JPH1024538A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JPH1024538A
JPH1024538A JP18021496A JP18021496A JPH1024538A JP H1024538 A JPH1024538 A JP H1024538A JP 18021496 A JP18021496 A JP 18021496A JP 18021496 A JP18021496 A JP 18021496A JP H1024538 A JPH1024538 A JP H1024538A
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JP
Japan
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sheet
layer
decorative sheet
urethane resin
polyolefin resin
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Application number
JP18021496A
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Inventor
Hiroaki Nakayama
寛章 中山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオレフィン系樹脂からなるにも関わら
ず、耐候性に優れた化粧シートを提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂からなる基材シート
11、2液硬化ウレタン樹脂層12、透明ポリオレフィ
ン樹脂からなる表面シート16がこの順に積層され、そ
れらの何れかに装飾が施されており、前記2液硬化ウレ
タン樹脂層12よりも表面側に紫外線吸収剤を含有した
層を設ける。接着層としてのウレタン樹脂が紫外線によ
って変質するのが防止され、耐候性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装、建
具の表面化粧、車両の内装等に好適に用いられる化粧シ
ートに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、上記の如き
用途に用いる化粧シートとしては、ポリ塩化ビニル樹脂
シートを使用し、これに印刷、エンボス加工等で装飾処
理を施してなる化粧シート(特公昭28−5036号公
報、特公昭58−14312号公報等参照)が長い間に
渡って用いられてきたが、このタイプの化粧シートにあ
っては、耐熱性が不足するとか、可塑剤のブリード(滲
出)により表面の耐汚染性が悪いという欠点があった。
【0003】そこで、近年これに代わるものとして、ポ
リオレフィン系樹脂単体からなる結晶性の高いシートを
用いた化粧シートが登場してきた。例えば、特公昭52
−24522号公報、実開昭58−143233号公報
にあるようなポリオレフィンシートとポリオレフィンシ
ートの層間にウレタン樹脂プライマーを挟んだ化粧シー
ト等がある。この化粧シートでは、上記の如きポリ塩化
ビニル特有の欠点は改善しうるものの、耐候性が悪いと
いう欠点がある。具体的には、屋外からの日光に曝露さ
れると、経時的に接着強度が低下するという欠点があっ
た。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするとろは、ポリオレフ
ィン系樹脂からなるにも関わらず、耐候性に優れた化粧
シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ため、本発明の化粧シートは、ポリオレフィン樹脂から
なる基材シート、2液硬化ウレタン樹脂層、透明ポリオ
レフィン樹脂からなる表面シートがこの順に積層されて
おり、それらの何れかに装飾が施されている化粧シート
において、前記2液硬化ウレタン樹脂層よりも表面側に
紫外線吸収剤を含有した層を設けたことを特徴とするも
のである。ここで、2液硬化ウレタン樹脂層は、基材シ
ートと表面シートのドライラミネート用に、また各シー
トのプライマー層として設けられるものであるが、それ
らに限られるものではない。
【0006】そして、紫外線吸収剤を含有した層が前記
表面シートである形態にしてもよいし、或いは、紫外線
吸収剤を添加した塗料を前記2液硬化ウレタン樹脂層よ
り表面側に塗工して紫外線吸収剤を含有する層を設ける
ようにしてもよい。なお、2液硬化ウレタン樹脂層自体
に紫外線吸収剤を含有させることも考えられる。
【0007】このように、本発明の化粧シートは、接着
層の役目を果たす2液硬化ウレタン樹脂層よりも表面側
に紫外線吸収剤を添加した層を設けることにより、ウレ
タン樹脂が紫外線によって変質するのが防止され、耐候
性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリオレフィン樹
脂としては、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重
合体、エチレン・ブテン−1共重合体、ポリプロピレ
ン、プロピレン・ブテン−1共重合体、ポリブテン−
1、ブテン−1・プロピレン・エチレン・3元共重合
体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテン−1・3元共
重合体、ポリメチルペンテン、特公平6−23278号
公報記載のオレフィン系エラストマー、或いは特開平6
−16832号公報等に記載のオレフィン系エラストマ
ー等が使用される。これらの樹脂は単独でも2種以上混
合してもよい。厚さは50〜500μm程度で、延伸シ
ート、未延伸シートの何れも使用可能であるが、Vカッ
ト加工等の成形適性上は未延伸シートの方が良好であ
る。
【0009】これらポリオレフィン樹脂はそれ自体でも
用いられるが、ポリオレフィン樹脂に柔軟性、耐衝撃
性、易接着性を付与するために、好ましくは各種ゴム類
を添加する。ゴム類としては、ジエン系ゴム、水素添加
ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等であるが、中
でも水素添加ジエン系ゴムが好ましい。
【0010】水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分
子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させ
てなるもので、本発明においてはポリオレフィン系樹脂
の改質材として使用される。ポリオレフィン系樹脂の結
晶化を抑え、柔軟性、透明性をアップさせる役割があ
る。また、一般にポリオレフィン系樹脂にジエン系ゴム
を添加するとジエン系ゴムの二重結合のため、耐候性・
耐熱性はジエン系ゴム無添加のポリオレフィン系樹脂よ
り低下するが、本発明ではジエン系ゴムの二重結合を水
素で飽和させるため、ポリオレフィン系樹脂の耐候性・
耐熱性の低下もなく良好なものとなる。
【0011】ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジエン
ゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリロニ
トリル・イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等
がある。中でも特にスチレン・ブタジエンゴムが好まし
い。添加量としては、ポリオレフィン系樹脂100重量
部に対し、1〜90重量部程度とする。1重量部に満た
ないとゴム添加による弾性、伸び率、耐衝撃性が不足
し、Vカット加工、絞り加工等の折曲げ加工時に亀裂、
割れを生じやすくなる。また、90重量部を越えると、
弾性及び伸び率が大きくなりすぎ、印刷時の見当合わせ
が不良になり好ましくない。
【0012】ポリオレフィン樹脂シートは、その加熱寸
法収縮率とVカット加工等の曲げ加工時の耐亀裂・破断
性とに相関関係があり、100℃雰囲気中で30分間加
熱した後の寸法収縮率(〔(加熱後の寸法)−(加熱前
の寸法)〕×100/(加熱前の寸法)=加熱寸法収縮
率)が、長尺帯状シートの場合、シート長手方向が−2
〜+7%、シート幅方向が−7〜+2%の範囲が好まし
い。寸法収縮率がこの範囲から逸脱すると、耐衝撃強度
に対し、伸び率と引き裂き伝播抵抗が大幅に低下し、シ
ートに衝撃的に折曲げが加わるため、Vカット加工時に
亀裂を生じやすくなり好ましくない。なお、加熱寸法収
縮率の許容値がシート長手方向と幅方向とで別々になる
のは、シート製造時のシートの材料力学的な履歴及びシ
ート加工時の衝撃力の加わり方が長手方向と幅方向とで
異なっているためである。
【0013】この加熱寸法収縮率は、主にポリオレフィ
ン樹脂シートの延伸と大きな相関がある。延伸倍率は低
いほど加熱寸法収縮率は0に近づく。ポリプロピレンの
場合、シート長手方向の延伸倍率が0倍以上3倍未満、
シート幅方向の延伸倍率が0倍以上3倍未満であると、
一般に加熱寸法収縮率はこの範囲に収まる。ただし、一
般に延伸倍率を増大させると、シートの透明性、引張強
度は向上する。したがって、要求される透明度、引張強
度の程度に応じて延伸倍率を前記範囲の適当な値に設定
する。延伸倍率が3倍を越えると、加熱寸法収縮率はこ
の範囲を逸脱する。
【0014】また、加熱寸法収縮率は、分子の側鎖(分
枝)の有無、分子の立体規則性(対称性)とも相関があ
る。分子の側鎖は少ない程、加熱寸法収縮率は少なくな
る。ポリエチレンの場合は、高圧ポリエチレンに比べ低
圧ポリエチレンの方が側鎖が少ないため、加熱寸法収縮
率が小さく良好である。分子の立体的規則性について
は、規則性の高い方が加熱寸法収縮率が低くなる。ポリ
プロピレンのように炭化水素骨格(主鎖)からメチル基
の如き官能基が出ている分子構造の場合には、アタクチ
ックに比べてアイソタクチック又はシンジオタクチック
の方が加熱寸法収縮率が小さく良好である。
【0015】紫外線吸収剤としては、例えば、有機系の
化合物としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’
−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イ
ソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−ク
ロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’
−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−
ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
類、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤
類、サリチル酸フェニル、4−t−ブチル−フェニル−
サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤
類、2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジ
フェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3
−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫
外線吸収剤類等が用いられる。また、無機系の化合物と
しては、粒径1μm以下、可視光線透明度の点でより好
ましくは0.2μm以下の酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタ
ン、酸化セリウム等の無機酸化物系の紫外線吸収剤類等
が使用される。
【0016】無機酸化物系の紫外線吸収剤は、光や熱に
対して変質しないため、長期に渡って紫外線吸収能を維
持する。また、有機系の紫外線吸収剤や光安定剤と異な
り、表面へのブリード現象もなく、表面白化等の表面変
質を防止できる。
【0017】これらの無機酸化物は粒径1μm以下の微
粉末を用いるのが好ましく、特に剥離層の下層となる装
飾層が透視できるように、可視光線に対して十分な透過
性を有するようになる可視光線の波長の1/2以下、す
なわち200nm以下、より好ましくは100nm以
下、特に好ましくは8〜30nmの範囲のものを用いる
のがよい。このような微粉末を用いることにより、無機
酸化物を比較的多量に含有させても、可視光線の透過性
を損なうことなく、装飾層の絵柄が曇らない優れた紫外
線吸収能を持たせることができる。
【0018】上記無機酸化物系微粉末の中では、バイン
ダーとして、特に塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体とア
クリル系樹脂との混合体を用いる場合には、光照射時の
変色防止効果の点で酸化セリウムが最も良好で、酸化亜
鉛がこれに次ぎ、酸化チタンが更にこれに次ぐ。熱水浸
漬による白化に対する防止効果では、酸化セリウムが最
も優れ、酸化チタンがこれに次ぎ、酸化亜鉛がこれに次
ぐ。
【0019】無機酸化物として酸化セリウムを用いる場
合は、インキや塗料に添加する際の酸化セリウムは単な
る粉末状の形態でもよいが、特に粒径が200nm以下
の微粉末の場合には、液体への均一分散が難しく二次凝
集を起こしやすいために、良好な分散性を出すための公
知の易分散化表面処理を施したり、或いは、特開平1−
306435号公報記載のような、ゾルやゾル粉末の状
態で塗料やインキ、或いは樹脂シートに添加して使用す
ることが好ましい。
【0020】また、このような酸化セリウムは結晶体と
なった状態の粉末を用いることが好ましい。その理由は
非晶質の場合、転写時の熱や圧力の変化、転写後の日光
の暴露、屋外での寒熱繰り返し等により、経時的に結晶
化が進み、転写層の透明性が変化する恐れがあるからで
ある。また、酸化セリウムには、酸化第一セリウムと酸
化第二セリウムとがあるが、酸化第一セリウムは酸化第
二セリウムに徐々に酸化される不安定性があるため酸化
第二セリウムの方が好ましい。
【0021】また、無機系の紫外線吸収剤として酸化セ
リウムと、酸化鉄や酸化チタン等を併用するような混合
使用も可能である。
【0022】有機系の化合物の紫外線吸収剤の添加量
は、添加される樹脂全量に対して0.1〜1.0重量%
の範囲が好ましい。0.1重量%未満であると十分な耐
候性が得られず、1.0重量%を越えるとコスト高とな
り、また屋外の日光に暴露したり、熱水で加温されたり
した場合に白化を生ずる。特に0.3〜0.5重量%の
範囲が良好である。
【0023】酸化セリウムの微粉末等の無機系の紫外線
吸収剤の添加量は、添加される樹脂全量に対して0.1
〜1重量%の範囲が好ましい。微粉末の粒径が200n
m以下で十分に細かければ可視光線に対する透明性は確
保できるので、1重量%までの配合は可能である。含有
量が0.1重量%未満であると、十分な紫外線吸収効果
が得られず、1重量%を越えると層が脆くなる傾向とな
り、折曲げ加工時の亀裂や積層される層との密着性等の
物性が低下して好ましくない。
【0024】紫外線による各層の劣化をさらに防止し、
耐候性を向上させるためには、他の光安定剤としてラジ
カル捕捉剤も添加することが好ましい。ラジカル捕捉剤
としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セ
バケート、その他、例えば特公平4−82625号公報
に開示されている化合物などのヒンダードアミン系ラジ
カル捕捉剤、ピペリジル系ラジカル捕捉剤等が使用され
る。
【0025】ラジカル捕捉剤の含有量は、樹脂全体に対
して0.1〜2.0重量%の範囲が好ましい。これより
少ないと、耐候性向上の効果が得られず、またこれより
少ないと熱水で加温された場合に白化を生じる。
【0026】前記紫外線吸収剤とラジカル捕捉剤との組
合せ中で、特に耐候性と耐熱水性との両立の観点から
は、紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系又はシアノア
クリレート系を用い、それにラジカル捕捉剤としてヒン
ダードアミン系のものを添加する組合せが好ましい。
【0027】さらに、酸化セリウム微粉末とラジカル捕
捉剤との組合せ、また有機系紫外線吸収剤と酸化セリウ
ムの微粉末等の無機系紫外線吸収剤とラジカル捕捉剤と
の組合せも好ましい。特に酸化セリウム微粉末とシアノ
アクリレート系紫外線吸収剤とを混合併用すると、耐候
性の向上(主として光変色の防止効果)の点で良好であ
る。
【0028】紫外線吸収剤を添加した塗料を2液硬化ウ
レタン樹脂層における透明ポリオレフィン樹脂シート側
に塗工する場合、バインダーとしては、ポリオレフィン
樹脂及び2液硬化ウレタン樹脂の何れにも接着性の良い
もの、例えば、塩素化ポリオレフィン、2液硬化型ポリ
ウレタンを用いる。
【0029】ポリオレフィン樹脂シートの装飾処理とし
ては、顔料の添加による着色、印刷による模様、エンボ
ス加工(加熱プレス)やヘアライン加工等による凹凸模
様があり、さらにはエンボス加工後にワイピング法によ
って着色インキを充填することもできる。
【0030】ポリオレフィン樹脂シートに添加する顔料
としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバル
トブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機
顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリ
ドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブル
ー、インダスレンブリーRS、アニリンブラック等の有
機顔料(或いは染料も含む)、アルミニウム、真鍮等の
金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔
粉からなる真珠光沢(パール)顔料等である。顔料添加
による着色は透明着色でも不透明着色(隠蔽性)でもよ
い。これらは粉末或いは鱗片状箔片として添加、分散せ
しめられる。
【0031】印刷模様は、グラビア印刷、オフセット印
刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷
等公知の印刷法によりインキ(或いは塗料)にて形成す
ることができる。模様には、木目模様、石目模様、布目
模様、皮紋模様、幾何学図形、文字、記号或いは全面ベ
タ等がある。模様はシートの表面、裏面、表裏両面或い
は層間に設ける。インキ(或いは塗料)としては、バイ
ンダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウ
レタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、セルロース系樹脂等を一種又は二種以上混
合して用い、これに前記に列挙した公知の顔料を添加し
たものを用いる。
【0032】エンボス加工は、熱可塑性樹脂シートを加
熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷却固定して
形成するもので、その加工には公知の枚葉或いは輪転式
のエンボス機が用いられる。凹凸模様の形状としては、
木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表
面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等
である。
【0033】ワイピング加工時に使用する着色インキは
前記したのと同様のものが使用可能である。ただし、耐
摩耗性の点で2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとす
るものが好ましい。
【0034】積層方法は、熱ラミネート法、ドライラミ
ネート法、ECラミネート法、EC押出しコート法によ
ればよい。
【0035】
【実施例】
(実施例)図1は本発明に係る化粧シートの一例を示す
断面図であり、この化粧シートを製造するには、まず基
材シート11の片面に2液硬化ウレタン樹脂層12、白
着色ベタ層13、絵柄印刷層14を形成する。
【0036】具体的には、基材シート11として、ポリ
エチレン100重量部をベースにスチレン・ブタジエン
ゴムを10重量部、充填剤として炭酸カルシウムを、又
着色顔料として弁柄とカーボンブラックを添加してなる
厚さ0.1mmのシートを用いた。そして、2液硬化ウ
レタン樹脂層12は、アクリルポリオールを主剤としヘ
キサメチレンジイソシアネートを硬化剤とするウレタン
系2液硬化型樹脂のプライマーに、ベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤(旭電化工業製「LA−36」)を0.
1部、ヒンダードアミン系光安定剤(旭電化工業製「L
A−62」)を0.1部添加したものをグラビアコート
して形成した。白着色ベタ層13は、二酸化チタンを1
0重量%含有するウレタン系2液硬化型着色インキ(昭
和インク製「UEベタ用ホワイト」)に、前記と同じ紫
外線吸収剤及び光安定剤を同じ割合で添加したものをグ
ラビアコートして形成した。絵柄印刷層14は、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合物を
バインダーとするインキ(昭和インク製「化X」)に、
前記と同じ紫外線吸収剤及び光安定剤を同じ割合で添加
したものを用いてグラビア印刷により形成した。
【0037】次いで、絵柄印刷層14までを形成した基
材シート11の印刷面に、ドライラミネート用ウレタン
系接着剤(大日精化工業製「E−288L」)に前記と
同じ紫外線吸収剤及び光安定剤を同じ割合で添加したも
のをグラビアコートにより塗布して接着剤層15を形成
した後、前記と同じ紫外線吸収剤と光安定剤を同じ割合
で添加した表面シート16をラミネートする。ここで
は、表面シート16として、エクセル東海製「E−29
02」(厚さ0.1mm)を使用した。
【0038】上記で得た積層シートにロールエンボスに
てエンボス加工(エンボス温度:150℃、スピード:
20m/min)を施した。そして、このエンボスシー
トの裏面にコロナ放電処理(30W/m2 、min)を
行った後、ウレタン系2液硬化型プライマー(昭和イン
ク工業製「AFS−マットプライマー」)をグラビアコ
ートして裏面プライマー層17を形成した。また、エン
ボス面側にコロナ放電処理(30W/m2 、min)を
行った後、エンボス凹部に着色インキ18を充填する。
ここでは、ウレタン系2液硬化型着色インキ(昭和イン
ク工業製「PW−12」)をドクターブレードにより充
填した。最後に、艶調整層19としてエポキシ樹脂をグ
ラビアコートした。
【0039】(比較例)上記実施例において、2液硬化
ウレタン樹脂層12、白着色ベタ層13、絵柄印刷層1
4に紫外線吸収剤及び光安定剤を添加しないで、その他
は同じ材料及び工程により化粧シートを作製した。
【0040】<性能評価試験>実施例と比較例で作製し
た化粧シートの引張試験を行った。また、各化粧シート
に対しカーボンアーク型フェードメーターにて紫外線を
1000時間照射した後、それらの引張試験を行った。
ここで引張試験は180度ピーリング試験にて行った。
具体的には、幅15mmに切り抜いた化粧シートのサン
プルを、幅方向と直交する方向に且つ各層の引張方向が
180度になるように、引張速度50mm/分、雰囲気
温度20℃の条件で引っ張って層間界面の剥離時の張力
を測定した。
【0041】照射前の化粧シートサンプルは両者ともに
引張力が1.5kgf/15mmであったが、照射後に
おいては、実施例の化粧シートサンプルでは1.2kg
f/15mmであったのに対し、比較例の化粧シートサ
ンプルでは0.4kgf/15mmであった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化粧シー
トは、ポリオレフィン樹脂からなる基材シートと透明ポ
リオレフィン樹脂からなる表面シートとを2液硬化ウレ
タン樹脂層を介して積層し、その2液硬化ウレタン樹脂
層よりも表面側に紫外線吸収剤を含有した層を設けたこ
とにより、2液硬化ウレタン樹脂層の耐候劣化、密着強
度の耐候劣化を防ぐことができ、ポリオレフィン系樹脂
からなるにも関わらず耐候性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧シートの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11 基材シート 12 2液硬化ウレタン樹脂層 13 白着色ベタ層 14 絵柄印刷層 15 接着剤層 16 表面シート 17 裏面プライマー層 18 着色インキ 19 艶調整層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04F 13/18 0231−2E E04F 13/18 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂からなる基材シー
    ト、2液硬化ウレタン樹脂層、透明ポリオレフィン樹脂
    からなる表面シートがこの順に積層されており、それら
    の何れかに装飾が施されている化粧シートにおいて、前
    記2液硬化ウレタン樹脂層よりも表面側に紫外線吸収剤
    を含有した層を設けたことを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 紫外線吸収剤を含有した層が前記表面シ
    ートである請求項1に記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 紫外線吸収剤を添加した塗料を前記2液
    硬化ウレタン樹脂層より表面側に塗工して紫外線吸収剤
    を含有する層を設けてなる請求項1又は2に記載の化粧
    シート。
JP18021496A 1996-07-10 1996-07-10 化粧シート Pending JPH1024538A (ja)

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JP18021496A JPH1024538A (ja) 1996-07-10 1996-07-10 化粧シート

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000238207A (ja) * 1999-02-22 2000-09-05 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2003019776A (ja) * 2001-07-06 2003-01-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧鋼板用ポリオレフィン系化粧シート及び化粧鋼板
JP2004090507A (ja) * 2002-09-02 2004-03-25 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートおよび水系塗工液
JP2011136578A (ja) * 2011-03-03 2011-07-14 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートおよびその製造方法
JP2013078945A (ja) * 2011-09-24 2013-05-02 F Consultant:Kk 積層体

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