JPH07268129A - 水分散性の複合体とその製法 - Google Patents
水分散性の複合体とその製法Info
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- JPH07268129A JPH07268129A JP4259396A JP25939692A JPH07268129A JP H07268129 A JPH07268129 A JP H07268129A JP 4259396 A JP4259396 A JP 4259396A JP 25939692 A JP25939692 A JP 25939692A JP H07268129 A JPH07268129 A JP H07268129A
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Abstract
性物質からなる複合体であり、その乾燥粉体を水に再分
散した時のコロイド分画が65%以上である水分散性複
合体とその製法。 【効果】 食品、医薬品等に用いられる安定剤としての
性能が著しく向上すると共に、ザラツキの問題が解消さ
れ、なめらかさ、外観のキメが向上した製品を得ること
が出来る。
Description
成し得る複合体であって、食品、医薬品、化粧品、塗
料、セラミックス、樹脂、触媒、その他工業用品等広い
分野において、懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘安定剤、
等の安定剤、組織付与剤、クラウディー剤、研磨剤、食
物繊維、油脂代替物等として利用可能な水分散性の複合
体およびその製造法に関するものである。
可能な複合体としては、例えば、特公昭40−1217
4にはセルロース結晶子集合物に妨害剤を加え水性コロ
イド分散物を得る記載がある。また、特公昭56ー31
094、特公昭57−14771には微結晶セルロース
に分散剤、崩壊剤を組み合わせた水分散性複合体の記載
がある。これらはセルロースと水溶性高分子、糖類等を
水の存在下で混合、磨砕して、次いで乾燥、粉砕して複
合体を得ることが開示されている。しかしながらこれら
が期待する主要効果の主体となると思われるセルロース
のコロイド部分に関する記述は明確でなく充分満足でき
る領域まで達していない事が予想される。
ス:パートC.No.2PP.129−144(196
3)には、セルロースのコロイド部分を作成する方式の
開示があるが、これらに開示されたホバートミキサー、
ワーリングブレンダー、ホモジナイザー、ロールミルに
おいては充分なアトリション効果は得られず、未磨砕物
がかなり多く残ることが我々の検討で明かとなった。事
実これらの技術をその基盤として作成されたと言われて
いる市販製品アビセル<登録商標>RC(旭化成工業
(株))は非コロイド部分をかなり含んでいる事が知ら
れている。このため、ある種の食品や化粧品においてザ
ラツキ感をあたえたりすることが問題となっており、更
にはスラリー輸送中に細管を閉塞したり、スクリーンの
目詰まりを生じさせたりする事も問題とされている。
技術開発の努力がなされEP−0415193A2には
平均粒子径6μm以下の水分散体が、WO−91024
61、USP−5011701には低カロリーチーズ作
成のためのセルロースの微粒化方法、また、特公昭62
−30220には微結晶セルロース懸濁液の均質化方法
の開示があるがいずれも水スラリー状での使用を前提と
しており微生物の発生等による保存上の問題、水スラリ
ーである事に由来する輸送、貯蔵上の問題、あるいは高
濃度での使用ができない等、使用上の制約も大きく充分
満足できる物ではない。
の食感改良剤として独自のさっぱり感を与えると言われ
ているセルロースを主体とする複合体の中より、輸送・
貯蔵に便利な乾燥品であって水に分散したときなめらか
な組織を有し、かつザラツキを感じさせないコロイド分
散体を形成する物を提供することにある。また、併せて
食品、医薬品、工業用品の広い分野にわたり利用可能な
高度の懸濁・分散・乳化等の安定剤、高度の保形性付与
剤、組織付与剤、クラウディー剤、油脂代替物等を提供
する事を目的としている。
た乾燥物を水に分散した時、その大部分がコロイダル部
分から成る分散体を形成し、その分散体は使用中に沈澱
を生じたり、スラリー輸送中に細管やスクリーンを閉塞
することなく、高度の分散安定性を有し、ザラツキを感
じさせないものであって、保形性付与剤、組織付与剤、
クラウディー剤、及び油脂代替物等として利用可能なセ
ルロースを主体とする水分散性複合体を提供するもので
ある。
コロイド状で水中に存在し、種々の安定剤、ボディー付
与剤としての性質を示すことが、インダストリアル・ア
ンド・エンジニアリング・ケミストリー第54巻PP2
0−29に開示されている。また、セルロースに妨害剤
を加え水性コロイド分散物にする技術については特公昭
40−12174、特公昭56−31094、特公昭5
7−14771等に開示されている。更に、セルロース
を極端に微細化すればザラツキを感じなくなることはE
P−0415193A2に開示されている通りである。
しかしながら極端に微細化したセルロースを複合体化し
て再分散可能な乾燥品にした記載はない。
ョンを加えることで、微結晶単位まで微細化されること
が知られている。また、加水分解を殆どさせずに物理的
なシェアをかけることでミクロフィブリル化することも
知られている。これら微細化セルロース表面は多くの水
酸基が分布しており、これが水中で水和構造をとること
も知られている。これらの微細化セルロースは乾燥に伴
いセルロース表面同士で強い水素結合を形成し、水に再
分散しない強固な構造体を作るが、微細化が進んだもの
ほど乾燥時、粒子の移動が容易でかつ大きな表面積を持
つがゆえに緻密で非常に強固な不可逆性の構造体を形成
することが我々の研究の結果判明した。
特公昭40−12174、特公昭56−31094、特
公昭57−14771等に記載されているが、微細化セ
ルロースに単に妨害剤を配合したのみでは所期の再分散
効果は得られなかった。我々は鋭意研究の結果、微細化
セルロースを効果的に再分散させるには水溶性ガム類を
75重量%以上の水分の存在下で完全分散させること及
び乾燥に際し、少なくとも3μm以下の間隔で乾燥複合
体全体にわたる網目状の空隙構造を付与することが必要
であることを見出した。
要因は2通りあって、ザラツキは主に、粒度分布におけ
る10μm以上の粒子の割合及び10μm以上の長さの
粒子の長径と短径の比即ちアスペクト比が重要な要因で
あること、また、舌に感じるなめらかさの要因としては
実用特性であるコロイド分画が重要な要因であることを
見出した。
合体の再分散も困難な、極微細物のみを必ずしも追求す
る必要はなく、経済的にも有効な製品を提供することが
可能となった。以下、更に詳細に本発明を説明する。我
々の研究によればセルロース微細粒子のザラツキの主要
因は、粗大粒子の量及びその形状にある。特に強いザラ
ツキを感じさせるのは10μm以上の粒子で、この割合
が5%を超えるとザラツキ感が生じる。また、10μm
以上の粒子が5%を超え40%以下の場合、該10μm
以上の粒子のアスペクト比が3.0以下の場合はザラツ
キ感がない。しかしながら、アスペクト比が3.0以下
であっても10μm以上の粒子の割合が40%を超える
と舌に異物感つまりザラツキを感じるようになる。ま
た、舌で感じるなめらかさは、コロイド性セルロースを
計測する実用特性であるコロイド分画と一致することも
見出された。
て、なめらかな組織を得るためには乾燥した複合体を水
に分散した時の指標としてコロイド分画が65%以上で
あることが必要であり、またザラツキを解消するために
は、粒度分布における10μm以上の粒子の割合が40
%以下であり、10μm以上の粒子の割合が5%を超え
る場合は10μm以上の長さの粒子のアスペクト比が
3.0以下であることが必要である。この際の平均粒子
径は約8μm以下である。更に、本発明の目的を効果的
に達成するためには、粒度分布における10μm以上の
粒子の割合が5%以下、コロイド分画が80%以上であ
ることが好ましい。この際の平均粒子径は約4μm以下
である。
び複合体の水分散液に一定の遠心力をかけた時、沈降す
ることなく浮遊、分散している分散相の固形分の重量割
合(%)である。即ち、水系分散液において沈降するこ
となく安定に分散し得るコロイダル部分の割合であり、
分散性および安定性の実用上の能力を示す。また、平均
粒子径はレーザー法による積算体積50%の粒径であ
り、10μm以上の粒子の割合は体積分布における割合
(%)を示す。これらの測定法については実施例におい
て詳述する。
ルロースに、水溶性ガム類および又は親水性物質を分散
し均質なスラリーとなし、これを乾燥することによって
得られる。本発明に用いる微細セルロースは、10μm
以上の粒子の割合が40%以下、10μm以上の粒子の
割合が5%を超える場合は10μm以上の長さの粒子の
アスペクト比が3.0以下でありコロイド分画が50%
以上であることが必要である。この際の平均粒子径は約
8μm以下である。
ンター等のセルロース系素材を酸加水分解、アルカリ酸
化分解、酵素分解、スチームエクスプロージョン分解等
により解重合処理して平均重合度30〜375のセルロ
ースとし、次いで機械的なシェアをかけ湿式磨砕するこ
とによって得ることができる。又は、湿式磨砕した物を
遠心沈降によりコロイダル部分を分画処理して得ること
ができる。本発明に適した湿式磨砕機械としては媒体ミ
ル類、例えば湿式振動ミル、湿式遊星振動ミル、湿式ボ
ールミル、湿式ロールミル、湿式コボールミル、湿式ビ
ーズミル、湿式ペイントシェーカー等の他、高圧ホモジ
ナイザー等がある。高圧ホモジナイザーとしては約50
0Kg/cm2 以上の高圧で、スラリーを微細オリフィ
スに導き高流速で対面衝突させるタイプが効果的であ
る。これらのミルを使用した最適磨砕濃度は機種により
異なるが、概ね媒体ミルで5から15%、高圧ホモジナ
イザーで5から20%の固形分濃度が適している。セル
ロースの磨砕を効率よく行うためには媒体ミルが適して
いる。得られるセルロース微細粒子分散体のコロイド分
画値を高めるためには高圧ホモジナイザーが適してい
る。例えば湿式ビーズミルのような磨砕機を使用した場
合は平均粒子径6ミクロン以下にまで粒子径を低下させ
て始めて50%以上のコロイド分画を得る事が出来る
が、例えば高圧ホモジナイザーを使用した場合は平均粒
子径8ミクロン程度でも50%以上のコロイド分画を得
る事が出来、なめらかな組織となる。また得られる微細
セルロースの粒子形状や粘度も磨砕機種により大きく異
なる。例えばザラツキの主要因となる10μm以上の粒
子のアスペクト比は湿式ビーズミルよりも高圧ホモジナ
イザーの方が小さい値を示す。粘度は湿式ビーズミルよ
りも高圧ホモジナイザーの方が高いものが得られる。本
発明の目的のためにはこれらの機種を単独で用いること
もできるが、二種以上の機種を組み合わせて用いること
も出来る。これらの機種は種々の用途における粘性要求
により適宜選択すれば良い。
画が50%以上のセルロースを水溶性ガム類及び又は親
水性物質を配合した複合体としたものである。これは乾
燥時に微細化したセルロース粒子同士が水素結合により
再凝集することを防ぐために行われる。このため本発明
における水分散性複合体は水で戻す事により容易に初期
のコロイド分散体に復元する、つまり再分散する事を特
徴としている。
ースとの水中における相溶性が良好な水溶性のガム類で
あり、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンド
ガム、クインスシードガム、カラヤガム、アラビアガ
ム、トラガントガム、ガッティーガム、アラビノガラク
タン、寒天、カラギーナン、アルギン酸及びその塩、フ
ァーセレラン、ペクチン、マルメロ、キサンタンガム、
カードラン、プルラン、デキストラン、ジェランガム、
ゼラチン、繊維素グリコール酸ナトリウム等のセルロー
ス誘導体等である。このうち繊維素グリコール酸ナトリ
ウムは特に膨潤性と親水性を兼ね備えているためガム単
独での使用も可能である。しかしながら他の水溶性ガム
類に関しては単独使用する場合大量に添加する事が必要
で、又著しく系全体の粘度を高めたりするため通常は親
水性物質との併用が望ましい。ここで言う親水性物質と
は冷水への溶解性が高く、粘性を殆どもたらさない物で
あり、澱粉加水分解物、デキストリン類、ブドウ糖、果
糖、キシロース、庶糖、乳糖、麦芽糖、異性化糖、カッ
プリングシュガー、パラチノース、ネオシュガー、マン
ニトール、還元澱粉糖化飴、マルトース、ラクツロー
ス、ポリデキストロース、フラクトオリゴ糖、ガラクト
オリゴ糖等の単糖類、オリゴ糖類を含む水溶性糖類、キ
シリトール、マルチトール、マンニット、ソルビット等
の糖アルコール類、ソルボース等が適している。水溶性
ガム類は、微細化セルロースの水中への分散を迅速に行
わせると共に、セルロースの分散安定性を更に高め、か
つ保護コロイドとしての機能を果たすことにより、コロ
イド分画の向上に寄与する。また、親水性物質は、セル
ロースの水中への分散を促進し、水溶性ガム類と組み合
わせることによりその効果は更に高まる。水分散性複合
体のコロイド分画を高め、分散容易性あるいは分散安定
性を顕著ならしめるには、複合体組成における水溶性ガ
ム類及び又は親水性物質の合計が2〜50重量%である
ことが必要である。
が、2%未満の場合は、乾燥工程におけるセルロース粒
子同士の水素結合に基づく再凝集を防ぐことが難しく、
50%を超えた場合は水溶性ガム類による粘度の上昇や
これに伴い食感が低下したり、また、セルロース含量の
低下に伴い安定剤としての性能が低下し好ましくない。
コロイド分画は微細化セルロース単独で測定するときは
セルロースのコロイダルな性能そのものを表しているが
水溶性ガム類及び叉は親水性物質と複合体を形成する場
合、水溶性ガム及び、又は親水性物質の粘度、含有量に
よって見かけの値が幾分左右される。水分散性複合体は
複合化する事によって、その主要成分である微細化セル
ロースのコロイド分画値より高い値を与えるようにな
る。即ち、この水分散性複合体の再分散体の組織のなめ
らかさは原料微細化セルロースと同等もしくはそれ以上
に改良されている。
分散させ、元のセルロース水分散体と同じ粒子径の分散
液を調製し、この分散液の見かけ粘度を測定すれば良
い。複合体形成前の単純混合品に比べ複合体形成後はそ
のスラリー粘度の上昇が見られる。セルロースを主成分
とする乾燥粉体を水中で再分散させるために、必要な補
助成分として水溶性ガム類及び又は親水性物質を使用す
ることはすでに特公昭40−12174、特公昭56−
31094、特公昭57−14771等に記載がある。
本発明者等は上記特許に記載の方法、つまり上記補助成
分を共存させた状態で湿式磨砕することを試みたが、コ
ロイド分画65%以上の複合体は得られなかった。例え
ば、上記特公昭57−14771の代表的な方法とし
て、ウエット状結晶セルロース/カラヤガム/デキスト
リンを固形分重量比で7/1/2、水分量を50%に調
整したものをニーダーを用いて2時間練合磨砕した後、
熱風乾燥器で乾燥し微粉砕した複合体粉末のコロイド分
画は54%であった。この時練合磨砕を5時間に延長し
てもコロイド分画の向上は見られなかった。
ド分画が50%以上となるように処理した後、これを水
溶性ガム類及び又は親水性物質と混合してスラリーとな
し、次いでこれを乾燥させる方法である。また、解重合
処理して得られたセルロースに水溶性ガム類及び又は親
水性物質を混合し、これを湿式媒体ミルあるいは高圧ホ
モジナイザー等で磨砕あるいは磨砕と混合、分散を同時
に行いスラリーとなし、次いでこれを乾燥させることも
出来る。いずれの場合も、水溶性ガム類及び、又は親水
性物質との混合、分散に当たっては、特に水溶性ガム類
を十分溶解し均一混合する事に注意しなければならな
い。このためには水溶性成分混合時に全重量の75%以
上の水の存在下に充分撹拌し混合することが必要であ
る。この際予め水溶性成分を少量の水に分散した後加え
混合することも可能である。加熱処理は溶解を促進する
ための効果的な方法である。また更に複合を促進するた
めに加熱処理を行う事がある。特にキサンタンガム、カ
ラギーナンを使用する場合は微細化セルロースと混合し
たスラリーを乾燥前に一旦60℃以上で1分以上加熱処
理する事が必要である。
きな要因である。水分散性複合体の水への再分散性を確
保するためには、その乾燥製品はその内部に網目状の無
数の微細な亀裂や空洞からなる導水性の細孔構造を有し
ていることが必要である。導水性細孔としては少なくと
も0.05〜0.5μm程度の隙間をもつことが必要で
あって、細孔同士の間隔は最大で3μm程度に抑えるこ
とが好ましい。この構造は乾燥時点で作り出される物で
あるが、特公昭40−12174、特公昭56−310
94、特公昭57−14771等に記載があるバンド乾
燥機やロータリー乾燥機等を使ってブロック状に乾燥
し、これを例えば衝撃式の粉砕機に掛けて粉砕するよう
な方法ではこの構造は作り得ない。この構造を与える乾
燥方法としては、凍結乾燥、噴霧乾燥等を採用すること
も出来るがフィルム状にて乾燥する事が好ましい。凍結
乾燥法は生産効率が悪く、噴霧乾燥法は大きな装置を必
要とする上に製品の品質制御が困難で乾燥製品の再分散
性能がバラツキ易い欠点がある。噴霧乾燥機を使用する
場合はこのバラツキを少なくするため噴霧粒径を小さく
保ちかつ乾燥速度をできるだけ速やかに行う工夫が必要
である。従って例えば噴霧粒径としては乾燥製品にした
ときJIS100メッシュ篩い上の留分が5%以下とな
るような噴霧条件を、また乾燥条件としては乾燥用の熱
風の入り口温度と排気温度差が100℃以上でかつ乾燥
用の風量と蒸発水分量の比150Nm3/Tであるよう
な条件を選ぶ事が望ましい。本発明における乾燥は従来
製品に比べ、先に述べた粒子表面積の増大及び個々の粒
子の移動性の他に未磨砕粒子含有量の差の要因が影響を
与える。つまり乾燥時に乾燥粒子表面に存在する未磨砕
粒子は水中で未磨砕粒子自体が持つ毛細管により水を乾
燥粒子内部まで導き、また再分散時の撹拌を受け未磨砕
粒子自体が脱落する事で脱落孔を作りこれが更に乾燥粒
子内部まで水を浸透させる働きをすると考えている。し
かしながら未磨砕粒子が極度に少ない本願発明の水分散
性複合体は未磨砕粒子による浸透効果が期待できないた
め先に述べたような特別な導水性構造を乾燥製品に付与
する必要がある。
ては、フィルム状にて乾燥する方法が優れている。フィ
ルム状にて乾燥する方法とは即ち、微細化セルロースと
水溶性ガム類及び又は親水性物質の均一混合スラリー
を、ガラス、ステンレス、アルミニウム、ニッケル・ク
ロムメッキ鋼板等の基材上にキャスティングして乾燥す
る方法である。基材は予め加熱されていても良く、また
キャスティング後、赤外線、熱風、高周波等にて加熱し
ても良い。乾燥温度は200℃以下、キャスティングの
厚みはスラリーの厚みとして10mm以下が好ましい。
なお、この際キサンタンガム、カラギーナン配合系で6
0℃以上の乾燥温度を採用する場合は系の加熱処理を省
略する事が出来る。スラリー濃度はフィルム状に展開で
きる濃度であれば良く、特に制限はないが実用的には5
%から20%程度の固形分濃度の範囲が作業が容易で良
好な乾燥物が得られる。また、工業的にはスチールベル
トドライヤー、ドラムドライヤー、ディスクドライヤー
等の乾燥機が採用出来る。このフィルム状にて乾燥され
た製品は、いわゆるフィルム状のものから箔状、薄片
状、鱗片状、線条状、粉末状のものまで含まれる。この
乾燥粉体を電子顕微鏡で観察すると、その表面は微粒子
化したセルロースが網目状に配列しており、微粒子セル
ロース間には無数の空隙が見られる。また、その断面は
全体にわたり幅0.05〜0.5μmの無数の微細な亀
裂や空隙が約3μm以下の間隔で網目状に系全体に分布
しているのが見られる。本発明の特徴は、この乾燥製品
が表面から内部に至るまで導水性の細孔構造を有してい
ることにある。フィルム乾燥法は上記の細孔構造を容易
に安定して作り出す優れた方法であって、この構造を維
持する事により安定した再分散性能が得られるのであ
る。しかしながら、たとえフィルム状にて乾燥した物で
あってもフィルムを剥離させるときあるいは粉砕により
強いシェアを掛けて細孔構造を破壊しては再分散性良好
な水分散性複合体は得られない。
製品はそのまま製品として用いることが可能である。し
かし、組成物の配合やスラリー濃度、乾燥方式等により
嵩高いフィルム状になるものは粉砕処理をしても良い
が、細孔構造を維持するためには破砕、整粒程度の穏や
かな粉砕が好ましい。使用する粉砕機としてはボールミ
ル、ライカイ機等のたたきつぶす方式の粉砕機は細孔を
破壊するので好ましくない。衝撃式の粉砕機であるハン
マーミル、ピンミル、ジェットミル等は使用可能である
が再分散性能を低下させる傾向にある。従って好ましい
物としてはカッタータイプの比較的低回転数の物がよ
い。また、水分率が高すぎるとハンドリング性不良、べ
たつき、腐敗の問題があり、更には乾燥、粉砕、整粒工
程等でのシェアにより細孔構造が崩れるため、水分率は
20%以下、好ましくは15%以下が良い。
は、2〜20%の水分を含む微細な細孔構造を持つ乾燥
製品であり、これを水に再分散した時容易に分散し、1
0μm以上の粒子の割合が40%以下、10μm以上の
粒子の割合が5%を超える場合は10μm以上の長さの
粒子のアスペクト比が3.0以下、コロイド分画が65
%以上の性能を有し、セルロースが均一に分散したなめ
らかな組織を持つザラツキの無い安定なコロイド分散体
を形成する。この際該分散体の平均粒径は約8μm以下
である。
ム類及び又は親水性物質を配合した複合体が食品、医薬
品、化粧品、工業品等において懸濁安定剤、乳化安定
剤、増粘安定剤等の安定剤、組織付与剤、クラウディー
剤、食物繊維等に使用されている。しかしながら従来の
複合体は、そのコロイド分画は80%未満であり、10
%以上の粒子の割合が30%以上、10μm以上の長さ
の粒子のアスペクト比が3.8以上である。このためそ
の高濃度分散体例えば5%固形分の分散体は組織の肌理
が粗くまたかなりのザラツキを感じる物である。このた
め、これを例えば食品用の安定剤として用いる場合、コ
ロイドとしての性能を充分に発揮させるためには添加量
の増加が必要であり、配合された水溶性ガム類に起因す
る粘度の上昇や食品本来の食感を損なうという問題が生
ずる。この問題を解決するために、複合体を予め又は食
品に配合した後、強力な分散性能を有するホモジナイザ
ーで処理することが行われるが、特殊な分散機を用いな
ければならないという制限があると共にコロイド性能の
上昇には限界がある。また、従来の複合体は非コロイダ
ル部分が多く、粗大粒子が存在しているため、飲料やク
ラウディー剤等の比較的粘度の低い用途においては粗大
粒子が沈降するという問題が起こり、食感が重視される
用途においてはザラツキが問題となり、外観の肌理、な
めらかな後口が求められる用途においてはその使用が制
限されるという問題点があった。
において約2000cpsの粘度を示すFMC社製アビ
セルRC−591のような高粘性複合体において従来得
られていない80%以上、また3%水分散液において約
200cpsの粘度を示す旭化成工業(株)製アビセル
RC−N30のような低粘性複合体においても65%以
上と言う高いコロイド分画のセルロース再分散体を実現
させたものであり、しかも、ざらつきの主要因である1
0μm以上の粒子の割合を40%以下、10μm以上の
粒子の割合が5%を超える場合は10μm以上の長さの
アスペクト比を3.0以下としたものである。これによ
って上記問題点を一挙に解決することが可能となったも
のである。即ち、コロイド分画はその定義から明らかな
ように、水系分散液において沈降することなく安定に分
散し得る性能を示すものであり、懸濁安定剤、乳化安定
剤、増粘安定剤、クラウディー剤等均一な分散性及びそ
の長期な安定性が求められる分野において効果を発揮す
る。また組織付与剤、食物繊維等に用いた場合、肌理の
良いなめらかな組織を与える。また、セルロースの微粒
子化と共に大粒子の割合を低減し、丸みのある粒子形状
となっているために、ザラツキの問題が解消され、外観
のキメ、なめらかさが向上した製品を得ることが可能と
なる。更に、本発明による水分散性複合体は特殊な分散
機を用いることなく多量のコロイド粒子を発生させるこ
とが可能であり、このため安定剤としての性能が著しく
向上すると共にその使用範囲を拡大することが可能とな
る。
説明する。
105℃20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣を
ろ過、洗浄して水分60%のケーク状物を得た。このケ
ーク状物をプラネタリーミキサーで1時間の磨砕処理を
行った。この磨砕処理したケーク状物に水を加えホモミ
キサーで固形分7%のセルロース分散液とした後、20
00Gで5分間遠心分離を行い、上層部に固形分4.6
%の分散液を得た。この分画処理して得たセルロースの
コロイド分画は65%、積算体積50%の粒径は4.2
μmであった。
%のセルロースと、キサンタンガム、マルトデキストリ
ンを配合組成がそれぞれ固形分比で75/5/20とし
た総固形分濃度が3.5%の分散液を調整した。これを
撹拌しながら80℃60分間の加熱処理を行った後噴霧
乾燥により水分散性複合体の乾燥粉末を得た。得られた
水分散性複合体の水分は5.1%、水に再分散した時の
コロイド分画は93%、積算体積50%の粒径は4.2
μm、10μm以上の粒子の割合は4.5%であった。
化学工業製)、マルトデキストリンはフードテックス
(松谷化学工業製)を用いた。
105℃20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣を
ろ過、洗浄した後、固形分10%のセルロース分散液を
調製した。このセルロース分散液を媒体撹拌湿式粉砕装
置(コトブキ技研工業株式会社製アペックスミル、AM
−1型)で、媒体として直径1mmφのジルコニアビー
ズを用いて、撹拌翼回転数1800rpm、セルロース
分散液の供給量0.4l/minの条件で2回通過で粉
砕処理を行いペースト状のセルロースを得た。このセル
ロースのコロイド分画は73%、積算体積50%の粒径
は3.1μmであった。
と、キサンタンガム、ブドウ糖を配合組成がそれぞれ固
形分比で75/5/20とした総固形分濃度が3.5%
の分散液を調整した。これを撹拌しながら80℃60分
間の加熱処理を行った後噴霧乾燥により水分散性複合体
の乾燥粉末を得た。得られた水分散性複合体の水分は
5.3%、水に再分散した時のコロイド分画は97%、
積算体積50%の粒径は3.3μm、10μm以上の粒
子の割合は1.5%であった。また、この水分散液を顕
微鏡で観察した結果、セルロース粒子は均一に分散して
おり粗大な凝集体は見られなかった。その模式図を図1
に示す。図1中の最小目盛りは10μmである。
化学工業製)を用いた。
スとCMC−Na(カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム)を配合組成がそれぞれ固形分比で89/11とし
た総固形分濃度が5.0%の分散液を調整した。これを
撹拌しながら80℃30分間の加熱処理を行った後噴霧
乾燥により水分散性複合体の乾燥粉末を得た。
%、水に再分散した時のコロイド分画は92%、積算体
積50%の粒径は3.1μm、10μm以上の粒子の割
合は1.5%であった。なお、CMC−Naはセロゲン
(第一工業製薬製)を用いた。
スとCMC−Na(カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム)を配合組成がそれぞれ固形分比で95/5とした
総固形分濃度が10.5%の分散液を調整した。この分
散液をアプリケーターにより厚さ3mmでアルミニウム
板上にキャスティングし、熱風乾燥器で80℃60分間
乾燥して厚さ約70μmの乾燥フィルムを得た。この乾
燥フィルムを電子顕微鏡で観察した結果、表面は微粒子
化したセルロースが露出しており無数の空隙が見られ
た。また、断面は幅0.05〜0.5μmの微細孔が網
目状に約1μm以下の間隔で系全体に分布しているのが
見られた。
微鏡で撮影した結果を図3、図4、図5に示す。更に、
10.5%の分散液をドラムドライヤー(株式会社楠木
機械制作所製KDD−1型)で、水蒸気圧力1.8Kg
/cm2 、回転数1.5rpmで50μmの厚みのフィ
ルム状で乾燥して水分散性複合体の乾燥粉末を得た。
であり薄片状、鱗片状の粉体である。この粉体を電子顕
微鏡で観察すると、その表面は微粒子化したセルロース
が見られ、微粒子セルロース間には無数の空隙が見られ
た。また、その断面は全体にわたり幅0.05〜0.5
μmの微細孔が約0.5〜2μmの間隔で系全体に分布
していた。これを水に再分散した時、コロイド分画は8
5%、積算体積50%の粒径は3.1μm、10μm以
上の粒子の割合は1.5%であって、その5%水分散体
はザラツキの無い滑らかな食感を有していた。
製薬製)を用いた。
スと、キサンタンガム、澱粉加水分解物を配合組成がそ
れぞれ固形分比で75/5/20とした総固形分濃度が
8.0%の分散液を調整した。次にこのペースト状組成
物をドラムドライヤー(株式会社楠木機械制作所製KD
D−1型)で、ドラムの表面を食品用シリコーン離型剤
で処理した後、水蒸気圧力1.2Kg/cm2 、回転数
1.0rpmで乾燥してフィルム状の複合体を得た。
このフィルムを電子顕微鏡で観察すると実施例4の複合
体と同様な構造を有していた。また、これを水に再分散
した時、コロイド分画は97%、積算体積50%の粒径
は2.8μm、10μm以上の粒子の割合は1.0%で
あって、その5%水分散体はザラツキの無い滑らかな食
感を有していた。
化学工業製)、澱粉加水分解物はパインデックス(松谷
化学工業製)を用いた。
スと、λ−カラギーナン、ソルビットを配合組成がそれ
ぞれ固形分比で80/10/10とした総固形分濃度が
8.0%の分散液を調整した。この分散液をアプリケー
ターにより厚さ3mmでアルミニウム板上にキャスティ
ングし、熱風乾燥器で80℃60分間乾燥してフィルム
状の複合体を得た。次いでこれを家庭用フードカッター
で1000μm以下に破砕し薄片状、鱗片状の粉体を得
た。得られた複合体の水分は4.5%であり、このフィ
ルムを電子顕微鏡で観察すると実施例4の複合体と同様
な構造を有していた。また、これを水に再分散した時、
コロイド分画は82%、積算体積50%の粒径は2.8
μm、10μm以上の粒子の割合は1.5%であって、
その5%水分散体はザラツキの無い滑らかな食感を有し
ていた。
栄化学工業製)を用いた。
105℃20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣を
ろ過、洗浄した後、固形分10%のセルロース分散液を
調製した。この加水分解セルロースの平均粒径は17μ
mであった。このセルロース分散液を高圧破砕装置(ナ
ノマイザー株式会社製ナノマイザーLA−31型)で、
1300Kg/cm2 、2回通過で破砕処理を行いペー
スト状のセルロースを得た。
積算体積50%の粒径は6.5μmであった。次に、コ
ロイド分画80%のセルロースとキサンタンガム、澱粉
加水分解物を配合組成がそれぞれ固形分比で75/5/
20とした総固形分濃度が7.0%の分散液を調整し
た。次にこのペースト状組成物をドラムドライヤー(株
式会社楠木機械制作所製KDD−1型)で、ドラムの表
面を食品用シリコーン離型剤で処理した後、水蒸気圧力
1.5Kg/cm2 、回転数1.0rpmで乾燥してフ
ィルム状の複合体を得た。次いでこれをナイフ型エッジ
を有するカッティングタイプの粉砕機で1000μm以
下に粉砕して薄片状、鱗片状の粉体を得た。
この粉体を電子顕微鏡で観察すると実施例4の複合体と
同様な構造を有していた。また、これを水に再分散した
時、コロイド分画は75%、積算体積50%の粒径は
6.5μm、10μm以上の粒子の割合は22%、10
μm以上の長さの粒子のアスペクト比は2.0であっ
て、その5%水分散体はザラツキの無い滑らかな食感を
有していた。
化学工業製)、澱粉加水分解物はパインデックス(松谷
化学工業製)を用いた。
実施例7の固形分10%のセルロース分散液とCMC−
Na(カルボキシメチルセルロースナトリウム)を配合
組成がそれぞれ固形分比で95/5とした総固形分濃度
が10.0%の分散液を調整した。この分散液を高圧破
砕装置(Microfluidics社製マイクロフル
イダイザーM−610型)で、1200Kg/cm2 、
5回通過で混合、分散、破砕処理を同時に行いペースト
状組成物を得た。
濃度8.0%に調製し、ドラムドライヤー(株式会社楠
木機械制作所製KDD−1型)で、ドラムの表面を食品
用シリコーン離型剤で処理した後、水蒸気圧力1.8K
g/cm2 、回転数1.5rpmで乾燥してフィルム状
の複合体を得た。次いでこれをナイフ型エッジを有する
カッティングタイプの粉砕機で1000μm以下に粉砕
して薄片状、鱗片状の粉体を得た。
この粉体を電子顕微鏡で観察すると実施例4の複合体と
同様な構造を有していた。また、これを水に再分散した
時、コロイド分画は90%、積算体積50%の粒径は
3.5μm、10μm以上の粒子の割合は2.0%であ
って、その5%水分散体はザラツキの無い滑らかな食感
を有していた。
製薬製)を用いた。
て10℃60分間の分散処理を行った他は、実施例2と
同様にして複合体の乾燥粉末を得た。得られた複合体の
水分は5.5%、水に再分散した時のコロイド分画は8
8%、積算体積50%の粒径は22.0μm、10μm
以上の粒子の割合は59%であった。また、この水分散
液を顕微鏡で観察した結果、ほぼ球状を呈する粗大な凝
集体が見られた。その模式図を図2に示す。図2中の最
小目盛りは10μmである。
105℃20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣を
ろ過、洗浄した後、固形分10%のセルロース分散液を
調製した。このセルロース分散液を媒体撹拌湿式粉砕装
置(コトブキ技研工業株式会社製アペックスミル、AM
−1型)で、媒体として直径1mmφのジルコニアビー
ズを用いて、撹拌翼回転数1800rpm、セルロース
分散液の供給量0.4l/minの条件で1回通過で粉
砕処理を行いペースト状のセルロースを得た。このセル
ロースのコロイド分画は47%、積算体積50%の粒径
は6.5μmであった。
MC−Na(カルボキシメチルセルロースナトリウム)
を配合組成がそれぞれ固形分比で95/5とした総固形
分濃度が10.5%の分散液を調整した。この分散液を
アプリケーターにより厚さ3mmでアルミニウム板上に
キャスティングし、熱風乾燥器で80℃60分間乾燥し
て厚さ約70μmの乾燥フィルムを得た。得られた乾燥
フィルムの水分は4.0%であり、これを水に再分散し
た時、コロイド分画は60%、積算体積50%の粒径は
6.7μm、10μm以上の粒子の割合は26%、10
μm以上の長さの粒子のアスペクト比は6.5であっ
て、その5%水分散体はやや肌理が粗くザラツキがあっ
た。
製薬製)を用いた。
厚さ約70μmの乾燥フィルムを、衝撃式の粉砕機で粉
砕して150μm以下の粉末とした。この粉末の表面、
断面を走査型電子顕微鏡で撮影した結果を図6、図7、
図8に示すが、表面にはセルロースの網目状の配列はみ
られず、断面にはいくつかの空隙はあるが粉砕前に見ら
れた無数の微細な亀裂や空隙構造が消失している。ま
た、この粉末の水分散液を光学顕微鏡で観察した結果、
粗大な凝集体が見られ、平均粒径は15μm、10μm
以上の粒子の割合は45%であった。
s社製マイクロフルイダイザーM−610型)で、10
00Kg/cm2 、1回通過で混合、分散、破砕処理を
行った他は実施例8と同様にして複合体を得た。この複
合体のコロイド分画は55%、平均粒径は10μm、1
0%以上の粒子の割合は51%であり、その5%水分散
体はやや肌理が粗くザラツキがあった。
品の食感テストを実施した。食感テストは喫煙習慣の無
い若い女性15人を選び、各乾燥複合体を水に再分散さ
せた5重量%の複合体水分散物を調整し、これを各々独
立したパネルで食味するランダムテスト方式にて実施し
た。各パネラーには1)「滑らかさ」を感じるか否か、
2)「ザラツキ」を感じるか否か、の質問がなされ、ア
ンケート方式にて解答が集計された。なお、「滑らか
さ」は口に入れた瞬間のとろける感触を、「ザラツキ」
は後口として舌の上に残る異物感を評価したものであ
る。結果を表−1に示す。
定法を示す。 <コロイド分画> (1)サンプルを固形分で0.75gを、蒸留水を入れ
たエースホモジナイザー(日本精機製AM−T)に入れ
全量を300gとする。 (2)15000rpmで2分間分散する。
り重量を精秤する。 (4)残りの分散液を遠沈管に移し2000rpmで1
5分間遠心分離する。(国産遠心器製H−300型)そ
の上澄み液10mlを正確に秤量瓶にとり重量を精秤す
る。 (5)(3)、(4)の秤量瓶を105℃の乾燥器で1
0時間蒸発乾固する。
g (7)(4)の固形分重量を精秤する。Bg (8)水溶性成分(水溶性ガムと親水性物質の合計)の
補正を行う。水溶性成分量:S%とすると、 コロイド分画(%)=(B−AS/100)/A(1−
S/100)×100 <粗大な凝集体> (1)サンプルを固形分で3.0gを、蒸留水を入れた
エースホモジナイザー(日本精機製AM−T)に入れ全
量を300gとする。
る。 (3)分散液を光学顕微鏡(ニコンOPTIPHOTO
−POL)で倍率50で観察する。 <平均粒径、10μm以上の粒子の割合> (1)サンプルを固形分で3.0gを、蒸留水を入れた
エースホモジナイザー(日本精機製AM−T)に入れ全
量を300gとする。
る。 (3)堀場レーザー回折式粒度分布測定装置(LA−5
00)を用いて粒度分布を測定する。平均粒径は積算体
積50%の粒径であり、10μm以上の粒子の割合は体
積分布における割合(%)で表す。 <10μm以上の粒子のアスペクト比> (1)平均粒径と同一条件で作成したサンプルを、光学
顕微鏡又は電子顕微鏡で撮影した写真において10μm
以上の長さの粒子の長径と短径を測定し、その比を求め
少なくとも20個以上の測定値の平均値から求める。
送、貯蔵に便利な乾燥品であって、水に分散した時なめ
らかで、ザラツキを感じさせないコロイド分散体組織を
与える。この性質は近年健康上の問題から食品の脂肪低
減の為に求められている脂肪代替物として適しており、
長年求められてきた美味しさと、機能を両立させるもの
である。
コロイド分画が著しく向上したものであり食品、医薬
品、化粧品、塗料、セラミックス、樹脂、工業品等にお
ける懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘安定剤、クラウディ
ー剤等均一な分散性及びその長期な安定性が求められる
分野において効果を発揮する。更に、本発明のコロイド
分散性複合体は特殊な分散機を用いることなく多量のコ
ロイド粒子を発生させることが可能であり、このため安
定剤としての性能が著しく向上すると共にその使用範囲
を拡大することが可能となる。
ココア飲料、ジュース飲料、抹茶飲料、しる粉飲料等の
嗜好飲料、ミルクココア、ミルクコーヒー、乳酸菌飲
料、豆乳等の乳性飲料、アイスクリーム、ソフトクリー
ム、シャーベット等の氷菓類、プリン、ゼリー、ジャ
ム、水羊かん等のゲル状食品、ミルクセーキ、コーヒー
ホワイトナー、ホイップクリーム、マヨネーズ、ドレッ
シング類、スプレッド類、タレ、スープ、練りがらし、
フラワーペースト、調理缶詰、スプレッド、経管流動
食、練りがらし、パン・ケーキ用フィリング・トッピン
グ、あん製品、ホンザント、水産練製品、パン・ケーキ
類、和菓子、麺類、パスタ類、冷凍生地等、粉末油脂、
粉末香料、粉末スープ、粉末スパイス、クリームパウダ
ー等、において懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘安定剤、
泡安定剤、クラウディー剤、組織付与剤、流動性改善
剤、保形剤、離水防止剤、生地改質剤、粉末化基剤とし
て使用でき、更に上記食品全般における食物繊維基剤、
油脂代替等の低カロリー化基剤等の用法がある。
の、光学顕微鏡写真の模式図である。
顕微鏡写真の模式図である。
ルムの断面の走査型電子顕微鏡写真である。
ルムの表面の走査型電子顕微鏡写真である。
ルムの断面の走査型電子顕微鏡写真である。
砕した粉末の外観の走査型電子顕微鏡写真である。
砕した粉末の表面の走査型電子顕微鏡写真である。
砕した粉末の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
Claims (7)
- 【請求項1】 微細セルロース50〜98重量%と、水
溶性ガム類及び、叉は親水性物質2〜50重量%とから
なる乾燥した複合体であって、該複合体を水に再分散し
た時、10μm以上の粒子の割合が5%以下、もしくは
10μm以上の粒子の割合が5%を超えて40%以下に
おいては10μm以上の長さの粒子のアスペクト比が
3.0以下であり、コロイド分画が65%以上であるこ
とを特徴とする水分散性の複合体。 - 【請求項2】 複合体を水に再分散した時、10μm以
上の粒子の割合が5%以下、コロイド分画が80%以上
であることを特徴とする請求項1記載の水分散性の複合
体。 - 【請求項3】 複合体が、その内部構造おいて幅0.0
5〜0.5μmの無数の亀裂や空洞が少なくとも3μm
以下の間隔で系全体に網目状に展開した空隙構造を持つ
ことを特徴とする請求項1又は2記載の水分散性の複合
体。 - 【請求項4】 水溶性ガム類が繊維素グリコール酸ナト
リウム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、カ
ラヤであり、親水性物質が澱粉加水分解物、水溶性糖
類、糖アルコール類であることを特徴とする請求項1又
は2記載の水分散性の複合体。 - 【請求項5】 固形分比で、コロイド分画が50%以上
の微細セルロース50〜98重量%と、水溶性ガム類及
び叉は親水性物質2〜50重量%を、総重量の75重量
%以上の水に均質に分散せしめてスラリーとし、次いで
乾燥することを特徴とする請求項1又は2記載の水分散
性の複合体の製造法。 - 【請求項6】 微細セルロースと水溶性ガム類及び叉は
親水性物質を水に均質に分散せしめたスラリーを乾燥さ
せる工程において、10mm以下の厚みで流延させて乾
燥することを特徴とする請求項5記載の水分散性の複合
体の製造法。 - 【請求項7】 水溶性ガム類がキサンタンガム、カラギ
ーナンにあっては、乾燥前のスラリーを摂氏60℃以上
で加熱処理を行った後乾燥することを特徴とする請求項
5又は6記載の水分散性の複合体の製造方法。
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