JP3089287B2 - う蝕ワクチンの製造法 - Google Patents

う蝕ワクチンの製造法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、う蝕ワクチンの製造法および新規なストレ
プトコッカス・ミュータンスGS−5変異株に関する。
従来の技術 ストレプトコッカス・ミュータンス・グループ(Stre
ptococcus mutans group)は、ヒトや動物におけるう蝕
の最も重要な病原因子である。S.mutansグループは、DN
Aの性状に基づき7種の菌種に分けられ、ヒトのう蝕に
もっとも関係の深いc型S.mutansは、その表層に血清型
特異多糖抗原、リポタイコ酸、タンパク質抗原など、さ
まざまな抗原性を有する物質をもっている。
これらの菌体表層物質のなかで、特に分子量約19万の
タンパク質抗原は、フィムブリエと呼ばれる微線毛状構
造物である(このうち、約2万は糖鎖である)。このタ
ンパク質抗原は、I/II,B,P1,IFなどとさまざまな名前で
呼ばれており、統一されていない。本明細書では、この
タンパク質抗原をPAc(protein antigen serotype c)
と呼ぶ。
このように、S.mutansのタンパク質抗原は、現在う蝕
ワクチンとして最も注目されており、特表昭56−501364
号公報には特定の性質を示す抗原I/IIをう蝕ワクチンと
して使用することが報告されている。また、特開昭58−
164518号公報には、ストレプトコッカス属微生物の菌体
の表層またはその抽出物を抗原とした虫歯予防用ワクチ
ンが開示されている。
しかしながら、PAcをS.mutansから抽出する場合、S.m
utansを10培地で培養しても数mgしか回収できず実用
上問題があった。また、培地中のPAcの濃度が低いた
め、不純物除去のための精製作業に労力、時間も必要と
した。
本発明者らは、S.mutansのPAc発現遺伝子(pac遺伝
子)をE.coil(大腸菌)やS.milleri(連鎖球菌の一
種)に導入し、rPAcを産生させたが、異なった菌種に遺
伝子を組み込んだため、産生量の増大は認められず、ま
た、菌体外にも遊離されなかった。なお、rPAcとは、遺
伝子の組換え体によって作られたPAc(recombinant PA
c)を指し、PAcと構造的に実質上同一のタンパク質であ
る。
さらに、本発明者らは、PAcの生物学的役割を明らか
にすべく、pac遺伝子を大腸菌内でも連鎖球菌内でも増
殖できるプラスミドーシャトルベクターにつなぎ、これ
をPAcを発現しないS.mutans GS−5株に導入したことを
報告した日本歯科評論,Jan.,1989,No555。しかし、この
GS−5変異株では菌体へのpac遺伝子の導入後、組み換
え菌からプラスミドが脱落することによってPAcを産生
しなくなることがあったり、産生物の均一性にも問題が
あった。
発明が解決しようとする課題 本発明は、PAcの産生量の向上と精製作業の簡略化を
可能としたう蝕ワクチンの製造法、およびpac遺伝子が
染色体遺伝子中に組み込まれたS.mutans GS−5変異株
を提供するものである。
発明の構成 本発明のう蝕ワクチンの製造法は、口腔連鎖球菌スト
レプトコッカス・ミュータンスの菌体表層または菌体外
に産生されるタンパク質抗原(PAc)の発現遺伝子(pac
遺伝子)を、ストレプトコッカス・ミュータンスGS−5
株の染色体遺伝子中に組み込んだ変異株を培養すること
を特徴とする。
また、本発明の新規な菌株は、遺伝子工学によって作
られたものであって、pac遺伝子が染色体中に組み込ま
れて形質転換され、PAcの産生能が増大したストレプト
コッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)GS−
5(K−3)[微工研条寄第2437号]である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明では、宿主細菌としてS.mutans GS−5株が用
いられ、一方、ドナー細菌としてはPAcを産生しうるS.m
utansに属する菌株ならばいずれもが使用でき、c血清
型、e血清型、f血清型などの菌株が好適である。この
ように、宿主細菌とドナー細菌とを同一菌種に属する菌
体とすることにより、産生るrPAcの構造変化を極力抑え
ることができる。
S.mutans GS−5は、PAc非産生性の公知のS.mutansで
あり、大学糖の各種研究機関に保存されているものであ
るが、第三者の入手の便宜等を考慮して微工研条寄第24
36号(Streptococcus mutans GS−5)として寄託し
た。
ドナー細菌としては、ストレプトコッカス・ミュータ
ンス(Streptcoccus mutans)NCTC10449、ストレプトコ
ッカス・ミュータンスMT8148、ストレプトコッカス・ミ
ュータンスIngbritt、ストレプトコッカス・ミュータン
スMT6、ストレプトコッカス・ミュータンスJC2、ストレ
プトコッカス・ミュータンスMT118、ストレプトコッカ
ス・ミュータンスC67−1、ストレプトコッカス・ミュ
ータンスOMZ70、ストレプトコッカス・ミュータンスMT6
801、ストレプトコッカス・ミュータンスJC1−5、スト
レプトコッカス・ミュータンスATCC33477、ストレプト
コッカス・ミュータンスSE11、ストレプトコッカス・ミ
ュータンスOMZ175、ストレプトコッカス・ミュータンス
MT557、ストレプトコッカス・ミュータンスP2、ストレ
プトコッカス・ミュータンスPK−3などが用いられる。
このようなドナー菌を用い、PAcをコードする遺伝子
を従来からの方法に従い、ストレプトコッカス・ミュー
タンスGS−5株の染色体中に導入することにより、本発
明のストレプトコッカス・ミュータンスGS−5(K−
3)が得れる。ここで、ベクター(PAcを運ぶプラスミ
ド)としてはシャトルベクターpSA3、pVA981などが、ま
た、切断用の制限酵素としては、BamH I、Sph I、Bgl I
I、EcoR I、EcoT14 I、Hind III、Pst I、Sac Iなどが
用いられる。
本発明では、SDSポリアクリルアミド電気泳動法(SDS
−PAGE)での測定による分子量が約17万〜22万のタンパ
ク質抗原(PAc)をコードする遺伝子として、例えば下
記に示す塩基配列の開始コドン(ATG)〜停止コドン(T
GA)までの1,565個のアミノ酸(分子量約17万)を実質
的に含む部分をコードする塩基配列またはその一部をあ
げることができる。さらに、塩基配列の一部が他の塩基
で置換されたものや一部を欠落するものであってPAcと
実質的に同等の抗原性を有するタンパクをコードする塩
基配列も使用することができる。
本発明のGS−5(K−3)株では、pac遺伝子がGS−
5株の染色体中に組み込まれていることから、pac遺伝
子が脱落しにくく、また、rPAc産生能が高く、rPAcが菌
体外に産生される。
菌株の染色体DNA中のpac遺伝子の存在部位は、サザン
ブロット法などで確認できるので、このような菌株を採
取し、培養することにより、rPAcが効率よく得られる。
また、培養上清中のrPAc含有が非常に高いため、精製操
作は大変簡略化される。得られたrPAcは、種々の形態で
う蝕ワクチンとして使用することができる。
本発明のS.mutans GS−5(K−3)株の培養は、例
えば次のようにして行うことができる。37gのブレイン
ハートインフュージョン培地を1の蒸留水に溶解し、
121℃にて20分間滅菌した後、あらかじめ過滅菌して
おいた5mg/mlのエリスロマイシンを1ml加え、混合す
る。同培養液各10mlを24mlの滅菌試験管に分注したもの
に、GS−5(K−3)株を接種し、該培養液を37℃で18
時間培養し、種培養液を調製する。該種培養液100mlを
同じ組成の培地1の入った2の坂口フラスコに加
え、37℃で18時間培養して微生物液を得る。同微生物液
を10,000×gで15分間遠心分離し上精を得る。
また、培養上精からの精製法としては、デキストラン
系、アガロース系等のゲル過法、AE,DEAE,QAE,CM,SP,
フォスフォ等も用いたイオン交換法、オクチルセファロ
ース、フェニルセファロース等を用いた疎水性クロマト
法、マフィニティクロマト法などが用いられる。
得られたう蝕ワクチン、経口、皮下注射等の方法で投
与される。投与量は、10μg〜50mg程度が好適であり、
好ましくは10μg〜10mgであり、1mgが最適である。
ストレプトコッカス・ミュータンスGS−5(K−3)
[微工研条寄第2437号]の菌学的性状は次の通りであ
る。この菌学的性質および分類方法は、Bergey's Manua
l of Systematic Bacteriology,Vol.2(1986)に準じて
行った。
A. 形態学的性質 ブレインハートインフュージュン培地de37℃にて2日
間培養したとき、以下の形態的特徴が観察される。
1) 細胞の形および大きさ:球菌、0.5〜0.75μm、
連鎖を形成。
2) 多形性:なし。
3) 運動性:なし。
4) 胞子:なし。
5) グラム染色性:陽性。
6) 抗酸性:陰性。
B. 培養的性質 1) ブレインハートインフュージョン寒天平板培養:p
H7.0〜7.4にて生育して、円形、偏平状、全縁のコロニ
ーを形成する。該コロニーの表面は滑らかで光沢有り、
黄白色あるいは短褐色。
2) ブレインハートインフュージョン寒天斜面培養:p
H7.0〜7.4にて拡帯状に生育し、光沢の有る黄白色ある
いは淡褐色。
3) ブレインハートインフュージョン液体培養:pH7.0
〜7.4にて生育するが、菌膜は形成せず、均一な濁度を
形成。
4) 肉汁ゼラチン穿刺培養:液化しない。
5) リトマス・ミルク:良く成育し、酸を産生し、ミ
ルクを凝固する。
C. 生理的性質 1) 硝酸塩の還元:陰性。
2) 脱窒反応:陰性。
3) MPテスト:陽性。
4) VPテスト:陽性。
5) インドールの生成:陰性。
6) 硫化水素の生成:陰性、 7) デンプンの加水分解:陰性。
8) クエン酸の利用:Koserの培地とChristensenの培
地で利用しない。
9) 無機窒素源の利用:硝酸塩およびアンモニウム塩
を利用しない。
10) 色素の生成:陰性。
11) ウレアーゼ:陰性。
12) オキシダーゼ:陰性。
13) カタラーゼ:陰性。
14) 生育の範囲33℃から38℃(37℃がもっとも良
好)。pH6.0〜7.4で生育。
15) 酸素に対する態度:通性嫌気性。
16) O−Fテスト:陽性。
17) 糖からの酸およびガス産生:D−グルコース、D−
マンノース、D−フラクトース、D−ガラクトース、麦
芽糖、ショ糖、乳糖、トレハロース、D−ソルビット、
D−マンニットから酸を産生するが、ガスは生成しな
い。L−アラビノース、D−キシロース、イノシット、
グリセリン、デンプンからは酸もガスも発生しない。
D. その他の性質 1) アルギニンの分解:陰性。
2) 溶血性:γ溶血。
3) 液化ナトリウムの耐性:4%ナトリウムに耐性。
4) その他、必要と認められる性質:エスクリンを加
水分解し、2単位/mlのバシトラシンに耐性。イヌリ
ン、D−ラフィノース、D−メリビオースから酸を産生
する。ショ糖からグルカンを合成する。
以上の性質を総括すると、イヌリン、D−ラフィノー
ス、D−メリビオース、D−ソルビットから酸を産生
し、アルギニンを加水分解しない、バシトラシン耐性の
グラム陽性の連鎖球菌であることにより、Streptococcu
s mutans(ストレプトコッカス・ミュータンス)であ
る。
発明の効果 本発明によれば、pac遺伝子を染色体遺伝子中に組み
込んだストレプトコッカス・ミュータンスGS−5変異株
を培養することにより、高い産生量で安定してrPAcを得
ることができ、精製操作も簡便である。このような遺伝
子組み換え菌の1つとして、ストレプトコッカス・ミュ
ータンスGS−5(K−3)が、微工研条寄第2437号とし
て、工業技術院微生物工業技術研究所(微工研:Ferment
ation Research Institute)に寄託されている。
実 施 例 (1)pac遺伝子のGS−5株への導入 Streptococcus mutansNCTC10449のpacを有するプラス
ミドpPC77およびシャトルベクターpSA3を制限酵素BamH
IとSph Iでそれぞれ切断する。切断されたpSA3とpPC77
をT4 DNAリガーゼを用いて連結し、得られたプラスミド
をE.coil HB101株(国立遺伝学研究所、保存機関番号:M
E8568)に形質転換法で導入して、クロラムフェニコー
ル耐性、アンピシリン感受性、テトラサイクリン感受性
のクローンを選択した。コロニーイムノブロット法およ
びウエスタンブロット法でPAcを産生していることが確
認されたクローンの中から組換えプラスミドを抽出し、
アガロース電気泳動でその大きさを確認したところ、い
ずれのクローンも16.4kbの組換えプラスミドを有してい
た。これらのプラスミドの1つをKと命名し、本プラス
ミドをエレクトロポレーション法でPAc非産生S.mutans
GS−5株に導入し形質転換した。得られたPAc産生株をG
S−5(K−X)と命名した。
この操作によりGS−5(K−X)株は複数得られた
が、それぞれのPAcの産生能は異なっていた。この中でP
Ac産生能の優れた菌株GS−5(K−3)およびPAcを生
産するが先の株ほど優れていない菌株GS−5(K−9)
について、pacの組込き部位を確認した。
(2)pac遺伝子の組込み部位の確認 GS−5株および形質転換により得られたGS−5(K−
3)株をリゾチームで溶菌し、さらにプラスミドと染色
体DNAの分離操作を行なった。分離したプラスミド画分
をアガロース電気泳動したところ、第1図に示す通りGS
−5株およびGS−5(K−3)株の本画分中にプラスミ
ドは存在しなかった。一方、GS−5(K−9)株の画分
中にはプラスミドが認められた。
また、染色体DNAをEcoR Iで切断後、常法によりサザ
ンブロット分析を行なった。エリスロマイシン耐性遺伝
子のBamH Iフラグメントをプローブとして用いたとこ
ろ、第2図に示すように、GS−5株およびGS−5(K−
9)株の染色体DNAは反応性を示さなかったのに対し
て、GS−5(K−3)株の染色体DNAの約16kbフラグメ
ントが反応性を示した。
これらの知見より、GS−5(K−3)株において、プ
ラスミドpSM1は相同組換えの結果GS−5株の染色体DNA
中に組み込まれたことが確認された。一方、PAcは産生
するものの、先のGS−5(K−3)株ほどの産生能がな
いGS−5(K−9)株は、pac遺伝子がプラスミド中に
存在し、染色体中にpac遺伝子を見い出すことができな
かった。
サザンブロット分析については、E.M.Southern(197
5):Detection of specific sequences among DNA frag
ments separated by gel electrophoresis J.Mol.Bio
l.,98,503−517に詳記されている。
(3)培養およびrPAc(recombinant PAc)の精製 S.mutans GS−5(K−3)株をTTYブロースまたはBH
Iブロースの透析外液で培養後、培養上清を硫酸アンモ
ニウム60%飽和濃度にて塩析し、沈査を50mMトリス−塩
酸緩衝液pH7.5に溶解、透析して、同緩衝液で平衡化し
たDEAE−セルロースカラムに本標品を流す。同緩衝液を
カラムに2ベッド体積流した後、0モルから0.5モルま
でのNaCl濃度勾配溶出を行なう。その結果、NaClが0.2
モル付近でrPAcが溶出する。この溶出画分はそのままrP
Acの精製標品として使用可能である。GS−5(K−3)
株では、培養上清中のrPAc含量が非常に高いため、精製
操作はこのように大変簡略化される。
これらのrPAcは、種々の形態でう蝕ワクチンとして使
用される。
また、同様にしてNCTC10449株、GS−5株、GS−5
(K−9)株を培養し、培養上清中に産生されたPAcを
精製し、その量を蛋白量を基準としてローリー法により
測定し、相対値として下記表−1に示した。本発明のGS
−5(K−3)株により、著しく産生量が増大すること
が判る。
(4)rPAcによる免疫実験 表−2の組成物をPBSに溶解し、この0.1mlをマウス1
群5匹に対して、10日間隔で腹腔内に注射し、2回免疫
した。2回目の投与の7日後にマウスより採血し、rPAc
に対する血中抗体価を酵素免疫測定法(ELISA法)によ
って測定した。その結果を表−2に示す。なお、抗体価
は得られた血清を1/10希釈した後さらに倍々希釈したと
きにELISA法で反応性を示す血清の希釈の逆数で表わし
た。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラスミド分画のアガロース電気泳動を示す図
である。 第2図は32P標識エリスロマイシン耐性遺伝子BamH Iフ
ラグメントプローブを用いた染色体DNAのサザンブロッ
ト分析結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−205983(JP,A) 特開 昭63−219370(JP,A) 日本歯科評論,1月,1989,No. 555,p.153−162 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 39/09 C12N 1/21 C12N 15/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】口腔連鎖球菌ストレプトコッカス・ミュー
    タンスの菌体表層または菌体外に産生されるタンパク質
    抗原の発現遺伝子を、ストレプトコッカス・ミュータン
    スGS−5株の染色体遺伝子中に組み込んだ変異株の培養
    により上記抗原を製造することを特徴とするう蝕ワクチ
    ンの製造法。
  2. 【請求項2】前記タンパク質抗原が、SDSポリアクリル
    アミドゲル電気泳動法での測定による分子量が約17万〜
    22万のものである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】前記変異株が微工研条寄第2437号として寄
    託されたストレプトコッカス・ミュータンスGS−5(K
    −3)株である請求項1または2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】口腔連鎖球菌ストレプトコッカス・ミュー
    タンスの菌体表層または菌体外に産生されるタンパク質
    抗原の発現遺伝子が染色体中に組み込まれ、該タンパク
    質抗原の産生能を有するストレプトコッカス・ミュータ
    ンスGS−5(K−3)(微工研条寄第2437号)。
JP14118890A 1989-05-29 1990-05-29 う蝕ワクチンの製造法 Expired - Lifetime JP3089287B2 (ja)

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日本歯科評論,1月,1989,No.555,p.153−162

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