JP3736360B2 - オートスライドドア用レールプロテクター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートスライドドアをスライド自在に支持するレールの湾曲部に取り付けられるオートスライドドア用レールプロテクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オートスライドドアを備えた車両には、図8、図9(特開平8−232538号公報参照)に示すように、オートスライドドアをスライド自在に支持するレール101が車体の前後方向に延設されている。このレール101は、断面が車外側に向かって開口した略コ字型であって、底部102には、オートスライドドアに設けられたローラブラケット110の荷重支持ローラ108が転動し、ドア荷重を受け、また、内側壁103の下部壁111、111間には、同ローラブラケット110のスラストローラ109が転動し、ドアの車幅方向位置を規制し、この荷重支持ローラ108とスラストローラ109とによって、ドアはレール101に沿って移動するようにスライド自在に支持されている。
【0003】
このローラブラケット110の前後側には、車内に設けられたドア駆動装置(図示せず)と連結して、レール101の内側壁103に沿って前後方向に移動可能に配置されたケーブル112、113が取り付けられている。
【0004】
そして、ケーブル112は開扉時にドア駆動装置によって牽引される側のケーブルであって、ケーブル113は閉扉時にドア駆動装置によって牽引される側のケーブルである。尚、114はケーブル連結部、115は荷重支持ローラ108の横軸、116はスラストローラ109の縦軸である。
【0005】
したがって、オートスライドドアは、ドア駆動装置が作動することによりケーブル112、113が移動し、これに伴ってローラブラケット110がケーブルに112、113に牽引されてレール101の下部壁111、111にガイドされつつ底部102上をスライドすることによって開閉するように構成されている。
【0006】
また、オートスライドドアを開ける際、オートスライドドアの外表面と車体の後部パネルの外表面とが面一になっているドア閉状態から、オートスライドドアを車体の後部パネルの外表面より側方に移動させるために外側方向へ引き出しながら後方に移動させる必要があることから、レール101の前端部には、車内側に向かって湾曲する湾曲部104が形成されている。
【0007】
また、スラストローラ109は、車幅方向の動きを規制し、レール101に沿ってオートスライドドアを移動させるため、ローラブラケット110の前後方向に離間して2個設けられ、荷重支持ローラ108は、レール101の湾曲部104にコンパクトに回動対応するように両スラストローラ109,109間に1個設けられているのが一般的である。
【0008】
そして、オートスライドドアの開閉に伴ってケーブル112が移動した際に、湾曲部104において内側壁103の外側面105にケーブルが直接接触してすぐに摩耗してしまう。このため、外側面105には合成樹脂製のオートスライド用レールプロテクター106が爪107やビス、溶着等で取り付けられており、このレールプロテクター106にケーブル112を接触させることによってケーブルの摩耗を防止している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなオートスライドドア用レールプロテクター106においては、ケーブル112に牽引されてローラブラケット110がレール101上をスライドし、前記湾曲部104に達した際に、ローラブラケット110の前後部に車幅方向の位置を規制するスラストローラ109、109が設けられ車幅方向の位置を規制していても、レール101の直線部に比べ、レール101の湾曲部104では前後のスラストローラ109、109の位置するレール101の内側壁103より、両スラストローラ109、109の間に設けられている荷重支持ローラ108の位置するレール101の内側壁103の方が、両スラストローラ109、109間の円弧分、荷重支持ローラ108側に寄る。
【0010】
このため、ローラブラケット101の前後方向中央に設けられている荷重支持ローラ108の支軸である横軸115の先端が、最もレール101の内側壁103側に位置することになる。
【0011】
このように、レール101の湾曲部104においては、この横軸115の先端がローラブラケット110の中で、レール101の内側壁103に最も接近するローラブラケット110の内側先端部118を形成する。
【0012】
この内側先端部118となる横軸115の先端が、オートスライドドア用レールプロテクター106に接触する場合がある。この場合には、レールプロテクター106が損傷してすぐに摩耗してしまうためレールプロテクター106の耐久性が悪くなるおそれがあった。
【0013】
また、ローラブラケット110の内側先端部118となる部分をオートスライドドア用レールプロテクター106に接触しないように、オートスライドドア用レールプロテクター106との間隙を大きくとるとレール101が大型となる。
【0014】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、耐久性を高めることができ、かつ、レールを大型にしなくても良いオートスライドドア用レールプロテクターを提供することを目的とする。
【0015】
なお、ローラブラケット110の内側先端部となる部分としては、前記荷重支持ローラ108の横軸115の先端の他、スラストローラ109、109の取付部の前後方向中央部分や、ローラブラケット110のケーブル112、113の連結部114の前後方向中央部分等、前記両スラスト109、109間に車内側に向かって設けられた部分である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1記載のオートスライドドア用レールプロテクターでは、車体の前後方向に延設されたレールと、オートスライドドアに設けられたローラブラケットを有し、このローラブラケットの前部と後部には、前記レールとのあいだで車幅方向の位置を規制され、前記レールに沿って前記オートスライドドアをガイドする前側スラストローラと後側スラストローラが設けられ、前記ローラブラケットの前記前側スラストローラと前記後側スラストローラの間には、前記レールとのあいだで前記オートスライドドアの荷重を支持して前記レール中を移動する荷重ローラが設けられ、前記レールには、前記荷重ローラを支持する底部と、この底部の内側に起立した内側壁とを備え、前記ローラブラケットの前側、後側に取り付けられて前記内側壁に沿って前後方向に移動可能なケーブルが配され、前記レールが乗降用開口部近傍で車内側に向かって湾曲し、この湾曲部の前記内側壁に設けられたオートスライドドア用レールプロテクターにおいて、
前記湾曲部の前記内側壁に第一の穴を設け、この第一の穴に前記内側壁の内側面側から嵌通して前記オートスライドドア用レールプロテクターを取り付け、前記ローラブラケットが前記湾曲部にあるとき、前記ローラブラケットの前記前側、前記後側両スラストローラの間にあり、前記ローラブラケットで最も前記内側壁側に位置する内側先端と対面する位置のプロテクター本体の外側面が、前記ローラブラケットの前記内側先端によって形成される移動軌跡よりも内側に位置するとともに、前記レールの前記内側壁に配される前記オートスライドドア用レールプロテクターの取付部材の前側または後側の少なくとも一方側に第二の穴を設け、この第二の穴に嵌通可能なプロテクター突出部を備え、このプロテクター突出部は、前記第二の穴に嵌通した際に、前記ローラブラケットの前記内側先端の前記移動軌跡よりも内側に位置するとともに、前記第二の穴の外側に突出して位置するように形成したものとしている。
【0017】
かかる構成においては、ローラブラケットが前側ケーブル、後側ケーブルで牽引されてレール上をスライドしてもレールプロテクターと接触せず、ローラブラケットによる損傷を防ぐことができる。
また、取付部材の外側先端をプロテクター突出部よりも内側に位置させることが可能になり、ケーブルが移動した際に取付部材の近傍ではプロテクター突出部に接触することで取付部材にケーブルが接触するのを防ぐことができる。
【0018】
また、レールの内側壁の外側面にレールプロテクターを取り付けた場合と比べてレールプロテクターの厚さの分だけレール内のローラブラケットの設置スペースが広がるため、レールの車幅方向の寸法を短く抑えることができる。
【0019】
また、請求項2記載のオートスライドドア用レールプロテクターにおいては、前記プロテクター本体の前記取付部材側の端部に、前記第一の穴に嵌通した際に、前記ローラブラケットの前記内側先端の前記移動軌跡よりも内側に位置するとともに、前記第一の穴の外側に突出して位置する突出部を形成したものとしている。
【0020】
かかる構成においては、ケーブルが移動した際に突出部に接触することで取付部材にケーブルが接触するのを防ぐことができる。
【0027】
また、請求項記載のオートスライドドア用レールプロテクターにおいては、前記レールの前記湾曲部に、前記内側壁の前記内側面から前記底部の下面にかけてスペーサを延設し、このスペーサと一体に形成したものとしている。
【0028】
かかる構成においては、レールに穴を設けても、部品点数を増やすことなくレールを補強することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態を示す車体1後部の斜視図であり、車体1の乗降用開口部2の後側に位置する後部パネル3、この後部パネル3の車内側に設けられたドア駆動装置501、このドア駆動装置501と連結してレール4に沿って前後方向Aに移動可能に配された前側ケーブル59と後側ケーブル60、この前側ケーブル59、後側ケーブル60の移動によって牽引されるブラケット本体51、ブラケット本体51をオートスライドドア502に連結し、かつ、ブラケット本体51を回動可能に軸支しているアーム503、前記ブラケット本体51に軸支され、前記レール4上を転動する前側スラストローラ57、後側スラストローラ58、荷重ローラ54及び、オートスライドドア用レールプロテクター6の配置関係の概要を示すものである。
【0031】
また、504は正逆転モータ、505はウォームギヤ、506は減速ギヤ、507は減速ギヤ506と同軸に設けられ前後ケーブル59、60が巻かれたプーリであり、前後ケーブル59、60は連続一体物であり、508は前後ケーブル59、60の方向を変えるプーリである。なお、モータ504とプーリ507の間に適宜設けられ、モータ504とプーリ507とを断続するクラッチ等は省略してある。なお、46はレール4の湾曲部である。
【0032】
図2は、本発明の第1の実施の形態を示す前記後部パネル3の要部横断面図である。前記後部パネル3には、車体1に支持されたオートスライドドア502を(図1参照)スライド自在に支持するレール4が車体1の前後方向Aに延設されている。
【0033】
このレール4は、図3、図4(図2のレール4におけるX部、Y部の縦断面図)に示すように断面が車外O側に向かって開口した略コ字型であって、底部41と、底部41の内側に起立した内側壁42と、内側壁42の上端から車外O側に向かって延出した天井部43とから構成されている。
【0034】
また、内側壁42の上部は車外O側に屈曲し、更に上方に延びて上部内側壁43aを形成し、天井部43に連なっている。さらに、天井部43は下方に向かって開口したコ字型に屈曲形成され、天井部43の車外O側に上部外側壁43bを形成している。なお、レール4の縦断面図3、図4には、後述のローラブラケット5他を、断面位置に合致するものではないが記載した。
【0035】
レール4の底部41には、図2、図3、図4に示すように、オートスライドドア502に設けられたローラブラケット5がスライド自在に支持されている。このローラブラケット5は、オートスライドドア502の内側にアーム503(図1参照)を介して回動可能に連結されたブラケット本体51を中心にして構成されている。
【0036】
ブラケット本体51の中間部には、横方向に延在してレール4の内側壁42と対向する横軸52が設けられており、この横軸52の内側先端53は、ローラブラケット5がレール4の湾曲部46に移動してきたときも、湾曲部46以外にあるときもローラブラケット5の最もレール4の内側壁42側に位置する内側先端を構成している。また、横軸52にはレール4の底部41の上面44を転動してブラケット本体51をレール4上に支持する荷重ローラ54が設けられている。
【0037】
また、横軸52を挟んでブラケット本体51の前後側には、縦方向に延在する前側縦軸55と後側縦軸56が設けられている。両縦軸55,56には、ブラケット本体51の車幅方向Bの移動位置を規制してレール4に沿ってガイドさせる前側スラストローラ57と後側スラストローラ58がそれぞれ設けられている。
【0038】
さらに、両スラストローラ57,58の下方でブラケット本体51に固定されたワイヤー取付ベース51a(図2、図4参照)には、車内Iに設けられたドア駆動装置501(図1参照)と連結して、レール4の内側壁42に沿って前後方向Aに移動可能に配された前側ケーブル59と後側ケーブル60とが取り付けられている。
【0039】
前側ケーブル59、後側ケーブル60は、それぞれ前側ケーブル59、後側ケーブル60が固定されたケーブルピン59a、60aが回動可能に挿入され取り付けられたワイヤーブラケット51bを前記ワイヤー取付ベース51aに挿入かつ、固定されることによって、ブラケット本体51に取り付けられている。
【0040】
なお、前側ケーブル59、後側ケーブル60を、水平方向の所定角度回動可能にするために、ワイヤーブラケット51bとワイヤー取付ベース51aには溝m(図4参照)が開けられている。
【0041】
したがって、図1のドア駆動装置501のモータ504の正転によって前側ケーブル59がレール4の内側壁42に沿って前方C(図2参照)に向かって移動することにより、ブラケット本体51がワイヤー取付ベース51aを介して前側ケーブル59により前方Cに向かって牽引される。なお、このとき後側ケーブル60も前方Cに向かって移動する。
【0042】
これに伴って荷重ローラ54が、オートスライドドア502の荷重を受けてレール4の底部41の上面44を転動することにより、前側スラストローラ57、後側スラストローラ58がレール4の上部内側壁43aと上部外側壁43bにガイドされ、車幅方向Bの動きを規制されて転動することにより、オートスライドドア502が前方Cに向かってスライドして乗降用開口部2(図1参照)を全閉するように構成されている。
【0043】
また、図1のドア駆動装置501のモータ504の逆転によって後側ケーブル60がレール4の内側壁42に沿って後方D(図2参照)に向かって移動することにより、ブラケット本体51が、ワイヤー取付ベース51aを介して後側ケーブル60により後方Dに向かって牽引される。なお、このとき前側ケーブル59も後方Dに向かって移動する。
【0044】
これに伴って荷重ローラ54がオートスライドドア502の荷重を受けてレール4の底部41の上面44を転動することにより、前側スラストローラ57、後側スラストローラ58がレール4の上部内側壁43aと上部外側壁43bにガイドされ、車幅方向Bの動きを規制されて転動することにより、オートスライドドア502が後方Dに向かってスライドして乗降用開口部2(図1参照)を全開するように構成されている。
【0045】
また、図1、図2で示すようにレール4には、オートスライドドアを開ける際、オートスライドドア502の外表面と車体1の後部パネル3の外表面とが面一になっている全閉状態からオートスライドドア502が車体1の後部パネル3の外表面より側方に移動させるために外側方向Eへ引き出しながら後方Dに移動させる必要があるため、レール4の前端部45には車内I側に向かって湾曲する湾曲部46が形成されている。
【0046】
湾曲部46の内側壁42には、図2、図3、図4に示すように、前後方向Aに延在した第一の穴11が設けられている。また、図2に示すように、湾曲部46の前側部47の内側壁42にはビス15等の取付部材が配されるビス穴12が設けられており、湾曲部46の後側部48の内側壁42にもビス16等の取付部材が配されるビス穴13が設けられている。さらに、後側部48において、ビス16等の取付部材の後側を構成するビス16の後側には第二の穴14が設けられている。
【0047】
そして、湾曲部46の第一の穴11には、本発明のオートスライドドア用レールプロテクター6が内側壁42の内側面49側から第一の穴11を嵌通した状態でビス15,16でレール4に取り付けられている。
【0048】
このレールプロテクター6は、耐摩耗性に優れ摺動抵抗の低い合成樹脂製であって、レールプロテクター6の中間部を構成するプロテクター本体7と、プロテクター本体7の前側に連設された前側取付部8と、プロテクター本体7の後側に連設された後側取付部9と、後側取付部9の後側に連設された本発明のプロテクター突出部であるプロテクター後端突出部10とから構成されている。
【0049】
レールプロテクター6のプロテクター本体7は、湾曲部46の第一の穴11に嵌通可能であって、嵌通した際に、プロテクター本体7の外側面73におけるローラブラケット5の内側先端53が最も接近する最近接点Pは、ローラブラケット5の内側先端53がケーブル59、60に牽引されて形成される移動軌跡L(図2に二点鎖線で図示)より内側に所定のクリアランスを隔てて位置させるとともに、図2、図5に示すようにプロテクター本体7の前側隅部71と後側隅部72はレール4の内側壁42の外側面50より外側に突出して配され、プロテクター本体7の前側隅部71と後側隅部72はそれぞれ第一の穴11の前側縁11a、後側縁11cの外側Oに位置するように形成され、さらに、前側隅部71の前端71a、後側隅部72の後端72aは、ローラブラケット5の内側先端53がケーブル59、60に牽引されて形成される移動軌跡Lより所定のクリアランスを隔てて位置させている。
【0050】
そして、前記最近接点Pは、レール4の内側壁42の外側面50と同じ位置にあり、少なくとも内側壁42の外側面50より車内I側に位置して内側壁42の外側面50より最近接点Pが車内I側に凹んだ段差を形成しないようにされている。
【0051】
なお、ローラブラケット5の内側先端53となっている荷重ローラ54の横軸52が湾曲部46にくると最も接近するレール4の内側壁42の最近接点Pは、前述のようにレール4の直線部に比べ、湾曲部46では、ローラブラケット5の前後部に設けられたスラストローラ57、58の位置するレール4の内側壁42の外側面50よりも、両スラストローラ57、58の間に設けられている荷重ローラ54の横軸52の位置するレール4の内側壁42の外側面50が、両スラストローラ57、58間にある内側壁42の円弧分外側Oに寄ることで、しかも、湾曲部46の曲げが大となる箇所に生じる。
【0052】
そして、湾曲部46から直線部に近づくと湾曲部46の曲げが小となっていくので、徐々に横軸52は内側壁42から外側Oに離れていく。言い換えると、レール4の内側壁42の外側面50は、最近接点Pより前方、後方にいくにしたがって、移動軌跡Lから車内I側に徐々に離れていく。
【0053】
また、所定のクリアランスは、スラストローラ57、58とレール4の上部内側壁43a、上部外側壁43bとによって、ローラブラケット5の内側先端53がレール4の内側壁42に接しないように設けられているが、これらの部品や組付誤差を考慮した寸法を保つものである。
【0054】
また、プロテクター本体7の外側面73の前記最近接点Pから前記前側隅部71の間、前記最近接点Pから前記後側隅部72の間は、レール4の内側壁42の外側面50と同じ位置にあり、前記最近接点P部分と同じ厚さ61に成形され、かつ、内側壁42の外側面50に沿って延在されており、前記前側隅部71、後側隅部72に繋がり、前側隅部71、後側隅部72は平面視で外側Oに向かって傾斜し略三角形の突起を形成し、該部が外側Oへ突出している。
【0055】
したがって、ローラブラケット5の内側先端53と対面する位置のプロテクター本体7の外側面73、すなわち、前記最近接点Pから前記前側隅部71の間、前記最近接点Pから前記後側隅部72の間が、内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に位置するとともに、内側壁42の外側面50と一致するように形成されている。
【0056】
そして、前側隅部71、後側隅部72の外側Oへの突出により、ローラブラケット5が後方に移動して湾曲部46にないときにも、第一の穴11の前側縁11a、後側縁11cと、前側ケーブル59、後側ケーブル60とが接触しないように、さらにビス15とも接触しないように成されている。
【0057】
また、前側隅部71、後側隅部72を外側Oへ突出させても、前側隅部71、後側隅部72は、レール4の内側壁42の湾曲部46の曲げが小となる箇所であるため、ローラブラケット5の内側先端53と所定のクリアランスを確保して平面視の略三角形の突起を形成できるスペースSを有する。
【0058】
さらに、レールプロテクター6の前側取付部8は、図2に示すように、その前側取付部8の外側面81がプロテクター本体7の外側面73よりも車内I側に凹んで形成されており、前側取付部8の中央部にはレール4の前側部47のビス穴12と対応した取付穴82が設けられている。ビス15はレール4内からビス穴12と取付穴82と車体1の後部パネル3に設けられたビス穴3aに挿通され、後部パネル3に設けられたナット(図示せず)に螺合し、取付穴82をレール4と後部パネル3で挟むようにしてレールプロテクター6の前側取付部8がレール4の前側部47の内側面49に取り付けられている。
【0059】
一方、レールプロテクター6の後側取付部9は、図2に示すように、その後側取付部9の外側面91がプロテクター本体7の外側面73よりも車内I側に凹んで形成されており、後側取付部9の中央部にはレール4の後側部48のビス穴13と対応した取付穴94が設けられている。ビス16はレール4内からビス穴13と取付穴94と車体1の後部パネル3に設けられたビス穴3bに挿通され、後部パネル3に設けられたナット(図示せず)に螺合し、取付穴94をレール4と後部パネル3で挟むようにしてレールプロテクター6の後側取付部9がレール4の後側部48の内側面49に取り付けられている。
【0060】
また、レールプロテクター6の後側取付部9より後方には、プロテクター後端突出部10が設けられている。プロテクター後端突出部10は、湾曲部46の後側部48の第二の穴14に嵌通可能であって、嵌通した際に、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に所定のクリアランスを隔てて位置するとともに、プロテクター後端突出部10の前側角部10a、外側面10b、後側角部10cが、レール4の内側壁42より外側Oに突出し、第二の穴14の外側に位置するように形成されている。そして、この前側角部10aが、プロテクター後端突出部10において内側壁42の外側面50側でビス16側に配される取付部材側外側角部を形成している。
【0061】
プロテクター後端突出部10は、レール4の内側壁42より外側Oに突出していることにより、ローラブラケット5が後方に移動して湾曲部46にないときにも、第二の穴14の前側縁14a、後側縁14bと、前側ケーブル59とが接触しないようにされ、さらにビス16ともより後方にある図外のレール4の取付ビスとも前側ケーブル59が接触しないように成されている。
【0062】
また、前記後側隅部72と同様に、プロテクター後端突出部10を外側Oへ突出させても、プロテクター後端突出部10は、レール4の内側壁42の湾曲部46の後端で直線になる部分に設けられているため、ローラブラケット5の内側先端53と所定のクリアランスを確保して平面視略四角形の突起を形成できるスペースを有する。
【0063】
かかる構成においては、レールプロテクター6のプロテクター本体7とプロテクター後端突出部10とがローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lより内側に位置していることにより、ローラブラケット5が前側ケーブル59、後側ケーブルで60で牽引されてレール4上をスライドしてもローラブラケット5がレールプロテクター6と接触しないため、ローラブラケット5によるレールプロテクター6の損傷を防ぐことができる。よって、レールプロテクター6の耐久性を高めることができる。
【0064】
また、ローラブラケット5がレールプロテクター6と接触しないため、ローラブラケット5をレール4上を円滑にスライドさせることができる。よって、オートスライドドアを円滑に開閉駆動させることができる。
【0065】
また、レールプロテクター6は、プロテクター本体7の外側の前側隅部71と後側隅部72が第一の穴11の外側Oに位置していることにより、前側隅部71は第一の穴11の前側縁11aの外側端11bより外側Oに位置しており、後側隅部72は第一の穴11の後側縁11cの外側端11dより外側Oに位置している(図2の拡大図参照)。
【0066】
また、レールプロテクター6の前側取付部8に配されるビス15の外側先端15aをプロテクター本体7の外側Oの前側隅部71よりも内側に位置させることが可能になる。さらに、レールプロテクター6の後側取付部9に配されるビス16の外側先端16aをプロテクター本体7の外側Oの後側隅部72よりも内側に位置させることも可能になる。
【0067】
したがって、前側ケーブル59,後側ケーブル60が前後方向Aに移動した際に、前側のビス15と第一の穴11の前側縁11aの外側端11bの近傍ではレールプロテクター6の前側隅部71に接触し、第一の穴11の後側縁11cの外側端11dと後側のビス16の近傍ではレールプロテクター6の後側隅部72に接触する。
【0068】
このため、前側ケーブル59、後側ケーブル60が両ビス15,16及び、第一の穴11の前側縁11aの外側端11bと後側縁11cの外側端11dとに接触するのを防ぐことができる。よって、両ケーブル59,60がすぐに摩耗してしまうことがなく、両ケーブル59,60の耐久性を高めることができる。
【0069】
さらに、レールプロテクター6の後側取付部9より後方にはプロテクター後端突出部10が連設されているため、後側のビス16の外側先端16aをプロテクター後端突出部10の前側角部10aよりも内側に位置させることも可能になり、前側ケーブル59,後側ケーブル60が移動した際にビス16の後側近傍では前側角部10aと接触してビス16に両ケーブル59,60が接触するのを防ぐことができる。
【0070】
さらに、ローラブラケット5がレール4の後端まで移動しても、前側ケーブル59はプロテクター後端突出部10と接触して、前側ケーブル59はプロテクター後端突出部10から後方のレール4の内側壁42とも間隔を保ち接触することなく移動することができる。そして、ローラブラケット5がレール4の前端まで移動しても、後側ケーブル60はレール4の湾曲部46でレールプロテクター6のプロテクター本体7と、プロテクター後端突出部10と接触して、後側ケーブル60は、プロテクター後端突出部10から後方のレール4の内側壁42とも間隔を保ち接触することなく移動することができる。よって、両ケーブル59,60の耐久性をさらに高めることができる。
【0071】
また、レールプロテクター6の前側隅部71、後側隅部72、及びプロテクター後端突出部10が、プロテクター本体7の外側面73より外側Oへ突出しているが、レールプロテクター6はレール4の湾曲部46の第一の穴11と後側部の第二の穴14に嵌通して取り付けられ、かつ、レールプロテクター6の外側面73の最近接点P及び、最近接点Pから前記前側隅部71、後側隅部72にいたる間では、レールプロテクター6の外側面73がレール4の内側壁42の外側面50と車幅方向Bでみて同じ位置にあることから、湾曲部46の内側壁42の外側面50上にレールプロテクター6を取り付けた場合と比べてレールプロテクター6の厚さ61(図3、図4参照)の分だけレール4内におけるローラブラケット5の設置スペースが広がり、レール4の車幅方向Bの寸法(奥行き)を短く抑えることができる。よって、レール4を車体1に設置する際の省スペース化を図ることができ、レールを大型にしなくても良い。
【0072】
また、図3、図4、図5に示すようにレールプロテクター6の内側面62の上下端部には、車内I側に向かって突出したリブ63,63が形成されており、両リブ63,63によってレールプロテクター6の厚みが増すため、レール4の車幅方向Bの寸法を短く抑えつつ、レールプロテクター6を補強することができる。
【0073】
また、図2においてレール4の湾曲部46におけるY部には、図4に示すように、内側壁42の内側面49から底部41の下面41aにかけて合成樹脂製のスペーサー17が延設されており、このスペーサ17はレールプロテクター6と一体に形成されている。このため、レール4に第一の穴11、ビス穴12,13、第二の穴14等の穴を設けても部品点数を増やすことなくレール4を補強することができる。よって、製造コストを抑えてレール4の口開きを防止することができる。
【0074】
また、スペーサ17は、レール4の湾曲部46において任意に複数の箇所に設けてレールプロテクター6と一体に形成しても良いし、レールプロテクター6全体と一体に形成しても良い。
【0075】
また、レール4の後側部48側に第二の穴14を設けて、この第二の穴14に嵌通するプロテクター後端突出部10をレールプロテクター6に設けたが、レール4の内側壁42に配されるビス15の前側を構成する湾曲部46の前側部47のビス15の前側に第三の穴を設け、この第三の穴に嵌通するプロテクター前端突出部をレールプロテクター6に設けても良く、また、これらの後端突出部10、プロテクター前端突出部は、プロテクター本体7や前側取付部8,後側取付部9と別にして構成しても良い。
【0076】
また、第2の実施の形態を図6に示す。前記第一の実施の形態におけるレールプロテクター6では、プロテクター本体7の外側の前側隅部71と後側隅部72を、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に所定のクリアランスを隔てた位置までレール4の内側壁42より外側Oに突出した平面視略三角形の突起として形成したが、第2の実施の形態では、プロテクター本体7の外側端部74全体を、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に所定のクリアランスを隔てて、この移動軌跡Lに沿って形成したものである。
【0077】
すなわち、第一の穴11にレール4の内側壁42の内側面49側から嵌通して取り付けられるオートスライドドア用レールプロテクター201を、レールプロテクター201の中間部を構成してレール4の湾曲部46の第一の穴11に嵌通可能なプロテクター本体202と、プロテクター本体202の前側に連設されてレール4の前側部47の内側壁42の内側面49に取り付けられる前側取付部203と、プロテクター本体202の後側に連設されてレール4の後側部48の内側壁42の内側面49に取り付けられる後側取付部204と、後側取付部204の後側に連設されて後側部48の第二の穴14に嵌通可能なプロテクター後端突出部205とから構成されている。
【0078】
そして、プロテクター本体202の外側面206が、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lに沿って、かつ、この内側先端53と所定のクリアランスを保った一定の間隔をおいて、移動軌跡Lと平行に形成されている。ここで、湾曲部46において、前述したように、ローラブラケット5の前後部に設けられたスラストローラ57、58間に位置するレール4の内側壁42の外側面50は、湾曲部46の曲げが大となるローラブラケット5の内側先端53が最も接近する最近接点Pで、移動軌跡Lに最も近く、湾曲部46の曲げが小さくなる最近接点Pの前方、後方では、前方、後方にいくにしたがって、移動軌跡Lから車内I側に徐々に離れていく。
【0079】
また、ローラブラケット5の内側先端53と対面する位置となっている前記最近接点Pにあるプロテクター本体202の外側面206は、レール4の内側壁42の外側面50と車幅方向Bでみて同じ位置に設定し、外側Oに突出しないように設けられている。すなわち、最近接点Pにあるプロテクター本体202の外側面206は、内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に位置するとともに、内側壁42の外側面50と一致するように形成されている。
【0080】
したがって、プロテクター本体202の外側面206は、最近接点Pより前方、後方にいくにしたがって、レール4の内側壁42の外側面50より車幅方向Bでみて外側に徐々に突出していく。
【0081】
そして、プロテクター本体202の前側隅部211及び後側隅部212では、レール4の内側壁42の外側面50よりローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lの車内I側に所定のクリアランスを隔てた位置まで突出し、前側取付部203、後側取付部204と段差Wが形成されている。そして、プロテクター本体202の厚さ207が最近接点Pより前側隅部211、後側隅部212にいくにしたがって厚くなっていく。
【0082】
このため、プロテクター本体202の外側面206が、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lに沿って形成され、プロテクター本体202の外側面206は、プロテクター本体202の前側隅部211、後側隅部212にいくにしたがってレール4の内側壁42の外側面50より外側Oに徐々に突出し、その突出量が大となっていくが、プロテクター本体202の外側面206は、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lよりも内側で所定のクリアランスを隔てて設けられているので、ローラブラケット5がレール4上をスライドしても、ローラブラケット5の内側先端53は、レール4プロテクター201に接触せず、レールプロテクター201の損傷を防ぐことができる。よって、レールプロテクター201の耐久性を高めることができる。
【0083】
さらに、本実施の形態では、プロテクター本体202の外側面206におけるローラブラケット5の内側先端53が最も接近する最近接点Pからプロテクター本体202の前側隅部211、後側隅部212にいくにしたがって、プロテクター本体202の厚さ207(図6の拡大図参照)が厚くなっていくが、レールプロテクター201は、レール4の湾曲部46の第一の穴11と、後側部の第二の穴14に嵌通して取り付けられ、かつ、プロテクター本体202の外側面206の最近接点Pでは、プロテクター本体202の外側面206がレール4の内側壁42の外側面50と車幅方向Bでみて同じ位置にあることから、湾曲部46のレール4の内側壁42の外側面50にレールプロテクター201を取り付けた場合と比べて、プロテクター本体202の厚さ207の分だけレール4内におけるローラブラケット5の設置スペースが広がり、レール4の車幅方向Bの寸法(奥行き)を短く抑えることができる。よって、レール4を車体1に設置する際の省スペース化を図ることができ、レールを大型にしなくても良い。
【0084】
また、レールプロテクター201は、プロテクター本体202の外側の前側隅部211と後側隅部212が第一の穴11の外側Oに位置していることにより、前側隅部211は第一の穴11の前側縁11aの外側端11bより外側Oに位置しており、後側隅部212は第一の穴11の後側縁11cの外側端11dより外側Oに位置している(図6の拡大図参照)。
【0085】
また、レールプロテクター201の前側取付部203に配されるビス15の外側先端15aをプロテクター本体202の外側Oの前側隅部211よりも内側に位置させることが可能になる。さらに、レールプロテクター201の後側取付部204に配されるビス16の外側先端16aをプロテクター本体201の外側Oの後側隅部212よりも内側に位置させることも可能になる。
【0086】
したがって、前側ケーブル59,後側ケーブル60が前後方向Aに移動した際に、前側のビス15と第一の穴11の前側縁11aの外側端11bの近傍ではレールプロテクター6の前側隅部211に接触し、第一の穴11の後側縁11cの外側端11dと後側のビス16の近傍ではレールプロテクター6の後側隅部212に接触する。
【0087】
このため、前側ケーブル59、後側ケーブル60が両ビス15,16及び、第一の穴11の前側縁11aの外側端11bと後側縁11cの外側端11dとに接触するのを防ぐことができる。よって、両ケーブル59,60がすぐに摩耗してしまうことがなく、両ケーブル59,60の耐久性を高めることができる。
【0088】
さらに、レールプロテクター201の後側取付部204より後方にはプロテクター後端突出部205が連設されているため、後側のビス16の外側先端16aをプロテクター後端突出部205の前側角部208よりも内側に位置させることも可能になり、前側ケーブル59,後側ケーブル60が移動した際にビス16の後側近傍では前側角部208と接触してビス16に両ケーブル59,60が接触するのを防ぐことができる。よって、両ケーブル59,60の耐久性をさらに高めることができる。
【0089】
また、レールプロテクター201のプロテクター後端突出部205は、湾曲部46の後側部48の第二の穴14に嵌通可能であって、嵌通した際に、ローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に所定のクリアランスを隔てて位置するとともに、プロテクター後端突出部205の前側角部208、外側面209、後側角部210がレール4の内側壁42より外側Oに突出し、第二の穴14の外側Oに位置するように形成されている。
【0090】
そして、この前側角部208がプロテクター後端突出部205において内側壁42の外側面50側でビス16等の取付部材側に配される取付部材側外側角部を形成している。
【0091】
このため、後側のビス16の外側先端16aをプロテクター後端突出部205の前側角部208よりも内側に位置させることが可能になり、前側ケーブル59,後側ケーブル60が移動した際にビス16の後側近傍では前側角部208に接触してビス16に両ケーブル59,60が接触するのを防ぐことができる。よって、ケーブル59,60の耐久性を高めることができる。
【0092】
さらに、ローラブラケット5がレール4の後端まで移動しても前側ケーブル59はプロテクター後端突出部205と接触して前側ケーブル59はプロテクター後端突出部205から後方のレール4の内側壁42とも間隔を保ち接触することなく移動することができる。
【0093】
そして、ローラブラケット5がレール4の前端まで移動しても、後側ケーブル60はレール4の湾曲部46でレールプロテクター201のプロテクター本体202と、プロテクター後端突出部205と接触して、後側ケーブル60は、プロテクター後端突出部205から後方のレール4の内側壁42とも間隔を保ち接触することなく移動することができる。
【0094】
なお、参考に図7に示すように、レール4の湾曲部46の内側壁42に穴を設けず、オートスライドドア用レールプロテクター301をレール4の内側壁42の外側面50側に取り付け、取り付けた際にローラブラケット5の内側先端53の移動軌跡Lよりも内側に所定のクリアランスを隔てて位置するように形成しても良い。
【0095】
このようにしても、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様に、ローラブラケット5がレール4上をスライドしてもレールプロテクター301と接触せず、ローラブラケット5によるレールプロテクター301の損傷を防ぐことができる。よって、レールプロテクター301の耐久性を高めることができる。
【0096】
また、レール4に取り付ける前側のビス15が配されるレールプロテクター301の前側取付部302の外側面303が車内I側に凹ませて形成されている。これにより、ビス15の外側先端15aを、レールプロテクター301の前側取付部302の周囲を構成するレールプロテクター301の中間部304の外側の前側隅部305よりもり内側に位置させることが可能になる。このため、前側ケーブル59,後側ケーブル60が移動した際に前側のビス15の近傍では前側隅部305に接触することで、ビス15に両ケーブル59,60が接触するのを防ぐことができる。
【0097】
さらに、レール4に取り付ける後側のビス16が配されるレールプロテクター301の後側取付部306の外側面307が車内I側に凹ませて形成されている。これにより、ビス16の外側先端16aをレールプロテクター301の後側取付部306の周囲を構成するレールプロテクター301の中間部304の外側の後側隅部308よりもり内側に位置させることが可能になる。このため、前側ケーブル59,後側ケーブル60が移動した際に後側のビス16の近傍では後側隅部308に接触することで、ビス16に両ケーブル59,60が接触するのを防ぐことができる。
【0098】
よって、図7に示す構造においても、前側ケーブル59,後側ケーブル60がすぐに摩耗してしまうことがなく、両ケーブル59,60の耐久性を高めることができる。しかし、第1、第2の実施の形態のように、レール4の内側壁42に穴を設けていないため、オートスライドドア用レールプロテクター301の厚さ分、レール4の内側壁42から外側Oに向かってオートスライドドア用レールプロテクター301が突出するため、レール4の車幅方向Bの寸法(奥行き)を長くし、レール4を車体1に設置する際の省スペース化に寄与することができないものとなる。
【0099】
また、第1、第2の実施の形態におけるオートスライドドア用レールプロテクターは、車体1の後部パネル3に設けられたレール4の湾曲部46に取り付けた場合について説明したが、乗降用開口部2の上縁や下縁に設けられたレールの湾曲部に対して本発明のオートスライドドア用レールプロテクターを適用した場合でも、第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0100】
また、前側ケーブル59,後側ケーブル60をガイドするために、車体側に専用のガイドレールを設け、オートスライドドア側に両ケーブル59,60に取り付けるブラケットを設けた場合に、前記ガイドレールの湾曲部に対して本発明のオートスライドドア用レールプロテクターを適用した場合でも、第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1記載のオートスライドドア用レールプロテクターにおいては、ローラブラケットが前側ケーブル、後側ケーブルで牽引されてレール上をスライドしても接触せず、ローラブラケットによる損傷を防ぐことができる。よって、レールプロテクターの耐久性を高めることができる。
【0102】
また、レールの内側壁の外側面にレールプロテクターを取り付けた場合と比べてレールプロテクターの厚さの分だけレール内のローラブラケットの設置スペースが広がるため、レールの車幅方向の寸法を短く抑えることができる。よって、レールを車体に設置する際の省スペース化を図ることができ、レールを大型にしなくても良い。
【0105】
また、取付部材の外側先端をプロテクター突出部よりも内側に位置させることが可能になり、両ケーブルが移動した際に取付部材の近傍ではプロテクター突出部に接触することで取付部材にケーブルが接触するのを防ぐことができる。よって、ケーブルの耐久性を高めることができる。
また、請求項2記載のオートスライドドア用レールプロテクターにおいては、ケーブルが取付部材に接触するのを防ぐことができる。よって、ケーブルがすぐに摩耗してしまうことがなく、ケーブルの耐久性を高めることができる。
【0106】
また、請求項記載のオートスライドドア用レールプロテクターにおいては、レールに穴を設けても、部品点数を増やすことなくレールを補強することが可能となる。よって、製造コストを抑えてレールの口開きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す車体後部の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す車体後部パネルの要部横断面図である。
【図3】図2のレールのX部における縦断面図である。
【図4】図2のレールのY部における縦断面図である。
【図5】図2のレールのZ部における縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す車体後部パネルの要部横断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す車体の後部パネルの要部横断面図である。
【図8】従来のオートスライドドア用レールプロテクターが取り付けられたレールの湾曲部の縦断面図である。
【図9】図8のレールの湾曲部に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 車体
2 乗降用開口部
4 レール
5 ローラブラケット
6 オートスライドドア用レールプロテクター
7 プロテクター本体
10 プロテクター後端突出部
11 第一の穴
11a 前側縁
11c 後側縁
14 第二の穴
16 ビス
17 スペーサ
41 底部
41a 下面
42 内側壁
46 湾曲部
49 内側面
50 外側面
53 内側先端
54 荷重ローラ
57 前側スラストローラ
58 後側スラストローラ
59 前側ケーブル
60 後側ケーブル
71 前側隅部
71a 前端
72 後側隅部
72a 後端
201 オートスライドドア用レールプロテクター
202 プロテクター本体
205 プロテクター後端突出部
206 外側面
211 前側隅部
212 後側隅部
301 オートスライドドア用レールプロテクター
502 オートスライドドア
A 前後方向
B 車幅方向
I 車内
L 移動軌跡

Claims (3)

  1. 車体の前後方向に延設されたレールと、オートスライドドアに設けられたローラブラケットを有し、このローラブラケットの前部と後部には、前記レールとのあいだで車幅方向の位置を規制され、前記レールに沿って前記オートスライドドアをガイドする前側スラストローラと後側スラストローラが設けられ、前記ローラブラケットの前記前側スラストローラと前記後側スラストローラの間には、前記レールとのあいだで前記オートスライドドアの荷重を支持して前記レール中を移動する荷重ローラが設けられ、前記レールには、前記荷重ローラを支持する底部と、この底部の内側に起立した内側壁とを備え、前記ローラブラケットの前側、後側に取り付けられて前記内側壁に沿って前後方向に移動可能なケーブルが配され、前記レールが乗降用開口部近傍で車内側に向かって湾曲し、この湾曲部の前記内側壁に設けられたオートスライドドア用レールプロテクターにおいて、
    前記湾曲部の前記内側壁に第一の穴を設け、この第一の穴に前記内側壁の内側面側から嵌通して前記オートスライドドア用レールプロテクターを取り付け、前記ローラブラケットが前記湾曲部にあるとき、前記ローラブラケットの前記前側、前記後側両スラストローラの間にあり、前記ローラブラケットで最も前記内側壁側に位置する内側先端と対面する位置のプロテクター本体の外側面が、前記ローラブラケットの前記内側先端によって形成される移動軌跡よりも内側に位置するとともに
    前記レールの前記内側壁に配される前記オートスライドドア用レールプロテクターの取付部材の前側または後側の少なくとも一方側に第二の穴を設け、この第二の穴に嵌通可能なプロテクター突出部を備え、このプロテクター突出部は、前記第二の穴に嵌通した際に、前記ローラブラケットの前記内側先端の前記移動軌跡よりも内側に位置するとともに、前記第二の穴の外側に突出して位置するように形成したことを特徴とするオートスライドドア用レールプロテクター。
  2. 前記プロテクター本体の前記取付部材側の端部に、前記第一の穴に嵌通した際に、前記ローラブラケットの前記内側先端の前記移動軌跡よりも内側に位置するとともに、前記第一の穴の外側に突出して位置する突出部を形成したことを特徴とする請求項1記載のオートスライドドア用レールプロテクター。
  3. 前記レールの前記湾曲部に、前記内側壁の前記内側面から前記底部の下面にかけてスペーサを延設し、このスペーサと一体に形成したことを特徴とする請求項1記載のオートスライドドア用レールプロテクター。
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