体で、パイロット信号の位相が、例えば、1回転等する場合には、総和ベクトルは、0等の小さい大きさのベクトルとなり、キャリアずれ量を検出することが困難となる。
そこで、第3の推定方法では、P2が有する各サブキャリアについて、パイロット周期TPだけ離れたサブキャリアの位相との位相差を検出し、IQコンスタレーションの原点を中心とする単位円等の円の円周上の、サブキャリアについての位相差だけ回転した位置に、サブキャリアをマッピングし、原点を始点(又は、終点)とするとともに、サブキャリアをマッピングしたマッピング点を終点(又は、始点)とする位相差ベクトルを求める。
さらに、第3の推定方法では、オフセット量offsetの最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offsetそれぞれについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、パイロット周期TPごとのサブキャリアについての位相差ベクトルの総和を、サブキャリアの相関として演算する。
そして、第3の推定方法では、複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られる位相差ベクトルの総和である総和ベクトルの中の、大きさが最大の総和ベクトルを検出し、最大の総和ベクトルに対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出する。
すなわち、図16Dは、位相差ベクトルを示している。
位相回転要因が存在することによって、PRBS復号後のパイロット信号の位相が、傾き△θの単位で回転する場合、パイロット信号の位相差ベクトルは、図16Dに示すように、大きさが1で、傾き(偏角)が△θのベクトルとなる。
したがって、パイロット信号(になっているサブキャリア)の位相差ベクトルの総和である総和ベクトルは、大きさが大のベクトルとなる。
すなわち、図16Eは、パイロット信号(になっているサブキャリア)の位相差ベクトルの総和である総和ベクトルを示している。
PRBS復号後のパイロット信号の位相差ベクトルは、すべて、傾き△θの方向を向くベクトルとなるので、そのような位相差ベクトルの総和である総和ベクトルの大きさ、すなわち、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号である場合の、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相差ベクトルの総和である総和ベクトルの大きさは、図16Eに示すように、大になる。
一方、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、パイロット信号ではなく、データのサブキャリアである場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアは、すべて、データのサブキャリアであるから、そのようなパイロット周期TPごとのサブキャリアの位相差ベクトルは、様々な方向を向く、大きさが1のベクトルとなる。
その結果、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置のサブキャリアが、データのサブキャリアである場合には、そのずらし位置を始点とする、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相差ベクトルの総和である総和ベクトルの大きさは、0等の小さい大きさのベクトルとなる。
したがって、オフセット量offsetの最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られる位相差ベクトルの総和である総和ベクトルの中の、大きさが最大の総和ベクトルを検出することで、P2キャリアずれ量を検出することができる。
なお、上述したように、第3の推定方法によれば、第2の推定方法の場合と同様に、パイロット周期TP以上の大きなキャリアずれ量が生じている場合であっても、そのような大きなキャリアずれ量を、正確に検出することができる。
[第3の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19]
図17は、第3の推定方法によりキャリアずれ量を検出するプリアンブル処理部19(図3)の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図11の場合と共通する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図17において、プリアンブル処理部19は、制御部51、PRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55を有する点で、図11の場合と共通する。
但し、図17のプロアンブル処理部19は、マッピング部56、ベクトル総和演算部57、及び、最大ベクトル検出部58に代えて、位相差検出部81、マッピング部82、ベクトル総和演算部83、最大ベクトル検出部84を有する点で、図11の場合と相違する。
図17において、制御部51は、図11の場合と同様に、プリアンブル処理部19を構成する各ブロック(PRBS発生部52ないし位相検出部55、及び、位相差検出部81ないし最大ベクトル検出部84)を制御する。
さらに、制御部51は、図11の場合と同様に、P2のパイロット信号のパイロット周期TPを認識するとともに、P1のサブキャリア間隔D1を、P2のサブキャリア間隔D2で除算することにより得られる除算値D1/D2を用いて、オフセット量offsetの最小値MINと最大値MAXを求める。
そして、制御部51は、パイロット周期TPを、位相差検出部81、及び、ベクトル総和演算部83に供給するとともに、オフセット量offsetの最小値MINと最大値MAXを、ベクトル総和演算部83に供給する。
PRBS発生部52ないし乗算部55は、オフセット補正部13(図3)からのOFDM周波数領域信号に含まれるP2が有する各サブキャリアに、BPSK変調部53からの変調信号を乗算するPRBS復号を行い、さらに、PRBS復号後のサブキャリアの位相を検出し、位相差検出部81に供給する。
位相差検出部81は、P2が有する各サブキャリアについて、制御部51から供給されるパイロット周期TPだけ離れたサブキャリアの位相との位相差を、位相検出部55から供給されるサブキャリアの位相を用いて検出(算出)し、マッピング部82に供給する。
マッピング部82は、IQコンスタレーションの原点を中心とする、例えば、単位円の円周上の、位相差検出部81からのサブキャリアの位相差だけ回転した位置に、サブキャリアをマッピングし、原点を始点とするとともに、サブキャリアをマッピングしたマッピング点を終点とする位相差ベクトルを求める。そして、マッピング部82は、P2の各サブキャリアについて求めた位相差ベクトルを、ベクトル総和演算部83に供給する。
ベクトル総和演算部83は、マッピング部82から供給されるP2の1つのOFDMシンボルのサブキャリアの位相差ベクトルを用い、制御部51から供給される最小値MINから最大値MAXまでの範囲の複数のオフセット量offset(=MIN,MIN+1,・・・,MAX-1,MAX)それぞれについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、制御部51から供給されるパイロット周期TPごとのサブキャリアの位相差ベクトルの総和である総和ベクトルを、サブキャリアの相関として演算し、最大ベクトル検出部84に供給する。
最大ベクトル検出部84は、ベクトル総和演算部83から供給される、複数のオフセット量offsetそれぞれについて得られる総和ベクトルの中の(大きさが)最大の総和ベクトルを検出し、その最大の総和ベクトルに対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出し、オフセット補正部15(図3)に供給する。
図18は、図17のプリアンブル処理部19が行うキャリアずれ量検出処理を説明するフローチャートである。
制御部51は、シンボルタイプ推定部18(図3)から供給されるシンボルタイプに基づいて、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれるP2が供給される供給タイミングを認識する。
そして、供給タイミングとなると、すなわち、オフセット補正部13(図3)から乗算部54に供給されるOFDM周波数領域信号がP2となると、ステップS51において、制御部51は、プリアンブル処理部16(図3)からのS1とS2とに基づいて、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式(SISO、又はMISO)とを認識する。さらに、制御部51は、P2のFFTサイズと、P2の送信の方式とから、P2のパイロット信号のパイロット周期TPを認識し、ベクトル総和演算部83に供給する。
また、制御部51は、P2のFFTサイズ等から、P2のサブキャリア間隔D2を求める。さらに、制御部51は、P1のサブキャリア間隔D1を、P2のサブキャリア間隔D2で除算することにより得られる除算値D1/D2を用い、式MIN=-INT[(D1/D2)/2]に従って、最小値MINを求めるとともに、式MAX=+INT[(D1/D2)/2]に従って、最大値MAXを求める。
そして、制御部51は、オフセット量offsetの最小値MINと最大値MAXを、ベクトル総和演算部83に供給して、処理は、ステップS51からステップS52に進む。
ステップS52では、PRBS発生部52、BPSK変調部53、乗算部54、及び、位相検出部55が、オフセット補正部13(図3)から供給されるP2が有する各サブキャリアについて、PRBS復号後のサブキャリアの位相を求め、位相差検出部81に供給する。
そして、処理は、ステップS52からステップS53に進み、位相差検出部81は、P2が有する各サブキャリアについて、制御部51から供給されるパイロット周期TPだけ離れたサブキャリアの位相との位相差を、位相検出部55から供給されるサブキャリアの位相を用いて検出する。
さらに、位相差検出部81は、P2が有する各サブキャリアについて検出した位相差(サブキャリアの位相差)を、マッピング部82に供給して、処理は、ステップS53からステップS54に進む。
ステップS54では、マッピング部82は、IQコンスタレーションの原点を中心とする単位円の円周上の、位相差検出部81からのPRBS復号後のサブキャリアの位相差だけ回転した位置に、サブキャリアをマッピングし、原点を始点とするとともに、サブキャリアをマッピングしたマッピング点を終点とする位相差ベクトルを求める。
さらに、マッピング部82は、P2の各サブキャリアについて求めた位相差ベクトルを、ベクトル総和演算部83に供給して、処理は、ステップS54からステップS55に進む。
ステップS55では、ベクトル総和演算部83は、オフセット量offsetを、制御部51からの最小値MINにセットし、処理は、ステップS56に進む。
ステップS56では、ベクトル総和演算部83は、オフセット量offsetについて、P2の先頭のサブキャリアから、オフセット量offsetだけずれたずらし位置を始点とし、そのずらし位置から、制御部51から供給されるパイロット周期TPごとの(PRBS復号後の)サブキャリアの位相差ベクトルの総和である総和ベクトルを、マッピング部82からのP2の各サブキャリアの位相差ベクトルを用いて演算する。
そして、ベクトル総和演算部83は、オフセット量offsetについて演算した位相差ベクトルの総和である総和ベクトルを、最大ベクトル検出部84に供給して、処理は、ステップS56からステップS57に進む。
ステップS57では、ベクトル総和演算部83は、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しいかどうかを判定する。
ステップS57において、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しくないと判定された場合、すなわち、オフセット量offsetが、最大値MAX未満である場合、処理は、ステップS58に進み、ベクトル総和演算部83は、オフセット量offsetを1だけインクリメントする。そして、処理は、ステップS58からステップS56に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS57において、オフセット量offsetが、最大値MAXに等しいと判定された場合、すなわち、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて、総和ベクトルが演算された場合、処理は、ステップS59に進み、最大ベクトル検出部84は、ベクトル総和演算部83から供給される、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて演算された、サブキャリアの相関としての総和ベクトルの中の最大の総和ベクトルを検出する。
さらに、最大ベクトル検出部84は、最大の総和ベクトル(サブキャリアの相関の最大値)に対応するオフセット量offsetを、P2キャリアずれ量として検出し、オフセット補正部15(図3)に供給する。
その後、制御部51は、オフセット補正部13(図3)からプリアンブル処理部19に対して、OFDM周波数領域信号に含まれる次のP2が供給される待って、処理は、ステップS59からステップS51に戻り、以下、同様の処理が行われる。
以上のように、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについて演算された、P2のサブキャリアの相関としての位相差ベクトルの総和である総和ベクトルの中の最大の総和ベクトルを検出することで、必要な精度でのキャリアずれ量の推定、すなわち、P2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量の推定を、迅速に行うことができる。
さらに、-INT[(TP-1)/2]より小のキャリアずれ量や、+INT[(TP-1)/2]より大のキャリアずれ量が生じている場合にも、そのようなキャリアずれ量を、正確に検出することができる。
なお、図18では、説明を分かりやすくするために、オフセット量offsetを、最小値MINから最大値MAXまでの各値に順次変えて、パイロット周期TPごとのPRBS復号後のサブキャリアの位相差ベクトルの総和を演算するようにしているが、実装としては、最小値MINから最大値MAXまでの各値のオフセット量offsetについての、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相差ベクトルの総和は、並列に演算することができる。
また、図18では、T2フレームに、1つのP2しか含まれていないことを前提とし、オフセット量offsetについてのサブキャリアの相関として、1つのP2から、パイロット周期TPごとのサブキャリアの位相差ベクトルの総和を演算することとしたが、T2フレームに、複数のP2が含まれている場合には、その複数のP2の2つ以上のP2それぞれから、位相差ベクトルの総和を求め、その2つ以上のP2それぞれから求めた位相差ベクトルの総和の累積加算値や、リーク積分を行って得られる積分値を、サブキャリアの相関として採用することができる。
また、上述の場合には、P2に含まれるパイロット周期TPごとのサブキャリアのすべてを用いて、サブキャリアの相関を演算することとしたが、サブキャリアの相関の演算には、P2に含まれるパイロット周期TPごとのサブキャリアのうちの、幾つかのサブキャリアを間引いたものを用いることができる。
以上のように、プリアンブル処理部19では、DVB-T2等の所定の規格で規定されているサブキャリアの間隔のうちの、最も広い間隔以外の所定の間隔のサブキャリアの使用が可能であり、所定数であるパイロット周期TPのサブキャリアごとに、パイロット信号を含む1つのP2に含まれるサブキャリアの相関を用いて、キャリアずれ量を検出するので、キャリアずれ量を、必要な精度で、迅速に推定することができる。
すなわち、プリアンブル処理部19では、例えば、T2フレームに含まれるP2の、最初の1つのOFDMシンボル(又は、T2フレームに、P2の1つのOFDMシンボルしか含まれていない場合の、その1つのOFDMシンボル)を用いて、P2のFFTサイズにとって必要な精度のキャリアずれ量を検出することができる。
したがって、図3の信号処理装置では、バッファ14において、OFDM周波数領域信号に含まれるP2の、最初の1つのOFDMシンボルをバッファリングしている間に、P2のFFTサイズにとって必要な精度のキャリアずれ量を検出し、その後、そのキャリアずれ量の補正をすることができるので、同期を迅速に確立することができる。
ここで、1つのT2フレームの時間長は、最大で、250m秒であり、信号処理装置において、あるタイミングで受信したT2フレームで、P2のFFTサイズにとって必要な精度のキャリアずれ量を検出することができない場合には、次のT2フレームを受信するまでの長時間の間、処理を行うのを待つ必要が生じる。
図3の信号処理装置では、あるタイミングで受信したT2フレームに含まれるP2の、最初の1つのOFDMシンボルをバッファリングしている間に、そのP2のFFTサイズにとって必要な精度のキャリアずれ量を検出することができるので、上述したような長時間の待ち時間が生じることを防止することができる。
[信号処理装置の他の構成例]
図19は、本発明を適用した信号処理装置の他の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図3の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図3の信号処理装置では、OFDM信号の補正(オフセット補正)が、フォードフォワード制御で行われるようになっているが、図19の信号処理装置では、OFDM信号の補正が、フィードバック制御で行われるようになっている。
すなわち、図19において、信号処理装置は、直交復調部11、FFT演算部12、プリアンブル処理部16、シンボル同期部17、シンボルタイプ推定部18、プリアンブル処理部19、オフセット補正部91、及び、補正量算出部92を含む。
直交復調部11は、そこに供給されるOFDM信号をディジタル直交復調し、その結果得られるベースバンドのOFDM信号であるOFDM時間領域信号のI成分及びQ成分を、オフセット補正部91に供給する。
オフセット補正部91は、直交復調部11からのOFDM時間領域信号について、補正量算出部92から供給される補正量に従って補正(オフセット補正)を行い、その補正後のOFDM時間領域信号を、FFT演算部12、及び、プリアンブル処理部16に供給する。
FFT演算部12は、シンボル同期部17から供給されるFFTトリガ情報に従って、直交復調部11からのOFDM時間領域信号から、FFTサイズ分のOFDM時間領域信号を抽出し、FFT演算を行う。
FFT演算部12は、FFT演算によって得られるOFDM周波数領域信号を、プリアンブル処理部19に供給する。
なお、FFT演算によって得られるOFDM周波数領域信号は、プリアンブル処理部19に供給される他、例えば、等化や誤り訂正等の必要な処理を行う図示せぬブロックに供給される。
一方、プリアンブル処理部16は、オフセット補正部91から供給されるOFDM時間領域信号から、P1を検出し、そのP1を用いた「粗い」キャリアずれ量の推定、及び、「細かい」キャリアずれ量の推定を行う。
そして、プリアンブル処理部16は、P1を用いた「粗い」キャリアずれ量の推定、及び、「細かい」キャリアずれ量の推定によって得られる、P1のFFTサイズ(1K)にとっての「粗い」キャリアずれ量と、「細かい」キャリアずれ量とを含むP1キャリアずれ量を、補正量算出部92に供給する。
また、プリアンブル処理部16は、P1に含まれるS1及びS2を抽出し、プリアンブル処理部19に供給する。
さらに、プリアンブル処理部16は、オフセット補正部91からのOFDM時間領域信号に含まれる、そのOFDM時間領域信号上のP1の位置を表すP1位置情報や、P1に含まれるFFTサイズ等を、シンボル同期部17に供給する。
シンボル同期部17は、プリアンブル処理部16からのP1位置情報やFFTサイズから、FFTトリガ情報を生成し、FFT演算部12に供給する。
また、シンボル同期部17は、OFDMシンボルの境界の位置(境界位置)を推定し、その境界の位置を表す信号を、シンボル同期信号として、シンボルタイプ推定部18に供給する。
シンボルタイプ推定部18は、シンボル同期部17からのシンボル同期信号等に基づいて、FFT演算部12からプリアンブル処理部19に供給されるOFDM周波数領域信号のシンボルのシンボルタイプを推定し、プリアンブル処理部19に供給する。
プリアンブル処理部19は、FFT演算部12から供給されるOFDM周波数領域信号に含まれるP2のFFTサイズにとっての「粗い」キャリアずれ量を推定(検出)するキャリアずれ量検出処理を、FFT演算部12からのOFDM周波数領域信号、プリアンブル処理部16からのS1及びS2、及び、シンボルタイプ推定部18からのシンボルタイプを用いて行う。
そして、プリアンブル処理部19は、キャリアずれ量検出処理によって得られるP2キャリアずれ量を、補正量算出部92に供給する。
補正量算出部92は、プリアンブル処理部16からのP1キャリアずれ量、及び、プリアンブル処理部19からのP2キャリアずれ量を0にする、OFDM信号の補正量を算出し、オフセット補正部91に供給する。
オフセット補正部91では、以上のようにして、補正量算出部92から供給される補正量に従って、直交復調部11からのOFDM時間領域信号の補正が行われる。
以上のような、OFDM信号の補正が、フィードバック制御で行われる図19の信号処理装置でも、OFDM信号の補正が、フォードフォワード制御で行われる図3の信号処理装置と同様に、キャリアずれ量を、P2を復調するのに必要な精度で、迅速に推定することができる。
なお、本実施の形態では、キャリアずれ量の検出を、P2のパイロット信号(及びエッジパイロット)を用いて行うようにしたが、キャリアずれ量の検出は、その他、例えば、SP(Scattered Pilot)や、CP(Continual Pilot),FCP(Frame Closing Pilot)等を用いて行うことが可能である。
さらに、本実施の形態では、DVB-T2のOFDM信号を対象として、キャリアずれ量を検出することとしたが、上述の位相ベクトルや位相差ベクトルを用いて行うキャリアずれ量の検出は、その他、例えば、サブキャリア方向(周波数方向)に、PRBS系列等のランダムな系列が、パイロット信号として配置されたマルチキャリアシステムのOFDM信号を対象として行うことができる。
[受信システムの構成例]
図20は、本発明を適用した受信システムの第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図20において、受信システムは、取得部101、伝送路復号処理部102、及び、情報源復号処理部103から構成される。
取得部101は、例えば、テレビジョン放送の番組等のデータを、OFDMで変調したOFDM信号を取得する。
すなわち、例えば、図示せぬ放送局や、webサーバが、OFDM信号を送信するようになっており、取得部101は、そのOFDM信号を取得する。
ここで、OFDM信号が、例えば、放送局から、地上波や、衛星波、CATV(Cable Television)網等を介して放送されてくる場合には、取得部101は、チューナやSTB(Set Top Box)等で構成される。また、OFDM信号が、例えば、webサーバから、IPTV(Internet Protocol Television)のようにマルチキャストで送信されてくる場合には、取得部101は、例えば、NIC(Network Interface Card)等のネットワークI/F(Inter face)で構成される。
取得部101は、例えば、地上ディジタル放送、衛星ディジタル放送、CATV網、インターネットその他のネットワーク等の、図示せぬ伝送路を介して、OFDM信号を取得し、伝送路復号処理部102に供給する。
伝送路復号処理部102は、取得部101が伝送路を介して取得したOFDM信号に対して、復調、及び、伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施し、その結果得られる信号を、情報源復号処理部103に供給する。
すなわち、取得部101が伝送路を介して取得したOFDM信号は、伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化が、少なくとも施されたOFDM信号であり、伝送路復号処理部102は、そのようなOFDM信号に対して、例えば、復調、及び、誤り訂正処理等の伝送路復号処理を施す。
ここで、誤り訂正符号化としては、例えば、LDPC符号化や、リードソロモン符号化等がある。
情報源復号処理部103は、伝送路復号処理が施された信号に対して、圧縮された情報を元の情報に伸張する処理を少なくとも含む情報源復号処理を施す。
すなわち、取得部101が伝送路を介して取得したOFDM信号には、情報としての画像や音声等のデータ量を少なくするために、情報を圧縮する圧縮符号化が施されていることがあり、その場合、情報源復号処理部103は、伝送路復号処理が施された信号に対して、圧縮された情報を元の情報に伸張する処理(伸張処理)等の情報源復号処理を施す。
なお、取得部101が伝送路を介して取得したOFDM信号に、圧縮符号化が施されていない場合には、情報源復号処理部103では、圧縮された情報を元の情報に伸張する処理は行われない。
ここで、伸張処理としては、例えば、MPEGデコード等がある。また、伝送路復号処理には、伸張処理の他、デスクランブル等が含まれることがある。
以上のように構成される受信システムでは、取得部101において、例えば、画像や音声等のデータに対して、MPEG符号化等の圧縮符号化が施され、さらに、LDPC符号化等の誤り訂正符号化が施されたOFDM信号が、伝送路を介して取得され、伝送路復号処理部102に供給される。
伝送路復号処理部102では、取得部101からのOFDM信号に対して、図3又は図19の復調装置としての信号処理装置と同様の復調処理、さらには、誤り訂正処理が、伝送路復号処理として施され、その結果得られる信号が、情報源復号処理部103に供給される。
情報源復号処理部103では、伝送路復号処理部102からの信号に対して、MPEGデコード等の情報源復号処理として施され、その結果得られる画像、又は音声が出力される。
以上のような図20の受信システムは、例えば、ディジタル放送としてのテレビジョン放送を受信するテレビチューナ等に適用することができる。
なお、取得部101、伝送路復号処理部102、及び、情報源復号処理部103は、それぞれ、1つの独立した装置(ハードウェア(IC(Integrated Circuit)等))、又はソフトウエアモジュール)として構成することが可能である。
また、取得部101、伝送路復号処理部102、及び、情報源復号処理部103については、取得部101と伝送路復号処理部102とのセットや、伝送路復号処理部102と情報源復号処理部103とのセット、取得部101、伝送路復号処理部102、及び、情報源復号処理部103のセットを、1つの独立した装置として構成することが可能である。
図21は、本発明を適用した受信システムの第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図20の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図21の受信システムは、取得部101、伝送路復号処理部102、及び、情報源復号処理部103を有する点で、図20の場合と共通し、出力部111が新たに設けられている点で、図20の場合と相違する。
出力部111は、例えば、画像を表示する表示装置や、音声を出力するスピーカであり、情報源復号処理部103から出力される信号としての画像や音声等を出力する。すなわち、出力部111は、画像を表示し、あるいは、音声を出力する。
以上のような図21の受信システムは、例えば、ディジタル放送としてのテレビジョン放送を受信するTVや、ラジオ放送を受信するラジオ受信機等に適用することができる。
なお、取得部101において取得された信号に、圧縮符号化が施されていない場合には、伝送路復号処理部102が出力する信号が、情報源復号処理部103をバイパスして、出力部111に供給される。
図22は、本発明を適用した受信システムの第3実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図20の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図22の受信システムは、取得部101、及び、伝送路復号処理部102を有する点で、図20の場合と共通する。
但し、図22の受信システムは、情報源復号処理部103が設けられておらず、記録部121が新たに設けられている点で、図20の場合と相違する。
記録部121は、伝送路復号処理部102が出力する信号(例えば、MPEGのTSのTSパケット)を、光ディスクや、ハードディスク(磁気ディスク)、フラッシュメモリ等の記録(記憶)媒体に記録する(記憶させる)。
以上のような図22の受信システムは、テレビジョン放送を録画するレコーダ等に適用することができる。
なお、図22において、受信システムは、情報源復号処理部103を設けて構成し、情報源復号処理部103で、情報源復号処理が施された後の信号、すなわち、デコードによって得られる画像や音声を、記録部121で記録することができる。
[本発明を適用したコンピュータの説明]
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
そこで、図23は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205やROM203に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、リムーバブル記録媒体211に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体211としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体211からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク205にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)202を内蔵しており、CPU202には、バス201を介して、入出力インタフェース210が接続されている。
CPU202は、入出力インタフェース210を介して、ユーザによって、入力部207が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)203に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU202は、ハードディスク205に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)204にロードして実行する。
これにより、CPU202は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU202は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース210を介して、出力部206から出力、あるいは、通信部208から送信、さらには、ハードディスク205に記録等させる。
なお、入力部207は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部206は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 直交復調部, 12 FFT演算部, 13 オフセット補正部, 14 バッファ, 15 オフセット補正部, 16 プリアンブル処理部, 17 シンボル同期部, 18 シンボルタイプ推定部, 19 プリアンブル処理部, 31 制御部, 32 パワー検出部, 33 総和演算部, 34 最大値検出部, 51 制御部, 52 PRBS発生部, 53 BPSK変調部, 54 乗算部, 55 位相検出部, 56 マッピング部, 57 ベクトル総和演算部, 58 最大ベクトル検出部, 61 PRBS発生部, 62I,62Q 乗算部, 63I,63Q セレクタ, 64 位相検出部, 71 PRBS発生部, 72 位相検出部, 73 加算部, 74 WRAP部, 75 セレクタ, 81 位相差検出部, 82 マッピング部, 83 ベクトル総和演算部, 84 最大ベクトル検出部, 91 オフセット補正部, 92 補正量算出部, 101 取得部, 101 伝送路復号処理部, 103 情報源復号処理部, 111 出力部, 121 記録部, 201 バス, 202 CPU, 203 ROM, 204 RAM, 205 ハードディスク, 206 出力部, 207 入力部, 208 通信部, 209 ドライブ, 210 入出力インタフェース, 211 リムーバブル記録媒体

Claims (15)

  1. OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、
    前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段と
    を備え、
    前記OFDM信号は、
    第1のプリアンブル信号と、
    前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号と
    を含み、
    前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、
    前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する
    信号処理装置。
  2. 前記処理手段は、
    前記第2のプリアンブル信号が有するサブキャリアの位相を検出する位相検出手段と、
    前記第2のプリアンブル信号が有する各サブキャリアについて、前記所定数だけ離れたサブキャリアの位相との位相差を検出する位相差検出手段と、
    IQコンスタレーションの原点を中心とする円の円周上の、前記サブキャリアについての位相差だけ回転した位置に、前記サブキャリアをマッピングし、前記原点、及び、前記サブキャリアをマッピングしたマッピング点を、始点と終点とする位相差ベクトルを求めるマッピング手段と、
    所定のサブキャリア数分のキャリアずれ量を表すオフセット量の最小値から、前記オフセット量の最大値までの範囲の複数の前記オフセット量それぞれについて、前記第2のプリアンブル信号の先頭のサブキャリアから、前記オフセット量だけずれたずらし位置を始点とし、前記ずらし位置から、前記所定数ごとのサブキャリアについての前記位相差ベクトルの総和を、前記サブキャリアの相関として演算するベクトル総和演算手段と、
    複数の前記オフセット量それぞれについて得られる前記位相差ベクトルの総和の中の、大きさが最大の総和を検出し、前記最大の総和に対応する前記オフセット量を、前記キャリアずれ量として検出する最大値検出手段と
    を有する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記第2のプリアンブル信号に含まれるパイロット信号は、PRBS(Pseudorandom Binary Sequence)系列をBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調した信号であり、
    前記位相検出手段は、前記PRBS系列をBPSK変調した変調信号が乗算された前記サブキャリアの位相を検出する
    請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記オフセット量の最小値と最大値とは、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔を、前記第2のプリアンブル信号のサブキャリアの前記所定の間隔で除算して得られる除算値を用いて求められる
    請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記処理手段は、
    前記第2のプリアンブル信号が有するサブキャリアの位相を検出する位相検出手段と、
    IQコンスタレーションの原点を中心とする円の円周上の、前記サブキャリアの位相だけ回転した位置に、前記サブキャリアをマッピングし、前記原点、及び、前記サブキャリアをマッピングしたマッピング点を、始点と終点とする位相ベクトルを求めるマッピング手段と、
    所定のサブキャリア数分のキャリアずれ量を表すオフセット量の最小値から、前記オフセット量の最大値までの範囲の複数の前記オフセット量それぞれについて、前記第2のプリアンブル信号の先頭のサブキャリアから、前記オフセット量だけずれたずらし位置を始点とし、前記ずらし位置から、前記所定数ごとのサブキャリアの前記位相ベクトルの総和を、前記サブキャリアの相関として演算するベクトル総和演算手段と、
    複数の前記オフセット量それぞれについて得られる前記位相ベクトルの総和の中の、大きさが最大の総和を検出し、前記最大の総和に対応する前記オフセット量を、前記キャリアずれ量として検出する最大値検出手段と
    を有する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記第2のプリアンブル信号に含まれるパイロット信号は、PRBS(Pseudorandom Binary Sequence)系列をBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調した信号であり、
    前記位相検出手段は、前記PRBS系列をBPSK変調した変調信号が乗算された前記サブキャリアの位相を検出する
    請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 前記オフセット量の最小値と最大値とは、前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔を、前記第2のプリアンブル信号のサブキャリアの前記所定の間隔で除算して得られる除算値を用いて求められる
    請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 前記処理手段は、
    前記第2のプリアンブル信号が有するサブキャリアのパワーに対応するパワー値を検出するパワー検出手段と、
    所定のサブキャリア数分のキャリアずれ量を表すオフセット量の最小値から、前記オフセット量の最大値までの範囲の複数の前記オフセット量それぞれについて、前記第2のプリアンブル信号の先頭のサブキャリアから、前記オフセット量だけずれたずらし位置を始点とし、前記ずらし位置から、前記所定数ごとのサブキャリアのパワー値の総和を、前記サブキャリアの相関として演算する総和演算手段と、
    複数の前記オフセット量それぞれについて得られる前記パワー値の総和の中の最大値を検出し、前記パワー値の総和の最大値に対応する前記オフセット量を、前記キャリアずれ量として検出する最大値検出手段と
    を有する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  9. 前記オフセット量の最小値と最大値とは、前記所定数を用いて求められる
    請求項8に記載の信号処理装置。
  10. 前記所定の規格は、DVB-T2であり、
    前記第1と第2のプリアンブル信号は、DVB-T2に規定されているP1とP2である
    請求項1に記載の信号処理装置。
  11. 信号処理装置が、
    OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行い、
    前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する
    ステップを含み、
    前記OFDM信号は、
    第1のプリアンブル信号と、
    前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号と
    を含み、
    前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、
    前記キャリアずれ量検出処理では、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する
    信号処理方法。
  12. 伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と、
    前記伝送路復号処理が施された信号に対して、圧縮された情報を元の情報に伸張する処理を少なくとも含む情報源復号処理を施す情報源復号処理部と
    を含み、
    前記伝送路を介して取得した信号は、情報を圧縮する圧縮符号化と、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化とを、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、
    前記伝送路復号処理部は、
    OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、
    前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段と
    を備え、
    前記OFDM信号は、
    第1のプリアンブル信号と、
    前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号と
    を含み、
    前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、
    前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する
    受信システム。
  13. 伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と、
    前記伝送路復号処理が施された信号に基づいて、画像又は音声を出力する出力部と
    を含み、
    前記伝送路を介して取得した信号は、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化を、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、
    前記伝送路復号処理部は、
    OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、
    前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段と
    を備え、
    前記OFDM信号は、
    第1のプリアンブル信号と、
    前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号と
    を含み、
    前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、
    前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する
    受信システム。
  14. 伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と、
    前記伝送路復号処理が施された信号を記録する記録部と
    を含み、
    前記伝送路を介して取得した信号は、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化を、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、
    前記伝送路復号処理部は、
    OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、
    前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段と
    を備え、
    前記OFDM信号は、
    第1のプリアンブル信号と、
    前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号と
    を含み、
    前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、
    前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する
    受信システム。
  15. 伝送路を介して、信号を取得する取得手段と、
    前記伝送路を介して取得した信号に対して、前記伝送路で生じる誤りを訂正する処理を少なくとも含む伝送路復号処理を施す伝送路復号処理部と
    を含み、
    前記伝送路を介して取得した信号は、前記伝送路で生じる誤りを訂正するための誤り訂正符号化を、少なくとも行うことで得られたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号であり、
    前記伝送路復号処理部は、
    OFDM信号を復調するときに用いられるキャリアの誤差であるキャリアずれ量を検出するキャリアずれ量検出処理を行う処理手段と、
    前記キャリアずれ量に従い、前記OFDM信号を補正する補正手段と
    を備え、
    前記OFDM信号は、
    第1のプリアンブル信号と、
    前記第1のプリアンブル信号のサブキャリアの間隔よりも狭い所定の間隔のサブキャリアの第2のプリアンブル信号と
    を含み、
    前記第2のプリアンブル信号は、所定数のサブキャリアごとに、既知の信号であるパイロット信号を含み、
    前記処理手段は、1つの前記第2のプリアンブル信号に含まれる前記サブキャリアの相関を用いて、前記キャリアずれ量を検出する
    受信システム。
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