JP2009041182A - スライドドア装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るスライドドア装置のヒンジヒメール30は、上板部31と縦板部32と下板部33とにより側面略コ字形に形成されて、その上板部31と下板部33との間にヒンジメールが嵌合してヒンジ軸29が通される構成で、下板部33は、上板部31に対して水平方向に張り出しており、その下板部33の張り出し先端にローラ41,42が装着され、さらに下板部33の張り出し部分には紐状部材が通される開口33kが形成されるとともに、プーリが装着される構成であり、上板部31と下板部33との間には、縦板部32から離れた位置で、かつヒンジ軸29から離れた位置に、上板部31と下板部33との間隔が狭まるのを防止する補強部材52が嵌め込まれている。
【選択図】図1
Description
特許文献1のスライドドア装置は、手動によりスライドドアをボディのセンタレールに沿って前後に移動させ、ボディに形成された乗降口を開閉する構成である構成である。
これに対して、電動でスライドドアを開閉させる構成のスライドドア装置が図8、図9に記載されている。このスライドドア装置では、図9に示すように、スライドドア102の内壁面にヒンジメール112が固定されており、そのヒンジメール112に対して水平回動可能な状態でヒンジヒメール110が連結されている。そして、ヒンジヒメール110の先端に設けられた複数のローラ115がボディBの前後方向に延びるセンタレール12に嵌合して、そのセンタレール12に沿って転動可能に構成されている。
スライドドア102には、図8に示すように、そのスライドドア102を開くための駆動源である駆動機構104が取り付けられている。駆動機構104は、先端がボディB側の所定位置C1(後部)に固定された紐状部材103(ケーブル103)を巻き取る機構であり、そのケーブル103の途中部分がヒンジヒメール110に設けられたプーリ105に掛けられている。これにより、前記ケーブル103を巻き取ることでスライドドア102が開方向(後方向)に移動する。なお、図9ではプーリ105等は省略されている。
また、乗降口11のステップ11sの下側にはスライドドア102を閉じる方向に動作する駆動機構107が取り付けられている。
特に、ヒンジヒメール110上にプーリ105を配置する場合には、ヒンジヒメール110の基端部から先端までの寸法が大きくなり、さらに、ケーブル103を通すための開口110hを形成することで、ヒンジヒメール110の強度が低下している。このため、ヒンジヒメール110がさらに変形し易くなり、車両走行時にスライドドアがガタつく。
請求項1の発明は、スライドドアの内壁面にヒンジメールが固定され、そのヒンジメールに対して水平回動可能な状態でヒンジヒメールが連結されており、前記ヒンジヒメールのローラがボディの前後方向に延びるセンタレールに沿って転動することで、前記スライドドアが前後に移動して乗降口を開閉する構成であり、前記スライドドアには、先端が前記ボディ側の所定位置に固定された紐状部材を巻き取ることでそのスライドドアを所定位置側に移動させるための駆動機構が取り付けられており、前記ヒンジヒメールには、前記紐状部材の途中部分が掛けられるプーリが装着されている構成のスライドドア装置であって、前記ヒンジヒメールは、上板部と縦板部と下板部とにより側面略コ字形に形成されて、そのヒンジヒメールの前記上板部と下板部との間に前記ヒンジメールが嵌合してヒンジ軸が通される構成であり、前記ヒンジヒメールの前記下板部は、前記上板部に対して水平方向に張り出しており、その下板部の張り出し先端に前記ローラが装着され、さらに前記下板部の張り出し部分には前記紐状部材が通される開口が形成されるとともに、前記プーリが装着される構成であり、前記ヒンジヒメールの上板部と下板部との間には、前記縦板部から離れた位置で、かつ前記ヒンジ軸から前記ローラの方向に離れた位置に、前記上板部と前記下板部との間隔が狭まるのを防止する補強部材が嵌め込まれていることを特徴とする。
しかし、ヒンジヒメールの上板部と下板部との間には、縦板部から離れた位置で、かつヒンジ軸からローラの方向に離れた位置に、前記上板部と前記下板部との間隔が狭まるのを防止する補強部材が嵌め込まれている。このため、前記補強部材により下板部の変形が抑制されて、ヒンジヒメールの強度が向上する。これにより、車両走行時のスライドドアのガタツキを抑えることができる。
さらに、補強部材は、上板部と下板部との間に嵌め込まれる構成のため、補強部材を溶接等する場合のようにヒンジヒメールの成形精度を損なうことがない。
このように、円筒体によりヒンジヒメールの上板部と下板部との間隔が狭まるのを防止する構成のため、構造が簡単であり、さほどコストアップにならない。
このように、軸状部材のセレーションの突条部分が前記貫通孔の内壁面に食い込むため、ヒンジヒメールと軸状部材との間でガタが生じなくなる。
以下、図1から図8に基づいて本発明の実施形態1に係るスライドドア装置について説明する。ここで、図1は本実施形態に係るスライドドア装置で使用されるヒンジヒメールを表す全体斜視図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3は図1のIII矢視図、図4はヒンジヒメールの平面図である。また、図5〜図7はスライドドアとセンタレールとヒンジヒメールの関係を表す斜視図、図8はスライドドア装置の動作構造を表す模式図である。
なお、図中に示す前後は車両の前後方向を表している。
スライドドア装置は、電動でスライドドア15を開閉させる構成の装置であり、図5〜図8に示すように、スライドドア15の内壁面に固定されたヒンジメール20を備えている。ヒンジメール20には、ヒンジヒメール30が水平回動可能な状態で連結されている。ヒンジヒメール30には、先端部分に垂直ローラ41と一対の水平ローラ42とが装着されており、その垂直ローラ41と水平ローラ42とがボディBの前後方向に延びるセンタレール12に嵌合して、そのセンタレール12に沿って転動可能に構成されている。
スライドドア15には、図8に示すように、そのスライドドア15を開くための駆動源である駆動機構104が取り付けられている。駆動機構104は、先端がボディB側の所定位置C1(後部)に固定されたケーブル103を巻き取る機構であり、そのケーブル103の途中部分がヒンジヒメール30に設けられたプーリ105に掛けられている。これにより、前記ケーブル103を巻き取ることでスライドドア102が開方向(後方向)に移動する。なお、図5〜図7ではプーリ105等は省略されている。
また、乗降口11のステップ11sの下側にはスライドドア15を閉じる方向に動作する駆動機構107が取り付けられている。
即ち、ケーブル103が本発明の紐状部材に相当する。
ヒンジヒメール30は、図1等に示すように、上板部31と縦板部32と下板部33とにより側面略コ字形に形成されており、その下板部33が上板部31に対して水平方向に張り出すように構成されている。下板部33は、図1、図4に示すように、平面略三角形状に形成された基端部33mと、その基端部33mよりも先端側で平面略角形に形成されたプーリ支持部33pとから構成されている。そして、下板部33の基端部33mの角部にヒンジ軸29が通される軸孔33hが形成されている。また、下板部33の基端部33mにおける三角形の一辺に相当する部分には、前記縦板部32が壁状に固定されており、その縦板部32の上端に前記上板部31が下板部33の基端部33mと平行に固定されている。上板部31は、図4に示すように、縦板部32に沿う方向が長くなるように構成されており、その上板部31の長手方向の一端側(基端部側)に第1軸受け部311、他端側(先端側)に第2軸受け部312が形成されている。そして、上板部31の第1軸受け部311が縦板部32の位置から下板部33の角部を覆う位置まで張り出しており、その第1軸受け部311にヒンジ軸29が通される軸孔311hが形成されている。また、上板部31の第2軸受け部312が縦板部32の位置から下板部33の基端部33mの中央近傍まで張り出している。
ヒンジメール20は、前記ヒンジ本体から上下方向と横方向の三方向に支持板25が突出しており、それらの支持板25がスライドドア15の内壁面にボルト止めされる。これにより、ヒンジメール20はスライドドア15の内壁面に固定されるようになる。
また、ヒンジメール20とヒンジヒメール30とを連結するヒンジ軸29の回りには、ヒンジヒメール30をヒンジメール20に対して図4中左方向に回動させるように付勢されたコイルバネ29bが装着されている。
また、下板部33のプーリ支持部33pの先端には、図3等に示すように、縦壁部33wが形成されており、その縦壁部33wの上端の幅方向両側に水平前方に突出する突片33eが形成されている。そして、プーリ支持部33pの縦壁部33wの幅方向中央に垂直ローラ41が装着されており、幅方向両側の突片33e上に水平ローラ42が装着されている。そして、垂直ローラ41が、図7に示すように、センタレール12の支持面12s上を転動可能なように構成されている。また、一対の水平ローラ42がセンタレール12のガイド溝12m内に嵌め込まれて転動可能に構成されている。
ヒンジヒメール30の上板部31と下板部33との間には、図1〜図3に示すように、そのヒンジヒメール30の補強機構50が設けられている。
補強機構50は、鉄製の円筒体であるカラー52と、そのカラー52をヒンジヒメール30に取り付ける軸状部材54とから構成されている。カラー52は、ヒンジヒメール30の上板部31と下板部33との間隔に等しい長さ寸法で製作されており、上板部31と下板部33との間に嵌め込まれた状態で、両者31,33の間隔が狭まるのを防止できるように構成されている。
軸状部材54は、図2に示すように、軸本体54mと、その軸本体54mの一端に設けられた頭部54tと、その軸本体54mの他端に設けられたカシメ部54kとから構成されている。そして、軸本体54mにおける頭部54tの近傍部分にセレーション56が形成されている。ここで、軸本体54mにおけるセレーション56の部分の外径寸法は、その他の部分の外径寸法よりも大きな値に設定されている。
ヒンジヒメール30の上板部31には、第2軸受け部312の位置に軸状部材54の軸本体54mが通される貫通孔312xが形成されている。また、ヒンジヒメール30の下板部33には、第2軸受け部312の貫通孔312xと平面視において重なる位置に貫通孔33xが形成されている。
このため、次の手順で補強機構50をヒンジヒメール30に取り付けることができる。
先ず、カラー52の中央貫通孔52hが第2軸受け部312(上板部31)の貫通孔312x、及び下板部33の貫通孔33xに合うように、そのカラー52をヒンジヒメール30の上板部31と下板部33との間に嵌め込む。次に、下板部33の貫通孔33xからカラー52の中央貫通孔52h、上板部31の貫通孔312xに軸状部材54の軸本体54mを通す。このとき、軸本体54mのセレーション56の突条部分が下板部33の貫通孔33xの内壁面に食い込むようになるため、軸状部材54の抜け防止を図ることができる。次に、上板部31の貫通孔312xから突出したカシメ部54kをかしめることで、補強機構50の取り付けが完了する。
本実施形態に係るスライドドア装置によると、ヒンジヒメール30の下板部33の基端部33mにヒンジ軸29、ヒンジメール20を介してスライドドア15の重量が加わり、この重量が下板部33の先端のローラ41,42を介してボディBのセンタレール12によって受けられる構成である。このため、ヒンジヒメール30の下板部33は、スライドドア15の重量で、先端側(ローラ41,42側)に対して基端部側(ヒンジ軸29側)が下がるように変形しようとする。即ち、ヒンジヒメール30の下板部33は、その下板部22と上板部31の間隔が狭まるように変形しようとする。
しかし、ヒンジヒメール30の上板部31と下板部33との間には、縦板部32から離れた位置で、かつヒンジ軸29からローラ41,42の方向に離れた位置に、上板部31と下板部33との間隔が狭まるのを防止するカラー52が嵌め込まれている。このため、前記カラー52により下板部33の変形が抑制されて、ヒンジヒメール30の強度が向上する。即ち、前記カラー52が本発明の補強部材に相当する。
さらに、カラー52は、上板部31と下板部33との間に嵌め込まれる構成のため、例えば、補強部材等を溶接する場合のようにヒンジヒメール30の成形精度を損なうことがない。
また、カラー52によりヒンジヒメール30の上板部31と下板部33との間隔が狭まるのを防止する構成のため、構造が簡単でさほどコストアップにならない。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、円筒形のカラー52を使用する例を示したが、カラー52の外形は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、ヒンジヒメール30の上板部31の大きさを下板部33の基端部33mの半分程度に設定する例を示したが、下板部33の基端部33mをほぼ全体的に覆える大きさに設定することも可能である。
また、補強機構50を1セット設ける例を示したが、上板部31を大きくして補強機構50を複数セット設けることも可能である。
11・・・・乗降口
12・・・・センタレール
15・・・・スライドドア
20・・・・ヒンジメール
29・・・・ヒンジ軸
30・・・・ヒンジヒメール
31・・・・上板部
32・・・・縦板部
33・・・・下板部
33k・・・開口
41・・・・垂直ローラ
42・・・・水平ローラ
50・・・・補強機構
52・・・・カラー(補強部材)
54・・・・軸状部材
52h・・・中央貫通孔
56・・・・セレーション
103・・・ケーブル(紐状部材)
105・・・プーリ
Claims (3)
- スライドドアの内壁面にヒンジメールが固定され、そのヒンジメールに対して水平回動可能な状態でヒンジヒメールが連結されており、前記ヒンジヒメールのローラがボディの前後方向に延びるセンタレールに沿って転動することで、前記スライドドアが前後に移動して乗降口を開閉する構成であり、前記スライドドアには、先端が前記ボディ側の所定位置に固定された紐状部材を巻き取ることでそのスライドドアを所定位置側に移動させるための駆動機構が取り付けられており、前記ヒンジヒメールには、前記紐状部材の途中部分が掛けられるプーリが装着されている構成のスライドドア装置であって、
前記ヒンジヒメールは、上板部と縦板部と下板部とにより側面略コ字形に形成されて、そのヒンジヒメールの前記上板部と下板部との間に前記ヒンジメールが嵌合してヒンジ軸が通される構成であり、
前記ヒンジヒメールの前記下板部は、前記上板部に対して水平方向に張り出しており、その下板部の張り出し先端に前記ローラが装着され、さらに前記下板部の張り出し部分には前記紐状部材が通される開口が形成されるとともに、前記プーリが装着される構成であり、
前記ヒンジヒメールの上板部と下板部との間には、前記縦板部から離れた位置で、かつ前記ヒンジ軸から前記ローラの方向に離れた位置に、前記上板部と前記下板部との間隔が狭まるのを防止する補強部材が嵌め込まれていることを特徴とするスライドドア装置。 - 請求項1に記載されたスライドドア装置であって、
前記補強部材は、上端面が前記上板部に当接し、下端面が前記下板部に当接する円筒体で、その円筒体の中央貫通孔が前記上板部の貫通孔と前記下板部の貫通孔とに同軸に合わせられる構成であり、
前記円筒体の中央貫通孔、及び前記上板部と前記下板部の貫通孔に軸状部材が通されて、その軸状部材の抜け止めが図られることで、前記円筒体は前記ヒンジヒメールに保持されることを特徴とするスライドドア装置。 - 請求項2に記載されたスライドドア装置であって、
前記軸状部材には、前記上板部の貫通孔、または前記下板部の貫通孔に通される部分にセレーションが形成されており、その軸状部材のセレーションが前記貫通孔に通されることで、前記セレーションの突条部分が前記貫通孔の内壁面に食い込むように構成されていることを特徴とするスライドドア装置。
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JP2008081046A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 車両用スライドドアの支持構造 |
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- 2007-08-06 JP JP2007203976A patent/JP4930258B2/ja not_active Expired - Fee Related
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