JPH10234373A - β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素をコードする遺伝子 - Google Patents

β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素をコードする遺伝子

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JPH10234373A
JPH10234373A JP9045087A JP4508797A JPH10234373A JP H10234373 A JPH10234373 A JP H10234373A JP 9045087 A JP9045087 A JP 9045087A JP 4508797 A JP4508797 A JP 4508797A JP H10234373 A JPH10234373 A JP H10234373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、β−ガラクシド−α2,6−シア
ル酸トランスフェラーゼ活性を有するタンパク質をコー
ドする新規遺伝子を提供する。 【解決手段】 本発明の遺伝子は、配列番号1のアミノ
酸配列または配列番号1のアミノ酸配列に1若しくは複
数のアミノ酸残基が欠失、置換または付加されたアミノ
配列を有し、かつβ−ガラクシド−α2,6−シアル酸
トランスフェラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るものである。本発明はさらに、該遺伝子を用いた、β
−ガラクシド−α2,6−シアル酸トランスフェラーゼ
タンパク質の発現ベクター、宿主細胞および組換えタン
パク質も提供する。本発明の遺伝子によってコードされ
る酵素のアミノ酸配列は、従来知られているシアル酸転
移酵素のものと相同性は無く、また、膜結合領域も従来
知られている酵素とは異なりC末端に存在している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、β−ガラクトシド
−α2,6−シアル酸転移酵素をコードする新規遺伝子
に関する。
【0002】本発明はさらに、新規シグナルペプチドを
コードする遺伝子に関する。
【0003】
【従来技術】近年、動物細胞における糖タンパク質、糖
脂質などの複合糖質が有する生物活性が次々と明らかに
され、複合糖質における糖鎖の重要性が認識されつつあ
る。複合糖質の糖鎖の非還元末端に存在することの多い
糖としてシアル酸が挙げられるが、糖鎖の持つ生理機
能、生物学的意識が重要視される中でこのシアル酸はと
りわけ多くの機能を有していると考えられる。しかしな
がら、その化学合成、特にシアル酸をオリゴ糖、複合糖
質糖鎖などの糖鎖に付加する反応は困難であるため、方
法が非常に簡便で、かつ副反応を生じることなく高収率
で合成を可能にする酵素法が注目されている。
【0004】現在市販されているシアル酸転移酵素は、
ラット、ブタ、ヒト等の動物の顎下腺、肝臓などの臓器
から取得された酵素である(Poulson et al. J.Biol.Ch
em.2 52, 2356-2362 (1977), Weinstein et al. J.Biol.
Chem. 257, 13835-13844(1982), Miyagi et al. Eur.J.
Biochem.126 253-261 (1982))。これらの動物由来の酵
素は精製が困難で大量に得られないため非常に高価であ
り、さらには酵素としての安定性が悪いという問題を有
している。
【0005】そこで、本発明者らは大量供給可能なシア
ル酸転移酵素の開発を目的として、まずシアル酸転移酵
素活性を有する細菌の探索を行った結果、目的の活性を
有する海洋性細菌フォトバクテリウム ダムセーラ(Ph
otobacterium damsela)JT0160(以下、本明細書
中「JT0160」と言う)を見いだした。またJT0
160の生産するシアル酸転移酵素0160(以下、
「ST0160」と言う)を電気泳動的に単一にまで精
製した。さらに、本酵素の結合様式を解析し、ST01
60が糖鎖中の非還元末端に存在するガラクトースの6
位にα2−6結合でシアル酸を転移するβ−ガラクトシ
ド−α2,6−シアル酸転移酵素であることを明らかに
した(特開平8−154673号公報)。これにより、
ST0160の生産菌であるJT0160を培養するこ
とにより、シアル酸転移酵素を大量に生産することが可
能となった。しかしながら、この方法の場合、本酵素が
膜結合型酵素であるために精製の際に界面活性剤を添加
する必要があり、精製酵素溶液に界面活性剤が入ってし
まう等の問題がある。
【0006】一方、遺伝子工学技術の発展により、所定
のタンパク質をコードする遺伝子を組み込んだ発現ベク
ターで形質転換した組換え大腸菌を用いて、当該タンパ
ク質を大量に発現させることが可能となっている。この
方法をβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素
に応用した場合、上述したような問題を伴わないばかり
でなく、膜結合に関与する配列を欠失した可溶性の酵
素、あるいは、基質特異性を改変した酵素等の天然に存
在しない改変体を産生することも可能となる。さらに、
例えば、T7プロモーター等の高効率のプロモーターを
用いれば、菌体の可溶性タンパク質の50%以上が所望
のタンパク質となるような非常に生産性の高い生産系の
構築も可能であると期待される。しかしながら、生育培
地であるマリンブロスで増殖したJT0160からは遺
伝子DNAを抽出することができないという問題があっ
たため、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵
素をコードする遺伝子は得られていなかった。よって本
発明前は、その必要性が高かったにもかかわらず、β−
ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を遺伝子工
学的に利用することはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、β−ガラク
トシド−α2,6−シアル酸転移酵素をコードする新規
遺伝子を提供することを目的とする。
【0008】本発明は、また、前記遺伝子を含む、β−
ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質
の発現ベクターを提供すること目的とする。
【0009】本発明は、さらに、前記発現ベクターを用
いた組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移
酵素タンパク質の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】本発明はさらにまた、前記方法を用いて製
造された組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸
転移酵素タンパク質を提供することを目的とする。
【0011】本発明はまた、新規シグナルペプチドをコ
ードする遺伝子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
に勤めた結果、JT0160の生育培地として、典型的
に使用されていたマリンブロス2216(デフィコ社
製)ではなくニュートリエンスブロス(オキソイド社
製)を用いることにより、JT0160から遺伝子DN
Aを抽出することに初めて成功した。さらにこうして抽
出したDNAからST0160タンパク質をコードする
遺伝子(以下、「bst遺伝子」と言う)を単離する試
みも行った。ST0160タンパク質は、一般の宿主細
胞にとって毒性があると思われること等の種々の困難が
あったが、ついにその単離に成功した。当該遺伝子の塩
基配列を決定して、そのアミノ酸配列を推定した結果、
ST0160タンパク質は、後述の配列表において配列
番号1で表されるアミノ酸配列を有することが判明し
た。
【0013】本発明者は、さらに、得られた遺伝子を含
む発現ベクターを作成し、組み換えST0160タンパ
ク質を発現させることを可能にした。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転
移酵素 本明細書において、“β−ガラクトシド−α2,6−シ
アル酸転移酵素”とは、シチジン1リン酸−シアル酸か
らシアル酸を、複合糖質糖鎖若しくは遊離の糖鎖中のガ
ラクトース残基の6位、又は複合糖質を構成しうる単糖
で6位の炭素に水酸基を有する単糖の6位に転移させる
活性を有するタンパク質を意味する。限定するわけでは
ないが、本酵素の至適pHは5−6の範囲にあり、至適
温度は30℃で、分子量はゲル濾過法によると64,0
00±5,000である。ここで、複合糖質を構成しう
る単糖で6位の炭素に水酸基を有する単糖とは、例えば
ガラクトサミン、マンノース、N−アセチルガラクトサ
ミンマンノース等を意味する。
【0016】本発明の遺伝子によってコードされるβ−
ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素は、フォト
バクテリウム ダムセーラJT0160中に発見され
た。しかしながら、同種の酵素が、フォトバクテリウム
ダムセーラATCC33539およびフォトバクテリ
ウム ダムセーラATCC35083中にも存在するこ
とが判明しており、さらに、同種の酵素を生産する他の
微生物や生物が存在することが予想される。
【0017】β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転
移酵素遺伝子 本発明により決定されたbst遺伝子の塩基配列は、配
列番号2並びに図7および図8にそれがコードする推定
アミノ酸配列とともに示されている。この配列から明ら
かなように、この遺伝子DNAは塩基番号1から202
8の合計2028塩基対からなる。塩基番号1から3は
翻訳開始遺伝暗号に相当し、塩基番号2026から20
28までは翻訳停止遺伝暗号に相当する。この塩基番号
2026から2028の配列(*)はTAAであるが、
TGAまたはTAGでもよい。さらに、図7および8に
記載された構造遺伝子の5'側上流領域には大腸菌のプ
ロモーター領域(−10領域と−35領域)とリボソー
ム結合領域(SD配列)と相同性の高い配列が、また、
本構造遺伝子の3'側下流にはステムアンドループ構造
という典型的なターミネーター領域が各々確認され、こ
れらの領域がbst遺伝子の発現制御に関わる領域であ
ると推定される。
【0018】配列番号1はST0160タンパク質のア
ミノ酸を示したものである。ST0160タンパク質
は、15個のアミノ酸残基(配列番号1の1−15)か
らなるシグナル配列、細胞外領域(配列番号1の16−
498)を含む、全長675個のアミノ酸残基で構成さ
れる。bst遺伝子から推定されるアミノ酸配列を有す
るタンパク質の分子量は76.5kDaであり、シグナ
ル配列を除いた分子量でも74.8kDaである。完全
に精製したST0160タンパク質のSDS電気泳動上
での分子量は約61kDaであることから(特開平8−
154673号公報)、ST0160タンパク質はプロ
セッシングを受けて活性体となるか、または、精製中に
菌体内のプロテアーゼの作用を受けているものと考えら
れる。
【0019】さらに、配列番号1のアミノ酸配列のC末
端領域(配列番号1の497−675)は、大腸菌のリ
ン酸輸送システム制御蛋白質と60%以上という非常に
高い相同性を有する。この領域のうち539残基−59
4残基の部位に、途中で短いターン構造を持つ長い2つ
のαヘリックス構造が存在すると推定される。通常αヘ
リックスは18個のアミノ酸残基で1単位を構成するが、
ST0160タンパク質の場合、その内の一つの面を構
成する4個のアミノ酸残基がすべて疎水性の高いアミノ
酸で構成されるαヘリックスが2単位続いており、さら
にそのC末端側にも疎水性の高いアミノ酸残基が片寄っ
た領域が存在している。この領域とN末端に存在するシ
グナル配列領域以外には膜と結合する可能性のある領域
は検出されず、したがつて、この部分がST0160の
膜結合領域であると推定される。現在、クローニングさ
れている動物由来のシアル酸転移酵素の膜結合領域はN
末端側に存在する膜貫通領域であると考えられているこ
とから、ST0160タンパク質の膜結合様式は動物由
来のシアル酸転移酵素のものとはまったく異なるもので
あると考えられる。
【0020】このような考察から、本発明はST016
0の膜結合領域および/またはシグナル配列領域の少な
くとも一部を削除したタンパク質も酵素活性を有するこ
とは明らかであり、そのようなタンパク質はそれをコー
ドする遺伝子も含めて本発明の範囲内である。特に、S
T0160タンパク質の膜結合領域を削除して可溶性に
したβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素
は、本発明の好ましい態様であり、後に詳述する。
【0021】本発明の遺伝子は下記実施例に記載されて
いるように、例えば、ニュートリエントブロス(オキソ
イド社製)で培養したJT0160のゲノムDNAを用
いて作成した遺伝子ライブラリーから、例えばプラーク
ハイブリダイゼーション法を利用して得ることもでき
る。あるいは、本発明により決定されたDNAの塩基配
列に基づいて、微生物等由来の遺伝子ライブラリーを鋳
型とするPCR法により容易に調製することもできる。
このように調製したβ−ガラクトシド−α2,6−シア
ル酸転移酵素遺伝子は、次に述べる方法により変異体に
調製することもできる。
【0022】1つのアミノ酸をコードするコドンは複数
存在する。従って、配列番号1で示されるアミノ酸配列
またはその酵素活性部分をコードするいずれのDNAも
本発明の範囲に含まれる。
【0023】さらに、一般に生理活性を有するペプチド
のアミノ酸配列が多少変更された場合、即ち、該アミノ
酸配列の中の1又は複数のアミノ酸が置換され若しくは
欠失し、または1又は複数のアミノ酸が付加された場合
でも該ペプチドの生理活性が維持される場合があること
は周知の事実である。例えば、変異体は保存的に置換さ
れた配列を含んでいてもよく、これは、特定のアミノ酸
残基が類似の物理化学的特徴を有する残基によって置き
換えられていてもよいことを意味している。保存的置換
の非限定的な例には、Ile、Val、Leu又はAl
a相互の置換の如き脂肪族基含有アミノ酸残基の間の置
換、又はLysとArg間の如き極性基含有アミノ酸残
基の間の置換が含まれる。したがって、配列番号1で示
されるアミノ酸配列またはその酵素活性部分において、
このような修飾が加えられ、かつβ−ガラクトシド−α
2,6−シアル酸転移酵素の生物活性を有するβ−ガラ
クトシド−α2,6−シアル酸転移酵素の変異体も本発
明の範囲内である。さらに、当該変異体タンパク質をコ
ードするDNAも本発明の範囲に含まれる。
【0024】アミノ酸の付加、欠失または置換による変
異体は、例えばそれをコードするDNAに例えば、周知
技術である部位特異的変異誘発(例えば、Nucleic Acid
Research, Vol.10, No.20, p.6487-6500, 1982参照)
を施すことにより作成できる。本明細書において「1又
は複数のアミノ酸」とは、部位特異的変異誘発法により
付加、欠失または置換できる程度の数のアミノ酸を意味
する。
【0025】部位特異的変異誘発法は、例えば、所望の
変異である特定の不一致の他は、変異を受けるべき一本
鎖ファージDNAに相補的な合成オリゴヌクレオチドプ
ライマーを用いて次のように行うことができる。即ち、
プライマーとして上記合成オリゴヌクレオチドを用いて
ファージに相補的な鎖を合成させ、得られた二重鎖DN
Aで宿主細胞を形質転換する。形質転換された細菌の培
養物を寒天にプレートし、ファージを含有する単一細胞
からプラークを形成せしめる。そうすると、理論的には
50%の新コロニーが一本鎖として変異を有するファー
ジを含有し、残りの50%が元の配列を有する。上記所
望の変異を有するDNAと完全に一致するものとはハイ
ブリダイズするが、元の鎖を有するものとはハイブリダ
イズしない温度において、得られたプラークをキナーゼ
処理により標識した合成プローブとハイブリダイズさせ
る。次に該プローブとハイブリダイズするプラークを拾
い、培養しDNAを回収する。
【0026】尚、酵素などの生物活性ペプチドのアミノ
酸配列にその活性を喪失せしめない1又は複数のアミノ
酸の置換、欠失または挿入を施す方法としては、上記の
部位特異的変異誘発の他にも、遺伝子を変異源で処理す
る方法及び遺伝子を選択的に開裂し、次に選択されたヌ
クレオチドを除去、付加または置換し、次いで連結する
方法もある。
【0027】さらに、本発明の範囲内に入る塩基配列に
は、温和な又は苛酷なストリンジェンシーの条件下で本
明細書に開示したβ−ガラクトシド−α2,6−シアル
酸転移酵素塩基配列にハイブリダイズし、かつ生物学的
に活性なβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵
素をコードする単離されたDNA及びRNAも含まれ
る。温和なストリンジェンシーによるハイブリダイゼー
ションの条件は、例えば、Sambrookら, Molecular Clon
ing: A Laboratory Manual, 2 ed. Vol.1, pp. 1. 101-
104, Cold Spring Harbor Laboratory Press, (1989)に
記載された条件を意味する。Sambrookらにより定義され
ているように、温和なストリンジェンシーの条件には、
5×SSC,0.5%SDS,1.0mMEDTA(pH
8.0)の前洗浄用溶液と約55℃,5×SSC,一晩
のハイブリダイゼーション条件の使用が含まれる。苛酷
なストリンジェンシーの条件には、より高温のハイブリ
ダイゼーションと洗浄が含まれる。その際、プローブの
長さ等の各種要因に応じて温度及び洗浄溶液の塩濃度は
適宜調節される。好ましくは、5×SSC以下で20℃
以上の範囲の条件が好ましい。
【0028】組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シア
ル酸転移酵素の製造 本発明はβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵
素をコードする遺伝子を含む発現ベクター、並びにこれ
ら発現ベクターを含有する宿主細胞を前記遺伝子の発現
に適する条件下で培養して、発現された組換えタンパク
質を回収することにより組換えβ−ガラクトシド−α
2,6−シアル酸転移酵素タンパク質を製造する方法も
提供する。
【0029】本発明の組換えβ−ガラクトシド−α2,
6−シアル酸転移酵素タンパク質を製造するためには、
使用する宿主細胞に応じて選ばれた発現ベクターに、哺
乳動物、微生物、ウィルス、又は昆虫遺伝子等から誘導
された、適当な転写又は翻訳調節ヌクレオチド配列に連
結したβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素
遺伝子配列を挿入する。調節配列の例として、転写プロ
モーター、オペレーター、又はエンハンサー、mRNA
リボソーム結合部位、及び転写及び翻訳の開始及び終結
を制御する適切な配列が挙げられる。
【0030】β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転
移酵素タンパク質の発現に適する宿主細胞には、原核細
胞、酵母又は高等真核細胞が含まれる。細菌、真菌、酵
母、及び哺乳動物細胞宿主で用いる適切なクローニング
及び発現ベクターは、例えば、Pouwels ら, Cloning Ve
ctors: A Laboratory Manual, Elsevier, New York,(19
85)に記載されている。
【0031】原核生物には、グラム陰性又はグラム陽性
菌、例えば、大腸菌又は枯草菌が含まれる。大腸菌のよ
うな原核細胞を宿主として使用する場合、β−ガラクト
シド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質は、原核
細胞内での組換えポリペプチドの発現を容易にするため
にN末端メチオニン残基を含むようにしてもよい。この
N末端Metは、発現後に組換えβ−ガラクトシド−α
2,6−シアル酸転移酵素タンパク質から切り離すこと
ができる。
【0032】原核宿主細胞内で用いる発現ベクターは、
一般に1又は2以上の表現型選択可能マーカー遺伝子を
含む。表現型選択可能マーカー遺伝子は、例えば、抗生
物質耐性を付与するか又は独立栄養要求性を付与する遺
伝子である。原核宿主細胞に適する発現ベクターの例に
は、pBR322(ATCC37017)の如き市販の
プラスミドまたはそれらから誘導されるものが含まれ
る。pBR322は、アンピシリン及びテトラサイクリ
ン耐性のための遺伝子を含有するので、形質転換細胞を
同定するのが簡単である。適切なプロモーター並びにβ
−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子の
DNA配列が、このpBR322ベクター内に挿入され
る。他の市販のベクターには、例えば、pKK223−
3(スェーデン、ウプサラの Pharmacia Fine Chemical
s)及びpGEM1(米国、ウィスコンシン州、マジソ
ンの Promega Biotec)が含まれる。
【0033】原核宿主細胞用の発現ベクターに普通に用
いられるプロモーター配列には、tacプロモーター、
β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)、ラクトースプロ
モーター(Chang ら,Nature 275:615, 1978;及び Goed
delら, Nature 281:544, 1979)等が含まれる。特に有
用な原核宿主細胞発現系は、ファージλPLプロモータ
ー及びcI857ts不耐熱性レプレッサー配列を用い
る。λPLプロモーターの誘導体を取り込んでいるアメ
リカン・タイプ・カルチャー・コレクションから入手で
きるプラスミドベクターには、プラスミドpHUB2
(大腸菌株JMB9(ATCC37092)内に存す
る)及びpPLc28(大腸菌RP1(ATCC530
82)内に存する)が含まれる。
【0034】bst遺伝子の場合は、後述するように、
本遺伝子全体を含む約2.8kbpのHindIII断
片が挿入されたプラスミドを有する大腸菌を得ることが
できず、約1.6kbと約1.2kbの2つのHindI
II断片としてクローニングされたことから、本遺伝子
から生産するタンパク質が大腸菌にとって致死的である
可能性がある。よって、本遺伝子を発現させる場合、制
御可能なプロモーターを使用し、宿主が十分に増殖して
からbst遺伝子の発現が生じさせることが好ましい。
制御可能なプロモーターの典型的な例はtacプロモー
ターであるが、これに限定されるものではない。さら
に、本発明者はtacプロモーターをbst遺伝子の翻
訳開始コドンに対して、少し離れた位置に存在させるこ
とにより(例えば数塩基分)、発現の制御が弱くなるこ
とも見いだしている。プロモーターと翻訳開始コドンの
間の距離を適宜変化させることは慣用手段により行うこ
とができる。
【0035】また、組換えβ−ガラクトシド−α2,6
−シアル酸転移酵素タンパク質を酵母宿主細胞内で発現
させてもよい。好ましくはサッカロミセス属(例えば、
S.セレビシエ)を用いるが、ピキア (Pichia) 又はク
ルイベロミセス (Kluyveromyces)の如き他の酵母の属を
用いてもよい。酵母ベクターは、2μ酵母プラスミドか
らの複製起点の配列、自律複製配列(ARS)、プロモ
ーター領域、ポリアデニル化のための配列、転写終結の
ための配列、及び選択可能なマーカー遺伝子を含有する
ことが多い。酵母α因子リーダー配列を用いて、組換え
β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパ
ク質の分泌を行わせることもできる。酵母宿主からの組
換えポリペプチドの分泌を促進するのに適する他のリー
ダー配列も知られている。酵母を形質転換する方法は、
例えば Hinnenら, Proc. Natl.Acad. Sci. USA 75:192
9, 1978に記載されている。
【0036】哺乳動物又は昆虫宿主細胞培養系を用い
て、組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移
酵素タンパク質を発現することもできる。哺乳動物起源
の株化細胞系も用いることができる。哺乳動物宿主細胞
発現ベクターのための転写及び翻訳制御配列は、ウィル
スゲノムから得ることができる。普通に用いられるプロ
モーター配列及びエンハンサー配列は、ポリオーマウィ
ルス、アデノウィルス2等から誘導される。SV40ウ
ィルスゲノム、例えば、SV40起点、初期及び後期プ
ロモーター、エンハンサー、スプライス部位、及びポリ
アデニル化部位から誘導されるDNA配列を用いて、哺
乳動物宿主細胞内での構造遺伝子配列の発現のための他
の遺伝子要素を与えてもよい。哺乳動物宿主細胞内で用
いるための発現ベクターは、例えば Okayama及び Berg
(Mol. Cell. Biol. 3:280, 1983)の方法で構築するこ
とができる。
【0037】本発明のβ−ガラクトシド−α2,6−シ
アル酸転移酵素タンパク質を産生する1つの方法は、β
−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク
質をコードするDNA配列を含む発現ベクターで形質転
換した宿主細胞を、当該タンパク質が発現する条件下で
培養することを含む。次いで、用いた発現系に応じてβ
−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク
質を培養培地又は細胞抽出液から回収する。組換えβ−
ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質
を精製する操作は、用いた宿主細胞の型及び本発明のタ
ンパク質を培養培地中に分泌させるかどうかといった要
因に従って適宜選択されるであろう。
【0038】可溶性のβ−ガラクトシド−α2,6−シ
アル酸転移酵素 さらに、本発明は一つの態様において、可溶性β−ガラ
クトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質、お
よび当該タンパク質をコードする遺伝子を提供する。可
溶性β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タ
ンパク質は、天然のβ−ガラクトシド−α2,6−シア
ル酸転移酵素タンパク質の細胞外ドメインの全部又は一
部を含むが、そのポリペプチドを細胞膜上に停留させる
膜結合領域を欠くものである。例えば、前述したST0
160タンパク質の場合、アミノ酸残基499−675
の一部または全部を削除して可溶性にすることができ
る。また、可溶性β−ガラクトシド−α2,6−シアル
酸転移酵素タンパク質は、合成された当初は分泌を促進
するために天然のまたは異種起源のシグナルペプチドを
含んでもよいが、このシグナルペプチドは細胞からβ−
ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質
が分泌されるとすぐに切り離される。膜結合領域および
/またはシグナルペプチド領域の全部または一部のいず
れが削除された可溶性タンパク質であっても、β−ガラ
クトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を保持する
限り、本発明に含まれる。すなわち、可溶性β−ガラク
トシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質は、当
該タンパク質が分泌されることを条件として、膜結合領
域の一部又は細胞質領域の一部または他の配列を含んで
もよい。可溶性組換えタンパク質を宿主細胞で発現させ
る場合、可溶性タンパク質は細胞膜に結合しないので、
精製が容易となる。また、当該タンパク質を分泌させる
シグナルペプチドは、宿主由来あるいは、異種起源のも
のでもよい。配列番号1の1−15のアミノ酸配列は、
より好ましいシグナルペプチドの1つである。
【0039】可溶性タンパク質を含む、短縮形のβ−ガ
ラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質
は、所望の慣用的技術を用いて調製することができる。
例えば、配列番号2の完全長クローン化DNA断片を制
限エンドヌクレアーゼによって消化して短縮形のDNA
断片を作成し、アガロースゲルでの電気泳動によって単
離することができる。このとき、制限エンドヌクレアー
ゼによる消化は、天然に存在する開裂部位において行っ
てもよく、予め所定の制限エンドヌクレアーゼ開裂部位
を有するリンカーをつないだ配列番号2のDNA断片に
対して行ってもよい。こうして単離された、所定の短縮
型タンパク質断片をコードするDNA配列は、周知のポ
リメラーゼ連鎖反応を用いて増幅することができる。別
の方法として、既知の突然変異誘発法を用いて所定の位
置に、例えば細胞外領域の最後のアミノ酸のコドンのす
ぐ下流に、停止コドンを挿入してもよい。
【0040】さらに別の方法では、酵素処理(例えば、
Bal31エキソヌクレアーゼ)を用いてDNA断片か
ら末端ヌクレオチドを削除して所望の特定の末端を有す
る断片に置き換えることもできる。その場合使用するリ
ンカーとしては、市販品として、Bal31消化により
生成する平滑末端に連結することができ、かつ、制限エ
ンドヌクレアーゼ開裂部位を含有するものがある。
【0041】あるいは、組換えタンパク質の所定の点に
N末端又はC末端を再構築するようなオリゴヌクレオチ
ドを合成して、DNA断片に結合させることもできる。
このオリゴヌクレオチドは、遺伝子操作の便宜のためコ
ード配列の上流に制限エンドヌクレアーゼ開裂部位を有
してもよく、また、特定の宿主での発現のためN末端に
開始コドン(ATG)が存在してもよい。
【0042】可溶性タンパク質は、得られた遺伝子によ
り形質転換した宿主細胞を培養してその上澄液精製して
得ることができるが、収率を高めるためには、菌体を破
壊することが望ましい。
【0043】以下の実施例は、本発明の特定の態様を説
明するために示したものであって、本発明の技術的範囲
を限定するものではない。
【0044】
【実施例】以下の実施例の各工程では以下のような方法
を採用した。
【0045】ペプチドのアミノ酸配列の解析 プロテインシーケンサー:Model 476A(パーキンエルマ
ー社製)を用いて、得られたペプチドのアミノ酸配列を
解析した。
【0046】プローブの合成 プローブは、所定のアミノ酸配列の内、対応するコドン
の少ないアミノ酸を多く含む領域を選定し、そのアミノ
酸配列から推定される塩基配列を基に作製した。なお、
合成は日本バイオサービスに依頼した。
【0047】JT0160の遺伝子ライブラリーの作製 JT0160をニュートリエントブロス(オキソイド社
製)で30℃、16時間培養した。培養液を遠心分離
(4℃・10分間・8,000rpm)し、得られた3g
の菌体から Saito-Miura法(Preparetion of transform
ing deoxyribonucleic acid by Phenol treatment. Bi
ochem. Biophys. Acta 72, 619-629 (1963))に従いゲ
ノムDNAを精製した。精製したゲノムDNA50μg
をSau3AIで部分消化し、得られた遺伝子断片をλ
DASH II/BamHI Vetor Kit(ストラタジーン社製)に連
結した。これを、GigapakII Packging Extracts(スト
ラタジーン社製)を用いてパッケージングして遺伝子ラ
イブラリーを調製した。
【0048】遺伝子ライブラリーの増幅 調製した遺伝子ライブラリーを増幅するために宿主とし
てEschrchia coli XL-1 Blue MRA(P2)を用い、LB培
地で37℃、150rpmで一晩培養した。培養終了
後、培養液を10mM塩化マグネシウム溶液でO.D.660
が0.5となるように希釈した。この希釈液600μl
に上記の通り調製した遺伝子ライブラリーを10μl加
え、37℃で15分間振とうした。これに予め48℃に
保温したLB-トップアガロース10mlを加えて撹拌した
後に、予め37℃に保温したLB−プレートに重層し
た。これを室温で固めた後に、37℃で8時間培養し
た。重層したLB-トップアガロース上の宿主が完全に溶
菌した後に、5mlのSM緩衝液を加え15分間放置した
後に、トップアガロースをSM緩衝液と共にスパーテル
で回収した。得られたトップアガロースを遠心分離(4
℃・10分間・8,000rpm)し、その遠心上清を
増幅遺伝子ライブラリーとした。
【0049】プローブの蛍光標識 合成したプローブを、3'-オリゴラベリングキット(ア
マシャム社製)を用いて蛍光標識した。
【0050】ハイブリダイゼーション サザンハイブリダイゼーション用のアガロースゲルのレ
プリカは以下の方法で調製した。
【0051】制限酵素で消化したDNAをTAE緩衝液
を用いた0.8%アガロースゲルで電気泳動した。泳動
後、アガロースゲルを変性溶液(0.5MNaOH、 1.
5MNaCl)中に15分間浸し、ゲル中のDNAをア
ルカリ変性させた。次に、このゲルを中和溶液(0.5
MTris−HCl(pH7.5)、1.5MNaCl)に
5分間浸し、アルカリを中和した。このゲルをゲルと同
じ大きさに切ったHybondN+ではさみ、さらにキ
ムタオルではさんで室温で放置してHybondN+
DNAを転写し、ゲルのレプリカを調製した。得られた
レプリカを2×SSC緩衝液で洗浄し、濾紙上、室温で
乾燥するまで放置した。乾燥終了後、レプリカを80℃
で2時間ベーキングした。
【0052】コロニーハイブリダイゼーション、および
プラークハイブリダイゼーション用のコロニー、および
プラークのレプリカは以下の方法で調製した。
【0053】適度な頻度でコロニーまたはプラークを形
成させたプレート上に、プレートと同じ大きさに切った
HybondN+を乗せて、コロニーまたはプラークを
写し取り、レプリカを作製した。なお、レプリカ後のマ
スタープレートは4℃で保存した。作製したレプリカを
変性溶液(0.5MNaOH、1.5MNaCl)に浸し
た濾紙上に5分間放置して、コロニー、もしくはファー
ジをアルカリ変性させた。このレプリカを中和溶液
(0.5MTris−HCl(pH7.5)、 1.5MNa
Cl)に浸した濾紙上に3分間放置して中和し、さらに
2×SSC緩衝液で洗浄した。処理したレプリカを濾紙
上、室温で乾燥するまで放置した。乾燥終了後、レプリ
カを80℃で2時間ベーキングした。
【0054】ハイブリダイゼーションは、3’オリゴラ
ベリングキット(アムシャム社製)のマニュアルに従
い、以下の方法で行なった。
【0055】レプリカをハイブリバッグに入れ、このバ
ッグに30mlのハイブリダイゼーション溶液を入れて
恒温水槽中で43℃、1時間振とうし、平衡化した。次
に、この溶液に蛍光ラベルしたプローブを10ng/m
lとなるように加え、さらに恒温水槽中で43℃、3時
間振とうし、アニーリングした。以下の操作はバット内
で行なった。アニーリング終了後、レプリカを0.1%
TritonX−100を含む5×SSCで5分間、室
温で洗浄した。この操作は2回繰り返した。引続き0.
1%TritonX−100を含む1×SSCで15分
間、43℃で洗浄した。この操作も2回繰り返した。洗
浄操作終了後、レプリカを緩衝液1(0.1MTris
−HCl(pH7.5)、 1.5MNaCl)で1分間、さ
らに洗浄した。次に、ブロッキング溶液にレプリカを浸
し、室温で30分間振とうし、ブロッキングした。ブロ
ッキング終了後、緩衝液1で1分間洗浄した。洗浄後、
抗体溶液に浸し、室温で30分間振とうし、抗体を結合さ
せた。次に、これを緩衝液2(0.1MTris−HC
l(pH7.5)、 0.4MNaCl)で5分間洗浄した。
この操作は4回繰り返した。洗浄終了後、ディテクショ
ン溶液を加えて1分間振とうし、蛍光を発色させた。こ
のレプリカをキムタオルにはさみ、かるく水分を除き、
フィルムカセットに置いた。その上にサランラップを置
いてさらにその上にX線フィルムをのせて15分間放置
して感光した。X線フィルムは富士メディカルフィルム
プロセサー(富士フィルム社製)で現像した。
【0056】bst遺伝子断片を含むファージの単離 目的とするプラークをプレートから単離してSM緩衝液
(50μl)に懸濁し、4℃で保存した。SM緩衝液で
抽出したファージは、前述した遺伝子ライブラリーの増
幅方法に従って増幅した。
【0057】ファージDNAの精製 増幅したファージ溶液から、ファージDNAをλ−プレ
ップDNA精製キット(プロメガ社製)を用いて、以下
の方法で精製した。
【0058】増幅したファージ溶液10mlに、ヌクレ
アーゼミックス40μlを加えて撹拌した後に、37℃
で15分間放置し、溶液中の核酸を分解した。これにフ
ァージ沈澱剤4mlを加えて氷中に30分間放置し、ファ
ージ粒子を沈殿させた。生成した沈殿を遠心分離(1
0,000rpm・10分間・4℃)で回収し、500μ
lのファージ緩衝液を加えて懸濁した。さらに、これを
遠心分離(15,000rpm・5分間・4℃)して不
溶解物を除去した。得られた遠心上清に1mlのDNA
精製溶液を加え、ファージ粒子を構成する蛋白質を変性
させてファージDNAを抽出すると同時にDNA精製溶
液中に抽出されたDNAをレジンに吸着させた。この溶
液をシリンジでDNA精製用カラムに添加し、レジンの
みをカラムにつめた。このカラムを2mlの80%イソ
プロピルアルコールで洗浄した後に遠心(12,000
rpm・20秒間・4℃)してカラム中のレジンを乾燥
した。このカラムに、80℃に保温したTE緩衝液を10
0μl加えて遠心(12,000rpm・20秒間・4
℃)し、レジンからファージDNAを溶出した。
【0059】遺伝子断片のベクターへの挿入 pUC19をHindIIIで37℃、1時間切断し
た。次に、これを65℃、1時間、バクテリアルアルカ
リフォスファターゼ(BAP)処理し、これをエタノー
ル沈澱した。得られた沈澱を70%エタノールで洗浄
し、スピードバックで乾燥してエタノールを除き、滅菌
水に溶解した。
【0060】ファージDNA(5μg)をHindII
Iで切断し、アガロースゲル電気泳動を行なった。電気
泳動後、サザンハイブリダイゼーションでプローブとハ
イブリダイズする目的の遺伝子断片を含むゲル断片を切
り出した。切り出したゲル断片からジーン−クリーン
(フナコシ社製)を用いてDNAを抽出し、エタノール
沈澱した。得られた沈澱を70%エタノールで洗浄し、
スピードバックで乾燥してエタノールを除き、10μlの
滅菌水に溶解した。
【0061】切り出したDNA(9μl)と、Hind
IIIで消化後BAP処理したpUC19(1μl)を
混合し、タカラライゲーションキット溶液I(10μ
l)を加え撹拌後、16℃で一晩反応した。
【0062】形質転換 E. coli MV1184の形質転換は以下の方法で行なった。
【0063】−80℃で保存したE.coli MV1184コンピ
テント細胞(100μl)を氷中で溶かし、これにプラ
スミドDNA(10μl)を添加し、30分間氷中で放置
した。これを42℃で1分間処理し、その後3分間氷中に
放置した。これに、37℃に保温したLB培地を900
μl添加し、1時間、37℃で振とうした。振とう終了後、
本溶液を、LB−アンピシリン、IPTG、X−Gal
寒天培地に塗布し、37℃、16時間培養した。
【0064】プラスミドDNAの調製 目的とするコロニーを寒天培地から釣菌し、LB−アン
ピシリン液体培地に植菌して37℃、16時間振とう培養
した。培養終了後、培養液を遠心分離(15,000r
pm・10分間・4℃)し、菌体を回収した。得られた
菌体からQIAGENミニプレパレーションキットを用いてプ
ラスミドDNAを精製した。
【0065】DNA塩基配列の解析 ALFredDNAシークエンサーを用いて、プラスミ
ド、およびファージに挿入された遺伝子断片の塩基配列
を解析した。プラスミドの場合、塩基配列解析用サンプ
ルは、cy5オートリードシークエンシングキット(フ
ァルマシア社製)に添付されているプロトコールに従っ
て調製した。また、その塩基配列の解析は、オートリー
ドシークエンシングキットを用いて行なった。ファージ
の場合、塩基配列解析用サンプルは、オートサイクルシ
ークエンシングキット(ファルマシア社製)に添付され
ているプロトコールに従って調製した。また、その塩基
配列はオートサイクルシークエンシングキットを用いて
行なった。
【0066】塩基配列解析のための電気泳動用ゲルに
は、0.5mmロングレンジャーゲルを用いた。電気泳動
は、シークエンサーに添付されてきた0.5mmロングレ
ンジャーゲル用の電気泳動条件で行なった。
【0067】寄託 フォトバクテリウムダムセーラJT0160は、平成6
年11月24日付で工業技術院生命工学工業技術研究所
にFERMBP−4900として寄託されている。
【0068】実施例1 bst遺伝子の単離 ST0160タンパク質のアミノ酸配列を解析し、これ
に基に作製したプローブを用いてJT0160遺伝子ラ
イブラリーを探査し、bst遺伝子をクローニングし
た。
【0069】I.bst遺伝子の5'末端側断片の単離 a.ST0160タンパク質のトリプシン消化 完全精製したST0160:5μg(1ml)をシリコ
ン処理した1.5ml容チューブに分取し、100%T
CA溶液150μlを加えた。これを、20分間氷上で
放置して酵素を沈殿した後に、遠心分離(4℃・15分
間・15,000rpm)して沈殿を回収した。得られ
た沈殿を冷アセトンで2回洗浄し、これをスピードバッ
クで乾燥した。これに8M尿素+0.4M重炭酸アンモ
ニウム溶液25μlを加え、さらに45mMジチオスレ
イトール溶液2.5μlを加えて50℃で15分間保温
して蛋白質中のジスルフィド結合を切断した。次に、溶
液を室温に戻し、100mMヨードアセトアミド溶液2.
5μlを加え、室温で15分間放置して切断したSH基
を修飾した。これに超純水70μlと塩化カルシウムが
最終濃度5mMとなる様に加え、5Uのトリプシンを含
むトリプシン溶液10μlを加えて37℃、24時間放
置し、トリプシン消化反応を行なった。
【0070】b.ペプチドの分離 ST0160をトリプシンで消化して得られたペプチド
を以下の方法で分取した。
【0071】ペプチド分離システムとして、Smart
System(ファルマシア製)を用いた。ペプチド分
離用カラムはμRPCC2/C18SC2.1/10(ファ
ルマシア製)を用いた。カラムにST0160トリプシ
ン消化溶液を添加後、溶液1(0.06%TFA、2%
アセトニトリル)と溶液2(0.052%TFA、10
0%アセトニトリル)を用いて、溶液1:100%から
開始し、180分で最終的に溶液2が50%となる様な
濃度勾配でペプチドを溶出し、分取した。
【0072】c.ST0160タンパク質のアミノ酸配
列の分析 ST0160のN末端アミノ酸配列と、本酵素をトリプ
シン分解して得られたペプチドのアミノ酸配列、すなわ
ち本酵素の内部のアミノ酸配列と推定される9個の配
列、計10個のST0160の部分アミノ酸配列を明ら
かにした。得られたアミノ酸配列を、以下の表1に示
す。
【0073】
【表1】 (a) XNSDNTSLKETVSSXXAXV (N末端配列) (b) DYLGSSAKK (内部配列) (c) FVSWKIVN (内部配列) (d) ANYLAGTSPDAPK (内部配列) (e) ETVXXNSAVVVETETY (内部配列) (f) YNWHK (内部配列) (g) QAISFDFVAPELK (内部配列) (h) QLIHIIQAK (内部配列)
【0074】なお、N末端アミノ酸配列の解析結果によ
ると、N末端のアミノ酸残基は解析不能であり、この残
基が修飾を受けている、もしくはCys残基である可能
性が考えられた。
【0075】d.プローブの合成 得られたアミノ酸配列の内、配列(d) (配列番号1のア
ミノ酸残基258−270に相当)に対応するように、
以下の配列:
【化1】 5'−GCIAAITAIITIGCIGGIACIIIICCIGAIGCICCIAA−3' (配列番号3) を有するプローブAを作製した。なお、Iはイノシンで
あり、アデニン、ウラシルおよびシトシンを認識して対
合を形成することが可能である。
【0076】e.ゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーション P. damsela JT0160のゲノムDNAをH
indIIIで消化したものを対象として、dで作製し
たプローブAを用いてサザンハイブリダイゼーションを
行なった。その結果、約2.8kbpのDNA断片が強
くハイブリダイズした。そこで、ゲノムDNAをHin
dIIIで消化してアガロースゲル電気泳動を行ない、
2.8kbpのDNA断片を含むゲル断片を切り出し、
この断片からDNAを抽出した。抽出したDNAとHi
ndIIIで消化後BAP処理したpUC19とを結合
した。得られたプラスミドでE.coliMV1184
を形質転換した。生じたコロニーのコロニーハイブリダ
イゼーションを行なったが、意外なことにプローブAと
ハイブリダイズするコロニーは得られなかった。
【0077】f.bst遺伝子断片を含むと考えられる
ファージの単離 上記dのコロニーハイブリダイゼーションでは目的とす
るコロニーが得られなかったため、次に、P. dams
ela JT0160のゲノムDNAの遺伝子ライブラ
リーを対象としてプローブを用いてプラークハイブリダ
イゼーションを行なった。その結果、bst遺伝子断片
を含むと考えられるファージが7株得られた。これらの
ファージをそれぞれ増幅してファージDNAを調製し、
得られたファージDNAをHindIIIで消化したも
のを対象として、プローブAを用いてサザンハイブリダ
イゼーションを行なった結果、すべてのファージで約
1.6kbpの大きさのDNA断片が非常に強くハイブ
リダイズした。
【0078】g.サブクローニング 7株のファージから1株を選定し、そのファージDNA
5μgをHindIIIで消化して、アガロースゲル電
気泳動を行なった。電気泳動後、アガロースゲル中の約
1.6kbpのDNA断片を含むゲル断片を切り出し、
このゲル断片からDNAを抽出した。抽出したDNA
と、HindIIIで消化後BAP処理したpUC19
とを結合した。得られたプラスミドでE.coliMV
1184を形質転換した。生じたコロニーのコロニーハ
イブリダイゼーションをプローブAを用いて行なった結
果、強くハイブリダイズする3コロニーを得た。この3
株をそれぞれ寒天培地から釣菌し、LB−アンピシリン
液体培地に植菌して37℃で16時間振とう培養した。
得られた培養液から菌体を遠心分離によって回収し、そ
の菌体からプラスミドDNAの調製を行なった。得られ
たプラスミドDNAをHindIIIで消化し、アガロ
ースゲル電気泳動を行なった。その結果、いずれの株か
ら精製したプラスミドにも約1.6kbpのDNA断片
が挿入されていることが確認できた。また、この電気泳
動したゲルのサザンハイブリダイゼーションをプローブ
Aを用いて行なった結果、この約1.6kbpのDNA
断片は強くハイブリダイズした。以上の結果から、これ
らのプラスミドに挿入された約1.6kbpのDNA断
片にbst遺伝子断片が含まれると考えられた。
【0079】h.bst遺伝子の5'末端側断片の塩基
配列の解析 上記gで得られたプラスミドに挿入されている約1.6
kbpのDNA断片の塩基配列を、ALFredDNA
シークエンサーを用いて解析した(図7および8の塩基
配列マイナス361から1244)。得られた塩基配列
をアミノ酸配列に翻訳したところ、片方のHindII
Iから数えて396番目以降のATG(Met残基)か
ら始まり、もう片方のHindIII以降まで続く、4
14個のアミノ酸残基からなる長いオープン・リーディ
ング・フレーム(ORF)が存在していた。このORF
のアミノ酸配列と、cで得られたST0160のアミノ
酸配列と比較したところ、N末端アミノ酸配列を含む8
個のアミノ酸配列が確認できた。
【0080】以上の結果から、得られたORFがbst
遺伝子の5'末端側であると考えられ、このプラスミド
をpBSTNと命名した。
【0081】なお、ST0160の分子量が60kDa
であることから、ST0160タンパク質のC末端側の
少なくとも200アミノ酸残基をコードする、bst遺
伝子3’末端側断片をさらにクローニングする必要が有
ると考えられた。
【0082】なお、ST0160のN末端アミノ酸配列
の2番目のAsn残基から始まる配列は得られたORF
の17番目からの配列と一致しており、cで推定した様
にST0160のN末端アミノ酸配列はCys残基から
始まることが明らかとなった。また、得られたORFの
疎水性・親水性を解析したところ、本ORFのN末端側
には疎水性の非常に高い領域が存在していた。さらに、
このORFの始めのMet残基の直後には正電荷を持つ
Lys残基が2残基存在していた。これは典型的なシグ
ナル配列の構造であったことから、このMet残基から
16番目のCys残基の前までの15個のアミノ酸残基
からなる配列がST0160のシグナル配列であると推
定された。
【0083】II.bst遺伝子の3'末端側断片の単
a.bst遺伝子の3’側下流の塩基配列の決定 pBSTNに挿入されたDNA断片の塩基配列を基に、
以下の塩基配列:
【化2】 5'−GGGGGGGAAACGAAAGAGTATTATG−3' (配列番号4) (配列番号2の塩基配列1087−1111) 5'−ATTTTTCAAGGGGCATCCTGCTGG−3' (配列番号5) (配列番号2の塩基配列1188−1211) を有する2種類のシークエンス用プライマーを作製し
た。これらのプライマーを用い、I.fで得られたbs
t遺伝子断片を含むと考えられたファージDNAのシー
クエンシングを行った。その結果、pBSTNのHin
dIIIの3'側下流の約150bpまでの塩基配列を
決定することができた。
【0084】b.bst遺伝子の3'末端側断片のクロ
ーニング 得られた塩基配列を基にさらに、以下の塩基配列:
【化3】 5'−AAGATTTCATTTGAGGT−3’ (配列番号6) (配列番号2の塩基配列1270−1286) を有するプローブB作製した。ファージDNAをHin
dIIIで消化し、アガロースゲル電気泳動を行い、蛍
光標識したプローブBを用いてサザンハイブリダイゼー
ションを行なった。その結果、約1.2kbpの遺伝子
断片がプローブBと非常に強くハイブリダイズした。
【0085】そこで、ファージDNA5μgをHind
IIIで消化し、アガロースゲル電気泳動を行ない、泳
動後、アガロースゲル中の1.2kbpのDNA断片を
含む部分を切り出し、ゲルからDNAを抽出した。抽出
したDNAと、HindIIIで消化後BAP処理した
pUC19を結合し、得られたDNAでE.coliM
V1184を形質転換した。生じたコロニーのコロニー
ハイブリダイゼーションをプローブBを用いて行なった
ところ、強くハイブリダイズした5コロニーを得た。
【0086】得られたコロニーをそれぞれ寒天培地から
釣菌し、LB−アンピシリン液体培地に植菌して37℃
で16時間振とう培養した。得られた培養液から菌体を
それぞれ遠心分離(4℃・15,000rpm・30秒
間)により回収し、菌体からプラスミドDNAを精製し
た。得られたプラスミドDNAをHindIIIで消化
し、アガロースゲル電気泳動を行なったところ、いずれ
のコロニーから精製したプラスミドDNAにも約1.2
kbpのDNA断片が挿入されていることが確認でき
た。また、このアガロースゲルのサザンハイブリダイゼ
ーションをプローブBを用いて行なった結果、この約
1.2kbpのDNA断片全てがプローブBと強くハイ
ブリダイズした。
【0087】b.bst遺伝子断片のC末端部分のDN
A塩基配列の解析 上記aで得られた約1.2kbpのDNA断片の塩基配
列を、ALFredDNAシークエンサーを用いて解析
した。得られた塩基配列をアミノ酸配列に翻訳したとこ
ろ、片方のHindIIIから262個のアミノ酸残基
からなる長いORFが存在していた。なお、本ORFの
3'側下流には10bpからなるステムと7bpからな
るループで構成されるステムアンドループ構造が存在し
ていた。
【0088】以上の結果から、本遺伝子断片のORFが
bst遺伝子の構造遺伝子のC末端側(図7および8の
塩基配列1239−2348)であると考えられ、この
プラスミドをpBSTCと命名した。
【0089】III.JT0160の持つDNAメチル
化酵素 上記Ibで示したとおり、HindIIIで消化したJ
T0160のゲノムDNAを対象としてサザンハイブリ
ダイゼーションを行なった結果、約2.8kbpのDN
A断片がプローブAと強くハイブリダイズした。この大
きさは、pBSTNとpBSTCに挿入された遺伝子断
片を合わせたもの、すなわちbst遺伝子の全塩基配列
の大きさに等しい。これは、bst遺伝子内にHind
III部位(AAGCTT)が存在するにも関わらず、
ゲノムDNAではHindIIIが切断されなかったこ
とを意味する。その理由として、JT0160の菌体内
でゲノムDNAがメチル化等の修飾を受けたためにHi
ndIIIで切断できなかったと考えられた。bst遺
伝子全長の塩基配列を解明した結果、このbst遺伝子
の内部に存在するHindIIIの配列は外側の塩基も
含めてGAAGCTTCであり、パリンドローム構造を
持っていた。制限酵素部位やメチル化酵素部位の配列
は、そのほとんどがパリンドロームであり、このGAA
GCTTCという8bpの配列は、JT0160の持つ
DNAメチル化酵素の認識配列であると推測された。な
お、bst遺伝子の両端に存在するHindIII部分
の配列はAAGCTTAとAAAGCTTであり、パリ
ンドローム配列ではないためにこれらの部位はメチル化
されず、HindIIIで切断されたと考えられる。
【0090】現在、6bpの塩基配列を認識する制限酵
素の存在が数多く知られており、遺伝子工学的研究を行
なう際に頻繁に使用されている。しかしながら、特に最
近は、より長いヒトの遺伝子を扱うことが多くなったた
め、8bpの配列を認識する制限酵素が要望されてい
る。ところが、現在市販されている8bpの配列を認識
する制限酵素はNotIのみである。一方、多くの細菌
が、生体防御の機構として同じ配列を認識するDNAメ
チル化酵素と制限酵素を合わせ持つことが知られてい
る。JT0160が8bpの配列を認識するDNAメチ
ル化酵素を持つと考えられ、したがって本菌がこの配列
を切断する制限酵素も合わせ持つ可能性が有ると推定さ
れた。この8bpの配列を認識する新規制限酵素の開発
は非常に有益であると期待される。
【0091】IV.シアリルモチーフ 現在までに、主として動物由来のシアル酸転移酵素がい
くつか精製され、クローニングされている。動物由来の
シアル酸転移酵素のアミノ酸配列中には、その起源、種
類を問わず、相同性の高い領域が2ケ所存在し、シアリ
ルモチーフと呼ばれている。その一方は、すべてのシア
ル酸転移酵素の糖受容体であるCMP−シアル酸の結合
部位であることが明らかにされている。今回得られたS
T016の推定アミノ酸配列と、ラット由来のβ−ガラ
クトシドα−2,3シアル酸転移酵素のアミノ酸配列に
は相同性の高い領域は見られなかった。また、前記シア
リルモチーフの配列と相同性の高い領域も見い出せなか
った。このことは、ST0160の起源と、現在までに
主に動物から得られているシアル酸転移酵素と起源が異
なることを示すものと考えられる。本酵素の基質結合部
位、特にCMP−シアル酸の結合部位については非常に
興味深く、その解析は有益であると期待される。
【0092】実施例2 組換えST0160タンパク質
の発現 本実施例では、pBSTNとpBSTCに分けてクロー
ニングされた遺伝子断片に含まれる長いオープンリーデ
ィングフレーム(ORF)が、Photobacter
ium damsela JT0160由来のシアル酸
転移酵素0160(ST0160)をコードすると遺伝
子、すなわちbst遺伝子であることを証明する。その
ために、本遺伝子を発現ベクターに挿入し、大腸菌にお
いて発現し、その遺伝子産物を解析する。また、構築し
たST0160生産系を用いて、本構造遺伝子のC末端
に存在する膜結合に関与すると推定される領域の機能を
解析する。
【0093】I.発現プラスミドの作製 bst遺伝子のクローニングの際に、サザンハイブリダ
イゼーションで本遺伝子を含むと推定された2.8kb
pのHindIII断片がpUC18に挿入できず、
1.6kbpと1.2kbpの2つHindIII断片と
してクローニングできたことから、本遺伝子が大腸菌に
とって致死遺伝子であると推定された。そこで、2つに
分けてクローニングされているbst遺伝子の連結を、
制御可能なtacプロモーターの制御下で行うこととし
た。
【0094】発現ベクター作製の基となるベクターとし
てpAQIを改変したpAQNを使用した。pAQIの
構造を図1に示し、pAQNの構造を図2に示す。本プ
ラスミドはtacプロモーターの直後のEcoRIとr
rnBT1T2ターミネーターの直前のHindIII
間にアクアライシンIをコードする遺伝子(aquI遺
伝子)を有する。aquI遺伝子中には本プラスミド中
でユニークな制限酵素部位が、EcoRIとHindI
IIを含めて10個存在しており、遺伝子操作を行う際
に有利である。また、本プラスミドはtacプロモータ
ーを制御するlacIqをプラスミド中に持ち、通常の
系よりもtacプロモーターをより強力に押さえるた
め、本実施例の目的に適していると考えた。
【0095】pAQIは、特開平2−92288号にそ
の構築方法が記載されており、また、生命工学技術研究
所にFERM BP2305として寄託されている。
【0096】pAQIのpAQNへの改変はMutan-K
(宝酒造社製)を用い、次の手順により行った。 1. 37℃で1夜培養したBP2305をQIAprep Spin Plasm
id Kit(QIAGEN社)を用い、pAQIを抽出した。 2. pAQIをXhoIとHindIIIで切断し、ライゲーションし
た。(pAQIΔXH) 3. pAQIΔHのアクアライシン遺伝子のEcoRI-XbaI部位
切り出し、M13mp18のEcoRI-XbaIサイトへ挿入した。(p
MBAL1) 4. pMBAL1を以下のプライマーにより、ポイントミュー
テション し、アクアライシン遺伝子のEcoRI-XbaI部位
にAccIII, BamHI,BglIIを挿入し、さらにXmaIII, KpnI
を消去した。(pMBAL1ΔXH) AccIII挿入用(塩基番号141) 5' -CCTGGATGATCCGGAAGCTATCC- 3' (23 mer) BamHI挿入用(塩基番号503) 5'- TGACACCGGGATCCGCACGA- 3' (20 mer) BglII挿入用(塩基番号966) 5' -TAGTTGCGTAGATCTCTTCGCC- 3' (22 mer) XmaIII消去用(塩基番号531) 5' -AGTTCGGCGGACGGGCCCG- 3' (19 mer) KpnI消去用(塩基番号592号) 5' -ACGGCCACGGGACCCATGTGG- 3' (21 mer) アニーリング温度は、65度15分、37度15分で行
った。 5. pMBAL1ΔXHのEcoRI-XbaI部位を切り出し、pAQIΔH
のアクアライシン遺伝子のEcoRI-XbaI部位切り出したプ
ラスミドのEcoRI-XbaIサイトへ挿入した。(pAQN)
【0097】bst遺伝子発現プラスミドpEBSTの
構築は、pBSTNとpBSTCに含まれる遺伝子断片
がいずれもHindIII断片であることから、次に述
べるとおり、方向性を持たせてこれらの断片をpAQN
のtacプロモーターの下流に挿入した。なお、この際
にbst遺伝子の持つ本来のプロモーターは完全に切除
した。
【0098】簡単に述べると、まず、pAQNの制限酵
素部位はtacプロモーター直後から順番にEcoR
I、BglII、XbaI、HindIIIと並んでい
るのをEcoRI、HindIII、XbaIの順に改
変した。次に、pBSTCに含まれるORFの下流に存
在するHpaI部位(図7および8の塩基配列2201
−2206)をXbaIに改変し、このC末端部分を含
むORFを、改変pAQNにXbaI−HindIII
で挿入した。次に、pBSTNに含まれるORFのN末
端に存在するMetの上流にEcoRI部位を挿入し、
このN末端部分を含むORFをC末端部分を含むORF
を挿入したpAQNにEcoRI−HindIIIで挿
入し、発現プラスミドpEBSTを完成した。
【0099】なお、C末端領域を欠失した変異体も同様
にして作製した。以下、より詳細に説明する。
【0100】a.材料 発現ベクター作製のための材料は以下のものを使用し
た。 宿主:E.coli MV1184, プラスミド:M13mp18(Bio−Rad),M1
3mp19(Bio−Rad) pUC18(宝酒造),pUC19(宝酒造) pBSTN,pBSTC 発現ベクター:pAQN 試薬:和光純薬 遺伝子工学用試薬およびKit:宝酒造 但し、部位特異的異変KitはBio−Radのものを
使用した リンカー:
【化4】 HindIIIリンカー 5'−CCAAGCTTGG−3'(配列番号7)(宝酒造:4760A) XbaIリンカー 5’−CTCTAGAG−3' (配列番号8)(宝酒造:4693A) 合成オリゴヌクレオチド:
【化5】 プライマーBST01 5'-TTATGTGAATTCGCTTAATATG-3’ (配列番号9) プライマーBST02 5'-TTTTTATGTGAATGTGGAATTCATGAAGAAAATACTGA-3’ (配列番号10) プライマーBST03 5'-CAAAACAATTACTGATTAATAGTGAATTGGCGATGTGGCAG-3'(配列番号11) プライマーBST04 5'-TGTTCTGTTCTGGGCTTAGTGATAAGATCTCTCGATGGAAGTTGCC-3’ (配列番号12)
【0101】b.手順 pAQNの改良 (図3) まず、pAQNをHindIIIとXbaIで切断し、
クレノー断片処理により平滑化し、そのままLigat
ionした。この処理により、HindIIIが消失し
XbaIのみ復活した(図3のpAQNΔXH)。この
改良工程における塩基配列の変化の様子を下に示す。
【化6】
【0102】次に、pAQNΔXHをBglIIで切断
し、クレノー断片処理により平滑化した。続いてHin
dIIIリンカーを加えてライゲーションした。この処
理によりBglII部位がHindIII部位に置き換
わった(図3のpAQN−EHX)。
【0103】pBSTCの改変とpAQN−EHXへの
挿入(図4) pBSTCに挿入されているST0160のC末端側を
含むと考えられている1.2kbpのHindIII断
片をM13mp18のクローニング部位のHindII
Iに挿入した。この際、3'末端がクローニング部位の
EcoRI側(即ち、XbaI側)の向きに挿入されて
いるものを選択した(図4のpMBSTC)。
【0104】次にpMBSTCをHpaIで切断し、ク
レノー断片処理により平滑化し、XbaIリンカーを加
えてライゲーションした。この処理によりHpaIがX
baIに置き換わった(図4のpMBSTC−HX)。
【0105】pMBSTC−HXをXbaIで切断し、
そのままライゲーションした。この処理により余分なX
baI断片(HindIII部位を含む)が切除された
(図4のpMBSTCΔX)。
【0106】pMBSTCΔXのHindIII−Xb
aI断片をpAQN−EHXのHindIII−Xba
I部位に挿入し、pEBSTCを作製した。
【0107】ST0160の膜結合領域を削除した改変
体の作製:なお、ST0160の膜結合領域と推定され
ている領域(以下、「M」と言う)、およびphoUと
相同性の高い領域(以下、「P」と言う)の機能および
発現に及ぼす影響を解析することを目的として、これら
の領域を欠失した改変体も併せて作製した。
【0108】具体的には、図4中のpMBSTCΔXに
対して部位特異的変異法を用い、ORFのアミノ酸残基
539位のロイシン(プライマーBST03を使用)、
および498位のアスパラギン酸(プライマーBNST
04を使用)をコードする塩基配列部分を各々終止コド
ンに改変した。得られたプラスミドは各々pMBSTC
ΔC137およびpMBSTCΔC178である。この
際、完全に翻訳を終止するために、3種類の終止コドン
を挿入し、さらに改変の簡易確認のために制限酵素部位
を併せて挿入した(pMBSTCΔC137にはPsh
BI、pMBSTCΔC178にはBglII)。
【0109】以下、pMBSTCΔC137およびpM
BSTCΔC178は、上記pMBSTC△Xの場合と
同様にして、HindIII−XbaI断片をpAQN
−EHXのHindIII−XbaI部位に挿入し、p
EBSTを作製した(それぞれpEBSTCΔC137
およびpEBSTCΔC178)。
【0110】pBSTNの改変とpEBSTCへの挿入
による発現ベクターの構築(図5) 実施例1のIhで作製されたpBSTNに挿入されてい
るST0160のN末端側を含むと考えられている1.
6kbpのHindIII断片を、M13mp19のク
ローニング部位のHindIIIに挿入した。この際、
N末端がクローニング部位のEcoRI側の向きに挿入
されたものを選択した(図5のpMBSTN)。
【0111】次に、部位特異的変異法を用いてpBST
NのORF開始部位の上流にEcoRI部位を挿入し
た。この際、EcoRI部位とメチオニンをコードする
コドンATCとの間を0塩基としたもの(プライマーB
ST02を使用:pMBSTN−E0)と7塩基とした
もの(プライマーBST01を使用:pMBSTN−E
7)の2種類を作製した。pMBSTN−E0をpAQ
Nに挿入した場合、SD配列からATGまでの距離は9
塩基となり、pMBSTN−E7の場合には16塩基と
なる。pMBSTN−E0で、SD配列からATGまで
の距離を9塩基としたのは、その場合に発現効率が最も
良くなると考えられているためである。また、pMBS
TN−E7で、前述したようにbst遺伝子が大腸菌に
とって致死遺伝子である可能性が考えられたため、発現
の程度を少し弱めたものを得るためにSD配列からAT
Gまでの距離を若干大きくした。
【0112】pMBSTN−E0とpMBSTN−E7
を各々EcoRIで切断し、そのままライゲーションし
た。この処理により余分なEcoRI断片(HindI
IIを含む)が切断された(図5のpMBSTN−E0
ΔEとpMBSTN−E7ΔE)。
【0113】pMBSTN−E0ΔE、およびpBST
N−E7ΔEのEcoRI断片をpEBSTCのEco
RI−HindIII部位に挿入し、発現ベクターpE
BSTを構築した(図6) pEBSTCΔC137およびpEBSTCΔC178
についても同様に挿入を行い、以下の表2に示す6種類
のST0160発現ベクターを構築した。
【0114】
【表2】pEBST−E0=pBSTN−E0ΔE+p
EBSTC=A2シリーズ pEBST−E7=pBSTN−E7ΔE+pEBST
C=A1シリーズ pEBST−E0ΔM=pBSTN−E0ΔE+pBS
TNCΔC137=B2シリーズ pEBST−E7ΔM=pBSTN−E7ΔE+pBS
TNCΔC137=B1シリーズ pEBST−E0ΔP=pBSTN−E0ΔE+pBS
TNCΔC178=C2シリーズ pEBST−E7ΔP=pBSTN−E7ΔE+pBS
TNCΔC178=12シリーズ
【0115】II.発現の実施例 (1) 形質転換、および菌株の保存 −80℃で保存したE.coli MV1184コンピテント細胞
(100μl)を氷中で溶かし、これに表ー2に示した
6種類の発現ベクター(10μl)を添加し、30分間氷
中で放置した。これを42℃で1分間処理し、その後3分
間氷中に放置した。これに、37℃に保温したLB培地
を900μl添加し、1時間、37℃で振とうした。振と
う終了後、本溶液を、LB−アンピシリン、IPTG、
X−Gal寒天培地に塗布し、37℃、16時間培養し
た。
【0116】(2) 培養 得られた形質転換体(6種類)を、それぞれLBーアンピ
シリンーIPTG液体培地で、30℃、150rpmで振とう
培養し、菌体の増殖とシアル酸転移活性を測定した。な
お、菌体の接種は、培地0.5%量の(1)の方法で調製した
グリセロールストックを培地に添加することにより行っ
た。また、培養液中のアンピシリン濃度は100mg/l、
IPTG濃度は0.02mM とした。菌体の増殖は培養開始
後、培養液を経時的にサンプリングして660nmの吸光
度を測定することによりモニターした。
【0117】その結果、A,B,Cシリーズいずれの発現ベ
クターを含むE.coli MV1184形質転換株いずれも、長い
ラグタイムの後に菌体の増殖が認められた。それぞれの
菌体(A2,B2,C2)の増殖を図9に示す。図9に示したよ
うに、Cシリーズ>Bシリーズ>Aシリーズの順番で増殖は
速かった。
【0118】菌体からの粗酵素の調整は、培養液から遠
心分離で菌体を集めて、0.2% Triton X-100を含む20mM
カコジレート緩衝液(pH 5.0)に菌体を懸濁し、これを
超音波処理して菌体を破砕して粗酵素とした。表3に示
すように酵素生産量もC>B>Aの順であった。
【0119】シアリルトランスフェラーゼ活性は、供給
基質であるCMP−〔4,5,6,7,8,9−14C〕
−NeuAcから受容基質であるラクトースに転移し
た、〔4,5,6,7,8,9−14C〕−NeuAcを
測ることにより測定した。標準反応混合物は、70nmol
のCMP−〔4,5,6,7,8,9−14C〕−Neu
Ac(642cmp/nmol)、1.25μmol のラクトー
ス、並びに0.02%Triton X−100を含む
20mMカコジレートナトリウム緩衝液(pH5.0)25
μl 中の酵素溶液からなる。酵素反応は、30℃で3分
間行った。全ての測定は、二重に行った。反応後、反応
混合物を5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で2
mlに希釈し、Dowex1×8(リン酸型)のカラム
(0.5×2cm)に充填した。抽出物(2ml)をシンチ
レーションバイアルに直接集め、計測を行った。抽出物
中の、受容基質に転移した〔4,5,6,7,8,9−
14C〕−NeuAcの放射活性を液体シンチレーション
カウンターで測定し、転移した〔4,5,6,7,8,
9−14C〕−NeuAcの量を測定した。1単位(U)
は、上述した条件下で1μmol のシアル酸を1分間にラ
クトースに転移する酵素の量と定義した。
【0120】
【表3】 A1シリーズ 43 units/L A2シリーズ 66 units/L B1シリーズ 74 units/L B2シリーズ 112 units/L C1シリーズ 91 units/L C2シリーズ 240 units/L
【0121】(3) 酵素反応生成物の同定 上記(2) に記載した方法で調製した粗酵素を、イオン交
換カラム(Q−セファロース,ファルマシア)、ハイド
ロキシアパタイト(高研製)で部分精製した酵素を用い
て、糖受容体基質としてピリジルアミノ化ラクトース、
糖供与体基質としてCMP-NeuAcを用いて酵素反応を行い
(30℃、6時間)、反応生成物を反応終了後、100℃
で2分間処理することにより酵素を失活させた。その
後、HPLCで反応生成物の分析を行った。
【0122】HPLCシステムとしてはShimazu LC-10
(島津製)、カラムとしてはTakaraPALPAK Type R(宝
酒造製)を用い、酵素を失活させた反応液10μlを、
0.15% n−ブタノールを含む100mM酢酸−トリ
エチルアミン(pH5.0)で平衡化したカラムに注入し
た。ピリジルアミノ化糖鎖の溶出には溶出液A(100
mM酢酸−トリエチルアミン、pH5.0)及び溶出液B
(0.5%、n−ブタノールを含む100mM酢酸−トリ
エチルアミン、pH5.0)を用い、30〜100%溶出
液Bの直線濃度勾配法(0〜35分)及び100%溶出
液B(35〜50分)により、順次ピリジルアミノ化糖
鎖の溶出を行い、1ml/minの流速、40℃のカラム温度
の条件下、蛍光(Ex:320nm、Em:400nm)を
検出することによりピリジルアミノ化糖鎖を検出した。
【0123】その結果(図10)、いずれの粗酵素を用
いて酵素反応を行った場合にも、ST0160を酵素として反
応を行った場合と同じリテンションタイムをもつ反応生
成物のピークが検出されたことから、6種類の粗酵素は
いずれもシアル酸をガラクトースの6位にa2、6で転
移していると判断した。
【0124】(4) 可溶化体酵素 一般に、100,000 xg,1hrで遠心分離を行い、その遠心
上清に存在するタンパク質は可溶化されていると定義さ
れる。そこで、C2シリーズの菌株をLBーアンピシリンー
IPTG液体培地で、30℃、150rpmで振とう培養し、
培養終了後、遠心分離を行い、菌体を集め、20mMカコジ
レート緩衝液(pH 5.0)に菌体を懸濁し、これを超音波
処理して菌体を破砕して粗酵素とした。この菌体破砕液
を4℃、100,000 xg,1hrで遠心分離を行い上清を集
め、この遠心上清のシアル酸転移活性を測定した。その
結果、この遠心上清には、(2) で示した酵素生産量の約
50%(120unis/L)の酵素が存在した。一方、A1,A2
シリーズの菌株を用いて同様の検討を行ったところ、界
面活性剤が抽出緩衝液に含まれていない場合には、100,
000 xg,1hrで遠心分離を行って得られた遠心上清には
ほとんど酵素は存在しなかった。つまり、本酵素をコー
ドする遺伝子のC末端側が膜結合に関与しているものと
考えられ、この部分を欠損させたタンパク質を生産する
ことで、可溶化体のシアル酸転移酵素を生産することが
可能となった。
【0125】(5) C2シリーズ形質転換体培養上清液の
シアリルトランスフェラーゼ活性前記C2シリーズの菌
株をLB−アンピシリン−IPTG液体培地で30℃1
50rpm で振とう培養し、OD600が2.8となったと
き970ml分取し、シアリルトランスフェラーゼ活性を
測定した。
【0126】シアリルトランスフェラーゼ活性は、供給
基質であるCMP−〔4,5,6,7,8,9−14C〕
−NeuAcから受容基質であるラクトースに転移し
た、〔4,5,6,7,8,9−14C〕−NeuAcを
測ることにより測定した。標準反応混合物は、70nmol
のCMP−〔4,5,6,7,8,9−14C〕−Neu
Ac(642cmp/nmol)、1.25μmol のラクトー
ス、並びに0.02%Triton X−100を含む
20mMカコジレートナトリウム緩衝液(pH5.0)25
μl 中の酵素溶液からなる。酵素反応は、30℃で3分
間行った。全ての測定は、二重に行った。反応後、反応
混合物を5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で2
mlに希釈し、Dowex1×8(リン酸型)のカラム
(0.5×2cm)に充填した。抽出物(2ml)をシンチ
レーションバイアルに直接集め、計測を行った。抽出物
中の、受容基質に転移した〔4,5,6,7,8,9−
14C〕−NeuAcの放射活性を液体シンチレーション
カウンターで測定し、転移した〔4,5,6,7,8,
9−14C〕−NeuAcの量を測定した。1単位(U)
は、上述した条件下で1μmol のシアル酸を1分間にラ
クトースに転移する酵素の量と定義した。
【0127】その結果、シアル酸トランスフェラーゼ活
性は、12.98U/lであった。
【0128】
【配列表】
【0129】配列番号:1 配列の長さ: 675アミノ酸残基 配列の型: アミノ酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: タンパク質 起源 生物名: ファトバクテリウムダムセーラ(Photobacte
rium damsela) 株名: JT0160 配列の特徴: 特徴を表す記号: シグナルペプチド 存在位置: 1..15 配列の特徴: 特徴を表す記号: 成熟タンパク質 存在位置: 16..675 配列: 配列番号:1 Met Lys Lys Ile Leu Thr Val Leu Ser Ile Phe Ile Leu Ser Ala Cys 1 5 10 15 Asn Ser Asp Asn Thr Ser Leu Lys Glu Thr Val Ser Ser Asn Ser Ala 20 25 30 Asp Val Val Glu Thr Glu Thr Tyr Gln Leu Thr Pro Ile Asp Ala Pro 35 40 45 Ser Ser Phe Leu Ser His Ser Trp Glu Gln Thr Cys Gly Thr Pro Ile 50 55 60 Leu Asn Glu Ser Asp Lys Gln Ala Ile Ser Phe Asp Phe Val Ala Pro 65 70 75 80 Glu Leu Lys Gln Asp Glu Lys Tyr Cys Phe Thr Phe Lys Gly Ile Thr 85 90 95 Gly Asp His Arg Tyr Ile Thr Asn Thr Thr Leu Thr Val Val Ala Pro 100 105 110 Thr Leu Glu Val Tyr Ile Asp His Ala Ser Leu Pro Ser Leu Gln Gln 115 120 125 Leu Ile His Ile Ile Gln Ala Lys Asp Glu Tyr Pro Ser Asn Gln Arg 130 135 140 Phe Val Ser Trp Lys Arg Val Thr Val Asp Ala Asp Asn Ala Asn Lys 145 150 155 160 Leu Asn Ile His Thr Tyr Pro Leu Lys Gly Asn Asn Thr Ser Pro Glu 165 170 175 Met Val Ala Ala Ile Asp Glu Tyr Ala Gln Ser Lys Asn Arg Leu Asn 180 185 190 Ile Glu Phe Tyr Thr Asn Thr Ala His Val Phe Asn Asn Leu Pro Pro 195 200 205 Ile Ile Gln Pro Leu Tyr Asn Asn Glu Lys Val Lys Ile Ser His Ile 210 215 220 Ser Leu Tyr Asp Asp Gly Ser Ser Glu Tyr Val Ser Leu Tyr Gln Trp 225 230 235 240 Lys Asp Thr Pro Asn Lys Ile Glu Thr Leu Glu Gly Glu Val Ser Leu 245 250 255 Leu Ala Asn Tyr Leu Ala Gly Thr Ser Pro Asp Ala Pro Lys Gly Met 260 265 270 Gly Asn Arg Tyr Asn Trp His Lys Leu Tyr Asp Thr Asp Tyr Tyr Phe 275 280 285 Leu Arg Glu Asp Tyr Leu Asp Val Glu Ala Asn Leu His Asp Leu Arg 290 295 300 Asp Tyr Leu Gly Ser Ser Ala Lys Gln Met Pro Trp Asp Glu Phe Ala 305 310 315 320 Lys Leu Ser Asp Ser Gln Gln Thr Leu Phe Leu Asp Ile Val Gly Phe 325 330 335 Asp Lys Glu Gln Leu Gln Gln Gln Tyr Ser Gln Ser Pro Leu Pro Asn 340 345 350 Phe Ile Phe Thr Gly Thr Thr Thr Trp Ala Gly Gly Glu Thr Lys Glu 355 360 365 Tyr Tyr Ala Gln Gln Gln Val Asn Val Ile Asn Asn Ala Ile Asn Glu 370 375 380 Thr Ser Pro Tyr Tyr Leu Gly Lys Asp Tyr Asp Leu Phe Phe Lys Gly 385 390 395 400 His Pro Ala Gly Gly Val Ile Asn Asp Ile Ile Leu Gly Ser Phe Pro 405 410 415 Asp Met Ile Asn Ile Pro Ala Lys Ile Ser Phe Glu Val Leu Met Met 420 425 430 Thr Asp Met Leu Pro Asp Thr Val Ala Gly Ile Ala Ser Ser Leu Tyr 435 440 445 Phe Thr Ile Pro Ala Asp Lys Val Asn Phe Ile Val Phe Thr Ser Ser 450 455 460 Asp Thr Ile Thr Asp Arg Glu Glu Ala Leu Lys Ser Pro Leu Val Gln 465 470 475 480 Val Met Leu Thr Leu Gly Ile Val Lys Glu Lys Asp Val Leu Phe Trp 485 490 495 Ala Asp His Lys Val Asn Ser Met Glu Val Ala Ile Asp Glu Ala Cys 500 505 510 Thr Arg Ile Ile Ala Lys Arg Gln Pro Thr Ala Ser Asp Leu Arg Leu 515 520 525 Val Ile Ala Ile Ile Lys Thr Ile Thr Asp Leu Glu Arg Ile Gly Asp 530 535 540 Val Ala Glu Ser Ile Ala Lys Val Ala Leu Glu Ser Phe Ser Asn Lys 545 550 555 560 Gln Tyr Asn Leu Leu Val Ser Leu Glu Ser Leu Gly Gln His Thr Val 565 570 575 Arg Met Leu His Glu Val Leu Asp Ala Phe Ala Arg Met Asp Val Lys 580 585 590 Ala Ala Ile Glu Val Tyr Gln Glu Asp Asp Arg Ile Asp Gln Glu Tyr 595 600 605 Glu Ser Ile Val Arg Gln Leu Met Ala His Met Met Glu Asp Pro Ser 610 615 620 Ser Ile Pro Asn Val Met Lys Val Met Trp Ala Ala Arg Ser Ile Glu 625 630 635 640 Arg Val Gly Asp Arg Cys Gln Asn Ile Cys Glu Tyr Ile Ile Tyr Phe 645 650 655 Val Lys Gly Lys Asp Val Arg His Thr Lys Pro Asp Asp Phe Gly Thr 660 665 670 Met Leu Asp 675
【0130】配列番号:2 配列の長さ: 2709塩基対 配列の型: 核酸 鎖の数: 二本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: Genomic DNA 起源 生物名: ファトバクテリウムダムセーラ(Photobacte
rium damsela) 株名: JT0160 配列: 配列番号2 AAGCTTATCT TGAAATGAAT GATAAGGAAG GGGCGATTGA ATTACTTGAA GAGGTAACGG -336 CAAAAGCGGA TGGGGCTGTA AAAGCGGAAG CTGAGGAAGT TATTGAATAA CTAATTTTTC -276 AAATGTTCTG TTTTAAGGCG TAAACGATTG AGTCTCTTAA AGCGTACTAT GTCATCATAA -216 GGCTGGTGTG GCATAGTACG CACTTTTAAT GATCTTCATT ATTTATTACT TATTGGTATG -156 ACAGTTTGTA AATAATAATT TTTCAATTGA TATTTTTATG CTGGTATTGA ACCTGAAATC -96 AAATGAGATA TATCTCACAA AAAGCAAATG TAAACATCAT CTTAAATAGA TGAGGCAATA -36 TACTACTAAG AATTTTTTAT GTGAATGTGC TTAAT ATG AAG AAA ATA CTG ACA 18 Met Lys Lys Ile Leu Thr 1 5 GTT CTA TCT ATT TTT ATT CTT TCA GCG TGT AAT AGT GAC AAT ACC AGC 66 Val Leu Ser Ile Phe Ile Leu Ser Ala Cys Asn Ser Asp Asn Thr Ser 10 15 20 TTG AAA GAA ACG GTA AGC TCT AAT TCT GCA GAT GTA GTA GAA ACA GAA 114 Leu Lys Glu Thr Val Ser Ser Asn Ser Ala Asp Val Val Glu Thr Glu 25 30 35 ACT TAC CAA CTG ACA CCG ATT GAT GCT CCT AGC TCT TTT TTA TCT CAT 162 Thr Tyr Gln Leu Thr Pro Ile Asp Ala Pro Ser Ser Phe Leu Ser His 40 45 50 TCT TGG GAG CAA ACA TGT GGC ACA CCT ATC TTG AAT GAA AGT GAC AAG 210 Ser Trp Glu Gln Thr Cys Gly Thr Pro Ile Leu Asn Glu Ser Asp Lys 55 60 65 70 CAA GCG ATA TCT TTT GAT TTT GTT GCT CCA GAG TTA AAG CAA GAT GAA 258 Gln Ala Ile Ser Phe Asp Phe Val Ala Pro Glu Leu Lys Gln Asp Glu 75 80 85 AAG TAT TGT TTT ACT TTT AAA GGT ATT ACA GGC GAT CAT AGG TAT ATC 306 Lys Tyr Cys Phe Thr Phe Lys Gly Ile Thr Gly Asp His Arg Tyr Ile 90 95 100 ACA AAT ACA ACA TTA ACT GTT GTT GCA CCT ACG CTA GAA GTT TAC ATC 354 Thr Asn Thr Thr Leu Thr Val Val Ala Pro Thr Leu Glu Val Tyr Ile 105 110 115 GAT CAT GCA TCC TTA CCA TCG CTA CAG CAG CTT ATC CAC ATT ATT CAA 402 Asp His Ala Ser Leu Pro Ser Leu Gln Gln Leu Ile His Ile Ile Gln 120 125 130 GCA AAA GAT GAA TAC CCA AGT AAT CAA CGT TTT GTC TCT TGG AAG CGT 450 Ala Lys Asp Glu Tyr Pro Ser Asn Gln Arg Phe Val Ser Trp Lys Arg 135 140 145 150 GTA ACT GTT GAT GCT GAT AAT GCC AAT AAG TTA AAC ATT CAT ACT TAT 498 Val Thr Val Asp Ala Asp Asn Ala Asn Lys Leu Asn Ile His Thr Tyr 155 160 165 CCA TTA AAA GGC AAT AAT ACC TCA CCA GAA ATG GTG GCA GCG ATT GAT 546 Pro Leu Lys Gly Asn Asn Thr Ser Pro Glu Met Val Ala Ala Ile Asp 170 175 180 GAG TAT GCT CAG AGC AAA AAT CGA TTG AAT ATA GAG TTC TAT ACA AAT 594 Glu Tyr Ala Gln Ser Lys Asn Arg Leu Asn Ile Glu Phe Tyr Thr Asn 185 190 195 ACA GCT CAT GTT TTT AAT AAT TTA CCA CCT ATT ATT CAA CCT TTA TAT 642 Thr Ala His Val Phe Asn Asn Leu Pro Pro Ile Ile Gln Pro Leu Tyr 200 205 210 AAT AAC GAG AAG GTG AAA ATT TCT CAT ATT AGT TTG TAT GAT GAT GGT 690 Asn Asn Glu Lys Val Lys Ile Ser His Ile Ser Leu Tyr Asp Asp Gly 215 220 225 230 TCT TCT GAA TAT GTA AGT TTA TAT CAA TGG AAA GAT ACA CCA AAT AAG 738 Ser Ser Glu Tyr Val Ser Leu Tyr Gln Trp Lys Asp Thr Pro Asn Lys 235 240 245 ATA GAA ACA TTA GAA GGT GAA GTA TCG CTT CTT GCT AAT TAT TTA GCA 786 Ile Glu Thr Leu Glu Gly Glu Val Ser Leu Leu Ala Asn Tyr Leu Ala 250 255 260 GGA ACA TCT CCG GAT GCA CCA AAA GGA ATG GGA AAT CGT TAT AAC TGG 834 Gly Thr Ser Pro Asp Ala Pro Lys Gly Met Gly Asn Arg Tyr Asn Trp 265 270 275 CAT AAA TTA TAT GAC ACT GAT TAT TAC TTT TTG CGC GAA GAT TAC CTT 882 His Lys Leu Tyr Asp Thr Asp Tyr Tyr Phe Leu Arg Glu Asp Tyr Leu 280 285 290 GAC GTT GAA GCA AAC CTA CAT GAT TTA CGT GAT TAT TTA GGC TCT TCC 930 Asp Val Glu Ala Asn Leu His Asp Leu Arg Asp Tyr Leu Gly Ser Ser 295 300 305 310 GCA AAG CAA ATG CCA TGG GAT GAA TTT GCT AAA TTA TCT GAT TCT CAG 978 Ala Lys Gln Met Pro Trp Asp Glu Phe Ala Lys Leu Ser Asp Ser Gln 315 320 325 CAA ACA CTA TTT TTA GAT ATT GTG GGT TTT GAT AAA GAG CAA TTG CAA 1026 Gln Thr Leu Phe Leu Asp Ile Val Gly Phe Asp Lys Glu Gln Leu Gln 330 335 340 CAA CAA TAT TCA CAA TCC CCA CTA CCA AAC TTT ATT TTT ACC GGC ACA 1074 Gln Gln Tyr Ser Gln Ser Pro Leu Pro Asn Phe Ile Phe Thr Gly Thr 345 350 355 ACA ACT TGG GCT GGG GGG GAA ACG AAA GAG TAT TAT GCT CAG CAA CAA 1122 Thr Thr Trp Ala Gly Gly Glu Thr Lys Glu Tyr Tyr Ala Gln Gln Gln 360 365 370 GTA AAT GTG ATT AAT AAT GCG ATC AAT GAA ACT AGC CCT TAT TAT TTA 1170 Val Asn Val Ile Asn Asn Ala Ile Asn Glu Thr Ser Pro Tyr Tyr Leu 375 380 385 390 GGT AAA GAC TAC GAT CTA TTT TTC AAG GGG CAT CCT GCT GGT GGC GTT 1218 Gly Lys Asp Tyr Asp Leu Phe Phe Lys Gly His Pro Ala Gly Gly Val 395 400 405 ATT AAC GAC ATC ATT CTT GGA AGC TTC CCT GAT ATG ATC AAT ATT CCA 1266 Ile Asn Asp Ile Ile Leu Gly Ser Phe Pro Asp Met Ile Asn Ile Pro 410 415 420 GCC AAG ATT TCA TTT GAG GTC TTG ATG ATG ACG GAT ATG TTG CCT GAT 1314 Ala Lys Ile Ser Phe Glu Val Leu Met Met Thr Asp Met Leu Pro Asp 425 430 435 ACA GTA GCT GGT ATT GCG AGC TCT CTG TAC TTC ACA ATT CCT GCC GAT 1362 Thr Val Ala Gly Ile Ala Ser Ser Leu Tyr Phe Thr Ile Pro Ala Asp 440 445 450 AAA GTT AAT TTT ATT GTA TTT ACT TCA TCT GAC ACT ATT ACT GAT CGT 1410 Lys Val Asn Phe Ile Val Phe Thr Ser Ser Asp Thr Ile Thr Asp Arg 455 460 465 470 GAA GAG GCT CTT AAA TCA CCA TTA GTA CAA GTG ATG CTA ACG TTG GGT 1458 Glu Glu Ala Leu Lys Ser Pro Leu Val Gln Val Met Leu Thr Leu Gly 475 480 485 ATT GTT AAA GAA AAA GAT GTT CTG TTC TGG GCT GAT CAT AAA GTA AAC 1506 Ile Val Lys Glu Lys Asp Val Leu Phe Trp Ala Asp His Lys Val Asn 490 495 500 TCG ATG GAA GTT GCC ATT GAT GAA GCC TGT ACT CGG ATC ATT GCA AAG 1554 Ser Met Glu Val Ala Ile Asp Glu Ala Cys Thr Arg Ile Ile Ala Lys 505 510 515 CGA CAA CCA ACC GCG AGT GAT TTA CGC TTG GTT ATT GCT ATT ATC AAA 1602 Arg Gln Pro Thr Ala Ser Asp Leu Arg Leu Val Ile Ala Ile Ile Lys 520 525 530 ACA ATT ACT GAT CTT GAG CGT ATT GGC GAT GTG GCA GAA AGT ATT GCT 1650 Thr Ile Thr Asp Leu Glu Arg Ile Gly Asp Val Ala Glu Ser Ile Ala 535 540 545 550 AAA GTC GCA TTA GAG AGC TTT AGT AAT AAG CAA TAT AAC CTA TTG GTT 1698 Lys Val Ala Leu Glu Ser Phe Ser Asn Lys Gln Tyr Asn Leu Leu Val 555 560 565 TCT TTA GAA TCT CTT GGC CAG CAT ACG GTT CGA ATG CTG CAT GAG GTG 1746 Ser Leu Glu Ser Leu Gly Gln His Thr Val Arg Met Leu His Glu Val 570 575 580 TTA GAT GCG TTT GCT CGT ATG GAT GTT AAA GCC GCA ATA GAA GTG TAC 1794 Leu Asp Ala Phe Ala Arg Met Asp Val Lys Ala Ala Ile Glu Val Tyr 585 590 595 CAA GAA GAT GAT CGA ATT GAT CAA GAG TAT GAG TCG ATA GTC AGA CAG 1842 Gln Glu Asp Asp Arg Ile Asp Gln Glu Tyr Glu Ser Ile Val Arg Gln 600 605 610 CTA ATG GCC CAT ATG ATG GAA GAT CCA AGC TCA ATT CCT AAT GTA ATG 1890 Leu Met Ala His Met Met Glu Asp Pro Ser Ser Ile Pro Asn Val Met 615 620 625 630 AAA GTG ATG TGG GCG GCA CGT TCT ATT GAG CGA GTG GGT GAT CGC TGT 1938 Lys Val Met Trp Ala Ala Arg Ser Ile Glu Arg Val Gly Asp Arg Cys 635 640 645 CAA AAC ATT TGT GAG TAC ATT ATC TAC TTT GTG AAG GGT AAA GAC GTT 1986 Gln Asn Ile Cys Glu Tyr Ile Ile Tyr Phe Val Lys Gly Lys Asp Val 650 655 660 CGC CAT ACC AAA CCA GAT GAT TTT GGT ACT ATG CTC GAT TAA 2028 Arg His Thr Lys Pro Asp Asp Phe Gly Thr Met Leu Asp STP 665 670 675 TCTATACAAG AAACAAGAAA CAAGAAGGTC GCCAGCATCG TAAATGTGGC GACCTTTTTT 2088 AATGCAAAAA AGCCCTTCTA AAGGTAAACG AAGGGCGAGA GTAACCAAAT GGTCAAAATT 2148 GAGTGGATAT AACATTCATG CTGATTTTGT TATTGTTGCT ATATTTCAAT TAGTTAACTG 2208 CGTTTCAGTT AAAGCTGTAT TGTAAACCGA CACCGCCTGC GACTTCTGAT GACGAGTATT 2268 TACCGCTCGT TTCGTAATGG AAAGTTCCTG ATACACTTAA GTTTTCGTTG ATTCCATAAG 2328 CACCACCAAG GCTAAAGCTT 2348
【0131】配列番号:3 配列の長さ:38 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:3 GCIAAITAII TIGCIGGIAC IIIICCIGAI GCICCIAA 38
【0132】配列番号:4 配列の長さ: 25 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:4 GGGGGGGAAA CGAAAGAGTA TTATG 25
【0133】配列番号:5 配列の長さ: 24 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:5 ATTTTTCAAG GGGCATCCTG CTGG 24
【0134】配列番号:6 配列の長さ: 17 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:6 AAGATTTCAT TTGAGGT 17
【0135】配列番号:7 配列の長さ: 10 配列の型: 核酸 鎖の数: 二本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:7 CCAAGCTTGG 10
【0136】配列番号:8 配列の長さ: 8 配列の型: 核酸 鎖の数: 二本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:8 CTCTAGAG 8
【0137】配列番号:9 配列の長さ: 22 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:9 TTATGTGAAT TCGCTTAATA TG 22
【0138】配列番号:10 配列の長さ: 38 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:10 TTTTTATGTG AATGTGGAAT TCATGAAGAA AATACTGA 38
【0139】配列番号:11 配列の長さ: 41 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:11 CAAAACAATT ACTGATTAAT AGTGAATTGG CGATGTGGCA G 41
【0140】配列番号:12 配列の長さ: 46 配列の型: 核酸 鎖の数: 一本鎖 トポロジー: 直鎖状 配列の種類: 他の核酸 配列: 配列番号:12 TGTTCTGTTC TGGGCTTAGT GATAAGATCT CTCGATGGAA GTTGCC 46
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、pAQIの構造を示す。
【図2】図2は、pAQNの構造を示す。
【図3】図3は、pAQNからpAQN−EHXまでの
構築工程を示す。
【図4】図4は、pBSTCからpEBSTCまでの構
築工程を示す。
【図5】図5は、pBSTNからpEBSTまでの構築
工程を示す。
【図6】図6は、発現ベクターpEBSTの構造を示
す。
【図7】図7は、bst遺伝子の塩基配列の前半を推定
アミノ酸配列と共に示す。
【図8】図8は、bst遺伝子の塩基配列の後半を推定
アミノ酸配列と共に示す。
【図9】図9は、本発明の発現ベクターを含むE.coli M
V1184形質転換株(A2,B2,C2)の増殖を示す。
【図10】図10は、実施例2II(2) で6種類の形質転
換体から得た粗酵素が、ST0160と同じ活性をもつことを
確認するため、糖供与体基質としてCMP-NeuAcを用いて
酵素反応を行った際の、反応生成物のリテンションタイ
ムを示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:01) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/10 C12R 1:19)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(A)又は(B)のタンパク質をコ
    ードする遺伝子: (A)配列番号1の16−498のアミノ酸配列を含む
    タンパク質 (B)配列番号1の16−498において、1若しくは
    複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ
    酸配列からなり、かつβ−ガラクトシド−α2,6−シ
    アル酸転移酵素活性を有するタンパク質。
  2. 【請求項2】以下の(a)又は(b)のDNAからな
    る、請求項1に記載の遺伝子: (a)配列番号2の46−1494の塩基配列を含むD
    NA (b)配列番号2の46−1494を含むDNAと温和
    なストリンジェンシー条件下でハイブリダイズし、かつ
    β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を
    有するタンパク質をコードするDNA。
  3. 【請求項3】さらに、配列番号1の499−X(Xは、
    500−675の整数である)のアミノ酸配列をコード
    する遺伝子も含む、請求項1または2に記載の遺伝子。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    DNA配列を含む発現ベクター。
  5. 【請求項5】発現ベクターのシグナル配列が宿主由来の
    DNAである、請求項4に記載の発現ベクター。
  6. 【請求項6】発現ベクターのシグナル配列が: (A)配列番号1の1−15のアミノ酸配列を含むペプ
    チドをコードするDNA配列、または(B)配列番号1
    の1−15において、1若しくは複数のアミノ酸が欠
    失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且
    つシグナル活性を有するペプチドをコードするDNA配
    列である、請求項4に記載の発現ベクター。
  7. 【請求項7】組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シア
    ル酸転移酵素タンパク質を製造する方法であって、請求
    項4ないし6のいずれか1項に記載したベクターで形質
    転換された宿主細胞をβ−ガラクトシド−α2,6−シ
    アル酸転移酵素の発現を促進する条件下で培養し、その
    培養物からβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移
    酵素タンパク質を回収することを含む方法。
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