JP5119639B2 - 床材用化粧シート - Google Patents

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Description

本発明は、床材用化粧シートに関する。
近年、模様(例えば木目模様)に立体感のある、意匠性に優れた床材に関するニーズがある。例えば、高艶領域及び低艶領域を設けることにより生じる艶差を利用して床材に凹凸感を付与することができる。このような床材としては、例えば特許文献1に記載の化粧材を備えた床材が挙げられる。
特許文献1の化粧材は、基材上に少なくとも、部分的に設けられた低艶絵柄インキ層と、該低艶絵柄インキ層上に存在してこれと接触すると共に、該低艶絵柄インキ層が形成された領域及び該低艶絵柄インキ層が形成されていない領域とを含む全面にわたって被覆する表面保護層を有する化粧材であって、該表面保護層が電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものであり、かつ該表面保護層中には、該低艶絵柄インキ層の直上部及びその近傍に視覚的に凹部として認識される低光沢領域が形成されてなるものである。この化粧材は、模様に応じた艶差を有することにより視覚的凹凸感を有しており高い意匠性を有する。
一方、ユーザーらは、床材表面にワックスを塗布することがある。ワックスを塗布することにより、床材に光沢を与え、さらに床材の耐傷性を向上させることができる。
しかしながら、特許文献1の化粧材の表面保護層にワックスを塗布する場合、艶差による凹凸感が消失しやすいという問題がある。
特開2005−125781
本発明は、表面保護層にワックスを塗布する場合に、高艶領域及び低艶領域による艶差から得られる凹凸感の消失を有効に防止できる床材用化粧シートを提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、表面保護層の低艶領域の中心線平均粗さと高艶領域の中心線平均粗さとの差を特定の範囲に設定することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の床材用化粧シートに関する。
1.最表面に表面保護層を有する床材用化粧シートであって、
表面保護層が、隣接する低艶領域及び高艶領域の複合領域を有し、該複合領域における低艶領域の中心線平均粗さと高艶領域の中心線平均粗さとの差が0.4μm以上であり、
低艶領域の中心線平均粗さが0.9〜3.3μmであり、且つ、高艶領域の中心線平均粗さが0.1〜0.8μmである
床材用化粧シート。
.ポリオレフィン系樹脂からなる基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性樹脂層、及び表面保護層が順に形成されてなる上記項1に記載の床材用化粧シート。
本発明の床材用化粧シートは、高艶領域及び低艶領域の艶差による凹凸感を有する。特に、本発明の床材用化粧シートは、表面保護層にワックス類を塗布しても、艶差による凹凸感を好適に維持することができる。
本発明の床材用化粧シートは、最表面に表面保護層を有する床材用化粧シートであって、表面保護層が、隣接する低艶領域及び高艶領域の複合領域を有し、該複合領域における低艶領域の中心線平均粗さ(Ra)と高艶領域の中心線平均粗さ(Ra)との差が0.4μm以上である。
本発明の化粧シートにおいて、低艶領域とは、Raが高くなることに起因した艶気があまりない領域を意味する。例えば図1の模式図の黒部が該当する。また、高艶領域とは、Raが低いことに起因した艶気がある領域を意味する。例えば図1の模式図の白部が該当する。
該複合領域における低艶領域のRaと高艶領域のRaとの差は0.4μm以上、好ましくは0.4〜3.2μmである。この差が0.4μm未満の場合、表面保護層にワックス類を塗布後、艶差による凹凸感が消失するおそれがある。低艶領域のRaと高艶領域のRaとの差が3.2μm以下の場合、相対的に低艶領域のRaが低くなるため、表面保護層に付着した汚れを好適に除去できる。
低艶領域と高艶領域の割合は、所望の意匠性に応じて適宜設定すればよい。例えば図1のように、複合領域の面積中、40〜60%を高艶領域又は低艶領域とすることで高い意匠性を付与することが可能である。
本発明の化粧シートにおいて、低艶領域のRaは0.9〜3.3μmが好ましい。低艶領域のRaが0.9〜3.3μmの場合、艶差による凹凸感を好適に発揮できる。また、低艶領域のRaが3.3μm以下の場合、表面保護層に付着した汚れの除去を好適に行うことができる。
高艶領域のRaは、0.8μm以下が好ましく、0.1〜0.8μmがより好ましい。高艶領域のRaが0.8μm以下の場合、艶差による凹凸感を好適に発揮できる。
Raの差が0.4μm以上である上記複合領域は、表面保護層全体に存在してもよいし、一部に存在してもよい。好ましくは全体とする。
特に、表面保護層の低艶領域及び高艶領域を、後述する絵柄模様層の絵柄と同調させることにより、より意匠性の高い床材用化粧シートが得られる。
表面保護層には、種々のワックス類(例えば商品名「オール」株式会社リンレイ製、商品名「クリスタード」ラグロン株式会社製等)を塗布することにより、より一層艶差による凹凸感が発揮されやすくなる。
本発明の床材用化粧シートは、最表面に上記表面保護層を有するものであればよく、具体的構成については特に限定されない。例えば、ポリオレフィン系樹脂からなる基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性樹脂層、及び表面保護層が順に形成されてなる床材用化粧シートが挙げられる。以下、この場合の床材用化粧シートを代表例として、本発明の床材用化粧シートについて具体的に説明する。
基材シート
基材シートとしては、ポリオレフィン系樹脂からなるシートを用いることができる。通常は、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを使用すればよい。
ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されず、化粧シートの分野で通常用いられているものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、特にポリプロピレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が好ましい。
ポリプロピレンを主成分とする単独又は共重合体も好ましく、例えば、ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
その他、エチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1又はオクテン−1のコモノマーを15モル%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体等も好ましい。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントにアイソタクチックポリプロピレン、ソフトセグメントにアタクチックポリプロピレンを使用したブロックポリマーである。特に、アイソタクチックポリプロピレンからなるハードセグメントとアタクチックポリプロピレンからなるソフトセグメントとを重量比80:20で混合したものが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂は、例えば、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等によりフィルム状に成形すればよい。
基材シートの厚みは特に限定されず、製品特性に応じて設定できるが、通常40〜150μm、好ましくは50〜100μm程度である。
基材シートには、必要に応じて、添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等の充填剤、水酸化マグネシウム等の難燃剤のほか、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、着色剤(下記参照)などが挙げられる。添加剤の配合量は、製品特性に応じて適宜設定できる。
着色剤としては特に限定されず、顔料、染料等の公知の着色剤を使用できる。例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料;イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(染料も含む);アルミニウム、真鍮等の金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料などが挙げられる。基材シートの着色態様には、透明着色と不透明着色(隠蔽着色)とがあり、これらは任意に選択できる。例えば、被着材(化粧シートを接着する基材)の地色を着色隠蔽する場合には、不透明着色を選択すればよい。一方、被着材の地模様を目視できるようにする場合には、透明着色を選択すればよい。
基材シートの片面又は両面には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。例えば、コロナ放電処理を行う場合には、基材シート表面の表面張力が30dyne以上、好ましくは40dyne以上となるようにすればよい。表面処理は、各処理の常法に従って行えばよい。
基材シート裏面(被着材貼着面)には、被着材の接着を容易とするための裏面プライマー層を設けてもよい。また、基材シートの上面(被着材貼着面とは逆面)には、絵柄模様層の形成を容易とするための絵柄模様形成用プライマー層を設けてもよい。
プライマー層は、公知のプライマー剤を基材シートの片面又は両面に塗布することにより形成できる。プライマー剤としては、樹脂成分を溶剤に分散させたものを用いることができる。樹脂成分としては、例えば、アクリル−ウレタン系樹脂、ウレタン−セルロース系樹脂(例えば、ウレタンと硝化綿の混合物にヘキサメチレンジイソシアネートを添加してなる樹脂)等が挙げられる。
プライマー剤の塗布量は特に限定されないが、通常0.1〜100g/m、好ましくは0.1〜50g/m程度である。
プライマー層の乾燥後の厚みは特に限定されないが、それぞれ通常0.01〜10μm、好ましくは0.1〜1μm程度である。
絵柄模様層
基材シートの上(被着材貼着面とは逆面、以下各層において同じ側を指す)には、絵柄模様層が形成されている。
絵柄模様層は、化粧シートに所望の絵柄による意匠性を付与するものであり、絵柄の種類等は特に限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる着色インキ、コーティング剤等を用いた印刷法などにより形成すればよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等がさらに配合してもよい。
結着剤樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル−ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
絵柄模様層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
着色隠蔽層
基材シートと絵柄模様層との間には、必要に応じて、さらに着色隠蔽層を形成してもよい。着色隠蔽層は、化粧シートのおもて面から被着材の地色を隠蔽したい場合に設けられる。基材シートが透明性である場合は勿論、基材シートが隠蔽着色されている場合でも、隠蔽性を安定化するために形成してもよい。
着色隠蔽層を形成するインクとしては、絵柄模様層を形成するインクであって隠蔽着色が可能なものが使用できる。
着色隠蔽層の形成方法は、基材シート全体を被覆(全面ベタ状)するように形成できる方法が好ましい。例えば、前記したロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等が好ましいものとして挙げられる。
着色隠蔽層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は0.2〜10μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜5μm程度である。
透明性接着剤層
絵柄模様層の上には、透明性接着剤層が形成されている。透明性接着剤層は、透明性のものであれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。この接着剤層は、絵柄模様層と透明性樹脂層とを接着するために形成されている。
接着剤としては特に限定されず、化粧シートの分野で公知の接着剤を使用できる。
化粧シートの分野で公知の接着剤としては、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂等の硬化性樹脂等が挙げられる。また、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂も適用し得る。
接着剤層は、例えば、接着剤を絵柄模様層の上に塗工後、乾燥・硬化させることにより形成できる。乾燥温度・乾燥時間等の条件は特に限定されず、接着剤の種類に応じて適宜設定すればよい。接着剤の塗布方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、カーテンフローコート、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、キスコート、ブレードコート、スムースコート、コンマコート等の方法が採用できる。
接着剤層の厚みは特に限定されないが、乾燥後の厚みが0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm程度である。
透明性樹脂層
透明性接着剤層の上には、透明性樹脂層が形成されている。透明性樹脂層は、透明性である限り、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。
透明性樹脂層に含まれる樹脂成分は限定的ではないが、熱可塑性樹脂であれば好ましく、特にポリプロピレンが好ましく、ホモポリプロピレンがより好ましい。透明性樹脂層は、実質的に上記ポリプロピレン系樹脂によって形成されていることが好ましい。
透明性樹脂層には、必要に応じて、充填剤、難燃剤、滑剤、酸化防剤、光安定剤(紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤等)などの添加剤を添加することができる。特に耐候性を向上させるためには、光安定剤の添加が好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系等の有機系紫外線吸収剤が挙げられる。また、粒径0.2μm以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機系紫外線吸収剤も使用できる。
ラジカル捕捉剤としては、例えば、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤などが挙げられる。
透明性樹脂層は、例えば、樹脂を、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等により形成する。また既成のフィルムを用いてもよい。
透明性樹脂層の厚みは通常20〜300μm程度とすればよい。
また、必要に応じて、表面にプライマー層(表面保護層の形成を容易とするためのプライマー層)を設けてもよい。
プライマー層は、公知のプライマー剤を透明樹脂層の表面に塗布することにより形成できる。プライマー剤としては、例えば、アクリル変性ウレタン樹脂等からなるウレタン樹脂系プライマー剤、アクリルとウレタンのブロック共重合体からなる樹脂系プライマー剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
プライマー剤の塗布量は特に限定されないが、通常0.1〜100g/m2、好ましくは0.1〜50g/m2程度である。
プライマー層の厚みは特に限定されないが、通常0.01〜10μm、好ましくは0.1〜1μm程度である。
プライマー層には、紫外線吸収剤を含有させてもよい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、サリチル酸エステル系等の有機系紫外線吸収剤が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
塗膜形成用プライマー層は、ロールコート等の公知の塗工法で形成すればよい。その際、塗膜形成用プライマー層形成に先だって、形成面、つまり透明樹脂層表面に、必要に応じ適宜、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面易接着処理を施してもよい。
表面保護層
本発明の化粧シートは、最表面に表面保護層を有する。表面保護層としては、例えば、電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層が挙げられる。電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成することにより、化粧シートの耐摩性、耐衝撃性、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性等を高めることができる。
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂が使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子量としては、通常250〜100000程度が好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。また、チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したものが挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂を硬化させるために用いる電離放射線としては、電離放射線硬化型樹脂(組成物)中の分子を硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子が用いられる。通常は紫外線又は電子線を用いればよいが、可視光線、X線、イオン線等を用いてもよい。
紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常190〜380nmが好ましい。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。その中でも、特に100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射できるものが好ましい。
表面保護層は、例えば、透明性樹脂層(又はプライマー層)上に電離放射線硬化型樹脂をグラビアコート、ロールコート等の公知の塗工法により塗工後、電離放射線を照射して該樹脂を硬化させることにより形成できる。
表面保護層の厚さは特に限定されず、最終製品の特性に応じて適宜設定できるが、通常0.1〜50μm、好ましくは1〜20μm程度である。
本発明の床材用化粧シートにおいて、表面保護層のおもて面(大気に露出している面)の全体又は一部には、Raの差が0.4μm以上の隣接する低艶領域及び高艶領域の複合領域が形成される。
低艶領域及び高艶領域の形成方法としては、特に限定されず、例えばエンボスロールを用いてエンボス模様を賦型する方法が挙げられる。
以下、低艶領域及び高艶領域の形成方法としてエンボスロールを用いて行う場合を代表例として具体的に説明する。
エンボスロールを用いて表面保護層上にエンボス模様を賦型する方法としては、特に限定されないが、表面保護層(及び透明性樹脂層)を加熱軟化させてエンボスロールにより加圧・賦形した後、冷却する方法が好ましい方法として挙げられる。
表面保護層上にエンボス模様を賦型するに先立って、予め、低艶領域を形成させるための凹凸をエンボスロール表面に設ける必要がある。低艶領域を形成させるための凹凸を設けたエンボスロールを用いることにより、表面保護層上に低艶領域及び高艶領域を形成することができる。なお、必要に応じて高艶領域を形成させるための凹凸をさらに設けてもよい。
低艶領域を形成させるための凹凸としては、特に限定されず、例えば、気泡模様(図2)、雲形模様(図3)、砂粒状模様等の無配向(ランダム)の模様が挙げられる。これら模様は、1種又は2種以上でエンボスロール表面に形成してもよい。
低艶領域を形成させるための凹凸のRaは、特に限定されないが、1.2〜5.0μmが好ましい。Raが1.2〜5.0μmの場合、好適にRaが0.9〜3.3μmの低艶領域を表面保護層に形成させることができる。
高艶領域を形成させるための凹凸としては、特に限定されず、例えば、気泡模様、雲形模様、砂粒状模様等の無配向(ランダム)の模様が挙げられる。
高艶領域を形成させるための凹凸のRaは、特に限定されないが、0.1〜1.2μmが好ましい。
低艶領域を形成させるための凹凸(及び高艶領域を形成させるための凹凸)をエンボスロール表面に設けるには、例えば、エンボスロール表面を公知のエッチング法に従ってエッチングすればよい。具体的には、図3の雲形模様をエンボスロール表面に設ける場合、下記の方法によりエッチング処理を行えばよい。
まず、雲形模様のパターンをコンピュータ画面上で作成する。次いで、かかるパターンを、公知のレジスト感光液を塗布したエンボスロール表面にレーザーストリーム製版装置を用いて直接出力して焼き付ける。焼き付け後、現像処理を行い、さらに公知の腐食液(例えば塩化第2鉄溶液)を用いてエッチング処理を行う。この場合、凹凸のRaが目的の値になるまで腐食液を接触させればよい。エッチング処理後、レジストを剥離し、さらに、クロムメッキ処理を行うことにより、雲形模様をエンボスロール表面に設けることができる。
耐候剤
本発明の床材用化粧シートを構成する層の少なくとも1種には、必要に応じて、耐候剤を配合してもよい。耐候剤としては、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が好ましい。これらの耐候剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
床用化粧材
本発明の床材用化粧シートは、各種被着材と接合することにより、床用化粧材にできる。被着材の材質は特に限定されず、例えば、無機非金属系、金属系、木質系、プラスチック系等の材質が挙げられる。
具体的には、無機非金属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(ガラス繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス材料などが挙げられる。
金属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料(金属鋼板)が挙げられる。
木質系では、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等が挙げられる。
プラスチック系では、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
このような被着体の形状は特に限定されず、通常はフローリング等への設置を考慮して平板とすればよい。
被着材と接合後は、例えば、最終製品の特性に応じて、裁断、テノーナーを用いてサネ加工、V字形状の条溝付与、四辺の面取り等を施してもよい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
厚み60μmの着色ポリプロピレンフィルムからなる基材シートの表面及び裏面にコロナ放電処理を施した後、シート表面にポリウレタン系樹脂とアクリルポリオール系樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート8重量部を添加してなる樹脂をメチルエチルケトン及び酢酸ブチルの混合溶剤に溶かした溶液をグラビア印刷法により固形分量が2g/m2となるように塗工することにより、厚さ2μmの絵柄模様層形成用プライマー層を形成した。また、基材シートの絵柄模様層と反対側の面にウレタン系樹脂と硝化綿樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加してなる樹脂をメチルエチルケトン及び酢酸ブチルの混合溶剤に溶かした溶液をグラビア印刷法により固形分量が2g/m2となるように塗工することにより、厚さ2μmの裏面プライマー層を形成した。
絵柄模様層形成用プライマー層の上に、ポリウレタン樹脂及びアクリルポリオール樹脂をメチルエチルケトン及び酢酸ブチルの混合溶剤に溶かした溶液(印刷インキ)をグラビア印刷法により塗工して2μmの木目絵柄模様層を形成した。
絵柄模様層の上に、ポリウレタン系樹脂とアクリルポリオール系樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート11重量部を添加してなる樹脂からなる塗液を固形分量が3g/mとなるように塗工して厚み3μmの透明性接着剤層を形成した。
透明性接着剤層の上に、ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーをTダイ押出し機により加熱溶融押出しし、厚み80μmの透明性樹脂層を形成した。
透明性樹脂層の上に、ポリウレタン系樹脂とアクリルポリオール系樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート6重量部を添加してなる樹脂をメチルエチルケトン及び酢酸ブチルの混合溶剤に溶かした溶液をグラビア印刷法により固形分量が2g/m2となるように塗工することにより、厚さ2μmのプライマー層を形成した。
前記プライマー層上に、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化型樹脂をグラビアコート法により固形分が15g/m2となるように塗工・乾燥して未硬化の電子線硬化型樹脂層を形成した。その後、酸素濃度100ppmの雰囲気下において、未硬化樹脂層に加速電圧175KeV、5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して樹脂を硬化させて15μm厚の電子線硬化型樹脂層(表面保護層)を形成した。
表面保護層を赤外線非接触方式のヒーターで加熱することにより表面保護層及び透明性樹脂層を柔らかくした後、直ちに、低艶領域を形成させるための雲形模様(Ra:4.7μm)を有するエンボスロールにより、表面保護層のおもて面に熱圧によるエンボス加工を行った。
エンボス加工後の表面保護層のおもて面の模式図を図1に示す。図1において、黒部が低艶領域であり、白部が高艶領域である。
なお、エンボス加工において使用したエンボスロールには、下記の方法により雲形模様(低艶領域を形成させるための凹凸)を設けた。
まず、図3の雲形模様のパターンをコンピュータ画面上で作成し、前記パターンの画像をエンボスロールの円周長でエンドレスになるようにしたファイル(エンドレスファイル)を作成した。作成したエンドレスファイルを用いて、レジスト感光液を塗布したエンボスロール表面にレーザーストリーム製版装置から雲形模様のパターンを直接出力して焼き付けた。焼き付け後、現像処理を行い、さらに現像処理後のエンボスロール表面に、凹凸のRaが4.7μmになるまで塩化第2鉄溶液を接触させることによりエッチング処理を行った。エッチング処理後、レジストを剥離し、さらに、クロムメッキ処理を行うことにより、雲形模様をエンボスロール表面に設けた。
以上の方法により、床材用化粧シートを作製した。
実施例2
低艶領域を形成させるための雲形模様のRaが4.7μmであり、且つ、高艶領域を形成させるための雲形模様(Ra:1.1μm)をさらに有するエンボスロールを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、床材用化粧シートを作製した。
なお、エンボス加工において使用したエンボスロールには、下記の方法により雲形模様を設けた。
まず、実施例1と同様の方法によりエッチング処理を行い、レジストを剥離した。これにより、雲形模様(低艶領域を形成させるための凹凸)をエンボスロール表面に設けた。
次に、雲形模様のパターンを上記と同様の方法により焼き付け、現像処理を行った。その後、凹凸のRaが1.1μmになるまで塩化第2鉄溶液を接触させることによりエッチング処理を行った。エッチング処理後、レジストを剥離し、さらに、クロムメッキ処理を行うことにより、雲形模様(高艶領域を形成させるための凹凸)をエンボスロール表面に設けた。
実施例3
低艶領域を形成させるための雲形模様のRaが1.3μmであるエンボスロールを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、床材用化粧シートを作製した。
なお、凹凸のRaが1.3μmになるまで塩化第2鉄溶液を接触させる以外は、実施例1と同様の方法により、エンボスロールに低艶領域を形成させるための雲形模様を設けた。
実施例4
低艶領域を形成させるための雲形模様のRaが1.3μmであり、且つ、高艶領域を形成させるための雲形模様(Ra:0.7μm)をさらに有するエンボスロールを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、床材用化粧シートを作製した。
なお、低艶領域を形成させるための凹凸のRaが1.3μmになるまで、高艶領域を形成させるための凹凸のRaが0.7μmになるまで、それぞれ塩化第2鉄溶液を接触させる以外は、実施例2と同様の方法により、エンボスロールに雲形模様を設けた。
実施例5
低艶領域を形成させるための雲形模様のRaが4.9μmであり、且つ、高艶領域を形成させるための雲形模様(Ra:0.9μm)をさらに有するエンボスロールを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、床材用化粧シートを作製した。
なお、低艶領域を形成させるための凹凸のRaが4.9μmになるまで、高艶領域を形成させるための凹凸のRaが0.9μmになるまでそれぞれ塩化第2鉄溶液を接触させる以外は、実施例2と同様の方法により、エンボスロールに雲形模様を設けた。
比較例1
低艶領域を形成させるための雲形模様のRaが1.3μmであり、且つ、高艶領域を形成させるための雲形模様(Ra:1.1μm)をさらに有するエンボスロールを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、床材用化粧シートを作製した。
なお、低艶領域を形成させるための凹凸のRaが1.3μmになるまで、塩化第2鉄溶液を接触させる以外は、実施例2と同様の方法により、エンボスロールに雲形模様を設けた。
比較例2
低艶領域を形成させるための雲形模様のRaが1.6μmであり、且つ、高艶領域を形成させるための雲形模様(Ra:1.1μm)をさらに有するエンボスロールを用いた以外は、実施例1と同様の方法により、床材用化粧シートを作製した。
なお、低艶領域を形成させるための凹凸のRaが1.6μmになるまで、塩化第2鉄溶液を接触させる以外は、実施例2と同様の方法により、エンボスロールに雲形模様を設けた。
試験例1(Raの測定)
実施例1〜5及び比較例1〜2にて得られた床材用化粧シートの低艶領域及び高艶領域のRaをサーフコム120A(株式会社東京精密製)を用いてカットオフ値0.8mm及び評価長さ2.5mmの条件下で測定した。
低艶領域のRa、高艶領域のRa及び低艶領域のRaと高艶領域のRaとの差を表1に示す。
試験例2(汚染試験)
実施例1〜5及び比較例1〜2にて得られた床材用化粧シートの表面保護層に靴墨(製品名「スーパーコロンブス」株式会社スーパーコロンブス製)を塗布し、24時間放置した後、エタノールを用いて靴墨の拭き取りを行った。
靴墨が残らなかったものを○、靴墨が残ったものを×と評価した。結果を表1に示す。
試験例3(艶差による凹凸感の確認(ワックス塗布前))
実施例1〜5及び比較例1〜2にて得られた床材用化粧シートの艶差による
凹凸感を肉眼観察により確認した。
10人中6人以上が艶差による凹凸感が良好であると評価したものを○、10人中4〜5人が艶差による凹凸感が良好であると評価したものを△、10人中0〜3人が艶差による凹凸感が良好であると評価したものを×とした。結果を表1に示す。
試験例4(艶差による凹凸感の確認(ワックス塗布後))
実施例1〜5及び比較例1〜2にて得られた床材用化粧シートの表面保護層上にウエスを用いてワックス(製品名「オール」株式会社リンレイ製)を1m当たり10ml塗布した。ワックス塗布後の艶差による凹凸感を肉眼観察により確認した。
10人中6人以上が艶差による凹凸感が良好であると評価したものを○、10人中4〜5人が艶差による凹凸感が良好であると評価したものを△、10人中0〜3人が艶差による凹凸感が良好であると評価したものを×とした。結果を表1に示す。
Figure 0005119639
図1は、実施例1にて得られた化粧シートの表面保護層のおもて面の模式図を示す図である。 図2は、エンボスロールに賦型する気泡模様を示す図である。 図3は、エンボスロールに賦型する雲形模様を示す図である。

Claims (2)

  1. 最表面に表面保護層を有する床材用化粧シートであって、
    表面保護層が、隣接する低艶領域及び高艶領域の複合領域を有し、該複合領域における低艶領域の中心線平均粗さと高艶領域の中心線平均粗さとの差が0.4μm以上であり、
    低艶領域の中心線平均粗さが0.9〜3.3μmであり、且つ、高艶領域の中心線平均粗さが0.1〜0.8μmである
    床材用化粧シート。
  2. ポリオレフィン系樹脂からなる基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性樹脂層、及び表面保護層が順に形成されてなる請求項1に記載の床材用化粧シート。
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