JP2019038194A - 化粧シート及びこれを用いた化粧材 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋外で使用した場合であっても、屋外で使用した場合であっても、雨や砂埃等が付着し難く意匠性を維持しながら、汚染による白色化を抑制することができる、暗色系の化粧シート及びこれを用いた化粧材を提供する。【解決手段】着色基材上に暗色層を有する化粧シートであり、該化粧シートにおける該暗色層側の最表面に凹部と凸部との高低差が30μm未満である凹凸形状を有し、かつJIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満である化粧シート及びこれを用いた化粧材である。【選択図】図1
Description
本発明は、化粧シート及びこれを用いた化粧材に関する。
塀、屋根、壁、天井、床、玄関ドア等の建築物の内装材又は外装用部材、窓枠、扉枠、扉、棚、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具又は造作部材の他、キッチン、家具又は弱電製品、OA機器等のキャビネットの表面化粧板、車両の内装材又は外装用部材には、一般的に、鋼板等の金属部材、樹脂部材、木質部材を被着材として、これらの被着材に化粧シートを貼り合わせた化粧材が用いられる。
しかし、化粧材は太陽光等によって熱が蓄熱されることにより、化粧シートあるいは被着材に反りや膨張といった変形が起こり、建築物等の外観や各種機能を損なう不都合が生じることがある。特に近年需要が高まっている、濃緑色、濃紺色、茶褐色、及び黒色等の暗色系の化粧材は、比較的熱が蓄熱されやすいため上記不都合が生じやすい。
これに対し、黒色顔料であるアゾメチンアゾ系顔料の特性を利用した技術が知られている。例えば特許文献1では、アゾメチンアゾ系顔料を含む印刷層を基材に貼り合わせ、遮熱性を有し赤外光による反りを防ぐことができるとする化粧シートが開示されている。
これに対し、黒色顔料であるアゾメチンアゾ系顔料の特性を利用した技術が知られている。例えば特許文献1では、アゾメチンアゾ系顔料を含む印刷層を基材に貼り合わせ、遮熱性を有し赤外光による反りを防ぐことができるとする化粧シートが開示されている。
ところで、化粧材を屋外で使用した場合、雨や砂埃等の付着により化粧材が汚染されて白色化する問題がある。特許文献1の化粧シートは、屋内で使用される内装用として好適であることが記載されており、このような化粧材を屋外で使用した場合の問題についてまで検討がされていない。とりわけ暗色系の方が明色系の化粧材よりも白色化が目立ちやすいため、上記のような問題が顕著に現れる。
また、化粧シートの表面には、意匠性の他、耐傷性及び耐薬品性等のため凹凸形状が設けられることがある。しかし凹凸形状は意匠性等の発現のために設けられているにもかかわらず、この凹凸形状があることで上記汚染がされやすくなり、白色化が加速して意匠性が悪化し、更に化粧シートの遮熱性の低下が引き起こされ、化粧シートあるいは被着材に反り等の変形が生じることがある。これに対し、特許文献1の化粧シートは凹凸形状を有するものの、凹凸形状があることによって化粧材が汚染されやすくなり、更に白色化が加速するといったことについては全く触れられていない。
そこで本発明は、屋外で使用した場合であっても、雨や砂埃等が付着し難く意匠性を維持しながら、汚染による白色化を抑制することができる、暗色系の化粧シート及びこれを用いた化粧材を提供する。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは下記本発明を想到し、当該課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]着色基材上に暗色層を有する化粧シートであり、該化粧シートにおける該暗色層側の最表面に凹部と凸部との高低差が30μm未満である凹凸形状を有し、かつJIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満である化粧シート。
[2]前記最表面における単位面積当たりの前記凸部の平均個数が5〜20個/mm2である、[1]に記載の化粧シート。
[3]前記最表面における前記凸部の面積比率が10〜80%である、請求項[1]又は[2]に記載の化粧シート。
[4]前記暗色層が暗色の着色剤を少なくとも1種を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の化粧シート。
[5]前記暗色層が、前記着色剤としてアゾメチンアゾ系顔料及びペリレン系顔料から選ばれる少なくとも1種を含有する、[4]に記載の化粧シート。
[6]前記着色基材が白色基材である、[1]〜[5]のいずれかに記載の化粧シート。
[7]前記暗色層上に透明性樹脂層及び表面保護層から選ばれる少なくとも1層を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の化粧シート。
[8]被着材に、[1]〜[7]のいずれかに記載の化粧シートの前記凹凸形状を有する最表面とは反対側の面が積層され、一体化された化粧材。
[2]前記最表面における単位面積当たりの前記凸部の平均個数が5〜20個/mm2である、[1]に記載の化粧シート。
[3]前記最表面における前記凸部の面積比率が10〜80%である、請求項[1]又は[2]に記載の化粧シート。
[4]前記暗色層が暗色の着色剤を少なくとも1種を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の化粧シート。
[5]前記暗色層が、前記着色剤としてアゾメチンアゾ系顔料及びペリレン系顔料から選ばれる少なくとも1種を含有する、[4]に記載の化粧シート。
[6]前記着色基材が白色基材である、[1]〜[5]のいずれかに記載の化粧シート。
[7]前記暗色層上に透明性樹脂層及び表面保護層から選ばれる少なくとも1層を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の化粧シート。
[8]被着材に、[1]〜[7]のいずれかに記載の化粧シートの前記凹凸形状を有する最表面とは反対側の面が積層され、一体化された化粧材。
本発明によれば、屋外で使用した場合であっても、雨や砂埃等が付着し難く意匠性を維持しながら、汚染による白色化を抑制することができる、暗色系の化粧シート及びこれを用いた化粧材を提供することができる。
[化粧シート]
本発明の化粧シートは、着色基材上に暗色層を有する化粧シートであり、該化粧シートにおける該暗色層側の最表面に、凹部と凸部との高低差が30μm未満である凹凸形状を有し、かつJIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満であることを特徴とするものである。
本発明の化粧シートの構成を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の化粧シート1の一例の断面を示す模式図であり、着色基材2、暗色層3を有している。また、本発明の化粧シート1の好ましい態様として、暗色層3上に透明性樹脂層4及び表面保護層5を順に有し、更に透明性樹脂層4と暗色層3との間に接着剤層7、表面保護層5と透明性樹脂層4との間にプライマー層8を有している。更に、表面保護層5の着色基材2がある側とは反対側の面(最表面)に凹凸形状6を有しており、凹部には、表面保護層5内に留まる凹部9a、透明性樹脂層4に至る凹部9b等があることが示されている。
本発明の化粧シートは、着色基材上に暗色層を有する化粧シートであり、該化粧シートにおける該暗色層側の最表面に、凹部と凸部との高低差が30μm未満である凹凸形状を有し、かつJIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満であることを特徴とするものである。
本発明の化粧シートの構成を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の化粧シート1の一例の断面を示す模式図であり、着色基材2、暗色層3を有している。また、本発明の化粧シート1の好ましい態様として、暗色層3上に透明性樹脂層4及び表面保護層5を順に有し、更に透明性樹脂層4と暗色層3との間に接着剤層7、表面保護層5と透明性樹脂層4との間にプライマー層8を有している。更に、表面保護層5の着色基材2がある側とは反対側の面(最表面)に凹凸形状6を有しており、凹部には、表面保護層5内に留まる凹部9a、透明性樹脂層4に至る凹部9b等があることが示されている。
(凹凸形状)
本発明の化粧シートは、該化粧シートにおける暗色層側の最表面に凹凸形状を有するものである。化粧シートにおける暗色層側の最表面とは、暗色層を基準に着色基材がある側とは反対側にある大気に曝される面である。
本発明の化粧シートは、該化粧シートにおける暗色層側の最表面に凹凸形状を有するものである。化粧シートにおける暗色層側の最表面とは、暗色層を基準に着色基材がある側とは反対側にある大気に曝される面である。
また、上記凹凸形状の凹部と凸部との高低差は、30μm未満であることを要する。更に、汚れの付着をより効果的に防ぐ観点から、凹部と凸部との高低差は、好ましくは28μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。該高低差が30μm以上であると、化粧シートを用いた化粧材を屋外で使用した場合、雨や砂埃等の汚れが付着しやすくなり、化粧材が白色化する不具合が生じる。特に本発明の化粧シートは暗色であるため、上記白色化が目立ちやすく、更に白色化によって化粧シートの遮熱性の低下が加速され、化粧シートあるいは被着材に反り等の変形が生じやすくなるおそれがある。
また、凹部と凸部との高低差の下限は、意匠性、耐傷性、耐薬品性の観点から、好ましくは1.0μm以上であり、より好ましくは3.0μm以上、更に好ましくは5.0μm以上である。
凹凸形状は、化粧シートが後述する表面保護層等を最表面に有する場合、凹部と凸部との高低差が30μm未満であることを満たせば、凹部は表面保護層に止まるものであってもよく、更に下層に至るものであってもよい。
本発明の化粧シートは、仮に最表面の層に耐汚染性を付与するためのシリコーン樹脂等を含有させなくても、大気に曝される面に上記高低差の凹凸形状を有することによって、雨や砂埃等の汚れを付着し難くし白色化を抑制することができるため、化粧シートに遮光性の低下を防ぎ、長期の使用も可能とすることが期待できる。
凹凸形状は、化粧シートが後述する表面保護層等を最表面に有する場合、凹部と凸部との高低差が30μm未満であることを満たせば、凹部は表面保護層に止まるものであってもよく、更に下層に至るものであってもよい。
本発明の化粧シートは、仮に最表面の層に耐汚染性を付与するためのシリコーン樹脂等を含有させなくても、大気に曝される面に上記高低差の凹凸形状を有することによって、雨や砂埃等の汚れを付着し難くし白色化を抑制することができるため、化粧シートに遮光性の低下を防ぎ、長期の使用も可能とすることが期待できる。
ここで本発明において「凹部と凸部との高低差が30μm未満」とは、図2を用いて説明すると、凹部9の谷底から凸部10の山頂までの垂直距離hを、株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定したものであって、100mm×100mmの化粧シートにおける、350μm×450μmの任意の10区画にある凹部について、各々垂直距離hを測定して得られた測定値の各々10区画の平均値が30μm未満であることを意味する。
また、化粧シートの最表面における単位面積当たりの上記高低差が30μm未満である凹凸形状における凸部の平均個数は、好ましくは5〜20個/mm2であり、より好ましくは7〜15個/mm2である。
本発明において上記平均個数(個/mm2)は、100mm×100mmの化粧シートについて、350μm×450μmの任意の10区画における、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の総数を株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定し、総数をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した値である。
本発明において上記平均個数(個/mm2)は、100mm×100mmの化粧シートについて、350μm×450μmの任意の10区画における、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の総数を株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定し、総数をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した値である。
また、化粧シートの最表面における前記凸部の面積比率は、好ましくは10〜80%であり、より好ましくは20〜70%である。
本発明において上記面積比率(%)は、100mm×100mmの化粧シートについて、350μm×450μmの任意の10区画における、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の面積を株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定し、全ての凸部の面積をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した値である。
本発明において上記面積比率(%)は、100mm×100mmの化粧シートについて、350μm×450μmの任意の10区画における、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の面積を株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定し、全ての凸部の面積をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した値である。
凹凸形状は、梨地、砂目、ヘアライン、木目導管模様、タイル貼り又は煉瓦積み表面の目地溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、万線条溝等が挙げられ、中でも耐汚染性の観点から、砂目が好ましい。
(L*値)
本発明の化粧シートは暗色であることを特徴とするものであり、JIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満である。
上記L*値は明度を表す指数であり、数値が小さくなるに従って暗いもの(黒)となる。本発明は、近年需要が高まっている、濃緑色、濃紺色、茶褐色、及び黒色等の暗色系の化粧材に関するものであり、上記L*値が30未満である必要があるが、L*値の下限値については30未満であれば特に制限はなく、所望の明度となるよう特定すればよい。
本発明の化粧シートは暗色であることを特徴とするものであり、JIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満である。
上記L*値は明度を表す指数であり、数値が小さくなるに従って暗いもの(黒)となる。本発明は、近年需要が高まっている、濃緑色、濃紺色、茶褐色、及び黒色等の暗色系の化粧材に関するものであり、上記L*値が30未満である必要があるが、L*値の下限値については30未満であれば特に制限はなく、所望の明度となるよう特定すればよい。
本発明におけるL*値は、JIS Z8729−2004の色の表示方法に規定されたものであり、分光測色計(例えば「SE6000」、日本電色工業株式会社)等により測定することができる。
(着色基材)
着色基材は、化粧シートの基材として用いられるものを制限なく採用することができ、代表的には熱可塑性樹脂からなる樹脂基材が使用される。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、「ABS樹脂」とも称する。);アクリル樹脂;塩化ビニル樹脂等が使用される。
これらの中で、より優れた耐候性及び耐傷性等の表面特性を得る観点から、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びABS樹脂が好ましい。本発明においては、これらの樹脂を単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
着色基材は、化粧シートの基材として用いられるものを制限なく採用することができ、代表的には熱可塑性樹脂からなる樹脂基材が使用される。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、「ABS樹脂」とも称する。);アクリル樹脂;塩化ビニル樹脂等が使用される。
これらの中で、より優れた耐候性及び耐傷性等の表面特性を得る観点から、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びABS樹脂が好ましい。本発明においては、これらの樹脂を単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。中でも、より優れた耐候性及び耐傷性等の表面特性を得る観点から、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体が好ましい。
また本発明における着色基材は、着色の態様には特に制限はなく、透明着色であってもよいし、不透明着色(隠蔽着色)であってもよく、これらは任意に選択できる。例えば、化粧シートを貼着する鋼板等の被着材の地色を着色隠蔽する場合には、不透明着色を選択すればよい。一方、化粧材に用いられる被着材の地模様を目視できるようにする場合には、透明着色を選択すればよい。
着色基材に用いられる着色剤としては、例えば、酸化チタン等の白色顔料、鉄黒、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料;キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、ニッケル−アゾ錯体、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料;アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等の着色剤が挙げられる。中でも、化粧シートを貼着する被着材の表面色相がばらついている場合に、表面色相を良好に隠蔽しやすく、より優れた意匠性が得られ、所望に応じて設けられる装飾層の色調の安定性を向上させることができることから、上記着色基材は、白色顔料等の無機顔料を含むことが好ましく、着色剤として酸化チタンを含むことがより好ましい。したがって、本発明において着色基材は、白色基材であることが好ましい。
白色顔料等の無機顔料を用いる場合、その含有量は、透明着色とするか、不透明着色(隠蔽着色)とするかに応じて適宜調整すればよく、例えば、着色基材を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。また、上限として好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下、特に好ましくは20質量部以下である。
着色基材には、必要に応じて、添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等の無機充填剤、水酸化マグネシウム等の難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。添加剤の配合量は特に制限はなく、要求特性等に応じて適宜設定できる。
例えば、耐候性を向上させる場合であれば、上記添加剤の中でも、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を用いることが好ましい。
着色基材は、化粧材とした場合に暗色層と被着材との間に位置する層であるため、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤のブリードアウトによる耐候性の低下への影響は、他の層に比べて小さいものといえる。紫外線吸収剤、光安定剤は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
着色基材は、化粧材とした場合に暗色層と被着材との間に位置する層であるため、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤のブリードアウトによる耐候性の低下への影響は、他の層に比べて小さいものといえる。紫外線吸収剤、光安定剤は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
着色基材に用いられる紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。
光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、中でも(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合である官能基等を有する反応性基含有ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく挙げられる。
光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、中でも(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合である官能基等を有する反応性基含有ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく挙げられる。
着色基材中の紫外線吸収剤の含有量は、着色基材を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上であり、上限として好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、更に好ましくは2質量部以下である。また、着色基材中の光安定剤の含有量は、着色基材を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、上限として好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、更に好ましくは6質量部以下である。基材中の紫外線吸収剤、光安定剤の含有量が上記範囲内であると、ブリードアウトしにくく、優れた添加効果が得られる。
着色基材は、上記樹脂の単層、又は同種あるいは異種樹脂による複層のいずれの構成であってもよい。
着色基材の厚さは、より優れた耐候性及び耐傷性等の表面特性を得る観点、また化粧シートの弾性率の調整しやすさを考慮すると、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、40μm以上が更に好ましい。上限としては、200μm以下が好ましく、160μm以下がより好ましく、100μm以下が更に好ましい。
着色基材の厚さは、より優れた耐候性及び耐傷性等の表面特性を得る観点、また化粧シートの弾性率の調整しやすさを考慮すると、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、40μm以上が更に好ましい。上限としては、200μm以下が好ましく、160μm以下がより好ましく、100μm以下が更に好ましい。
また、着色基材と他の層との層間密着性の向上、各種の被着材との接着性の強化等のために、その片面又は両面に、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理を施すことができる。
酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン−紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、着色基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が、表面処理の効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
また、着色基材と他の層との層間密着性の向上、各種の被着材との接着性の強化等のために、着色基材にプライマー層、裏面プライマー層を形成する等の処理を施してもよい。これらのプライマー層については、後述する。
酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン−紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、着色基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が、表面処理の効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
また、着色基材と他の層との層間密着性の向上、各種の被着材との接着性の強化等のために、着色基材にプライマー層、裏面プライマー層を形成する等の処理を施してもよい。これらのプライマー層については、後述する。
(暗色層)
本発明の化粧シートは、着色基材上に暗色層を有する。本発明において暗色とは、例えば、濃灰色、深緑色、紺色、黒、茶色等の低明度、低彩色の暗い感じのする色のことをいう。
暗色層は、上述のL*値が30未満を満足することができれば、例えば、全面を被覆する着色層(いわゆるベタ着色層)であってもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層であってもよいし、またこれらを組み合わせたものであってもよい。例えば、被着材の地色を着色隠蔽する場合には、ベタ着色層とすることで、着色隠蔽しつつ、意匠性を向上させることができるし、更に意匠性を向上させる観点から、ベタ着色層と絵柄層とを組み合わせてもよい。
本発明の化粧シートは、着色基材上に暗色層を有する。本発明において暗色とは、例えば、濃灰色、深緑色、紺色、黒、茶色等の低明度、低彩色の暗い感じのする色のことをいう。
暗色層は、上述のL*値が30未満を満足することができれば、例えば、全面を被覆する着色層(いわゆるベタ着色層)であってもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層であってもよいし、またこれらを組み合わせたものであってもよい。例えば、被着材の地色を着色隠蔽する場合には、ベタ着色層とすることで、着色隠蔽しつつ、意匠性を向上させることができるし、更に意匠性を向上させる観点から、ベタ着色層と絵柄層とを組み合わせてもよい。
特に、暗色層がベタ着色層のみであることにより、本発明の効果をより認識することができる観点から好適である。すなわち、暗色層が絵柄層を有さないベタ着色層のみであると、模様があることによる雨や砂埃等の付着による汚染を目立ちにくくするということができないが、本発明の化粧シートであれば、暗色層がベタ着色層のみであっても、雨や砂埃等が付着し難く汚染による白色化を抑制することができるからである。
また暗色層は、単層、あるいは同種又は異種による複層のいずれの構成であってもよい。
また暗色層は、単層、あるいは同種又は異種による複層のいずれの構成であってもよい。
暗色層は、暗色の着色剤を少なくとも1種を含有するインキが用いられる。インキとしては、バインダー樹脂に暗色の着色剤を少なくとも1種を含有させ、更に体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤、紫外線吸収剤、及び光安定剤等を適宜混合したものが使用される。
暗色の着色剤としては、単独で又は2種以上を混合して上記L*値が30未満を満足することができれば特に制限はないが、カーボンブラック;鉄黒;亜鉛華;弁柄;紺青;カドミウムレッド;国際公開WO2016/125906A1公報に記載されるマンガンを必須とし、これにカルシウム、チタン、及びビスマスから選択される少なくとも1種の合計2種以上の金属元素を含んでなる複合酸化物等の複合酸化物;チタンブラック等の無機顔料;縮合アゾ系顔料、アゾメチンアゾ系顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、ベンズイミダゾロンピグメントブラウン25(茶)、フタロシアニンブルー等の有機顔料、又は染料が挙げられる。これらの中でも、化粧シートの遮熱性を向上させることが期待できる観点から、好ましくは赤外線吸収が少なく高い赤外線透過性能を有する着色剤であり、より好ましくはアゾメチンアゾ系顔料及びペリレン系顔料であり、更に好ましくはアゾメチンアゾ系顔料である。これらの着色剤は、単独で又はこれらの2種以上を混合して使用することができる。また、必要に応じて各種有彩色の顔料又は染料等の着色剤を添加してもよい。
上記複合酸化物についてより具体的に説明する。複合酸化物は、上述のとおり少なくとも2種の金属元素を含む酸化物であり、好ましくは少なくともマンガン元素を含む複合酸化物であり、すなわち、マンガン元素と、マンガン元素以外の少なくとも1種の金属元素を含む酸化物である。複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素は、特に限定されるものではなく、より明度が低い落ち着いた意匠性を得る観点、遮熱性能を得る観点等から適宜選択することができる。複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
上記複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素としては、例えば、カルシウム元素、バリウム元素等の第2族元素;イットリウム元素、ランタン元素、プラセオジム元素;ネオジム元素等の第3族元素、チタン元素、ジルコニウム元素等の第4族元素;ホウ素元素、アルミニウム元素、ガリウム元素、インジウム元素等の第13族元素;アンチモン元素、ビスマス元素等の第15族元素等の金属元素が挙げられる。これらの中でも、第2族元素、第4族元素、第15族元素が好ましく、カルシウム元素、チタン元素、及びビスマス元素がより好ましく、カルシウム元素及びチタン元素が更に好ましい。複合酸化物の特に好ましい具体例としては、マンガン元素、カルシウム元素及びチタン元素を含む複合酸化物が挙げられる。
複合酸化物の構造は、特に限定されるものではないが、構造として安定している観点、優れた遮熱性能及び意匠性を得る観点等から、ペロブスカイト構造、斜方晶構造、六方晶構造等であることが好ましく、ペロブスカイト構造であることが更に好ましい。
上記複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素としては、例えば、カルシウム元素、バリウム元素等の第2族元素;イットリウム元素、ランタン元素、プラセオジム元素;ネオジム元素等の第3族元素、チタン元素、ジルコニウム元素等の第4族元素;ホウ素元素、アルミニウム元素、ガリウム元素、インジウム元素等の第13族元素;アンチモン元素、ビスマス元素等の第15族元素等の金属元素が挙げられる。これらの中でも、第2族元素、第4族元素、第15族元素が好ましく、カルシウム元素、チタン元素、及びビスマス元素がより好ましく、カルシウム元素及びチタン元素が更に好ましい。複合酸化物の特に好ましい具体例としては、マンガン元素、カルシウム元素及びチタン元素を含む複合酸化物が挙げられる。
複合酸化物の構造は、特に限定されるものではないが、構造として安定している観点、優れた遮熱性能及び意匠性を得る観点等から、ペロブスカイト構造、斜方晶構造、六方晶構造等であることが好ましく、ペロブスカイト構造であることが更に好ましい。
上記顔料の平均粒径としては、好ましくは0.03μm以上、より好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上であり、上限として好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.5μm以下である。平均粒径が上記範囲内であると、より繊細な暗色絵柄の意匠が得られやすく、またアゾメチンアゾ系顔料等の遮熱性を有する顔料の場合は、優れた遮熱性も得られやすく、化粧シート、外装用部材の反り等の変形が防止しやすくなる。ここで、平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50として求めることができる値である。
インキ中における暗色の着色剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対し、5質量部以上が好ましく、10質量以上がより好ましく、20質量以上が更に好ましい。また、上限としては、100質量部以下が好ましく、80質量部以下がより好ましく、70質量部以下が更に好ましい。
バインダー樹脂としては特に制限はなく、例えば、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン−アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン−アクリル共重合体(ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、末端、側鎖に2個以上の水酸基を有する重合体(ポリカーボネートポリオール)由来のウレタン−アクリル共重合体)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、1液硬化型の他、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPID)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のイソシアネート化合物等の硬化剤を伴う2液硬化型等、種々のタイプの樹脂を用いることができる。
暗色層は、耐候性を向上させる観点から、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を含んでいてもよい。
紫外線吸収剤、光安定剤としては、着色基材に含まれ得るものとして例示した、紫外線吸収剤、光安定剤を挙げることができる。紫外線吸収剤及び光安定剤の含有量は、耐候性の向上の観点から、後述する表面保護層中の含有量と同じ範囲を例示することができる。
紫外線吸収剤、光安定剤としては、着色基材に含まれ得るものとして例示した、紫外線吸収剤、光安定剤を挙げることができる。紫外線吸収剤及び光安定剤の含有量は、耐候性の向上の観点から、後述する表面保護層中の含有量と同じ範囲を例示することができる。
暗色層において絵柄層を有する場合、その模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、および黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
暗色層の厚さは、被着材の地色を着色隠蔽し、かつ上述のL*値が30未満を満足させる観点から、0.5μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、2μm以上が更に好ましく、また上限としては、20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、8μm以下が更に好ましい。
(接着剤層)
本発明の化粧シートは、必要に応じて接着剤層を有することができる。特に、本発明の化粧シートが後述する透明性樹脂層を有する場合、該透明性樹脂層と暗色層との層間密着性を向上させるときに、接着剤層を設けることは有効である。接着剤層を構成する接着剤としては、通常化粧シートで用いられる接着剤を制限なく用いることができる。
本発明の化粧シートは、必要に応じて接着剤層を有することができる。特に、本発明の化粧シートが後述する透明性樹脂層を有する場合、該透明性樹脂層と暗色層との層間密着性を向上させるときに、接着剤層を設けることは有効である。接着剤層を構成する接着剤としては、通常化粧シートで用いられる接着剤を制限なく用いることができる。
接着剤としては、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられ、中でも、ウレタン系接着剤が接着力の点で好ましい。
ウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートジオール等の各種ポリオール化合物と、上記の各種イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。また、アクリル−ポリエステル−塩酢ビ系樹脂等も加熱により容易に接着性を発現し、高温での使用でも接着強度を維持し得る好適な接着剤である。
ウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートジオール等の各種ポリオール化合物と、上記の各種イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。また、アクリル−ポリエステル−塩酢ビ系樹脂等も加熱により容易に接着性を発現し、高温での使用でも接着強度を維持し得る好適な接着剤である。
接着剤層の厚さは、十分な接着性が得られる観点から、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは2μm以上であり、上限として好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下である。
(透明性樹脂層)
本発明の化粧シートには、暗色層の保護、耐候性及び耐傷性等の表面特性の向上の観点から、暗色層上に直接、又は他の層、例えば、必要に応じて設けられる上記接着剤層等の上に透明性樹脂層を設けることが好ましい。
本発明の化粧シートには、暗色層の保護、耐候性及び耐傷性等の表面特性の向上の観点から、暗色層上に直接、又は他の層、例えば、必要に応じて設けられる上記接着剤層等の上に透明性樹脂層を設けることが好ましい。
透明性樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂等が好ましく挙げられる。中でも、耐候性及び耐傷性等の表面特性の向上の観点から、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましく、ポリオレフィン樹脂が更に好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、着色基材を構成し得るものとして例示した樹脂が挙げられ、中でもポリプロピレン樹脂が好ましい。
透明性樹脂層は、必要に応じて、添加剤が配合されていてもよく、例えば、上記着色基材中に配合し得る添加剤として例示したものを用いることができる。本発明の化粧シートの耐候性を向上させる観点から、上記添加剤の中でも、紫外線吸収剤、光安定剤といった耐候剤を用いることが好ましい。
紫外線吸収剤、光安定剤としては、着色基材に用い得るものとして例示した、紫外線吸収剤、光安定剤を挙げることができる。これらの耐候剤の含有量は、耐候性の向上の観点から、着色基材中の含有量と同じ範囲を例示することができる。
紫外線吸収剤、光安定剤としては、着色基材に用い得るものとして例示した、紫外線吸収剤、光安定剤を挙げることができる。これらの耐候剤の含有量は、耐候性の向上の観点から、着色基材中の含有量と同じ範囲を例示することができる。
透明性樹脂層の厚さは、暗色層の保護、耐傷性及び耐候性等の表面特性の向上の観点から、10μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、50μm以上が更に好ましい。上限としては、150μm以下が好ましく、120μm以下がより好ましく、100μm以下が更に好ましい。また、装飾層を保護し、かつ優れた耐傷性を得る観点から、基材と同等以上の厚さとすることが好ましい。
透明性樹脂層は、透明性樹脂層と他の層との層間密着性の向上等のために、その片面又は両面に、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理を施すことができる。これらの物理的または化学的表面処理としては、上記の着色基材の表面処理と同じの方法が好ましく例示される。
また、透明性樹脂層と他の層との層間密着性の向上のために、透明性樹脂層の片面又は両面にプライマー層を形成する等の処理を施してもよい。このプライマー層については、後述する。
また、透明性樹脂層と他の層との層間密着性の向上のために、透明性樹脂層の片面又は両面にプライマー層を形成する等の処理を施してもよい。このプライマー層については、後述する。
(表面保護層)
本発明の化粧シートには、主に耐傷性及び耐候性等の表面特性を付与する観点から、暗色層上に直接、又は他の層、例えば、必要に応じて設けられる接着剤層、透明性樹脂層、又は暗色層と表面保護層との層間密着性を向上させるためのプライマー層等の上に表面保護層を設けることが好ましい。
本発明の化粧シートには、主に耐傷性及び耐候性等の表面特性を付与する観点から、暗色層上に直接、又は他の層、例えば、必要に応じて設けられる接着剤層、透明性樹脂層、又は暗色層と表面保護層との層間密着性を向上させるためのプライマー層等の上に表面保護層を設けることが好ましい。
表面保護層は、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物の硬化物で構成される層である。
表面保護層の形成に用いられる硬化性樹脂としては、2液硬化型樹脂等の熱硬化性樹脂の他、電離放射線硬化性樹脂等が好ましく用いられ、これらの複数種を組み合わせた、例えば、電離放射線硬化性樹脂と熱硬化性樹脂とを併用する、又は硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを併用する、いわゆるハイブリッドタイプであってもよい。
硬化性樹脂としては、表面保護層を構成する樹脂の架橋密度を高め、より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性とを得る観点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましく、また、取り扱いが容易との観点から、電子線硬化性樹脂がより好ましい。
表面保護層の形成に用いられる硬化性樹脂としては、2液硬化型樹脂等の熱硬化性樹脂の他、電離放射線硬化性樹脂等が好ましく用いられ、これらの複数種を組み合わせた、例えば、電離放射線硬化性樹脂と熱硬化性樹脂とを併用する、又は硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを併用する、いわゆるハイブリッドタイプであってもよい。
硬化性樹脂としては、表面保護層を構成する樹脂の架橋密度を高め、より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性とを得る観点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましく、また、取り扱いが容易との観点から、電子線硬化性樹脂がより好ましい。
〈電離放射線硬化性樹脂〉
電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂のことであり、電離放射線硬化性官能基を有するものである。ここで、電離放射線硬化性官能基とは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられる。また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂のことであり、電離放射線硬化性官能基を有するものである。ここで、電離放射線硬化性官能基とは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられる。また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好ましく、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられ、より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点から、アクリロイル基を有するアクリレートモノマーが好ましい。
より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点から、官能基数は好ましくは2以上であり、上限として好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。これらの多官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられ、より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点から、アクリロイル基を有するアクリレートモノマーが好ましい。
より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点から、官能基数は好ましくは2以上であり、上限として好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。これらの多官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
更に、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
更に、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
これらの重合性オリゴマーは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点から、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマーがより好ましい。
より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点から、これらの重合性オリゴマーの官能基数は、好ましくは2以上であり、上限として好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。
これらの重合性オリゴマーの重量平均分子量は、より優れた耐傷性及び耐候性等の表面特性を得る観点、2,500以上が好ましく、3,000以上がより好ましく、3,500以上が更に好ましい。また、上限としては、15,000以下が好ましく、12,500以下がより好ましく、11,000以下が更に好ましい。ここで、重量平均分子量は、GPC分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレート等とともに、その粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、電離放射線硬化性樹脂としては、耐傷性及び耐候性等の表面特性を向上させる観点から、重合性オリゴマーを含むものであることが好ましい。電離放射線硬化性樹脂中の重合性オリゴマーの含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましく、100質量%が特に好ましい。
表面保護層を構成する硬化性樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。表面保護層が紫外線吸収剤を含むことで、表面保護層中に紫外線吸収剤が安定して保持されるので、厳しい環境下においても、優れた耐候性が得られる。
紫外線吸収剤としては、着色基材に含まれ得る紫外線吸収剤として例示した、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられ、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
紫外線吸収剤としては、着色基材に含まれ得る紫外線吸収剤として例示した、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられ、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
また、表面保護層を構成する硬化性樹脂組成物は、耐候性を向上させる観点から、光安定剤を含むことが好ましい。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、着色基材に用い得る光安定剤として例示したヒンダードアミン系光安定剤を用いることができ、耐候性の観点から、デカン二酸(セバシン酸)由来のヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
表面保護層において、これらの紫外線吸収剤、光安定剤は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、紫外線吸収剤、光安定剤は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する反応性官能基を有するものであってもよい。表面保護層を構成する硬化性樹脂との相互作用により、ブリードアウトしにくくなるため、より多量に用いることができ、より優れた耐候性が得られる。
表面保護層中の紫外線吸収剤の含有量は、表面保護層を構成する硬化性樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましく、0.3質量部以上が更に好ましく、特に0.5質量部以上が好ましい。また上限としては、20質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。
表面保護層中の光安定剤の含有量は、表面保護層を構成する硬化性樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましく、1.5質量部以上が特に好ましい。また上限としては、10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましく、5質量部以下が更に好ましく、3質量部以下が特に好ましい。表面保護層中の紫外線吸収剤、光安定剤の含有量が上記範囲内であると、ブリードアウトすることなく、優れた添加効果が得られる。
表面保護層中の光安定剤の含有量は、表面保護層を構成する硬化性樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましく、1.5質量部以上が特に好ましい。また上限としては、10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましく、5質量部以下が更に好ましく、3質量部以下が特に好ましい。表面保護層中の紫外線吸収剤、光安定剤の含有量が上記範囲内であると、ブリードアウトすることなく、優れた添加効果が得られる。
表面保護層には、添加剤として、本発明の目的を損なわない範囲で、上記の紫外線吸収剤、光安定剤の他、シリカ粒子等の充填剤、紫外線遮蔽剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、ブロッキング防止剤、滑剤、溶剤等を添加することができる。
表面保護層の厚さは、耐傷性及び耐候性等の表面特性を向上させる観点から、2μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましい。また上限としては、15μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、8μm以下が更に好ましい。
(プライマー層)
本発明の化粧シートは、所望に応じてプライマー層を設けることができる。プライマー層は、主に層間密着性の向上効果を得るために設けられる層である。また、プライマー層が、着色基材の表面保護層側とは反対側の面に設けられる場合(このような場合のプライマー層は、「裏面プライマー層」とも称される。)は、着色基材と被着材との層間密着性の向上効果の他、ブロッキング効果を得ることができる。
プライマー層は、着色基材と暗色層との間、接着層と透明性樹脂層との間、透明性樹脂層と表面保護層との間、また基材の暗色層側とは反対側の面に設けることができる。
本発明の化粧シートは、所望に応じてプライマー層を設けることができる。プライマー層は、主に層間密着性の向上効果を得るために設けられる層である。また、プライマー層が、着色基材の表面保護層側とは反対側の面に設けられる場合(このような場合のプライマー層は、「裏面プライマー層」とも称される。)は、着色基材と被着材との層間密着性の向上効果の他、ブロッキング効果を得ることができる。
プライマー層は、着色基材と暗色層との間、接着層と透明性樹脂層との間、透明性樹脂層と表面保護層との間、また基材の暗色層側とは反対側の面に設けることができる。
プライマー層の形成には、バインダーに硬化剤、また紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を適宜混合した樹脂組成物が用いられる。
バインダーとしては、例えば、上記の暗色層に用い得るバインダーとして例示した樹脂が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。例えば、ポリカーボネート系ウレタン−アクリル共重合体とアクリルポリオール樹脂との混合物をバインダーとして用いることができる。
バインダーとしては、例えば、上記の暗色層に用い得るバインダーとして例示した樹脂が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。例えば、ポリカーボネート系ウレタン−アクリル共重合体とアクリルポリオール樹脂との混合物をバインダーとして用いることができる。
また、1液硬化型の他、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPID)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のイソシアネート化合物等の硬化剤を伴う2液硬化型等、種々のタイプの樹脂を用いることができる。
プライマー層は、耐候性を向上させる観点から、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤を含むことが好ましい。紫外線吸収剤及び光安定剤としては、着色基材に含まれ得るものとして例示したものを挙げることができる。
プライマー層における紫外線吸収剤の含有量は、プライマー層を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上であり、また上限として好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは25質量部以下である。
また、プライマー層における光安定剤の含有量は、プライマー層を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは1.5質量部以上、特に好ましくは2質量部以上であり、また上限として好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、特に好ましくは8質量部以下である。
プライマー層中の紫外線吸収剤及び光安定剤の含有量が上記範囲内であると、プライマー層としての優れた性能とともに、優れた耐候性が得られる。
プライマー層における紫外線吸収剤の含有量は、プライマー層を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上であり、また上限として好ましくは40質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは25質量部以下である。
また、プライマー層における光安定剤の含有量は、プライマー層を構成する樹脂100質量部に対し、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは1.5質量部以上、特に好ましくは2質量部以上であり、また上限として好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、特に好ましくは8質量部以下である。
プライマー層中の紫外線吸収剤及び光安定剤の含有量が上記範囲内であると、プライマー層としての優れた性能とともに、優れた耐候性が得られる。
また、プライマー層は、製造時及び保管時の化粧シート同士のブロッキング防止の観点から、ブロッキング防止剤を含むことが好ましい。ブロッキング防止剤としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸等のケイ酸塩;その他、カオリン、タルク、珪藻土等の無機化合物系のブロッキング防止剤;等が挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
上記の無機化合物系のブロッキング防止剤において、その平均粒子径としては、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましい。また、上限としては、8μm以下が好ましく、7μm以下がより好ましい。ブロッキング防止剤の平均粒子径が上記範囲内であると、ブロッキング防止効果が得られ、かつ化粧シート同士が擦れた際に傷がつきにくくなる。
ブロッキング防止剤の含有量は、プライマー層を構成する樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が更に好ましい。また、上限としては、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、2質量部以下が更に好ましい。
ブロッキング防止剤の含有量は、プライマー層を構成する樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が更に好ましい。また、上限としては、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、2質量部以下が更に好ましい。
プライマー層の厚さは、層間密着性の向上効果、更には各層の熱収縮の緩和効果を得る観点から、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましい。また、上限としては、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、6μm以下が更に好ましい。
(化粧シートの製造方法)
本発明の化粧シートの製造方法について、本発明の化粧シートとして好ましい態様の一つである、裏面プライマー層、着色基材、暗色層、接着剤層、透明性樹脂層、プライマー層、及び表面保護層を順に有する化粧シートを例にとって、その製造方法を説明する。
本発明の化粧シートは、例えば、着色基材に暗色層を設ける工程(1)、該暗色層上に透明性樹脂層を設ける工程(2)、及び該透明性樹脂層上に硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させて表面保護層を形成する工程(3)、表面保護層上に凹凸形状を設ける工程(4)を順に経ることにより製造することができる。
本発明の化粧シートの製造方法について、本発明の化粧シートとして好ましい態様の一つである、裏面プライマー層、着色基材、暗色層、接着剤層、透明性樹脂層、プライマー層、及び表面保護層を順に有する化粧シートを例にとって、その製造方法を説明する。
本発明の化粧シートは、例えば、着色基材に暗色層を設ける工程(1)、該暗色層上に透明性樹脂層を設ける工程(2)、及び該透明性樹脂層上に硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させて表面保護層を形成する工程(3)、表面保護層上に凹凸形状を設ける工程(4)を順に経ることにより製造することができる。
工程(1)は、着色基材上に暗色層を設ける工程である。暗色層は、着色基材上に暗色層の形成に用いられるインキを塗布して所望の暗色層を設けることにより形成される。該インキの塗布は、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等の公知の方式により行う。
また、着色基材に表面処理を施す場合は、暗色層を設ける前に表面処理を行えばよい。着色基材と暗色層との間にプライマー層を設ける場合、暗色層の形成前に設ければよく、また着色基材の暗色層側とは反対側の面(裏面)に裏面プライマー層を設ける場合は、暗色層の形成後に設けてもよい。プライマー層の形成は、プライマー層を構成する樹脂組成物を、例えば、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等の公知の方式で塗布して形成することができる。
工程(2)は、暗色層上に透明性樹脂層を設ける工程である。透明性樹脂層は、上記の暗色層を有する着色基材に必要に応じて接着剤を塗布して接着層を形成した後に、透明性樹脂層を構成する樹脂組成物を用いて、透明性樹脂層を押出しラミネーション、ドライラミネーション、ウエットラミネーション、サーマルラミネーション等の方法により接着及び圧着させて積層して形成することができる。
透明性樹脂層に表面処理を施す場合は、透明性樹脂層を設けた後に表面処理を行えばよい。
また、透明性樹脂層と表面保護層との間にプライマー層を設ける場合、透明性樹脂層を設けた後にプライマー層を構成する樹脂組成物を用いてプライマー層を設ければよい。
また、透明性樹脂層と表面保護層との間にプライマー層を設ける場合、透明性樹脂層を設けた後にプライマー層を構成する樹脂組成物を用いてプライマー層を設ければよい。
工程(3)は、透明性樹脂層上に硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させて表面保護層を形成する工程である。
表面保護層は、上記の電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物を、透明性樹脂層あるいは該透明性樹脂層上に所望に応じて設けられたプライマー層の上に塗布し、硬化させて得られる。なお、透明性樹脂層を設けない場合は、着色基材に暗色層を設けた後、硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させて表面保護層を形成すればよい。
表面保護層は、上記の電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物を、透明性樹脂層あるいは該透明性樹脂層上に所望に応じて設けられたプライマー層の上に塗布し、硬化させて得られる。なお、透明性樹脂層を設けない場合は、着色基材に暗色層を設けた後、硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させて表面保護層を形成すればよい。
表面保護層を形成するための、樹脂組成物の塗布は、硬化後の厚さが所定の厚さとなるように、好ましくはグラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式により、より好ましくはグラビアコート又はロールコートにより行う。
表面保護層の形成に電離放射線樹脂組成物を用いる場合、該樹脂組成物の塗布により形成した未硬化樹脂層は、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して硬化物とすることで、表面保護層となる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
照射線量は、電離放射線硬化性樹脂の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
また、電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
また、電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
表面保護層の形成に熱硬化性樹脂組成物を用いる場合は、使用する樹脂組成物に応じた熱処理を施して、硬化させて表面保護層を形成すればよい。
工程(4)は、表面保護層上に凹凸形状を設ける工程である。凹凸形状の形成方法は、特に制限はないが、エンボス版や賦型シートを用いたエンボス加工、あるいは凹凸形状を有する層を具備する転写シートを用いて、凹凸形状を有する層を転写して凹凸形状を付与する方法等が挙げられる。本発明においては、生産性の観点から、エンボス加工を用いることが好ましく、更にはエンボス版を用いたエンボス加工が好ましい。
エンボス加工としては、通常、エンボス版を用いた加熱加圧によるエンボス加工法が好ましく用いられる。加熱加圧によるエンボス加工法は化粧シートの表面保護層側の面を通常120〜180℃程度で加熱し、エンボス版で通常10〜50kg/cm2程度で加圧して該エンボス版の凹凸形状を賦形して、冷却し、固定化する方法であり、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機を用いることができる。
なお、凹凸形状を設ける工程(4)として、表面保護層を設けた後に、該表面保護層にエンボス加工等を施して凹凸形状を設ける工程を説明しているが、本発明において表面保護層に凹凸形状を設ける方法はこれに限られるものではない。例えば、透明性樹脂層にエンボス加工を施した後、表面保護層を設けることで表面保護層の上に凹凸形状を形成することもできる。この場合、透明性樹脂層にエンボス加工を施して形成した凹凸形状が、その後に設けられる表面保護層の表面に賦型され、凹凸形状となる。
[化粧材]
本発明の化粧材は、被着材と上述の本発明の化粧シートとを有するものである。化粧材は具体的には、被着材に、上述の化粧シートの凹凸形状を有する最表面とは反対側の面が積層され、一体化されたものである。すなわち、本発明の化粧材は、少なくとも、被着材、着色基材、及び暗色層を順に有するものであり、更に暗色層上に透明性樹脂層及び保護層から選ばれる少なくとも1層を任意に有していてもよい。そして、被着材と接する面とは反対側の面である化粧シートの最表面、すなわち大気に曝される面に上述の凹凸形状を有する化粧材である。
本発明の化粧材は、被着材と上述の本発明の化粧シートとを有するものである。化粧材は具体的には、被着材に、上述の化粧シートの凹凸形状を有する最表面とは反対側の面が積層され、一体化されたものである。すなわち、本発明の化粧材は、少なくとも、被着材、着色基材、及び暗色層を順に有するものであり、更に暗色層上に透明性樹脂層及び保護層から選ばれる少なくとも1層を任意に有していてもよい。そして、被着材と接する面とは反対側の面である化粧シートの最表面、すなわち大気に曝される面に上述の凹凸形状を有する化粧材である。
(被着材)
被着材としては、各種素材の平板、曲面板等の板材、立体形状物品、シート(あるいはフィルム)等が挙げられる。例えば、杉、檜、松、ラワン等の各種木材からなる木材単板、木材合板、パーティクルボード、MDF(中密度木質繊維板)等の木質繊維板等の板材や立体形状物品等として用いられる木質部材;鉄、アルミニウム等の板材や鋼板、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる金属部材;ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気泡コンクリート)板等の非陶磁器窯業系材料等の板材や立体形状物品等として用いられる窯業部材;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ゴム等の板材、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる樹脂部材等が挙げられる。また、これらの部材は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
被着材としては、各種素材の平板、曲面板等の板材、立体形状物品、シート(あるいはフィルム)等が挙げられる。例えば、杉、檜、松、ラワン等の各種木材からなる木材単板、木材合板、パーティクルボード、MDF(中密度木質繊維板)等の木質繊維板等の板材や立体形状物品等として用いられる木質部材;鉄、アルミニウム等の板材や鋼板、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる金属部材;ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気泡コンクリート)板等の非陶磁器窯業系材料等の板材や立体形状物品等として用いられる窯業部材;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ゴム等の板材、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる樹脂部材等が挙げられる。また、これらの部材は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
被着材は、上記の中から用途に応じて適宜選択すればよく、壁、天井、床等の建築物の内装材、窓枠、扉、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具又は造作部材を用途とする場合は、木質部材、金属部材及び樹脂部材から選ばれる少なくとも1種の部材からなるものが好ましく、玄関ドア、屋根等の外装用部材、窓枠、扉等の建具を用途とする場合は、金属部材及び樹脂部材から選ばれる少なくとも一種の部材からなるものが好ましい。
被着材の厚さは、用途及び材料に応じて適宜選択すればよく、0.1mm以上30mm以下が好ましく、0.3mm以上20mm以下がより好ましく、0.5mm以上10mm以下が更に好ましい。
(接着層)
被着材と化粧シートとは、優れた接着性を得るため、接着層を介して貼り合わせられることが好ましい。すなわち、本発明の化粧材は、少なくとも被着材、接着層、基材、及び暗色層を順に有する部材であることが好ましい。
被着材と化粧シートとは、優れた接着性を得るため、接着層を介して貼り合わせられることが好ましい。すなわち、本発明の化粧材は、少なくとも被着材、接着層、基材、及び暗色層を順に有する部材であることが好ましい。
接着層に用いられる接着剤としては、特に限定されず、公知の接着剤を使用することができ、例えば、感熱接着剤、感圧接着剤等の接着剤が好ましく挙げられる。この接着層を構成する接着剤に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、イソシアネート化合物等を硬化剤とする2液硬化型のポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤も適用し得る。
また、接着層には、粘着剤を用いることもできる。粘着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の粘着剤を適宜選択して用いることができる。
また、接着層には、粘着剤を用いることもできる。粘着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の粘着剤を適宜選択して用いることができる。
接着層は、上記の樹脂を溶液、あるいはエマルジョン等の塗布可能な形態にしたものを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により塗布、乾燥して形成することができる。
接着層の厚さは特に制限はないが、優れた接着性を得る観点から、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましく、7μm以上30μm以下が更に好ましい。
接着層の厚さは特に制限はないが、優れた接着性を得る観点から、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましく、7μm以上30μm以下が更に好ましい。
(化粧材の製造方法)
化粧材は、化粧シートと被着材とを積層する工程を経て製造することができる。
本工程は、被着材と、本発明の化粧シートとを積層する工程であり、被着材と、化粧シートの着色基材側の面とを対向させて積層する。被着材と化粧シートとの積層する方法としては、例えば、接着層を間に介して化粧シートを板状の被着材に加圧ローラーで加圧して積層するラミネート方法、接着層を間に介して化粧シートを供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、被着材を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層していくラッピング加工、また、固定枠に固定した化粧シートが軟化する所定の温度になるまでシリコーンゴムシートを介してヒーターで加熱し、加熱され軟化した化粧シートに真空成形金型を押し付け、同時に真空成形金型から真空ポンプ等で空気を吸引し化粧シートを真空成形金型に密着させる真空成形加工等が好ましく挙げられる。
化粧材は、化粧シートと被着材とを積層する工程を経て製造することができる。
本工程は、被着材と、本発明の化粧シートとを積層する工程であり、被着材と、化粧シートの着色基材側の面とを対向させて積層する。被着材と化粧シートとの積層する方法としては、例えば、接着層を間に介して化粧シートを板状の被着材に加圧ローラーで加圧して積層するラミネート方法、接着層を間に介して化粧シートを供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、被着材を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層していくラッピング加工、また、固定枠に固定した化粧シートが軟化する所定の温度になるまでシリコーンゴムシートを介してヒーターで加熱し、加熱され軟化した化粧シートに真空成形金型を押し付け、同時に真空成形金型から真空ポンプ等で空気を吸引し化粧シートを真空成形金型に密着させる真空成形加工等が好ましく挙げられる。
ラミネート加工やラッピング加工において、ホットメルト接着剤(感熱接着剤)を用いる場合、接着層を構成する樹脂の種類にもよるが、加温温度は160℃以上200℃以下が好ましく、反応性ホットメルト接着剤では100℃以上130℃以下が好ましい。また、真空成形加工の場合は加熱しながら行うことが一般的であり、80℃以上130℃以下が好ましく、より好ましくは90℃以上120℃以下である。
以上のようにして得られる化粧材は、任意切断し、表面や木口部にルーター、カッター等の切削加工機を用いて溝加工、面取加工等の任意加飾を施すことができる。また、化粧シートを鋼板等に貼着した後、Vカット加工、ラッピング加工等の曲げ加工を施すこともできる。
そして本発明の化粧材は種々の用途、例えば、塀、屋根、壁、天井、床等の建築物の内装材又は外装用部材;窓枠、扉枠、扉、棚、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具又は造作部材の他;キッチン、家具又は弱電製品;OA機器等のキャビネットの表面化粧板;ダッシュボード、グローブボックス、インパネアッパーケース、センターコンソール及びフロアコンソール等車両の内装材又は外装用部材等に用いることができる。
とりわけ、本発明の化粧材は、塀、屋根、壁等の建築物の外装用部材や、窓枠、扉枠、扉、棚等の建具、及び車両の外装用部材に好適である。
そして本発明の化粧材は種々の用途、例えば、塀、屋根、壁、天井、床等の建築物の内装材又は外装用部材;窓枠、扉枠、扉、棚、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具又は造作部材の他;キッチン、家具又は弱電製品;OA機器等のキャビネットの表面化粧板;ダッシュボード、グローブボックス、インパネアッパーケース、センターコンソール及びフロアコンソール等車両の内装材又は外装用部材等に用いることができる。
とりわけ、本発明の化粧材は、塀、屋根、壁等の建築物の外装用部材や、窓枠、扉枠、扉、棚等の建具、及び車両の外装用部材に好適である。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[測定及び評価]
<凹凸形状>
(1)凹部凸部高低差(μm)
実施例及び比較例で得られた化粧シートから100mm×100mmを切り出し、切り出した化粧シート中の350μm×450μmの任意の10区画にある凹部について、株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて、各々垂直距離を測定し、得られた測定値の各々10区画における平均値を求めた。なお、第1表には該平均値の最小値〜最大値を示す。
(2)凸部平均個数(個/mm2)
実施例及び比較例で得られた化粧シートから100mm×100mmを切り出し、切り出した化粧シート中の350μm×450μmの任意の10区画にについて、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の総数を、株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定した。凸部の総数をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した。
(3)凸部面積比率(%)
実施例及び比較例で得られた化粧シートから100mm×100mmを切り出し、切り出した化粧シート中の350μm×450μmの任意の10区画について、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の面積を株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定した。凸部の合計面積をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した。
<凹凸形状>
(1)凹部凸部高低差(μm)
実施例及び比較例で得られた化粧シートから100mm×100mmを切り出し、切り出した化粧シート中の350μm×450μmの任意の10区画にある凹部について、株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて、各々垂直距離を測定し、得られた測定値の各々10区画における平均値を求めた。なお、第1表には該平均値の最小値〜最大値を示す。
(2)凸部平均個数(個/mm2)
実施例及び比較例で得られた化粧シートから100mm×100mmを切り出し、切り出した化粧シート中の350μm×450μmの任意の10区画にについて、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の総数を、株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定した。凸部の総数をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した。
(3)凸部面積比率(%)
実施例及び比較例で得られた化粧シートから100mm×100mmを切り出し、切り出した化粧シート中の350μm×450μmの任意の10区画について、高低差が30μm未満である凹凸形状の凸部の面積を株式会社菱化システム製の白色干渉型層断面測定装置「Vert Scan R5500GML-A150-AC」を用いて測定した。凸部の合計面積をその総面積(350μm×450μm×10区画)で割って算出した。
<L*値>(屋外曝露前)
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、JIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値を、分光測色計(「SE6000」:日本電色工業株式会社製)により、任意10箇所について測定しその平均値をL*値とした。
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、JIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値を、分光測色計(「SE6000」:日本電色工業株式会社製)により、任意10箇所について測定しその平均値をL*値とした。
<白色化評価>(屋外曝露後)
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、90日間屋外へ暴露した後、屋外暴露後の化粧シートの白色化について次に示す方法により、評価した。
屋外曝露は、日本国千葉県柏市内の1階建て建物の東側垂直壁面(アスファルト舗装の駐車場の地面から1mの高さ)で日当たり良好な場所に設置。
(1)目視観察
○:化粧板から50cm離れて観察しても白色化が認められず暴露前の黒色を維持していた。
△:化粧板から50cm離れて観察して白色化していることが認識できる。
×:暴露前の黒色と比べ明らかに白色化していることが認識できる。
(2)L*値
上記と同様のL*値測定方法により測定した。
実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、90日間屋外へ暴露した後、屋外暴露後の化粧シートの白色化について次に示す方法により、評価した。
屋外曝露は、日本国千葉県柏市内の1階建て建物の東側垂直壁面(アスファルト舗装の駐車場の地面から1mの高さ)で日当たり良好な場所に設置。
(1)目視観察
○:化粧板から50cm離れて観察しても白色化が認められず暴露前の黒色を維持していた。
△:化粧板から50cm離れて観察して白色化していることが認識できる。
×:暴露前の黒色と比べ明らかに白色化していることが認識できる。
(2)L*値
上記と同様のL*値測定方法により測定した。
[実施例1]
着色基材として着色ポリプロピレンシート(厚さ:60μm、ランダムポリプロピレン樹脂、白色顔料:酸化チタン(樹脂100質量部に対する含有量10質量部))を用意して、該シートの一方の面に、プライマー剤(アクリルウレタン樹脂系)を用いてグラビアコート法により裏面プライマー層(厚さ:2μm)を設けた。
次いで、該裏面プライマー層を設けた面とは反対側の面に、インキ(バインダー樹脂としてアクリルウレタン系樹脂100質量部に対して、着色剤としてアゾメチンアゾ系黒色着色剤(黒色顔料、平均粒子径0.2μm)を40質量部用いてこれらを溶剤と混合したもの)を用い、黒色の暗色層(厚さ:3μm)をグラビアコート法により形成した。
更に、暗色層上に接着剤層(ウレタン系接着剤、厚さ:5μm)を形成し、該接着剤層上に、透明性樹脂層(透明ポリプロピレン樹脂シート、厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層した。
透明性樹脂層の表面に、コロナ放電処理を施した後、2液硬化性ウレタン樹脂組成物を塗布してプライマー層(厚さ:2μm)を形成した。
次いで、無機フィラー〔シリカ粒子(平均粒子径:11μm、未処理、細孔容量:5ml/g以上)、含有量:電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して14質量部〕を含む電離放射線硬化性樹脂組成物〔2官能ウレタンアクリレートオリゴマーを80質量部(重量平均分子量:1500、ガラス転移温度(Tg):−55℃)、及び6官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:1500、ガラス転移温度(Tg):200℃以上、「UA306H(商品名)」、共栄社化学株式会社製)を20質量部含む樹脂組成物〕をロールコート法で塗布し、電子線照射装置を用いて、酸素濃度:200ppm、加速電圧:175keV、照射量:5Mradの条件で電子線を照射して電離放射線硬化性樹脂組成物の未硬化樹脂層を硬化させて表面保護層(厚さ:3μm)を形成した。
次いで、深さ2〜30μmの範囲に分布する凹凸形状表面を有するエンボス版を用いて上記積層体の表面に加熱及び加圧してエンボス加工を行い(シート温度:120〜160℃、圧力:10〜40kg/cm2)、表面保護層上に凹部と凸部との高低差が1〜29μmに分布し、凸部の平均個数が6個/mm2、凸部の面積比率が78%である砂目模様の凹凸形状を設けて化粧シートを得た。
更に、得られた化粧シートを、接着層(酢酸ビニル系水性エマルジョン接着剤、厚さ:7μm)を介して中密度木質繊維板(MDF、厚さ:2.7mm)の上に貼着して化粧材を得た。
得られた化粧材について上記の測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
着色基材として着色ポリプロピレンシート(厚さ:60μm、ランダムポリプロピレン樹脂、白色顔料:酸化チタン(樹脂100質量部に対する含有量10質量部))を用意して、該シートの一方の面に、プライマー剤(アクリルウレタン樹脂系)を用いてグラビアコート法により裏面プライマー層(厚さ:2μm)を設けた。
次いで、該裏面プライマー層を設けた面とは反対側の面に、インキ(バインダー樹脂としてアクリルウレタン系樹脂100質量部に対して、着色剤としてアゾメチンアゾ系黒色着色剤(黒色顔料、平均粒子径0.2μm)を40質量部用いてこれらを溶剤と混合したもの)を用い、黒色の暗色層(厚さ:3μm)をグラビアコート法により形成した。
更に、暗色層上に接着剤層(ウレタン系接着剤、厚さ:5μm)を形成し、該接着剤層上に、透明性樹脂層(透明ポリプロピレン樹脂シート、厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層した。
透明性樹脂層の表面に、コロナ放電処理を施した後、2液硬化性ウレタン樹脂組成物を塗布してプライマー層(厚さ:2μm)を形成した。
次いで、無機フィラー〔シリカ粒子(平均粒子径:11μm、未処理、細孔容量:5ml/g以上)、含有量:電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して14質量部〕を含む電離放射線硬化性樹脂組成物〔2官能ウレタンアクリレートオリゴマーを80質量部(重量平均分子量:1500、ガラス転移温度(Tg):−55℃)、及び6官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:1500、ガラス転移温度(Tg):200℃以上、「UA306H(商品名)」、共栄社化学株式会社製)を20質量部含む樹脂組成物〕をロールコート法で塗布し、電子線照射装置を用いて、酸素濃度:200ppm、加速電圧:175keV、照射量:5Mradの条件で電子線を照射して電離放射線硬化性樹脂組成物の未硬化樹脂層を硬化させて表面保護層(厚さ:3μm)を形成した。
次いで、深さ2〜30μmの範囲に分布する凹凸形状表面を有するエンボス版を用いて上記積層体の表面に加熱及び加圧してエンボス加工を行い(シート温度:120〜160℃、圧力:10〜40kg/cm2)、表面保護層上に凹部と凸部との高低差が1〜29μmに分布し、凸部の平均個数が6個/mm2、凸部の面積比率が78%である砂目模様の凹凸形状を設けて化粧シートを得た。
更に、得られた化粧シートを、接着層(酢酸ビニル系水性エマルジョン接着剤、厚さ:7μm)を介して中密度木質繊維板(MDF、厚さ:2.7mm)の上に貼着して化粧材を得た。
得られた化粧材について上記の測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
[実施例2]
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が3〜28μmに分布し、凸部の平均個数が8個/mm2、凸部の面積比率が25%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が3〜28μmに分布し、凸部の平均個数が8個/mm2、凸部の面積比率が25%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
[実施例3]
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が5〜25μmに分布し、凸部の平均個数が10個/mm2、凸部の面積比率が45%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が5〜25μmに分布し、凸部の平均個数が10個/mm2、凸部の面積比率が45%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
[実施例4]
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が7〜23μmに分布し、凸部の平均個数が12個/mm2、凸部の面積比率が52%である花崗岩板の劈開面模様(石坂表面凹凸)の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が7〜23μmに分布し、凸部の平均個数が12個/mm2、凸部の面積比率が52%である花崗岩板の劈開面模様(石坂表面凹凸)の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
[比較例1]
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が30〜68μmに分布し、凸部の平均個数が8個/mm2、凸部の面積比率が25%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が30〜68μmに分布し、凸部の平均個数が8個/mm2、凸部の面積比率が25%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
[比較例2]
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が40〜92μmに分布し、凸部の平均個数が22個/mm2、凸部の面積比率が81%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
実施例1において、使用するエンボ版を変更し、表面保護層上の凹凸形状が、凹部と凸部との高低差が40〜92μmに分布し、凸部の平均個数が22個/mm2、凸部の面積比率が81%である砂目模様の凹凸形状とした他は実施例1と同樣として化粧シートを得た。得られた化粧シートは、実施例1と同様に化粧材とされた上で測定及び評価を行い、結果を第1表に示した。
本発明の化粧シートは、屋外で使用した場合であっても、屋外で使用した場合であっても、雨や砂埃等が付着し難く意匠性を維持しながら、汚染による白色化を抑制することが可能であることから、塀、壁、屋根等の建築物の外装用部材や、窓枠、扉枠、扉、棚等の建具、及び車両の外装用部材に用いられる化粧材に好適である。
1.化粧シート
2.着色基材
3.暗色層
4.透明性樹脂層
5.表面保護層
6.凹凸形状
7.接着剤層
8.プライマー層
9.凹部
9a.9b.凹部a.凹部b.
10.凸部
2.着色基材
3.暗色層
4.透明性樹脂層
5.表面保護層
6.凹凸形状
7.接着剤層
8.プライマー層
9.凹部
9a.9b.凹部a.凹部b.
10.凸部
Claims (8)
- 着色基材上に暗色層を有する化粧シートであり、該化粧シートにおける該暗色層側の最表面に凹部と凸部との高低差が30μm未満である凹凸形状を有し、かつJIS Z8781−4:2013に準拠して測定されるCIE(国際照明委員会)L*a*b*表色系におけるL*値が30未満である化粧シート。
- 前記最表面における単位面積当たりの前記凸部の平均個数が5〜20個/mm2である、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記最表面における前記凸部の面積比率が10〜80%である、請求項1又は2に記載の化粧シート。
- 前記暗色層が暗色の着色剤を少なくとも1種を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧シート。
- 前記暗色層が、前記着色剤としてアゾメチンアゾ系顔料及びペリレン系顔料から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項4に記載の化粧シート。
- 前記着色基材が白色基材である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧シート。
- 前記暗色層上に透明性樹脂層及び表面保護層から選ばれる少なくとも1層を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧シート。
- 被着材に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化粧シートの前記凹凸形状を有する最表面とは反対側の面が積層され、一体化された化粧材。
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JP2017162495A JP2019038194A (ja) | 2017-08-25 | 2017-08-25 | 化粧シート及びこれを用いた化粧材 |
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JP2017162495A JP2019038194A (ja) | 2017-08-25 | 2017-08-25 | 化粧シート及びこれを用いた化粧材 |
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KR20220036088A (ko) * | 2020-09-15 | 2022-03-22 | 도레이첨단소재 주식회사 | 색상변화시트 |
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2017
- 2017-08-25 JP JP2017162495A patent/JP2019038194A/ja active Pending
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WO2022059943A1 (ko) * | 2020-09-15 | 2022-03-24 | 도레이첨단소재 주식회사 | 색상변화시트 |
KR102403086B1 (ko) | 2020-09-15 | 2022-05-26 | 도레이첨단소재 주식회사 | 색상변화시트 |
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