JP3532686B2 - 水分散性組成物 - Google Patents
水分散性組成物Info
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Description
びキトサンを含有する水分散性組成物及び該水分散性組
成物を含有する食品組成物に関する。即ち、本発明の水
分散性組成物はセルロースコロイドを形成し得る乾燥組
成物であって、食品、医薬品、化粧品、塗料、セラミッ
クス、樹脂、触媒、その他工業用品等の分野において、
懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘安定剤等の安定剤、組織
付与剤、クラウディー剤、白度向上、流動性改良、研磨
剤、食物繊維、油脂代替物等の目的で利用可能な水中に
再分散し得る微細セルロース含有水分散性組成物であ
り、また、該水分散性組成物を含有する食品組成物は、
懸濁、乳化等の安定性が著しく高い。
−68478号公報には、ミクロフィブリル化したセル
ロース及びキトサンに関する記載がある。しかし、これ
らにはセルロースとキトサンを複合化すること、及び安
定な分散状態を示すことに関して何も記載がない。
平4−57836号公報、特開平7−2701号公報に
は、セルロースとキトサン(脱アセチル化キチン)複合
化物についての記載があるが、複合化物を水中で攪拌し
ても分散しないため、セルロースがコロイド状の安定な
分散状態を示す懸濁液とはならない。したがって、懸
濁、乳化、増粘等の安定剤としての機能についても記載
はない。
合体は、安定剤としての機能が十分でない場合もあり、
特に酸性領域で微細セルロースの凝集が起こりやすいた
め、安定剤としての機能が十分に発揮されない場合があ
った。そのため、果汁飲料、乳酸菌飲料等の酸性食品に
用いることが困難であった。
域においても微細セルロースの凝集を起こさず、安定に
分散することによって、懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘
安定剤、組織付与剤、クラウディー剤、白度向上、流動
性改良、研磨剤、食物繊維、油脂代替物として優れた機
能を有する微細セルロースを含有する水分散性組成物を
提供することを目的とするものであり、また、酸性領域
においても懸濁安定性、乳化安定性等に優れる食品組成
物を提供することを目的とする。
スと酸性条件下で膨潤または溶解させたキトサンを含有
する乾燥組成物であって、該組成物を水中で攪拌したと
きに安定な分散状態を示すことを特徴とする水分散性組
成物、及び該水分散性の組成物を含有する食品組成物で
あって、酸性領域での懸濁、乳化等の安定性が向上した
食品組成物に関する。
用いる微細セルロースは、木材パルプ、精製リンター等
のセルロース系素材を酸加水分解、アルカリ酸化分解、
酵素分解、スチームエクスプロージョン分解等、あるい
はそれらの組み合わせにより解重合処理して平均重合度
30〜375のセルロースとし、次いで機械的なシェア
をかけ湿式磨砕することによって得ることができる。セ
ルロースとキトサン等を予め混合した後、磨砕しても良
いし、セルロースを単独で磨砕した後、キトサン等と混
合しても良い。
ロースの微細化の程度により自由に選択される。例え
ば、平均粒径が8μm以下の微細セルロースを得るよう
な充分な機械的シェアーをかける場合は、媒体攪拌ミル
類、例えば湿式振動ミル、湿式遊星振動ミル、湿式ボー
ルミル、湿式ロールミル、湿式コボールミル、湿式ビー
ズミル、湿式ペイントシェーカー等の他、高圧ホモジナ
イザー等がある。高圧ホモジナイザーとしては約500
kg/cm2 以上の高圧で、スラリーを微細オリフィス
に導き高流速で対面衝突させるタイプが効果的である。
これらのミルを使用した場合の最適磨砕濃度は機種によ
り異なるが、概ね、媒体攪拌ミルで3〜15%、高圧ホ
モジナイザーで5〜20%の固形分濃度が適している。
また、平均粒径が5〜20μmの微細セルロースを得る
ような機械的シェアーをかける場合において、スラリー
様の系ではコロイドミル、連続式ボールミル、ホモジナ
イザーなどの磨砕機が使用できるし、それより水分の少
ないケーク状のものを磨砕するには、ニーダー、ライカ
イ機、押出機などが使用できる。
独で用いることもできるが、二種以上の機種を組み合わ
せて用いることも出来る。これらの機種は種々の用途に
おける粘性要求等により適宜選択すれば良い。微細化さ
れたセルロースの平均粒径は20μm以下が好ましい。
好ましくは12μm以下、さらに好ましくは8μm以
下、特に好ましくは4μm以下である。平均粒径が小さ
いほど安定剤としての機能は向上するが、その下限は、
磨砕、粉砕の技術および装置により自ずから限度があ
り、現在のところでは通常0.05μm程度と考えられ
る。
セルロースの分散を迅速に行わせると共に、セルロース
の分散、懸濁等の安定性を更に高める。つまり、一般に
セルロースの分散安定性は、セルロース表面が負に帯電
することによる電気的な反発力によってもたらされる
が、酸性下ではその電荷が打ち消されるため、安定性が
低下する。酸性下で正に帯電するアミノ基を有するキト
サンがセルロース表面に吸着することによって、特に酸
性下での安定性が向上する。本発明の水分散性組成物
は、キトサンを含有することにより、特に酸性領域での
安定性が高いのが特徴である。
セチル化処理したものであって、脱アセチル化度が40
%以上のものである。好ましくは60%以上であり、さ
らに好ましくは75%以上であり、特に好ましくは85
%以上である。キトサンの脱アセチル化度が高いほう
が、水分散性の組成物を酸性領域で分散させた時の安定
性が向上する。また、0.5%濃度における粘度が10
00センチポアズ以下が好ましい。特に好ましくは50
0センチポアズ以下である。さらに好ましくは100セ
ンチポアズ以下である。キトサンの粘度が低ければ、飲
料等に用いた時、粘度の上昇が小さく、さっぱり感と言
われるような喉越しで食感が良くなるので好ましい。
0部に対して1〜200重量部が好ましい。特に好まし
くは3〜100重量部である。さらに好ましくは5〜4
0重量部である。配合量が1部より低いと、水分散性組
成物が十分に安定剤として機能せず、特に酸性領域中で
微細セルロースが凝集しやすくなる。また、配合量が2
00部より高いと、粘度の上昇による食感の低下ととも
に、微細セルロース含量の低下に伴い安定剤としての機
能が低下し好ましくない。
には、キトサンを膨潤あるいは溶解させるようにすると
良い。キトサンは通常酸性条件で膨潤溶解するので、酸
成分を添加することが好ましい。酸成分としては、塩
酸、酢酸、アジピン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、ア
スコルビン酸、プロピオン酸、ギ酸、クエン酸等が適し
ている。その添加量は、キトサンのアミノ基のモル数に
対して、酸の水素イオンのモル数が10%〜500%程
度になるよう添加すると良い。
への微細セルロースの再分散性を改良するために、以下
に挙げる水溶性ガム類、親水性物質、油脂類を配合して
も良い。水溶性ガム類とは、水膨潤性が高くセルロース
及びキトサンとの水中における相溶性が良好な水溶性の
ガム類であり、ローカストビーンガム、グアーガム、カ
ゼイン及びカゼインナトリウム、タマリンドシードガ
ム、カラヤガム、アラビアガム、寒天、カラギーナン、
サイリウムシードガム、キサンタンガム、カードラン、
プルラン、デキストラン、ジェランガム、ゼラチン、セ
ルロース誘導体、澱粉誘導体等が挙げられる。これらの
水溶性ガム類は2種以上組み合わせてもかまわない。水
溶性ガム類を大量に配合すると、キトサンの保護コロイ
ド性を損なうので、その配合量はキトサン配合量の半量
以下程度にしたほうが良い。
粘性を殆どもたらさない有機物質であり、澱粉加水分解
物、デキストリン類、ブドウ糖、ソルボース、乳糖、ポ
リデキストロース、フラクトオリゴ糖等の単糖類、オリ
ゴ糖類を含む水溶性糖類、マルチトール、ソルビット等
の糖アルコール類等である。これらの親水性物質は2種
以上組み合わせてもかまわない。親水性物質を配合して
も、キトサンの保護コロイド性にはほとんど影響ない
が、親水性物質の配合量が増加するに従い、微細セルロ
ース、キトサンの配合量が相対的に減少するので、その
配合量は必要最小限度にとどめた方が良い。その目安は
微細セルロースとキトサンの配合量の半量以下程度であ
る。
いずれかにおいて液体状を示し、水に自由に溶解しない
物質である。上記の温度範囲としては、好ましくは10
0〜150℃である。具体例としては、大豆油、ヤシ
油、とうもろこし油、パーム油、サラダ油、ゴマ油、菜
種油、カカオ脂、ヒマシ油、鯨油、ラード、硬化油、中
鎖脂肪酸トリグリセリド、乳脂肪等の動植物油類、グリ
セリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、レシチン、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル等の界面活性剤類、オレイン酸、ラウリン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸類及びそれらの
エステル類、ラウリルアルコール等の高級アルコール
類、カルナウバロウ等のワックス類、パラフィンワック
ス等の炭化水素類、ポリジメチルシロキサン等のシリコ
ーンオイル類から選ばれる1種叉は2種以上の組み合わ
せからなる。界面活性剤の場合、親水性のものより疎水
性のものが好ましく、HLB値として13以下が好まし
い。油脂類はそのまま加えることができるが、動植物油
等に界面活性剤、水等を加えて均質化することによって
得られる乳化物の形態にした後に添加してもかまわな
い。また、油脂類を含有しているマーガリン、生クリー
ム等の形態で配合してもかまわない。油脂類の配合量
は、微細セルロース100重量部に対して、20重量部
以下程度にした方が良い。20重量部を超えると、組成
物を水中で撹拌しても内部への水の浸透が起こり難くな
るため、再分散性が低下するので好ましくない。好まし
くは10重量部以下である。特に好ましくは5重量部以
下である。
水中での分散及び安定性を阻害しない程度に配合するこ
とは自由である。本発明の水分散性組成物の製法は、ま
ず磨砕して得た微細セルロースをキトサン、必要によ
り、酸成分、水溶性ガム類、親水性物質、油脂類等と混
合してスラリーとなし、次いでこれを乾燥させることに
よって得ることが好ましい。また、解重合処理したセル
ロースを予めキトサン等と混合し、湿式媒体ミル、高圧
ホモジナイザー、ニーダー等で磨砕してからスラリーと
する方法も可能である。いずれの場合も、キトサン等と
の混合、分散に当たっては、キトサンを十分膨潤乃至溶
解させると良い。
大きな要因である。磨砕に次いで行われる乾燥は、乾燥
に付される対象物の水分量ないしその状態によって、適
切な方法を選ぶべきである。例えば、スラリー様の磨砕
物を乾燥するには、噴霧乾燥法が使用されるし、泥状
物、餅様物には、ドラム乾燥機、棚段式乾燥機、ベルト
乾燥機、流動乾燥機、及び真空乾燥機などが選択でき
る。
性組成物の分散性は、その製法によってもある程度左右
されるが、最も良い方法としては、噴霧乾燥機あるいは
フィルム状での乾燥方法が優れている。フィルム状にて
乾燥する方法とは、即ち、微細セルロースとキトサンそ
の他の混合スラリーを、ガラス、ステンレス、アルミニ
ウム、ニッケル・クロムメッキ鋼板等の基材上にキャス
ティングして乾燥する方法である。基材は予め加熱され
ていても良く、またキャスティング後、赤外線、熱風、
高周波等にて加熱しても良い。乾燥温度は200℃以
下、キャスティングの厚みはスラリーの厚みとして10
mm以下が好ましい。スラリー濃度はフィルム状に展開
できる濃度であれば良く、特に制限はないが、実用的に
は5%から20%程度の固形分濃度の範囲が作業が容易
で良好な乾燥物が得られる。また、工業的にはスチール
ベルトドライヤー、ドラムドライヤー、ディスクドライ
ヤー、ベルト式真空乾燥機等の乾燥機が採用出来る。こ
のフィルム状にて乾燥された製品は、いわゆるフィルム
状のものから箔状、薄片状、鱗片状、線条状、粉末状の
ものまで含まれる。
〜20%であることが好ましい。水分が高いとハンドリ
ング性不良、べたつき、腐敗の問題があるためで、製品
水分は20%以下、好ましくは15%以下、特に好まし
くは10%以下がよい。また、製品水分が1%未満で
は、過剰乾燥のため該組成物の再分散性が悪化する傾向
がある。特に好ましくは1.5%以上である。
は、1〜20%の水分を含む乾燥製品であり、これを水
中で撹拌した時容易に分散し、セルロースが均一に分散
した、なめらかな組織を持つザラツキの無い安定なコロ
イド分散体を形成する。特に酸性領域で微細セルロース
が凝集を起こさないため、安定なコロイド分散体とな
り、安定剤等として優れた機能を奏する点が特徴であ
る。
散性組成物、即ち、微細セルロースとキトサンを含有す
る水分散性組成物を含有することを特徴とする食品組成
物である。具体的には、乳酸菌飲料、ココア飲料、抹茶
飲料、しる粉飲料等の嗜好飲料、ミルクココア、ミルク
コーヒー、豆乳等の乳性飲料、アイスクリーム、ソフト
クリーム、シャーベット等の氷菓類、プリン、ゼリー、
ジャム、水羊かん等のゲル状食品、ミルクセーキ、コー
ヒーホワイトナー、ホイップクリーム、マヨネーズ、ド
レッシング類、スプレッド類、タレ、スープ、練りがら
し、フラワーペースト、調理缶詰、スプレッド、経管流
動食、練りがらし、パン・ケーキ用フィリング・トッピ
ング、あん製品、ホンザント、水産練製品、パン・ケー
キ類、和菓子、麺類、パスタ類、冷凍生地等、粉末油
脂、粉末香料、粉末スープ、粉末スパイス、クリームパ
ウダー、漬け物等であって、該水分散性組成物が懸濁安
定剤、乳化安定剤、増粘安定剤、泡安定剤、クラウディ
ー剤、組織付与剤、流動性改善剤、保形剤、離水防止
剤、生地改質剤、粉末化基剤、食物繊維基剤、油脂代替
等の低カロリー化基剤等として使用されているものであ
る。特に、乳酸菌飲料等の酸性食品において顕著な効果
が発揮される。
料あるいは着色料、香料、酸味料、増粘剤等の他の成分
と同時に、上記水分散性組成物を水中で分散して使用す
れば良い。水分散性組成物を予め水に分散した後、添加
してもかまわない。水分散性組成物の水中での再分散方
法は、食品等の製造工程で通常使用される各種の分散・
乳化・磨砕機等を用いることができる。例えば、プロペ
ラ撹拌機、高速ミキサー、ホモミキサー、カッター等の
各種ミキサー、ボールミル、コロイドミル、ビーズミ
ル、ライカイ機等のミル類、高圧ホモジナイザー及びマ
イクロフルイダイザー、ナノマイザー等の超高圧ホモジ
ナイザーに代表される分散・乳化機、プラネタリーミキ
サー、ニーダー、エクストルーダー、タービュライザー
等に代表される混練機等が使用できる。2種以上の分散
機を組み合わせて使用してもかまわない。
スに水分散性組成物を混合した後、ホモミキサーで分散
する、あるいは水分散性組成物をホモミキサーで水中に
分散させた後カルピスと混合することによって、微細セ
ルロースを凝集させることなく安定に分散させると共
に、カルピス中の微量物の沈降を防止できる。また、飲
食した場合に、微細セルロースであるためざらつきが感
じられない。食品組成物への水分散性組成物の添加量は
食品の種類によって異なるため、それぞれ最適の添加量
を選択することが必要である。例えば、飲料の場合は
0.02〜3重量%程度が好ましい。特に好ましくは、
0.1〜1重量%である。
らに詳細に説明する。なお、測定は以下のとおり行っ
た。 <平均粒径> (1)サンプルを固形分で3.0gを、蒸留水を入れた
エースホモジナイザー(日本精機製AM−T)に入れ全
量を300gとする。 (2)15000rpmで5分間分散する。 (3)堀場レーザー回折式粒度分布測定装置(LA−5
00)を用いて粒度分布を測定する。平均粒径は積算体
積50%の粒径であり、10μm以上の粒子の割合は体
積分布における割合(%)で表す。 <水分の測定> (1)サンプル約2gを秤量瓶に入れ、精秤する。 (2)秤量瓶を熱風乾燥機に入れ、105℃で5時間乾
燥する。 (3)サンプル重量を測定し、減量から水分(%)を求
める。
05℃で20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣を
ろ過、洗浄した後、固形分10%のセルロース分散液を
調製した。この加水分解セルロースの平均粒径は25μ
mであった。このセルロース分散液を媒体撹拌湿式粉砕
装置(コトブキ技研工業株式会社製アペックスミル、A
M−1型)で、媒体として直径1mmφのジルコニアビ
ーズを用いて、撹拌翼回転数1800rpm、セルロー
ス分散液の供給量0.4l/minの条件で2回通過で
粉砕処理を行い、微細セルロースAのペースト状物を得
た。この微細セルロースAの平均粒径は3.1μmであ
った。
0.5%粘度5センチポアズ)30重量部、36%塩酸
13重量部、水1000重量部を混合し、キトサンを溶
解させた。次に微細セルロースAのペースト状物100
0重量部(微細セルロース固形分としては100重量
部)を混合し、総固形分濃度が6.6%、pHが3.0
のペースト状分散液を調製した。この分散液をアプリケ
ーターにより厚さ3mmでアルミニウム板上にキャステ
ィングし、熱風乾燥機で80℃で60分間乾燥した。次
いで、ナイフ型エッジを有するカッティングタイプの粉
砕機で1000μm以下に粉砕して薄片状、鱗片状の、
水分含量2.5%の水分散性組成物Aを得た。
イザー(15000rpm)で10分間攪拌すると、微
細セルロースが分散し、白濁したコロイド状の懸濁液と
なった。
3重量部、水250重量部を混合し、キトサンを溶解さ
せた。次に実施例1の微細セルロースAのペースト状物
1000重量部(微細セルロース固形分としては100
重量部)を混合し、実施例1と同様に操作して水分散性
組成物Bを得た。組成物Bの水分は2.3%であった。
組成物Bを実施例1と同様に攪拌すると、微細セルロー
スが分散し、白濁したコロイド状の懸濁液となった。
高圧破砕装置(Microfluidics社製マイク
ロフルイダイザーM−610型)で1200kg/cm
2、1回通過で、微細セルロースBのペースト状物を得
た。この微細セルロースBの平均粒径は9.5μmであ
った。
酸6重量部、水500重量部を混合し、キトサンを溶解
させた。次に微細セルロースBのペースト状物1000
重量部(微細セルロース固形分としては100重量部)
を混合し、実施例1と同様に操作して水分散性組成物C
を得た。組成物Cの水分は2.8%であった。組成物C
を実施例1と同様に攪拌すると、微細セルロースが分散
し、白濁したコロイド状の懸濁液となった。
0gとり、純水244gを添加後、エースホモジナイザ
ーを用いて15000rpmで10分間分散させた。各
分散液62.5g、市販カルピス(カルピス製)60g
及び純水177.5gをTKホモミキサーを用いて70
00rpmで2分間混合し、カルピス飲料を作製した
(水分散性組成物添加量は0.5%)。
試飲を行った。その結果、いずれも凝集等は見られず、
微細セルロースは安定な分散状態を示した。また、ざら
つき、糊っぽさは感じられず、喉越しも良かった。
8.5g、ドリンクヨーグルト「ビヒダス」(森永乳業
製)30gを添加後、エースホモジナイザーを用いて1
5000rpmで5分間分散させる。その後、クエン酸
溶液でpHを3.8に調製し、ライト感覚の乳酸菌飲料
を作製した。
試飲を行った。その結果、凝集等はほとんど見られず、
安定な分散状態を示した。また、ざらつき、糊っぽさは
感じられず、喉越しも良かった。
物15g(固形分換算1.5g)、市販カルピス(カル
ピス製)60g及び純水225gをTKホモミキサーを
用いて7000rpmで2分間混合し、カルピス飲料を
作製した(セルロース添加量は0.5%)。
細セルロース、乳脂肪、乳タンパクによると考えられる
凝集、沈降のため離水を起こし、安定な分散液とならな
かった。
11(旭化成工業製)を用い、実施例4〜6と同様に操
作し、カルピス飲料を作成した。飲料を1日間冷蔵庫中
で放置した結果、微細セルロース、乳脂肪、乳タンパク
によると考えられる凝集、沈降のため離水を起こし、安
定な分散液とならなかった。
品、化粧品、塗料、セラミックス、工業品等の分野にお
いて安定剤として機能する。特に、本発明の水分散性組
成物は、酸性領域においても微細セルロースの凝集を起
こさず、安定に分散することによって、懸濁安定剤、乳
化安定剤、増粘安定剤、組織付与剤、クラウディー剤、
白度向上、流動性改良、研磨剤、食物繊維、油脂代替物
として機能し、食感の面からもざらつき感が無く、滑ら
かな食感を付与できる。また、該水分散性組成物を含有
する食品組成物は、特に酸性領域においても懸濁安定
性、乳化安定性等に優れると同時に食感も優れる。
Claims (2)
- 【請求項1】 微細セルロースと酸性条件下で膨潤また
は溶解させたキトサンを含有する乾燥組成物であって、
該組成物を水中で攪拌したときに安定な分散状態を示す
ことを特徴とする水分散性組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の水分散性の組成物を含
有することを特徴とする食品組成物。
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