JP7379901B2 - 車両の車体構造 - Google Patents

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本発明は、車両の車体構造に関する技術分野に属する。
従来より、車両の側部に乗降用の開口部を形成する開口部形成車体骨格部材(センターピラー、サイドシル等)と、該開口部を開閉可能に閉じたサイドドアとが設けられた車両において、車両の側突に対応するためのサイドドアの構成が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、車室内側及び車室外側にそれぞれ配置されるパネル部と、これらパネル部の間に配置される閉断面状のフレーム部と、該フレーム部に接続されるレインフォース部とを備えた車両用ドア(サイドドア)が開示されている。この車両用ドアのフレーム部は、パネル部の車両前側及び後側の部分においてそれぞれ上下方向に延びる前方部及び後方部と、前方部及び後方部の下部を接続する下方部と、を有する。レインフォース部は、前方部と後方部とを接続する第1レインフォースと、この第1レインフォースと下方部とを接続する第2レインフォースと、を有する。
特開2018-52138号公報
ところで、車両の車体構造には、車両側突時において、センターピラーの車室内への侵入を出来る限り抑制することが求められる。また、近年では、燃費向上等の観点から車両の軽量化が求められている。したがって、車両の更なる軽量化と、車両側突時における衝突荷重の吸収量の増大とを両立させる必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の車両用ドアは、フレーム部とレインフォース部との両方を配設する必要があるため、ドアの重量、延いては車両の重量が大きくなってしまい、これらの要求を共に満足させることが困難である。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両を軽量化するとともに、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させることが可能な、車両の車体構造を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明では、車両の側部に乗降用の開口部を形成する開口部形成車体骨格部材と、該開口部を開閉可能に閉じたサイドドアとを備える、車両の車体構造を対象として、前記サイドドアは、前記開口部を覆いかつ車幅方向から見て外周部が前記開口部形成車体骨格部材と重複するドアパネル部と、該ドアパネル部の外周部に、車幅方向から見て前記開口部形成車体骨格部材と重複するように設けられ、該サイドドアに車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して該外周部を補強する補強部とを有し、前記ドアパネル部の外周部には、車幅方向かつ該外周部の周方向に延びる第1壁部が設けられており、前記補強部は、前記衝突荷重に対して前記第1壁部を補強するように構成されており、前記ドアパネル部の外周部における前記第1壁部の車幅方向外側の端部には、該第1壁部の車幅方向外側の端部から、前記開口部の面内方向の外側に向かって、該面内方向に略沿って延びる第2壁部が接続されており、前記補強部は、板材で構成され、更に前記補強部は、前記第1壁部に沿って延びかつ該第1壁部に固定された第1固定部と、該第1固定部から前記第1壁部に対して車幅方向外側に突出した後に前記第2壁部に向かうように車幅方向内側に折り返される、前記第2壁部と協働して閉断面を形成する断面略U字状の突出部と、該突出部における前記第1固定部とは反対側の端部に接続され、前記第2壁部に固定される第2固定部とを有し、前記閉断面は、前記第1壁部の車幅方向外側の端部よりも車幅方向外側に位置する、という構成とした。
前記の構成により、車両側突時において、開口部を閉じた状態にあるサイドドアは車室内側に移動して、開口部形成車体骨格部材と当接(接触)する。このとき、該サイドドアのドアパネル部は、衝突荷重に加えて、開口部形成車体骨格部材からの反発荷重を受ける。補強部は、車幅方向から見て開口部形成車体骨格部材と重複するように設けられているため、ドアパネル部は、開口部形成車体骨格部材からの反発荷重に対する剛性が高くなっている。このため、補強部により、ドアパネル部の外周部の変形が抑制される。これにより、ドアパネル部は、衝突荷重と開口部形成車体骨格部材からの反発荷重とを受けたとしても、ドアパネル部の外周部が、開口部形成車体骨格部材の直ぐ開口部側を車室内側に擦り抜けることなく、開口部形成車体骨格部材と接触したままになる(結合した状態に近い状態にあるとも言える)。この結果、車両側突時における衝突荷重が、サイドドアから開口部形成車体骨格部材に、ドアパネル部の外周部で分散して伝達される。
ここで、ドアパネル部が開口部形成車体骨格部材からの反発荷重を受けたときに、特に、車幅方向に延びる第1壁部が座屈変形し易くなる。しかし、補強部が第1壁部を補強することで、第1壁部の座屈変形を抑制することができる。
一方、このような補強部は、例えば板材で構成することができる。そして、このような補強部を設けることで、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させるために、従来から設けられているインパクトバーの板厚を大きくしたり、インパクトバーを閉断面状のフレームに変更したりする必要はない。また、インパクトバーの数を増やす必要がなく、新たにフレームを設ける必要もない。この結果、ドアパネル部の重量の増大、延いては車両の重量の増大を抑制することができる。
したがって、車両の軽量化を図ることができるとともに、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させることができるようになる。
また、このことにより、補強部が、たとえ板厚が薄い板材で構成されていても、開口部形成車体骨格部材からの反発荷重に対して第1壁部の座屈変形を効果的に抑制することができる。
前記一実施形態において、前記突出部は、該突出部におけるU字幅方向の両側の部分に、車幅方向外側にいくほどU字幅を小さくする傾斜部を有している、ことが好ましい。
これにより、開口部形成車体骨格部材からの反発荷重に対して第1壁部の座屈変形をより一層効果的に抑制することができる。
本発明の他の態様では、車両の側部に乗降用の開口部を形成する開口部形成車体骨格部材と、該開口部を開閉可能に閉じたサイドドアとを備える、車両の車体構造を対象として、前記サイドドアは、前記開口部を覆いかつ車幅方向から見て外周部が前記開口部形成車体骨格部材と重複するドアパネル部と、該ドアパネル部の外周部に、車幅方向から見て前記開口部形成車体骨格部材と重複するように設けられ、該サイドドアに車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して該外周部を補強する補強部とを有し、前記ドアパネル部の外周部には、車幅方向かつ該外周部の周方向に延びる第1壁部が設けられており、前記補強部は、前記衝突荷重に対して前記第1壁部を補強するように構成されており、前記ドアパネル部の外周部における前記第1壁部の車幅方向外側の端部には、前記開口部の面内方向に略沿って延びる第2壁部が接続されており、前記補強部は、板材で構成され、更に前記補強部は、前記第1壁部に沿って延びかつ該第1壁部に固定された第1固定部と、該第1固定部から前記第1壁部に対して車幅方向外側に突出した後に前記第2壁部に向かうように車幅方向内側に折り返される、断面略U字状の突出部と、該突出部における前記第1固定部とは反対側の端部に接続され、前記第2壁部に固定される第2固定部とを有し、前記突出部は、該突出部におけるU字幅方向の両側の部分に、車幅方向外側にいくほどU字幅を小さくする傾斜部を有し、前記突出部における前記傾斜部よりも車幅方向外側の部分である外側部のU字幅が、車幅方向において略一定であり、前記外側部の車幅方向の長さが、前記第1固定部の車幅方向の長さと、前記突出部においてU字幅方向の該第1固定部に接続される側の部分であって前記外側部よりも車幅方向内側の部分の車幅方向の長さとの合計よりも短い、ことが好ましい。
このことで、開口部形成車体骨格部材からの反発荷重に対して第1壁部の座屈変形をより一層効果的に抑制することができる。
以上説明したように、本発明の車両の車体構造によると、車両側突時において、サイドドアのドアパネル部の外周部の変形(特に第1壁部の座屈変形)が抑制されることで、ドアパネル部の外周部と開口部形成車体骨格部材との接触状態が維持される。これにより、車両側突時における衝突荷重がサイドドアの外周部から開口部形成車体骨格部材に分散伝達されるようになる。また、補強部を、例えば板材で構成することができ、ドアパネル部の重量の増大を抑制することができる。したがって、サイドドアの軽量化を図ることができるとともに、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させることができるようになる。
本発明の実施形態に係る車体構造が適用された車両の左側側部を示す側面図であって、フロントサイドドア周辺を示す。 前記車両の左側側部における開口部形成車体骨格部材を示す側面図である。 フロントサイドドアのアウタパネルを除いた状態を車両左側から見た側面図であって、ベルトラインよりも下側を示す。 図3のIV-IV線に沿って切断した断面図である。 図3のV-V線に沿って切断した断面図である。 図3のVI-VI線に沿って切断した断面図である。 図1のVII-VII線に沿って切断した断面図である。 図3のVIII-VIII線に沿って切断した断面図である。 フロントサイドドアのドアパネル部(ドアインナパネル)の外周部において、サイドシル及びセンターピラー同士の接続部分に対応する角部を示す、車両前側かつ上側かつ車幅方向外側から見た斜視図である。 車両側突の一例において、衝突体がフロントサイドドアに当接した状態を示す、フロントサイドドアの上下方向略中央で切断した断面図である。 図10の状態から、衝突体が車室内側に向かって侵入した状態を示す図10相当図である。 図11のXII-XII線に沿って切断した断面図である。 図11の状態から、衝突体が車室内側に向かって更に侵入した状態を示す図10相当図である。 図13のXIV-XIV線に沿って切断した断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の説明では、車両1についての前、後、左、右、上及び下を、それぞれ単に前、後、左、右、上及び下という。
図1は、本発明の実施形態に係る車体構造を適用した車両1の左側側部を示す。車両1は4ドアタイプの乗用車である。本実施形態において、車両1の車体構造は左右対称に構成されているため、以下の説明では、車両1の左側の車体構造についてのみ詳細に説明し、右側の車体構造については詳細な説明を省略する。また、以下の左側の車体構造の説明では、車幅方向内側を単に右側、車幅方向外側を単に左側ということがある。
車両1は、図1及び図2に示すように、左側側部において、乗員が乗降する乗降用の前側及び後側開口部3,4を形成する開口部形成車体骨格部材2(以下、車体骨格部材2という)を有する。前側開口部3には、該前側開口部3を開閉可能に閉じたフロントサイドドア5が配置されている一方、後側開口部4には、該後側開口部4を開閉可能に閉じたリアサイドドア6が配置されている。
車体骨格部材2は、図2に示すように、車両1の下側部分に配置されかつ前後方向に延びるサイドシル10と、サイドシル10の前側端部から上側に向かって延びるヒンジピラー20と、ヒンジピラー20の上側端部から後側かつ上側に傾斜して延びるフロントピラー30と、フロントピラー30の後側端部から該フロントピラー30に連続して後側に延びるルーフサイドレール31とを有する。また、車体骨格部材2は、サイドシル10の前後方向の中間部分とルーフサイドレール31の前後方向の中間部分とを連結するように上下方向に延びるセンターピラー40を更に有する。前側開口部3は、サイドシル10、ヒンジピラー20、フロントピラー30、ルーフサイドレール31、及びセンターピラー40により画定されている。
また、車体骨格部材2は、サイドシル10の後側端部から上側かつ後側にアーチ状に延びかつホイールハウスの一部を形成するホイールアーチ50と、ホイールアーチ50とルーフサイドレール31とを上下に連結するように延びるクォータピラー51とを更に有する。後側開口部4は、サイドシル10、ルーフサイドレール31、センターピラー40、ホイールアーチ50、及びクォータピラー51により画定されている。
サイドシル10は、図4に示すように、相対的に車幅方向内側(ここでは右側)に位置しかつ断面ハット状をなすサイドシルインナパネル11と、相対的に車幅方向外側(ここでは左側)に位置しかつ断面ハット状をなすサイドシルアウタパネル12とを有する。サイドシルインナパネル11は左側に開口する一方、サイドシルアウタパネル12は右側に開口している。サイドシルインナパネル11及びサイドシルアウタパネル12は、上側端部及び下側端部のそれぞれに、上下方向及び前後方向に延びるサイドシルフランジ13を有する。各サイドシルフランジ13は互いに車幅方向に重ね合わされて溶接されている。これにより、サイドシルインナパネル11とサイドシルアウタパネル12とによって閉断面が構成されている。
サイドシルアウタパネル12は、図4に示すように、上側のサイドシルフランジ13の下側端部から左側に向かって延びるサイドシル上壁部12aと、サイドシル上壁部12aと上下方向に対向して延びるサイドシル下壁部12bと、サイドシル上壁部12aの左側端部とサイドシル下壁部12bの左側端部とを上下方向に連結するサイドシル側壁部12cとを有する。
サイドシル10の内部には、第1のサイドシルレイン14と第2のサイドシルレイン15とが設けられている。第1のサイドシルレイン14は、右側に開口する断面ハット状をなしていて、サイドシルアウタパネル12に沿うように配置されている。第2のサイドシルレイン15は平板状をなしている。第1及び第2のサイドシルレイン14,15の上下方向の各端部は、各サイドシルフランジ13とそれぞれ車幅方向に重ね合わされて、該各サイドシルフランジ13と一緒に溶接されている。
図4に示すように、サイドシルインナパネル11の下側部分には、前後方向及び車幅方向に広がるフロアパネル16の左側端部が接合されている。また、サイドシルインナパネル11の上側部分には、車幅方向に延びる第1のフロアクロスメンバ17の左側端部が接合されている。フロアパネル16の下面には、前後方向に延びるフロアサイドレール18が接合されている。第1のフロアクロスメンバ17は、車幅方向に延びる車幅方向延設車体骨格部材である。
ヒンジピラー20は、フロントサイドドア5を開閉可能に支持するための2つのフロントドアヒンジ21を有する(図2参照)。2つのフロントドアヒンジ21は、互いに上下に離間して配置されている。
ヒンジピラー20は、図5に示すように、相対的に車幅方向内側(ここでは右側)に位置しかつ断面ハット状をなすヒンジピラーインナパネル22と、相対的に車幅方向外側(ここでは左側)に位置しかつ断面ハット状をなすヒンジピラーアウタパネル23とを有する。ヒンジピラーインナパネル22は左側に開口する一方、ヒンジピラーアウタパネル23は右側に開口している。ヒンジピラーインナパネル22及びヒンジピラーアウタパネル23は、前側端部及び後側端部のそれぞれに、上下方向及び前後方向に延びるヒンジピラーフランジ24を有する。各ヒンジピラーフランジ24は互いに車幅方向に重ね合わされて溶接されている。これにより、ヒンジピラーインナパネル22とヒンジピラーアウタパネル23とによって閉断面が構成されている。
ヒンジピラーアウタパネル23は、図5に示すように、前側のヒンジピラーフランジ24の後側端部から左側に向かって延びるヒンジピラー前壁部23aと、ヒンジピラー前壁部23aと前後方向に対向して延びるヒンジピラー後壁部23bと、ヒンジピラー前壁部23aの左側端部とヒンジピラー後壁部23bの左側端部とを前後方向に連結するヒンジピラー側壁部23cとを有する。
ヒンジピラー20の内部にはヒンジピラーレイン25が設けられている。ヒンジピラーレイン25は、右側に開口する断面ハット状をなしていて、ヒンジピラーアウタパネル23に沿うように配置されている。ヒンジピラーレイン25の前後方向の各端部は、各ヒンジピラーフランジ24とそれぞれ車幅方向に重ね合わされて、該各ヒンジピラーフランジ24と一緒に溶接されている。
図5に示すように、ヒンジピラーインナパネル22には、その上部において、車幅方向に延びるインストルメントパネルメンバ26の左側端部が接合されている。インストルメントパネルメンバ26は、グローブボックスを上下方向に回動可能に支持するヒンジ26a等を有する。ヒンジピラーインナパネル22の前側端部には、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネル27が接合されている。インストルメントパネルメンバ26は、車幅方向延設骨格部材である。
図2に示すように、センターピラー40は、リアサイドドア6を開閉可能に支持するための2つのリアドアヒンジ41を有する。2つのリアドアヒンジ41は、互いに上下に離間して配置されている。センターピラー40は、前側の部分でかつ上側のリアドアヒンジ41のやや下側の部分に、フロントサイドドア5を閉じ状態でロックするためのストライカ42を有する。
センターピラー40は、図6に示すように、相対的に車幅方向内側(ここでは右側)に位置しかつ断面ハット状をなすセンターピラーインナパネル43と、相対的に車幅方向外側(ここでは左側)に位置しかつ断面ハット状をなすセンターピラーアウタパネル44とを有する。センターピラーインナパネル43は左側に開口する一方、センターピラーアウタパネル44は右側に開口している。センターピラーインナパネル43及びセンターピラーアウタパネル44は、前側端部及び後側端部のそれぞれに、上下方向及び前後方向に延びるセンターピラーフランジ45を有する。各センターピラーフランジ45は互いに車幅方向に重ね合わされて溶接されている。これにより、センターピラーインナパネル43とセンターピラーアウタパネル44とによって閉断面が構成されている。
センターピラーアウタパネル44は、図6に示すように、前側のセンターピラーフランジ45の後側端部から左側に向かって延びるセンターピラー前壁部44aと、センターピラー前壁部44aと前後方向に対向して延びるセンターピラー後壁部44bと、センターピラー前壁部44aの左側端部とセンターピラー後壁部44bの左側端部とを前後方向に連結するセンターピラー側壁部44cとを有する。
センターピラー40の内部にはセンターピラーレイン46が設けられている。センターピラーレイン46は、右側に開口する断面ハット状をなしていて、センターピラーアウタパネル44に沿うように配置されている。センターピラーレイン46の前後方向の各端部は、各センターピラーフランジ45とそれぞれ車幅方向に重ね合わされて、該各センターピラーフランジ45と一緒に溶接されている。
図2に示すように、センターピラー40の下側端部は、前後方向において、車幅方向に延びる第2のフロアクロスメンバ47と略同じ位置に位置している。第2のフロアクロスメンバ47は、車幅方向延設車体骨格部材である。
ルーフサイドレール31は、図7に示すように、相対的に車幅方向内側(ここでは右側)に位置するルーフサイドインナパネル32と、相対的に車幅方向外側(ここでは左側)に位置しかつ断面C字状をなすルーフサイドアウタパネル33とを有する。ルーフサイドアウタパネル33は右側に開口している。ルーフサイドアウタパネル33は、下側端部に、上下方向及び前後方向に延びるルーフサイドフランジ34を有する。ルーフサイドフランジ34は、ルーフサイドインナパネル32の下側端部と車幅方向に重ね合わされて溶接されている。また、ルーフサイドアウタパネル33の上側端部は、ルーフサイドインナパネル32の上側端部と車幅方向に重ね合わされて溶接されている。これにより、ルーフサイドインナパネル32とルーフサイドアウタパネル33とによって閉断面が構成されている。
ルーフサイドレール31の内部にはルーフサイドレイン35が設けられている。ルーフサイドレイン35は、右側に開口する断面ハット状をなしていて、ルーフサイドアウタパネル33に沿うように配置されている。ルーフサイドレイン35の下側端部は、ルーフサイドインナパネル32の下側端部及びルーフサイドアウタパネル33のルーフサイドフランジ34と車幅方向に重ね合わされて溶接されている。一方で、ルーフサイドレイン35の上側端部は、ルーフサイドインナパネル32の上側端部及びルーフサイドアウタパネル33の上側端部と車幅方向に重ね合わされて溶接されている。
図7に示すように、ルーフサイドレール31の右側には、車幅方向に延びるルーフクロスメンバ36が設けられている。ルーフクロスメンバ36の左側端部は、ルーフサイドレール31に接合されている。ルーフクロスメンバ36は、車幅方向延設骨格部材である。
尚、フロントピラー30の断面の構成は、フロントピラー30と連続するルーフサイドレール31の断面の構成と同様である。
次に、サイドドアの構成について、フロントサイドドア5を例に説明する。以下の説明では、フロントサイドドア5は、前側開口部3を閉じた状態にあるとする。尚、リアサイドドア6については詳細な説明を省略するが、リアサイドドア6は、フロントサイドドア5に対して、後述のドアパネル部60の形状や後述の補強部の配置及び形状が異なるだけで、基本的にフロントサイドドア5と類似の構成となっている。
フロントサイドドア5は、図4~図8に示すように、相対的に車幅方向内側(ここでは右側)に位置するドアインナパネル61と、ドアインナパネル61に対して車幅方向外側(ここでは左側)に位置するドアアウタパネル62とを有するドアパネル部60を備える。ドアインナパネル61とドアアウタパネル62とは、閉断面を構成するように互いに溶接されている。図示は省略しているが、ドアインナパネル61におけるドアアウタパネル62とは反対側の面には、ドアトリムが取り付けられる。ドアパネル部60(ドアインナパネル61及びドアアウタパネル62)は前側開口部3を覆い、車幅方向から見て、その前側開口部3を覆うドアパネル部60の外周部は車体骨格部材2と重複している。
ドアインナパネル61は、1枚の鋼板を加工して形成されている。ドアインナパネル61は、図3に示すように、ドアインナパネル61の外周部が前側開口部3の周縁(車体骨格部材2)に沿うように形成されている。ドアインナパネル61は、ドアインナパネル61の外周部に、ヒンジピラー20に沿って上下方向に延びるインナ前部63と、センターピラー40の下部に沿って上下方向に延びるインナ後部64と、インナ前部63の下側端部とインナ後部64の下側端部とを連結するように、サイドシル10に沿って延びるインナ下部65とを有する。また、ドアインナパネル61は、インナ前部63の上側端部とインナ後部64の上側端部とを連結するように、前後方向に真っ直ぐに延びるベルトライン部66を更に有する。また、ドアインナパネル61は、ドアインナパネル61の外周部(上部)に、ウィンドウガラスによって閉じられるウィンドウ開口部をベルトライン部66と共に形成するウィンドウフレーム部67を更に有する。
車幅方向から見たときにおいて、インナ前部63はヒンジピラー20と重複し、インナ後部64はセンターピラー40と重複し、インナ下部65はサイドシル10と重複し、ウィンドウフレーム部67はフロントピラー30及びルーフサイドレール31と重複している。
ドアインナパネル61において、インナ後部64とインナ下部65との間の角部(ドアインナパネル61の外周部の角部であってサイドシル10及びセンターピラー40同士の接続部分に対応する角部)の内側の部分には、車幅方向から見て、インナ後部64からインナ下部65に向かって滑らかに湾曲した形状をなす湾曲壁部68が設けられている(図3及び図9参照)。すなわち、湾曲壁部68は、車幅方向から見て、下側に向かって前側に曲がるカーブ形状をなしている。湾曲壁部68は、車幅方向から見て、インナ後部64とインナ下部65との間の角部の外側に凸となるように湾曲していることになる。湾曲壁部68は、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びている。
インナ前部63は、図5に示すように、ドアインナパネル61の面内方向の外側(ここでは相対的に前側)に位置する前側外壁部63aと、前側外壁部63aよりもドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは相対的に後側)に位置する前側内壁部63bと、前側外壁部63aと前側内壁部63bとを車幅方向に連結する前側連結壁部63cとを有する。尚、ドアインナパネル61の面内方向(ドアパネル部60の面内方向)は、前側開口部3の面内方向と一致する。
前側外壁部63aは、前後方向及び上下方向に広がる部分(前側開口部3の面内方向に略沿って延びる)と、当該部分の前側端部に連続して車幅方向及び上下方向に広がる(延びる)部分とを有する。前側内壁部63bは、前後方向及び上下方向に広がっている。前側連結壁部63cは、前側外壁部63aの後側端部と前側内壁部63bの前側端部とを連結するように、車幅方向及び上下方向に広がっている(車幅方向及びドアインナパネル61の外周部の周方向に延びている)。前側連結壁部63cは、前側外壁部63aとの間に稜線を形成している。前側外壁部63aは、車幅方向から見て、ヒンジピラー20の後側のヒンジピラーフランジ24及びヒンジピラー側壁部23cと重複するように上下方向に延びている。前側内壁部63bは、車幅方向から見て、ヒンジピラー20の後側のヒンジピラーフランジ24と重複するように上下方向に延びている。前側連結壁部63cは、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びる第1壁部に相当し、前側外壁部63aにおける前後方向及び上下方向に広がる部分は、該第1壁部の車幅方向外側の端部に接続された、前側開口部3の面内方向に略沿って延びる第2壁部に相当する。
インナ後部64は、図6に示すように、ドアインナパネル61の面内方向の外側(ここでは相対的に後側)に位置する後側外壁部64aと、後側外壁部64aよりもドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは相対的に前側)に位置する後側内壁部64bと、後側外壁部64aと後側内壁部64bとを車幅方向に連結する後側連結壁部64cとを有する。
後側外壁部64aは、前後方向及び上下方向に広がる部分(前側開口部3の面内方向に略沿って延びる)と、当該部分の後側端部に連続して車幅方向及び上下方向に広がる(延びる)部分とを有する。後側内壁部64bは、前後方向及び上下方向に広がっている。後側連結壁部64cは、後側外壁部64aの前側端部と後側内壁部64bの後側端部とを連結するように、車幅方向及び上下方向に広がっている(車幅方向及びドアインナパネル61の外周部の周方向に延びている)。後側連結壁部64cは、後側外壁部64aとの間に稜線を形成している。後側外壁部64aは、車幅方向から見て、センターピラー40の前側のセンターピラーフランジ45及びセンターピラー側壁部44cと重複するように上下方向に延びている。後側内壁部64bは、車幅方向から見て、センターピラー40の前側のセンターピラーフランジ45と重複するように上下方向に延びている。後側連結壁部64cは、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びる第1壁部に相当し、後側外壁部64aにおける前後方向及び上下方向に広がる部分は、該第1壁部の車幅方向外側の端部に接続された、前側開口部3の面内方向に略沿って延びる第2壁部に相当する。
インナ後部64におけるストライカ42に対応する部分には、該ストライカ42をドア内部(ドアインナパネル61とドアアウタパネル62との間の空間)に露出させるための開口部が設けられている。図示は省略しているが、インナ後部64における該開口部の位置には、ラッチ装置が設けられている。該ラッチ装置は、ドアハンドル5a(図1参照)を操作することで、ストライカ42との係合状態を操作できるようになっている。
インナ下部65は、図4に示すように、ドアインナパネル61の面内方向の外側(ここでは相対的に下側)に位置する下側外壁部65aと、下側外壁部65aよりもドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは相対的に上側)に位置する下側内壁部65bと、下側外壁部65aと下側内壁部65bとを車幅方向に連結する下側連結壁部65cとを有する。
下側外壁部65a及び下側内壁部65bは、前後方向及び上下方向に広がっている(前側開口部3の面内方向に略沿って延びている)。下側連結壁部65cは、下側外壁部65aの上側端部と下側内壁部65bの下側端部とを連結するように、車幅方向及び前後方向に広がっている(車幅方向及びドアインナパネル61の外周部の周方向に延びている)。下側連結壁部65cは、下側外壁部65aとの間に稜線を形成している。下側外壁部65aは、車幅方向から見て、サイドシル10の上側のサイドシルフランジ13及びサイドシル側壁部12cと重複するように前後方向に延びている。下側内壁部65bは、車幅方向から見て、サイドシル10の上側のサイドシルフランジ13と重複するように前後方向に延びている。下側連結壁部65cは、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びる第1壁部に相当し、下側外壁部65aは、該第1壁部の車幅方向外側の端部に接続された、前側開口部3の面内方向に略沿って延びる第2壁部に相当する。
後側連結壁部64cと下側連結壁部65cとが湾曲壁部68によって滑らかに接続されており、この湾曲壁部68も、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びる第1壁部に相当する。
ウィンドウフレーム部67は、図7に示すように、ドアインナパネル61の面内方向の外側(ここでは相対的に上側)に位置する上側外壁部67aと、上側外壁部67aよりもドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは相対的に下側)に位置する上側内壁部67bと、上側外壁部67aと上側内壁部67bとを上下方向及び車幅方向に連結する上側連結壁部67cとを有する。上側外壁部67aは、前後方向及び車幅方向に広がっていて、右側に向かって下側に傾斜している。上側内壁部67bは、前後方向及び上下方向に広がっている。上側連結壁部67cは、上側外壁部67aの右側端部と上側内壁部67bの上側端部とを連結するように、上側外壁部67aの右側端部から下側に向かって左側に湾曲している。上側外壁部67a及び上側連結壁部67cは、車幅方向から見て、ルーフサイドフランジ34と重複している。上側外壁部67a及び上側連結壁部67cの一部は、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びる第1壁部に相当する。
図3に示すように、ドアインナパネル61には、板材で構成された第1のインパクトバー81及び第2のインパクトバー82が取り付けられている。第1のインパクトバー81は、インナ前部63の上側端部とインナ後部64の下側端部とを連結するように、後側に向かって下側に傾斜して延びている。第2のインパクトバー82は、ベルトライン部66の前後方向の中間部とインナ後部64の上下方向の中間部とを連結するように、後側に向かって下側に傾斜して延びている。第1のインパクトバー81は、長手方向両側の端部は、それぞれ断面ハット状をなす一方、長手方向の中間部分は、図4及び図6に示すように、断面M字状をなしている。
図3~図8に示すように、ドアインナパネル61の外周部には、フロントサイドドア5に車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して該外周部を補強する複数の補強部が設けられている。具体的には、補強部は、インナ前部63に沿って設けられた前側補強部71と、インナ後部64に沿って設けられた後側補強部72と、インナ下部65に沿って設けられた下側補強部73と、ウィンドウフレーム部67に設けられた上側補強部74とを含む。各補強部71~74は、本実施形態では、板材で構成されている。この板材は、例えば、熱間材料で構成される。
前側補強部71は、図3に示すように、前側外壁部63a、前側内壁部63b、及び前側連結壁部63cに沿って貼り付けられたパッチ材である。つまり、前側補強部71は、前側外壁部63aと前側連結壁部63cとの間の稜線を跨ぐように取り付けられていて、前記衝突荷重に対して、インナ前部63(特に前側連結壁部63c)を補強する。
前側補強部71は、図5に示すように、車幅方向から見て、ヒンジピラー20のヒンジピラー側壁部23cと重複するように設けられている。また、前側補強部71は、ドアインナパネル61の外周部におけるインストルメントパネルメンバ26と対応する部分(インナ前部63の上部)を含めてインナ前部63の略全体に亘って設けられている。すなわち、前側補強部71は、車幅方向から見て、インストルメントパネルメンバ26と重複するように、ドアインナパネル61の外周部に設けられている。
前側補強部71は、図3及び図8に示すように、車幅方向から見て、第1のインパクトバー81の上側端部と重複するように設けられている。詳細な図示は省略するが、第1のインパクトバー81のドアインナパネル61に対する接合位置において、前側補強部71は、第1のインパクトバー81とインナ前部63(厳密には前側外壁部63a)との間に重ね合わされた状態で、該インナ前部63に溶接されている。
後側補強部72は、図3、図6及び図9に示すように、後側外壁部64a、後側連結壁部64c、湾曲壁部68、及び、後側外壁部64aと下側外壁部65aとの間の角部に沿って貼り付けられたパッチ材である。つまり、後側補強部72は、後側外壁部64aと後側連結壁部64cとの間の稜線、及び、湾曲壁部68と該角部との間の稜線を跨ぐように取り付けられていて、前記衝突荷重に対して、インナ後部64(特に後側連結壁部64c)、及び、インナ後部64とインナ下部65との間の角部(特に湾曲壁部68)を補強する。
後側補強部72は、図6に示すように、車幅方向から見て、センターピラー40の前側のセンターピラーフランジ45及びセンターピラー側壁部44cと重複するように設けられている。後側補強部72は、ドアインナパネル61の外周部におけるインナ後部64の下側部分、及び、インナ後部64とインナ下部65との間の角部に設けられている。後側補強部72における該角部に位置する部分(後側補強部72の前側下部)は、ドアインナパネル61の外周部における第2のフロアクロスメンバ47と対応する部分に設けられている。すなわち、後側補強部72の前側下部は、前後方向において、第2のフロアクロスメンバ47と略同じ位置に位置している。
後側補強部72は、図3及び図8に示すように、車幅方向から見て、第1のインパクトバー81の下側端部と重複するように設けられている。第1のインパクトバー81の下側端部は、インナ後部64とインナ下部65との間の角部(ドアインナパネル61の外周部の角部であってサイドシル10及びセンターピラー40同士の接続部分に対応する角部)に固定されている。図示は省略しているが、第1のインパクトバー81のドアインナパネル61に対する接合位置において、後側補強部72は、第1のインパクトバー81とインナ後部64(厳密には後側外壁部64a)との間に重ね合わされた状態で、該インナ後部64に溶接されている。
図9に示すように、後側補強部72は、該後側補強部72におけるインナ後部64とインナ下部65との間の角部の内側の部分に、車幅方向から見て、該角部の外側に凸となる湾曲形状をなす湾曲部72aを有する。この湾曲部72aが、湾曲壁部68に沿って延びかつ該湾曲壁部68に固定されている。すなわち、湾曲部72aも、湾曲壁部68と同様に、車幅方向かつドアインナパネル61の外周部の周方向に延びている。湾曲部72aは、後側補強部72において後側連結壁部64cに貼付固定された部分に繋がる。
下側補強部73は、図4に示すように、右側に開口する断面U字状をなしていて、インナ下部65と協働して閉断面を形成している。具体的には、下側補強部73は、下側外壁部65aと下側連結壁部65cとの間の稜線を跨いで閉断面が形成されるように、下側外壁部65a及び下側連結壁部65cにそれぞれ接合されている。これにより、下側補強部73は、前記衝突荷重に対して、インナ下部65(特に下側連結壁部65c)を補強する。
より詳細には、下側補強部73は、下側連結壁部65cに沿って延びかつ該下側連結壁部65cに固定された第1固定部73aと、該第1固定部73aから下側連結壁部65cに対して車幅方向外側に突出した後に下側外壁部65aに向かうように車幅方向内側に折り返される、断面(第1壁部が延びる方向(ここでは、前後方向)に垂直な平面で切断した断面)略U字状の突出部73bと、該突出部73bにおける1固定部73aとは反対側の端部に接続され、下側外壁部65aに固定される第2固定部73cとを有している。
突出部73bは、該突出部73bにおけるU字幅方向(ここでは上下方向)の両側の部分に、車幅方向外側にいくほどU字幅を小さくする傾斜部73dを有している。すなわち、上側の傾斜部73dは、車幅方向外側に向かって下側に傾斜する一方、下側の傾斜部73dは、車幅方向外側に向かって上側に傾斜している。
突出部における傾斜部73dよりも車幅方向外側の部分である外側部73eのU字幅は、車幅方向において略一定である。つまり、外側部73eにおけるU字幅方向の両側の部分が水平方向に延びている。外側部73eにおけるU字幅方向の両側の部分の車幅方向の長さ(外側部73eの車幅方向の長さL1)は同じである。
下側連結壁部65cを補強する観点から、上側の傾斜部73dの、第1固定部73aに対する鋭角側の傾斜角θは、30°以上であることが好ましい。下側の傾斜部73dの水平に対する傾斜角は、上側の傾斜部73dの水平に対する傾斜角と略同じにされているが、異なっていてもよい。
また、下側連結壁部65cを補強する観点から、外側部73eの車幅方向の長さL1は、第1固定部73aの車幅方向の長さと、突出部73bにおいてU字幅方向の該第1固定部73aに接続される側の部分(上側部分)であって外側部73eよりも車幅方向内側の部分の車幅方向の長さとの合計長さL2よりも短いことが好ましい。外側部73eの車幅方向の長さL1は、前記合計長さL2の略1/3((L1+L2)の略1/4)であることが最も好ましい。尚、下側補強部73の形状は、前述の形状に限るものではない。
下側補強部73は、車幅方向から見て、サイドシル10の上側のサイドシルフランジ13及びサイドシル側壁部12cと重複するように設けられている。また、下側補強部73は、ドアインナパネル61の外周部における第1のフロアクロスメンバ17と対応する部分(インナ下部65の前後方向中間部)を含めてインナ下部65の略全体(後端近傍を除く)に設けられている。すなわち、下側補強部73は、車幅方向から見て、第1のフロアクロスメンバ17と重複するように、ドアインナパネル61の外周部に設けられている。
上側補強部74は、図7に示すように、ウィンドウフレーム部67における上側連結壁部67cの左側の面に沿って貼り付けられたパッチ材であって、前記衝突荷重に対して、ウィンドウフレーム部67(特に上側外壁部67a及び上側連結壁部67c)を補強する。上側補強部74は、車幅方向から見て、ルーフサイドアウタパネル33のルーフサイドフランジ34と重複するように設けられている。また、上側補強部74は、ドアインナパネル61の外周部におけるルーフクロスメンバ36と対応する部分を含む部分に設けられている。すなわち、上側補強部74は、該上側補強部74の少なくとも一部が、前後方向において、ルーフクロスメンバ36と略同じ位置に位置するように、ドアインナパネル61の外周部に設けられている。
ドアアウタパネル62も、ドアインナパネル61と同様に、1枚の鋼板を加工して形成されている。ドアアウタパネル62は、図1に示すように、車幅方向外側から見たときのフロントサイドドア5の外形を画定させている。
尚、リアサイドドア6も、フロンドサイドドア5と同様に、後側開口部4を覆いかつ車幅方向から見て外周部が車体骨格部材2(サイドシル10、ルーフサイドレール31、センターピラー40、ホイールアーチ50、及びクォータピラー51)と重複するドアパネル部と、該ドアパネル部の外周部(例えばドアインナパネルの外周部)に、リアサイドドア6に車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して該外周部を補強する複数の補強部とを有する。これら複数の補強部は、リアサイドドア6のドアパネル部の外周部において、車幅方向から見て、センターピラー40と重複する部分、ホイールアーチ50と重複する部分、サイドシル10と重複する部分、及びルーフサイドレール31と重複する部分にそれぞれ設けられている。
また、リアサイドドア6のドアパネル部の外周部(該外周部において、車幅方向から見て、センターピラー40と重複する部分、ホイールアーチ50と重複する部分、サイドシル10と重複する部分、及びルーフサイドレール31と重複する部分)にも、フロンドサイドドア5と同様に、車幅方向かつ該周方向に延びる第1壁部が設けられている。そして、リアサイドドア6の外周部において、車幅方向から見て、センターピラー40と重複する部分、ホイールアーチ50と重複する部分、サイドシル10と重複する部分、及びルーフサイドレール31と重複する部分にそれぞれ設けられた補強部が、前記衝突荷重に対して前記第1壁部を補強するように構成される。また、これらの補強部は、ドアパネル部60の外周部における車幅方向延設車体骨格部材と対応する部分を含む部分に設けられることが好ましい。尚、前記第1壁部は、リアサイドドア6のドアパネル部の外周部の全周又は一部(特に、下部が好ましい)に設けられていればよく、この第1壁部を補強するように補強部が設けられればよい(フロントサイドドア5においても同様)。
ここで、車両1の車体構造には、車両1の側突時(以下、車両側突時という)において、センターピラー40の車室内への侵入を出来る限り抑制することが求められる。本実施形態のように、第1及び第2のインパクトバー81,82を設けていれば、各インパクトバー81,82によって、車両側突時における衝突荷重をある程度吸収することができる。しかし、車体骨格部材2は、インパクトバー81,82から伝達される荷重を点で受けることになるため、衝突荷重の車体骨格部材2への伝達効率が低いおそれがある。
従来のサイドドアのように、ドアインナパネル61とドアアウタパネル62との間にドア用の骨格材(例えば閉断面状部材)を配置すれば、荷重の伝達効率が向上する可能性がある。しかし、近年では、燃費向上等の観点から車両1の軽量化が求められているため、ドア用の骨格材は配置しないことが望ましい。
そこで、本実施形態では、前述のように、ドアインナパネル61の外周部に補強部71~74を設けて、車両側突時におけるドアインナパネル61の座屈変形を抑制することで、車両側突時における衝突荷重を効率的に車体骨格部材2に伝達できるようにしている。
以下、図10~図14に示す車両側突の一例を参照しながら、当該車両側突時におけるドアパネル部60の変形について説明する。尚、図10~図14は、車両1の左側部分に衝突体Aが衝突した場合を示している。また、図10~図14では、フロントサイドドア5のドアパネル部60の変形の様子を示し、リアサイドドア6については省略している。
図10に示すように、衝突体A(例えば他の車両)がセンターピラー40に向かって進行してきて、車両1の左側部分に衝突したとする。このとき、インナ後部64は、センターピラー40と衝突体Aとで挟まれた状態になる。
図10の状態から、図11に示すように衝突体Aが侵入すると、フロントサイドドア5に車室内側(ここでは右側)に向かう衝突荷重が入力される。このとき、フロントサイドドア5は、右側に移動するとともに、後側ほど右側に位置するように変形する。これにより、図11に示すように、インナ前部63とヒンジピラー20の後側のヒンジピラーフランジ24とが当接(接触)するとともに、インナ後部64とセンターピラー40の前側のセンターピラーフランジ45とが当接(接触)する。このとき、インナ前部63は、ヒンジピラー20に衝突荷重を伝達するとともに、該ヒンジピラー20から反発荷重を受ける。また、衝突体Aの侵入により、インナ前部63は、ドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは後側)に向かう力を受ける。一方で、インナ後部64は、センターピラー40に衝突荷重を伝達するとともに、該センターピラー40から反発荷重を受ける。
また、図12に示すように、インナ下部65は、サイドシル10の上側のサイドシルフランジ13及びサイドシル側壁部12cと当接(接触)する。これにより、インナ下部65は、サイドシル10に衝突荷重を伝達するとともに、該サイドシル10から反発荷重を受ける。また、衝突体Aの侵入により、インナ下部65は、ドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは上側)に向かう力を受ける。
また、図示は省略しているが、ウィンドウフレーム部67は、ルーフサイドレール31と当接(接触)する。これにより、ウィンドウフレーム部67は、ルーフサイドレール31に衝突荷重を伝達するとともに、ルーフサイドレール31から反発荷重を受ける。また、衝突体Aの侵入により、ウィンドウフレーム部67は、ドアインナパネル61の面内方向の内側(ここでは下側)に向かう力を受ける。
そして、図13に示すように、図11の状態から衝突体Aが右側に更に侵入してきたとする。このとき、インナ前部63は、前側補強部71により変形が抑制される。特に、前側補強部71により、前側外壁部63aが、前側連結壁部63cとの稜線を支点にドアインナパネル61の面内方向の内側へ回転する変形、及び、前側連結壁部63cが該面内方向の内側に折れる座屈変形が抑制される。これにより、インナ前部63は、ヒンジピラー20の直ぐ後側を車室内側に擦り抜けることなく、ヒンジピラー20との接触状態を維持したままになる(結合した状態に近い状態にあるとも言える)。一方で、この車両側突の例では、インナ後部64については、衝突体Aとセンターピラー40との間で挟まれているため、インナ後部64とセンターピラー40との接触状態が維持される(結合した状態に近い状態にあるとも言える)。この結果、インナ前部63からヒンジピラー20への衝突荷重の伝達を維持できるとともに、インナ後部64からセンターピラー40への衝突荷重の伝達を維持することができる。
前述の如く、前側補強部71は、車幅方向から見て、インストルメントパネルメンバ26と重複しているため、車両側突時における衝突荷重は、ドアインナパネル61(前側補強部71が設けられた部分)からヒンジピラー20を介してインストルメントパネルメンバ26に伝達される。インストルメントパネルメンバ26は、車幅方向に延設された車幅方向延設車体骨格部材であるため、前記衝突荷重を適切に受けることができる。また、前述の如く、後側補強部72の前側下部は、前後方向において、第2のフロアクロスメンバ47と略同じ位置に位置しているため、車両側突時における衝突荷重は、ドアインナパネル61(後側補強部72が設けられた部分)からセンターピラー40及びサイドシル10を介して第2のフロアクロスメンバ47に伝達される。第2のフロアクロスメンバ47は、車幅方向に延設された車幅方向延設車体骨格部材であるため、前記衝突荷重を適切に受けることができる。
また、図14に示すように、インナ下部65は、下側補強部73により、サイドシル10に乗り上げるような変形が抑制される。特に、下側補強部73により、下側外壁部63aが、下側連結壁部65cとの稜線を支点にドアインナパネル61の面内方向の内側へ回転する変形、及び、下側連結壁部65cが該面内方向の内側に折れる座屈変形が抑制される。これにより、インナ下部65は、サイドシル10の直ぐ上側を車室内側に擦り抜けることなく、サイドシル10との接触状態を維持したままになる(結合した状態に近い状態にあるとも言える)。この結果、インナ下部65からサイドシル10への衝突荷重の伝達を維持することができる。
前述の如く、下側補強部73は、車幅方向から見て、第1のフロアクロスメンバ17と重複しているため、車両側突時における衝突荷重は、ドアインナパネル61(下側補強部73が設けられた部分)からサイドシル10を介して第1のフロアクロスメンバ17に伝達される。第1のフロアクロスメンバ17は、車幅方向に延設された車幅方向延設車体骨格部材であるため、前記衝突荷重を適切に受けることができる。
また、図示は省略しているが、ウィンドウフレーム部67は、上側補強部74により、上側外壁部67a及び上側連結壁部67cの座屈変形が抑制される。これにより、ウィンドウフレーム部67は、ルーフサイドレール31の直ぐ下側を擦り抜けることなく、ルーフサイドレール31との接触状態を維持したままになる(結合した状態に近い状態にあるとも言える)。この結果、ウィンドウフレーム部67からルーフサイドレール31への衝突荷重の伝達を維持することができる。
前述の如く、上側補強部74の少なくとも一部は、前後方向において、ドアインナパネル61の外周部(上部)におけるルーフクロスメンバ36と略同じ位置に位置しているため、車両側突時における衝突荷重は、ドアインナパネル61(上側補強部74が設けられた部分)からルーフサイドレール31を介してルーフクロスメンバ36に伝達される。ルーフクロスメンバ36は、車幅方向に延設された車幅方向延設車体骨格部材であるため、前記衝突荷重を適切に受けることができる。
以上のように、車両側突時において、フロントサイドドア5のドアパネル部60の外周部と車体骨格部材2との接触状態を維持することで、車両側突時における衝突荷重が、フロントサイドドア5から車体骨格部材2に、ドアパネル部60の外周部で分散して伝達される。リアサイドドア6においても同様である。これにより、車両側突時における衝突荷重がセンターピラー40に集中しにくくなる。この結果、センターピラー40の車室内への侵入を出来る限り抑制することができる。
したがって、本実施形態では、フロントサイドドア5のドアパネル部60(ドアインナパネル61)の外周部に、車幅方向から見て車体骨格部材2と重複するように設けられた前側補強部71、後側補強部72、下側補強部73、及び上側補強部74によって、フロントサイドドア5に車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して、該外周部における、車幅方向かつ該外周部の周方向に延びる第1壁部(前側連結壁部63c、後側連結壁部64c、下側連結壁部65c、上側外壁部67a、及び上側連結壁部67c)を、補強するようにしたので、フロントサイドドア5のドアパネル部60の外周部の変形(特に第1壁部の座屈変形)が抑制される。これにより、ドアパネル部60の外周部と車体骨格部材2との接触状態が維持される。この結果、車両側突時における衝突荷重が、フロントサイドドア5の外周部から車体骨格部材2に分散伝達されるようになる。したがって、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させることができるようになる。
一方、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させるために、第1のインパクトバー81及び第2のインパクトバー82の板厚を大きくしたり、これらを閉断面状のフレームに変更したりする必要はない。また、インパクトバーの数を増やす必要がなく、新たにフレームを設ける必要もない。この結果、フロントサイドドア5の軽量化を図ることができる。また、リアサイドドア6についても、フロントサイドドア5と同様に軽量化を図ることができる。
よって、車両1の軽量化を図ることができるとともに、車両側突時における衝突荷重の吸収量を増大させることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、前述の実施形態では、補強部71~74はドアインナパネル61に設けられていた。これに限らず、補強部71~74ドアパネル部60としてのドアアウタパネル62の外周部に設けられていてもよい。この場合、ドアインナパネル61に第1壁部、又は、第1壁部及び第2壁部を形成する必要がある。補強部71~74がドアアウタパネル62に設けられた場合も、前記実施形態と同様に、車両側突時にサイドドアが車室内に押し込まれにくくなることで、ドアパネル部60と車体骨格部材2との接触状態が維持される。
また、前述の実施形態では、車両側突時において、ドアインナパネル61と車体骨格部材2との接触状態が維持される場合について説明した。これに限らず、補強部71~74としてキャッチャーピンを設けて、車両側突時にドアパネル部60と車体骨格部材2との係合状態が維持されるような構成であってもよい。
また、前述の実施形態では、下側補強部73のみがドアインナパネル61(インナ下部65)と閉断面を構成していた。これに限らず、前側補強部71、後側補強部72、及び上側補強部74も、下側補強部73と同様に、車体骨格部材2と閉断面を構成するようにしてもよい。この場合、特に前側補強部71及び後側補強部72を、下側補強部73と同様の断面形状(第1固定部73a、傾斜部73dを有する断面略U字状の突出部73b、及び第2固定部73cを有する形状)に形成することが好ましい。また逆に、下側補強部73を、前側補強部71等と同様に、ドアインナパネル61の壁部に沿って貼り付けられるパッチ材で構成してもよい。
また、補強部71~74のうちの一部又は全部を、ドアインナパネル61とは別体の部材で構成しないようにしてもよい。このときは、例えば、ドアインナパネル61における補強部71~74に対応する部分を、ドアインナパネル61における他の部分よりも板厚を厚くすることで、補強部71~74を構成すればよい。
また、前述の実施形態では、補強部は、前側補強部71、後側補強部72、下側補強部73、及び上側補強部74であった。これに限らず、補強部としては、後側補強部72及び下側補強部73のみが設けられていれば、前側補強部71及び上側補強部74は省略してもよい。このときには、後側補強部72を上下方向に出来る限り長く延ばすとともに、下側補強部73を前後方向に出来る限り長く延ばすことが望ましい。或いは、補強部として、前側補強部71及び下側補強部73のみ、又は、前側補強部71、後側補強部72、及び下側補強部73のみが設けられていてもよい。
また、前側補強部71、後側補強部72、下側補強部73、及び上側補強部74のうちの少なくとも2つの補強部同士を一体形成することも可能である。例えば、前側補強部71及び下側補強部73同士、後側補強部72及び下側補強部73同士、又は、前側補強部71、後側補強部72、及び下側補強部73同士を一体形成してもよい。これら一体形成された補強部は、1つの補強部と見做すことができる。
前述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、車両の側部に乗降用の開口部を形成する開口部形成車体骨格部材と、該開口部を開閉可能に閉じたサイドドアとを備える、車両の車体構造に有用である。
1 車両
2 開口部形成車体骨格部材
3 前側開口部
4 後側開口部
5 フロントサイドドア
6 リアサイドドア
10 サイドシル
20 ヒンジピラー
30 フロントピラー
31 ルーフサイドレール
40 センターピラー
60 ドアパネル部
61 ドアインナパネル
62 ドアアウタパネル
63 インナ前部(ドアパネル部の外周部)
63a 前側外壁部(第2壁部)
63c 前側連結壁部(第1壁部)
64 インナ後部(ドアパネル部の外周部)
64a 後側外壁部(第2壁部)
64c 後側連結壁部(第1壁部)
65 インナ下部(ドアパネル部の外周部)
65a 下側外壁部(第2壁部)
65c 下側連結壁部(第1壁部)
67 ウィンドウフレーム部(ドアパネル部の外周部)
67a 上側外壁部(第1壁部)
67c 上側連結壁部(第1壁部)
71 前側補強部
72 後側補強部
73 下側補強部
74 上側補強部
73a 第1固定部
73b 突出部
73c 第2固定部
73d 傾斜部
73e 外側部
74 上側補強部

Claims (3)

  1. 車両の側部に乗降用の開口部を形成する開口部形成車体骨格部材と、該開口部を開閉可能に閉じたサイドドアとを備える、車両の車体構造であって、
    前記サイドドアは、前記開口部を覆いかつ車幅方向から見て外周部が前記開口部形成車体骨格部材と重複するドアパネル部と、該ドアパネル部の外周部に、車幅方向から見て前記開口部形成車体骨格部材と重複するように設けられ、該サイドドアに車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して該外周部を補強する補強部とを有し、
    前記ドアパネル部の外周部には、車幅方向かつ該外周部の周方向に延びる第1壁部が設けられており、
    前記補強部は、前記衝突荷重に対して前記第1壁部を補強するように構成されており、 前記ドアパネル部の外周部における前記第1壁部の車幅方向外側の端部には、該第1壁部の車幅方向外側の端部から、前記開口部の面内方向の外側に向かって、該面内方向に略沿って延びる第2壁部が接続されており、
    前記補強部は、板材で構成され、
    更に前記補強部は、前記第1壁部に沿って延びかつ該第1壁部に固定された第1固定部と、該第1固定部から前記第1壁部に対して車幅方向外側に突出した後に前記第2壁部に向かうように車幅方向内側に折り返される、前記第2壁部と協働して閉断面を形成する断面略U字状の突出部と、該突出部における前記第1固定部とは反対側の端部に接続され、前記第2壁部に固定される第2固定部とを有し、
    前記閉断面は、前記第1壁部の車幅方向外側の端部よりも車幅方向外側にのみ位置することを特徴とする車両の車体構造。
  2. 請求項記載の車両の車体構造において、
    前記突出部は、該突出部におけるU字幅方向の両側の部分に、車幅方向外側にいくほどU字幅を小さくする傾斜部を有していることを特徴とする車両の車体構造。
  3. 車両の側部に乗降用の開口部を形成する開口部形成車体骨格部材と、該開口部を開閉可能に閉じたサイドドアとを備える、車両の車体構造であって、
    前記サイドドアは、前記開口部を覆いかつ車幅方向から見て外周部が前記開口部形成車体骨格部材と重複するドアパネル部と、該ドアパネル部の外周部に、車幅方向から見て前記開口部形成車体骨格部材と重複するように設けられ、該サイドドアに車幅方向外側から入力される衝突荷重に対して該外周部を補強する補強部とを有し、
    前記ドアパネル部の外周部には、車幅方向かつ該外周部の周方向に延びる第1壁部が設けられており、
    前記補強部は、前記衝突荷重に対して前記第1壁部を補強するように構成されており、
    前記ドアパネル部の外周部における前記第1壁部の車幅方向外側の端部には、前記開口部の面内方向に略沿って延びる第2壁部が接続されており、
    前記補強部は、板材で構成され、
    更に前記補強部は、前記第1壁部に沿って延びかつ該第1壁部に固定された第1固定部と、該第1固定部から前記第1壁部に対して車幅方向外側に突出した後に前記第2壁部に向かうように車幅方向内側に折り返される、断面略U字状の突出部と、該突出部における前記第1固定部とは反対側の端部に接続され、前記第2壁部に固定される第2固定部とを有し、
    前記突出部は、該突出部におけるU字幅方向の両側の部分に、車幅方向外側にいくほどU字幅を小さくする傾斜部を有し、
    前記突出部における前記傾斜部よりも車幅方向外側の部分である外側部のU字幅が、車幅方向において略一定であり、
    前記外側部の車幅方向の長さが、前記第1固定部の車幅方向の長さと、前記突出部においてU字幅方向の該第1固定部に接続される側の部分であって前記外側部よりも車幅方向内側の部分の車幅方向の長さとの合計よりも短いことを特徴とする車両の車体構造。
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