JPH10194326A - 防湿防水段ボールシート - Google Patents

防湿防水段ボールシート

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JPH10194326A
JPH10194326A JP369597A JP369597A JPH10194326A JP H10194326 A JPH10194326 A JP H10194326A JP 369597 A JP369597 A JP 369597A JP 369597 A JP369597 A JP 369597A JP H10194326 A JPH10194326 A JP H10194326A
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JP
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moisture
proof
liner
cardboard sheet
weight
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JP369597A
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Takashi Kawakou
隆 河向
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な防水防湿性、さらに易離解性を有する
段ボールシートを提供する。 【解決手段】 フィロケイ酸塩化合物と合成樹脂ラテッ
クスを含む防湿性塗料、あるいは、かかる防湿性塗料に
カップリング剤またはラテックス架橋剤の少なくともい
ずれか含む防湿性塗料から形成された防湿層を有するラ
イナを中芯と接着剤により貼り合わせて段ボールシート
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な段ボールシー
トに関するものであり、防湿防水性に優れ、工業用製品
の梱包に適する、また必要に応じて帯電防止性を付与で
き電子部品などを梱包するのに適する、易離解性の段ボ
ールシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から段ボールシートに防水性、防湿
性を付与する製造方法が知られており、例えば特公昭5
5−22597号公報、特開昭59−66598号公報
などが挙げられる。これらは合成ゴムラテックスにワッ
クスエマルジョンを配合してなる水性エマルジョン(防
湿性塗料)を紙支持体表面に塗工したものである。
【0003】このような防湿性塗料をライナ表面に塗工
したのち所定の乾燥温度で乾燥することで防水性や防湿
性を付与することが可能である。この方法で得られたラ
イナは水への離解性が良好なため段ボールとして使用し
た後も古紙として再生可能であり大変有用なものであっ
た。
【0004】しかし、このような方法で製造された段ボ
ールは、段ボール表面(ライナ表面)の塗工層(防湿
層)中に含まれるワックスのため非常に滑りやすく、段
ボールを多段に積み上げた場合に荷崩れが発生するとい
う問題があった。また、ライナと中芯を貼り合わせた接
着剤を固化乾燥する工程に置いて180℃前後に加熱し
た場合、防湿層の耐熱性が乏しいため、防湿層が熱盤に
融着してしまうといった問題があった。さらに、この段
ボールを古紙として使用しライナを製造した場合はライ
ナ表面が滑りやすくなったり、中芯として使用した場合
は、ライナとの接着時に接着不良を起こしやすくなると
いった問題があり、これらはワックスに起因することが
知られている。
【0005】また、特開平5−25796号公報には、
ライナ表面にスチレン−アクリル共重合物を主体とする
コート剤を塗布・乾燥してなる易離解性・防水・防湿性
紙が示されているが、この方法で得られる防湿シート
は、防水性及び離解性は良好であるが防湿性が不充分で
あった。さらに、防湿性、防水性を付与する別の方法と
して、ライナ表面にポリエチレンなどの熱可塑性合成樹
脂をラミネートする方法が知られているが、離解性が悪
いため、古紙として再利用するのが困難で大部分が産業
廃棄物として投棄、あるいは焼却処分せざるを得ないの
が現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、充分な防水
性や防湿性および易離解性を有し、さらに防湿層の耐熱
性が良好な防湿防水段ボールシートを提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ライナと中芯
とを接着剤により貼り合わせ、加熱工程により固化乾燥
させて製造する段ボールシートにおいて、該ライナの表
面の少なくとも片面にフィロケイ酸塩化合物と合成樹脂
ラテックスを含む防湿性塗料から形成された防湿層を有
することを特徴とする防湿防水段ボールシートに関す
る。
【0008】また本発明は、前記防湿性塗料がカップリ
ング剤またはラテックス架橋剤の少なくともいずれかを
含むことを特徴とする防湿防水段ボールシートに関す
る。また本発明は、前記防湿性塗料が金属粉末を含むこ
とを特徴とする防湿防水段ボールシートに関する。また
本発明は、前記防湿層の表面に導電性樹脂あるいは金属
粉末を含有する導電性塗料から形成された帯電防止層を
有することを特徴とする防湿防水段ボールシートに関す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳述する。
本発明で使用するフィロケイ酸塩化合物(層状構造を有
する層状ケイ酸塩化合物)は平板状顔料である。フィロ
ケイ酸塩化合物に属するものは板状または薄片状であっ
て明瞭な劈開を有し、カオリナイト(カオリン鉱物)、
雲母族、脆雲母族、パイロフィライト、タルク、スメク
タイト、バーミキュライト、緑泥石、セプテ緑泥石、蛇
紋石、スチルプノメレーン、モンモリロナイトがある。
これらの中でも雲母族、タルクが好ましい。雲母族に
は、白雲母(マスコバイト)、絹雲母(セリサイト)、
金雲母(フロコパイト)、黒雲母(バイオタイト)、フ
ッ素金雲母(人造雲母)、紅マイカ、ソーダマイカ、バ
ナジンマイカ、イライト、チンマイカ、パラゴナイト、
ブリトル雲母などが挙げられる。
【0010】これらのフィロケイ酸塩化合物のうち、白
雲母、絹雲母が粒子径の大きさ、アスペクト比(平均直
径を厚さで除した数値)などの点から好適である。本発
明では平板性(平板状)が保持されている顔料であれば
よいが、より好ましい平均粒子径範囲としては0.5μ
m〜100μm、さらに好ましい平均粒子径範囲として
は1μm〜50μm ある。平均粒子径が1μm 未満の
ものは塗工層中での平板状顔料の配向が支持体に対して
平行になりにくく、50μmを超えて大きくなると平板
状顔料の一部が塗工層から突き出たり、平板状顔料の厚
みが数μm程度となるに伴い、配向した平板状顔料の塗
工層中における層数が少なくなってしまうために防湿性
能向上効果が減少する。また、好ましいアスペクト比は
5以上であり、特に好ましくはアスペクト比が10以上
の平板状顔料である。アスペクト比が5未満のものは塗
工面に対して平行に配向できなくなるため防湿性能が劣
る。アスペクト比は大きいほど平板状顔料の塗工層中に
おける層数が大きくなるため高い防湿性能を発揮する。
【0011】本発明における平均粒子径は溶媒中に分散
させたフィロケイ酸塩化合物をレーザー回折式粒度分布
測定装置で求めたものである。また、アスペクト比は平
均粒子径を厚さで除した値である。フィロケイ酸塩化合
物の厚さは電子顕微鏡の観察で求めたものである。
【0012】本発明に用いられる合成樹脂ラテックス
は、スチレン−ブタジエンラテックス(SBR)、アク
リル−スチレンラテックス、メタクリレート−ブタジエ
ンラテックス、アクリルニトリル−ブタジエンラテック
スなどが挙げられるが、耐水性が良好で、伸びがよく折
割れによる塗工層の亀裂が生じにくいためにスチレン−
ブタジエンラテックスが好適である。またスチレン−ブ
タジエンラテックスは(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アミ
ド、(メタ)アクリルグリシジルエーテルなどで変性
(共重合)されたスチレン−ブタジエンラテックス(変
性SBR)が好ましい。
【0013】合成樹脂ラテックスの最低造膜温度(MF
T 一般に合成樹脂のガラス転移温度より5〜10℃高
い温度を示す)は、0〜80℃、より好ましくは1〜6
5℃である。合成樹脂ラテックスの粒子径、ゲル分率
(THFなどの溶媒で抽出されない量)、分子量などは
特に限定されないが、粒子径は50〜500nm、ゲル
分率は10〜90%、分子量は数千〜数十万の範囲が好
ましい。
【0014】また、本発明に使用するフィロケイ酸塩化
合物と合成樹脂ラテックスとの配合(重量)比率(固形
比)は30:70〜70:30、好ましくは40:60
〜65:35である。
【0015】本発明で使用するカップリング剤として
は、親水基部分にSiを含むシランカップリング剤、親
水基部分にTiを含むチタネートカップリング剤、親水
基部分にAlを含むアルミニウムカップリング剤等が挙
げられる。このようなカップリング剤には、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、イ
ソプロピルトリ(N−アミノエチルアミノエチル)チタ
ネートなどが挙げられる。カップリング剤の構造は、フ
ィロケイ酸塩化合物のような無機化合物と相互作用する
親水基と、樹脂のような有機化合物と相互作用する疎水
基に大別され、特にその親水基部分はTi、Al等の金
属元素やSiに結合したアルコキシ基を加水分解して得
られる。
【0016】一方、カップリング剤の疎水基部分につい
ては、疎水基部分が有機オリゴマーである場合、無機化
合物表面に高分子有機質の被膜を形成し、表面を完全に
疎水化して樹脂マトリックスとの接着性を高める効果が
ある。また、疎水基部分がエポキシ基、ビニル基、アミ
ノ基等の反応性有機官能基を有する場合、その官能基と
樹脂マトリックスの反応性官能基とが架橋し、より一層
樹脂マトリックスとの接着性が高まる。したがって、カ
ップリング剤の疎水基部分の組成は親和相手である樹脂
との相溶性で決まる。
【0017】こうしたカップリング剤により、フィロケ
イ酸塩化合物をインテグラルブレンド法や前処理法など
で表面処理して使用する。インテグラルブレンド法はフ
ィロケイ酸塩化合物と合成樹脂ラテックスを含む塗工液
にカップリング剤を直接添加する方法である。また、前
処理法はあらかじめフィロケイ酸塩化合物表面をカップ
リング剤で処理した後、合成樹脂ラテックスと混合して
塗料を製造する方法である。カップリング剤の添加量は
フィロケイ酸塩化合物100重量部(固形分)に対して
0.1〜5重量部(固形分または有効成分)、好ましく
は0.5〜2重量部である。添加量が0.1重量部未満の
場合、カップリング剤によるフィロケイ酸塩化合物表面
の被覆が不十分となるため好ましくなく、5重量部を越
える場合、カップリング剤の効果が頭打ちとなるため不
経済である。
【0018】このようにしてカップリング剤で処理した
フィロケイ酸塩化合物は表面の疎水性が高まるため、水
性分散液としたとき増粘して塗工できなかったり、分散
不良となって凝集体が発生することがある。この場合、
界面活性剤やポリアクリル酸系の分散剤やイソプロピル
アルコール、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の
湿潤剤を用いて分散する。
【0019】本発明で使用するラテックス架橋剤は、合
成樹脂ラテックスに含まれるカルボキシル基、アミド
基、水酸基等の親水性官能基と反応して合成樹脂ラテッ
クスを架橋、高分子化(三次元網目構造)あるいは疎水
化するものである。こうした架橋剤としては(1)メチ
ロール基を有し、上記親水性官能基と脱水反応を起こす
もの(メラミン−ホルムアルデヒド縮合反応生成物な
ど)、(2)アルデヒド基を有し、上記親水性官能基と
付加反応を起こすもの(グリオキザールなど)、(3)
エポキシ基を有し、上記親水性官能基と開環付加反応を
起こすもの(ポリグリシジルエーテル化合物など)、
(4)多価金属を有し上記親水性官能基と配位結合およ
び共有結合を形成するもの(炭酸ジルコニウムなど)、
(5)水溶液中でカチオン性を示しアニオン性官能基と
イオン結合を形成するもの(ポリアミドアミンポリ尿素
樹脂など)などがある。
【0020】ラテックス架橋剤の配合量は合成樹脂ラテ
ックス100重量部(固形分)に対して0.01〜10
重量部(固形分または有効成分)、好ましくは0.1〜
5重量部が望ましい。架橋剤の配合量が0.01重量部
未満の場合、架橋剤と親水性官能基との反応性が著しく
低下するため好ましくなく、10重量部を越えても透湿
度向上や耐ブロッキングに対する効果が頭打ちとなった
り、未反応の架橋剤が析出するなどの問題が発生するた
め好ましくない。
【0021】以上の材料を混合して防湿性塗料とする
が、このとき必要とあらば、ポリカルボン酸などの分散
剤、消泡剤、界面活性剤、色合い調成剤を添加したりす
ることができる。この塗料を常法によりライナに塗工し
て防湿層を形成する。塗工設備として特に限定はしない
が、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコー
ターなどの塗工表面をスクレイプする塗工方式が、平板
状顔料の配向を促す傾向があるので好ましい。乾燥温度
は合成樹脂ラテックスのMFT(最低造膜温度)以上で
乾燥するのが好ましい。防湿層の塗工量は片面に塗工し
た場合(両面に塗工した場合は両面合わせての塗工
量)、固形分として5〜40g/m2、好ましくは10〜
35g/m2である。本発明のライナの透湿度はJISZ
0208カップ法(B法)で測定して10〜300g/
2・24hr、好ましくは20〜200g/m2・24hrであ
る。
【0022】次に、段ボールシートの製造について説明
する。段ボールシートの製造工程では、防湿層が形成さ
れたライナと中芯をコルゲーターを用いて貼合するが、
この場合、まず、中芯の片面にコーンスターチや馬鈴薯
などのデンプンを接着剤として塗布し、これにライナを
貼り合わせて片面段ボールを製造する。次に、上記中芯
の反対面にも接着剤を塗布しライナを貼合して両面段ボ
ールを製造する。そして、この両面段ボールをキャンパ
スで押さえながら熱盤で180℃前後に加熱し、この熱
でデンプンを糊化してライナと中芯を強固に接着する。
接着した段ボールシートは、乾燥させた後、カッターで
所定寸法に断裁して、一定寸法の段ボールシートとされ
る。
【0023】さらに、本発明の段ボールシートは、防湿
層中に金属粉体を含有させることや、防湿層表面に導電
性樹脂あるいは金属粉体を含む導電性塗料によって帯電
防止層を設けることで、段ボールシートに帯電防止性を
付与することができる。導電性を有する段ボールシート
は電子部品などの搬送ケースとして使用される。段ボー
ルケースに帯電防止層を付与する方法としては、段ボー
ルケースの内側に導電性インクで網目状に連続模様を印
刷したものが知られているが(実開昭60−38267
号公報参照)、これは紙基材表面に直接印刷しているた
め表面同士がこすれたりすると紙粉が発生しやすく、耐
水性や防湿性さらには塵やほこりの付着があるといった
多くの問題点があった。本発明では防湿層を設けている
ために帯電防止効果が顕著であるうえ、表面同士がこす
れて紙粉が発生したり、導電層がはがれたりといった問
題もない。さらにこのような帯電防止性の層を形成して
もライナ表面の防湿層が容易に再離解するので古紙回収
の効率を低下させることもない。
【0024】帯電防止層の特性は、表面電気抵抗が10
10オーム以下、好ましくは108オーム以下であること
であり、本発明では防湿層上に導電性材料を含む層を設
けるか、あるいは、防湿層中に導電性材料を内在せしめ
ることで容易に表面電気抵抗をコントロールすることが
できる。本発明に用いる導電性材料としては導電性樹脂
あるいは金属が挙げられる。導電性樹脂としてはポリビ
ニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリ
ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、スチレンア
クリル酸トリエチルアンモニウムクロライドなどのカチ
オン性高分子電解質またはポリスチレンスルホン酸塩、
ポリアクリル酸塩、ポリビニルホスフェートなどのアニ
オン性高分子電解質などがある。また、金属としては、
アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、
チタン(Ti)、鉛(Pb)、鉄(Fe)などの金属、
またはこれらの金属の酸化物に不純物を混合した金属半
導体、例えば導電性酸化亜鉛、導電性酸化スズなどが挙
げられる。
【0025】また、クレー、デッカイト、ナクライト、
カオリン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
炭酸カルシウム、焼成クレー、無定形シリカ、アルミ
ナ、焼成カオリン、硫酸バリウム、酸化チタンなどを導
電性材料と併用することもできる。また、必要に応じ
て、各種バインダー(ポリビニルアルコール、デンプ
ン、カルボキシメチルセルロース、スチレン−ブタジエ
ンラテックスやアクリル−スチレンエマルジョンなどの
合成樹脂ラテックスなど)を導電性材料と併用すること
ができる。
【0026】以上の材料を用いて帯電防止層形成用の塗
料(導電性塗料)とするが、増粘剤、消泡剤、分散剤、
界面活性剤、滑剤、染料、蛍光染料などの各種助剤を併
用することができる。導電性塗料の塗布方式は、ロール
コーティング、リバースロールコーティング、グラビア
ロールコーティング、ゲートロールコーティング、バー
コーティング、エアナイフコーティング、ブレードコー
ティングなどの一般的な塗工方式で行える。導電層の塗
工量は、固形分として0.1〜10g/m2、好ましくは
0.3〜7g/m2、さらに好ましくは0.5〜5g/m2
ある。防湿層中に添加する導電剤の配合量は、防湿材料
100重量部(固形分)に対して0.5〜20重量部、
好ましくは1〜10重量部、さらに好ましくは2〜5重
量部である。
【0027】本発明に用いられるライナは機械的離解作
用により水中で分散しやすいパルプを主成分とするもの
であれば特に制限はないが、坪量150〜350g/m2
のものを適宜用いることができる。本発明に用いられる
中芯は機械的離解作用により水中で分散しやすいパルプ
を主成分とするものであれば特に制限はないが、坪量1
00〜200g/m2のものを適宜用いることができる。
【0028】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明
する。特に断らない限り「部」及び「%」はそれぞれ
「重量部」及び「重量%」を表す。
【実施例】
<実施例1>50重量部の水に合成樹脂ラテックスHO
J4027(SBRラテックス、固形分48%:日本ゼ
オン(株)製)100重量部を加え攪拌し、フィロケイ
酸塩化合物マイカA21(白雲母、平均粒子径22μ
m、アスペクト比20〜30:山口雲母工業所(株)製)
50重量部を添加、攪拌し防湿性塗料を調成し、ライナ
(坪量220g/m2、厚さ300μm)にバーコーター
により固形分として片面20g/m2塗工後、120℃で
乾燥させたライナを中芯とコルゲーターを用いて貼り合
わせて両面段ボールシートを製造した。
【0029】<実施例2>50重量部の水にカップリン
グ剤KBM603(アミノシランカップリング剤、有効
成分98%以上:信越化学工業(株)製)を0.5重量
部添加、攪拌後、合成樹脂ラテックスHOJ4027
(SBRラテックス、固形分48%:日本ゼオン(株)
製)100重量部を加え攪拌し、フィロケイ酸塩化合物
マイカA21(白雲母、平均粒子径22μm、アスペク
ト比20〜30:山口雲母工業所(株)製)50重量部を
添加、攪拌し防湿性塗料を調成し、ライナ(坪量220
g/m2、厚さ300μm)にバーコーターにより固形分
として片面20g/m2 塗工後、120℃で乾燥させた
ライナと中芯をコルゲーターを用いて貼り合わせて両面
段ボールシートを製造した。
【0030】<実施例3>実施例1の防湿性塗料100
重量部に架橋剤デナコールEX614B(ソルビトール
ポリグリシジルエーテル、有効成分98%以上:ナガセ
化成(株)製)1重量部を添加、攪拌して防湿性塗料を
調成し、ライナ(坪量220g/m2、厚さ300μm)
にバーコーターにより固形分として片面20g/m2塗工
後、120℃で乾燥させた後、該ライナの非塗工面と中
芯をコルゲーターで貼り合わせ両面段ボールシートを製
造した。
【0031】<実施例4>実施例2と同様に調整した防
湿性塗料に、架橋剤SR633(ポリアミドアミン樹
脂、固形分30%:住友化学(株))製を1重量部さらに
混合し調成した防湿性塗料をライナ(坪量220g/
2、厚さ300μm)にバーコーターにより固形分と
して片面20g/m2塗工後、120℃で乾燥させたライ
ナと中芯をコルゲーターで貼り合わせ両面段ボールシー
トを製造した。
【0032】<実施例5>防湿性塗料の塗工量を10g
/m2としたこと以外は実施例4と同様にして両面段ボー
ルシートを製造した。 <実施例6>防湿性塗料の塗工量を30g/m2としたこ
と以外は実施例4と同様にして両面段ボールシートを製
造した。
【0033】<実施例7>実施例1と同様に防湿性塗料
を形成したライナの防湿層表面に、カチオン性高分子電
解質(商品名:ケミスタット7300 三洋化成(株)
製)をバーコーターにより固形分として2g/m2塗工し
帯電防止層を形成したライナと中芯をコルゲーターで貼
り合わせ両面段ボールシートを製造した。
【0034】<比較例1>ライナ(坪量220g/m2
厚さ300μm)と中芯をコルゲーターを用いて貼り合
わせて両面段ボールシートを製造した。
【0035】<比較例2>合成樹脂ラテックスHOJ4
027(SBRラテックス、固形分48%:日本ゼオン
(株)製)100重量部とワックスエマルジョンOKW
−40(パラフィンワックス、ポリブテン、ロジン樹脂
の混合乳化物、固形分40%:荒川化学工業(株)製)
60重量部を混合して防湿性塗料を調成し、ライナ(坪
量220g/m2 、厚さ300μm)に、バーコーター
により固形分として片面20g/m2塗工後、120℃で
乾燥させたライナと中芯をコルゲーターで貼り合わせて
両面段ボールシートを製造した。
【0036】<比較例3>ポリエチレン(商品名:ショ
ウレックスL−170 昭和電工(株)製)をライナ(坪
量220g/m2 厚さ300μm)に塗工厚さ15μm
になるように押し出しラミネーションしたライナを中芯
とコルゲーターで貼り合わせて両面段ボールシートを製
造した。
【0037】<試験方法> 1)表面ライナの透湿度 JIS Z0208「防湿包装材料の透湿度試験方法
(カップ法)」により、塗工面を外側にして条件B(温
度40±0.5℃ 相対湿度90±2%)で測定した。 2)離解試験 約3cm四方の防湿紙8gを500mlの水とともに家
庭用ミキサー(刃は繊維を切らないようにヤスリで削り
落としたものを使用)で1分30秒間攪拌した。得られ
たスラリーで坪量70g/m2の手抄きシートを作成し
た。未離解物(フィルム片、紙片)の有無を目視で評価
し、未離解物を含まないものを○、含むものを×とし
た。
【0038】3)段ボールシートの製造 表面ライナと中芯(坪量125g/m2 厚さ170μ
m)をコルゲーターで貼り合わせ、両面段ボールを製造
した(A段)。接着剤には酸化デンプンの水溶液(王子
コーンスターチ製)を用いて乾燥温度180℃で接着し
た。 4)吸水度 JIS P 8140「紙及び板紙の吸水度試験方法
(コッブ法)」により接触時間120秒で測定した。 5)表面抵抗 ライナ表面の表面抵抗を20℃30%RHの雰囲気下で
測定した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1よりフィロケイ酸塩化合物と合成樹脂
ラテックスを含む防湿性塗料から形成された防湿層有す
るライナは透湿度、吸水度、接着性が良好で、防湿層に
導電層を設けることにより表面抵抗値が下がることがわ
かる。また、表2よりポリエチレンラミネートやワック
スを含む防湿層の場合は防湿層が熱盤に融着するが、本
発明のライナは段ボールシート製造時の何ら問題がない
ことがわかる。
【0042】
【発明の効果】フィロケイ酸塩化合物と合成樹脂ラテッ
クスを含む防湿性塗料から形成された防湿層有するライ
ナは透湿度、防水性、離解性が良好で、かかるライナで
中芯と貼り合わせて段ボールシートを問題なく製造する
ことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライナと中芯とを接着剤により貼り合わ
    せ、加熱工程により固化乾燥させて製造する段ボールシ
    ートにおいて、該ライナの表面の少なくとも片面にフィ
    ロケイ酸塩化合物と合成樹脂ラテックスを含む防湿性塗
    料から形成された防湿層を有することを特徴とする防湿
    防水段ボールシート。
  2. 【請求項2】 防湿性塗料がカップリング剤またはラテ
    ックス架橋剤の少なくともいずれかを含むことを特徴と
    する請求項1記載の防湿防水段ボールシート。
  3. 【請求項3】 防湿性塗料が金属粉末を含むことを特徴
    とする請求項1ないし請求項2記載の防湿防水段ボール
    シート。
  4. 【請求項4】 防湿層の表面に導電性樹脂あるいは金属
    粉末を含有する導電性塗料から形成された帯電防止層を
    有することを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の
    防湿防水段ボールシート。
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