JP3191148B2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP3191148B2
JP3191148B2 JP11308897A JP11308897A JP3191148B2 JP 3191148 B2 JP3191148 B2 JP 3191148B2 JP 11308897 A JP11308897 A JP 11308897A JP 11308897 A JP11308897 A JP 11308897A JP 3191148 B2 JP3191148 B2 JP 3191148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木質系板材・棒
材、金属板等の表面に貼り合わせて使用される樹脂製の
化粧シートに係り、詳しくは紫外線に対する耐候性を考
慮した化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に樹脂製の化粧シートは、着色樹脂
からなる基材シートの上に印刷インキで絵柄を形成し、
その上に透明樹脂からなるトップシートを積層してあ
り、必要に応じてエンボス加工、ワイピング処理を施
し、さらに耐擦傷性を向上させたり艶調整をするために
オーバーコートを施している。また、紫外線に対する耐
候性を向上させるため、トップシートさらにはトップシ
ートの接着剤に紫外線吸収剤を添加することも行われて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トップ
シートに添加した紫外線吸収剤は、時間の経過とともに
ブリードアウトして化粧シートの耐候性が落ちて層間接
着力が弱くなり、また化粧シートの表面が白っぽくなっ
てしまう。特に、オレフィン系樹脂を用いた化粧シート
では、紫外線吸収剤との相溶性が悪く、ブリードアウト
による添加部数の減少が著しい。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、耐候性が
良好で層間接着力も弱くならない化粧シートを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の化粧シートは、装飾処理された基材シート
と、該基材シートの上に積層された透明樹脂からなるト
ップシートと、該トップシートの上に設けられた表面層
とを備えた化粧シートにおいて、前記トップシートに分
子中にOH基を有する有機系の紫外線吸収剤を添加する
とともに、前記表面層をイソシアネートを有する樹脂
を使用して形成することでそれ自体に紫外線吸収剤を遮
断する機能を持たせ、しかもその表面層の厚みを1〜1
0μmとしたものである。そして、トップシートが接着
剤層を介して積層されている場合には、その接着剤に紫
外線吸収剤が添加されていてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】基材シートの樹脂としては、ポリ
エステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂等が挙げられ、これらの樹脂に顔料を添加して着色し
たものが使用される。添加する顔料としては、チタン
白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン
黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインド
リノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネン
トレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブ
リーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料
も含む)、アルミニウム、真鍮等の金属顔料、二酸化チ
タン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢
(パール)顔料等がある。これらは粉末或いは鱗片状箔
片として添加、分散せしめられる。この顔料添加による
着色は透明着色でも不透明(隠蔽)着色でもよい。この
他、必要に応じて炭酸カルシウム、シリカ(二酸化硅
素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、硫酸バリウムの
ような体質顔料(充填剤)を添加する。難燃性を付与さ
せる必要がある場合は難燃剤を添加する。難燃剤として
は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化
アンチモン等が用いられる。添加量は所望の難燃グレー
ドに応じて樹脂100重量部に対して10〜100重量
部ほどである。
【0007】基材シートに施す装飾は、該シート自体に
染料、顔料等の着色剤を混練して施すことも可能である
が、一般的には、グラビア印刷、オフセット印刷、シル
クスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等公知の
印刷法によりインキ(或いは塗料)にて形成することが
できる。模様には、木目模様、石目模様、布目模様、皮
紋模様、幾何学図形、文字、記号或いは全面ベタ等があ
る。インキ(或いは塗料)としては、バインダーとし
て、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩
素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートと
ポリオールからなるポリウレタン、アクリル、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹
脂、ポリアミド樹脂等を一種又は二種以上混合して用
い、これに前記に列挙した公知の顔料を添加したものを
用いる。また、装飾処理として、蒸着、スパッタリング
等でアルミニウム、クロム等の金属薄膜を形成してもよ
い。この場合、金属薄膜は全面でもパターン状でもよ
い。装飾処理として施される印刷絵柄層や金属薄膜は、
基材シートが透明であれば該シートの表面に施しても裏
面に施してもよい。
【0008】トップシートを構成する透明樹脂として
は、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体樹脂、熱可塑性ポリエステル樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
【0009】ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレ
ン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン
−1共重合体、ポリプロピレン、プロピレン・ブテン−
1共重合体、ポリブテン−1、ブテン−1・プロピレン
・エチレン・3元共重合体、ブテン−1・ヘキセン−1
・オクテン−1・3元共重合体、ポリメチルペンテン、
特公平6−23278号公報記載のオレフィン系エラス
トマー、或いは特開平6−16832号公報等に記載の
オレフィン系エラストマー等が使用できる。これらの樹
脂は単独でも2種以上混合してもよい。厚さは50〜5
00μm程度で、延伸シート、未延伸シートのいずれも
使用可能であるが、Vカット加工等の成形適性上は未延
伸シートの方が良好である。
【0010】アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アク
リル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル
−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリ
ル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体等の(メ
タ)アクリル酸エステルの単独又は共重合体が挙げられ
る。なお、(メタ)アクリル酸とは、「アクリル酸、又
はメタアクリル酸」を意味するものとする。アクリル樹
脂シートの厚さは20〜100μm程度である。
【0011】エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
シートとしては、一般にエチレンとビニルアルコールの
ランダム共重合体をシート状にしたものが用いられる。
このエチレン−ビニルアルコール共重合体シートは、延
伸シート、未延伸シートの何れであってもよいが、シー
トの可撓性、曲げ加工適性、エンボス適性等の点で未延
伸シートを用いるのが好ましい。シートの厚みは10〜
100μmであるのが好ましく、より好ましくは12〜
25μmである。該シートとしては、エチレン−ビニル
アルコール共重合体樹脂は、共重合体成分の比率を変え
ることにより、エチレンの持つ熱可塑性、耐水性と、ビ
ニルアルコールの持つ剛性、耐油性、耐溶剤性、非帯電
性の性能の大小を任意に調整し得るが、なるべく両者の
特徴を兼ね備え、且つ加工適性に優れたシートとするた
めには、エチレン成分が30〜45モル%であることが
好ましい。30モル%未満では熱可塑性、熱加工適性、
耐水性に劣り、また45モル%を越えると剛性、耐油
性、耐溶剤性、非帯電性に劣ることとなり好ましくな
い。
【0012】熱可塑性ポリエステル樹脂は、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチ
レン・テレフタレート・イソフタレート共重合体等に代
表されるものであり、酸成分としてテレフタル酸、イソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボ
ン酸及びアルコール成分としてエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル等の脂肪族ジオールとの両者のエステルとして得られ
る共重合体である。熱可塑性ポリエステル樹脂シートの
厚みは10〜100μm程度である。
【0013】これらの樹脂に、必要に応じて顔料又は染
料からなる着色剤を添加して透明着色とする。顔料とし
ては、基材シートで説明したのと同様なものが用いられ
る。また、前記したのと同様な充填剤、難燃剤等を必要
に応じて添加する。
【0014】紫外線吸収剤として本発明では分子中にO
H基を有する有機系の化合物を使用する。例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−
メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’
−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プ
ロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の
2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤類、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェ
ニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2,2’−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’
−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノ
ン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外
線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、サリチル酸
フェニル、4−t−ブチル−フェニル−サリシレート等
のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤類が用いられる。
その他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又
はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等も
用いられる。
【0015】紫外線による各層の劣化をさらに防止し、
耐候性を向上させるためには、他の光安定剤としてラジ
カル捕捉剤も添加することが好ましい。このラジカル捕
捉剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル
−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
セバケート、その他、例えば特公平4−82625号公
報に開示されている化合物などのヒンダードアミン系ラ
ジカル捕捉剤、ピペリジル系ラジカル捕捉剤等が使用さ
れる。なお、ポリオレフィン中にヒンダードアミン系ラ
ジカル捕捉剤からなる光安定剤を添加する場合には、ポ
リオレフィン樹脂はもとより、ポリオレフィン樹脂シー
トに隣接するインキ層、接着剤層等の層にはポリウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等の分子
中に塩素原子を含まない樹脂を用いると耐候性向上の点
で良好である。もし、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、
塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂
を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれら樹脂から
脱塩素反応で塩化水素が発生し、これがヒンダードアミ
ン系ラジカル捕捉剤と反応してその作用を失活・阻害す
るため、耐候性が十分に向上しない。
【0016】トップシートは、熔融押出しコート、熱熔
融によるラミネートにより基材シートに設けられるか、
或いは、2液硬化型ウレタン樹脂、熔融押出し(エクス
トルージョン)コートされたポリエチレン等の接着剤に
より基材シート上に積層する等して形成される。
【0017】トップシートの表面には、ヘアライン加
工、サンドブラスト加工、エンボス加工等により凹凸形
状からなる凹凸模様を形成する。
【0018】エンボス加工は、熱プレス方式の枚葉又は
輪転式エンボス機を用いて加熱軟化された樹脂シートの
表面にエンボス版を押圧し、該エンボス版表面の形状を
賦形することにより凹凸模様を形成する。エンボス加工
により形成する凹凸模様の形状としては、木目導管溝、
木目木肌、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布帛の表
面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等
を表現したもの、又はそれらを組み合わせたものが挙げ
られる。
【0019】また、この凹凸模様の凹部には必要に応じ
て公知のワイピング法により着色インキが充填される。
この着色インキとしては、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂その他常用のビヒクルに顔料又は
染料を加えたものを選択使用するが、ビヒクルは2液硬
化型の密着性、耐溶剤性の良好なものが好ましい。ワイ
ピングは、ドクターブレード法、ロールコート法等従来
から使用されているワイピング法のいずれによってもよ
い。すなわち、凹凸模様全面に着色インキを塗工し、し
かる後に凸部のインキを掻き採って凹部に着色インキを
残留せしめる。
【0020】表面層はイソシアネート基を有する樹脂を
使用して形成する。この樹脂としては、2液硬化型ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、1液型湿気硬化ウレタン樹脂
等が挙げられる。表面層の厚さは0.5〜100μm、
通常は1〜10μm程度にする。
【0021】2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを
主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウ
レタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個
以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール
等が用いられる。また、イソシアネートとしては、分子
中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシア
ネートが用いられる。例えば、2−4トリレンジイソシ
アネート、キシレンジイソシアネート、4−4ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、
或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、
水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族
(乃至は脂環族)イソシアネートが用いられる。
【0022】1液型湿気硬化ウレタン樹脂は、分子末端
にイソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分と
する組成物である。前記プレポリマーは、通常は分子両
末端に各々イソシアネート基を1個以上有するポリイソ
シアネートプレポリマーであり、室温で固体の熱可塑性
樹脂の状態にあるものである。イソシアネート基同士が
空気中の水分により反応して鎖延長反応を起こして、そ
の結果、分子鎖中に尿素結合を有する反応物を生じて、
この尿素結合にさらに分子末端のイソシアネート基が反
応して、ビウレット結合を起こして分岐し、架橋反応を
起こす。
【0023】分子末端にイソシアネート基を有するプレ
ポリマーの分子鎖の骨格構造は任意であるが、具体的に
は、ウレタン結合を有するポリウレタン骨格、エステル
結合を有するポリエステル骨格、ポリブタジン骨格等で
ある。適宜これら1種又は2種以上の骨格構造を採用す
る。なお、分子鎖中にウレタン結合がある場合は、この
ウレタン結合とも末端イソシアネート基が反応して、ア
ロファネート結合を生じて、このアロファネート結合に
よっても架橋反応を起こす。
【0024】紫外線吸収剤として分子中にOH基を有す
る有機系を使用し、表面層はイソシアネート基を有する
樹脂を使用して形成するのが好ましい。このような組合
せにしておくと、紫外線吸収剤がブリードアウトして表
面層に入ると、その紫外線吸収剤のOH基と表面層中の
イソシアネート基とがウレタン結合し、表面層中に捕捉
されるので、紫外線吸収剤の経時的なブリードアウトが
防止される。
【0025】
【実施例】
(実施例1)図1に示す構成の化粧シートを作製した。
まず、ポリエチレン(日本石油化学製「ソフトレック
ス」)からなる厚さ100μmのシートを基材シート1
に用い、その基材シート1の表面にプライマー層を設け
てから、ベタ印刷、絵柄印刷を順次行って柾目柄模様の
印刷インキ層2を有する印刷シートを作製した。プライ
マー層は2液硬化型ポリエステル樹脂インキ(昭和イン
ク工業所製「AFSメジューム」)100重量部に硬化
剤(昭和インク工業所製「No.81硬化剤」)6重量
部を加えたインキを使用した。また、ベタ印刷には2液
硬化型アクリルウレタンインキ(昭和インク工業所製
「UE」)100重量部に硬化剤(昭和インク工業所製
「FW硬化剤」)5重量部を加えたインキを用い、絵柄
印刷には塩化ビニル系樹脂インキ(昭和インク工業所製
「化X」)を用いた。
【0026】次に、ポリプロピレン(出光石油化学工業
製「E−2600」)にベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤(旭電化工業製「LA−36」)を0.3重量%、
ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤(旭電化工業製「L
A−62」)を0.3重量%添加したものを80μmの
厚さで押し出してシート化とし、これをトップシート3
に用いた。そして、このトップシート3をドライラミネ
ートにより印刷シートに貼り合わせた。ドライラミネー
ト用の接着剤4はポリエステル系接着剤(大日精化工業
製「E295L」)100重量部に硬化剤(大日精化工
業製「C−75N硬化剤」)10重量部を加えたものを
用いた。
【0027】次いで、トップシート3にエンボス加工で
凹凸を形成してから、その凹部にワイピング処理により
インキ5を充填した。ワイピングにはウレタン系樹脂
(昭和インク工業所製「EW−SG」)を使用した。
【0028】そして最後に、グラビア印刷によりトップ
シート3の上に表面層6を形成した。使用した樹脂はア
クリル系樹脂(昭和インク工業所製「OP−A4」)1
00重量部にイソシアネート基を有する硬化剤(昭和イ
ンク工業所製「OP、No.81硬化剤」)12重量部
を加えたものである。
【0029】(実施例2)実施例1において、トップシ
ート3上の表面処理方法を変えた。すなわち、トップシ
ート3にコロナ放電処理を施してからワイピング処理に
よりインキ5を充填し、さらにその上に表面層6を形成
した。その他は同様にして化粧シートを作製した。
【0030】(比較例)実施例1と同様にワイピングま
でを行い、トップシート3の上に表面層6を形成しない
化粧シートを作製した。
【0031】上記の各実施例と比較例で作製した化粧シ
ートに対し、カーボンアーク燈型サンシャインウェザオ
メータで1000時間照射した後における接着剤層とト
ップシートの密着力を180度ピーリング試験にて測定
した。具体的には、幅1inchに切り抜いた化粧シー
トのサンプルを、幅方向と直交する方向に且つ各層の引
張方向が180度になるように、引張速度50mm/
分、雰囲気温度20℃の条件で引っ張って層間界面の剥
離時の張力を測定した。また、表面層の変色、亀裂等の
外観変化を目視で観察した。その結果、表面層を設けな
いものは、トップシート面に紫外線吸収剤に起因する白
化を生じ、また層間接着力も300g/inch幅程度
に低下したのに対し、表面層を設けたものは、層間接着
力が通常要求される値(2kg/inch幅)よりも強
く、耐候性も良好であった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、装飾処
理された基材シートと、該基材シートの上に積層された
透明樹脂からなるトップシートと、該トップシートの上
に設けられた表面層とを備えた化粧シートにおいて、前
記トップシートに分子中にOH基を有する有機系の紫外
線吸収剤を添加するとともに、前記表面層をイソシアネ
ートを有する樹脂を使用して形成することでそれ自体
に紫外線吸収剤を遮断する機能を持たせ、しかもその表
面層の厚みを1〜10μmとしたので、この表面層が紫
外線吸収剤の経時的なブリードアウトを防止することか
ら、紫外線吸収剤が減少することなく、化粧シートの耐
候性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧シートの一形態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 印刷インキ層 3 トップシート 4 接着剤 5 インキ 6 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装飾処理された基材シートと、該基材シ
    ートの上に積層された透明樹脂からなるトップシート
    と、該トップシートの上に設けられた表面層とを備えた
    化粧シートにおいて、前記トップシートに分子中にOH
    基を有する有機系の紫外線吸収剤を添加するとともに、
    前記表面層をイソシアネートを有する樹脂を使用して
    形成することでそれ自体に紫外線吸収剤を遮断する機能
    を持たせ、しかもその表面層の厚みを1〜10μmとし
    たことを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 トップシートが接着剤層を介して積層さ
    れ、その接着剤に紫外線吸収剤が添加されている請求項
    1に記載の化粧シート。
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