JP3151707B2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP3151707B2
JP3151707B2 JP31675898A JP31675898A JP3151707B2 JP 3151707 B2 JP3151707 B2 JP 3151707B2 JP 31675898 A JP31675898 A JP 31675898A JP 31675898 A JP31675898 A JP 31675898A JP 3151707 B2 JP3151707 B2 JP 3151707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木質系板材・棒
材、金属板等の表面に貼り合わせて使用される樹脂製の
化粧シートに係り、詳しくは紫外線に対する耐候性を考
慮した化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に樹脂製の化粧シートは、基材シー
トに装飾処理を施してなる単層構成からなるか、或い
は、着色樹脂からなる基材シートの上に印刷インキで絵
柄を形成し、その上に透明樹脂からなるトップシートを
積層した2層積層構成のものからなり、必要に応じてエ
ンボス加工、ワイピング処理を施し、さらに耐擦傷性を
向上させたり艶調整をするためにオーバーコートを施し
ている。また、紫外線に対する耐候性を向上させるた
め、トップシートさらにはトップシートの接着剤に紫外
線吸収剤を添加することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トップ
シートに添加した紫外線吸収剤は、時間の経過とともに
ブリードアウト(表面への滲出)して化粧シートの耐候
性が落ちて層間接着力が弱くなり、また化粧シートの表
面が白っぽくなってしまう。特に、結晶質部分を多く含
むオレフィン系樹脂を用いた化粧シートでは、紫外線吸
収剤との相溶性が悪く、ブリードアウトによる添加部数
の減少が著しい。そして、このような現象は、化粧シー
トの製造時の積層工程、エンボス工程等で加熱冷却が加
えられたり、日光に曝露されて長時間加熱されたりする
ことによって促進される。
【0004】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、長時間日
光に曝されたり、加熱・冷却工程が加わっても、耐候性
が良好で層間接着力も弱くならない化粧シートを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る化粧シートのうち単層構成のものは、
装飾処理を施された少なくとも結晶質部分を含むポリオ
レフィン樹脂からなる基材シートの上に表面層を積層し
てなる化粧シートにおいて、前記基材シートに分子中に
水酸基を有する有機系紫外線吸収剤を添加するととも
に、前記表面層を1液硬化型ウレタン樹脂又は2液硬化
型ウレタン樹脂から構成して紫外線吸収剤を遮断する機
能を持たせたものである
【0006】そして、基材シートがその表面に活性水素
含有極性官能基を有してなり、基材シートと表面層との
界面において表面層中のイソシアネート基の一部と基材
シート表面の活性水素含有官能基とがウレタン結合して
おり、かつ表面層中のイソシアネート基の残りの一部と
有機系紫外線吸収剤中の水酸基とがウレタン結合してい
ように構成したものである。
【0007】また、本発明に係る化粧シートのうち積層
構成のものは、装飾処理を施された基材シートと、該基
材シートの上に積層された少なくとも結晶質部分を含む
透明ポリオレフィン樹脂からなるトップシートと、該ト
ップシートの上に設けられた表面層とを備えた化粧シー
トにおいて、前記トップシートに分子中に水酸基を有す
る有機系紫外線吸収剤を添加するとともに、前記表面層
を1液硬化型ウレタン樹脂又は2液硬化型ウレタン樹脂
から構成して紫外線吸収剤を遮断する機能を持たせた
のである
【0008】そして、トップシートがその表面に活性水
素含有極性官能基を有してなり、トップシートと表面層
との界面において表面層中のイソシアネート基の一部と
トップシート表面の活性水素含有官能基とがウレタン結
合しており、かつ表面層中のイソシアネート基の残りの
一部と有機系紫外線吸収剤中の水酸基とがウレタン結合
しているように構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】基材シートの樹脂としては、積層
構成の化粧シートの場合には、ポリエステル樹脂、ポリ
オレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の化粧シート用
として公知の各種樹脂が使用できる。一方、単層構成の
化粧シートの場合は、本発明の対象となるのは、少なく
とも結晶質部分を含むポリオレフィン系樹脂に限られ
る。用途によっては、基材シートを無色透明のまま用い
ることもできるが、通常はこれらの樹脂には装飾処理と
して後述の如く顔料を添加して着色したものが使用され
る。基材シートの厚さは20〜200μm程度である。
【0010】基材シートに施す装飾処理は、該シート自
体に染料、顔料等の着色剤を混練して着色したり、或い
は基材シート上に絵柄インキ層又は金属薄膜を形成する
等によって行う。
【0011】着色の場合、添加する着色剤としては、チ
タン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チ
タン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソイ
ンドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマ
ネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレ
ンブリーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは
染料も含む)、アルミニウム、真鍮等の箔粉からなる金
属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉
からなる真珠光沢(パール)顔料等がある。これらは粉
末或いは鱗片状箔片として添加、分散せしめられる。こ
の顔料添加による着色は透明着色でも不透明(隠蔽)着
色でもよい。この他、必要に応じて炭酸カルシウム、シ
リカ(二酸化硅素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、
硫酸バリウムのような体質顔料(充填剤)を添加する。
難燃性を付与させる必要がある場合は難燃剤を添加す
る。難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、三酸化アンチモン等が用いられる。添加量は
所望の難燃グレードに応じて樹脂100重量部に対して
10〜100重量部ほどである。
【0012】絵柄インキ層は、グラビア印刷、オフセッ
ト印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写
印刷等公知の印刷法によりインキ(或いは塗料)にて形
成することができる。模様には、木目模様、石目模様、
布目模様、皮紋模様、幾何学図形、文字、記号或いは全
面ベタ等がある。インキ(或いは塗料)としては、バイ
ンダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン等の塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン
樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂
等を一種又は二種以上混合して用い、これに前記に列挙
した公知の顔料を一種又は2種以上混合して添加したも
のを用いる。また、金属薄膜は、蒸着、スパッタリング
等により形成され、例えばアルミニウム、クロム等の金
属薄膜が挙げられる。この場合、金属薄膜は全面でもパ
ターン状でもよい。装飾処理として施される絵柄インキ
層や金属薄膜は、基材シートが透明であれば該シートの
表面に施しても裏面に施してもよい。
【0013】化粧シートが単層構成の場合は、基材シー
トに装飾処理を施すのみで化粧シートとなるが、化粧シ
ートが積層構成の場合、さらにその表面にトップシート
を積層する。トップシートを構成する透明樹脂として
は、少なくとも一部分は結晶質部分を有してなるポリオ
レフィン樹脂が使用される。このようなポリオレフィン
樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−ブテン1共重合体、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−
ブテン1共重合体、ポリブテン1、プロピレン−エチレ
ン−ブテン3元共重合体、ブテン1−ヘキセン1−オク
テン1−3元共重合体、ポリメチルペンテン等の高結晶
質ポリオレフィン樹脂、特公平6−23278号公報記
載の如き結晶質のアイソタクチックポリプロピレンをハ
ードセグメントとし、これに非晶質のアタクチックポリ
プロピレンをソフトセグメントとして混合したポリプロ
ピレン系のオレフィン系熱可塑性エラストマー、或いは
結晶質のアイソタクチックポリプロピレンからなるハー
ドセグメントに非晶質の水素添加スチレン−ブタジエン
ゴムをソフトセグメントとして混合したオレフィン系熱
可塑性エラストマー、結晶質の高密度ポリエチレンをハ
ードセグメントとし、これに非晶質の水素添加スチレン
−ブタジエンゴムをソフトセグメントとして混合してな
るポリエチレン系熱可塑性エラストマー等が使用でき
る。これらの樹脂は単独でも2種以上混合してもよい。
【0014】特に、本発明において良好なものは以下の
2種類である。(1)成形性、透明性、耐侯性(それ自
体の)の点で良好なものは特公平6−23278号公報
に記載のものである。ただし、本発明者が実験し評価し
たところ、この特公平6−23278号公報に記載のも
のの中でも、特に以下の如きものが最適なことが判明し
た。すなわち、この種のポリプロピレン系の熱可塑性エ
ラストマーにおいては、ソフトセグメントであるアタク
チックポリプロピレンの重量比を5重量%以上とするこ
とによって、三次元形状、乃至凹凸形状の物品に成形加
工する際のネッキングによる不均一なシートの変形及び
その結果としての皺、絵柄の歪み等の欠点を解消するこ
とができる。特にアタクチックポリプロピレンの重量比
が20重量%以上の場合が良好である。一方、アタクチ
ックポリプロピレンの重量比が増加しすぎると、シート
自体が変形しやすくなり、シートを印刷機に通した時に
シートが変形し、絵柄が歪んだり、多色刷りの場合に見
当が合わなくなる等の不良が発生しやすくなる。また、
成形時にも破れやすくなるために好ましくない。アタク
チックポリプロピレンの重量比の上限としては、輪転グ
ラビア印刷等の通常の輪転印刷機を用いて装飾層を印刷
する場合は50重量%以下、より好ましくは40重量%
以下である。(2)また、透明性、成形性、耐侯性(そ
れ自体の)の他、有機系紫外線吸収剤のブリードが比較
的少ないものとしては、特開平9−111055号公
報、特開平7−316358号公報、特開平5−773
71号公報等に開示される如きの、プロピレン−エチレ
ン−ブテン共重合体である。特に共重合比としては、プ
ロピレンが90重量%以上、エチレン及びブテンが合計
10重量%以下のものが好ましい。ブテンとしては、ブ
テン1、ブテン2、イソブチレンのいずれも用いられる
が、通常はブテン1を用いる。延伸シート、未延伸シー
トのいずれも使用可能であるが、Vカット加工等の成形
適性上は未延伸シートの方が良好である。トップシート
のポリオレフィン系樹脂の厚さは20〜200μm程度
とする。
【0015】これらの樹脂に、必要に応じて顔料又は染
料からなる着色剤を添加して透明着色とする。これはト
ップシートの装飾処理に相当する。顔料としては、基材
シートで説明したのと同様なものが用いられる。また、
トップシートには、必要に応じて着色以外の装飾処理を
施すこともできる。また、前記したのと同様な充填剤、
難燃剤等を必要に応じて添加する。
【0016】化粧シートが単層構成の場合は、紫外線吸
収剤を基材シート中に、また化粧シートが積層構成の場
合には、紫外線吸収剤をトップシート中にのみ、或いは
基材シートとトップシートの両方の中に添加する。紫外
線吸収剤として本発明では分子中にOH基を有する有機
系の化合物を使用する。例えば、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフ
ェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
類、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ter
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤類、或いは2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメ
トキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸
収剤類等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸
フェニル、4−t−ブチル−フェニル−サリシレート等
のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤が用いられる。そ
の他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又は
メタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等も用
いられる。これらの紫外線吸収剤の中でも、特にそれ自
体ポリオレフィン樹脂中からブリードし難い好ましいも
のとしては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビ
ス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)ベンゾトリ
アゾールである。なお、これら紫外線吸収剤の添加量
は、通常0.1〜5重量%程度である。
【0017】紫外線による各層の劣化をさらに防止し、
耐候性を向上させるためには、他の光安定剤としてラジ
カル捕捉剤も添加することが好ましい。このラジカル捕
捉剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル
−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
セバケート、その他、例えば特公平4−82625号公
報に開示されている化合物などのヒンダードアミン系ラ
ジカル捕捉剤、ピペリジル系ラジカル捕捉剤等が使用さ
れる。なお、ポリオレフィン中にヒンダードアミン系ラ
ジカル捕捉剤からなる光安定剤を添加する場合には、ポ
リオレフィン樹脂はもとより、ポリオレフィン樹脂シー
トに隣接するインキ層、接着剤層等の層にはポリウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等の分子
中に塩素原子を含まない樹脂を用いると耐候性向上の点
で良好である。もし、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、
塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂
を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれら樹脂から
脱塩素反応で塩化水素が発生し、これがヒンダードアミ
ン系ラジカル捕捉剤と反応してその作用を失活・阻害す
るため、耐候性が十分に向上しない。
【0018】また、基材シート、トップシートのいずれ
の場合においても、ポリオレフィン樹脂シートに対して
は、コロナ放電処理、オゾン吹付処理、プラズマ処理等
の手法によって、表面に水酸基、カルボキシル基等の極
性官能基を形成することが、該シートに隣接する表面層
等の層との易接着性を付与する上で好ましい。特に水酸
基、カルボキシル基のような活性水素原子を有する極性
官能基をポリオレフィン樹脂シート表面に付与すると、
表面層中のイソシアネート基のうち該シート表面に面し
た位置にあるものの一部が該シート表面の極性官能基と
ウレタン結合するため、該シートと表面層との接着力が
より向上する。
【0019】また、このような極性官能基の付与は、ポ
リオレフィン樹脂シートの裏面、或いは表裏両面に施す
こともでき、該シートに隣接する層との接着力の向上に
有効である。なお、このような極性官能基のポリオレフ
ィン樹脂表面への形成の程度は表面張力によって評価す
る。表面張力は38dyn/cm程度以上となるように
することが、易接着性の点で好ましい。
【0020】トップシートは、熔融押出し(エクストル
ージョン)コート、熱プレスを用いた融着によるラミネ
ートにより接着剤を用いずに直接基材シートに設けられ
るか、或いは、2液硬化型ウレタン樹脂、熔融押出しコ
ートされたポリエチレン等の接着剤により基材シート上
に積層する等して形成される。
【0021】さらに必要に応じて、化粧シートの最表
面、すなわち単層構成の化粧シートの場合には基材シー
ト表面に、また積層構成の化粧シートの場合にはトップ
シートの表面に、ヘアライン加工、サンドブラスト加
工、エンボス加工等により凹凸形状からなる凹凸模様を
形成する。
【0022】エンボス加工は、熱プレス方式の枚葉又は
輪転式エンボス機を用いて加熱軟化された樹脂シートの
表面にエンボス版を押圧して冷却し、該エンボス版表面
の形状を賦形することにより凹凸模様を形成する。エン
ボス加工により形成する凹凸模様の形状としては、木目
導管溝、木目木肌、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、
布帛の表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万
線条溝等を表現したもの、又はそれらを組み合わせたも
のが挙げられる。なお、トップシートを加熱軟化させて
エンボス加工すると、ポリオレフィン樹脂の少なくとも
結晶質部分はその冷却時に再結晶する。この時、結晶質
ポリオレフィン樹脂中の有機系紫外線吸収剤は結晶外に
析出する傾向が強い。そのため、エンボス加工によりト
ップシートの表面に凹凸模様を形成する態様は特に本発
明の効果が奏される。
【0023】また、この凹凸模様の凹部には必要に応じ
て公知のワイピング法により着色インキが充填される。
この着色インキとしては、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂その他常用のビヒクルに顔料又は
染料を加えたものを選択使用するが、ビヒクルは2液硬
化型の密着性、耐溶剤性の良好なものが好ましい。ワイ
ピングは、ドクターブレード法、ロールコート法等従来
から使用されているワイピング法のいずれによってもよ
い。すなわち、凹凸模様全面に着色インキを塗工し、し
かる後に凸部のインキを掻き採って凹部に着色インキを
残留せしめる。
【0024】表面層はエポキシ樹脂でも或る程度の効果
を期待できるが、本発明ではイソシアネート基を有する
樹脂を使用して形成する。この樹脂としては、2液硬化
型ウレタン樹脂、1液硬化型(湿気硬化型)ウレタン樹
脂等が挙げられる。表面層の厚さは0.5/100μ
m、通常は1〜10μm程度にする。
【0025】2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを
主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウ
レタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個
以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオ
ール等が用いられる。また、イソシアネートとしては、
分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソ
シアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4−
ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシア
ネート、或いは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジ
イソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシア
ネート等の脂肪族(乃至は脂環族)イソシアネートが用
いられる。或いはまた、上記各種イソシアネートの付加
体又は多量体を用いることもできる。例えば、トリレン
ジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート
の3量体(trimer)等がある。
【0026】なお、2液硬化型ウレタン樹脂の場合の好
ましい態様として、イソシアネート中のイソシアネート
基(−NCO基)の数(モル数)をそれと反応させるポ
リオールの水酸基(−OH基)の数(反応当量)よりも
多くし、ポリオールとイソシアネートとが反応した後で
も未反応のイソシアネート基を確実にしかも多数残留さ
せる態様がある。この場合、−NCO基数/−OH基数
の比は最大1.4程度までとする。
【0027】1液硬化型ウレタン樹脂は、分子末端にイ
ソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分とする
組成物である。前記プレポリマーは、通常は分子両末端
に各々イソシアネート基を1個以上有するポリイソシア
ネートプレポリマーであり、室温で固体の熱可塑性樹脂
の状態にあるものである。イソシアネート基同士が空気
中の水分により反応して鎖延長反応を起こして、その結
果、分子鎖中に尿素結合を有する反応物を生じて、この
尿素結合にさらに分子末端のイソシアネート基が反応し
て、ビウレット結合を起こして分岐し、架橋反応を起こ
す。
【0028】分子末端にイソシアネート基を有するプレ
ポリマーの分子鎖の骨格構造は任意であるが、具体的に
は、ウレタン結合を有するポリウレタン骨格、エステル
結合を有するポリエステル骨格、ポリブタジン骨格等で
ある。適宜これら1種又は2種以上の骨格構造を採用す
る。なお、分子鎖中にウレタン結合がある場合は、この
ウレタン結合とも末端イソシアネート基が反応して、ア
ロファネート結合を生じて、このアロファネート結合に
よっても架橋反応を起こす。
【0029】紫外線吸収剤として分子中にOH基を有す
る有機系のものを使用し、表面層はイソシアネート基を
有する樹脂を使用して形成する。このような組合せにし
ておくことにより、基材シート又はトップシート中の紫
外線吸収剤がブリードアウト(滲出)して表面層に入る
と、その紫外線吸収剤のOH基と表面層中のイソシアネ
ート基とがウレタン結合し、表面層中に捕捉されるの
で、紫外線吸収剤の経時的なブリードアウトが防止され
る。特に、有機系の紫外線吸収剤がブリードアウトしや
すいポリオレフィン樹脂の場合に有効である。
【0030】本発明の化粧シートの裏面には、必要に応
じて、化粧シートと基板(被着体)との接着性をより向
上させるため、易接着プライマーを形成してもよい。易
接着剤プライマーの樹脂系としては、表面層の説明のと
ころで列記した2液硬化型ウレタン樹脂等が用いられ
る。特に、基材シートとしてポリオレフィン樹脂を用い
る場合には、基材シート裏面に前記の如く水酸基等の極
性官能基を付与し、易接着プライマーとして2液硬化型
ウレタン樹脂等のイソシアネートを含むものを用いる
と、易接着プライマーの基材シートへの接着力はより強
力になる。また、一般に業界では、木質系被着体にシー
トを貼る接着剤として酢酸ビニル系樹脂を用いるが、こ
の場合に該接着剤とも強力な密着力を得る好ましい態様
としては、ポリオレフィン樹脂基材シート裏面に水酸
基、カルボキシル基等の活性水素含有極性官能基を付与
し、その表面に易接着プライマーとして、塩化ビニル−
酢酸ビニル−マレイン酸共重合体に架橋剤(硬化剤)と
してイソシアネートを添加したものを用いることが挙げ
られる。このようにすると、易接着プライマー自体がウ
レタン結合で架橋して強固な層になると共に、易接着プ
ライマー層中のイソシアネートの一部が基材シート裏面
の極性官能基とウレタン結合で強固に接着する。その
上、易接着プライマー中の塩化ビニル及び酢酸ビニル成
分によって、酢酸ビニル系樹脂接着剤とも強固に接着す
る。それによって、化粧シートは木質基材と強固に接着
する。なお、上記の樹脂系の易接着プライマーは比較的
ブロッキング(化粧シートを重ね置きしたり、ロールに
巻き取ったりしたときに易接着プライマーと化粧シート
表面とが接着してしまうこと)が生じ易い。これを防ぐ
ために、粒径0.01〜5μm程度のシリカ、炭酸カル
シウム、沈降性硫酸バリウム等の1種又は2種以上を5
〜80重量部程度添加する。
【0031】化粧シートを接着積層すべき基板(被着
体)の素材は、石膏、硅酸カルシウム、セメント(AL
C、GRC、パルプセメント、スラグセメント等)、セ
ラミックス(陶磁器、ガラス等)、金属(鉄、アルミニ
ウム、銅等)、木材(単板、合板、MDF等繊維板、パ
ーチクルボード等)、樹脂(ポリプロピレン、塩化ビニ
ル樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂等)と任意であ
る。或いはこれらの積層体でもよい。基板の形状は、平
板、曲面板等であり、厚さは用途に応じて適宜選定する
が、通常1〜20mm程度である。これらの基板に化粧
シートを接着積層するには、公知の接着方法、接着剤を
用いる。例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、酢酸ビニル
系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂系か
らなる接着剤を用いて化粧シートを基板に接着する。得
られた化粧板は、さらに所定の形状・寸法に切断して、
Vカット加工等公知の加工法によって、扉、窓枠等の建
具、床板、天井板、家電製品のキャビネット、家具、車
輛や船舶等の乗物の内装材等に用いられる。
【0032】
【実施例】(実施例1)図1に示す単層構成の化粧シー
トを作製した。まず、プロピレン成分の含有量が90重
量%で、エチレン及びブテン1の含有量が計10重量%
からなる、プロピレン−エチレン−ブテン1共重合体を
主成分とし、これに分子中に水酸基を持ったベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ
−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェ
ニル)ベンゾトリアゾールを0.8重量%、ヒンダード
アミン系ラジカル捕捉剤を0.4重量%、エルカ酸アミ
ドからなる滑剤を500ppm添加ししものを130μ
mの厚さで熔融押出してシート化し、これで得られた透
明無色シートを基材シート1として用意した。
【0033】この基材シート1の表裏両面にコロナ放電
処理を施して、表裏両面各面の表面張力が48dyn/
cmとなるように活性水素含有官能基を形成せしめた
後、その裏面側にプライマー層を設け、その上から絵柄
印刷層2aと全面ベタ印刷層2bを順次印刷し、杉木目
の柾目模様柄をした印刷インキ層2を形成して装飾処理
を施した。プライマー層は、2液硬化型ポリエステル
(ポリエステルウレタン)樹脂インキで、主剤のポリエ
ステルポリオール100重量部に硬化剤として1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート6重量部を加えたイン
キを使用した。また、全面ベタ印刷には、バインダーと
して2液硬化型アクリルウレタンインキ(主剤であるア
クリルポリオール100重量部に硬化剤として1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を加えたも
の)を用い、これに顔料として二酸化チタン、カーボン
ブラック、弁柄、黄鉛を加えたインキを使用し、絵柄印
刷には、バインダーとして塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体とアクリル樹脂との1対1重量比の混合物を用い、
これに顔料として弁柄とカーボンブラックを主体とした
ものを添加してなるインキを使用した。
【0034】続いて、グラビアロールコートにより基材
シート1の表面側に表面層3を形成して化粧シートを作
製した。使用した樹脂は、アクリルポリオールからなる
主剤100重量部に1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート(分子中にイソシアネート基を有する)硬化剤1
2重量部を加えたものである。表面層の厚さは3μmと
した。
【0035】(実施例2)図2に示す積層構成の化粧シ
ートを作製した。まず、弁柄、黄鉛、フタロシアニンブ
ルー、二酸化チタンを主成分とする白色顔料で不透明黄
褐色に着色したポリエチレン系熱可塑性エラストマー
(高密度ポリエチレン60重量部と、水素添加スチレン
−ブタジエンゴム30重量部と、炭酸カルシウム粉末1
0重量部からなる)からなる厚さ100μmのシートを
基材シート11に用い、その基材シート11の表裏両面
にコロナ放電処理を施し、表裏各面の表面張力を46d
yn/cmとなるように活性水素原子含有極性官能基を
付与した。次いで、その表面に実施例1と同じインキに
てプライマー層を設けてから、全面ベタ印刷層12aと
絵柄印刷層12bを順次印刷し、欅木目の板目柄模様を
した印刷インキ層12を有する印刷シートを作製した。
全面ベタ印刷と絵柄印刷にはそれぞれ実施例1と同じイ
ンキを使用した。さらに、該基材シート11の裏面に、
易接着プライマー層13を形成した。用いた易接着プラ
イマーの組成は、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸
共重合体と、2,4−トリレンジイソシアネートと、粒
径3.5μmのシリカと、粒径0.5μmの沈降性硫酸
バリウムとからなり、シリカと硫酸バリウムは計70重
量部とした。また、易接着プライマー層の厚さは2μm
とした。
【0036】次に、結晶質のアイソタクチックポリプロ
ピレンをハードセグメント(75重量部)とし、これに
非晶質のアタクチックポリプロピレンをソフトセグメン
ト(25重量部)として混合してなるポリプロピレン系
熱可塑性エラストマー(出光石油化学工業製「E−26
00」)に、分子中に水酸基を持ったベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤(旭電化工業製「LA−36」)を
0.8重量%、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤(旭
電化工業製「LA−62」)を0.4重量%、エルカ酸
アミドからなる滑剤を500ppm添加したものを80
μmの厚さで熔融押出してシート化とし、これをトップ
シート14に用いた。そして、このトップシート14を
ドライラミネートにより印刷シートに貼り合わせた。ド
ライラミネート用の接着剤14には、ポリエステルポリ
オールの主剤100重量部に1,6−ヘキサメチレンジ
イソシアネート系の硬化剤10重量部を加えた2液硬化
型ウレタン樹脂を使用し、これを15g/m2 の厚さで
塗工した。
【0037】次いで、加熱軟化せしめたトップシート1
4にエンボス加工で木目導管模様の凹凸を形成してか
ら、その凹部にワイピング処理によりインキ16を充填
した。ワイピングには2液硬化型ウレタン系樹脂(アク
リルポリオールの主剤100重量部に1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート系の硬化剤を10重量部を混
合、顔料としてカーボンブラックと弁柄を添加)を使用
した。そして最後に、グラビアロールコートによりトッ
プシート14の上に表面層17を形成して化粧シートを
作製した。表面層17に使用した樹脂、膜厚は、実施例
1で使用したのと同じものである。
【0038】(比較例1,2)実施例1と実施例2にお
いて、最表面の表面層を形成しない以外は同様にしてそ
れぞれ化粧シートを作製した。
【0039】(評価)上記の実施例1,2と比較例1,
2で作製したそれぞれの化粧シートに対し、カーボンア
ーク燈型サンシャインウェザオメータで、ブラックパネ
ル温度が63℃、降雨時間が120分中18分の条件下
にて、1000時間照射した後において評価を行った。
【0040】耐候性評価として、実施例1,2と比較例
1,2のすべての化粧シートについて、表面層の変色、
亀裂、表面層の剥離等の外観変化を目視で観察した。ま
た、実施例2と比較例2の化粧シートについて、耐候性
試験後の基材シートとトップシートの密着力を180度
ピーリング試験にて測定した。具体的には、幅1inc
hに切り抜いた化粧シートのサンプルを、幅方向と直交
する方向に且つ各層の引張方向が180度になるよう
に、引張速度50mm/分、雰囲気温度20℃の条件で
引っ張って層間界面の剥離時の張力を測定した。
【0041】その結果、表面層を設けない比較例1,2
の化粧シートはともに外観変化としてトップシート面に
紫外線吸収剤の滲出に起因する白化を生じた。また、層
間接着力は、比較例2の化粧シートでは320g/in
ch幅に低下したのに対し、同じ層構成の上に表面層を
設けた実施例2の化粧シートは、層間接着力が通常要求
される値(2kg/inch幅)よりも強く、2.3k
g/inch幅となった。また、実施例1,2の化粧シ
ートは外観についても、ともに白化がなく、また表面層
のトップシートからの剥離、脱落、亀裂ともに無く、耐
候性も良好であった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、装飾処
理を施された少なくとも結晶質部分を含むポリオレフィ
ン樹脂からなる基材シートの上に表面層を積層してなる
単層構成の化粧シート、或いは、装飾処理を施された基
材シートと、該基材シートの上に積層された少なくとも
結晶質部分を含む透明ポリオレフィン樹脂からなるトッ
プシートと、該トップシートの上に設けられた表面層と
を備えた積層構成の化粧シートにおいて、少なくとも
面層に隣接するシートに分子中に水酸基を有する有機系
紫外線吸収剤を添加するとともに、表面層を分子中に
ソシアネート基を有する1液硬化型ウレタン樹脂又は2
液硬化型ウレタン樹脂から構成し、有機系紫外線吸収剤
の水酸基と表面層中のイソシアネート基とをウレタン結
合させて表面層中に捕捉することにより、紫外線吸収剤
のブリードアウトを防止する機能を持たせたので紫外
線吸収剤が減少することなく、化粧シートの耐候性が維
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧シートの一形態を示す断面図
である。
【図2】本発明に係る化粧シートの一形態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 印刷インキ層 2a 絵柄印刷層 2b 全面ベタ印刷層 3 表面層 11 基材シート 12 印刷インキ層 12a 全面ベタ印刷層 12b 絵柄印刷層 13 易接着プライマー層 14 トップシート 15 接着剤 16 インキ 17 表面層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絵柄インキ層又は金属薄膜が一方の面上
    に施された少なくとも結晶質部分を含む透明ポリオレフ
    ィン樹脂からなる基材シートにおける該絵柄インキ層又
    は金属薄膜が施されていない面上に直接表面層を積層し
    てなる化粧シートにおいて、前記基材シートに分子中に
    水酸基を有する有機系紫外線吸収剤を添加するととも
    に、前記表面層を、ポリオールを主剤としイソシアネー
    トを架橋剤とする2液硬化型ウレタン樹脂であって、該
    イソシアネート中のイソシアネート基の数がポリオール
    の水酸基の数より多く、−NCO基数/−OH基の比が
    1.4までの2液硬化型ウレタン樹脂から構成し、有機
    系紫外線吸収剤の水酸基と表面層中のイソシアネート基
    とをウレタン結合させて表面層中に捕捉することによ
    り、紫外線吸収剤のブリードアウトを遮断する機能を持
    たせたことを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 装飾処理を施された基材シートと、該基
    材シートの上に2液硬化型ウレタン樹脂接着剤を介して
    ドライラミネートされた少なくとも結晶質部分を含む透
    明ポリオレフィン樹脂からなるトップシートと、該トッ
    プシートの上に直接設けられた表面層とを備えた化粧シ
    ートにおいて、前記トップシートに分子中に水酸基を有
    する有機系紫外線吸収剤を添加するとともに、前記表面
    層を、ポリオールを主剤としイソシアネートを架橋剤と
    する2液硬化型ウレタン樹脂であって、該イソシアネー
    ト中のイソシアネート基の数がポリオールの水酸基の数
    より多く、−NCO基数/−OH基の比が1.4までの
    2液硬化型ウレタン樹脂から構成し、有機系紫外線吸収
    剤の水酸基と表面層中のイソシアネート基とをウレタン
    結合させて表面層中に捕捉することにより、紫外線吸収
    剤のブリードアウトを遮断する機能を持たせたことを特
    徴とする化粧シート。
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