JP7040417B2 - 車両用ステップ装置 - Google Patents
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Description
そしてリヤドア開口部12の下縁部側(後述のロッカー30)には、図2に示すように車両用ステップ装置40が設置されている。この車両用ステップ装置40は、主構成として、踏み面となる第一ステップ板41及び第二ステップ板42と、支持機構としての四節リンク機構43とを有している(各構成の詳細は後述)。そして第一ステップ板41は、四節リンク機構43を介してロッカー30の下側に設置されており、スライドドア20が開く際に格納位置から使用位置まで移動することが可能となっている。この種の構成では、車両側の格納スペースなどを考慮して、格納位置の第一ステップ板41を、ロッカー30の下側にコンパクトに格納しておくことが望ましい。そこで本実施例においては、後述する構成によって、第一ステップ板41をよりコンパクトに格納可能な車両用ステップ装置40を提供することとした。以下、各構成について詳述する。
ここで図3に示すリヤドア開口部12は、本発明のドア開口部に相当する部位であり、リヤドア開口部12の下縁部の車両ボディ10部分には、固定ステップ板12sとロッカー30とが設けられている。このロッカー30は、固定ステップ板12sの下方で車両前後方向に延びる筒状のフレームであり、後述する支持ブラケット37を有している。そしてロッカー30は、ロッカーインナー31と、ロッカーアウター330と、ロッカーアウター330の上部左側を覆うサイドアウター35とから構成されている。ロッカーインナー31は、車両前後方向に延びるフレームであって、断面略横向きU字形に形成されて左側(車幅方向外側)が解放されている。このロッカーインナー31の上端位置と下端位置とには、それぞれフランジ部31u,31dが形成され、ロッカーインナー31の上端角部には、フロアパネル16が上から重ねられた状態で溶接等により固定されている。
図1~図3に示すスライドドア20は、中空閉断面状の部材であり、後述する連結機構の一部(ブラケット45b)を有している。このスライドドア20は、リヤドア開口部12を被覆可能な外形寸法を有し、ドアアウタパネル22とドアインナパネル23とが互いの周縁部分で接合されて構成されている。さらにドアアウタパネル22の左下部には、車両前後方向に延びる外装材24が設けられている。この外装材24の下端部は、左側(車幅方向外側)に張り出しており、その下方に、後述の各ステップ板41,42及びブラケット45bを配置可能なスペースが設けられている。またドアインナパネル23の周縁近傍には、リヤドア開口部12の周縁に当接可能なドア側ウエザストリップ23wが設けられている。
図1~図4に示す車両用ステップ装置40は、乗員の昇降動作を支援するための装置であり、第一ステップ板41と、第二ステップ板42と、四節リンク機構43(支持機構)と、連結機構の一部(レール部46)とを備えている。本実施例では、後述する四節リンク機構43が、第一ステップ板41とともに、各支持ブラケット37に支持されてロッカー30の下側に設置されている。そして後述する第二ステップ板42は、第一ステップ板41の上側に位置するようにロッカー30側に設置されている。なお両ステップ板41,42の地上からの高さ位置(地上高)は、乗員の乗降動作を考慮して必要以上に高すぎないことが望ましい。ここでロッカー30の地上高は、地上の障害物などを考慮して適度な高さ位置に設定されている。そこで本実施例では、第一ステップ板41を、下端フランジ部333f,31dの左側(車幅方向外側)に配置し、さらに下端フランジ部333f,31dの下端位置(H1)以上の高さ位置に配置している。このように第一ステップ板41をロッカー30の下側に設置することで、第一ステップ板41の地上高が高くなりすぎるといった事態を極力回避しつつ、その地上高を適正値に設定できる。
図5~図7に示す第一ステップ板41は、乗員の乗降の際に踏み面となる板状部材であり、本発明のステップ板に相当する。この第一ステップ板41は、後述の四節リンク機構43(支持機構)にて、ロッカー30に対して概ね平行に支持されている。そして第一ステップ板41は、前後に長尺な帯板状に形成されており、踏み面となるべき第一上面部41aを有している。この第一上面部41aは、上方視で概ね矩形状をなし、複数の滑止部41Xと、複数の案内部41Yとが上方に向けて突設されている。各滑止部41Xは、前後方向に延びる縦板状の部位であり、いずれの滑止部41Xも概ね同形同寸とされている。そして第一上面部41aには、複数の滑止部41X(各図では三つ)が左右に列をなして設けられており、隣り合う滑止部41Xの列同士は、前後方向に適宜の間隔をあけて配置されている。
そして図5及び図6に示す各案内部41Yは、後述する第一ステップ板41の位置変位方向である左右方向に延びる縦板状の部位であり、いずれの案内部41Yも概ね同形同寸とされている。これら各案内部41Yは、隣り合う滑止部41Xの列の間にそれぞれ配置されており、本実施例の第一上面部41aでは、前後方向において各案内部41Yがバランスよく配置された状態となっている。そして各案内部41Yは、各滑止部41Xの列を横断するように延びているとともに、各滑止部41Xを乗り越えるように上下の寸法が大きくなっている。すなわち図6を参照して、各案内部41Yの右側(車幅方向内側)の上端面部分は、右端から左に向かうにつれて次第に上方に傾斜しており、最も右側に配置する滑止部41Xを乗り越えるような内側テーパ面Y1となっている。さらに内側テーパ面Y1の頂点から左側(車幅方向外側)の上端面部分は、残りの滑止部41Xの上方に配置されているとともに、左端に向かうにつれて次第に緩やかに下方に傾斜する外側テーパ面Y2となっている。そして各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)には、後述する第二ステップ板42の左縁42dが接しており、この第二ステップ板42は、各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)に沿って左右に相対移動することが可能となっている。
この第一ステップ板41の右縁部41eには、図5に示すように、一般縁部位411と、凹部位412(離間部位413)とが設けられている。一般縁部位411は、凹部位412を除く右縁部41eをなしている縁部分であり、左縁部41dと概ね並行となるように前後に直線的に延びている。また凹部位412は、第一ステップ板41を上方視で矩形状に切欠くことで形成されている部位であり、後述するように本発明の干渉回避構造に相当する。この凹部位412は、後述する格納位置の第一ステップ板41を基準として、前側の支持ブラケット37(前側支持部37sf)と対応する位置に設けられている。そして凹部位412は、一般縁部位411に比して左側に凹んだ状態となっており、この凹部位412の底縁には、右縁部41eと概ね平行な離間部位413が設けられている。そして凹部位412では、上方視において踏み面となるべき板部分が存在せず、後述するように離間部位413とロッカー30との間に比較的大きな隙(非ステップ領域60)が生じることがある。
図5及び図7に示す四節リンク機構43は、本発明の支持機構に相当する機構であり、第一ステップ板41の左側(車両外側)への突出量を調整可能な状態で第一ステップ板41をロッカー30に対して支持することができる。すなわち四節リンク機構43は、ロッカー30に対して第一ステップ板41を格納位置と使用位置間で移動可能に支持しており、第一ステップ板41の突出量をその位置変位によって調整できる。この四節リンク機構43は、本発明の支持リンクに相当する前支持リンク43f及び後支持リンク43bを備えている。これら前支持リンク43fと後支持リンク43bとは、等しい長さで形成された板状部材であり、後述するように第一ステップ板41とロッカー30とにそれぞれ軸連結されている。
そして図5及び図7に示す前支持リンク43fの基端部と後支持リンク43bの基端部とは、それぞれ対応する支持ブラケット37を介してロッカー30側に軸連結されている。ここで各支持リンク43f,43bの軸連結の態様は概ね同一であるため、以下に、専ら前支持リンク43fを一例にその詳細を説明する。この前支持リンク43fの基端部は、側面視でハット断面形状を有する前側の支持ブラケット37に軸連結される。また前側の支持ブラケット37には、ロッカー30の下面(下部パネル333)に対して下方に突出している前側支持部37sfが設けられており、この前側支持部37sfは、本発明の支持部に相当する部位である。そして前支持リンク43fの基端部は、前側支持部37sfに上から重ねられた状態とされて、前側の回転中心軸43cにより前側支持部37sfに水平回動可能な状態で軸連結している。こうして前支持リンク43fは、下方に突出している前側支持部37sfに軸連結されて、第一ステップ板41の下方に配置された状態となっている。そして前支持リンク43fの先端部は、第一ステップ板41の前部の下面側に先端連結軸43xによって水平回動可能な状態で軸連結されている。
ここで図8を参照して、第一ステップ板41に連結された前後の先端連結軸43x,43y間の距離は、前後の支持部37sf,37sbに連結された回転中心軸43c,43e間の距離と等しい値に設定されている。また前支持リンク43fと後支持リンク43bとは等しい寸法で形成されている。このため四節リンク機構43の前支持リンク43fと後支持リンク43bとが水平回動することで、第一ステップ板41は、平面視においてロッカー30と平行に保持された状態で円弧軌跡Sに沿って移動するようになる。そして両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心にロッカー30とほぼ平行な位置(右回動限位置)まで水平回動する(図8の二点破線部分を参照)。このように両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心に右側(車幅方向内側)に回動することで、第一ステップ板41は、図8の二点破線で示すようにロッカー30の下側に位置する格納位置に保持される。また両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心にロッカー30とほぼ直角な位置(左回動限位置)まで水平回動する(図8の実線部分を参照)。このように両支持リンク43f,43bの先端部が、回転中心軸43c,43eを中心に左側(車幅方向外側)に回動することで、第一ステップ板41は、図8の実線で示すようにロッカー30の下側から左側に突出して使用位置に保持される。
図5~図7に示す第二ステップ板42は、第一ステップ板41と同様に乗員の乗降の際に踏み面となる板状部材であり、第一ステップ板41の上側に配置されるようにロッカー30側に配設されている。この第二ステップ板42には、断面視略逆L字状となるように、固定板部42xがヒンジ部42yを介して連結されている。固定板部42xは、前後に長尺な縦壁状に形成されており、下部パネル333の取付けフランジ部333wに締結等の手法で固定されている。そして固定板部42xの下縁は、第一ステップ板41の上側に配置されているとともに、ヒンジ部42yを介して第二ステップ板42が連結されている。このヒンジ部42yは、固定板部42xの下縁と第二ステップ板42の右部分(右縁42e)とを連結する蝶番状の部位である。そして第二ステップ板42の左部分(左縁42d)側は、ヒンジ部42yの前後に延びる軸Aを中心として固定板部42xに対して上下に回動可能な状態となっている。
図2~図4に示す連結機構45は、第一ステップ板41とスライドドア20とを連結する機構であり、スライドドア20側のブラケット45bと、第一ステップ板41側のレール部46とで構成されている。ここでブラケット45bは、上下に長い帯板状に形成されており、スライドドア20の前端位置でドアアウタパネル22とドアインナパネル23との下部に固定されている。そしてブラケット45bの下部は、図3に示すように下方に向かうにつれて左方に傾斜したのち、第一ステップ板41の左端からその下側に直角に折り曲げられてほぼ水平に保持されている。また水平に保持されたブラケット45bの下端部に転動ローラ45rが水平に設けられている。この転動ローラ45rは、第一ステップ板41の下面に形成された後述のレール部46に転動可能な状態で嵌合している。
スライドドア20が全閉位置にある状態では、図4に示すように、車両用ステップ装置40の第一ステップ板41がロッカー30の下側の格納位置に保持される。このとき四節リンク機構43の前支持リンク43fと後支持リンク43bとは、図8の二点破線部分を参照して、各支持部37sf,37sbの回転中心軸43c,43eを中心にロッカー30とほぼ平行な位置(右回動限位置)まで水平回動している。このため格納位置の第一ステップ板41は、図4に示すように四節リンク機構43とともにロッカー30の下方に配置されることとなる。なお第一ステップ板41の左縁部41dは、図4に示すように第二ステップ板42の左縁42dに対して上下方向に概ね一致する位置に配置した状態となる。このため第一ステップ板41のほぼ全幅が、ロッカー30の下部パネル333及び第二ステップ板42の下方に収まり良く格納された状態となる。なおこの格納位置では、ブラケット45bの転動ローラ45rが、図7(二点破線)及び図8を参照して、レール部46の前端折曲部46aの前端部に位置している。
ところで図4に示すように第一ステップ板41を四節リンク機構43とともに格納する際には、第一ステップ板41を、ロッカー30の下側に極力コンパクトに格納しておくことが望ましい。そこで本実施例では、第一ステップ板41が、図3、図4及び図8(二点破線)を参照して、高さ方向(上下方向)においてロッカー30と各支持リンク43f,43bの間に配置された状態で、使用位置から格納位置に変位可能とされている。すなわち本実施例では、第一ステップ板41を、高さ方向において各支持リンク43f,43bとロッカー30の間にコンパクトに配置しつつ位置変位させることができる。そして格納位置の第一ステップ板41は、図4、図8及び図9を参照して、各支持リンク43f,43bの少なくとも一部に上側から重なった状態で、左側(車幅方向外側)から前側支持部37sfの隣に配置される(図9では、便宜上、第一ステップ板に重なっている支持リンク部分にハッチをつけて図示する)。すなわち格納位置の第一ステップ板41は、前後方向を向いた各支持リンク43f,43b部分に上側から重なった状態で、前側支持部37sfの左側に隣接又は近接して配置されている。こうして第一ステップ板41は、各支持リンク43f,43bに上側から重なって前側支持部37sfの隣に配置されるため、これらを個別に収容する場合に比して第一ステップ板41のコンパクトな格納に資する構成となっている。そして本実施例においては、少なくとも第一ステップ板41の一部が、各支持リンク43f,43bと前側支持部37sfに高さ方向と車幅方向で重なっている。こうして格納位置の第一ステップ板41の少なくとも一部が、各支持リンク43f,43bに高さ方向で重なり且つ車幅方向で前側支持部37sfに重なるため、第一ステップ板41のコンパクトな格納により確実に資する構成となっている。このため本実施例では、ロッカー30の下側の第一ステップ板41の格納スペースを、極力コンパクト化することが可能となっている。
さらに本実施例では、図9に示す第一ステップ板41の右縁部41eに、前側支持部37sfを避けるように凹状とされた凹部位412が設けられ、この凹部位412は、本発明の干渉回避構造に相当する。そして格納位置の第一ステップ板41では、凹部位412内に右側(車幅方向内側)から前側支持部37sfが嵌まり込んだ状態(包括状態)で配置されている。この状態においては凹部位412の離間部位413と前側支持部37sfの間に適度な隙間が設けられており、この隙間にて第一ステップ板41と前側支持部37sfの干渉が回避された状態となっている。こうして干渉回避構造としての凹部位412にて格納位置の第一ステップ板41と前側支持部37sfとの干渉を回避することで、第一ステップ板41のコンパクトな格納に更に資する構成となっている。
つぎに図7及び図8を参照して、スライドドア20が全閉位置から開方向(各図の後方)に移動を開始する。そうするとブラケット45bの転動ローラ45rが、レール部46の前端折曲部46aの前端部から前端折曲部46aに沿って左後方向に移動する。ここでレール部46の前端折曲部46aは、スライドドア20が全閉位置から開方向に移動を開始するときの移動軌跡Doに沿うように形成されている。このため転動ローラ45rが前端折曲部46aを転動しても、スライドドア20の移動力が転動ローラ45rを介して第一ステップ板41のレール部46に加わらない。すなわちスライドドア20が全閉位置から開方向に移動する際には、第一ステップ板41は移動することがなく、格納位置に保持されている。そしてスライドドア20の開方向の移動が継続されると、スライドドア20側の転動ローラ45rがレール部46の直線部46bに到達する。このレール部46の直線部46bは、スライドドア20が全閉位置から開方向に移動を開始するときの移動軌跡Doとは交差している。このためスライドドア20側の転動ローラ45rが直線部46bに到達すると、スライドドア20の左向き(車幅方向外側向き)の移動力が転動ローラ45rを介してレール部46の直線部46bに加わり、第一ステップ板41が左側に押圧される。これにより四節リンク機構43の前支持リンク43fと後支持リンク43bとが、対応する支持部37sf,37sbの回転中心軸43c,43eを中心に左回動し、第一ステップ板41がロッカー30と平行な状態で左側に水平移動する。そして転動ローラ45rは、スライドドア20の開方向(後方向)の移動に合わせてレール部46の直線部46b内を後方に移動する。
ところで図4及び図6を参照して、第一ステップ板41は、格納位置から使用位置に(右から左に)水平移動する際に、ロッカー30側に設置された第二ステップ板42に対して相対移動していく。この位置変位時の第一ステップ板41は、第一上面部41aの各案内部41Yを第二ステップ板42に接した状態として、第二ステップ板42に対して相対移動することができる。すなわち第二ステップ板42の左縁42dは、第一ステップ板41の位置変位によって各案内部41Yの左縁から右縁へと相対移動していく。このとき第二ステップ板42の左縁42dが各案内部41Yの外側テーパ面Y2に沿って次第に上方に押し上げられながら相対移動することにより、第一上面部41aの各滑止部41Xを乗り越えながら移動していくことができる。そして第二ステップ板42の左縁42dが、各案内部41Yの右端の内側テーパ面Y1に到達して下降していくことにより、第二ステップ板42が、使用位置の第一ステップ板41と概ね平行な状態に復帰することとなる。こうして本実施例では、第一ステップ板41を、各滑止部41Xに極力邪魔されることなく、第二ステップ板42に対して相対移動させていくことができる。また第二ステップ板42の左縁42dは、ヒンジ部42yを基点に上下に回動可能であるため、この第二ステップ板42を、各案内部41Yの上端面(Y1,Y2)に沿ってスムーズに上下動させることができる。
そして図2を参照して、第一ステップ板41が使用位置に変位した際には、この第一ステップ板41がロッカー30の左側(車幅方向外側)に向けて大きく突出した状態となる。この状態の第一ステップ板41では、図5~図7を参照して、凹部位412がロッカー30の左側に露出することにより、車幅方向(左右方向)において凹部位412の離間部位413とロッカー30との間に相対的に大きな隙が設けられた状態となる。そして離間部位413とロッカー30との大きな隙は、上下方向において踏み面となる部分がない非ステップ領域60となっている。こうして本実施例では、第一ステップ板41を大きく突出させることができるのであるが、この種の構成では、非ステップ領域60が形成されたとしても優れた乗降性能を確保すべきである。
ここで第一ステップ板の構成は、上述の構成のほか、各種の構成を取り得る。例えば図10に示す変形例の第一ステップ板41Aは、実施例1の第一ステップ板と概ね同一の基本構成を有しているが、右縁部41eすべてが離間部位413A(干渉回避構造)となっている点が実施例1と異なっている。すなわち変形例の第一ステップ板41Aでは、左右の寸法が相対的に短尺となっており、右縁部41e全体が、実施例1の離間部位に相当する位置に形成されている。このため本変形例の第一ステップ板41Aを使用位置とした際には、離間部位413Aとなる右縁部41e全体とロッカー30との間に比較的大きな隙(非ステップ領域60A)が生じることとなる。そこで本変形例においても、実施例1と同様に第二ステップ板42をロッカー30側に設置し、この第二ステップ板42によって、非ステップ領域60Aを上側から覆うことができる。そして本変形例においても、各ステップ板41A,42の上面部を概ね一続きの踏み面として使用でき、当該踏み面となる両上面部の左右の寸法を大きくとることが可能となっている。
図11及び図12に示す実施例2の車両用ステップ装置40Aでは、実施例1の車両用ステップ装置とほぼ同一の基本構成を備える構成については、対応する符号を付す等して詳細な説明を省略する。実施例2の車両用ステップ装置40Aは、図11に示すように、第一ステップ板41と、第二ステップ板42Aと、四節リンク機構43A(支持機構)と、レール部(図示省略)とを有している。そして本実施例では、第二ステップ板42Aが、四節リンク機構43Aに設置されている点が実施例1と異なっている。
また四節リンク機構43Aは、本発明の支持リンクに相当する前支持リンク43fと後支持リンク43bとを備え、両支持リンク43f,43bは、等しい長さで形成された板状部材である。そして各支持リンク43f,43bの基端部は、実施例1と同様にロッカー30の各支持部37sf,37sbに回転中心軸43c,43eにて軸連結されている。また各支持リンク43f,43bの先端部も、第一ステップ板41の下側に先端連結軸43x,43yにて軸連結されている。そして前支持リンク43fと後支持リンク43bとには、後述する第二ステップ板42Aを軸連結するための中間支持部44f,44bがそれぞれ設けられている。すなわち格納位置の四節リンク機構43Aを基準として、前支持リンク43fには、左側(車幅方向外側)に突出する前側中間支持部44fが設けられている。この前側中間支持部44fは、前支持リンク43fの前後方向を向いた先端部側に形成されて、先端部と基端部の間に配置されている。また後支持リンク43bの途中にも、左側に突出する後側中間支持部44bが設けられている。この後側中間支持部44bも、前側中間支持部44fと同様に、後支持リンク43bの基端部と先端部の間に形成されている。そして前側中間支持部44fと後側中間支持部44bは、左右方向において概ね同位置に配置されており、格納位置においては、対応する先端連結軸43x,43yよりも左側に配置されている。
図11に示す第二ステップ板42Aは、前側中間支持部44fと後側中間支持部44bとに中間軸44x,44yを介して軸連結されている。この第二ステップ板42Aは、各支持リンク43f,43bとともに格納位置と使用位置間で移動(従動)可能とされて、第一ステップ板41の下方に配置されている。そして第二ステップ板42Aは、前支持リンク43fと後支持リンク43bの間で前後に延びている板状部材であり、凹部位412を覆う本体部42Bを有している。この本体部42Bは、前後に長尺な概ね矩形の板状部位であり、本体部42Bの前端側が、前側の中間軸44xを介して前側中間支持部44fに軸連結されている。また本体部42Bの後方には橋渡部42Cが設けられており、この橋渡部42Cの後端側が、後側の中間軸44yを介して後側中間支持部44bに軸連結されている。そして橋渡部42Cは、格納位置における後支持リンク43bの先端連結軸43yを避けるように概ねU字をなすように右側に屈曲している。
10 車両ボディ
11 フロントドア開口部
12 リヤドア開口部(本発明のドア開口部)
12s 固定ステップ板
15 フロントドア
16 フロアパネル
17 ボディ側ウエザストリップ
19 下部ガイドレール
20 スライドドア
22 ドアアウタパネル
23 ドアインナパネル
23w ドア側ウエザストリップ
24 外装材
25 下部ガイドローラーユニット
30 ロッカー
31 ロッカーインナー
31u,31d ロッカーインナーのフランジ部
35 サイドアウター
35u サイドアウターのフランジ部
37 支持ブラケット
37f 外側フランジ部
37sf 前側支持部(本発明の支持部)
37sb 後側支持部
37e 内側フランジ部
37m 跨ぎ部
330 ロッカーアウター
331 上部パネル
331u,331y 上部パネルのフランジ部
332 天井パネル
332w 外部フランジ部
332t 縦壁部
333 下部パネル
333w 取付けフランジ部
333u 上端フランジ部
333f 下端フランジ部
40 車両用ステップ装置
41 第一ステップ板(本発明のステップ板)
41a 第一上面部
41b 前縁部
41c 後縁部
41d 左縁部
41e 右縁部(本発明のステップ板の車両ボディ側の縁部)
411 一般縁部位
412 凹部位(本発明の干渉回避構造)
413 離間部位
413A 変形例の離間部位(本発明の干渉回避構造の変形例)
41X 滑止部
41Y 案内部
Y1 内側テーパ面
Y2 外側テーパ面
42 第二ステップ板
42x 固定板部
42y ヒンジ部
42a 第二上面部
42b 前縁
42c 後縁
42d 左縁
42e 右縁
42X 上側滑止部
43 四節リンク機構(本発明の支持機構)
43f 前支持リンク(本発明の支持リンク)
43b 後支持リンク(本発明の支持リンク)
43c,43e 回転中心軸
43x,43y 先端連結軸
45 連結機構
45b ブラケット
45r 転動ローラ
46 レール部
46a 前端折曲部
46b 直線部
60 非ステップ領域
41A 変形例の第一ステップ板
60A 変形例の非ステップ領域
40A 実施例2の車両用ステップ装置
42A 実施例2の第二ステップ板
42C 橋渡部
42B 本体部
43A 実施例2の四節リンク機構
44f 前側中間支持部
44b 後側中間支持部
44x,44y 中間軸
80 公知技術の車両用ステップ装置
81 昇降用ステップ
82 ベースフレーム
82f,82b 支持アーム
84 リンク機構
84a 駆動側リンク
84b 従動側リンク
90 車両
M 電動モータ
Claims (4)
- 車両ボディのドア開口部の位置に設置される車両用ステップ装置において、
ステップ板と、前記ステップ板を支持する支持機構の支持リンクとを備え、前記支持リンクの基端部は、前記車両ボディの前記ドア開口部の下縁部を形成する筒状のロッカーの下側に設けられた支持部に軸連結され、前記支持リンクの先端部は、前記ステップ板の下面側に軸連結されており、
前記支持リンクの先端部が前記支持部を中心に回動することにより、前記ステップ板が、高さ方向において前記ロッカーと前記支持リンクの間に配置された状態で、車両外側に突出する使用位置から、前記ロッカーの下側で、かつ、前記ロッカーの下端位置に形成されたフランジ部の車幅方向外側に位置する格納位置に変位可能であり、
格納位置の前記ステップ板は、前記支持リンクの少なくとも一部に上側から重なった状態で、前記車両外側から前記支持部の隣に配置される車両用ステップ装置。 - 格納位置の前記ステップ板を基準として、少なくとも前記ステップ板の一部が、前記支持リンクと前記支持部に高さ方向と車幅方向で重なる請求項1に記載の車両用ステップ装置。
- 前記ステップ板には、格納位置において前記支持部との干渉を回避する干渉回避構造が設けられている請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置。
- 前記干渉回避構造は、前記ステップ板の車両ボディ側の縁部の少なくとも一部で形成されている請求項3に記載の車両用ステップ装置。
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