JP4359766B2 - 化粧シート - Google Patents

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Description

本発明は、化粧シートに関する。
建築物の内装、建具の表面装飾、車両の内装等に用いられる化粧シートとして、一般に基材シート、ベタインキ層及び/又は絵柄インキ層からなるインキ層、接着剤層、透明性樹脂層等を順次積層させた複合シートが知られている。
このような化粧シートにおいて、従来、インキ層及び接着剤層は、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の脂肪族溶剤などを含む溶剤系塗工剤から形成されている(例えば、特許文献1参照)。
上記した芳香族溶剤、脂肪族溶剤等は、いずれも有機性揮発物質(VOC)であり、特にトルエン、キシレン等の芳香族溶剤はPRTR法の指定化学物質及び室内空気中化学物質の指針値策定物質として挙げられている。また、化粧シート製造時における溶剤系塗工剤に含まれるVOCの揮発による作業環境の問題、化粧シート使用時における残存VOCが一般の生活空間に拡散される環境安全性の問題等が指摘されている。そのため、化粧シート中のVOC使用量を低減することが最近の課題となっている。
従って、VOC使用量が低減された化粧シートの開発が望まれている。また、化粧シートが各種耐候剤(紫外線吸収剤、光安定剤等)を含む場合には、耐候剤の滲出(いわゆるブリード)が抑制された取扱い容易な化粧シートの開発も望まれている。
特開平11−198309号公報
本発明は、VOC使用量が低減された化粧シートを提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の化粧シートが上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の化粧シートに係るものである。
1.ポリオレフィン系樹脂又はアクリル系樹脂からなる基材シート上に、着色隠蔽層、絵柄模様層及び透明性アクリル系樹脂層が形成され、前記基材シートの裏面にプライマー層が形成されてなる化粧シートであって、
前記プライマー層は、中和剤としてトリイソプロパノールアミンを含む水性ウレタン樹脂エマルションからなることを特徴とする化粧シート。
2.前記着色隠蔽層及び前記絵柄模様層は、第2級アミン、第3級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びアンモニアの少なくとも1種である塩基性中和剤を含む水性樹脂エマルションからなる上記項1に記載の化粧シート。
3.絵柄模様層と透明性アクリル系樹脂層との間に、さらに透明性接着剤層が形成されており、前記透明性接着剤層が水性樹脂エマルションからなる上記項1又は2に記載の化粧シート。
4.透明性アクリル系樹脂層のおもて面に凹凸が形成されている上記項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
5.透明性アクリル系樹脂層の上に、さらに透明性表面保護層が形成されている上記項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
6.上記項1〜5のいずれかに記載の化粧シートの基材シート側を金属系被着材に貼着してなる化粧材。
本発明の化粧シートは、ポリオレフィン系樹脂又はアクリル系樹脂からなる基材シート上に、絵柄模様層及び透明性アクリル系樹脂層が形成されてなる化粧シートであって、化粧シートを構成する層の少なくとも1種が水性組成物からなることを特徴とする。
基材シート
基材シートとしては、ポリオレフィン系樹脂又はアクリル系樹脂からなるシートを用いる。通常は、これらの樹脂からなるフィルムを使用すればよい。
ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されず、化粧シートの分野で通常用いられているものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、特にポリプロピレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が好ましい。
ポリプロピレンを主成分とする単独又は共重合体も好ましく、例えば、ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、及び、ポリプロピレン結晶部を有し、且つプロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィンが挙げられる。その他、エチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1又はオクテン−1のコモノマーを15モル%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体等も好ましい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントに高結晶性で且つ高融点の芳香族ポリエステル、ソフトセグメントにガラス転移温度が−70℃以下の非晶性ポリエーテルを使用したブロックポリマーである。特に、アイソタクチックポリプロピレンからなるハードセグメントとアタクチックポリプロピレンからなるソフトセグメントとを重量比80:20で混合したものが好ましい。
アクリル系樹脂としても特に限定されず、化粧シートの分野で通常用いられているものが使用できる。例えば、主成分がアクリル酸(メタクリル酸を含む)及びその誘導体であるアクリルアミド、アクリロニトリル等を重合して得られるアクリル樹脂、他のアクリル酸エステル、エチレン、スチレン等の他のモノマーとの共重合体樹脂が挙げられる。
具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体が挙げられる。なお、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタアクリルを意味する。このようなアクリル系樹脂は、従来基材シートに用いられている塩化ビニル樹脂と比べて、耐候性、耐寒性、耐熱性、耐汚染性等の特性が優れているため好ましい。
上記したポリオレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂は、例えば、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等によりフィルム状にすればよい。
基材シートの厚みは特に限定されず、製品特性に応じて設定できるが、通常20〜200μm、好ましくは40〜100μm程度である。
基材シートには、必要に応じて、添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等の充填剤、水酸化マグネシウム等の難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、着色剤(下記参照)などが挙げられる。添加剤の配合量は、製品特性に応じて適宜設定できる。
着色剤としては特に限定されず、顔料、染料等の公知の着色剤を使用できる。例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料;イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(染料も含む);アルミニウム、真鍮等の金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料などが挙げられる。基材シートの着色態様には、透明着色と不透明着色(隠蔽着色)があり、これらは任意に選択できる。例えば、基材シートに被着材(化粧シートを接着する基材)の着色隠蔽作用を付与する場合には、不透明着色を選択すればよい。一方、被着材の地模様を目視できるようにする場合には、透明着色を選択すればよい。
基材シートの片面又は両面には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。例えば、コロナ放電処理を行う場合には、基材シート表面の表面張力が30dyne以上、好ましくは40dyne以上となるようにすればよい。このように表面処理することによって、隣接層との層間密着力を高めることができる。表面処理は、各処理の常法に従って行えばよい。
基材シートの片面又は両面には、必要に応じて、プライマー層を設けてもよい。プライマー層を設けることにより、基材シートに耐候剤が含まれる場合に、そのブリードを抑制できるとともに、隣接層との層間密着力も高めることができる。
プライマー層は、公知のプライマー剤を基材シートの片面又は両面に塗布することにより形成できる。プライマー剤としては、有機溶剤を含まない水性組成物、特に水性樹脂エマルションが好ましい。例えば、アクリル変性ウレタン樹脂等からなるウレタン樹脂系水性プライマー剤、具体的には、トリイソプロパノールアミンを中和剤とした水性ウレタン樹脂エマルションが挙げられる。
プライマー剤の塗布量は特に限定されないが、通常0.1〜100g/m2、好ましくは0.1〜50g/m2程度である。
プライマー層の厚みは特に限定されないが、通常0.01〜10μm、好ましくは0.1〜1μm程度である。
絵柄模様層
基材シートの上(被着材貼着面とは逆面)には、絵柄模様層が形成されている。
絵柄模様層は、化粧シートに所望の絵柄による意匠性を付与するものであり、絵柄の種類等は特に限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる着色インキ、コーティング剤等を用いた印刷法などにより形成すればよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等がさらに配合してもよい。
結着剤樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
このような着色インキの中でも、水性組成物(特に水性樹脂エマルション)からなるものが好ましい。水性組成物を用いることにより、化粧シート中のVOC使用量を低減することができる。
水性組成物としては、水性樹脂エマルションが好ましく、例えば、水性ウレタン樹脂エマルション、水性ポリエステル樹脂エマルション、水性アクリル樹脂エマルション、セルロース樹脂エマルション、セラック樹脂エマルション、カゼイン樹脂エマルション、これらの混合系エマルション、これらに架橋成分を配合したエマルション等が挙げられる。
架橋成分を導入した水性エマルションには、例えば、アミノ基を有する水性化合物を主剤とし、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する水性化合物を架橋剤として含有する水性エマルション、活性水素基を有する水性化合物を主剤とし、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する水性化合物を架橋剤として含有する水性エマルション、カルボキシル基を有する水性化合物を主剤とし、1分子中に2個以上のカルボジイミド基を有する水性化合物を架橋剤として含有する水性エマルション等が挙げられる。
樹脂エマルションからなる水性組成物の場合には、塩基性中和剤を含むことが好ましい。塩基性中和剤としては、樹脂中のカルボキシル基等を中和により親水化して水に分散(乳化)できるものであればよく、例えば、2級アミン、3級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が好ましいものとして挙げられる。具体例を挙げると、ニトロセルロース系水性樹脂エマルション(インキ)には、2級アミン(例えば、ジエタノールアミン)を中和剤として用いることができる。
このような水性組成物(特に、水性樹脂エマルション)からなる着色インキにも、上記と同じ着色剤が使用できる。
絵柄模様層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
着色隠蔽層
基材シートと絵柄模様層との間には、必要に応じて、さらに着色隠蔽層を形成してもよい。着色隠蔽層は、化粧シートのおもて面から被着材の地色を隠蔽したい場合に設けられる。基材シートが透明性である場合は勿論、基材シートが隠蔽着色されている場合でも、隠蔽性を安定化するために形成してもよい。
着色隠蔽層を形成するインクとしては、絵柄模様層を形成するインクであって隠蔽着色が可能なものが使用できる。このインクとしても、水性組成物(特に水性樹脂エマルション)が好ましく、さらに塩基性中和剤を含むことが好ましい。
着色隠蔽層の形成方法は、基材シート全体を被覆(全面ベタ状)するように形成できる方法が好ましい。例えば、前記したロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等が好ましいものとして挙げられる。
着色隠蔽層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は0.2〜10μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜5μm程度である。
透明性アクリル系樹脂層
絵柄模様層の上には、透明性アクリル系樹脂層が形成されている。透明性アクリル系樹脂層としては、無色透明、着色透明、半透明等の何れのものも含まれる。通常は、透明性アクリル系樹脂からなるフィルムを用いて形成すればよい。
透明性アクリル系樹脂としては、例えば、主成分がアクリル酸(メタクリル酸を含む)及びその誘導体であるアクリルアミド、アクリロニトリル等を重合して得られるアクリル樹脂、他のアクリル酸エステル、エチレン、スチレン等の他のモノマーとの共重合体樹脂が挙げられる。
具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体が挙げられる。なお、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタアクリルを意味する。このようなアクリル系樹脂は、従来化粧シートに用いられている塩化ビニル樹脂と比べて、耐候性、耐寒性、耐熱性、耐汚染性等の特性が優れているため好ましい。透明性アクリル系樹脂をフィルム化する方法は特に限定されないが、例えば、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等が挙げられる。
透明性アクリル系樹脂層は、例えば、上記した透明性アクリル系樹脂フィルムを絵柄模様層の上に配置し、透明性アクリル系樹脂フィルムの上から熱処理(熱プレス融着)することにより形成できる。熱処理により、透明性アクリル系樹脂フィルムが軟化し、絵柄模様層に融着して密着する。熱処理温度は特に限定されないが、通常80〜180℃、好ましくは100〜180℃程度である。熱処理時間も特に限定されないが、通常は一瞬(数秒)程度である。プレス圧力も特に限定されず、フィルムの厚み等を考慮して適宜設定できる。
透明性アクリル系樹脂層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて設定できるが、通常10〜250μm、好ましくは30〜100μm程度である。
透明性アクリル系樹脂層のおもて面には、凹凸が形成されていてもよい。通常はエンボス加工により凹凸模様を形成する。エンボス加工方法は特に限定されず、例えば、透明性アクリル系樹脂層のおもて面を加熱軟化させてエンボス版により加圧・賦形後、冷却する方法が好ましい方法として挙げられる。エンボス加工には、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸形状としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
なお、エンボス加工と透明性アクリル系樹脂層との形成を同時に行ってもよい。この場合には、絵柄模様層の上に透明性アクリル系樹脂フィルムを配置し、エンボス機を用いて加熱及び加圧(賦形を含む)を同時に行えばよい。
エンボス加工により設けられた凹部には、ワイピング法により、着色剤を施してもよく、ワイピング法としては、ドクターブレードコート法またはナイフコート法にて凹部を含む表面全面に着色剤インキを塗布し凹部以外の表面から着色剤インキを除去することにより、凹部に着色剤を充填する方法を用いることができる。着色剤を形成するための着色剤インキとしては、有機顔料と無機顔料、光輝性顔料等の着色顔料と、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化型樹脂等の結着剤樹脂とこれらと溶解する溶剤とからなるベヒクルとからなるインキ、エマルジョン型の水系タイプインキを使用できる。さらに、凹部に金属薄膜を全面又は部分的(パターン状)に積層してもよい。この金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を真空蒸着、スパッタリング等の方法で形成すればよい。
透明性アクリル系樹脂層の形成方法としては、上記した熱処理による形成方法のほか、接着剤(ヒートシール材を含む)を介して形成する方法もある。この場合には、絵柄模様層と透明性アクリル系樹脂層との間に、さらに透明性接着剤層が形成される。
接着剤としては特に限定されず、化粧シートの分野で公知の接着剤が使用できる。この中でも、水性組成物(特に、水性樹脂エマルション)からなるものが好ましい。また、水性組成物は、塩基性中和剤を含むことが好ましい。その他、電離放射線硬化型樹脂を接着剤としてもよいし、公知のフィルム状ヒートシール材を接着剤としてもよい。以下、これらの接着剤について説明する。
(公知の接着剤)
化粧シートの分野で公知の接着剤としては、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂等の硬化性樹脂等が挙げられる。また、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂も適用し得る。
上記の中でも、特に水性組成物(特に、水性樹脂エマルション)からなる接着剤が好ましい。例えば、水性ウレタン樹脂エマルション、水性ポリエステル樹脂エマルション、水性アクリル樹脂エマルション、セルロース樹脂エマルション等の少なくとも1種を含む接着剤が好ましい。
接着剤層は、例えば、接着剤を絵柄模様層の上に塗布し、透明性アクリル系樹脂フィルムをラミネート後、乾燥・硬化させることにより形成できる。乾燥温度・乾燥時間等の条件は特に限定されず、接着剤の種類に応じて適宜設定すればよい。接着剤の塗布方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、カーテンフローコート、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、キスコート、ブレードコート、スムースコート、コンマコート等の方法が採用できる。
接着剤層の厚みは特に限定されないが、乾燥後の厚みが0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm程度である。
(電離放射線硬化型樹脂からなる接着剤層)
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されないが、例えば、分子中に重合性不飽和結合又は、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又は単量体を適宜混合した組成物を用いる。これらの樹脂系としては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート、シロキサン等の珪素樹脂、ポリエステル、エポキシ等が挙げられる。前記プレポリマー及びオリゴマーの例としては、不飽和ポリエステル類、メタクリレート類が挙げられる。また、単量体の例としては、スチレン系単量体、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、不飽和酸の置換アミノアルコールエステル類、不飽和カルボン酸アミド、その他の単量体が挙げられる。以上の化合物を1種若しくは2種以上混合して用いるが、樹脂組成物に通常の塗工適性を付与するために、前記プレポリマー又はオリゴマー及び/又は単量体を適宜の配合に混合する。
接着剤層は、例えば、電離放射線硬化型樹脂を絵柄模様層の上に塗布し、透明性アクリル系樹脂フィルムをラミネート後、電離放射線硬化型樹脂を硬化させる電離放射線を透明性アクリル系樹脂層の上から照射することにより形成できる。電離放射線硬化型樹脂の塗布方法は、前記した公知の接着剤の塗布方法と同様である。
電離放射線としては、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギーを有するものが使用でき、通常は紫外線、電子線等が使用できる。電離放射線の照射時間等は、電離放射線硬化型樹脂の種類等に応じて適宜設定できる。
電離放射線硬化型樹脂からなる接着剤層の厚みも、前記と同じである。
(ヒートシール材からなる接着剤層)
ヒートシール材(熱硬化性樹脂)としては特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂には、必要に応じて、架橋剤、樹脂開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、体質顔料等が添加されていてもよい。不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の硬化剤としては、イソシアネートが好ましく、エポキシ樹脂の硬化剤としては、アミンが好ましく、不飽和ポリエステル系樹脂の硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤が好ましい。
接着剤層は、絵柄模様層の上に、上記した熱硬化性樹脂からなるフィルム状ヒートシール材を配置し、その上に透明性アクリル系樹脂フィルムをラミネート後、熱処理することにより形成できる。熱処理温度は特に限定されないが、通常80〜180℃、好ましくは100〜180℃である。熱処理時間は特に限定されないが、通常は一瞬(数秒)程度である。
ヒートシール材からなる接着剤層の厚みも、前記と同じである。
勿論、接着剤層を介して透明性アクリル系樹脂層を形成後、前記したエンボス加工等の装飾処理をさらに施してもよい。
透明性表面保護層
透明性アクリル系樹脂層の上には、必要に応じて、透明性表面保護層を形成してもよい。透明性表面保護層としては、透明性のものであれば限定されず、無色透明、着色透明、半透明等の何れも含まれる。
表面保護層を形成することにより、化粧シート表面の耐擦傷性の向上、表面光沢(艶)の調整、透明性アクリル系樹脂層に耐候剤が含まれる場合にそのブリードを抑制する効果等が得られる。
表面保護層を形成する透明性樹脂の種類は特に限定されないが、例えば、2液硬化型ウレタン系樹脂が好ましい。2液硬化型ウレタン系樹脂は、ポリオールを主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。その中でも、特にアクリルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとからなる2液硬化型アクリルウレタン樹脂が、化粧シートの耐候性、表面の耐擦傷性、可撓性等の向上の点で好ましい。表面保護層を形成する樹脂としても、水性組成物(特に、水性樹脂エマルション)が好ましく、また、塩基性中和剤を含むものが好ましい。
透明性表面保護層の厚みは特に限定されないが、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜10μm程度である。
耐候剤
本発明の化粧シートを構成する層の少なくとも1種には、必要に応じて、耐候剤を配合してもよい。耐候剤としては、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が好ましい。これらの耐候剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、特に塩基性成分(特にヒドロキシル基)を有するものが好ましい。例えば、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の、2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の、2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類等の、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の、2ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸フェニル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤が用いられる。その他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応性紫外線吸収剤等も用いられる。上記の中でも、特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。なお、これら紫外線吸収剤の添加量は、樹脂分に対して、通常0.1〜5重量%程度である。
このような紫外線吸収剤を添加することにより、各層の耐候性を高められる。また、塩基性成分を含む紫外線吸収剤を用いる場合には、各層を形成するのに使用できる樹脂エマルションに含まれる樹脂骨格(カルボキシル基)と相互作用して、紫外線吸収剤のブリードを抑止する効果も得られる。例えば、分子中に水酸基を有する紫外線吸収剤を基材シートに添加し、隣接層を構成する樹脂成分としてイソシアネート基を有するウレタン樹脂等を用いる場合には、紫外線吸収剤が基材シートからブリードして隣接層に染み込んでも、水酸基とイソシアネート基とがウレタン結合することにより捕捉できる。
紫外線吸収剤の含有量は特に限定されないが、各層に100〜10000重量ppm程度、好ましくは500〜7500重量ppm程度である。添加する層は特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できる。
(ヒンダードアミン系光安定剤)
紫外線による各層の劣化をさらに防止し、耐候性を向上させるためには、他の耐候剤としてヒンダードアミン系光安定剤を添加することが好ましい。例えば、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、その他、例えば特公平4−82625号公報に開示されている化合物等が挙げられる。これらの光安定剤の添加量は特に限定されないが、通常、樹脂分に対して0.1〜5重量%程度である。
なお、ヒンダードアミン系光安定剤を添加する場合には、基材シートをはじめ、化粧シートを構成する層中に塩素原子を含む樹脂を用いないことが耐候性向上の点から好ましい。例えば、バインダー樹脂に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれら塩素含有樹脂から脱塩素反応で塩化水素が発生した場合に、これがヒンダードアミン系光安定剤と反応してその作用を失活・阻害するため、該捕捉剤による耐候性向上効果が十分に発揮されないおそれがあるからである。
塩基性成分を含むヒンダードアミン系光安定剤を含める場合には、各層を形成し得る樹脂エマルションに含まれる樹脂骨格(カルボキシル基)と相互作用して、紫外線吸収剤のブリードを抑止する効果も得られる。
ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は特に限定されないが、各層に100〜10000重量ppm程度、好ましくは500〜7500重量ppm程度である。添加する層は特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できる。
化粧材
本発明の化粧シートは、各種被着材と接合することにより、化粧材とできる。被着材の材質は特に限定されず、例えば、無機非金属系、金属系、木質系、プラスチック系等の材質が挙げられる。
具体的には、無機非金属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(ガラス繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス材料などが挙げられる。
金属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料(金属鋼板、金属型材)が挙げられる。
木質系では、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等が挙げられる。
プラスチック系では、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
このような被着材の形状は特に限定されず、例えば、平板、曲面板、多角柱等の形状を任意に採用できる。
本発明の化粧シートを上記した被着材の表面に貼着して得られる化粧材は、例えば、壁、天井等の建築物内装材、扉、扉枠、窓枠等の建具の表面材、回縁、幅木等の造作部材の表面材、箪笥、キャビネット等の家具の表面材などに使用できる。また、化粧シートをアルミサッシ、金属鋼板等の建築部材に対するラミネート材、ラッピング材などとして使用することもできる。
被着材と化粧シートの基材シート側を積層するのに用いる接着剤は特に限定されず、化粧シートの分野で公知の接着剤を使用できるが、その中でも、特に耐候剤を含む接着剤が好ましい。耐候剤としては、前記した紫外線吸収剤及び光安定剤が挙げられる。
本発明の化粧シートによれば、VOC使用量が低減できる。また、耐候剤を含む場合でも耐候剤のブリード抑止効果が高い。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
プロピレンを主成分とする80μm厚の着色ポリオレフィンフィルムを基材シートとして用意した。基材シートの表面両面にはコロナ放電処理を施して、表裏両面各面の表面張力が48dyne/cm以上となるように活性水素含有官能基を形成した。基材シートの裏面には、トリイソプロパノールアミンを中和剤とするウレタン系樹脂エマルションからなる2μm厚の裏面プライマー層を形成した。
基材シートのおもて面には、水酸化ナトリウムを中和剤とするポリエーテルウレタン系樹脂エマルションからなる2μm厚の着色隠蔽層及び3μm厚の絵柄模様層を順に形成して装飾処理を施した。着色隠蔽層及び絵柄模様層の形成は、グラビア印刷で行った。以下、基材シート/着色隠蔽層/絵柄模様層からなる積層体をシート1と称する。
次いで、シート1の絵柄模様層の上に透明性アクリルフィルムを重ねて、その上から赤外線非接触方式のヒーターで加熱してフィルムを熱融着によりシート1と接着し、50μm厚の透明性樹脂層を形成した。透明性樹脂層には、樹脂層が軟らかい間に熱圧によるエンボス加工を施して木目導管模様の凹凸模様を形成した。
次いで、エンボス加工を施した透明性樹脂層の表面をコロナ放電処理後、その上にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を10000重量ppm添加した水酸化ナトリウムを中和剤とするアクリルウレタン系2液硬化型水性樹脂からなる4μm厚の透明性表面保護層を形成した。以上の過程を経て化粧シートを作製した。
作製した化粧シートを120℃で10分間熱処理して残留溶剤を追い出し、ガスクロマトグラフィーにかけたところ、化粧シート中の残留VOC量は20mg/m2であった。
作製した化粧シートを、トリエタノールアミンを中和剤とする2液硬化型水性ウレタン樹脂からなる接着剤30g/m2を用いてアルミ型材に積層したところ、ラッピング性能は良好であった。
実施例2
シート1と透明性アクリルフィルムとを、熱融着ではなく、ポリエステルウレタン系水性接着剤15g/m2からなる15μm厚の接着剤層を介して接着した以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
比較例1
各層の形成に水性組成物を使用せずに溶剤系組成物(市販品)を使用した以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
比較例2
各層の形成に水性組成物を使用せずに溶剤系組成物(市販品)を使用した以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製した。
試験例1(耐候性試験)
実施例及び比較例で作製した各化粧シートについて、サンシャインウェザーメータ(スガ試験機製)を用いて6000時間の耐候試験を行った。
また、各化粧シートについて、メタルウェザーメータ(ダイプラ・ウインテス製)を用いて600時間の耐候試験を行った。
耐候性試験の評価は、化粧シート表面の外観変化を肉眼により目視観察して行った。
耐候性試験の評価結果を下記表1に示す。
Figure 0004359766
試験例2(剥離試験)
実施例及び比較例で作製した各化粧シートについて、最表面にセロテープ(商標名)を密着させて、急激に上方に引っ張り上げて剥離試験を行った。
剥離試験の結果を下記表2に示す。
Figure 0004359766
実施例1で作製した化粧シートの概念図である。 実施例2で作製した化粧シートの概念図である。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン系樹脂又はアクリル系樹脂からなる基材シート上に、着色隠蔽層、絵柄模様層及び透明性アクリル系樹脂層が形成され、前記基材シートの裏面にプライマー層が形成されてなる化粧シートであって、
    前記プライマー層は、中和剤としてトリイソプロパノールアミンを含む水性ウレタン樹脂エマルションからなることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記着色隠蔽層及び前記絵柄模様層は、第2級アミン、第3級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びアンモニアの少なくとも1種である塩基性中和剤を含む水性樹脂エマルションからなる請求項1に記載の化粧シート。
  3. 絵柄模様層と透明性アクリル系樹脂層との間に、さらに透明性接着剤層が形成されており、前記透明性接着剤層が水性樹脂エマルションからなる請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 透明性アクリル系樹脂層のおもて面に凹凸が形成されている請求項1〜のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 透明性アクリル系樹脂層の上に、さらに透明性表面保護層が形成されている請求項1〜のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の化粧シートの基材シート側を金属系被着材に貼着してなる化粧材。
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