JPH0678369B2 - ヘパリン誘導体およびその製造法 - Google Patents

ヘパリン誘導体およびその製造法

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JPH0678369B2
JPH0678369B2 JP2020343A JP2034390A JPH0678369B2 JP H0678369 B2 JPH0678369 B2 JP H0678369B2 JP 2020343 A JP2020343 A JP 2020343A JP 2034390 A JP2034390 A JP 2034390A JP H0678369 B2 JPH0678369 B2 JP H0678369B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なヘパリン誘導体およびその製造法ならび
に腎石症の治療薬としての用途に関する。
さらに詳しくは本発明は、市販の、または精製されたま
たは低分子量のヘパリンを塩基性媒体中で、必要に応じ
て塩および(または)還元剤の存在下に加熱処理してえ
られるモディファイされた構造をもつ新しいヘパリン誘
導体に関する。
本発明はまた1988年6月10日出願のイタリア特許出願厄
3504A/88号明細書に記載されたヘパリン誘導体を、中性
または塩基性媒体中で、必要に応じて塩および(また
は)還元剤の存在下に加熱してえられるモディファイさ
れた構造をもつ新しいヘパリン誘導体に関する。
本発明はまた前記新しいヘパリン誘導体の腎石症の治療
薬としての用途に関する。
[従来の技術] 本発明のヘパリン誘導体の物理化学的性質は、市販のヘ
パリンおよびイタリア特許出願第3504A/88号明細書に記
されたヘパリン誘導体の物理化学的特性と異なってい
る。かつまた本発明のヘパリン誘導体は前記2種類のヘ
パリン類とは異なった生物活性をもっている。とくに、
新誘導体はもはやヘパリン構造に典型的な抗凝血活性は
なく、一方それは不変あるいは増強さえされた独自の生
物活性、たとえば抗結石症活性をもち、そのことは本発
明のヘパリン誘導体を腎石症の治療および予防薬として
適当なものにしている。ボウヤー・アール・ジーら(Bo
wyer R.G.et al)はクリニカル・シミカ・アクタ(Cli
n.Chim.Acta)、95巻、23頁(1979年)誌上で、実際に
ヘパリンがシュウ酸カルシウム結晶の生成と凝集に対す
る強力な阻止薬であると論じたが、一方バギオ・ビー
(Baggio B.)はボローニャ(Bologna)で1987年9月7
〜9日のあいだ開かれた「腎臓結石症の結晶化阻止剤と
その臨床的応用」(Inhibitors of crystallization in
renal lithiasis and their clinical application)
に関する国際会議で、ヘパリンはシュウ酸塩の尿中への
排泄を低下させることを示した。ヘパリンはそれ故、結
石に対する薬剤としての可能性はあったが、その抗凝血
および抗血栓活性のために、腎石症一般に、とくにシュ
ウ酸カルシウム腎石症に対して、疑いもなく用いられえ
なかった。これに反して、本発明の新規な生成物は、も
はやヘパリンの典型的な性質である抗凝血性をもたない
ので、腎石症への投与に用いられうるのである。腎石症
は慢性的な病気なので、副作用のない高度に特異的な薬
の長期間の投与を必要とする。
本発明の目的物であるヘパリン誘導体がもつ物理化学的
特性はマルジグイアン・ジェー・エス(Mardiguian J.
S.)の欧州特許公開第0133078号明細書およびヒラノ・
エス(Hirano S.)らのコネクティブ・ティシュー・リ
サーチ(Conn.Tissu Res.)3巻、73〜79頁(1975年)
に記されたものとまったく異なっている。すなわち本発
明の化合物は、平均分子量が実質的に変化していないの
で、解重合していない点、および225〜230nmでのUV吸
収、および13C−NMRスペクトルにおいて二重結合の共役
に対応するピークが存在しないことで、ウロン酸の4、
5位に二重結合の欠如を示している点である。そのうえ
本発明の化合物はサンプソン・ピー(Sampson P.)およ
びメイヤー・ケー(Meyer K.)のプロシーディング・オ
ブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ
・ジ・ユナイデッド・ステイツ・オブ・アメリカ(Pro
c.Nat.Acad.Sci.USA.)、68巻、2329〜2331頁(1971
年)によって単離された化合物の物理化学的特性さえも
示さない。すなわち、本発明においてえられた化合物の
13C−NMRスペクトルは、グルコサミンの6位の炭素原子
のシグナルの位置および強度が不変であり、かつ無水誘
導体ができるとき硫酸化された6位の炭素原子が関与す
るので、3,6−アンヒドログルコサミンができたときに
は変化する硫酸化された6位の炭素原子と脱硫酸化され
た6位の炭素原子の強度比が不変である。最後に本発明
の目的である生成物は、イタリア特許出願第3504A/88号
明細書の特許請求の範囲に記された物理化学的性質とも
異なっている。たとえば13C−NMRスペクトルにおける約
53および54p.p.m.のピークを欠く点である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは鋭意研究の結果、ヘパリンを塩基性媒体中
で、必要に応じて塩および(または)還元性の存在下に
加熱処理してえられるモディファイされた構造をもつヘ
パリンが、従来から知られているヘパリンとその特性値
および生物活性において全く異なることを見出し、発明
を完成するにいたった。
[課題を解決するための手段] 本発明は13 C−NMRスペクトルが、とくに102および92p.p.m.間の
帯域で市販のヘパリンの13C−NMRスペクトルと異り、ほ
ぼ101.3p.p.m.において特性シグナルを示し、水溶液の5
46nmにおける比旋光度が+15゜〜+40゜であり、イオウ
含量が6〜9%であり、硫酸塩基/カルボキシル基なる
比が1.20〜1.70にあり、遊離アミノ基含量が0.4〜2.1%
であることを特徴とするヘパリン誘導体、 市販の、または精製済のまたは低分子量のヘパリンおよ
び0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基またはアルカ
リ土類金属塩基を含み、さらに、必要に応じて1規定以
下の濃度のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩お
よび(または)触媒量の還元剤を含む水溶液を、75℃と
反応混合物の沸点との間の温度で0.5〜24時間加熱し、
そののち必要に応じて反応混合物をイオン交換樹脂カラ
ムを通すかまたは透析によって精製したのち、ほぼ中性
の状態で炭素数1〜3のアルコールを2〜4倍量加えて
沈殿させるかまたは凍結乾燥によって、モディファイさ
れた構造をもつ生成物を単離することを特徴とするヘパ
リン誘導体の製造法、 市販の、または精製済のまたは低分子量のヘパリンおよ
び0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基またはアルカ
リ土類金属塩基を含み、さらに必要に応じて1規定以下
の濃度のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩およ
び(または)触媒量の還元剤を含む水溶液を、40℃と70
℃との間の温度で0.5〜24時間加熱し、反応混合物をイ
オン交換樹脂カラムを通すかまたは透析によって精製
後、ほぼ中性の状態で炭素数1〜3のアルコールを2〜
4倍量加えて沈殿させるか、または凍結乾燥によって中
間化合物を単離し、該中間化合物の水溶液を75℃と該溶
液の沸点との間の温度で0.5〜24時間恒温加熱し、その
のち必要に応じて反応混合物をイオン交換樹脂カラムを
通すかまたは透析によって精製したのち、ほぼ中性の状
態で炭素数1〜3のアルコールを2〜4倍量加えて沈殿
させるかまたは凍結乾燥によって、モディファイされた
構造をもつ生成物を単離することを特徴とするヘパリン
誘導体の製造法、 市販の、または精製済のまたは低分子量のヘパリンおよ
び0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基またはアルカ
リ土類金属塩基を含み、さらに必要に応じて1規定以下
の濃度のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩およ
び(または)触媒量の還元剤を含む水溶液を、40℃と70
℃との間の温度で0.5〜24時間加熱し、反応混合物の溶
液をほぼ中性のpHとし、ついで75℃と反応混合物の沸点
との間の温度で0.5〜24時間恒温加熱し、そののち必要
に応じて反応生成物をイオン交換樹脂カラムを通すかま
たは透析によって精製したのち、ほぼ中性の状態で炭素
数1〜3のアルコールを2〜4倍量加えて沈殿させるか
または凍結乾燥によって、モディファイされた構造をも
つ生成物を単離することを特徴とするヘパリン誘導体の
製造法、および 前記ヘパリン誘導体を有効成分とする腎石症治療用医薬
組成物に関する。
[実施例] 本発明は新規なヘパリン誘導体、それらの腎石症の治療
における治療薬としての用途、および種々の起源の市販
のヘパリンまたは精製されたヘパリンまたは低分子量の
ヘパリンを塩基性媒体中で、必要に応じ塩および(また
は)還元剤の存在下、加熱による化学的モディフィケー
ション(modification)による該ヘパリン誘導体の製造
法に関する。
これらの新規なヘパリン誘導体はまたイタリア特許出願
第3504A/88号明細書に記載されたヘパリン誘導体を、必
要に応じて塩および(または)還元剤の存在下に加熱し
てうることもできる。化学モディフィケーション反応
は、市販の、または精製された、または低分子量のヘパ
リンを高温下の塩基処理によってイタリア特許出願第35
04A/88号明細書に記載されたのと同様の過程で行われ
る。本発明の目的の方法において、ある基本的なパラメ
ーター、すなわち主として温度および(または)時間
が、前記のイタリア特許出願明細書に記述された方法と
変えられている。より詳しくは、温度が高められ、およ
び(または)時間が先行の方法にくらべて延長せられ、
その結果市販の、または精製されたまたは低分子量のヘ
パリンは、同一溶媒中2つの連続反応によって、すなわ
ちまず前記イタリア特許出願明細書でクレームされた生
成物の1つに変形し、それからさらに化学的モディフィ
ケーションののち、本発明に記載される生成物の1つと
なる。
換言すれば、前記反応の特異な条件は、出発物質である
ヘパリンをイタリア特許出願第3504A/88号明細書に記載
された特性値をもつ中間体に変えるのみならず、本発明
に記載された物理化学的特性値をもつ最終化合物への、
この中間体のそれにつづく変化が起ることを許す。選ば
れた特定の有効な条件次第で、中間体は反応中多少高濃
度で、そしてまた使いうる物理化学的方法によっては検
出できない低濃度で存在しうる、ということは明らかで
ある。そのうえ温度と時間に加えて他のパラメーターも
使用しうる。たとえば塩基の濃度は、平衡をイタリア特
許出願第3504A/88号明細書でクレームされている化合物
を生成する方向にではなく、本発明の目的化合物を生成
する方向にシフトさせることができる。実際に、反応の
平衡は明らかに反応の全てのパラメータに依存し、それ
ゆえ平衡はパラメータの調整によって変る。したがっ
て、その決定に寄与している非常に重要なパラメータ
は、第1に温度、第2に時間であるが、それらは操作上
および例示的なものと解釈されるべきものであり、これ
らのみに限定されるものではない。
モディフィケーションの化学反応は、イタリア特許出願
第3504A/88号明細書に記載された方法にしたがってえら
れた化合物を出発物質として使用することによっても行
なわれうる。
なおモディフィケーションの化学反応は前記生成物を単
離することなく行なわれうる。すなわちイタリア特許出
願第3504A/88に記載された方法の1つにしたがってえら
れた反応混合物について直接行なわれうる。このばあい
に中間の反応混合物は新しい反応に必要な化学媒体(ch
emical medium)を作り出しうる化学的処理、たとえば
酸、塩基あるいはイオン交換樹脂を使ってのpHの補正、
透析、イオン交換樹脂またはゲルカラムによる塩類の除
去、塩類の添加またはこれらの組み合わせ、などを受け
ることができる。
かくしてえられたモディファイされたヘパリン構造をも
つ化合物は、特有の旋光度と13C−NMRシグナルをもつ。
それらは出発化合物のそれらとも、イタリア特許出願第
3504A/88号明細書にクレームされた生成物のそれらとも
異なる。とくに、それらは13C−NMRのシグナルが、市販
のヘパリンのそれと、102〜92p.p.m.間の領域で全く異
なっている。そこではアノマー炭素のピークが現われ
る。そのピークは前記イタリア特許出願に記された生成
物では約53と54p.p.m.にある。そのうえ、新しい生成物
は出発物質である市販のヘパリンにくらべて約20〜30゜
も低い比旋光度の価で特徴づけられる。比旋光度の減少
は前記イタリア特許出願に記載された化合物と比べたと
きは、なお大きな減少となる。というのは該出願に記さ
れた化合物の比旋光度は市販のヘパリンのそれよりも大
きいからである。
市販の、または低分子量のヘパリンの化学的モディフィ
ケーションは、水性の媒体中で塩基、好ましくはアルカ
リまたはアルカリ土類金属水酸化物の存在下、必要に応
じてアルカリまたはアルカリ土類金属塩、および(また
は)還元剤、好ましくはナトリウムボロハイドライドの
存在下に、高温および(または)長い時間でえられる。
アルカリおよびアルカリ土類塩基および塩の好ましく用
いられる金属はナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウムおよびバリウムである。
ナトリウム、カリウムおよびバリウムの水酸化物は塩基
として好ましく用いられる。
ナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウムおよびマ
グネシウムの酢酸塩および塩化物、ならびにナトリウ
ム、カリウムおよびマグネシウムの硫酸塩は塩として有
利に用いられる。
市販の、または精製された、または低分子量のヘパリン
は約0.01〜1規定のアルカリまたはアルカリ土類金属塩
基、好ましくは水酸化ナトリウムの水溶液に、必要に応
じてアルカリまたはアルカリ土類金属塩の1規定以下の
濃度および(または)触媒量の還元剤、好ましくはナト
リウムボロハイドライド、の存在下に溶解される。溶液
は75℃と反応混合物の沸点との間の温度で0.5〜24時間
恒温加熱される。反応の終点で溶液は室温にまで冷却さ
れ、pHを中性にされ、必要に応じて精製処理が行なわれ
る。すなわちたとえばイオン交換樹脂カラムを通すと
か、透析などである。そして最後にモディファイドヘパ
リン生成物は、約2〜4倍、好ましくは2.5倍量の炭素
数1〜3のアルコール、たとえばエチルアルコールを加
えて沈殿させるか、または凍結乾燥によってえられる。
本発明の目的物である新規なヘパリン誘導体は、またイ
タリア特許出願第3504A/88号明細書にしたがってえられ
たヘパリン誘導体またはその反応混合物を出発物質とし
て使用することによってもえられる。
前者のばあい、そのヘパリン誘導体は水、または約0.01
〜1規定のアルカリまたはアルカリ土類金属塩基の水溶
液に、必要に応じて1規定以下の濃度のアルカリまたは
アルカリ土類金属の塩および(または)触媒量の還元剤
の存在下、溶解され、その溶液は75℃と該溶液は沸点と
の間の温度で0.5〜24時間恒温加熱される。
後者のばあい、前記イタリア特許出願にしたがってえら
れた反応混合物は、必要に応じてたとえば塩酸や酢酸や
プロピオン酸のような酸を加えて溶液のpHが調節されて
ほぼ中性にまでされ、あるいは塩や還元性が存在するば
あいには、それらは透析や、アニオン性イオン交換樹脂
を通してからカチオン性イオン交換樹脂を通すとか、ゲ
ル濾過あるいはこれらの方法の2つ以上の組み合せて除
去されるというモディファイが行なわれ、75℃と反応混
合物の沸点との間の温度で約0.5〜24時間恒温加熱され
る。
両方のばあいとも望まれる最終生成物は、前記のごとく
して反応の終了の時点で単離される。
本発明に記載された方法にしたがってえられたモディフ
ァイドヘパリン類は、先行技術から知られているアルカ
リ処理からえられたヘパリン類とは完全に異なった結果
である特異な物理化学的特性値を示す。
新規なヘパリン誘導体の構造の変化は出発物質のヘパリ
ンとの比較で13C−NMRスペクトルの位置および強度、電
気泳動の挙動、比旋光度の低下、イオウ含量および変化
せず残っているカルボン酸基の量である硫酸塩基/カル
ボキシル基の比の減少、ならびに遊離アミノ基のある量
の存在からとくに示された。
新規なヘパリン誘導体の構造におけるより特徴的なモデ
ィフィケーションは13C−NMRスペクトルで起る大きな変
化の研究を通して示された。これらの変化は、ある定め
られたスペクトル領域が参照され、新しいピークの出現
と他のピークの変化または消滅を含んでいる。92〜102
p.p.m.の間の領域での、イズロン酸およびグルコサミン
単位の1位の炭素に対応するシグナルの、市販のヘパリ
ンおよびイタリア特許出願第3504A/88号明細書に記載の
生成物に対する移動は、とくに重要である。また、前記
イタリア特許出願に記されたヘパリン誘導体を特徴づけ
ている約53と54p.p.m.での2つのシグナルの消滅も、特
別の重要性をもっている。
とくに、市販のヘパリンと比較すると約101.3p.p.m.に
新しいピークが存在する。新規な生成物および出発化合
物の13C−NMRスペクトルの比較検討はスペクトルのある
領域は変化せずに残り、それゆえヘパリン構造の一定の
部分は全くモディファイされないということの確証を可
能にする。とくに、硫酸塩化された、あるいは脱硫酸塩
化されたグルコサミンユニットの6位に関するシグナル
は、モディファイされなかった。さらに、硫酸塩化され
たグルコサミンユニットの2位、イズロン酸のカルボキ
シルおよびヘパリン構造中でウロン酸残基の平均20%を
構成しているグルクロン酸単位に関するピークは、モデ
ィファイされた。
そのうえ、新規なモディファイされたヘパリンは酢酸バ
リウムの0.1モル緩衝液中pH5.8において、出発物質とは
異なった電気泳動上の挙動をすることで特徴づけられも
する。すなわち、本発明のヘパリンは市販のヘパリンよ
り高い、そして前記イタリア特許出願3504A/88号明細書
に書かれたモディファイされたヘパリンよりは低い移動
度をもっている。
本発明の新規なヘパリンは、約6〜9%の値を示すイオ
ウ含量、約1.20〜1.70の値である硫酸塩基/カルボキシ
ル基比、および水溶液の、546nmの光における比旋光度
が+10゜〜+40゜であり、589nmでの比旋光度が+20゜
〜+30゜であり、遊離のアミノ基の値が約0.4%と2.1%
との間にあることによっても特徴づけられる。
化学的モディフィケーションは、生成に用いられた方法
によって種々の方法で評価される。
本発明の生成物が、市販のヘパリンからえられたもので
あるときは、出発物質のヘパリンおよび中間化合物を形
成しているところの前記イタリア特許出願第3504A/88号
明細書に記載されたモディファイドヘパリンの双方に関
して物理化学特性値を比較することが必要である。13C
−NMRのばあい、本願明細書の実施例に引用されたスペ
クトルの値の検討から、当業者にとって自明なように、
全スペクトル域で起こるすべての変化について、そして
とくにアノマー炭素の102〜92p.p.m.間について考慮す
ることが必要である。容易さの故に、546nmと589nmにお
ける比旋光度は反応の進行をフォローするのに使用され
うる。
実際に、異なる時間ごとに測定された比旋光度の値は用
いられた反応条件に依存する特徴ある変化を示す。一般
に、〔α〕の値は第1表に明らかに現われるように最初
は増加しついで減少する。第1表には市販のヘパリンの
1規定水酸化ナトリウム中での4%溶液について80℃の
恒温で時間を変えて測定した546および589nmでの比旋光
度の値の変化が記されている。旋光度の測定値は、第2
表、第3表から明らかなごとく本発明における化学的モ
ディフィケーションされたヘパリンとイタリア特許出願
第3504A/88号明細書に記載されたそれとをはっきりと区
別することを可能にする。
報告された値は、本発明におけるモディフィケーション
は低温、すなわち60℃では長時間でもほとんど起らず、
反対に前記イタリア特許出願に記載されたモディフィケ
ーションは高温、すなわち95℃では起りえないことを示
している。13 C−NMRスペクトルにおける53、54p.p.m.のピークの連
続した消滅と比旋光度の減少は、本発明の目的のヘパリ
ン誘導体がイタリア特許出願第3504A/88号に記載されて
いる生成物を出発物質としてそれを単離後、または単離
せず中間反応混合物のまま、適当な化学的処理をしてう
るときに考慮されうる。前者のばあい、約53および54p.
p.m.のピークの積分和と、グルコサミンの6位の炭素の
約62.5と69p.p.m.のピークの積分和の比が考慮される。
約62.5と69p.p.m.のピークは任意の参照として選ばれ
る。というのはそれらの強度は一定で残り、かつそれら
は他のピークとは無関係のスペクトル域にあるからであ
る。
前記の比の値は反応の終点でゼロになるまで反応中減少
しつづける。それの代りとしては、一定値になるまでゆ
るやかに減少しつづける比旋光度の値が考慮されうる。
というのは589nmの旋光度の減少は約53と54p.p.m.のNMR
の減少と平行して起るからである。
本発明の目的である新規なヘパリン誘導体は、出発物質
であるヘパリンに典型的な生物活性が著しく減少すると
ともに著しい結石防止活性をもっている。結石防止の活
性度は2種類の生物学的テスト、すなわちバギオ・ビー
ら(Baggio B.,et al.)によってランセット(Lancet)
1984年II号、12〜14頁に記された方法によって行なわれ
るシュウ酸のトランスメンブランフラックス(transmem
bran flux)の測定、およびバギオ・ビーらのアイアー
ルシーエス・メディカル・サイエンス(Baggio B.et a
l.,IRCS Med.Sci.)、14巻、368頁(1986年)に記され
た膜蛋白のリン酸化の研究、にしたがった方法で測定さ
れた。結果は、突発性患者の結石症に由来する赤血球を
使って、シュウ酸のトランスメンブランフラックス、お
よび膜蛋白のリン酸化、について本発明記載の化合物に
よって起こされた阻止の程度が対照に対するパーセント
として表わされた。シュウ酸の赤血球フローは以下のよ
うにして測定された。すなわち夜間絶食の12時間後にヘ
パリナイズド試験管(heparinized test tube)に集め
られた静脈血10mlが、塩化ナトリウム150ミリモル、TRI
S塩酸塩20ミリモルを含む溶液(pH7.4)で3回洗浄され
た。試料はそれから同じ溶液中50%ヘマトクリット(ha
ematocrit)に懸濁されたシュウ酸ナトリウム10ミリモ
ルが加えられた。この細胞性懸濁液は室温で2時間イン
キュベートされた。それに続くステップは4℃でおこな
われた。遠心分離ののち、赤血球は前記溶液中20%ヘマ
トクリットに懸濁され、多数のポーション(portion)
に分割され14Cシュウ酸(8,000〜10,000c.p.m.)が加え
られた。10、20、30、60、90、120分および24時間後、
相当するポーションは遠心分離された上澄みについてβ
−カウンター中で14C活性が測定された。シュウ酸の交
換のフローコンスタント(flow constant)は1次関数 1n(At−Aoo)/(Ao−Aoo)=−Kt (式中、tは時間、Kはフロー定数、Aは時間o、tお
よび同位体平衡時(oo)のシュウ酸量を表わす)の傾斜
から評価できる。
シュウ酸の異常トランスメンブランフラックスに伴う石
灰性突発性腎石症の患者に由来する細胞骸は膜蛋白のリ
ン酸化研究に用いられた。細胞骸の内因性リン酸化は10
0ミリモルのTRIS塩酸塩緩衝液pH7.5、塩化マグネシウム
8ミリモル、32Pを含むATP2ミリモル、約50μgの膜蛋
白および2.5〜10μg/mlのヘパリン誘導体を含む最終的
に125μの媒体中で37℃で種々の時間インキュベーシ
ョンしてえられた。
インキュベーションは2%のドデシルサルフェートと1
%のメルカプトエタノールを加え、100℃で5時間煮沸
して停止させられた。そののち、20μのサッカロース
の飽和溶液およびトレーサとしての12μの0.05%ピロ
ニンが加えられた。このように処理された蛋白質の約20
μgの分別量がSDS−ポリアクリルアミドゲル上で電気
泳動にかけられた。ゲルはそののちクーマシーブルー
(Coomassie Blue)によって着色され、乾燥されてから
20時間オートラジオグラフィーにかけられた。オートラ
ジオグラフィーのパターンは濃度計で読みとられ、蛋白
質バンドへの32Pの含量が定量された。
その他の生化学的活性はヘパリンに特有の多くのテスト
で決定された。実際、抗Xaファクター、APTT、出血時間
および実験的血栓症からの保護に関するテストについて
行なわれた。APTT活性はラリュー・エム・ジェー・およ
びウェイランド・ジーのルビュー・デマトロジー(Larr
ieu M.J.and Weiland G.,Brvue d′Hematologie)、12
巻、199頁(1957年)記載の方法によって決定された。
一方抗Xa活性はイン・イー・ティーおよびウェスラー・
エスのバイオケミカ・エト・バイオフィジカ・アクタ
(Yin E.T.and Wessler S.,Biochem.Biophys.Acta)201
巻、387頁(1970年)記載の方法にしたがって決定され
た。
試験されるヘパリン誘導体は絶食させたラットから採取
した血漿中に溶かされた。ひきつづいてスカラー希釈を
して試験に提供される濃度をえた。それぞれのヘパリン
誘導体について10回の測定が両活性についてなされた。
それぞれのテストにおいてとくに有意な変化をみせた量
はmcg/mlとして表わされ、各生成物について評価され
た。とくに各生成物の活性度は、濃度すなわちmcg/mlで
表わされ、それはそれぞれAPTT時間が2倍、抗Xa値が30
%増加の濃度である。この2つのテストの値は新しい生
成物の抗凝血力の低下を示している。
出血時間は、ラットを使ってデジャーナ・イーらのトロ
ンボシス・ヘモスタシス(Dejana E.et al.,Thromb.Hae
most.)、48巻、108頁(1982年)に記載の方法にしたが
って行なった。そしてその結果は、新規なヘパリンを投
薬したラットの出血時間の延長の対照ラットの出血時間
の延長に対する百分率を計算し、同じ投与量(1g/kg/i.
v.)の相当する出発原料のヘパリンを用いたラットの出
血時間の延長のばあいと比較して表わした。
抗血栓症活性はレヤーズ・エスらのトロンボシス・リサ
ーチ(Reyers S.et al.,Thromb.Res.)、18巻、669−67
4頁(1980年)記載の方法にしたがって評価された。こ
こでは新しい生成物によって与えられた保護は、出発物
質によって与えられた抗血栓保護を100としたときの百
分率として評価されている。
えられた結果は、2つのタイプのヘパリンが抗結石症活
性においては、改善されたか実質的に同じであった。他
方市販ヘパリンに対する特定のテストによって示される
抗凝血活性を新しいヘパリンでは実質的に認められなか
った。
前記生物学的テストの結果は各実施例のところにその物
理的特性値と共に記す。
これらの新しいヘパリン誘導体は腎異常、とくに腎石症
の治療に有用でありうる。投与の好ましいルートはヘパ
リンに典型的なルート、すなわち非経口および皮下ルー
トであり、必要により等張液にするためのある塩や保存
剤を含む無菌性の水溶液の形で投与する。
本発明の目的物であるヘパリン誘導体はまた別のルー
ト、好ましくはガストロレジスタント(gastroresistan
t)医薬組成物として投与されうる。
本発明のヘパリンの投与量は症状などに応じて医師の決
定にゆだねるべきであるが、通常成人1日あたり非経口
(静脈、筋肉内)で50mg(1バイアル)前後、経口で1
日あたり200mg前後である。
本発明のヘパリン誘導体の急性毒性値LD50はつぎのとお
りである。
ラットについて iv(静脈) 710mg/kg im(筋肉内) 280mg/kg sc(皮下) 420mg/kg os(経口) 1000mg/kg以上 犬について iv 300mg/kg以上 sc 300mg/kg以上 市販のヘパリンまたは市販のヘパリンナトリウムを処理
精製したヘパリンまたは低分子量のヘパリン、すなわち
当業者に既知の方法で解重合してえられた低分子量のヘ
パリンが本発明の目的のモディファイドヘパリンをうる
のに用いられる。用いられたヘパリンの精製と解重合は
このあと、実施例の前に記す。しかしそれによって限定
されるものではない。硫酸塩基とカルボキシル基との比
の測定は電位差滴定で行なわれた。イオウの百分率の測
定は電位差滴定とシェーニーゲル(Schoeniger)法の両
者によって行なった。13C−NMRスペクトルは、バリアン
(Varian)CFT−75スペクトロメーターを用い、75、47M
Hzで、D2Oを溶媒に、3−トリメチルシリルプロパンス
ルホン酸ナトリウムを内部標準として測定した。
以下に本発明で用いた出発物質としてのヘパリンの製法
およびその特性値を示す。
(1)ヘパリンナトリウムALFA 87−81 50gの市販ヘパリンナトリウムは4000mlの水に溶解さ
れ、その水溶液は222.4gの酢酸カルシウム1水塩を含む
4000mlの水、114mlの酢酸および1200mlのエチルアルコ
ールからなる溶液の中に温度を8〜10℃に保ち30分かけ
て注がれた。えられた懸濁物は15時間ののち5℃で濾過
され、濾液は2000mlのエチルアルコールが加えられ、5
℃で3時間静置されそののち沈殿が濾取された。沈殿物
はつぎに400mlの水に溶かされ、溶液は1規定の水酸化
ナトリウムでpH7.0にされ、そののち200mlのナトリリウ
ム型イオン交換樹脂ダウェックス(Dowex)50X8と140ml
の水で20分間処理された。溶液と樹脂は同じ樹脂160ml
が詰められたクロマトグラフカラム(直径4cm、高さ13c
m)に移された。溶液を通し蒸留水で溶液全量が800mlに
なるまで溶出した。該溶液に24gの酢酸ナトリウム3水
塩および2000mlのエチルアルコールが加えられた。沈殿
は濾別、真空乾燥され、36.5gの精製ヘパリンナトリウ
ム、ALFA 87−81がえられた。このものの諸特性値は下
記のとおりである。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)117.3;104.7;102.0;99.
5;80.1;78.6;72.4;72.0;69.1;60.7 分子量範囲7500〜23000ダルトン、平均分子量14000ダル
トン S=10.6% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=2.20 [α▲]20℃ 546▼=+54゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+47゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.0% APTT=1.7μg/ml 抗Xa=20.6μg/ml 出血時間の延長>200%(1mg/kg、i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=73.5%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=24%(濃度=10μg/ml) (2)市販ヘパリンナトリウムALFA 88−24713 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.3;177.1;104.7;102.
0;99.6;79.2;78.9;78.7;72.5;71.9;69.2;62.8;61.0;60.
7;60.3 分子量範囲6500〜23000ダルトン、平均分子量17700ダル
トン S=10.9% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=2.1 [α▲]20℃ 546▼=+54゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+47゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.27% APTT=0.7μg/ml 抗Xa=30.3μg/ml 出血時間の延長>200%(1mg/kg、i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=69.2%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=26%(濃度=10μg/ml) (3)市販ヘパリンナトリウムALFA 87−12013 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.3;104.7;102.1;99.
5;78.7;72.5;72.0;69.2;62.7;60.8 分子量範囲7000〜23000ダルトン、平均分子量17000ダル
トン S=11.4% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=2.3 [α▲]20℃ 546▼=+57゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+55゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.4% APTT=1.4μg/ml 抗Xa=26.4μg/ml 出血時間の延長>200%(1mg/kg、i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=61.0%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=23%(濃度=10μg/ml) (4)市販ヘパリンナトリウムALFA 87−16313 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.6;104.8;102.0;99.
5;78.6;72.4;72.0;69.2;62.7;60.8 分子量範囲7000〜23000ダルトン、平均分子量17700ダル
トン S=11.0% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=2.0 [α▲]20℃ 546▼=+60゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+51゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.6% APTT=2.1μg/ml 抗Xa=23.4μg/ml 出血時間の延長>200%(1mg/kg、i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=79.2%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=20%(濃度=10μg/ml) (5)低分子量のヘパリンナトリウムLMW ALFA 87−1
98 低分子量のヘパリンナトリウムLMW ALFA 87−198は、
国際特許公開明細書第WO 86/06729号に記載された方法
にしたがって、第2銅イオン存在のもとに過酸化水素に
よる解重合によってえられた。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.73;104.87;102.0;9
9.6;80.2;78.6;72.4;71.9;69.2;62.7;60.6 分子量=4400ダルトン S=11.60% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=2.31 [α▲]20℃ 546▼=+47゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+43゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.0% APTT=8.5μg/ml 抗Xa=40.6μg/ml 実施例1 1.8gのALFA 87−81ヘパリンが水酸化ナトリウム0.4g
(0.225g規定)、酢酸ナトリウム2.3g(0.625規定)お
よびナトリウムボロハイドライド10mgを含む水溶液45ml
に加えられた。
えられた水溶液は95℃で3.5時間恒温加熱されたのち室
温に冷却され、氷酢酸で中和され2.5倍量のエタノール
が加えられた。沈殿はフィルター上に集められ、2%
(重量/体積)の酢酸ナトリウムを含むエタノール−水
(6::1)混合物溶液、つぎにエタノール−水(6:1)混
合物で洗浄後乾燥された。本発明の生成物1.77gがえら
れた。その13C−NMRスペクトルおよびその他の特性値は
つぎのとおりである。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.7;104.6;101.8;101.
3;100.3;98.2;80.7;78.9;74.5;73.7;72.8;71.4;68.9;6
2.7;61.4;60.7 分子量範囲7700〜23000ダルトン、平均分子量13700ダル
トン S=7.35% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.50 [α▲]20℃ 546▼=+26゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+24゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離NH2=1.22% APTT=124.0μg/ml 抗Xa=41.2μg/ml 出血時間の延長=19%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=10%(1mg/kg、i,
v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=61.0%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=20%(濃度=10μg/ml) 実施例2 30gのALFA 88−247ヘパリンが水酸化ナトリウム(6.75
g;0.225規定)とボロハイドライド(200mg)を含む水溶
液に加えられた。
溶液は90℃で4時間恒温加熱され、酢酸で中和され、流
水で一晩そののち蒸留水で6時間透析された。透析物か
ら凍結乾燥によって26.4gの本発明の生成物がえられ
た。このものは下記の特性値を示す。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.8;104.7;101.9;101.
4;98.4;80.6;79.8;79.3;79.0;74.0;73.5;72.8;71.8;69.
0;62.7;61.3;61.1;60.8 分子量範囲7000〜22000ダルトン、平均分子量16800ダル
トン S=7.7% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.30 [α▲]20℃ 546▼=+33゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+28゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=1.20% APTT=16.7μg/ml 抗Xa=44.7μg/ml 出血時間の延長=46%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=70%(1mg/kg、i.
v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=74.4%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=28%(濃度=10μg/ml) 実施例3 30gのALFA 87−120ヘパリンが水酸化ナトリウム(6.75
g;0.225規定)を含む750mlの水溶液に加えられた。溶液
は90℃で4時間恒温加熱され、そののち酢酸で中和さ
れ、流水で24時間ついで蒸留水で6時間透析された。透
析物は凍結乾燥され、26.2gの本発明の生成物がえられ
た。その特性値は以下のとおりである。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.7;104.7;101.9;101.
4;80.6;79.8;79.0;74.8;73.4;72.8;71.8;71.3;69.0;62.
7;61.3;61.0 分子量範囲7000〜22000ダルトン、平均分子量16700ダル
トン S=7.7% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.38 [α▲]20℃ 546▼=+32゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+30゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=1.30% APTT=18.9μg/ml 抗Xa=44.8μg/ml 出血時間の延長=57%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=37.5%(1mg/kg、
i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=65.2%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=21%(濃度=10μg/ml) 実施例4 10gのALFA 87−163ヘパリンが水酸化ナトリウム(2.25
g、0.225規定)、酢酸ナトリウム(12.8g;0.625規定)
およびナトリウムボロハイドライド50mgを含む250mlの
水溶液に加えられた。
溶液は90℃で4時間恒温加熱され、そののち室温に冷却
され、酢酸水溶液で中和されたのち、流水で24時間それ
から蒸留水で6時間透析された。透析物は凍結乾燥さ
れ、7.8gの本発明の生成物がえられた。その特性値は下
記のとおりである。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.7;104.6;101.9;101.
4:98.6;98.4;80.3;79.8;79.4;79.0;73.8;72.9;69.1;62.
6;61.3;60.6 分子量範囲8000〜22500ダルトン、平均分子量16800ダル
トン S=7.8% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.35 [α▲]20℃ 546▼=+37゜(濃度=1%(水溶液) [α▲]20℃ 589▼=+30゜(濃度=1%(水溶液) 遊離アミノ基=2.01% APTT=60.1μg/ml 抗Xa=82.0μg/ml 出血時間の延長=18%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=12.5%(1mg/kg、
i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=62.6%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=19%(濃度=10μg/ml) 実施例5 4gの水酸化ナトリウム(0.225規定)、23gの酢酸ナトリ
ウム(0.625規定)、100mgのナトリウムボロハイドライ
ド、および18gのALFA 87−163ヘパリンを含む水溶液45
0mlが60℃で3.5時間恒温加熱された。溶液の半分が、室
温まで冷却後氷酢酸で中和され2.5倍量のエタノールに
注がれた。沈殿物は濾取され、エタノール:水=6:1の
混合物で洗浄後乾燥された。イタリア特許出願第3504A/
88号明細書に記載されたヘパリン誘導体と同様の生成物
8gがえられた。その特性値を以下に示す。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.3;104.3;101.9;99.
5;98.4;97.2;96.8;79.8;79.2;78.6;72.2;71.9;71.3;68.
9;62.6;60.6;60.3;54.2;53.2 S=8.25% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.68 [α▲]20℃ 546▼=+68゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+56゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.67% 前記生成物は150mlの蒸留水に溶かされ、75℃で24時間
恒温加熱された。室温に冷却されたのち溶液は中和さ
れ、3gの酢酸ナトリウムが加えられ、2.5倍量のエタノ
ール中に注がれた。えられた沈殿物はエタノール;水=
6:1の混合物で洗浄後乾燥された。6.8gの本発明の生成
物がえられた。その特性値を以下に記す。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.2;104.8;101.9;101.
3;80.8;80.5;79.5;78.9;74.6;73.8;73.0;71.8;71.6;69.
0;63.2;61.4;60.8 分子量範囲7700〜22500ダルトン、平均分子量16700ダル
トン S=6.30% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.33 [α▲]20℃ 546▼=+26゜(濃度=1%(水溶液) [α▲]20℃ 589▼=+21゜(濃度=1%(水溶液) 遊離アミノ基=1.5% APTT=111.9μg/ml 抗Xa=55.5μg/ml 出血時間の延長=16%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=12.5%(1mg/kg、
i.v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=68.1%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=32%(濃度=10μg/ml) 実施例6 実施例5における溶液の残りの半分は氷酢酸で中和され
たのち75℃で24時間恒温加熱された。室温に冷却後溶液
はゆっくりと2.5倍量のエタノール中に注がれた。沈澱
物が濾取され、エタノール:水=6:1の混合液で洗浄さ
れ乾燥された。7.2gの生成物がえられた。その特性値を
以下に記す。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.3;104.8;101.8;101.
3;80.3;80.5;79.5;74.6;73.8;73.0;71.8;71.6;68.9;63.
1;61.4;60.8 分子量範囲7000〜21000ダルトン、平均分子量16200ダル
トン S=6.32% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.36 [α▲]20℃ 546▼=+24゜(濃度=1%(水溶液) [α▲]20℃ 589▼=+20゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=1.49% APTT=101.3μg/ml 抗Xa=53.9μg/ml 出血時間の延長=18%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=20%(1mg/kg、i.
v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=78.3%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=26%(濃度=10μg/ml) 実施例7 12gの低分子量ヘパリンLMW ALFA87−198が、水酸化ナ
トリウム(12g;1規定)、酢酸ナトリウム(15g;0.625規
定)およびボロハイドライド60mgを含む水溶液300mlに
加えられた。溶液は60℃で4時間恒温加熱されたのち室
温に冷却され、中和され、24時間流水でそののち6時間
蒸溜水で透析された。溶液はそののち凍結乾燥され、10
gの生成物がえられた。該生成物はイタリア特許出願第3
504A/88号明細書でえられるものと同様で、下記の特性
値をもっていた。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.3;104.8;101.9;100.
3;80.5;80.1;79.4;72.7;71.9;69.0;62.7;60.6;54.3;53.
2 S=8.25% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.53 [α▲]20℃ 546▼=+63゜(濃度=1%(水溶液) [α▲]20℃ 589▼=+55゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.3% 5gの該生成物が100mlの蒸溜水に溶かされた。この水溶
液は75℃で24時間恒温加熱されてから室温に冷却され、
中和された凍結乾燥され3.2gの本発明の生成物を生じ
た。その特性値は以下のとおりである。13 C−NMRスペクトル(p.p.m.)177.6;104.6;101.8;101.
3;80.7;78.9;74.4;73.6;72.7;71.3;69.1;62.7;61.3;60.
8 平均分子量4200ダルトン S=6.80% 硫酸塩基/カルボキシル基の比=1.52 [α▲]20℃ 546▼=+19゜(濃度=1%(水溶液)) [α▲]20℃ 589▼=+16゜(濃度=1%(水溶液)) 遊離アミノ基=0.4% APTT=71.2μg/ml 抗Xa=71.2μg/ml 出血時間の延長=20%(1mg/kg、i.v.) 血栓症防止の出発物質に対する割合=20%(1mg/kg、i.
v.) シュウ酸のトランスメンブランフラックス=68.9%(濃
度=100μg/ml) 膜蛋白のリン酸化阻止=20%(濃度=10μg/ml) 実施例から、本発明のヘパリン誘導体は出発物質として
用いたヘパリンにくらべて分子量は実質的に変らない
が、諸特性値から構成の異なるものであることがわか
る。なお生理作用としては出発物質にくらべて、結石症
に対しては、すぐれるか同等の効果をもつが、APTT活
性、抗Xa因子、出血時間、抗血栓作用の値から、従来ヘ
パリンの特徴とされていた抗血栓作用は極めて低いこと
が分る。
実施例8 [非経口または皮下に用いるバイアル] ヘパリン誘導体 50mg 塩化ナトリウムF.U. 18mg 非経口注射用滅菌水F.U. 2ml (F.U.はFarmacopoea Ufficialeの略称、すなわちイタ
リア薬局方のことである。) 実施例9 [ガストロレジスタントカプセル] ヘパリン誘導体 100mg ラウリルザルコシンナトリウム塩 16.5mg シリカゲル 10mg トリグリセライド 600mg ガストロレジスタント軟ゼラチンカプセルとしては下記
の組成のものを用いた。
ゼラチンF.U. 224mg グリセロールF.U. 84mg エチルp−オキシベンゾエートナトリウム塩 E215 1mg プロピルp−オキシベンゾエートナトリウム塩 E2170.
5mg 二酸化チタン E171 6.7mg 赤色酸化鉄 E172 1mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 14.5mg ポリエチレングリコール6000 3.2mg タルク 1.3mg ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート79.5mg アセチル化モノグリセライド類 8mg ガストロレジスタンスのテストは米国薬局方XXI、1243
頁記載の腸溶錠剤のテスト法によった。
[発明の効果] 前記の記載から明らかなように、本発明の方法によって
えられたヘパリン誘導体は血液の凝固阻止の心配なしに
結石症とくに腎臓結石などの患者への治療薬として効果
的かつ有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラウール・ロベルト・アルピーノ イタリア共和国、40127 ボローニャ、ビ ア デラ トレッタ、18 (72)発明者 マリア・リタ・ミラーニ イタリア共和国、40060 トレッボ ジレ ーノ(ボローニャ)、ビア ラーメ、71

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】13C−NMRスペクトルが、とくに102および9
    2p.p.m.間の帯域で市販のヘパリンの13C−NMRスペクト
    ルと異り、ほぼ101.3p.p.m.において特性シグナルを示
    し、水溶液の546nmにおける比旋光度が+15゜〜+40゜
    であり、イオウ含量が6〜9%であり、硫酸塩基/カル
    ボキシル基なる比が1.20〜1.70にあり、遊離アミノ基含
    量が0.4〜2.1%であることを特徴とするヘパリン誘導
    体。
  2. 【請求項2】市販の、または精製済のまたは低分子量の
    ヘパリンおよび0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基
    またはアルカリ土類金属塩基を含む水溶液を、75℃と反
    応混合物の沸点との間の温度で0.5〜24時間加熱し、そ
    ののちほぼ中性の状態で、炭素数1〜3のアルコールを
    2〜4倍量加えて沈殿させるかまたは凍結乾燥によっ
    て、モディファイされた構造をもつ生成物を単離するこ
    とを特徴とする請求項1記載のヘパリン誘導体の製造
    法。
  3. 【請求項3】市販の、または精製済のまたは低分子量の
    ヘパリンおよび0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基
    またはアルカリ土類金属塩基を含む水溶液を、75℃と反
    応混合物の沸点との間の温度で0.5〜24時間加熱し、そ
    ののち反応混合物をイオン交換樹脂カラムを通すかまた
    は透析によって精製し、ほぼ中性の状態で炭素数1〜3
    のアルコールを2〜4倍量加えて沈殿させるかまたは凍
    結乾燥によって、モディファイされた構造をもつ生成物
    を単離することを特徴とする請求項1記載のヘパリン誘
    導体の製造法。
  4. 【請求項4】市販の、または精製済のまたは低分子量の
    ヘパリンおよび0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基
    またはアルカリ土類金属塩基を含む水溶液を、40℃と70
    ℃との間の温度で0.5〜24時間加熱し、反応混合物をイ
    オン交換樹脂カラムを通すかまたは透析によって精製
    後、ほぼ中性のpHで炭素数1〜3のアルコールを2〜4
    倍量加えて沈殿させるか、または凍結乾燥によって中間
    化合物を単離し、該中間化合物の水溶液を75℃と該溶液
    の沸点との間の温度で0.5〜24時間恒温加熱し、そのの
    ちほぼ中性の状態で、炭素数1〜3のアルコールを2〜
    4倍量加えて沈殿させるかまたは凍結乾燥によって、モ
    ディファイされた構造をもつ精製物を単離することを特
    徴とする請求項1記載のヘパリン誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】市販の、または精製済のまたは低分子量の
    ヘパリンおよび0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基
    またはアルカリ土類金属塩基を含む水溶液を、40℃と70
    ℃との間の温度で0.5〜24時間加熱し、反応混合物をイ
    オン交換樹脂カラムを通すかまたは透析によって精製
    後、ほぼ中性のpHで炭素数1〜3のアルコールを2〜4
    倍量加えて沈殿させるか、または凍結乾燥によって中間
    化合物を単離し、該中間化合物の水溶液を75℃と該溶液
    の沸点との間の温度で0.5〜24時間恒温加熱し、そのの
    ち反応混合物をイオン交換樹脂カラムを通すかまたは透
    析によって精製し、ほぼ中性の状態で炭素数1〜3のア
    ルコールを2〜4倍量加えて沈殿させるかまたは凍結乾
    燥によって、モディファイされた構造をもつ生成物を単
    離することを特徴とする請求項1記載のヘパリン誘導体
    の製造法。
  6. 【請求項6】市販の、または精製済のまたは低分子量の
    ヘパリンおよび0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基
    またはアルカリ土類金属塩基を含む水溶液を、40℃と70
    ℃との間の温度で0.5〜24時間加熱し、反応混合物の溶
    液をほぼ中性のpHとし、ついで75℃と反応混合物の沸点
    との間の温度で0.5〜24時間恒温加熱し、そののちほぼ
    中性の状態で、炭素数1〜3のアルコールを2〜4倍量
    加えて沈殿させるかまたは凍結乾燥によって、モディフ
    ァイされた構造をもつ生成物を単離することを特徴とす
    る請求項1記載のヘパリン誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】市販の、または精製済のまたは低分子量の
    ヘパリンおよび0.01〜1規定の濃度のアルカリ金属塩基
    またはアルカリ土類金属塩基を含む水溶液を、40℃と70
    ℃との間の温度で0.5〜24時間加熱し、反応混合物の溶
    液をほぼ中性のpHとし、ついで75℃と反応混合物の沸点
    との間の温度で0.5〜24時間恒温加熱し、そののち反応
    生成物をイオン交換樹脂カラムを通すかまたは透析によ
    って精製し、ほぼ中性の状態で炭素数1〜3のアルコー
    ルを2〜4倍量加えて沈殿させるかまたは凍結乾燥によ
    って、モディファイされた構造をもつ生成物を単離する
    ことを特徴とする請求項1記載のヘパリン誘導体の製造
    法。
  8. 【請求項8】アルカリ金属塩基またはアルカリ土類金属
    塩基に加えて、1規定以下の濃度のアルカリ金属塩もし
    くはアルカリ土類金属塩、および(または)触媒量の還
    元剤を存在させて加熱を行なう請求項2、3、4、5、
    6または7記載の製造法。
  9. 【請求項9】塩基が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
    および水酸化バリウムの群から選ばれたものであり、目
    的とする生成物をエチルアルコールを2.5倍量使って沈
    殿させる請求項2、3、4、5、6、7または8記載の
    製造法。
  10. 【請求項10】塩がナトリウム、カリウム、バリウム、
    カルシウム、またはマグネシウムの酢酸塩もしくは塩化
    物、またはナトリウム、カリウム、マグネシウムの硫酸
    塩であり、環元剤がナトリウムボロハイドライドである
    請求項8記載の製造法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の化合物を有効成分とする
    腎石症治療用医薬組成物。
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