JP4977125B2 - 新規なβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素、それをコードする遺伝子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、新規なβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を提供する。本明細書において、「β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素」とは、シチジン1リン酸(CMP)−シアル酸からシアル酸を、複合糖質糖鎖もしくは遊離の糖鎖中のガラクトース残基の6位、ラクトースもしくはN−アセチルラクトサミンなどのオリゴ糖に存在するガラクトースの6位、またはガラクトース、N−アセチルガラクトサミン、グルコース、N−アセチルグルコサミンもしくはマンノースなどの複合糖質を構成しうる単糖であって6位の炭素に水酸基を有する単糖の6位、に転移させる活性を有するタンパク質を意味する。本明細書において、「β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性」とは、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素について上述した活性を意味する。また、ここでいうシアル酸とは、シアル酸ファミリーに属するノイラミン酸誘導体を示す。具体的には、N−アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)、N−グリコリルノイラミン酸(Neu5Gc)、5−デアミノ−5−ヒドロキシノイラミン酸(KDN)、ジシアル酸(ジN−アセチルノイラミン酸:Neu5Acα2,8(9)Neu5Ac)などを示す。
本発明は、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素をコードする核酸を提供する。
本発明者らは、ビブリオ科フォトバクテリウム属に属する微生物が新規なβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を発現することを見いだした。よって本発明は、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を発現する微生物を提供する。本発明の微生物は、フォトバクテリウム属に属し、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素生産能を有する微生物である。β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素生産能を有するフォトバクテリウム属に属する微生物の例としては、フォトバクテリウム属(Photobacterium sp.) JT−ISH−224株(寄託番号:NITE BP−87)が挙げられる。なお、上記のフォトバクテリウム属の微生物は一般に海洋性細菌であり、海水中または海産の魚介類から分離される。たとえば、本発明のフォトバクテリウム属 JT−ISH−224株は石川県産のカマスから分離されたものである。
本発明は、本発明のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を製造する方法にも関する。好ましい態様において本発明の方法は、本発明の酵素を高生産する。具体的には、本発明の方法における本発明の酵素の生産性は、1Lの培養液あたり50U/L以上、1,000U/L以上、10,000U/L以上である。
本発明の一態様において、本発明のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素はフォトバクテリウム属に属する微生物由来であり、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素生産能を有する微生物を培地に培養し、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を生産させ、これを採取することによって得られる。
本発明は、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素をコードする核酸を含む発現ベクター、および当該発現ベクターを含有する宿主細胞を提供する。そして、本発明は、当該発現ベクターを含有する宿主細胞を、組換えタンパク質の発現に適する条件下で培養して、発現された組換えタンパク質を回収することにより組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質を製造する方法も提供する。
本発明は、本発明のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質に対する抗体を提供する。本発明の抗体は、本発明のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質、またはそのフラグメント、に対して作製してもよい。ここで、本発明のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素のフラグメントは、当該酵素のアミノ酸配列中、少なくとも6アミノ酸、少なくとも10アミノ酸、少なくとも20アミノ酸、または少なくとも30アミノ酸を含む配列を有するフラグメントである。
実施例1: β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を生産する微生物のスクリーニングと菌株の同定
海水、海砂、海泥あるいは海産魚介類を接種源とした。この接種源をマリンブロスアガー2216培地(ベクトン・ディッキンソン製)からなる平板培地上に塗布し、15℃、25℃もしくは30℃で生育する微生物を取得した。常法に従い、得られた微生物を純粋培養した後、マリンブロス2216培地(ベクトン・ディッキンソン製)からなる液体培地を用いてそれぞれの微生物を培養した。微生物が十分成育した後に、培養液から菌体を遠心分離によって集めた。集めた菌体に、0.2%トリトンX−100(関東化学製)を含む20mMカコジレート緩衝液(pH6.0)を添加し、菌体を懸濁した。この菌体懸濁液を氷冷下、超音波処理し細胞を破砕した。この細胞破砕液を粗酵素溶液としてシアル酸転移活性を測定し、シアル酸転移活性を有する菌株JT−ISH−224株を得た。なお、JT−ISH−224株はカマスの内臓から得られた。
得られたJT−ISH−224株の性質は以下の通りであった:
(菌学的性質)
(1)細胞の形態は桿菌で、大きさは0.7〜0.8μm×1.0〜1.5μm。
(3)グラム染色性 −
(4)胞子の有無 −
(生理学生化学的性質)
(1)生育温度 4℃では−、25℃では+、30℃では+、37℃では−
(2)集落の色調 特徴的集落色素を産生せず
(3)O/Fテスト +/−
(4)カタラーゼテスト +
(5)オキシダーゼテスト +
(6)グルコースからの酸産生 +
(7)グルコースからのガス産生 +
(8)発光性 −
(9)硝酸塩還元 +
(10)インドール産生 +
(11)ブドウ糖酸性化 −
(12)アルギニンジヒドロラーゼ +
(13)ウレアーゼ −
(14)エスクリン加水分解 −
(15)ゼラチン加水分解性 −
(16)β‐ガラクトシダーゼ +
(17)ブドウ糖資化性 −
(18)L−アラビノース資化性 −
(19)D−マンノース資化性 −
(20)D−マンニトール資化性 −
(21)N−アセチル−D−グルコサミン資化性 −
(22)マルトース資化性 −
(23)グルコン酸カリウム資化性 −
(24)n−カプリン酸資化性 −
(25)アジピン酸資化性 −
(26)dl−リンゴ酸資化性 −
(27)クエン酸ナトリウム資化性 −
(28)酢酸フェニル資化性 −
(29)チトクロームオキシダーゼ +
(30)O/129感受性、10μg −、15μg +
(31)菌体内DNA のGC含量(モル%)39.4%
16S rRNA遺伝子の塩基配列解析
JT−ISH−224株から、常法により抽出したゲノムDNAを鋳型として、PCRにより16S rRNA遺伝子の全塩基配列を増幅し、塩基配列を決定した。塩基配列を配列番号5に示した。
実施例2:JT−ISH−224株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子のクローニングと塩基配列決定、および当該遺伝子の大腸菌での発現
(1)JT−ISH−224株におけるβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子ホモローグの存在の確認
実施例1でβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有することが明らかとなったJT−ISH−224株において、フォトバクテリウム・ダムセラJT0160株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子のホモローグが存在するかどうかを明らかにするため、ゲノミックサザンハイブリダイゼーションを実施した。JT−ISH−224の菌体ペレット約0.5gから、Qiagen Genomic−tip 100/G(Qiagen社製)を用い、キット添付の説明書きに従って、約100μgのゲノムDNAを調製した。次に、JT−ISH−224株のゲノムDNA数μgを制限酵素EcoRI、またはHindIIIで消化し、0.7%アガロースゲル電気泳動で分画後、0.4M NaOHを用いたアルカリブロッティングにより、ゲルをHybond−N+ナイロンメンブレンフィルター(アマシャムバイオサイエンス製)に転写した。このフィルターに関して、フォトバクテリウム・ダムセラJT0160株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子(GeneBankアクセッション番号:E17028)の部分断片(ATGからHindIIIまでの約1.2kbEcoRI−HindIII断片)をプローブとして用いて、サザンハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーション実験はECL direct labeling & detection system(Amersham社製)を使用した。キット添付の説明書きに従ってプローブをラベリングした。ハイブリダイゼーションは、キット中のhybridization bufferにBlocking試薬を5%(w/v)、NaClを0.5Mになるように加え、37℃(通常42℃)で4時間行った。洗浄は、0.4% SDS、0.5xSSC中で、50 ℃(通常55℃)で20分を二回、2xSSC中で室温、5分を一回行った。シグナルの検出は、キット添付の説明書きに従った。その結果、EcoRI消化で、約12.5kbのバンドが、HindIII消化で、約9kbのバンドが検出された。この結果から、JT−ISH−224株には、フォトバクテリウム・ダムセラJT0160株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子のホモローグが存在することが明らかとなった。
(2)JT−ISH−224株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子のクローニング
(i)ゲノムライブラリー構築
JT−ISH−224株のゲノムDNA1−2μgにつき、0.1〜0.2ユニットの四塩基認識の制限酵素Sau3AIを反応させ、部分分解を行った。ゲノムDNAは総量80μg処理した。反応バッファーは酵素に添付のものを用い、反応条件は37℃、30分とした。反応終了後、反応液に最終濃度25mMのEDTA pH8.0を加え、フェノール・クロロホルム処理を行った。ゲノムDNAをエタノール沈殿で回収し、TE 400μlに溶解した。遠心チューブ(日立製作所製40PA)に、グラジエント作製装置を用いて、40%シュークロースバッファー(20mM Tris pH8.0,5mM EDTA pH8.0,1M NaCl)と10%シュークロースバッファーから、40−10%のグラジエントを作製し、そこへ上記の部分分解DNA溶液を重層した。超遠心機(日立製作所製SCP70H、ローター:SRP28SA)を用いて、26,000rpm、20℃、15時間遠心した。遠心後チューブの底部に25Gの針で穴を空け、底部の液から1mlずつ回収した。回収したゲノムDNAを含むサンプルの一部を、サブマリン電気泳動糟を用い、0.5−0.6%アガロースゲル/TAEバッファー中で、26V、20時間電気泳動を行い、9−16kbのサイズのDNAを含む画分を把握した。マーカーとしてλ/HindIIIを用いた。9−16kbのサイズのDNA断片を含む画分にTEを2.5ml加えシュークロース濃度を下げた後,エタノール沈殿、リンスを行い、少量のTEに溶解した。
(ii)プラークハイブリダイゼーションとJT−ISH−224株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子を含むゲノム断片のサブクローニング
次に、先述のフォトバクテリウム・ダムセラJT0160株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子の部分断片をプローブに用い、JT−ISH−224株のゲノムライブラリーをスクリーニングした。直径9cmの丸形シャーレにλDASH II/BamHI ベクターキット(Stratagene社製)の説明書きに従って、数百pfuのファージを宿主菌XL1−blue MRA(P2)とともにプレーティングした。プラークをHybond−N+ナイロンメンブレンフィルター(Amersham社製)に接触させ、メンブレン添付の説明書きに従ってアルカリ処理を行いDNAを変性させ、メンブレン上に固定させた。プローブのラベリング、ハイブリダイゼーション条件は、上記(1)に記載の方法で行った。その結果、プラーク精製を兼ねた二次選抜までに、8クローンを得、うち4つのプラークを回収し、それぞれ大腸菌XL1−blue MRA(P2)とともに、一枚数万pfuとなるようにNZYプレートにプレーティングし、一晩37℃で保温した。プラークが一面に出ている6枚のプレートにSMバッファーを4mlづつ注ぎ、4℃で一晩静置した。パスツールピペットで、ファージプレートライセートを回収し、QIAGEN Lambda Mini Kit(キアゲン社製)で、λDNAを抽出、精製した。これらの4種のλDNAサンプルを、制限酵素EcoRIとHindIII、EcoRIとBamHI、またはEcoRIとXhoIで消化した。消化物をアガロースゲル電気泳動で分画し、上述の(1)と同様にナイロンメンブレンフィルターに転写した。このフィルターを用いて、再度フォトバクテリウム・ダムセラJT0160株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子の部分断片をプローブに用い、サザン分析を行った。その結果、EcoRI−BamHI消化の場合、10kbのバンドが検出された。10kbの長さのゲノムは常法で高コピープラスミドベクターにサブクローン化するのは困難であると考えられたので、さらに各種の制限酵素を用いたサザンハイブリダイゼーションを行った。用いた酵素はBglII、EcoRV、KpnI、NheI、PstI、PvuII、SacI、SalI、XbaIである。その結果、EcoRVで6.6kb、KpnIで7kb、NheIで3.5kbのバンドが検出された。そこでλDNAサンプルを再度NheIで消化し、TAE緩衝液中で低融点アガロース(SeaPlaqueGTG)をもちいたアガロースゲル電気泳動を行った。3.5kbのDNA断片をゲルごと切り出し、ゲルと等量の200mM NaClを加え、65℃で10分処理し、ゲルを融解した。このサンプルをフェノール抽出、フェノール・クロロホルム抽出、クロロホルム抽出を各一回行い、エタノール沈殿によって3.5kbDNA断片を回収した。この断片をLigation kit(タカラバイオ製)を用いて、プラスミドベクターpBluescript SK(-)のXbaI部位(脱リン酸処理したもの)にライゲーションした。ライゲーション反応後、DNAをエレクトロポレーションによって大腸菌TB1に形質転換し、アンピシリン(100(g/mL)を含むLA寒天培地にプレーティングした。37℃一晩培養し得られたコロニーを複数、LB培地(アンピシリン入り)に接種し、37℃で一晩振とう培養し、常法(Sambrook et al. 1989, Molecular Cloning, A laboratory manual, 2nd edition(引用によりその全体を本明細書に援用する))に従いプラスミドを抽出した。
(iii)JT−ISH−224株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子の全塩基配列の決定
次に、上記でインサートDNAが確認されたプラスミドに関して、M13プライマー(タカラバイオ製)を用いて、ABI PRISM蛍光シークエンサー(Model 310 Genetic Analyzer, Perkin Elmer社製)で、3.5kb NheI断片の両端の塩基配列を決定した。得られたDNA配列を、遺伝情報処理ソフトウエアGENETYX Ver.7(ゼネティックス社製)を用いて、アミノ酸配列に翻訳し、National Center for Biotechnology Information(NCBI)のGeneBankデータベースに対して、BLASTプログラムによる同一性検索を行った。その結果、片方のDNA配列から翻訳されたアミノ酸配列が、フォトバクテリウム・ダムセラJT0160株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素のアミノ酸配列と有意な同一性を示した。同一性を示した領域の方向性から、3.5kb NheI断片の中には完全なJT−ISH−224株β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子が含まれることが示唆された。
ISH224-26ST-C3-R(5'-TTCATCGTCATCTAATCGTGGC-3' (22 mer):配列番号6);
ISH224-26ST-C4-R(5'-AGTTGTTGCGTACCACAAGT-3' (20 mer):配列番号7);
を合成し、塩基配列決定に用いた。
(3)JT−ISH−224株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子発現ベクターの構築
クローン化した遺伝子が、シアル酸転移酵素活性を有するかどうかを調べるため、またJT−ISH−224株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を大量に得るため、同遺伝子の全長、およびN末端側のシグナルペプチド部分を除去したタイプの遺伝子を発現ベクターに組み込み、大腸菌内でタンパク質を生産させ、この発現タンパク質の活性を測定した。
224-26-N2Bsp AAACTTTCATGACGCAACAACTATTAACAGAA(配列番号15)、32mer
224-26-N3Bsp AAGTAATCATGAACGTAGTGGCTCCATCTTTA(配列番号16)、32mer
224-26-N3.1Bsp CACGTGTCATGACTCTTCAGCAGCTAATGGAT(配列番号17)、32mer
224−26−N2Bspでは、N末端側62アミノ酸が欠失し、かつN末端にメチオニンが導入される。224−26−N3Bspでは、N末端側110アミノ酸が欠失し、かつN末端にメチオニンが導入される。224−26−N3.1Bspでは、N末端側127アミノ酸が欠失し、かつN末端にメチオニンが導入される。これらのプライマーと、上述のプライマーISH224−26ST−C0BamHIとの組み合わせで、ISH224−N1C0を鋳型に用い、上記と同様にPCRを行った。得られたPCR産物をベクターpCR4TOPO(Invitrogen社製)にクローニングし、塩基配列を確認したところ、すべての組み合わせのクローンに関して、それらの塩基配列は、鋳型としたISH224−N1C0の塩基配列と100%の相同性を示した。224−26−N2BspとISH224−26ST−C0BamHI の組み合わせから得られるクローンをN2C0、224−26−N3BspとISH224−26ST−C0BamHI の組み合わせから得られるクローンをN3C0、224−26−N3.1BspとISH224−26ST−C0BamHI の組み合わせから得られるクローンをN3.1C0と命名した。これらのクローンについて、制限酵素BspHIとBamHIで二重消化した後、上述のように、大腸菌発現用ベクターはpTrc99Aにクローニングし、ISH224−N2C0/pTrc、ISH224−N3C0/pTrc、ならびにISH224−N3.1C0/pTrcを完成した。
(4)発現誘導と活性測定
上記(3)で得られた5種類のクローン(ISH224−N0C0/pTrc、ISH224−N1C0/pTrc、ISH224−N2C0/pTrc、ISH224−N3C0/pTrc、及びISH224−N3.1C0/pTrc)に関して、タンパク質発現誘導実験を行った。各クローンが組み込まれた発現ベクターpTrc99Aをもつ大腸菌TB1の単一コロニーを、抗生物質アンピシリン(最終濃度100μg/mL)を含むLB培地(6ml)に接種し、A600=0.5程度になるまで30℃で菌を前培養し、その後IPTG(イソプロピル−β−D(−)−チオガラクトピラノシド、和光純薬工業社製)を最終濃度で1mMとなるように加え、30℃でさらに4時間程度振とう培養した。培養液4ml中の菌体を遠心分離によって集めた。この菌体を、200μlの0.336%トリトンX−100および0.5M塩化ナトリウムを含む20mM ビストリス緩衝液(pH7.0)に懸濁し、氷冷下で超音波破砕した。得られた破砕液を粗酵素液とし、これを0.336%トリトンX−100を含む20mM カコジル酸緩衝液(pH5.0)で200倍希釈し、活性測定に供試した。反応は2反復で行った。反応条件は表1−1および表1−2の脚注に示す通りである。その結果、下記の表1−1および表1−2に示すように、ISH224−N3.1C0/pTrc以外のクローンの粗酵素液中には糖供与体であるCMP−NeuAc中の14CでラベルされたNeuAcを糖受容体基質であるラクト−スに転移する因子、即ちシアル酸転移酵素活性が存在することが示された。以上の結果から、ISH224−N0C0/pTrc、ISH224−N1C0/pTrc、ISH224−N2C0/pTrc、及びISH224−N3C0/pTrcを導入した大腸菌にはシアル酸転移酵素が発現されていることが明らかとなった。
上記(4)のISH224−N1C0クローンおよびISH224−N0C0クローンから調製した粗酵素液を用いて、ISH224−N0C0/pTrc、ならびにISH224−N1C0/pTrcを導入した大腸菌で発現されたシアル酸転移酵素がβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移活性を有するかどうか調べた。実施例1と同様に、糖受容体としてピリジルアミノ化ラクトース(Galβ1−4Glc−PA、タカラバイオ社製PA−Sugar Chain 026)を用い、酵素反応を行った。その結果、実施例1と同様に、PA−6’−シアリルラクトース(Neu5Acα2−6Galβ1−4Glc−PA)が検出された。すなわち、両クローン株由来のシアル酸転移酵素はいずれもβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移活性を有することが明らかとなった。これらの結果から、フォトバクテリウム属 JT−ISH−224株のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素遺伝子がクローニングされ、かつ、大腸菌内で発現されたことが証明された。
ISH224−N0C0クローンとISH224−N1C0クローンの比較
実施例2で得られたISH224−N0C0クローンとISH224−N1C0クローンに関して、経時的なタンパク質発現誘導実験を行った。各クローンが組み込まれた発現ベクターpTrc99Aをもつ大腸菌TB1の単一コロニーを、抗生物質アンピシリン(最終濃度100μg/mL)を含むLB培地(6ml)に接種し、30℃で約8時間培養した。この前培養液を抗生物質アンピシリン(最終濃度100μg/mL)を含むLB培地(300ml)に接種し、30℃で振とう培養した。OD600=0.5程度になった時、IPTG(イソプロピル−β−D(−)−チオガラクトピラノシド、和光純薬工業社製)を最終濃度で1mMとなるように加え、30℃でさらに振とう培養した。培養4、6、22,および28時間後、培養液中の菌体を遠心分離によって集めた。この菌体を、0.336%トリトンX−100含む20mM ビストリス緩衝液(pH6.0)に懸濁し、氷冷下で超音波破砕した。得られた破砕液を粗酵素液とし、これを0.336%トリトンX−100を含む20mM カコジル酸緩衝液(pH5.0)で200倍希釈し、活性測定に供試した。反応は2反復で行った。反応条件は表2の脚注に示す通りである。その結果、下記の表2に示すように、ISH224−N0C0クローンでは、IPTG添加4時間後に、β−ガラクトシド−α2,6シアル酸転移活性が最大となり、その生産量は5,501U/L・培地であった。一方、ISH224−N1C0クローンではIPTG添加22時間後に、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移活性が最大となり、その生産量は10,776U/L・培地であった。
(1)抽出及び精製
LBAmp平板培地上で継代培養したISH224−N1C0のコロニーから菌体をループで採取し、30μlの×200アンピシリン(400mg/20ml)を添加した6 ml−LB液体培地10mlに接種し、30℃、毎分180回転で8時間振とう培養した。
上記(1)で単一バンドまで精製した酵素溶液をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(アクリルアミドゲルの濃度は12.5%)した。泳動後にタンパク質をPVDF膜に転写し、CBBにて染色した後、目的のバンド部分を切り出し、Procise 494 HT Protein Sequencing System(Applied Biosystems)でアミノ酸配列を分析した。その結果、アミノ末端がセリンで始まる配列の15残基目(Ser Glu Glu Asn Thr Gln Ser Ile Ile Lys Asn Asp Ile Asn Lys)まで確定することができた。この結果から、ISH224−N1C0クローンの形質転換大腸菌が生産したβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質において、アミノ末端のメチオニンは大腸菌体内でプロセスされたと考えられる。
(1)抽出及び精製
LBAmp平板培地上で継代培養したISH224−N3C0のコロニーから菌体をループで採取し、30μlの×200アンピシリン(400mg/20ml)を添加した6 ml−LB液体培地10mlに接種し、30℃、毎分180回転で8時間振とう培養した。
実施例4−1で調製した精製酵素を用い、JT−ISH−224由来組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素N1C0の至適pH、至適温度、至適塩濃度を調べた。
(1)JT−ISH−224由来組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素N1C0の酵素活性の至適pH
酢酸バッファー(pH4.0、pH4.5、およびpH5.0)、カコジル酸バッファー(pH5.0、pH5.5、pH6.0、pH6.5、およびpH7.0)、リン酸バッファー(pH7.0、pH7.5、およびpH8.0)、TAPSバッファー(pH8.0、pH8.5、およびpH9.0)を調製し、これを用いて、25℃で各pHにおける酵素活性を測定した。
その結果、図2−1に示すように、pH5.0において、酵素活性が最大であった。なお、各pHにおける酵素活性はpH5.0における酵素活性を100とする相対活性で示した。
(2)JT−ISH−224由来組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素N1C0の酵素活性の至適温度
カコジル酸バッファー(pH5.0)を用いて、10℃から50℃までの5℃毎の反応温度において、酵素活性を測定した。
(3)JT−ISH−224由来組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素N1C0の酵素活性の至適塩濃度
カコジル酸バッファー(pH5.0)を用いて、30℃で、反応液中のNaCl濃度をそれぞれ0M、0.1M、0.25M、0.5M、0.75M、1.0M、1.5M、2.0Mに調整し、酵素活性を測定した。
(材料および方法)
JT−ISH−224由来N1C0組換え大腸菌およびフォトバクテリウム・ダムセラ JT0160菌株から調製した菌体破砕液を、イオン交換クロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーを用いて電気泳動的に単一バンドまで精製したβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を用いて、各種の単糖、二糖類および三糖類へのシアル酸の転移活性の有無を調べるために、以下の実験を行った。
反応溶液24μl中に、糖供与体基質CMP−14C−NeuAcを含むCMP−NeuAc(10.9nmol(8485cpm)、反応溶液中での最終濃度:0.455mM)、20mMカコジル酸緩衝液(pH5.0)で溶解した各種糖受容体基質(1μmol、反応溶液中での最終濃度:42mM)、シアル酸転移酵素(JT−ISH−224由来N1C0では3.0mU、JT0160由来では4.3mU)、NaCl(反応溶液中での最終濃度:500mM)からなる反応溶液を調製して、30℃で2分間、あるいは60分間、酵素反応を行った。なお、糖受容体基質として用いた単糖は、メチル−α−D−ガラクトピラノシド(Gal−α−OMe)、メチル−β−D−ガラクトピラノシド(Gal−β−OMe)、メチル−α−D−グルコピラノシド(Glc−α−OMe)、メチル−β−D−グルコピラノシド(Glc−β−OMe)、メチル−α−D−マンノピラノシド(Man−α−OMe)、メチル−β−D−マンノピラノシド(Man−β−OMe)、N−アセチルガラクトサミン(GalNAc)、N−アセチルグルコサミン(GalNAc)の8種類を用いた。二糖類として、ラクト−ス(Gal−β1,4−Glc)、N−アセチルラクトサミン(Gal−β1,4−GlcNAc)、メチル−β−D−ガラクトピラノシル−β1,3−N−アセチルグルコサミニド(Gal−β1,3−GlcNAc−β−OMe)、メチル−α−D−ガラクトピラノシル−α1,3−ガラクトピラノシド(Gal−α1,3−Gal−α−OMe)、メチル−β−D−ガラクトピラノシル−β1,3−ガラクトピラノシド(Gal−β1,3−Gal−β−OMe)の5種類を用いた。三糖類として、2'−フコシルラクト−ス(Fuc-α1,2-Galβ1,4-Glc )の1種類を用いた。但し、表4−2に示す糖鎖、メチル−α−D−ガラクトピラノシル−α1,3−ガラクトサミニド(Gal−α1,3−Gal−α−OMe)、メチル−β−D−ガラクトピラノシル−β1,3−ガラクトサミニド(Gal−β1,3−Gal−β−OMe)および2'−フコシルラクト−ス(Fuc-α1,2-Galβ1,4-Glc)については最終濃度8.4mMで反応させた。
(結果)
今回糖受容体基質として用いた14種類の単糖、二糖、三糖のいずれにもシアル酸が転移していることが明らかとなった(表4−1および表4−2)。JT−ISH−224由来組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素は、公知のJT0160菌株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素と比較して、広範囲な受容体基質について高い糖転移活性を示した。より具体的には、メチル−β−D−ガラクトピラノシド、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルラクトサミン、メチル−β−D−ガラクトピラノシル−β1,3−N−アセチルグルコサミニド、メチル−β−D−ガラクトピラノシル−β1,3−ガラクトピラノシド、2'−フコシルラクト−スの6種類の糖受容体において、JT−ISH−224由来組換えβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素N1C0は、公知のJT0160菌株由来β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素よりも高い活性を示し、広い受容体基質特異性を有することが明らかとなった。なお、各受容体基質に対する相対活性は、ラクトースに対するシアル酸転移活性を100とした場合を示す。
糖受容体基質として、アシアロフェツインを用いた。2mgのアシアロフェツインを1mlの20mM Bis-tris緩衝液(pH6.0)に溶解させて、糖受容体基質溶液とした。糖供与体基質としてCMP−NeuAcを用いた。糖受容体基質溶液40μl、糖供与体基質5μl、酵素溶液5μl(いずれも10mU)を混合して、25℃、2時間インキュベートしてシアル酸転移反応を行った。反応終了後、反応溶液を0.1 M塩化ナトリウムで平衡化したセファデックスG−50スーパーファイン(0.8x18.0cm)に供して、ゲルろ過を行った。糖タンパク質が含まれるゲルろ過の溶出液画分(2〜4mlの画分)を集め、この画分の放射活性を液体シンチレーションカウンターを用いて測定することで、糖受容体基質に転移したシアル酸の定量を行った。
Claims (14)
- 配列番号2、配列番号2のアミノ酸残基15−514、配列番号4および配列番号12からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなる、単離されたタンパク質。
- β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有する単離されたタンパク質であって:
(a)配列番号2、配列番号2のアミノ酸残基15−514、配列番号4および配列番号12からなる群より選択されるアミノ酸配列において、1またはそれより多くのアミノ酸の保存的置換を含み、それにより当該アミノ酸配列と85%以上のアミノ酸同一性を有する、アミノ酸配列;または
(b)配列番号2、配列番号2のアミノ酸残基15−514、配列番号4および配列番号12からなる群より選択されるアミノ酸配列と90%以上のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列;
を含んでなる、前記タンパク質。 - 配列番号1、配列番号1のヌクレオチド43−1545、配列番号3および配列番号11からなる群より選択される塩基配列を含んでなる核酸によってコードされる、単離されたタンパク質。
- β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有する単離されたタンパク質であって:
(a)配列番号1、配列番号1のヌクレオチド43−1545、配列番号3および配列番号11からなる群より選択される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列;または、
(b)配列番号1、配列番号1の塩基43−1545、配列番号3および配列番号11からなる群より選択される塩基配列の相補鎖に、65℃、6×SSCのハイブリダイゼーション条件、および65℃、0.2×SSC、0.1%SDSの洗浄条件下でハイブリダイズする塩基配列;
を含んでなる核酸によってコードされる、前記タンパク質。 - フォトバクテリウム属に属する微生物由来である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の単離されたタンパク質。
- 配列番号2、配列番号2のアミノ酸残基15−514、配列番号4および配列番号12からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなるタンパク質をコードする、単離された核酸。
- β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有するタンパク質をコードする単離された核酸であって:
(a)配列番号2、配列番号2のアミノ酸残基15−514、配列番号4および配列番号12からなる群より選択されるアミノ酸配列において、1またはそれより多くのアミノ酸の保存的置換を含み、それにより当該アミノ酸配列と85%以上のアミノ酸同一性を有する、アミノ酸配列;または
(b)配列番号2、配列番号2のアミノ酸残基15−514、配列番号4および配列番号12からなる群より選択されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列;
を含んでなるタンパク質をコードする、前記核酸。 - 配列番号1、配列番号1のヌクレオチド43−1545、配列番号3および配列番号11からなる群より選択される塩基配列を含んでなる単離された核酸。
- β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有するタンパク質をコードする単離された核酸であって:
(a)配列番号1、配列番号1のヌクレオチド43−1545、配列番号3および配列番号11からなる群より選択される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列;または
(b)配列番号1、配列番号1のヌクレオチド43−1545、配列番号3および配列番号11からなる群より選択される塩基配列の相補鎖に、65℃、6×SSCのハイブリダイゼーション条件、および65℃、0.2×SSC、0.1%SDSの洗浄条件下でハイブリダイズする塩基配列;
を含んでなる、前記核酸。 - 請求項6ないし9のいずれか1項に記載の核酸を含んでなる発現ベクター。
- 請求項10に記載の発現ベクターで形質転換した宿主細胞。
- β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有するタンパク質の製造方法であって、以下の工程:
1)フォトバクテリウム属(Photobacterium sp.)JT−ISH−224株(寄託番号NITE BP−87)を培養し;
2)培養した微生物または培養上清から、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素を単離する;
ことを含んでなる、前記製造方法。 - β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有する組換えタンパク質の製造方法であって、以下の工程:
1)請求項6ないし9のいずれか1項に記載の核酸を含んでなる発現ベクターで宿主細胞を形質転換し;
2)得られた形質転換細胞を培養し;そして、
3)培養した形質転換細胞またはその培養上清から、β−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素活性を有するタンパク質を単離する;
ことを含んでなる、前記製造方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のβ−ガラクトシド−α2,6−シアル酸転移酵素タンパク質に対する抗体。
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