JPH07251494A - 印刷ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 デザインと操作との両方の見地から利点のあ
る非常に精密な構成が達成される輪転印刷機の印刷ユニ
ットを提供することを目的とする。 【構成】 輪転印刷機の印刷ユニットの異なるシリンダ
（１，３，６，７）は、印刷機の印刷シリンダ（８）の
下方に垂直な列をなして配設され、且つ印刷ユニットの
フレーム（１３）で回転可能である。各シリンダ（１，
３，６，７）は、各端部において支持ハウジング（３
０，３１）に回転可能に連結され、支持ハウジング（３
０，３１）は垂直支持レール（３９）で移動可能であ
る。流体圧シリンダ（４３）は、積み重ねられた支持ハ
ウジング（３０，３１）の最も下方の支持ハウジング
（３０）の下方のフレーム（１３）に配設されて、支持
ハウジング（３０，３１）を持ち上げ、互いに、または
下方の支持ハウジングと係合させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷されるべきウエブ
が、印刷シリンダを介して導かれるように配設されてお
り、印刷ユニットの異なるシリンダが、垂直な列をなし
て配設される印刷ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の技術における輪転印刷機においては、印刷ユニット
は、通常、印刷機の他の部分と同じ骨組み構造に配設さ
れており、その骨組みは床に配置される。従って構造は
コンパクトであるが、同時にそこで作業することは困難
になる。

【０００３】

【課題を解決するための手段】印刷ユニットの異なるシ
リンダが、印刷ユニットのための分離したフレームに印
刷シリンダの下方に回転可能に配設され、カセットを形
成する本発明によって、デザインと操作との両方の見地
から利点ある非常に精密な構成が達成される。

【０００４】このようにカセットとして構築される印刷
ユニットは、梁構造から吊るされており、この梁構造
は、印刷シリンダを含む印刷機の他の手段をも保持す
る。

【０００５】シリンダの各々の各端部が、垂直支持レー
ルに沿って移動可能な支持ハウジングに回転可能に連結
されており、従って、修理および保守のためにシリンダ
を簡単に互いから離すことが可能であるという特別な利
点が得られる。

【０００６】好ましくは、積み重ねられた支持ハウジン
グの最も下方の支持ハウジングの下方のフレームに流体
圧シリンダを設け、ハウジングを持ち上げて、互いに、
または下の支持ハウジングと接触させてもよい。

【０００７】隣り合う支持ハウジングが作動位置で互い
に接触すると、シリンダが離され、再び接触される時
に、シリンダにとって同じ相互位置を得ることが可能で
ある。

【０００８】隣り合うシリンダ間の所謂『キス(kiss)』
または『接触』を得るために、隣り合う２つの支持ハウ
ジング間に楔構造を設け、この楔構造は２つの対向する
楔からなり、その一方は固定され、その他方は長手方向
へ移動可能であるので、支持ハウジング間の距離、従っ
てシリンダ間の距離が最終的に調節可能である。

【０００９】他の構造が設けられずにシリンダが下げら
れると、これらシリンダは互いに接触しているが、更に
下がってしまう。シリンダが離されて、全てのシリンダ
間に距離が得られるならば有利である。

【００１０】これは、積み重ねられた支持ハウジングの
全てが空間取りロッドに沿って移動可能であるような本
発明によって達成され、その空間取りロッドは、カムを
備え、且つ支持ハウジングがカムに対して空間取りロッ
ドに沿って運動自在である位置と、カムが空間取りロッ
ドに沿った下方への運動における、支持ハウジングのた
めの停止手段を構成する位置との間で、回転機構によっ
て回転可能である。

【００１１】このように、修理は別々の各シリンダでな
される。

【００１２】更に、シリンダが印刷ユニットから取り外
されるならば、各支持ハウジングは締め具を備えてお
り、その締め具は、垂直の閉鎖位置から水平の開放位置
まで下方へ枢動して、シリンダを支持ハウジングから取
り外すこと可能である。

【００１３】シリンダが水平な開放位置にある締め具か
ら不意に転がり外れてしまうのを防ぐために、締め具
は、シリンダの外側端部に斜めの縁部を備える。

【００１４】シリンダが再び接触される時、これらシリ
ンダが互いに対して適切な位置に戻り、ギアが係合する
ように適切な位置にあることが非常に重要である。この
ような整合および適切なギア係合は、垂直規定部材によ
って得ることができ、その垂直規定部材は、平行に移動
可能にフレームに配設され、且つシリンダのスタブ軸の
傾斜面と協働して整列するようになっている。

【００１５】以下、添付の図面を参照して本発明を詳細
に説明する。

【００１６】

【実施例】図１に線図的に示した輪転印刷機のために印
刷ユニットは、以下で説明する多くのシリンダを有して
おり、これらシリンダは、図１には示していない手段、
例えばギア輪（図３参照）によって同期して駆動され
る。

【００１７】図１に示した構成においては、最も下方の
位置にある印刷ユニットは、スクリーンシリンダ１（し
ばしばアニロックスシリンダと呼ばれる）を有してお
り、そのスクリーンシリンダ１は、回転すると、印刷イ
ンクをドクター室２から取り出す。好ましくは非常に高
い粘性を有する印刷インクがスクリーンシリンダ１に付
き、公知のように、その周囲面全体に印刷インクの取出
しのための非常に多くの小さな窪みを備える。

【００１８】インクは、スクリーンシリンダ１からフォ
ームシリンダ３へ移され、そのフォームシリンダ３は、
スクリーンシリンダ１に接して同じ速度で回転してお
り、その表面は、グランドゴム材料からなるので、幾分
か弾性を有する。フォームシリンダ３のインクをできる
だけ均一に分配するために、振動シリンダ４（研磨され
たスチールシリンダ）がフォームシリンダ３と回転可能
に係合されており、ゴムシリンダ５は振動シリンダ４と
回転可能に係合される。好ましい実施例において、フォ
ームシリンダ３のインクを十分満足に分配することは、
２つのシリンダ４および５によって得られるが、勿論、
非常に多くのインク分配シリンダを、フォームシリンダ
３の周辺に配設してもよい。

【００１９】印刷ユニットにある次のシリンダは、プレ
ートシリンダ６であり、そのプレートシリンダ６の周囲
には、印刷プレートが設けられている。プレートシリン
ダ６の周囲の少なくとも一部は、磁性金属材料からな
り、一方で、薄くて柔軟な印刷プレートは、プレートシ
リンダ６の周辺に接着する金属基部を有する。印刷プレ
ートは、金属基部に渡って可塑性層を備えており、ここ
で望ましい印刷パターンが形成される。プレートシリン
ダ６の印刷プレートを取り付ける他の方法は、機械的な
手段、または真空を基礎とした手段によっても可能であ
る。プレートシリンダ６は、フォームシリンダ３に接し
ており、同じ周速度を有する。

【００２０】スクリーンシリンダ１、フォームシリンダ
３、およびプレートシリンダ６は、好ましくは、同じ直
径を有する。

【００２１】像は、プレートシリンダ６から、そのプレ
ートシリンダ６に接して同じ周速度を有するゴムブラン
ケットシリンダ７（つまり、ゴムブランケットで被覆さ
れたスチールシリンダ）へ移される。好ましくは、ゴム
ブランケットシリンダ７は、プレートシリンダ６の二倍
の大きさの直径を有し、且つ従って二倍の周囲を有する
ので、ゴムブランケットシリンダ７は、各回転毎にプレ
ートシリンダ６から２つの完全な印刷を得る。選択可能
には、ゴムブランケットシリンダ７は、プレートシリン
ダ６の三倍以上の大きさの直径を有することもできる。

【００２２】最終的にゴムブランケットシリンダ７と係
合するのは、圧胴８であり、これは好ましくは前のもの
と同じ直径を有する。印刷されるべきウエブ９は、これ
ら２つのシリンダの間を導かれ、このウエブ９は、紙
材、または適切であればいかなる材料から作られてもよ
い。

【００２３】図１は印刷ユニットを非常に線図的に示し
てある。連結、駆動等は示していない。これらに関する
事項は、図２および図３で説明する。

【００２４】上述の印刷ユニットによって、フレキソ印
刷とオフセット印刷との間の中間体と言われる印刷工程
を得ることができる。一種類の色を使用して大領域を印
刷し、四色印刷ではない印刷に最も適切であるフレキソ
印刷における使用は、圧胴とは異なり、ウエブと係合す
るブロックシリンダと、インクを受けるためにブロック
シリンダと協働するスクリーンシリンダとからなる。一
方、オフセット印刷における工程は、非常に多くのシリ
ンダや、印刷インクと（プレートの非印刷部分の）浸し
水とを有するので、より複雑である、

【００２５】新しい印刷工程においては、オフセット印
刷によってのみ得ることが可能であるのと非常に近い印
刷品質を得ることが可能である。

【００２６】図２は輪転印刷機の側面図である。この印
刷機は、図１で示した種類の（または、選択可能には幾
つかの他の種類の）４つの印刷ユニットを備える。この
ような印刷ユニットの各々は、まとめて参照番号１０を
付しており、ウエブを導く圧胴８は、この印刷ユニット
１０には含まれない。何故４つという数字が選択された
かというと、勿論、従来のもの、つまり全ての印刷色が
４つの色、即ち黄色、青みを帯びた赤（マゼンダ）、緑
がかった青（シアン）、および黒によって、得られるか
らである。特別な場合においては、特別な色（『ハウス
色』）が印刷の広範囲で使用される時には、五色印刷ユ
ニットが、この色のために設けられる。

【００２７】図２に従った印刷機の特有の特徴は、強い
梁構造１１の周辺に形成されるということであり、印刷
ユニット１０は、この梁構造１１から吊るされ、原則的
に、この梁構造１１に以下に説明する全ての他の設備が
配設される。この梁構造１１は、示した場合において
は、床から柱部材１２によって支持されているが、加え
て、原則的には印刷会社の建物の天井から吊るされても
よい。このような構造の利点は、印刷機の下方の床が、
操作者にとって自由であり、印刷ユニットおよび他の設
備が非常にアクセスし易いということである。

【００２８】各印刷ユニット１０は、フレーム１３に配
設されており、従って、フレーム１３は、梁構造１１か
ら吊るされる。フレーム１３と各印刷ユニット１０と
は、まとめてカセットと呼ばれており、簡単に取り外し
たり、新しいものに交換しおよび／または修理すること
が可能である。

【００２９】ウエブ９は、図２の右側で印刷機に入り、
最初に参照番号１４のところの表面処理部へ露出され、
その後、参照番号１５のところでクリーニングするため
に露出される。側部案内構造１６は、梁構造１１の端部
に配設されており、梁構造１１の長手軸線に対し平行な
軸線の周りで回転することによって、側部方向の案内が
達成される。印刷機の機能および印刷の質のとって不可
欠なウエブの引っ張りは、入口ニップシリンダ１７と、
出口ニップシリンダ１７’とによって制御され、また必
要に応じて、ウエブ引っ張り構造１７’’によって制御
され、ウエブ引っ張り構造１７’’は、傾斜レバーから
なり、この傾斜レバーは、気圧シリンダによって制御さ
れ、且つウエブ９を導くローラを有する。

【００３０】ウエブ９が高粘性の印刷インクの配列の形
態の像を備えながら、印刷ユニットの圧胴８に渡って通
された後、ウエブ９は、乾燥装置１８を通される。実際
には、この乾燥装置１８は、使用された印刷インクが、
ＵＶ放射線によって硬化するタイプであるならば、ＵＶ
ランプからなる。選択可能には、高温空気による乾燥、
または他の乾燥を使用してもよい。

【００３１】ウエブ９が、印刷機の印刷ユニット１０全
てを通り、望ましい四色印刷を備える時、検査システ
ム、例えばストロボスコープランプ１９を通るので、操
作者は、ウエブ９が図２の左で印刷機を離れる前に、印
刷の質を検査できる。

【００３２】ウエブ９を導く圧胴８は、梁構造１１に回
転可能に連結される一方で、各印刷ユニット１０のシリ
ンダ１、３〜７は、フレーム１３に回転可能に連結され
る。印刷のフォーマットを交換する際、つまりシリンダ
の直径を変える際、或いは印刷インクを変える際に、印
刷ユニットカセット１０、１３を、簡単に印刷機から取
り外したり、新しいカセットと交換したりできる。これ
ら新しいカセットは、前の運転中に準備される。これ
は、概して、カセットの交換の際の時間のロスが非常に
短くなるということを意味する。更にウエブ９は、カセ
ットの交換の際に、影響を受けず、これは、交換の際の
無駄になるウエブを最小限にする。

【００３３】図２から分かるように、印刷ユニットカセ
ット１０、１３は、梁構造１１の下側にブラケット２０
から吊るされており、従って、横手方向へ引っ張られ
て、例えば、トローリやトラバースで操作される。

【００３４】構造は、非常にオペレータにとって便利で
あり、原則的に床は自由のままである。吊るされた印刷
ユニットが、最も遠い下のところにインク貯蔵室（ドク
ター室２）を有するので、インクが設備に渡って注がれ
ないという効果がある。印刷ユニット間のウエブ９の進
路は、非常に短く且つ安定している。

【００３５】図３における印刷機は、斜め上方からみた
図であり、梁構造１１の頂側部の装置は、あるデザイン
特徴をより明らかにし、且つこれらの装置によって遮断
されないように、省略されている。

【００３６】図３から明らかなように、図示した梁構造
１１は、長手梁１１’と、横断梁１１’’からなる。梁
構造１１は柱部材１２によって支持されている。圧胴８
と、入口ニップシリンダ１７と、出口ニップシリンダ１
７’とは、梁構造の長手梁１１’に回転可能に連結され
ている。

【００３７】梁構造１１の圧胴８と、入口ニップシリン
ダ１７とは、長手駆動シャフト２２とアングル接手２３
とを介して電気主モータ２１によって駆動されるように
配設される。出口ニップシリンダ１７’は、電気モータ
２１’によって駆動されるように配設される。

【００３８】ジブ構造、即ち腕構造２４は、梁構造１１
の両側に設けられ、且つ例えば長手梁１１’に取り付け
られる横断バー２４’と、長手バー２４’’とからな
る。また、梁構造１１の一側の腕構造２４は、図２で見
られる。腕構造２４は、必要に応じて、柱部材１２によ
って支持されてもよい。

【００３９】上述のブラケット２０、または印刷ユニッ
トカセット１０、１３のためのローラコンベアは、腕構
造２４の下方側部に配設される。図３で示したように、
これは、第２の組の印刷ユニットカセット１０、１３
が、圧胴８の下方における印刷位置にあると同時に、前
の印刷後の事後処理、且つ次の印刷準備のために、一組
の印刷ユニットカセット１０、１３が、腕構造２４の下
方の右側へ引っ張られることが可能であることを意味す
る。（分かり易くするために、図３では、印刷位置の印
刷ユニットカセット１０、１３の参照番号は、１つだけ
付してある。）印刷が終了した時、第２の組の印刷ユニ
ットカセット１０、１３は、簡単に図３の左で腕構造２
４の下方に運びだされ、一方で、次の印刷のために準備
されている、腕構造２４の下方の図３の右で印刷ユニッ
トカセット１０、１３は、圧胴８の下での印刷のための
所定位置へ運ばれる。異なる印刷を行う間の交換時間が
非常に短く、従って非常に効率が高い。

【００４０】システムは、二組以上の印刷ユニットカセ
ット１０、１３を操作するために、トローリ、またはト
ラバースの形態の外部操作システムを備える。

【００４１】図３から明らかなように、各印刷ユニット
カセット１０、１３の異なるシリンダは、組のギア輪に
よって互いに接続される。カセットが、圧胴８の下の印
刷位置に運ばれる時、このギア輪の組の最も上方のギア
輪は、圧胴８のアウトゴーイングシャフト、即ち出力シ
ャフトの出力ギアボックス２５の対応するギア輪と係合
する。

【００４２】下方に配設された印刷ユニットカセット１
０、１３を有する梁構造１１は、構造の中心であり、腕
構造２４は存在しても、しなくてもよいということが分
かる。

【００４３】本発明は、本質的に印刷機の印刷ユニット
に関し、この印刷ユニットは、ここでは図４から図１１
を参照して説明する。上述のように、印刷機は４つ以上
の印刷ユニットを備えており、その印刷ユニット全て
は、原則的に同じデザインであるので、１つの印刷ユニ
ットについて説明する。

【００４４】図４および図５は、それぞれ、印刷ユニッ
トの側面図および正面図である。スクリーンシリンダ
１、フォームシリンダ３、プレートシリンダ６、および
ゴムブランケットシリンダ７は、印刷ユニットのフレー
ム１３に支持ハウジングによって連結されており、最初
に記述した３つのシリンダのための支持ハウジングは同
じ大きさで、参照番号３０を付しているが、ゴムブラン
ケットシリンダ７のための支持ハウジングは、それより
も大きく、参照番号３１を付してある。支持ハウジング
３０および３１のデザインは、原則的に同じであり、支
持ハウジング３０の説明は、均等の部分においては支持
ハウジング３１に適用できる。

【００４５】特に図７から明らかなように、シリンダ、
この場合はフォームシリンダ３のためのスタブ軸は、支
持ハウジング３０に配設される永久的に取り付けられる
ローラベアリング３２を備える。支持ハウジング３０
は、ボルト３４によって支持ハウジング３０に固定され
る枢動可能な締め具３３を備える。フォームシリンダ３
が、水平な下方位置において締め具３３から不意に転が
り外れることを防ぐために、締め具３３は傾斜縁部３
３’を有する。また図７から明らかなように、各シリン
ダのスタブ軸の端部のギア輪３５は、斜め歯を備えるギ
ア輪である（他の図では簡単にするために真っ直ぐな歯
のギア輪を示している）。ゴムブランケットシリンダ７
のためのより大きいギア輪は、参照番号３６を付してあ
る。全てのギア輪はフレーム１３の外側に配設されてい
る。できるだけ作動を静かにするために、各二番目のギ
ア輪を、より硬い材料で製造し、残りのギア輪を柔らか
い材料で製造してもよい。

【００４６】図８および図９で最も良く分かるように、
各支持ハウジング３０（および３１）は、空間取りユニ
ット３７と軸線方向の支持ユニット３８とを備えてお
り、以下で説明するように、フレーム１３に支持ハウジ
ング３０（および３１）を取り付け、且つ案内する。

【００４７】垂直支持レール３９が、フレーム１３の両
側に固定されて配設され、且つ支持ユニット３８と共に
軸線方向の支持を形成し、それはボールを備えているの
で、支持ハウジング３０および３１は、簡単に垂直方向
へ移動可能になっている。

【００４８】空間取りユニット３７は、空間取りロッド
４１のための垂直穴４０を備えており、この空間取りロ
ッド４１は、中央線によって図４にのみ示されている。
フレーム１３に回転可能に連結された２つの空間取りロ
ッド４１は、印刷ユニットの下側の回転機構４２（図４
および図５参照）によって、例えば９０°、同期して回
転される。

【００４９】各空間取りロッド４１は、多くのカム４
１’を備えており、そのカム４１’に対応する溝４０’
が、各空間取りユニット３７の垂直穴４０に設けられて
いる。支持ハウジング３０は、図９で示した位置におい
て、空間取りロッド４１に対して運動自在である一方
で、支持ハウジングの高さに対する空間取りロッド４１
に沿ったカム４１’の相互距離によって、特に図４で示
されているが図６、図１０および図１１においても示さ
れている状態に導びかれ、ここでは、空間取りロッド４
１が回転機構４２によって、例えば９０°回転され、且
つ支持ハウジング３０（および３１）が、互いの位置か
ら下がることが可能になった時、支持ハウジングがカム
４１’に吊るされる。

【００５０】支持ハウジングを持ち上げたり、下げたり
するための流体圧シリンダ４３が、積み重ねられた支持
ハウジング３０および３１の下方でフレーム１３に配設
される。持ち上げる際には、支持ハウジングは以下で説
明するように楔手段を介して互いに係合し、上記のよう
に下げる際には、シリンダ１、３、６および７が支持ハ
ウジング３０および３１から解放され、或いは交換した
り修理したりする吊るされた解除位置が達成される。

【００５１】楔手段は、支持ハウジング３０の上方側部
の固定楔４４と、上方に位置する支持ハウジングの下方
側部の調節可能な楔４５とからなり、且つ積み重ねられ
た支持ハウジングの隣り合う２つの支持ハウジング３０
の間に配設される。ゴムブランケットシリンダ７の直径
が、より大きいので、距離要素４６（図４参照）が、支
持ハウジング３１の直ぐ下方の支持ハウジングと、固定
楔４４との間に配設される。

【００５２】調節可能な楔４５は、調節ネジ４７によっ
て支持ハウジングの長手方向へ移動される。最も下方の
スクリーンシリンダ１のために支持ハウジング３０は調
節可能な楔４５を持たず、最も上方の支持ハウジング３
１は、固定楔４４を持たない。楔の対４４、４５の楔角
度は、所謂、軽く触れる『キス(kiss)』または『接触』
と呼ばれる隣り合うシリンダ間の接触、または距離の調
節において高精度を得るために、例えば１°という小さ
い角度である。前に離された後に流体圧シリンダ４３に
よってシリンダ１、３、６および７が接触される時、隣
り合うシリンダの間の一旦調節された位置が再び得ら
れ、勿論、各シリンダ１、３、６および７の各端部にお
ける相互調節は、常に行うことが可能である。

【００５３】使用されたウエブの厚さを考慮したゴムブ
ランケットシリンダ７と印刷シリンダ８の間の対応する
調節は、モータ駆動楔によってなされる。

【００５４】シリンダ１、３、６および７を互いに接触
させる際に、正確な相互位置を得て、像が正確な位置を
得て、ギアの係合が生じるように、以下の構成が使用さ
れる。

【００５５】各シリンダ１、３、６および７のスタブ軸
の１つは、ギア輪３５または３６の周辺に傾斜を有して
おり、垂直規定部材４８（図１０および図１１参照）
が、シリンダ１、３、６および７と互いに接触するよう
に、これら傾斜の全てと係合する。垂直規定部材４８
は、平行な移動ができるように、２つの連結部材４９に
よってフレーム１３と接触されている。２つの直径方向
へ対向した位置が、このシリンダにとって正しいと、印
刷シリンダ８のための正確なギア係合を表示するための
表示手段５０が、ゴムブランケットシリンダ７に設けら
れ、示した場合においてはスタブ軸に２つの傾斜を有す
る。

【００５６】印刷のための印刷ユニットの準備における
操作は、以下のようである。シリンダ１、３、６および
７が、概して正確な位置に手動で回転されて、垂直規定
部材４８によって最終的に整列される。印刷シリンダの
駆動輪は、サーボモータによって正確な位置に配置さ
れ、ギア輪の係合は、持ち上げシリンダ、即ち流体圧シ
リンダ４３によってなされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に従った印刷ユニットの線図的な側面図
である。

【図２】本発明に従った印刷ユニットを一部分とする印
刷機の側面図である。

【図３】分かり易くするために省略された頂側部におけ
るある部分を有する図２に従った印刷機の斜め上方から
見た図である。

【図４】本発明に従った印刷ユニットの側面図である。

【図５】印刷ユニット（図４より小さい縮尺である）の
正面図である。

【図６】印刷機において使用される２つの印刷ユニット
の斜視図である。

【図７】シリンダが本発明に従った印刷ユニットからど
のように取り外されるかを示した斜視図である。

【図８】より大きい縮尺の本発明に従った印刷ユニット
のための、隣り合う手段を有する支持ハウジングの側面
図である。

【図９】より大きい縮尺の本発明に従った印刷ユニット
のための、隣り合う手段を有する支持ハウジングの頂面
図である。

【図１０】整列する垂直規定部材を示す、印刷ユニット
の斜視図である。

【図１１】整列する垂直規定部材を示す、印刷ユニット
の線図的な側面図である。

【符号の説明】

１…スクリーンシリンダ ２…ドクター室 ３…フォームシリンダ ４…振動シリンダ ５…ゴムシリンダ ６…プレートシリンダ ７…ゴムブランケットシリンダ ８…圧胴 ９…ウエブ １０…印刷ユニット １１…梁構造 １２…柱部材 １３…フレーム ２０…ブラケット ２４…腕構造 ３０、３１…支持ハウジング ３２…ローラベアリング ３３…締め具 ３５…ギア輪 ３７…空間取りユニット ３８…支持ユニット ３９…垂直支持レール ４１…空間取りロッド ４１’カム ４３…流体圧シリンダ ４４…固定楔 ４５…楔 ４６…距離要素 ４８…垂直規定部材 ５０…表示手段

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷されるべきウエブ（９）が、印刷シ
   リンダ（８）を介して導かれるように配設されており、
   印刷ユニットの異なるシリンダ（１，３，６，７）が、
   垂直な列をなして配設される輪転印刷機のための印刷ユ
   ニットにおいて、 前記印刷ユニットの異なる前記シリンダ（１，３，６，
   ７）が、印刷ユニットのための分離したフレーム（１
   ３）に前記印刷シリンダ（８）の下方に回転可能に配設
   され、カセットを形成することを特徴とする印刷ユニッ
   ト。
2. 【請求項２】 前記シリンダ（１，３，６，７）の各々
   の各端部が、垂直支持レール（３９）に沿って移動可能
   な支持ハウジング（３０，３１）に回転可能に連結され
   ることを特徴とする請求項１に記載の印刷ユニット。
3. 【請求項３】 流体圧シリンダ（４３）が、積み重ねら
   れた前記支持ハウジング（３０，３１）の最も下方の前
   記支持ハウジング（３０）の下方の前記フレーム（１
   ３）に配設されており、前記支持ハウジング（３０，３
   １）を持ち上げて、互いに、または下の前記支持ハウジ
   ングと接触させることを特徴とする請求項２に記載の印
   刷ユニット。
4. 【請求項４】 積み重ねられた前記支持ハウジング（３
   ０，３１）の全ては、空間取りロッド（４１）に沿って
   移動可能であり、該空間取りロッド（４１）はカム（４
   １’）を備え、且つ前記支持ハウジング（３０，３１）
   が該カム（４１’）に対して前記空間取りロッド（４
   １）に沿って運動自在である位置と、前記カム（４
   １’）が、前記空間取りロッド（４１）に沿った下方へ
   の運動における、前記支持ハウジング（３０，３１）の
   ための停止手段を構成する位置との間で、回転機構（４
   ２）によって回転可能であることを特徴とする請求項３
   に記載の印刷ユニット。
5. 【請求項５】 前記支持ハウジング（３０，３１）の各
   々は、締め具（３３）を備えており、該締め具（３３）
   は、垂直な閉鎖位置から水平な開放位置へ下方へ枢動さ
   れ、前記シリンダ（１，３，６，７）を前記支持ハウジ
   ングから取り外すことが可能であることを特徴とする請
   求項４に記載の印刷ユニット。
6. 【請求項６】 前記締め具（３３）の外側端部は、前記
   シリンダ（１，３，６，７）が、水平な開放位置にある
   前記締め具（３３）から不意に転がり外れるのを防ぐた
   めに、斜めの縁部（３３’）を備えることを特徴とする
   請求項５に記載の印刷ユニット。
7. 【請求項７】 垂直規定部材（４８）が、前記フレーム
   （１３）に平行に移動可能に配設され、且つ前記シリン
   ダ（１，３，６，７）のスタブ軸の傾斜面と協働して整
   列させるようになっていることを特徴とする請求項３に
   記載の印刷ユニット。