JPH09509906A - 多色ウェブ輪転印刷機に用いられる印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ブリッジ構造の印刷ユニットを備えた両面印刷のための多色ウェブ輪転印刷機において、ブリッジ印刷ユニットが印刷個所で鉛直方向で対称的に分割可能でかつ水平方向で移動可能に配置されている。これにより、低い構成高さが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 多色ウェブ輪転印刷機に用いられる印刷装置 本発明は、請求項１の上位概念部に記載の形式の、両面印刷のための多色ウェ ブ輪転印刷機に用いられる印刷装置に関する。 マン・ローランド・ドゥルックマシーネン社（Ｍａｎ−Ｒｏｌａｎｄ Ｄｒｕ ｃｋｍａｓｃｈｉｎｅｎ ＡＧ）（ドイツ連邦共和国在）の社内報（ＲＡ ＧＥ Ｏ０８．９３．１）に基づき、タワー構造で上下に配置された複数のＨ字形の印 刷ユニット、たとえば２つのＨ字形印刷ユニットを積み重ねた、いわゆる８印刷 装置式タワー印刷機（Ａｃｈｔｅｒｔｕｒｍ）が知られている。この場合、Ｈ字 形印刷ユニットは、それぞれ２つの互いに鏡豫対称的に配置されたＵ字形の印刷 ユニットから成っている。このＵ字形印刷ユニットは、それぞれ４つの胴をブリ ッジ構造で有している。 タワー構造で上下に配置されたこのような印刷ユニットには、次のような欠点 がある。すなわち、たとえば上下に積み重ねられて８印刷装置式タワー印刷機を 形成する２つのＨ字形印刷ユニットの間では、印刷を施したい紙ウェブが各印刷 個所の間の比較的長い距離を進まなければならない。このことは、見当合わせを 困難にするおそれがある。さらに、上下に配置された このような印刷装置は大きな構成高さを有しているので、オペレータは互いに異 なる高さの少なくとも２つの平面で作業しなければならない。さらに次のような 欠点も認められる。すなわち、各印刷ユニットに対応するインキ装置は個々のＵ 字形印刷ユニットの鏡像対称的な配置形式に応じて、一方では上方から下方へ向 かうインキ流方向、他方では下方から上方へ向かうインキ流方向を有しており、 このことは種々異なるインキ特性を生ぜしめるおそれがある。 本発明の課題は、冒頭で述べた形式の、両面印刷のための多色ウェブ輪転印刷 機に用いられる印刷装置を改良して、公知先行技術に比べて同じ出力パラメータ において低い構成高さが得られるような印刷装置を提供することである。 この課題は、本発明によれば請求項１の特徴部に記載の構成により解決される 。 本発明によれば、特に次のような利点が得られる： すなわち、本発明による印刷機は低い構成高さ、ひいては僅かな重量しか有し ておらず、このことは特に印刷機基礎のためのコストをも減少させる。印刷機の 構成高さが減じられたことに基づき、唯一つの平面においてオペレータの作業可 能性が得られる。各印刷ユニットにおけるインキ流は常に同じ方向を有している ので、全ての印刷ユニットにおいて同じインキ特性が得られる。低い構成高さに 基づき、始動過程時および 制動過程時、たとえば版板交換時において、損紙の量も減じられる。さらに、低 い構成高さに基づき、印刷機を場合によってはカプセル封入するためのコストも 減じられている。このようなカプセル封入は防音の理由から、または空気清浄化 と関係する熱回収の目的で重要となり得る。さらに、構成高さの減少に基づき、 印刷機に生じる振動も減じられる。さらに、印刷機の減じられた構成高さに基づ き、湿式オフセット印刷法の使用時において、いわゆるファン・アウト効果（ｆ ａｎ−ｏｕｔ−ｅｆｆｅｃｔ）の作用も減衰される。コンベンショナル印刷法で は、見当合わせの困難が減じられる。また、本発明による印刷機の印刷装置は、 補助印刷装置もしくは機械運転中の版板交換［インプリンタ（Ｉｍｐｒｉｎｔｅ ｒ）］のための印刷装置としても使用可能である。 したがって、いわゆるコンピュータ・トゥ・プレス法（ｃｏｍｐｕｔｅｒ ｔ ｏ ｐｒｅｓｓ Ｖｅｒｆａｈｒｅｎ）のための高価な設備の調達も回避され得 る。 以下に、本発明の複数の実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図は、本発明による印刷装置を作業位置で示す側面図である。 第２図は、第１図に示した印刷装置を休止位置で示す側面図である。 第３図は、第１図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であるが、ただし水着け ローラを図示していない。 第４図は、第１図に示した最上位のブリッジ印刷ユニットを９０°だけ逆時計 回りの方向に回転させた状態で、しかもフレーム部分、版板交換装置、湿し装置 およびインキ装置を取り除いた状態で示す、別の実施例による印刷装置の部分平 面図である。 第５図は、別の駆動位置における、第４図に相当する図面である。 第６図は、別の駆動装置を用いる、第４図に相当する図面である。 第７図は、個別駆動装置を用いる、第４図に相当する図面である。 第８図は、アニロックスインキ装置を備えた印刷ユニットの拡大図である。 第９図は、第８図の範囲Ｘの拡大図である。 第１０図は、ブリッジ印刷ユニットの配置形式を示す概略図である。 第１１図は、公知先行技術による、積み重ねられた２つのＨ字形印刷ユニット を備えた８印刷装置式タワー印刷機を示す側面図である。 第１２図は、第１図に示した印刷ユニットを縮小して示す側面図である。 第１３図は、コンベンショナル式のインキ装置を備えた印刷ユニットの拡大図 である。 多色ウェブ輪転印刷機の上側の支持体８７，８８および下側の、水平方向に延 びる支持体１０４，１０５は、図面で見て左側のフレーム部分１，６に上下に配 置された複数の印刷ユニットを支持体固定的に収容している。印刷装置ユニット は左側の印刷ユニットとして全体的にそれぞれ符号２，３，４，５で示されてい る。上下の支持体８７，８８；１０４，１０５の間には、さらに、ローラ７，８ で摺動可能な右側のフレーム部分９，１０が配置されている。このフレーム部分 ９，１０は右側の印刷ユニット１１，１２，１３，１４を収容している（第２図 ）。各印刷装置２〜５，１１〜１４は、それぞれゴム胴１６を有しており、この ゴム胴１６は版胴１７と協働する。版胴１７は、全体的に符号１８で示された湿 し装置を介して湿し水を供給され、かつ全体的に符号１９で示したインキ装置を 介してインキを供給される。インキ装置１９は、たとえばインキざら２１と、イ ンキローラ２２とから成っていてよい（第８図）。この場合、インキローラ２２ はインキ着けローラ２３，２４によって版胴１７に印刷インキを引き渡す。同じ 大きさの２つのインキ着けローラ２３，２４の代わりに、より小さなインキ着け ローラまたはより大きなインキ着けローラを唯一つだけ使用することもできる。 インキざら２１とインキローラ２２との代わりに、たとえばアニロックスローラ と相まってチャンバ型ドクタを使用することもできる 。しかし、コンベンショナル式のインキ装置を使用することもできる（第１３図 ）。各湿し装置１８は噴霧式湿し装置として形成されていてよい。この噴霧式湿 し装置は公知の噴霧装置２６、たとえば噴霧ノズルを備えた条片から成っており 、この噴霧ノズルは水着けローラ２７に向けて噴流を吹き付ける。この水着けロ ーラ２７は版胴１７に結合されている。 上下の支持体８７，８８；１０４，１０５の間に定置に、上下に配置された印 刷装置２〜５と、上下の支持体８７，８８；１０４，１０５の間で、移動可能な フレーム部分９，１０に上下に配置された印刷装置１１〜１４とは、それぞれゴ ム胴１６で互いに向かい合わされて配置されているので、各１つの紙ウェブ２８ ；２９の両面に印刷を施すことができる。各ゴム胴１６の間に生ぜしめられる相 互接触個所（紙ウェブ２８；２９の厚さを考慮しない）は符号３１，３２，３３ ，３４で示されている（第１図）。これにより、印刷装置２−１１，３−１２， ４−１３，５−１４は互いにそれぞれ１つのブリッジ印刷ユニットもしくはブリ ッジ構造の印刷ユニットを形成しており、このブリッジ印刷ユニットは印刷個所 を成す接触個所３１〜３４で鉛直方向に分割可能でかつ水平方向で移動可能に配 置されている。 移動可能なフレーム部分９，１０は復動式の２つの作業シリンダ３６，３７、 たとえばハイドロリックシ リンダによって操作可能である。この場合、作業シリンダ３６，３７は側方フレ ーム固定的に支承されており、ピストンロッドの、シリンダとは反対の側の端部 は、それぞれ上側もしくは下側において、移動可能なフレーム部分９，１０に枢 着結合されている。フレーム部分９，１０はそれぞれその上側にガイド条片３８ を有している。このガイド条片３８は、支持体８７，８８に設けられた、下方に 向かって開かれた溝３９に案内される。溝３９内でのガイド条片３８の良好な易 動性を得るためには、ガイド条片３８の側縁部が、支承球体を収容するための凹 部を有しており、この支承球体は支持体８７，８８に設けられた溝３９の側壁に ガイド条片３８を支持する。移動可能なフレーム部分９，１０を休止位置（第２ 図）から作業位置（第１図）へ戻す際に高い嵌合正確性を得るためには、フレー ム部分９，１０に設けられた、鉛直方向に延びる閉鎖縁部４１が、この閉鎖縁部 ４１を越えて突出した複数のピン４２，４３を有している。このピン４２，４３ は側方フレームを成すフレーム部分１の、鉛直方向に延びる閉鎖縁部４４に設け られた盲孔４６，４７に係合する。作業位置（第１図）において、移動可能なフ レーム部分９，１０は、機械的に作用するロック装置４８によって、不本意な移 動を防止されている。このロック装置４８は、フレーム固定的に支承されたねじ 山付ブシュを有しており、このねじ山付ブシュはフレ ーム部分９，１０の閉鎖時に、支持体固定的に支承されたねじ山付スピンドルと 共に形状接続的な結合を形成する。この場合、ねじ山付スピンドルはモータ駆動 されるねじ山付スリーブによって、図面で見て左側のフレーム部分１，６の方向 に運動させられる。 印刷装置の休止状態の間、版胴１７に位置する版板をオペレータ４９によって 手で交換することが可能となる（図面で見て左右のフレーム部分１，６；９，１ ０の間の間隔ａ）。 さらに、版胴１７に位置する版板を、それぞれ各印刷装置２〜５，１１〜１４ に対応する版板交換装置５１によって交換することも可能である。この版板交換 装置５１は、少なくとも所定の版胴幅に相当する間隔を置いてフレーム固定的に 配置された２つの直動案内装置５２（第８図に１つだけ示す）を有しており、こ の直動案内装置５２には、グリッパビーム５３の両端部が案内されている。グリ ッパビーム５３は版胴１７に対して軸平行な方向に延びていて、多数の吸引器も しくはサッカ５４を保持している。これらのサッカ５４により、待機位置におい て両側でフレーム固定的な載置レール５６（第８図に１つだけ示す）に位置する 版板５７が収容可能となり、かつ直動案内装置５２に沿ったグリッパビーム５３ の運動によって版板の前側の縁曲げ部５８が、版胴１７に設けられた掛け込みス リット５９に掛け込み可能となる。版板５７は両側で 掛け込みスリット５９，６１に緊締されていてもよいし（たとえばドイツ連邦共 和国特許出願第Ｐ．４２４４０７７．７号明細書に基づき公知）、第８図に示し たように片側で緊締されていてもよい。この場合、版板５７は、版胴１７の外周 面に埋め込まれた磁石（図示しない）によって保持される。直動案内装置５２は ねじ山付スピンドルとして形成されていてよい。このねじ山付スピンドルに沿っ て、グリッパビーム５３が、電動モータにより回転させられるねじ山付スリーブ によって運動させられる。 版胴１７の回転運動の制御および版板挿入と版板取出しとの同期化は、ドイツ 連邦共和国特許第３９４０７９６号明細書に基づき公知である。載置レール５６ に対して平行にかつ載置レール５６の下方には、側方フレーム固定的な、版胴幅 の回収薄板６２が延びている。この回収薄板６２は、版胴１７から取り出された 版板（図示しない）を収容するために働く。回収薄板６２の代わりに、フレーム 固定的な載置レールを使用することもできる。版板交換装置は第１図および第２ 図においては概略的にしか図示していない。 さらに、湿し装置１８の保守も版胴１７の保守をも改善する目的で、湿し装置 １８の噴霧装置２６を引出し可能に形成することも可能である。このためには、 各フレーム部分１，６もしくはフレーム部分９，１０に固定された各１つの平行 案内装置６３が設けられて いる。この平行案内装置６３は、両側で噴霧装置２６のケーシングに端面側で形 状接続的に取り付けられた、版胴１７に対して軸平行な方向に延びるピン６４を 有している。このピン６４は回動防止の目的でそれぞれ周面に、片側の平らな面 取り部６６を備えている。この平らな面取り部６６は平行案内装置６３の載置面 ６７に沿って滑動するので、噴霧装置２６はハンドグリップ６８によって引出し 可能となる。噴霧装置２６は作業位置（第９図に示す）においてロック可能であ り、この場合、各ピン６４の平らな面取り部６６は、載置面６７に設けられた凹 部６９に突入してロックされ、各ピン６４はラック駆動装置から成るクランプ装 置７１によってこの作業位置に保持される。このときに、ピニオンによって運動 可能なラックはピン６４を押圧する。噴霧装置２６を取り外すためのロック解除 は、クランプ装置７１のラックを引き戻すことにより行われる。これにより、ピ ン６４はばね力負荷されたエジェクタ７２によって、凹部６９から平行案内装置 ６３の載置面６７の平面にまで持ち上げられて、取り出される（第１図および第 ２図に図示しない）。 当然ながら、たとえば左側の第２のフレーム部分６および右側の移動可能な第 ２のフレーム部分１０ならびに両フレーム部分９，１０を移動させるための第２ の作業シリンダおよび対応するロック装置等も、印刷装置の機能のために同様に 必要とされる。 個々のブリッジ印刷ユニット２，１１；３，１２；４，１３；５，１４の駆動 は、定置の印刷装置２，３，４，５の、鉛直な平面に上下に配置された版胴１７ の、印刷機の主駆動軸から直角に延びる立軸７３を介して行われる。各印刷装置 ２，３，４，５はフレーム部分１，６に支承された版胴１７の軸ジャーナル７４ を介して、たとえば電磁式のクラッチ７６によって立軸７３から遮断可能である 。立軸７３は少なくとも、各クラッチ７６に結合された傘歯車７７の周囲の範囲 で、スプライン軸として形成されているので、立軸７３に形状接続的に配置され た、各印刷装置２，３，４，５の同じ傘歯車７７に所属の２つのピニオン７８， ７９のうちのそれぞれ１つが、傘歯車７７と噛み合っている。第３図に示した実 施例では、それぞれ傘歯車７７がピニオン７８と共に、互いに噛み合った傘歯車 対を形成している。版胴１７の所望の回転方向逆転時では、立軸７３に配置され た両ピニオン７８，７９が、ハンガ状のスペーサ８１によって鉛直の方向に移動 させられるので、択一的にピニオン７９が傘歯車７７と噛み合う。各スペーサ８ １の操作はハンドグリップ８２を介して手動で行うか、または電気式、ハイドロ リック式またはニューマチック式の公知の作動手段を介して行うことができる。 各版胴１７の軸ジャーナル７４には、さらに各１つの平歯車８３がスプライン結 合されている。この平歯車８３は各ブリッジ印刷ユニ ット２，１１；３，１２；４，１３；５，１４毎に同じく、ゴム胴１６の軸ジャ ーナル（図示しない）と第２の版胴１７の軸ジャーナル（図示しない）とに形状 接続的に結合された平歯車８４，８５，８６と噛み合っている（第２図に印刷装 置５，１４においてのみ図示する）。この場合、平歯車８４，８５は、印刷機が 作業位置に位置している場合にしか互いに噛み合わない。 また、定置の印刷装置２，３，４，５の上下に配置されたゴム胴１６の鉛直な 平面に立軸７３を配置することも可能である。 各湿し装置１８および各インキ装置１９の駆動は、版胴１７との摩擦によって も、インキローラ２２および水着けローラ２７のモータ式の個別駆動装置によっ ても、または公知の歯車伝動装置によっても行うことができる。 印刷装置５，１４から成るブリッジ印刷ユニットのための駆動装置の別の実施 例（第４図）には、上記駆動装置（第３図）に比べて次のような相違点がある。 すなわち、版胴１７と平歯車８６；８３との間には既に各１つのクラッチ８９， ９２が配置されており、ゴム胴１６と平歯車８５，８４の間には既にクラッチ９ ０，９１が配置されている。これにより、ゴム胴１６および版胴１７をそれぞれ 個々に休止させることが可能となる。それに対して、第３図に示した駆動装置で は、運転の休止が胴全体的にしか可能でない。各ブリッジ印刷ユニット２，１１ ；３，１２；４，１３；５，１４がこのような駆動装置を備えていてよいので、 たとえば各ブリッジ印刷ユニット５，１４毎に版胴１７が遮断可能となる（第５ 図に示した実施例では印刷装置１４の版胴１７が遮断されている）ので、それぞ れ遮断された版胴１７には印刷機の運転中に新しい版板を装備することができる （インプリンタ）。このとき、ゴム胴１６は圧胴の機能を引き受ける。新しい版 板を備えた版胴１７を再びその他の胴の回転数にまでもたらすためには、版胴１ ７の軸ジャーナルが、第２の移動可能なフレーム部分１０の側に補助駆動モータ ９３を備えている。この補助駆動モータ９３は所要回転数の到達後にクラッチ９ ４によって版胴１７から遮断可能であり、この場合、印刷装置１４の版胴１７は 再びクラッチ８９を介して平歯車８６に結合することができる（第５図）。また 、版板の交換のためにクラッチ９２によって択一的に印刷装置５の版胴１７を遮 断することも同じく可能である。この版胴１７を再始動させるためには、左側の フレーム部分６に補助駆動モータ９６が設けられている。この補助駆動モータ９ ６はクラッチ９７を介して版胴１７から遮断可能である。さらに当然ながら、た とえばクリーニング作業および保守作業の目的で、ブリッジ印刷ユニット５，１ ４全体をクラッチ８９〜９２の連結解除によって休止 させることも可能である。このためには、印刷装置１４，５のゴム胴１６にもフ レーム部分９；１の第２の側で補助駆動モータ９８，９９を設けることが有利で ある。これにより、平歯車８５，８４が遮断された状態で、たとえばゴムブラン ケットの交換のためにゴム胴１６を回転させることが可能となる。この場合にも 、補助駆動モータ９８，９９はクラッチ１０１，１０２によってゴム胴１６から 遮断可能である。 さらに、立軸７３の代わりに、各ブリッジ印刷ユニット２，１１；３，１２； ４，１３；５，１４毎に別個の駆動モータ１０３を設けることも可能である（第 ６図）。 さらに、各ブリッジ印刷ユニット２，１１；３，１２；４，１３；５，１４の ゴム胴１６および版胴１７にそれぞれ別個の遮断可能な駆動モータ１０６，１０ ７，１０８，１０９を設けることもできる（第７図）。 各印刷装置２〜５；１１〜１４のゴム胴１６および版胴１７の回転軸線１１１ ，１１２は、それぞれ仮想直線によって貫かれる。この仮想直線はそれぞれ平面 １１４；１１０を成していて、それぞれ水平線１１３に対して０〜±４５°の範 囲の角度αで配置されている。この平面１１０，１１４には、それぞれさらにイ ンキローラ２２の回転軸線１１６を合致させることもできる（第１０図）。 ４つのブリッジ印刷ユニット２，１１；３，１２；４，１３；５，１４を備え た、本発明による印刷装置の構成高さＨは、版胴１７の直径の９倍〜１７倍に相 当していてよい（Ｈ＝４．５×ｈ）。この場合、この直径はいわゆる「ベルリナ サイズ（Ｂｅｒｌｉｎｅｒ Ｆｏｒｍａｔ）」に関連している。印刷ユニット２ ，３，４，５，１１，１２，１３，１４の構成高さｈは「ベルリナサイズ」の版 胴１７の２倍〜３．７５倍に相当している（第１２図）。「ベルリナサイズ」の 版胴１７の直径は約３００ｍｍである。 第１１図には、公知の印刷機、つまり２つのＨ字形の印刷ユニットから成る８ 印刷装置式タワー印刷機が示されている（ＭＡＮ−Ｒｏｌａｎｄ社）。この印刷 機は８つの印刷装置から成っており、この場合、それぞれ常に２つの印刷装置が Ｕ字形の１つの印刷ユニットにまとめられて、かつ互いに鏡像対称的に重ねられ て１つのＨ字形の印刷ユニットに組み立てられている。２つのＨ字形の印刷ユニ ットを積み重ねた構造において、いわゆる８印刷装置式タワー印刷機が形成され る。 本発明のさらに別の実施例（第１３図）には、コンベンショナル式のインキ装 置１１７と、改良された湿し装置１１９とを備えた印刷ユニット１１８が図示さ れている。この印刷ユニットはそれぞれ、前記湿し装置１８と前記短経路型のイ ンキ装置１９とを備えた印 刷ユニット２〜５，１１〜１４の代わりに使用することができる。この場合、コ ンベンショナル式のインキ装置１１８は、インキ出しローラ１２２を備えたイン キつぼ１１２と、連続供給式インキローラ（Ｆｉｌｍｗａｌｚｅ）１２３とから 成っていてよい。この連続供給式ローラ１２３には、２つのインキ渡しローラ１ ２４が続いている。両インキ渡しローラ１２４の間には、インキ練り胴１２６が 配置されている。両インキ練り胴１２６のうちの最後のインキ練り胴１２６は、 互いに平行に配置された２つのインキ着けローラ１２７を介して版胴１７に接続 されている。前記湿し装置１１９は、水練り胴１２９を備えた噴霧式湿し装置１ ２８から成っていてよい。この場合、水練り胴１２９は２つの水渡しローラ１３ ３，１３４を介して水着けローラ１３２に接続されており、この水着けローラ１ ３２は版胴１７に接触している。 本発明による印刷装置は特に次のような印刷方法において使用することができ る：コンベンショナルオフセット印刷、アニロックスオフセット印刷、間接凸版 印刷および水なしオフセット印刷。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ウェブ輪転印刷機に用いられる、多色両面印刷のための印刷装置であって 、それぞれ２つの印刷ユニットが、いわゆるブリッジ構造で、各２つのインキ装 置と、各２つの版胴と、各２つのゴム胴とを備えたブリッジ印刷ユニットとして 形成されており、両ゴム胴が、互いに向かい合わされており、複数のブリッジ印 刷ユニットが上下に配置されている形式のものにおいて、上下に配置された複数 のブリッジ印刷ユニット（２，１１；３，１２；４，１３；５，１４）が、２つ の部分（９；１；１０；６）に、つまり一方の側の印刷ユニット（２〜５）を収 容するための一方の側のフレーム部分（１；６）と、他方の側の印刷ユニット（ １１〜１４）を収容するための他方の側のフレーム部分（９；１０）とに分割可 能であり、両フレーム部分（１，６；９，１０）が、互いに水平方向の間隔（ａ ）を置いて離隔可能であることを特徴とする、多色ウェブ輪転印刷機に用いられ る印刷装置。 ２．一方の側のフレーム部分（１；６）が、支持体（１０４；１０５）に固定 的に配置されている、請求項１記載の印刷装置。 ３．両フレーム部分（１，６；９，１０）が、運転状態で互いにロック可能（ ４８）に配置されている、請求項１または２記載の印刷装置。 ４．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）のインキ装置（１９）が、アニロ ックス短経路型インキ装置として形成されている、請求項１から３までのいずれ か１項記載の印刷装置。 ５．前記アニロックス短経路型インキ装置（１９）が、少なくともアニロック スローラ（２２）と、該アニロックスローラ（２２）に対応するチャンバ型ドク タと、アニロックスローラ（２２）に対応する少なくとも１つのインキ着けロー ラ（２３；２４）と、アニロックスローラ（２２）の下に配置されたインキざら （２１）とから成っている、請求項４記載の印刷装置。 ６．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）に、湿し装置（１８）が配属可能 である、請求項１から５までのいずれか１項記載の印刷装置。 ７．前記湿し装置（１８）が、対応する湿し水供給装置（２６）を備えた水着 け装置（２７）から成っている、請求項６記載の印刷装置。 ８．印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の各版胴（１７）に、版板交換装置 （５１）が対応している、請求項１記載の印刷装置。 ９．前記版板交換装置（５１）が、版板（５７）を供給するための移動可能な グリッパビーム（５３）を取り付けるための、側方フレーム固定的な２つの直動 案内装置（５２）を有しており、前記グリッパビーム （５３）が、版胴（１７）に対して軸平行な方向に延びていて、サッカ（５４） を有している、請求項８記載の印刷装置。 １０．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の版胴（１７）が、対応するイ ンキ装置（１９）および湿し装置（１８）と共に別個に遮断可能に配置されてい る、請求項１記載の印刷装置。 １１．湿し装置（１８）が噴霧装置（２６）を有しており、該噴霧装置（２６ ）が、側方フレーム固定的な２つの平行案内装置（６３）によって水着けローラ （２７）から分離可能に配置されている、請求項１０記載の印刷装置。 １２．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）が、版胴（１７）の直径の２〜 ４倍に相当する構成高さ（ｈ）を有している、請求項１から１１までのいずれか １項記載の印刷装置。 １３．版胴（１７）の直径が、いわゆる「ベルリナサイズ」に関連している、 請求項１２記載の印刷装置。 １４．各ブリッジ印刷ユニット（２，１１；３，１２；４，１３；５，１４） 毎に少なくとも１つの印刷ユニット（１１，１２，１３，１４）が、水平方向で 移動可能に形成されている、請求項１から１３までのいずれか１項記載の印刷装 置。 １５．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）のイ ンキ装置（１１７）が、コンベンショナル式のインキ装置（１１７）として形成 されている、請求項１、６，７，８，９，１０，１１，１２，１３または１４記 載の印刷装置。 １６．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の各胴（１６；１７）と駆動装 置（８３〜８６；７３；１０３；１０６〜１０９）との間にクラッチ（８９〜９ ２）が配置されている、請求項１０記載の印刷装置。 １７．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の駆動装置（８３〜８６）が、 立軸（７３）を介して駆動される、請求項１０または１６記載の印刷装置。 １８．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の駆動装置（８３〜８６）が、 主モータ（１０３）を介して駆動される、請求項１０または１６記載の印刷装置 。 １９．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の各胴（１６；１７）の駆動装 置が、それぞれ個別駆動装置（１０６〜１０９）として形成されている、請求項 １０または１６記載の印刷装置。 ２０．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）の各胴（１６；１７）が、付加 的に、連結可能な補助駆動モータ（９３；９６；９８；９９）に結合可能に配置 されている、請求項１０、１６、１７または１８記載の印刷装置。 ２１．各印刷ユニット（２〜５；１１〜１４）のゴ ム胴（１６）および版胴（１７）の回転軸線（１１１，１１２）が、水平線（１ １３）に対して所定の角度（±α）で延びる１つの平面（１１０；１１４）に配 置されている、請求項１から２０までのいずれか１項記載の印刷装置。 ２２．前記角度（α）が、０〜４５°の範囲にある、請求項２１記載の印刷装 置。 ２３．各印刷ユニット（１１７）のインキ装置（１１８）が、コンベンショナ ル式のインキ装置（１１８）として形成されている、請求項１、６、７、８、９ 、１０、１１、１２、１３、１４、１５、１６、１７、１８、１９、２０、２１ または２２記載の印刷装置。 ２４．各側方フレーム部分（１，６）に、ローラ（７；８）で移動可能なフレ ーム部分（９；１０）が配置されており、該フレーム部分（９；１０）が、移動 させたい印刷ユニット（１１，１２，１３，１４）を収容している、請求項１か ら２３までのいずれか１項記載の印刷装置。