JP4169388B2 - セルロース複合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルロース複合体に関する。さらに詳しくはセルロースと親水性高分子の複合体であり、食品、医薬品、化粧品、塗料、セラミックス、樹脂、触媒、農薬、肥料、飼料等の用途分野において、懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘安定剤、組織付与剤、クラウディー剤、研磨剤、食物繊維、油脂代替物等として使用される物質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまでセルロースと水溶性高分子等との複合体は多数知られてきている。特公昭56−31094号公報および特公昭57−14771号公報には、微結晶セルロースと分散剤および崩壊剤を配合した水分散性の複合体に関する記載がある。また、特開平7−70365号公報および特開平7−268129号公報には、微細セルロースと親水性物質等からなる粉末であり、水分散時における固体粒子の大きさを、主としてコロイド分画という概念で規定した水分散性の複合体に関する記載がある。特開平9−59301号公報には微小繊維状セルロースと親水性物質を配合した組成物に関する記載がある。特開平9−121787号公報には微生物由来のセルロースと高分子物質からなる複合化物に関する記載がある。しかしこれらはいずれも安定懸濁成分を有していなかったので、水分散液の安定性、特に耐熱安定性に劣っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、分散安定性に優れるとともに、食物繊維効果にも優れたセルロース複合体と、それを含有する食品組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定の安定懸濁成分を有する、セルロースと親水性高分子を主成分とする複合体が、水に分散させたときに、低いpH環境や、濃い塩濃度環境、あるいは加熱処理に対して極めて安定な分散体を形成することを見出し、本発明をなすに至った。
【0005】
すなわち本発明は、以下の通りである。
【0006】
(1)セルロース20〜98重量%および水溶性ガム類80〜2重量%からなり、該組成物を湿式共磨砕処理し、乾燥し、次いで熱処理する事によって得られるセルロース複合体であり、水に分散したときに、安定懸濁成分を5重量%以上含む水懸濁液を形成することを特徴とするセルロース複合体。
(2)上記(1)記載のセルロース複合体を含有することを特徴とする食品組成物。
(3)セルロース20〜98重量%および水溶性ガム類80〜2重量%からなり、該成分を湿式共磨砕処理し、乾燥し、次いで熱処理する事を特徴とする上記(1)記載のセルロ−ス複合体の製造方法。
【0010】
以下、本発明につき詳しく説明する。
【0011】
本発明のセルロース複合体は、セルロースを20〜98重量%含有する。セルロースの基本粒子の大きさは、それが水中で安定的に懸濁するために、平均20μm以下であることが必要である。セルロースの基本粒子の大きさは、例えば水中で、約1重量%濃度で機械的に攪拌する事により、基本粒子が分離するので、これを粒度分布計にて測定することによって求めることが出来る。適当な粒度分布計としては、レーザー回折式粒度分布測定装置を上げることが出来る。この基本粒子の70μm以上の成分は10%(体積基準、以下v%と略)以下である。好ましくは平均粒径が10μm以下であって、30μm以上の成分が10v%以下である。さらに好ましくは平均粒径が6μm以下であって、20μm以上の成分が10v%以下である。特に好ましくは平均粒径が4μm以下であって、10μm以上の成分が10v%以下である。平均粒径が20μmを超えると懸濁安定性が劣る。また、70μm以上の成分が10v%を越えて存在すると、喫食した場合、口中でザラツキ感が著しく感じられる。平均粒径が小さいほどザラツキ感は改良される傾向にあるが、その下限は、磨砕、粉砕の技術および装置により自ずから限度があり、現在のところは通常0.05μm程度と考えられる。安定懸濁成分は、その主体がセルロース微粒子である。そのためセルロース複合体のセルロースの含量が20重量%未満だと、安定懸濁成分が減少してしまい、安定性が低下してしまう。また、98重量%以上だと、水中での攪拌時にセルロースの分散が容易に進まずセルロース基本粒子が生じ難くなるため、やはり安定性が低下してしまう。好ましくは、60〜90重量%である。更に好ましくは、70〜85重量%である。
【0012】
セルロースは水中で容易に微粒子に分散できるものが好ましい。その例としては、結晶セルロース、微小繊維状セルロース、バクテリアセルロースなどを上げることが出来る。重合度の高いセルロース粉末も使用できるが、サイズリダクションが困難であることから、基本粒子が微小となり難く、工業的生産のためには不利である。好ましいセルロース原料は、重合度が30〜375程度の結晶セルロースである。
【0013】
また、本発明のセルロース複合体は水溶性ガム類を80〜2重量%を含有する。本発明で言うところの水溶性ガム類とは、温水あるいは冷水中で、膨潤あるいはゲル化あるいは溶解する、水との親和性の高い高分子であって、その例としてはアラビアガム、アラビノガラクタン、アルギン酸およびその塩、カードラン、ガッティーガム、カラギーナン、カラヤガム、寒天、キサンタンガム、グアガム、酵素分解グアガム、クインスシードガム、ジェランガム、ゼラチン、タマリンドガム、デキストラン、難消化性デキストリン、トラガントガム、ファーセラン、プルラン、ペクチン、ローカストビーンガム、などを上げることが出来、これらを単独で使用しても良いし、また複数を選択して使用することもできる。好ましいのはカラギーナン、カラヤガム、キサンタンガム、ジェランガム、難消化性デキストリン、ペクチンである。特に好ましいのは、カラヤガム、キサンタンガム、難消化性デキストリンである。この親水性高分子は2重量%以上配合することが必要である。2重量%未満では充分量の安定懸濁成分を構成することが出来ない。また、80重量%を越えて配合すると、相対的にセルロース量が減少するので、安定性が低下してしまう。好ましい配合量は10〜40重量%、さらに好ましくは15〜30重量%である。
【0014】
セルロースと親水性高分子の他に、水中での分散時にセルロース基本粒子の分散を促進させることや、粉末製品を作る際の粉砕性の向上ために、種々の助剤を配合しても良い。助剤の例としてはデキストリン類(焙焼デキストリン、加水分解澱粉等)、単糖類(キシロース、グルコース、フラクトース、等)、二糖類(シュークロース、トレハロース、マルトース、ラクトース、等)、糖アルコール(キシリトール、マンニット、マルチトール、パラチニット、等)、オリゴ糖類(フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、等)、アミノ酸類(グリシン、ベタイン、等)、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、等)、油脂類(リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、等)等が上げられる。これらは単独で使用しても良いし、また、必要に応じて複数の物質を使用しても良い。
【0015】
本発明の安定懸濁成分とは固形分濃度0.5重量%の水分散液を10000Gで15分間遠心分離しても沈降しない固形分(固体微粒子)のことを意味し、製品中の存在比率(重量%)で表す。この成分がセルロース複合体の5重量%未満であれば、低pH、高塩濃度、加熱処理などの過酷条件にて分散が不安定となってしまう。分散安定性の向上のためにはこの成分が多い方が良いが、製造上の制約から上限は今のところ、セルロース配合量の90重量%程度と考えられる。好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上である。安定懸濁成分は、固形分濃度0.5重量%の水分散液を10000Gで15分間遠心分離し、沈降成分を除いた後、さらに固形分と水溶性成分を分離し、固形分(安定懸濁成分)量を測定することによって、求めることが出来る。この固形分と水溶性成分の分離は、例えば、さらに強い条件(例えば、27200G、2時間)で遠心分離する、あるいは、凍結・解凍後、10000Gで15分間遠心分離する、などの方法で実施することが出来る。このようにして固形分と水溶性成分を分離した後、乾燥法で重量測定を行うことにより、安定懸濁成分量を測定する事が出来る。固形分濃度1重量%の水分散液を10000Gで15分間遠心分離しても沈降しない安定懸濁成分がセルロース複合体の5重量%以上有するものはさらに安定性が高く好ましい。好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上、特に好ましいのは30重量%以上である。固形分濃度が高いと、沈降する成分に引きずられて本来沈降しないはずの成分まで沈降してしまう。そのために、固形分濃度1重量%の場合で沈降しない成分はきわめて安定化機能が高いものと思われる。
【0016】
この安定懸濁成分は単なるセルロースの微小粒子ではないと考えられる。例えば、特公昭61−34459号報には1μm以下の微結晶セルロース粒子を5重量%(微結晶セルロース中の含有量)含有する複合体に関する記述があるし、また、特開平7−268129号公報にはコロイド分画(微細セルロースの複合体の水分散液を2000rpm(約460Gと計算される)で15分間遠心分離し、次いで上澄み液中のセルロース分の、全セルロースに対する割合を算出したもの。製品中のセルロース分の中の、比較的懸濁安定な成分を意味する。)が80%以上を含有する複合体に関する記述がある。しかしこれらは実施例にて追試の結果を説明するが、本発明でいうところの安定懸濁成分は皆無であった。これらの先行技術と本発明の違いは、セルロース微粒子が単独で存在するか、あるいは、セルロースと親水性高分子が複合化した状態の微粒子として存在するか、の差であると思われる。
【0017】
本発明のセルロース複合体は、(1)セルロース原料と親水性高分子とその他の成分を湿式で共磨砕するか、あるいはセルロース原料のみをあらかじめ湿式磨砕もしくは乾式粉砕を行った後に残りの原料と混合するか、あるいはセルロース原料とその他の原料の一部をあらかじめ湿式で共磨砕した後に残りの原料と混合し、(2)次いで乾燥し、(3)熱処理を行うことによって製造することができる。製造効率の観点から、(1)の工程はセルロース原料と親水性高分子を共磨砕する事が好ましい。
【0018】
セルロース原料としては、木材パルプ、精製リンター、再生セルロース、穀物又は果実由来の植物繊維、バクテリアセルロース等のセルロース系素材を酸加水分解、アルカリ酸化分解、酵素分解、スチームエクスプロージョン分解、亜臨界水あるいは超臨界水による加水分解等により、あるいはそれらの組み合わせにより解重合処理して平均重合度30〜375とした結晶セルロースを含む低重合度セルロースや、同様のセルロース系素材を水中で、高圧ホモジナイザー等の装置にて高速剪断処理して製造される微小繊維状セルロースが使用できる。
【0019】
セルロース原料と親水性高分子とその他の成分を湿式で共磨砕する場合は、その水分含量によって状態が非常に異なるので、それぞれ適当な磨砕機を選択する必要がある。例えば水分の比較的高い、ゲル状からスラリー状を呈するものを磨砕する場合は回転円筒式ミル、振動ボールミル、遠心式ボールミル、媒体攪拌式ミル、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、等を使用することが好ましい。また、水分の比較的少ない、餅状を呈するものはニーダー、プラネタリーミキサー、押出機、等を使用することが好ましい。これらの装置を用いて、平均粒径は20μm以下で、かつ、70μm以上の成分が10v%以下となるように磨砕を行う。セルロースの粒子径はより小さいことが好ましく、その具体的な態様は前述の通りである。あらかじめセルロース原料のみを磨砕する場合や、セルロース原料とその他の原料の一部を共磨砕する場合も同様の操作を行えばよい。乾燥したセルロース原料粉末を使用する場合は、平均10μm以下のものを使用する必要がある。そのサイズリダクションの方法は自由に選択すればよいが、ジェットミルを使用した粉砕方法は比較的効率が良く、適当な粉砕方法の一つである。
【0020】
セルロース原料のみを湿式で磨砕した場合や乾式で粉砕した場合、あるいはセルロース原料とその他の原料の一部を共磨砕した場合は、残りの原料を水の存在下で充分に混合する必要がある。粘度の低い水分散体の場合は、残りの原料と混合し、プロペラ攪拌、ホモミキサー等で攪拌すればよい。しかし、水分の比較的少ない餅状あるいはゲル状の場合は、共磨砕の際に使用したような機器を用いて混合する必要がある。
【0021】
次に、このようにして得られたものを乾燥する。本発明において乾燥とは、製品の水分を10重量%以下に下げる操作を意味する。この場合、やはりその水分含量によって状態が非常に異なるので、それぞれ適当な乾燥方法選択する必要がある。例えば水分含量の比較的高い、スラリー状あるいはゲル状を呈するものを乾燥する場合は液滴か、あるいはフィルム状にして乾燥することが好ましい。装置としてはスプレードライヤー、ベルトドライヤー、ドラムドライヤー、ディスクドライヤーなどを使用することが出来る。また、凍結乾燥法も適当な乾燥方法である。水分含量の比較的低い、餅状を呈する場合は棚段乾燥機、ベルトドライヤー、流動乾燥機、凍結乾燥機、真空マイクロ波加熱乾燥機などが使用できる。必要に応じて、ピンミル、ハンマーミル、ジェットミル、フラッシュミルなどを使用して粉砕する。
【0022】
次いで、熱処理する。本発明において熱処理とは、水分10重量%以下の物質を60〜150℃の雰囲気に存在せしめ、その物質をその温度に保持することを意味する。より高温で、またより高水分(最大10重量%)で処理すれば短時間で効果が得られる。処理時間は10分から1000時間程度であり、温度とのかねあいで決定される。比較的低温である場合、つまり、60℃以上90℃未満であれば8〜1000時間程度、また中間の温度である場合、つまり、90℃以上120℃未満であれば30分〜100時間程度、さらに比較的高温である場合、つまり、120℃以上150℃以下であれば10分〜20時間程度の加熱が適当である。未粉砕品あるいは粗粉砕品を熱処理してもよく、また、熱処理後に粉砕を行っても良い。乾燥とは、通常、高水分の物質を低水分に下げる操作であり、必ずしも品温は蒸発潜熱によって、乾燥雰囲気温度に達していない。本発明類似の先行技術においては、意図的に、あるいは意図的でなくても物質の水分を10重量%以下にした状態で、品温を本発明のように長時間維持することは無かった。
【0023】
本発明のセルロース複合体は、種々の食品に使用できる。例を挙げると、コーヒー、紅茶、抹茶、ココア、汁粉、ジュース等の嗜好飲料、生乳、加工乳、乳酸菌飲料、豆乳等の乳性飲料、カルシウム強化飲料等の栄養強化飲料並びに食物繊維含有飲料等を含む各種の飲料類、アイスクリーム、アイスミルク、ソフトクリーム、ミルクシェーキ、シャーベット等の氷菓類、バター、チーズ、ヨーグルト、コーヒーホワイトナー、ホイッピングクリーム、カスタードクリーム、プリン等の乳製品類、マヨネーズ、マーガリン、スプレッド、ショートニング等の油脂加工食品類、各種のスープ、シチュー、ソース、タレ、ドレッシング等の調味料類、練りがらしに代表される各種練りスパイス、ジャム、フラワーペーストに代表される各種フィリング、各種のアン、ゼリーを含むゲル・ペースト状食品類、パン、麺、パスタ、ピザ、各種プレミックスを含むシリアル食品類、キャンディー、クッキー、ビスケット、ホットケーキ、チョコレート、餅等を含む和・洋菓子類、蒲鉾、ハンペン等に代表される水産練り製品、ハム、ソーセージ、ハンバーグ等に代表される畜産製品、クリームコロッケ、中華用アン、グラタン、ギョーザ等の各種の惣菜類、塩辛、カス漬等の珍味類、ペットフード類及び経管流動食類等である。
【0024】
本発明のセルロース複合体は、これらの用途において、懸濁安定剤、乳化安定剤、増粘安定剤、泡安定剤、クラウディー剤、組織付与剤、流動性改善剤、保形剤、離水防止剤、生地改質剤、粉末化基剤、食物繊維基剤、油脂代替などの低カロリー化基剤として作用するものである。また、上記の食品がレトルト食品、粉末食品、冷凍食品、電子レンジ用食品等形態又は用時調製の加工手法が異なっていても本発明の効果は発揮される。特に、加熱環境、低pH環境、高塩濃度環境においても機能を発揮する点が、従来のセルロース系の素材と異なる。
【0025】
本発明のセルロース含有複合体を食品に使用する場合、各食品の製造で一般に行われている方法と同様の機器を使用して、主原料の他、必要に応じて、香料、pH調整剤、増粘安定剤、塩類、糖類、油脂類、蛋白類、乳化剤、酸味料、色素等と配合して、混合、混練、撹拌、乳化、加熱等の操作を行えばよい。
【0026】
食品中での本発明の微細セルロース含有複合体の含有量は、食品の種類等により異なるが、食品全体に対して0.01〜15重量%程度が好ましい。安定剤としての機能を主に考える場合は、0.02〜3重量%程度が好ましい。また、食物繊維素材、油脂代替素材として主に考える場合は0.5〜15重量%程度が好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
【0028】
なお、測定は以下のとおり行った。
【0029】
<平均粒径>
(1)サンプル(固形分)3.0gに蒸留水を入れ、全量を300gとする。
【0030】
(2)エースホモジナイザー(日本精機製AM−T)にて15000rpmで5分間分散する。
【0031】
(3)堀場製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置(LA−910)を用いて粒度分布を測定する。平均粒径は積算体積50v%の粒径であり、粒子の割合は体積分布における割合(v%)で表す。分散媒(水)と試料の相対屈折率は1.20、レーザ光透過率は70〜95%に設定。
【0032】
<安定懸濁成分(重量%)>
(1)サンプル(固形分)1.5gあるいは3.0gに蒸留水を入れ、全量を300gとする。
【0033】
(2)エースホモジナイザー(日本精機製AM−T)にて15000rpmで5分間分散する。
【0034】
(3)分散液を遠沈管に移し、10000G(9315rpm)で15分間遠心分離する。(遠心分離器;国産遠心器製、H−300型)
(4)上層をさらに遠沈管に移し、27200G(15000rpm)で2時間遠心分離する。(遠心分離器;日立製作所製、20PR−52型)
(5)(3)で得られた下層および、(4)で得られた上層および下層を秤量瓶に移し、重量((3)下層;Ag、(4)上層;Bg、(4)下層;Cg)を測定する。
【0035】
(6)105℃の乾燥器にて、重量減少が無くなるまで乾燥し、固形物の重量((3)下層;Dg、(4)上層;Eg、(4)下層;Fg)を測定する。
【0036】
(6)下式より、安定懸濁成分を算出する。
【0037】
Figure 0004169388
<参考>
a)(3)の遠心分離に使用する分散液について
(3)の遠心分離の上層の固形分=安定懸濁成分+水溶性成分=E+F
(3)の遠心分離の上層の水分=B+C−E−F
(3)の遠心分離の下層の固形分
=沈降成分(全部)+安定懸濁成分(一部)+水溶性成分(一部)=D
(3)の遠心分離の下層の水分=A−D
(3)の遠心分離の下層の安定懸濁成分(一部)と水溶性成分(一部)の和
={(A−D)×(E+F)}/(B+C−E−F)
(3)の遠心分離に使用した水分散液中の安定懸濁成分と水溶性成分の和
=E+F+{(A−D)×(E+F)}/(B+C−E−F)=α
(3)の遠心分離に使用した水分散液中の沈降成分
=D−{(A−D)×(E+F)}/(B+C−E−F)=β
b)(4)の遠心分離に使用する分散液(=(3)の遠心分離上層液)について(4)の遠心分離の上層の固形分=水溶性成分=E
(4)の遠心分離の上層の水分=B−E
(4)の遠心分離の下層の固形分
=安定懸濁成分(全部)+水溶性成分(一部)=F
(4)の遠心分離の下層の水分=C−F
(4)の遠心分離の下層の水溶性成分(一部)
={E×(C−F)}/(B−E)
(4)の遠心分離に使用した水分散液中の安定懸濁成分
=F−{E×(C−F)}/(B−E)=X
(4)の遠心分離に使用した水分散液中の全水溶性成分
=E+{E×(C−F)}/(B−E)=Y
c)全固形分(製品)中の安定懸濁成分比率について
(3)で使用した分散液中の固形成分比率
→ (安定懸濁成分+水溶性成分):(沈降成分)= α : β
(4)で使用した分散液中の固形成分比率
→ (安定懸濁成分):(水溶性成分)= X : Y
全固形分(製品)中の安定懸濁成分比率(%)
=100×(α×X)/{(α+β)×(X+Y)}
【0038】
【実施例1】
市販DPパルプを2.5M塩酸中で105℃で15分間加水分解して得られた酸不溶性残渣をろ過、洗浄し、重合度190の加水分解セルロースのウェットケーク(固形分含量46重量%)を得た。
【0039】
次に、この加水分解セルロースと、難消化性デキストリン(商品名「パインファイバー」、松谷化学(株)製)とキサンタンガム(三栄源FFI(株))を、表1の配合組成となるようにして、ニーダーを用いて3時間磨砕混練した。さらにこれをほぐして60℃の熱風乾燥機で水分3.3%まで乾燥した後、粉砕した。この粉末を棚段式乾燥機中にて70℃で150時間加熱し、セルロース複合体A〜Cを得た。得られたセルロース複合体の安定懸濁成分量、および水に再分散した時の平均粒径を表1に示す。
【0040】
【実施例2】
実施例1と同様に操作し、加水分解セルロースのウェットケークを得た。そして、この加水分解セルロースとカラヤガムと加水分解澱粉を、表2の配合組成となるようにして、ニーダーを用いて3時間磨砕混練した。さらにこれをほぐして60℃の熱風乾燥機で乾燥した後、粉砕した。得られた粉末の水分は5〜8重量%だった。この粉末を耐圧密閉容器に密充填し、90℃で30時間加熱し、セルロース複合体D〜Fを得た。得られたセルロース複合体の安定懸濁成分量、および水に再分散した時の平均粒径を表2に示す。
【0041】
参考例1
精製リンターを、2.5M塩酸中で105℃で15分間加水分解して得られた酸不溶性残渣をろ過、洗浄し、得られた重合度165の加水分解セルロースに水を添加して固形分10重量%のセルロース分散液を調製した。
【0042】
このセルロース分散液を媒体撹拌湿式粉砕装置で粉砕処理2回を行い、セルロースのペースト状物を得た。このペースト状物中のセルロース粒子の平均粒径は3.7μmだった。
【0043】
このセルロース原料と温水に溶解したキサンタンガムと加水分解澱粉の水溶液を、固形分比で表3の配合組成となるように撹拌混合し、総固形分濃度が12%の分散液を調製した。次に、この分散液をアルミ板上に伸展し、60℃の熱風乾燥機で乾燥し、得られた薄片をハンマーミルで粉砕した。さらにこの粉末を105℃で6時間加熱し、セルロース複合体G〜Iを得た。得られたセルロース複合体の安定懸濁成分量、および水に再分散した時の平均粒径を表3に示す。
【0044】
【比較例1】
熱処理を行わない以外は、表1の組成で、実施例1と同様に操作し、複合体J〜Lを得た。得られた複合体の安定懸濁成分量、および水に再分散した時の平均粒径を表1に示す。
【0045】
【比較例2】
熱処理を行わない以外は、表2の組成で、実施例2と同様に操作し、複合体M〜Oを得た。得られた複合体の安定懸濁成分量、および水に再分散した時の平均粒径を表2に示す(特公昭57−14771号公報にて開示されている物質に相当するものを本発明との比較のために調製した。)。
【0046】
【比較例3】
熱処理を行わない以外は、表3の組成で、実施例3と同様に操作し、複合体P〜Rを得た。得られた複合体の安定懸濁成分量、および水に再分散した時の平均粒径を表2に示す(特開平7−268129号公報にて開示されている物質に相当するものを本発明との比較のために調製した。特開平7−268129号公報に記載の方法で測定したところ、複合体P、Q、Rの水分散体における10μm以上の粒子の割合は39%、4.7%、2.0%であり、コロイド分画は68%、91%、96%であった。また、複合体Pの水分散体中の10μm以上の長さの粒子のアスペクト比は2.3であった。)。
【0048】
【実施例
セルロース複合体を懸濁安定剤等の目的で配合し、ココア飲料を作成した。まず、セルロース複合体B0.3重量%、ココア末0.5重量%、砂糖5.0重量%、全脂粉乳0.8重量%、食塩0.05重量%、ステアリン酸モノグリセリド0.2重量%を75℃の温水(93.15重量%)中に加え、TKホモミキサーを用いて8000rpmで10分間分散した後、ホモジナイザーを用いて、一回目150kgf/cm2、二回目200kgf/cm2の圧力で2パスさせて、均質化した。続いて、耐熱瓶に充填した後、オートクレーブを用いて、121℃で30分間殺菌し、ココア飲料を得た。
【0049】
B形粘度計を用いて、ローター回転数60rpmで測定したココア飲料の粘度は2.7mPa・sであった。また、このココア飲料を、100ml容の、目盛と栓のついたガラス製沈降管にて25℃で7日間静置した時のココア末の分散量は85%だった。この沈降物を再分散させるために必要な振盪回数(沈降管を倒立させ、それを元に戻す操作を1回と数える)は1回だった。
【0050】
【実施例
懸濁安定剤としてセルロース複合体Bのかわりにセルロース複合体Dを用いる以外は実施例と同様に操作し、ココア飲料を得た。ココア飲料の粘度は2.9mPa・s、25℃7日間静置後のココア末の分散量は100%であり、層分離は生じなかった。
【0051】
参考例2
懸濁安定剤としてセルロース複合体Bのかわりにセルロース複合体Hを用いる以外は実施例と同様に操作し、ココア飲料を得た。ココア飲料の粘度は5.6mPa・s、25℃7日間静置後のココア末の分散量は95%であり、この沈降物を再分散させるために必要な振盪回数は1回だった。
【0052】
【比較例
懸濁安定剤としてセルロース複合体Bのかわりに複合体Kを用いる以外は実施例と同様に操作し、ココア飲料を得た。ココア飲料の粘度は2.9mPa・s、25℃7日間静置後のココア末の分散量は10%であり、この沈降物を再分散させるために必要な振盪回数は5回だった。
【0053】
【比較例
懸濁安定剤としてセルロース複合体Bのかわりに複合体Mを用いる以外は実施例と同様に操作し、ココア飲料を得た。ココア飲料の粘度は3.0mPa・s、25℃7日間静置後のココア末の分散量は18%であり、この沈降物を再分散させるために必要な振盪回数は2回だった。
【0054】
【比較例
懸濁安定剤としてセルロース複合体Bのかわりに複合体Qを用いる以外は実施例と同様に操作し、ココア飲料を得た。ココア飲料の粘度は5.2mPa・s、25℃7日間静置後のココア末の分散量は7%であり、この沈降物を再分散させるために必要な振盪回数は15回だった。
【0056】
【実施例
セルロース複合体を耐熱安定性等の向上の目的で配合し、ホイップクリームを作成した。まず、セルロース複合体D0.6重量%を60℃の温水に分散し、次いで、脱脂粉乳5.0重量%、砂糖10.0重量%加えて溶解する。これを攪拌しながら、あらかじめ加温溶融・混合した無塩バター18.0重量%、大豆油19.0重量%、ヤシ油8重量%、ステアリン酸モノグリセリド0.224重量%、オレイン酸モノグリセリド0.056重量%、ショ糖脂肪酸エステル0.020重量%を徐々に加えた。得られたものを65℃で20分間攪拌し、予備乳化した後、ホモジナイザーにて50kgf/cm2で均質化した。5℃で約10時間エージングした後、約8℃で、オーバーランが約100%になるように機械ホイップした。
【0057】
得られたホイップクリームは絞り出し性が良好で、かつ、画線の鋭い押し出し物となった。これを40℃で2時間加熱したが、離水は全く生じなかった。また、画線のダレはほとんど生じず、鋭いままであった。
【0058】
【比較例
セルロース複合体Dのかわりに複合体Mを用いた以外は実施例と同様に操作してホイップクリームを得た。
【0059】
得られたホイップクリームの絞り出し性は良好で、かつ、画線の鋭い押し出し物が得られたが、これを40℃で2時間加熱すると、離水がやや生じ、また、画線にダレがみられた。
【0060】
【実施例
安定懸濁成分の測定方法に準じて、セルロース複合体Eの1%水分散液を調製した。これをクエン酸にてpH3.0に調製し、7日間室温に静置したが、離水や凝集は発生しなかった。
【0061】
【比較例
セルロース複合体Eのかわりに複合体Nを用いた以外は実施例と同様に操作したところ、上層に離水が生じ、また、下層は凝集を生じた。
【0062】
【表1】
Figure 0004169388
【0063】
【表2】
Figure 0004169388
【0064】
【表3】
Figure 0004169388
【0065】
【発明の効果】
本発明のセルロース複合体は、特定の水分散性セルロースと親水性高分子からなり、これを水に分散したときに、きわめて強い遠心力にも沈降することのない安定な懸濁成分を生じる。そのため、該複合体を含有する食品は顕著な懸濁安定性、乳化安定性、泡安定性、保形性、離水防止性を示し、特に加熱環境、低pH環境、高塩濃度環境においてもその機能を発揮する効果を有する。

Claims (3)

  1. セルロース20〜98重量%および水溶性ガム類80〜2重量%からなり、該組成物を湿式共磨砕処理し、乾燥し、次いで熱処理する事によって得られるセルロース複合体であり、水に分散したときに、安定懸濁成分を5重量%以上含む水懸濁液を形成することを特徴とするセルロース複合体。
  2. 請求項1記載のセルロース複合体を含有することを特徴とする食品組成物。
  3. セルロース20〜98重量%および水溶性ガム類80〜2重量%からなり、該成分を湿式共磨砕処理し、乾燥し、次いで熱処理する事を特徴とする請求項1記載のセルロ−ス複合体の製造方法。
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