JPH09272343A - スライドドア機構 - Google Patents

スライドドア機構

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Publication number
JPH09272343A
JPH09272343A JP8086721A JP8672196A JPH09272343A JP H09272343 A JPH09272343 A JP H09272343A JP 8086721 A JP8086721 A JP 8086721A JP 8672196 A JP8672196 A JP 8672196A JP H09272343 A JPH09272343 A JP H09272343A
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JP
Japan
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slide door
guide roller
guide
vehicle
width direction
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Application number
JP8086721A
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English (en)
Inventor
Masatake Nakajima
正武 中島
Kenzo Kawaguchi
健造 川口
Hisayoshi Kato
久佳 加藤
Shusaku Butani
周作 部谷
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、全開時におけるスライドドアの車幅
方向のがたつきを抑制できるスライドドア機構を提供す
る。 【解決手段】本発明は、スライドドア3の中段を支える
ガイドローラ機構5に、車体側の横向きガイドローラ2
8a,28bでスライドドア側に在るセンタレール23
を水平方向両側から挟んで支持する構造を用いて、スラ
イドドア3を車幅方向で隙間を発生させずに全閉位置か
ら全開位置まで案内させて、全開時のスライドドア3の
車幅方向のがたつき発生を抑制したことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の車
体外側面に沿うドアのスライドで車体側部に在る乗降口
を開閉するスライドドア機構に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車(車両)には、乗降のための車外
スペースが少なくてすむとの利点から、例えば車体側部
に在る乗降口を車体前後方向に移動可能なスライドドア
で開閉するようにした車がある。
【0003】こうした自動車には、スライドドアのため
の格納スペースが車体側壁に形成しないですむとの特徴
から、全閉時はスライドドアが車体外側面に対してスラ
イドドアの外側面が同一平面をなすように位置決めら
れ、全開時はスライドドアが車外方向に移動しながら車
体前後方向にスライドして車体外側面と重なるように位
置決められるスライドドア機構を採用したものがある。
【0004】このようなスライドドア機構には、スライ
ドドアの前部上下部位と上下方向中間部位との三か所を
3組のガイドローラ機構で、車体前後方向に摺動自在に
支持する構造が用いられている。
【0005】具体的には、図21に示されるように例え
ば車体側部に在る乗降口bの上部と下部とにそれぞれ車
体前後方向に延びる略断面コ字形のガイドレールc,d
を設け、スライドドアeの前部上下部に上記ガイドレー
ルc,dの内面を転動するガイドローラf,gを設置す
る。また乗降口bと隣合う車体外側面のスライドドアe
の中間部位に、車体前後方向に延びる略断面コ字形のガ
イドレールhを設け、スライドドアeの後部上下中間部
位に上記ガイドローラh内を転動するガイドローラiを
設置して、スライドドアeを摺動自在に支持するといっ
たガイドローラ機構j〜lが用いられている。
【0006】これにより、スライドドアaを、図21
(a)に示す全閉位置から図21(b)に示す全開位置
までの区間の全てで、前部上下の二点α,β、後部中間
の一点γの計三点で支持しながら摺動させるようにして
ある。
【0007】つまり、スライドドア機構は、3個のガイ
ドローラ位置が三角形を形成しながら、スライドドアe
を全閉位置から全開位置までを支持する。しかしなが
ら、このスライドドア機構は、中央のガイドレールhが
車外に露出するために、自動車の外観性が損なわれる傾
向が高い。
【0008】そこで、スライドドア機構には、図22に
示されるようにインナレール式のスライドドア機構と呼
ばれる、中央のガイドレールhをドア内面の上下方向中
間部位に設け、乗降口bの車体後部側の開口縁部分に同
ガイドレールh内を転動するガイドローラiを設置し
て、ガイドレールhを外部に露出させずにスライドドア
aの中間部分を支えるようにした構造もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、いずれの方
式のスライドドア機構のガイドローラ機構j〜lも、ガ
イドレールc,d,hのスライドドアeを車幅方向に案
内する曲がった部分、同じく直線状部分をガイドローラ
f,g,iが円滑に通過させる都合上、ローラとレール
との間には隙間が求められる。
【0010】ところが、全閉時のスライドドアeは同ド
アeのロック機構で車幅方向に変位しないように規制さ
れるものの、全開時のスライドアeはガイドローラ機構
j〜lの支持に頼るため、全開したときのスライドドア
eは上記隙間の影響で車幅方向に対して変位しやすい。
【0011】特に、インナレール式のスライドドア機構
は、スライドドアeが全閉位置から全開位置へ移動する
と、後部の後部の支持点γが前部の支持点α,βに近付
いてスライドドアeを支持する三角形状の支持スパンが
小さくなるので、スライドドアeのスライド方向後端は
車幅方向に変位しやすい。
【0012】この対策として、例えば実公昭50−12
29号公報などのように別途、レール構造で、全開時の
スライドドアの車幅方向の変位を規制する構造が提案さ
れているが、スライドドア機構が複雑化になるばかりな
ので、この点を着眼した改善が求められている。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、全開時におけるスライド
ドアの車幅方向のがたつきが抑制できるスライドドア機
構を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、スライドドア全開時に3
個のガイドローラ位置が三角形を形成すると共にガイド
ローラ機構の少なくとも1つがスライドドアの車幅方向
の変位を抑制するよう構成したことにある。
【0015】この請求項1に記載の発明によると、全開
時のスライドドアは、3組のガイドローラ機構の少なく
とも1つによって車幅方向に変位しないように抑制され
る。それ故、全開時のスライドドアは、車幅方向で、が
たつかないようになる。しかも、全開時のスライドドア
は、3個のガイドローラ機構のガイドローラ位置で三角
形をなすように支持されるから安定した姿勢に保たれ
る。
【0016】特にスライドドアの上下方向中間を支持す
るガイドローラ機構を、少なくとも二対の横向きのガイ
ドローラでガイドレールを水平方向両側から挟持させる
構造にすることで、容易にスライドドア全体の車幅(左
右)方向の軌跡をがたなく確実に規制できるようにな
る。
【0017】これに加え、二対の横向きのガイドローラ
がガイドレールから離反する方向に分割可能に車体側に
支持される構成にすると、同ガイドローラ機構を容易に
ガイドレールにがたなく確実に組み付けることができる
ようになる。
【0018】むろん、複数対のガイドローラでガイドレ
ールを支持するので、安定したスライドドアの支持が約
束されるようにもなる。また同じく請求項2に記載した
発明は、スライドドア全開時にガイドローラ機構がスラ
イドドアの車幅方向の変位を抑制するよう構成して、請
求項1の発明のときと同様、全開時のスライドドアが車
幅方向でがたつかないようにした。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図15
に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。図1およ
び図2は、自動車(車両)、例えばワゴン車の側部を車
外側から見た図を示し、図中1は車体である。
【0020】図中2は車体1のリア側の側面に設けられ
た乗降口(車体開口)、3は乗降口2を開閉するスライ
ドドアである。このスライドドア3の前部上・下部位、
上下方向中間部位は、図3〜図7に示される概略図のよ
うに車体1に対して、ガイドローラ機構4〜6(3組の
ガイドローラ機構に相当)を介し、車体前後方向に摺動
自在に支持されている。
【0021】そして、これらガイドローラ機構4〜6に
よって、スライドドア3が、閉時には車体1の外側面に
対して同一平面をなすように位置決められ、開時には車
外方向に移動しながら車体後方にスライドして車体1の
外側面と重なるように位置決められるようにしてある。
【0022】これらガイドローラ機構4〜6のうち、ス
ライドドア3の前部上部位を支持するガイドローラ機構
4の主要な構造が図8および図9に示され、スライドド
ア3の前部下部位を支持するガイドローラ機構6の主要
な構造が図10および図11に示され、スライドドア3
の上下方向中間部位を支持するガイドローラ機構5の主
要な構造が図12〜図15に示されている。
【0023】各ガイドローラ機構4〜6の構造について
説明すれば、上段のガイドローラ機構4はつぎのように
なっている。すなわち、図2〜図4、図7にも示される
ように乗降口2の上辺を構成するサイドレール7(車体
1を構成する部材)、詳しくはサイドルーフレールイン
ナパネル7aには、車体前後方向に延びるガイドレール
8が埋め込まれるようにして取着されている。
【0024】ガイドレール8は、例えば開口が下側に向
く略断面コ字形をなし、さらに車体前部側が車幅方向内
側へ曲成している。なお、曲り部8aはスライドドア3
を車外方向に案内するために設けてある。
【0025】スライドドア3の車体前後方向前側の内面
には、図8に示されるように最上段となる部位から横向
きのガイドローラ9(軸心方向を鉛直方向に向けたロー
ラ)が突き出ている。具体的には、ガイドローラ9は、
スライドドア3の窓枠辺3aの内面から突き出ているア
ーム状のブラケット10の先端部に回転自在に支持して
ある。
【0026】このガイドローラ9が、図9に示されるよ
うにガイドレール8の側壁と転動するようにガイドレー
ル8内に挿入され、スライドドア3の上部を車体前後方
向ヘ移動自在に支持している。
【0027】また下段のガイドローラ機構6はつぎのよ
うになっている。すなわち、図10に示されるように乗
降口2の下辺を構成する、階段状に形成されたサイドシ
ル11(車体1を構成する部材)、詳しくはサイドシル
アウタパネル12の垂直壁には、図2、図3、図6、図
7に示されるように車体前後方向に延びるガイドレール
13が取着されている。
【0028】ガイドレール13は、図11にも示される
ように例えば開口が車外方向に向く略断面コ字形部14
と、このコ字形部14の下壁両側から下方へ延びる側壁
15,15とを有した形状、すなわち横向きのコ字形状
と下向きのコ字形状とを組合わせたような断面形状のレ
ール部材から構成されていて、車体前部側が車幅方向内
側へ曲成している。なお、曲り部13aはスライドドア
3を車外方向に案内するために設けてある。
【0029】スライドドア3の車体前後方向前側の内面
には、最下段となる部位から、対の縦向きガイドローラ
(軸心方向を横方向に向けたローラ)、例えば上下一対
のガイドローラ16が突き出ている。そして、図10に
示されるようにこれらガイドローラ16でガイドレール
13の下壁13bを上下方向両側から挟持している。
【0030】この挟持構造には、例えばつぎのような構
造が用いられている。すなわち、スライドドア3の最下
段となる部位からは、例えばガイドレール13に沿って
車体前方向に略くの字状に延びるアーム状のブラケット
17が突き出ている。
【0031】このブラケット17の先端部には、軸部材
18を介して支持台19が車体前後方向に回動自在に支
持されている。支持台19は、例えばブラケット17の
先端部を囲うような略断面コ字形状の部材から構成され
ていて、この車体側に向く側壁19aには、ガイドロー
ラ16のうちの上側のローラ、すなわち下壁13bの上
面に配置されるローラ21が回転自在に支持してある。
【0032】また支持台19の下面には、副支持体とな
る支持板20が、締結具、例えばボルト41で着脱(分
離)可能に支持されている。この支持板20は、先端部
が下壁13bの直下まで延びていて、同先端部にはロー
ラ21と向き合うローラ、すなわち下壁13bの下面に
配置されるローラ22が回転自在に設置してある。
【0033】このローラ22は、支持台19と支持板2
0との締結に伴い、上方へ押圧されるようになってい
て、この押圧により下壁13bを上側のローラ21と下
側のローラ22とで互いに密接するよう挟持させてい
る。
【0034】このガイドローラ機構6により、上下方向
のがたつきを発生させる要因となる隙間を発生させず
に、スライドドア3を車体前後方向ヘ移動自在に支持さ
せている。
【0035】また支持板20のローラ22の前後となる
部位には、ガイドレール13の側壁15,15間に配設
される横向き(軸心方向を縦方向に向けたローラ)のガ
イドローラ35,35が回転自在に支持されていて、ロ
ーラ21,22の挟持位置を位置決めるようにしてあ
る。
【0036】中段のガイドローラ機構5はつぎのように
なっている。図1〜図3、図5、図7に示されるように
スライドドア3の内面には、中段部位(上下方向中間部
位)に位置して、車体前後方向に延びるセンタレール2
3(ガイドレールに相当)が埋設されている。
【0037】すなわち、図12に示されるようにスライ
ドドア3の中段部位を構成するドアインナパネル3bに
は、車体前後方向に沿って凹陥する凹陥部24が形成さ
れていて、この凹陥部24内にセンタレール23が収容
されている。
【0038】センタレール23は、例えば車体前後方向
に沿って延びる略垂直な縦壁25と、この縦壁25の下
端に取着されて車体前後方向に延びる略水平な横壁26
とを有している。
【0039】そして、センタレール23の車体後部側は
車幅方向外側へ曲成していて、スライドドア3を車外に
案内する部分を形成している。なお、23aはその曲り
部を示している。
【0040】また図1〜図3、図5に示されるように乗
降口2の車体後側の辺部を構成するクォータパネル27
の中段部位からは、複数対の横向きガイドローラ(軸心
を縦方向に向けたローラ)、例えば二対の横向きのガイ
ドローラ28a,28bが突き出ている。
【0041】ガイドローラ28a、28bは、所定の間
隔で車体前後方向に並ぶように配置されていて、これら
ガイドローラ28a,28bで、ガイドレール23の縦
壁25を車幅方向両側から挟持している。
【0042】この挟持構造には、例えばつぎのような構
造が用いられている。すなわち、図5に示されるように
乗降口2の後辺部を構成するクォータパネル27の中段
アウタパネル部分は凹陥していて、この凹陥部27aか
らはアーム状のブラケット29が突き出ている。
【0043】このブラケット29の基部は、ヒンジ28
を介して同凹陥部27aのパネル部分に結合されてい
て、ブラケット29の全体を、ヒンジ28の枢軸を中心
として、車体前後方向に回動自在に支持している。
【0044】このブラケット29の先端中央には、図1
2〜図15に示されるようにセンタレール23の側方に
配置される縦壁30aとこの縦壁30aの先端中央から
センタレール23の上方の一部を覆うように突き出る横
壁30bとを有して略逆L字形に形成された支持壁30
が設けられている。
【0045】そして、横壁30bの直下に、ガイドロー
ラ28a,28bのうちの片側のローラ、すなわち縦壁
25(センタレール23)の車室内側に配置される二つ
の横向きローラ31a,31bが回転自在に支持されて
いる。
【0046】また支持壁30の縦壁30aの両側から
は、センタレール23の上方を覆うように屈曲した副支
持板32が突き出ている。具体的には、副支持板32
は、例えば縦壁30aの車外側の面に重なる帯板状の一
対の縦壁片32a,32aとこれら縦壁片32a,32
aからセンタレール23の上方を覆うように水平方向に
延びる横壁片32bと有している。
【0047】そして、両縦壁片32a,32aが、それ
ぞれ締結具、例えばボルト33で、縦壁30aの車外側
の面に着脱(分離)可能に支持されている。横壁片32
bの直下には、ローラ31a,31bと向き合うロー
ラ、すなわち縦壁25(センタレール23)の車外側に
配置される二つの横向きのローラ33a,33bが回転
自在に支持されている。
【0048】これらローラ33a,33bは、副支持板
32の締結に伴い、車室内側へ押圧されるようになって
いて、この押圧により縦壁25を車室内側のローラ31
a,31bと車外側のローラ33a,33bとで互いに
密接するように挟持させている。
【0049】この複数対のガイドローラ28a,28b
でセンタレール23を車幅方向に挟持する構造にて、ス
ライドドア3の車幅方向のがたつきを発生させる要因と
なる隙間を発生させずに、スライドドア3を車体前後方
向ヘ移動自在に支持している。そして、このガイドロー
ラ28a,28bにて、全開時におけるスライドドア3
の車幅方向変位を抑える構造にしている。
【0050】また支持壁30の縦壁中段には、センタレ
ール23の縦壁直下の横壁26、具体的にはガイドロー
ラ28a,28bで挟まれた縦壁直下の横壁部分を支え
ながら転動する縦向きのガイドローラ34が回転自在に
支持されていて、縦壁25を活用しながらスライドドア
3を移動自在に支持してある。
【0051】なお、図15にはこの副支持板32を分離
した構造が示してある。但し、凹陥部24の開口はドア
インナパネル3bの側面に設けたドアトリム36にて大
部分が覆われていて、凹陥部24内のセンタレール23
およびローラユニットが外部に露出しないようにしてあ
る(図12に図示)。
【0052】またスライドドア3の前部上下の支持点
α,βと同じく中段の支持点γは、スライドドア3が全
閉位置から全開位置まで移動したときまで、これら支持
点α,β,γがなす三角形状が維持されるよう位置決め
されていて、スライドドア3にできるだけ高い支持剛性
をもたらすようにしてある。
【0053】つぎに作用について説明する。取手3cを
操作して、図1中の閉位置に在る車体外側面と同一平面
をなすスライドドア3を全開位置へ移動させるとする。
【0054】すると、スライドドア3の上部のガイドロ
ーラ9は、図4中の二点鎖線で示されるようにガイドレ
ール13に沿って転動していく。またスライドドア3の
中段のガイドローラ28a,28bは、図5中の二点鎖
線で示されるようにセンタレール23の縦壁25を車幅
(水平)方向から挟持しながら転動、ガイドローラ34
は横壁26を支えながら転動していく。
【0055】またスライドドア3の下部のガイドローラ
16は、図6中の二点鎖線で示されるようにガイドレー
ル13の下壁13bを上下方向から挟持しながら転動し
ていく。
【0056】これにより、スライドドア3は、前部上下
の二点α,β、後部中間の一点γの計三点で支持されな
がら、車外方向へ、続いて車体1の外側面と重なるよう
に車体後方へ移動していく。なお、支持点α,β,γが
なす三角形状が次第に小さくなる。
【0057】そして、このときのスライドドア3の上下
方向中間で行われる規制とスライドドア3の下部で行わ
れる規制とによって、スライドドア3が開放を終えるま
での間、スライドドア3を車幅方向、上下方向に対して
隙間を生じないように支持する。
【0058】したがって、スライドドア3の全体は、た
とえスライドドア3の後部中間の支持点γが前部の支持
点α,βに近付くことによって、スライドドア3の支持
スパンが減少したり、後部中間の支持点γがスライドド
ア3の重心位置を越えたりして、スライドドア3の姿勢
が不安定な状況になっても、安定した姿勢で拘束される
から、がたつきを起こすようなことない。
【0059】それ故、全開時におけるスライドドア3の
車幅方向のがたつきが抑制できる。またセンタレール2
3に対するガイドローラ28a,28bの支持の仕方を
異ならせるだけの構成ですむので、インナレール式のス
ライドドア機構の場合、その特徴である外観性を犠牲に
することはない。
【0060】特に、スライドドア3の上下方向中間を支
持するガイドローラ機構5を、少なくとも二対の横向き
のガイドローラ28a,28bでセンタレール23を水
平方向両側から挟持させる構造は、容易にスライドドア
全体の車幅(左右)方向の軌跡、すなわち全開時のスラ
イドドア3の車幅方向のがたつきを確実に規制できる。
しかも、別途、機構を追加するのとは違い、構造的にも
簡単である。
【0061】もちろん、ガイドローラ機構4〜5のうち
の少なくとも一つの機構を、スライドドア3の車幅方向
の変位を抑制する構成にすことにより、同様の作用効果
が得られる。
【0062】しかも、複数対のガイドローラ28a,2
8bでセンタレール23を支持するので、支持スパンは
広く、安定したスライドドア3の支持が約束される。そ
のうえ、中段に配置されたガイドローラ28a,28b
は、図15に示されるようにセンタレール23の縦壁2
5から左右に離反する方向に分割可能な構造であるか
ら、容易にガイドローラ機構5をセンタレール23に組
み付けることができる。
【0063】すなわち、ガイドローラ機構5を組付ける
ときは、スライドドア3に組付けたセンタレール23の
縦壁25の片側側面(車室内側の側面)に対して、例え
ばクォータパネル27に組付けておいたブラケット29
の先端のローラ31a,31aを配置し、その後、ロー
ラ33a,33aを縦壁25のもう一方の側面に配置し
て、縦壁片32a,32aを支持壁30の縦壁30aの
外面に重ね、ボルト33で縦壁片32a,32aと縦壁
30aとを、ローラ33a,33bが縦壁25に対して
押し付ける方向に締結すれば、必要な作業スペースが確
保されてなくとも、容易にガイドローラ機構5が取り付
けられる。
【0064】この組付けの点は下部のガイドローラ機構
6でも同じであり、これらの構造の採用によって、スラ
イドドア3の組付けは容易となる。しかも、ガイドロー
ラ機構5では、センタレール23の縦壁30aの直下を
縦向きのガイドローラ34で支えるようにしてあるか
ら、ガイドローラ28a,28bで挟持されるセンタレ
ール23の各部、すなわち縦壁30aを活用して、スラ
イドドア23を高い剛性で支持させることができる。
【0065】加えて、スライドドア3が全開位置にまで
移動したときまで、スライドドア3を支持する支持点
α,β,γがなす三角形状を維持するようにすると、ス
ライドドア3の荷重、挙動を効果的に受けることがで
き、安定したスライドドア3の支持が約束できる。
【0066】図16ないし図20は、本発明の第2の実
施形態を示す。第2の実施形態は、センタレール23の
縦壁25aに対して、第1の実施形態のように二対のガ
イドローラを正対するよう組合わせたのではなく、3つ
のガイドローラ48a〜48cを縦壁25aを交互に挟
むように組合わせたガイドローラ機構5に本発明を適用
した一例を示す。
【0067】図16はそのガイドローラ機構5の概略平
面図を示し、図17〜図19は同ローラ機構5の要部の
説明に必要な各部を示している。第2の実施形態を説明
すると、通常、図16に示されるように3つのガイドロ
ーラ48a〜48cを用いたガイドローラ機構5は、縦
壁23aを挟む曲り部23aの頂部側に3つのうちの中
間に在るガイドローラ48bを配置し、縦壁23aの反
対側に両側に在るガイドレール48a,48cを配置し
て、センタレール23を転動する構造が採用される。
【0068】このガイドローラ機構5も、先の「発明が
解決しようとする課題」の項で述べたのと同様、スライ
ドドア3を車幅方向に案内する曲り部23aに沿って円
滑にガイドさせる都合、すなわち構造上、ガイドローラ
48a〜48cとセンタレール23の縦壁25との間に
隙間Xが必要で、これが全開時のスライドドア3の車幅
方向のがたつき(変位)をもたらす 具体的には、3つの互い違いのガイドローラ48a〜4
8cが、縦壁23aの曲り部分にならって円滑に転動す
るためには、図16中の拡大した図に示されるように曲
がりをローラ間で吸収するべく、中間のガイドローラ4
8bと両側のガイドローラ48a,48cとの間にあら
かじめ曲り部23aの曲率に対応したクリアランスXを
要する。しかし、ガイドローラ48a〜48cがセンタ
レール23の直線状部23bを通過するときは、クリア
ランスXがガイドローラ48a〜48cと縦壁23との
間に遊びYを形成させてしまい、これがスライドドア3
をがたつきやすくする。
【0069】そこで、第2の実施形態は、図18〜図2
0に示されるようにセンタレール23の曲り部23aに
続く直線状部23bをなす縦壁23bの車幅方向の寸法
tを遊びYが埋まるよう拡幅(t=X)して、3つのガ
イドローラ48a〜48cで、全開位置のスライドドア
3が車幅方向へがたつくのを規制し、全開時のスライド
ドア3の車幅方向の変位を抑制したものである。むろ
ん、曲り部23aと直線状部23bとが連なる部分は、
その部位に生じる遊びを埋めるよう、漸次、厚みが変化
するように形成してある。23cは、その厚み変化部分
を示している。
【0070】このようにしても、第1の実施形態と同様
の効果を奏する。但し、図16〜図19において、第1
の実施形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を
省略した。
【0071】なお、本発明をインナレール式のスライド
ドア機構に適用したが、「従来の技術」の項で述べた車
体側にセンタレールを有し、スライドドア側にガイドロ
ーラを有するアウタレール式のスライドドア機構に適用
してもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように請求項1、請求項2
に記載の発明によれば、全開したスライドドアを、車幅
方向で変位が生じないよう安定した姿勢で拘束させるこ
とができる。
【0073】この結果、全開時におけるスライドドアの
車幅方向のがたつきを抑制することができる。特に請求
項1の発明によれば、全開時のスライドドアは、3個の
ガイドローラで三角形をなすように支持されるから、が
たつきのない安定した姿勢を約束することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の係るスライドドアを
適用した車両を示す斜視図。
【図2】同スライドドアが開放した状態を示す斜視図。
【図3】同スライドドアを支持しているガイドローラ機
構の構造を概略的に示す図。
【図4】同ガイドローラ機構のうちのスライドドアの上
部を支持しているガイドローラ機構を平面から見た図。
【図5】同ガイドローラ機構のうちのスライドドアの中
段を支持しているガイドローラ機構を平面から見た図。
【図6】同ガイドローラ機構のうちのスライドドアの下
部を支持しているガイドローラ機構を平面から見た図。
【図7】スライドドアを支持しているガイドローラ機構
の構造を、スライドが開放した状態と共に示す斜視図。
【図8】同ガイドローラ機構のうちのスライドドアの上
部を支持しているガイドローラ機構の取付構造を説明す
るための側断面図。
【図9】同ガイドローラ機構の構造を説明するための分
解斜視図。
【図10】(a)は、ガイドローラ機構のうちのスライ
ドドアの下部を支持しているガイドローラ機構の取付構
造を説明するための側断面図。(b)は、同図(a)中
のT−T線に沿う断面図。
【図11】同ガイドローラ機構の構造を説明するための
分解斜視図。
【図12】ガイドローラ機構のうちのスライドドアの中
段を支持しているガイドローラ機構の取付構造を説明す
るための側断面図。
【図13】同ガイドローラ機構を平面から見た図。
【図14】同ガイドローラ機構の外観を示すための斜視
図。
【図15】同ガイドローラ機構のローラ分離構造を説明
するための分解斜視図。
【図16】本発明の第2の実施形態のスライドドア機構
の要部を概略的に示す平面図。
【図17】図16中のA−A線に沿う、センタレールの
曲り部とガイドローラとが組合う部分を説明するための
断面図。
【図18】図16中のB線に沿う、センタレールの直線
状部とガイドローラとが組合う部分を説明するための断
面図。
【図19】図17中の矢視Cから見たセンタレール、ガ
イドローラ廻りの平面図。
【図20】同センタレール、ガイドローラ廻りの斜視
図。
【図21】従来、自動車に採用されていたアウタレール
式スライドドアの構造を説明するための図。
【図22】従来のインナレール式スライドドアの構造を
説明するための図。
【符号の説明】
1…車体 2…乗降口 3…スライドドア 4〜6…ガイドローラ機構 8,13…ガイドレール 23…センタレール(ガイドレール) 25…縦壁 28a,28b…横向きガイドローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 久佳 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 部谷 周作 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライドドアを車体に3組のレールとガ
    イドローラとからなるガイドローラ機構で支持するスラ
    イドドア機構において、 上記スライドドア全開時に上記3個のガイドローラ位置
    が三角形を形成すると共に上記ガイドローラ機構の少な
    くとも1つが上記スライドドアの車幅方向の変位を抑制
    するよう構成されたことを特徴とするスライドドア機
    構。
  2. 【請求項2】 スライドドアを車体にレールとガイドロ
    ーラとからなるガイドローラ機構で支持するスライドド
    ア機構において、 上記スライドドア全開時に上記ガイドローラ機構が上記
    スライドドアの車幅方向の変位を抑制するよう構成され
    たことを特徴とするスライドドア機構。
JP8086721A 1996-04-09 1996-04-09 スライドドア機構 Pending JPH09272343A (ja)

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