JP3083040U - 加飾シート - Google Patents

加飾シート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂の裏面シートと表面シート間に
装飾層と接着剤層を持つ加飾シートにて、低コスト、生
産性を維持しつつ、鏡面性、塗装感が得られ、且つ耐擦
傷性、耐薬品性等の表面物性も得られる様にする。 【解決手段】 加飾シートSは、厚さ40〜80μmの
ポリオレフィン系樹脂シートによる裏面シート1上に、
2液硬化型ウレタン樹脂の硬化物による接着剤層2、装
飾層3、厚さ90〜130μmの透明な2軸延伸ポリエ
ステル樹脂シートによる表面シート4が積層された構成
とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、被着体に貼着して被着体表面を加飾する用途に用いる加飾シートに 関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、住宅内装材、キッチン扉表面材、キッチンバックパネル、 浴室壁面材等の用途で、被着体の表面に加飾シートを貼り合わせた加飾物品が、 広く使われている。この様な加飾シートとしては、用途に応じて、紙系、樹脂系 、金属系等からなる基材シートに絵柄印刷層等の装飾層を適宜形成する等したシ ートが使用されている。
【0003】 そして、表面の透明性、装飾層の耐摩耗性が必要な場合には、装飾層の表面側 は、透明な熱可塑性樹脂からなる表面シートを設けたりする。一方、加飾シート 裏面側に装飾層が露出していると、加飾シート貼着時等のシート取り扱い時に装 飾層が傷付くので、装飾層保護等の目的で、熱可塑性樹脂からなる裏面シートを 設けたりする。なお、裏面シートは、被着体表面色等の隠蔽目的で着色隠蔽性と することもある。
【0004】 この様な、装飾層を裏面シートと表面シートとで挟んだ構成の加飾シートを製 造するには、装飾層は表面シート裏面、或いは裏面シート表面等に印刷等で形成 後、どちらかのシートの貼り合わせ面に接着剤を塗布後、その溶剤分を加熱乾燥 した状態で、接着剤の熱融着による初期接着する所謂ドライラミネーション法に よって製造することができる。
【0005】 また、表面艶が無い加飾シートでは、意匠性が単一になり易く、塗装感、高級 感に欠ける。そこで、表面艶として鏡面性を付与する場合には、表面シートとし ては、鏡面性、透明性に優れている他に更に、耐擦傷性、耐薬品性等の表面物性 にも優れている点で、例えば、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート等の ポリエステル樹脂シート等が使用されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、表面シートに2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート等の ポリエステル樹脂シートを用いたとしても、必ずしも、優れた鏡面性は得られな い事があった。例えば、微妙に表面が凸凹面となり、表面に映った像が歪んで見 えることがあった。表面凹凸には接着剤(層)にできる厚みムラも影響するが、 特に、被着体の加飾シート貼着面の凹凸が大きい場合は、その凹凸が加飾シート 表面にまで影響する為に、顕著であった。
【0007】 この様な鏡面性低下の問題は、表面シートに2軸延伸ポリエステル樹脂シート を用い、なお且つ、その厚さを厚く、例えば350μm以上にすれば解決するこ ともあるが、そうなると、シートが高価となる為に、工業製品としての商品価値 が低下してしまう。また、加飾シートを巻き取ったロールの1巻当たりの巻数が 少なく、ロール交換が頻繁になり、その分、連続帯状のシートの最初と最後の使 用できない部分のロスの割合が多くなり、商品コスト高の要因となる。また、装 置的にも、大ロール径のロールを取り扱える様にするには、設備費の増加にもな る上、ラミネート後の不要部分の加飾シートを取り除くトリミング加工等の後工 程にも、厚みが厚くなった分、それ相応の設備が必要となる。さらに、冬場は、 加飾シートが冷たくなっており、加飾シートに塗工した接着剤が、厚みの厚い加 飾シートの冷熱で冷やされる為、被着体との密着性が低下する。この様に、表面 シートの厚みは厚いほど良いのだが、現実的には、上記の如き、コスト、生産性 等の種々の問題があり、なるべく薄い表面シートを使うのが好ましかった。しか し、一方では、上記の如く、厚みが薄くなると、鏡面性が十分に得られなかった 。
【0008】 すなわち、本考案の課題は、コストを抑えつつ且つ生産性への支障無く、貼着 する被着体表面の凹凸が表面の鏡面性に悪影響せず、優れた鏡面性と共に、塗装 感も得られ、耐擦傷性、耐薬品性等の表面物性も得られる加飾シートを提供する ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決すべく、本考案の加飾シートでは、裏側から順に、熱 可塑性樹脂シートから成る裏面シート、接着剤層、装飾層、透明な熱可塑性樹脂 シートから成る表面シートが積層されて成る加飾シートにおいて、裏面シートが 厚さ40〜80μmのポリオレフィン系樹脂シートから成り、接着剤層が2液硬 化型ウレタン樹脂の硬化物から成り、且つ表面シートが厚さ90〜130μmの 2軸延伸ポリエステル樹脂シートから成る構成とした。
【0010】 この様な構成とすることで、コストを抑えつつ且つ生産性への支障無く、貼着 する被着体表面の凹凸が表面の鏡面性に悪影響しない様にできる。従って、低コ ストで且つ生産性良く、鏡面性に優れた加飾物品を得られる加飾シートとなる。 また、鏡面性の他、表面の塗装感も得られる上、耐擦傷性、耐薬品性等の表面物 性にも優れる。また、裏面シートと表面シートとの密着性も良好な加飾シートと なる。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本考案について、実施の形態を詳述する。
【0012】 〔概要〕 先ず、図1は、本考案の加飾シートSを示す断面図である。同図の如く、本考 案の加飾シートSは、裏側から順に、熱可塑性樹脂シートから成る裏面シート1 、接着剤層2、装飾層3、透明な熱可塑性樹脂シートから成る表面シート4が積 層されて成り、且つ裏面シート1が厚さ40〜80μmのポリオレフィン系樹脂 シートから成り、接着剤層2が2液硬化型ウレタン樹脂の硬化物から成り、表面 シート4が厚さ90〜130μmの2軸延伸ポリエステル樹脂シートから成る構 成の加飾シートである。
【0013】 以下、各層毎について更に詳述する。
【0014】 〔裏面シート〕 裏面シート1には、厚さが40〜80μmの範囲のポリオレフィン系樹脂シー トを用いる。ポリオレフィン系樹脂シートは、各種樹脂の中でも安価であり好適 である。また、裏面シートを着色する場合にも好適である。
【0015】 上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプ ロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体 、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリ メチルペンテン、オレフィン系エラストマー、アイオノマー等が使用される。
【0016】 裏面シートの厚みは、前記表面シートの特定厚みに於いて、40μm〜80μ mの範囲が好ましく、この範囲よりも薄すぎると、鏡面性が低下し、逆に、この 範囲よりも厚くなると、鏡面性の向上効果が飽和する上、コスト高となってしま う。裏面シートの厚みのみ上記特定範囲を満足させても、表面シートの厚みも本 発明で規定する特定厚み範囲としないと、生産性、コスト等と両立する条件での 優れた鏡面性は得られない。
【0017】 なお、裏面シート中には、必要に応じ適宜、充填剤、発泡剤、難燃剤、酸化防 止剤等の公知の各種添加剤を添加しても良い。
【0018】 〔表面シート〕 一方、表面シート4には、厚さが90〜130μmの透明な2軸延伸ポリエス テル樹脂シートを用いる。表面シートには、この様な2軸延伸ポリエステル樹脂 シートを用いるのが、鏡面性の他、透明性、耐汚染性、耐薬品性、コスト等の点 で好ましい。
【0019】 上記ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が使用される。代表的に は、ポリエチレンテレフタレートが使用される。 なお、表面シートは透明であれば、公知の着色剤添加で着色されていても良い 。
【0020】 表面シートの厚みは、前記裏面シートの特定厚みに於いて、90〜130μm の範囲が好ましく、この範囲よりも薄すぎると、鏡面性が低下し、逆に、この範 囲よりも厚くなると、鏡面性の向上効果が飽和する上、コスト高となってしまう 。表面シートの厚みのみ上記特定範囲を満足させても、裏面シートの厚みも本発 明で規定する特定厚み範囲としないと、生産性、コスト等と両立する条件での優 れた鏡面性は得られない。
【0021】 なお、表面シート中には、必要に応じ適宜、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、滑 剤、耐候剤等の公知の各種添加剤を添加しても良い。特に、表面シートは加飾シ ート表側となるので、耐候(光)性向上が要求される用途では、ベンゾトリアゾ ール系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤のいずれか片方、好まし くは両方を耐候剤として添加して、耐候(光)性を向上させる事が好ましい。添 加量は両者ともに各々通常0.1〜5質量%の範囲である。これら耐候剤は、も ちろん、裏面シートにも使用できる。
【0022】 なお、表面シート、裏面シート、或いは装飾層面には、他層との接着性向上が 必要な場合は、易接着処理を行っても良い。易接着処理としては、コロナ放電処 理、プラズマ処理、易接着層(プライマー層或いはアンカー層ともいう)形成等 の公知の処理を適宜用いる。なお、易接着層としては、アクリル樹脂、ポリエス テル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂及びそれらの混合物等が使用できる。
【0023】 〔接着剤層〕 接着剤層2は、2液硬化型ウレタン樹脂の硬化物から構成する。接着剤層をこ の様な構成とすることで、間に装飾層を挟んで、裏面シートにポリオレフィン系 樹脂の裏面シートを、表面シートには2軸延伸ポリエステル樹脂の表面シートを 用いた構成にて、両シートの密着が良く、加飾シートの層間密着性を良くできる 。この接着剤層は、裏面シートと、装飾層を形成後の表面シートとを、2液硬化 型ウレタン樹脂の接着剤を間に挟んでドライラミネーション法で積層後、該接着 剤を硬化させる事で形成することができる。接着剤は、ロールコート等の公知の 塗工法によって貼り合わせ面である表面シート裏面(装飾層形成済面)側、裏面 シート表面側、あるいはこれら両方に施せば良い。なお、接着剤層は、例えば後 述する絵柄インキ層で列記の如き公知の着色剤を添加して着色しても良い。例え ば、光輝性顔料(メタリック顔料)等も添加できる。
【0024】 なお、2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを主剤としポリイソシアネート を架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂であるが、ポリオールとしては、分子中 に2個以上の水酸基を有する化合物、例えばポリエチレングリコール、ポリプロ ピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテ ルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール等が用い られる。また、ポリイソシアネートは、分子中に2個以上のイソシアネート基を 有する化合物、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシ アネート、ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ アネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシ アネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ ンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニル メタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートが用いられ る。或いはまた、ポリイソシアネートとしては、上記各種ポリイソシアネートの 付加体又は多量体、例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイ ソシアネート3量体(trimer)等も用いられる。
【0025】 〔装飾層〕 装飾層3は、絵柄等を付与する為に、絵柄印刷層、金属薄膜層等として、表面 シート4の裏側面に形成する。装飾層は、表面シート4と裏面シート1とで表裏 両側から挟まれて、加飾シートの表裏両面から保護される。
【0026】 絵柄印刷層の形成は、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷 、活版印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インクジェット印刷、転写印刷等の公知 の印刷法で形成できる。なお、装飾層の柄が全面ベタの場合には、ロールコート 等の公知の塗工法で形成することもできる。
【0027】 なお、装飾層の絵柄は、例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模 様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、各種抽象模様 、或いは全面ベタ等である。
【0028】 また、絵柄印刷層に用いるインキ(或いは塗料、以下同様)としては、公知の ものを使用することができる。例えば、インキのバインダーの樹脂としては、塩 素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエス テル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル −酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、2液硬化型等のポ リウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、或いは、紫外線や電子線等 の電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を使用することが できる。また、インキの着色剤としては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、 黄鉛、群青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドン、イソインドリノン 、フタロシアニンブルー等の有機顔料、二酸化チタン被覆雲母の箔粉等の光輝性 顔料、或いは、その他染料等を用いる。
【0029】 なお、装飾層としての金属薄膜層は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の 金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜し形成する。金属薄膜層 は、部分的にパターン状に或いは全面に設ける。
【0030】 〔加飾シートの被着体への貼着〕 なお、本加飾シートは、各種被着体に貼着して、被着体表面を加飾する用途に 使用される。加飾シートを被着体に貼着する方法は、特に制限は無く、例えば、 接着剤を間に介して被着体に加圧ローラーで加圧して積層する方法等の、従来公 知の各種貼着法を適宜採用すれば良い。ここで、図2の断面図は、基材Bとなる 被着体上に、図1の如き本考案の加飾シートSが接着剤5を間に介して貼着され た構成の加飾物品Mの一例である。
【0031】 また、加飾シートを被着体に接着する為の接着剤も、被着体の材質等に応じて 、従来公知の接着剤を適宜使用することができる。但し、好ましくは、初期接着 が早く、接着剤層厚みムラによる加飾シート表面外観の鏡面性の低下が起こり難 いものが好ましい。更に、溶剤乾燥が不要で、環境対応、生産性が良いものが好 ましく、この様な観点からは、熱融着型接着剤の中でも、溶剤乾燥型接着剤より は、ホットメルト型接着剤の方が好ましい。ホットメルト接着剤としては、例え ば、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重 合体、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂等を用いた接着剤が挙げられる 。さらに、接着後の密着の耐久性の点では、反応性ホットメルト型接着剤が好ま しい。反応性ホットメルト型接着剤としては、例えば、湿気硬化型ウレタン樹脂 による接着剤がある。なかでも、特に結晶性タイプは低温での動きが無く、被着 体に加飾シートを貼着直後の冷却で外観(鏡面性)が安定化し易い点で、好まし い。また、該結晶性タイプの結晶化温度は、加飾シート貼着時の加飾シート(接 着剤)加熱温度が、通常40〜70℃であるかことから、好ましくは40〜60 ℃以下が上記した外観安定性の点で好ましい。
【0032】 なお、上記の如き、湿気硬化型ウレタン樹脂による結晶性タイプの反応性ホッ トメルト型接着剤としては、例えば、ポリオール成分に常温で結晶性の固体のポ リエステルポリオールを用い、ポリイソシアネート成分に4,4−ジフェニルメ タンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等からなるポリイソシアネー トを用いた、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー等が使用できる。
【0033】 なお、加飾シートの貼着対象となる被着体としては、該加飾シートを貼着でき る物であれば、形状(代表的には板状)、材質等、特に制限は無い。
【0034】 例えば、被着体の具体例としては、各種材質からなる平板、曲面板等の板材、 立体形状物品、シート(或いはフィルム)等である。例えば、木材単板、木材合 板、パーティクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木質繊維板等の板材や立 体形状物品等として用いられる木質板素材、鉄、アルミニウム等の板材、立体形 状物品或いはシート等として用いられる金属素材、ガラス、陶磁器等のセラミッ クス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気泡コンクリート)板等の 非陶磁器窯業系材料等の板材や立体形状物品等として用いられる窯業系素材、ア クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン等のポリオ レフィン系樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体) 樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース系樹脂、ゴム等の板材、立 体形状物品或いはシート等として用いられる樹脂素材、或いは、専らシートとし て用いられる上質紙、和紙等の紙、炭素、石綿、ガラス、合成樹脂等の繊維から なる不織布または織布、或いは、これら2種以上の素材を複合した素材、例えば 、板材や立体形状物品等として用いられる、木粉プラスチック、紙粉プラスチッ ク、或いは、ガラス繊維等の繊維で不飽和ポリエステル樹脂を強化したものが代 表的であるFRP(繊維強化プラスチック)等の複合(素)材、あるいはこれら の組合わせが挙げられる。
【0035】 〔加飾シートの用途〕 本考案の加飾シートの用途、つまり、本加飾シートを各種被着体に貼着して得 られる加飾物品の用途としては、特に制限は無い。例えば、壁、床、天井等の建 築物の内装材、外壁、屋根、扉外面、窓枠等の建築物の外装材、箪笥、棚、机等 の家具の表面材、回縁、幅木、扉枠等の造作部材、テレビ受像機等の電気機器の 筐体(キャビネット)、冷蔵庫の扉等の家電製品の表面材、自動車、電車、船等 の乗物内装材等である。 但し、優れた鏡面性、透明性、また耐擦傷性、耐薬品性等の表面物性を活かせ る用途が好適であり、その幾つかを例示すれば、住宅内装材、キッチン扉表面材 、キッチンバックパネル、浴室壁面材、或いは、棚、机等の家具の表面材、テレ ビ受像機の筐体(キャビネット)、冷蔵庫の扉等が挙げられる。
【0036】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本考案を更に詳述する。
【0037】 〔実施例1〕 先ず、厚さ125μmの無着色透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシ ートからなる連続帯状の表面シート4の裏側とする面に、装飾層3として、石目 柄の絵柄印刷層をグラビア印刷で形成して印刷シートとした。次に、該印刷シー トの印刷面に、ドライラミネーション用の2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤を施 した後、チタン白を主体とする着色顔料添加で白色に着色不透明とした厚さ60 μmのポリプロピレン系のポリオレフィン系樹脂シートからなる連続帯状の裏面 シート1を、ドライラミネーション法によって貼り合わせ、図1の如き加飾シー トSを作製した。 なお、各実施例及び比較例の裏面シートと表面シートの厚みと、鏡面性能は、 表1に纏めて示す。
【0038】 〔実施例2〕 実施例1において、表面シートの厚みを125μmから100μmに変更した 他は、実施例1と同様にして加飾シートを作製した。
【0039】 〔比較例1〕 実施例1において、表面シートの厚みを125μmから50μmに変更した他 は、実施例1と同様にして加飾シートを作製した。
【0040】 〔比較例2〕 実施例1において、表面シートの厚みを100μmに変更し、且つ裏面シート の厚みを120μmに変更した他は、実施例1と同様にして加飾シートを作製し た。
【0041】 〔比較例3〕 実施例1において、表面シートの厚みを75μmに変更し、且つ裏面シートの 厚みを120μmに変更した他は、実施例1と同様にして加飾シートを作製した 。
【0042】 〔比較例4〕 実施例1において、表面シートの厚みを50μmに変更し、且つ裏面シートの 厚みを120μmに変更した他は、実施例1と同様にして加飾シートを作製した 。
【0043】 〔性能評価〕 各実施例及び比較例の加飾シートの各々について、鏡面性を評価すべく、加飾 シートの裏面に、ウレタン樹脂系の湿気硬化型反応性ホットメルトタイプの接着 剤5を厚み80μmとなる様に塗布し接着剤を非接触型ヒータで加熱活性化した 状態で、被着体となる基材Bとして、表面を研磨後、シーラー処理したスレート 板に、ラミネートローラで押圧して貼り付けて、図2の如き加飾物品Mを作製し た。 そして、得られた加飾物品の表面の鏡面性を目視で評価した。なお、表1中、 鏡面性の評価は、◎は極めて良好、○は良好、△はやや不良、×は不良である。
【0044】
【表1】
【0045】 表1の如く、本考案による各実施例の加飾シートは、その鏡面性が、いずれも 満足できるものであった。しかし、裏面シートと表面シートの各厚み条件を両方 とも満足しない各比較例は、鏡面性が不十分であった。
【0046】
【考案の効果】
本考案の加飾シートによれば、コストを抑えつつ且つ生産性への支障無く、貼 着する被着体表面の凹凸が表面の鏡面性に悪影響しない。従って、低コストで且 つ生産性良く、優れた鏡面性を加飾物品に付与できる加飾シートとなる。また、 鏡面性の他、表面の塗装感も得られる上、耐擦傷性、耐薬品性等の表面物性にも 優れる。また、裏面シートと表面シートとの密着性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の加飾シートの一形態を例示する断面
図。
【図2】本考案の加飾シートを用いて得られる加飾物品
の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 裏面シート 2 接着剤層 3 装飾層 4 表面シート 5 接着剤 B 基材(被着体) M 加飾物品 S 加飾シート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏側から順に、熱可塑性樹脂シートから
    成る裏面シート、接着剤層、装飾層、透明な熱可塑性樹
    脂シートから成る表面シートが積層されて成る加飾シー
    トにおいて、裏面シートが厚さ40〜80μmのポリオ
    レフィン系樹脂シートから成り、接着剤層が2液硬化型
    ウレタン樹脂の硬化物から成り、且つ表面シートが厚さ
    90〜130μmの2軸延伸ポリエステル樹脂シートか
    ら成る、加飾シート。
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