JPH0668017B2 - フェノール樹脂、現像シート、記録材料及びフェノール樹脂の調製方法 - Google Patents

フェノール樹脂、現像シート、記録材料及びフェノール樹脂の調製方法

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JPH0668017B2 JP61505711A JP50571186A JPH0668017B2 JP H0668017 B2 JPH0668017 B2 JP H0668017B2 JP 61505711 A JP61505711 A JP 61505711A JP 50571186 A JP50571186 A JP 50571186A JP H0668017 B2 JPH0668017 B2 JP H0668017B2
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    • C08G61/02Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes
    • C08G61/10Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aromatic carbon atoms, e.g. polyphenylenes

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸化反応が有機溶媒中、特に水−有機溶媒系
中にて行われるフェノール類の生体触媒による酸化によ
りフェノール樹脂を調製する方法の改良に関するもので
ある。
本発明はまた、フェノール現像樹脂、さらに詳細には、
カーボンレスペーパー等の様な記録材料に使用した場合
に有用な現像樹脂に関するものである。カーボンレスペ
ーパー等の原材料として使用した場合、このような現像
樹脂は電子受容体として働き、そして、実質上無色の電
子供与性化合物と反応して可視像を形成する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] フェノール樹脂調製のためのプロセスの背景として、ア
ルベルティ(Alberti)およびクリバノフ(Klibanov)
は、「生物解毒」、第22章、「産業廃水から有害な芳
香族類を除去するためのペルオキシダーゼ」(1982
年発行)において、フェノール類はペルオキシダーゼ酵
素の作用によって高分子量ポリマーとして廃水から除去
され得ることを発表している。発表された方法は、ペル
オキシダーゼ酵素の触媒としての能力に依存した方法で
ある。すなわち、過酸化水素と共に使用した場合、ペル
オキシダーゼ酵素は様々なフェノール類および芳香族ア
ミンの酸化に触媒作用を及ぼす。この方法によれば、フ
ェノール類および芳香族アミンのフリーラジカルが生
じ、それが酵素の活性中心から溶液中へ拡散し、そし
て、重合して高分子芳香族生成物となる。これらの高分
子量ポリマーは、水に不溶であり、ろ過によって容易に
分離され得る。
フェノール現像樹脂を使用した技術の従来例としては、
無色ないし実質上無色の材料から可視像を形成する記録
材料が良く知られている。このような記録材料の例とし
ては、感圧カーボンレスペーパー、感熱記録紙、エレク
トロサーモグラフィック記録紙等がある。これらの記録
材料については、米国特許第2,712,507号、第
2,730,456号、第2,730,457号、第
3,418,250号、第3,432,327号、第
3,981,821号、第3,993,831号、第
3,996,156号、第3,996,405号、およ
び第4,000,087号、その他に詳細に述べられて
いる。これらの特許に記載される方法を利用して可視像
を形成する写真材料がこれまで開発されてきた。例え
ば、ミード社による米国特許第4,399,209号お
よび第4,440,846号に記載された写真材料がそ
の例である。
多くの研究が、前述の記録材料に使用するための新しい
現像剤を開発することに向けられてきた。好ましい現像
剤は主としてフェノール誘導体およびフェノール樹脂で
ある。フェノール類、ビフェノール類、メチレンビスフ
ェノール類、フェノールーホルムアルデヒドノボラック
樹脂、金属処理されたノボラック樹脂、サリチル酸の誘
導体および塩類が、これまで使用されてきたフェノール
現像樹脂の代表例である。(サリチル酸の誘導体が記載
された木村の米国特許第3,934,070号;ビフェ
ノール類、ジフェノール類およびそれらを含む樹脂製品
が記載されたファーナム(Farnham)の米国特許第3,
244,550号、フェノール誘導体が記載されたファ
ーナムの米国特許第3,244,549号参照。)この
分野において以前に使用されていたフェノール−ホルム
アルデヒド縮合物の代表例は米国特許第3,672,9
35号を含む多くの特許の中で述べられている。
多くの現像剤の中でも、フェノール−ホルムアルデヒド
縮合物は優れた耐水性を示すため、広く使用されてき
た。フェノール−ホルムアルデヒド縮合物は有利な現像
剤であるが、記録材料におけるそれらの使用に関しては
疑問がある。つまり、フェノール−ホルムアルデヒド縮
合物はホルムアルデヒドから調製されるので、記録材料
中に使用した場合、製造および使用の両観点から、安全
製に劣ることが考えられる。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明の目的は、工業用フェノール樹脂の優れた調製方
法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、フェノール樹脂を高収率で
調製するための新しい方法を提供することである。
本発明のさらにもう一つの目的は、前述の記録材料にお
ける現像剤として使用するための新しいフェノール樹
脂、さらに詳細に言えば、ホルムアルデヒドを含まない
フェノール樹脂を提供することである。
本発明の現像樹脂は、好ましくは過酸化物−ペルオキシ
ダーゼ酵素系を使ったフェノールのフリーラジカル付加
重合によって調製される。従来は水系において行われて
いたが、セイヨウワサビペルオキシダーゼおよび過酸化
水素によるフェノール類の酸化自体は公知である。例え
ば、ダナー(Danner)等による「西洋わさびペルオキシ
ダーゼおよび過酸化水素によるフェノールの酸化および
その反応生成物」(「生化学および生物物理学の業績
(Archives of Biochemistry and Biophisics)」第1
56号、759頁〜763頁(1973年発行)〕、お
よびサンダース(Sanders)等による「ペルオキシダー
ゼ」〔ワシントンDCのバターワース社(Butterworth.
Inc.)から1864年に発行〕を参照されたい。しかし
ながら、もし上記フェノールの酸化が有機溶媒中で、特
に水−有機溶媒系中で行われたならば、反応は高い収率
で進み、そしてより高分子量の生成物が得られることが
見いだされた。
本発明によれば、フェノールの生体触媒による酸化は、
有機溶媒中で、そしてさらに詳細には、有機−水溶媒中
で行われる。これらの溶媒中で行われた時、前記酸化反
応は高収率で進み、高分子量の生成物が得られる。
本発明の方法は、フェノール、酵素、および過酸化物の
溶液をそれぞれ個々に調製し、そしてそれたを混合する
ことから成る。フェノールは、好ましくは有機溶媒に溶
かされ、そして酵素および過酸化物は好ましくは水に溶
かされる。有機−水溶媒系は、これらの溶液を混合する
ことにより形成される。これらの溶液が共通の反応容器
へ徐々に添加されても良いし、あるいは、フェノールお
よび酵素の溶液が予め混合され、過酸化物がそのまま又
は溶液の状態でそこへ加えられても良い。酵素が固体の
担体上に支持された状態で、酸化プロセスがバッチごと
にあるいは連続的に行われる様な本発明の実施例もまた
考えられる。どの実施例においても、過剰の過酸化物は
反応を抑制するので、過酸化物の添加速度を制限するこ
とが重要である。
使用される有機溶媒は水と相溶するものでも、あるいは
水と相溶しないものでも良い。もし、有機溶媒が水と相
溶するものであれば反応は溶液相において進む。もし有
機溶媒が水と相溶しないものであれば、フェノール溶液
と酵素溶液を混合した際に分散系が形成され、反応は両
溶液相の界面において進行する。樹脂は有機溶媒の相か
ら回収される。酵素は水相から回収され、そして再使用
される。
本発明は、反応媒質を含む有機溶媒中において、フェノ
ール類をペルオキシダーゼ(またはオキシダーゼ)およ
び過酸化物と反応させ、フェノールのラジカルを発生さ
せてフェノール樹脂を生成することからなるフェノール
樹脂の調製方法を提供する。
本発明の一実施例によれば、水に相溶する溶媒または水
に相溶しない溶媒を用いてフェノールの溶液を調製する
とともに、オキシダーゼ酵素またはペルオキシダーゼ酵
素の水溶液を調製し、これら両溶液を混合し、過酸化物
をそこへ添加する。該フェノールが該酵素および該過酸
化物と反応して、フェノールラジカルが発生し、該ラジ
カルの反応によりフェノール樹脂が形成される。
電子供与性のカラー前駆物質と反応して可視像を作り得
る現像樹脂は、下記の式(I)で表わされる樹脂である
か、または式(I)で表される樹脂を金属塩と反応させ
ることにより得られる式(I)の樹脂の誘導体である。
式(I)において、nは2またはそれ以上であり、フェ
ノール単位はオルトおよび/またはパラ位置を介して互
いに結合しており、Yはオルト、メタまたはパラ位置に
存在する。また、Yは、水素原子、アルキル基、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素、塩素または臭素)、アリール
基、アルコキシ基、フェニルアルキル基、アリル基、−
COOR(Rは水素原子、または低級アルキル基)で表
されるカルボキシル基、−NR12(R1、R2は各々、
水素原子、アルキル基、またはフェニルアルキル基。た
だし、同じでも異なっていてもよい。)で表されるアミ
ノ基の中から選択される。Zは水素原子、アルキル基、
ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、フェニルア
ルキル基、アリル基、−COOR基、−NR12基、あ
るいは、オルト位置およびそれに隣接したメタ位置の水
素原子をフェノール単位と共有する縮合ベンゼン環また
は置換縮合ベンゼン環である。
本発明のさらに好ましい実施例によれば、現像樹脂は式
(II)で表される。
式(II)における、n、YおよびZの定義は式(I)の
場合と同様である。
本願のもう一つの発明は記録材料である。この記録材料
は、支持体の一方の面にマイクロカプセルの層を設け、
かつ、前記一方の面または他方の面に電子受容性の現像
樹脂、すなわち上述の式(I)、好ましくは式(II)の
現像樹脂を設けたものである。マイクロカプセルの内部
相は実質上無色の電子供与性カラー前駆物質である。た
だし、現像樹脂は別の支持体の表面に設けられても良
い。
本願のさらにもう一つの発明は、前述の現像樹脂をその
表面に持つ現像シートである。
本発明の他の目的および効果は、以下の前述および添付
された請求項から明らかになる。
[実施例] ペルオキシダーゼ酵素およびオキシダーゼ酵素はこの分
野で知られており、市販されている。本発明において有
用なペルオキシダーゼ酵素の再も好ましい例は、セイヨ
ウワサビペルオキシダーゼであるが、クロロパーオキシ
ダーゼ(及び他のハロペルオキシダーゼ)、ラクトペル
オキシダーゼ、およびバクテリアのペルオキシダーゼの
様な他のペルオキシダーゼもまた有益である。さらに、
ファンガルラッカーゼおよびチロシナーゼの様なオキシ
ダーゼ酵素が有益である。
フェノール樹脂を作るために使用される酵素の量は、そ
の活性に依存する。酵素は触媒として働き、そして、反
応において消費されない。市販の酵素の場合、酵素はフ
ェノール100グラム当たり約10ミリグラムから5グ
ラムの量で使用される。
本発明の好ましい具体例によると、酵素は、水中に溶か
され、そしてフェノールの溶液に添加される。その酵素
の水溶液の濃度は、特に重要ではないが、好ましくは、
リッター当たり、約10ないし365mgの範囲である。
通常、フェノール溶液とほぼ等しい体積でフェノール溶
液に添加できる様な濃度に調整されるのが望ましいが、
これは変えても良い。
フリーラジカルを生成させるために用いられる過酸化物
は、好ましくは過酸化水素であるが、その他の過酸化物
類も有効である。他の可能性のある有効な過酸化物類の
例としては、過酸化メチル、過酸化エチル等が挙げられ
る。
過酸化物は、フェノール100グラム当たり、約0.1〜
2.5モルの量で、好ましくは約0.1〜0.5モルの量で反応
させられる。過酸化物の性質により、過酸化物はそのま
ま、あるいは溶液として反応させられる。好ましい過酸
化物、即ち過酸化水素は、水に溶かされる。過酸化物の
濃度は、リッター当たり、約0.001〜1.0モルの範囲であ
るのが好ましい。
フェノールは、樹脂を生成するために、水あるいは非水
性溶媒中で反応させられるが、好ましい溶剤は、水、お
よび水と相溶する溶剤または水と相溶しない溶剤を含む
有機−水溶剤系である。水と相溶しない溶剤のうち本発
明に有用な溶剤の代表的な例としては、ヘキサン、トリ
クロロエタン、メチルエチルケトン、酢酸エチルおよび
ブタノールが挙げられる。水と相溶する溶剤のうち本発
明に有用な溶剤の例としては、エタノール、メタノー
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメ
チルホルムアミド、およびアセトンが挙げられる。反応
は、通常、溶剤100m中に約1〜100gのフェノ
ールが存在する濃度において行われる。有機溶剤−水の
系は、フェノール樹脂の収量を増大させ、かつ酵素の回
収および再利用を促進するので特に好まれている。
フェノールを反応させる為には多くの異なる方法を利用
することができる。例えば、フェノール、酵素、過酸化
物の溶液を個々に調製した後、これらを反応容器中に注
入しても良い。又は、フェノールと酵素の溶液を予め混
合した後、この混合液に過酸化物を徐々に添加しても良
い。あるいは上記の方法に代えて、酵素とフェノールを
同じ溶剤中に溶かした後、この溶液に過酸化物を添加し
ても良い。上記の他にも、反応/混合操作の多くの組み
合わせを利用できることは勿論である。ただし、反応を
妨げる様な好ましくない水準に過酸化物の濃度が達しな
い様に、過酸化物が消費されるのとほぼ等しい割合で過
酸化物が添加されることが条件となる。
フェノール、酵素および過酸化物の混合により生成され
た有機−水系は、水と有機溶剤を、容積比(水:有機
物)1:10〜10:1の範囲内、好ましくは、1:2
〜2:1、さらに好ましくは約1:1で含んでいる。最
も好ましい割合は、重合させるフェノールモノマーの性
質により変化する。
フェノールの重合反応は室温においても進行するが、約
0〜40℃の範囲であればどのような温度でも反応を進
めることができる。酵素は温度に敏感であり、もし、反
応温度が高すぎるとその活性が失われる。例えば、約6
0℃を越える温度では、セイヨウワサビペルオキシダー
ゼは不活性となる。しかし、用いられる溶剤系により温
度の許容範囲が異なる。ある溶剤は酵素を安定化させる
ので高い反応温度の採用が可能となる。
酵素の活性はpHに依存する。反応は、好ましくは、pH4
〜12の範囲で、より好ましくはpH4〜9の範囲で行わ
れる。pHを維持するために緩衝液を使用しても良いが、
通常は、必要とされない。有効な緩衝液の一例は、リン
酸カリウム緩衝液である。
pHは酵素の活性が高くなるように設定される。このpHの
設定値は酵素とその原料により左右される。シグマI型
(Sigma Type I)ペルオキシダーゼ〔シグマ化学(Sigm
a Chemical Company)製〕を使用した場合の最も好まし
いpHは約6.0である。この酵素を用いる場合、脱イオン
水が溶剤系を生成するために用いられる。
上述のpHは反応系全体のpHを表しているが、重要なのは
酵素のミクロ的環境におけるpHであることは言うまでも
ない。前述の範囲外のpHで回収された酵素は不活性また
は活性度が低いことが分かっている。一方、もし同じ酵
素が前述の範囲内のpHで再溶解され、かつ回収されたな
ら、その酵素は活性である。だから、フェノールが水と
相溶しない溶剤に溶かされ、酵素溶液がフェノール溶液
中に分散させられる場合、重要となるのは酵素溶液のpH
である。
本発明に従って調製されたフェノール樹脂は、フェノー
ルの性質と樹脂の分子量に応じて多くの用途に利用でき
る。このような樹脂は、たいていの場合、二量体、三量
体および非常に大きな分子量のオリゴマーの混合物であ
る。通常、このような樹脂の大部分、すなわち、樹脂の
重量で50%以上は、三量体またはそれ以上の分子量の
化合物である。
フェノール樹脂の分子量は、その用途により調整され
る。本発明の方法は、例えば、カーボンレスペーパー、
感熱記録紙、エレクトロサーモグラフィイック記録紙等
の記録材料に使用するフェノール現像樹脂を製造するの
に有用である。現像樹脂を製造するのに用いられるフェ
ノールはパラ置換されたものが好ましい。現像樹脂の分
子量は、約500〜5000の範囲にあるのが好まし
い。
本発明の方法は、接着剤用のフェノール樹脂を製造する
際にも有用である。接着剤に用いられるフェノールはパ
ラ置換される必要はない。このような樹脂の分子量は、
好ましくは、約1000〜15000である。
本発明において用いられる好ましいフェノールは、式
(III)で表される。
式(III)において、YとZは、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリール
基、フェニルアルキル基、−COOR基(Rは水素原子
または低級アルキル基)および−NR12基(R1、R2
は、水素原子、アルキル基、またはフェニルアルキル
基)の中から選択される。ただし、Zはオルト位置およ
びそれに隣接するメタ位置の水素をフェノールと共有す
る縮合ベンゼン環であってもよい。重合はオルトまたは
パラの位置を経由して進行するため、Yがオルトまたは
パラ位置のある時は、YとZの少なくとも1つは水素原
子でなければならないか、さもなくば、Zは前述の縮合
ベンゼン環でなければならない。
上述のように、本発明に用いられるフェノール現像樹脂
製造用の最も好ましいフェノール類の特徴は、それらが
パラ置換されていることである。パラ置換されていない
フェノールは、一般に、反応性が大きすぎ、非常に架橋
結合度の高い樹脂を生成する傾向がある。このような樹
脂は油溶性でなく、また良好な現像性能も持たない。従
って、フェノール現像樹脂を製造するのに用いられる好
ましいフェノールは、式(IV)で表される。
式(IV)において、Yは、アルキル基、アリル基、フェ
ニルアルキル基、−COOR基、−NR12基およびハ
ロゲン原子の中から選ばれ、Zは、水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリル基、フェニルアルキル基、ま
たは−COOR基である。ただしZは、オルト位置およ
びこれに隣接するメタ位置の水素原子をフェノールと共
有する縮合ベンゼン環であってもよい。
また、フェノールは、後述の様にフェノール樹脂の末端
基として付加する。パラ位置にある場合、アルキル基は
反応を遅らせる傾向を有する。反応はパラ置換させたア
リール基により最も良好に進行するようである。
本発明の方法には、単一のフェノールを用いてもよい
し、フェノール類の混合物を用いてもよい。ある種の用
途に用いる場合、ある種の末端基類を有するフェノール
樹脂を生成することが望ましい。このようなフェノール
樹脂の生成は、Y置換基がパラ位置にあり、YとZが水
素と縮合ベンゼン環以外の置換基であるようなある種の
フェノールを反応させることにより成し遂げることがで
きる。この場合、生成された樹脂は、末端基としてZ置
換基を有する。なぜなら、重合反応はオルト位置での水
素引き抜き反応を経て進行する為である。従って、フェ
ノールがパラ置換されたものである場合、前述したある
種のフェノールは、共重合体類を生成するように、通
常、他種のフェノールと混合した状態で用いられる。前
記他種のフェノールとは、少なくともYとZの一つが水
素原子であるかまたはZが前記縮合環であるフェノール
類である。パラ置換されていない場合、重合反応はオル
トおよび/またはパラの位置を経て進行し、前述のある
種のフェノールは、樹脂化合物の連鎖の末端以外の中間
位置に配置され得る。
YおよびZで表されるアルキル基は、10個以下の炭素
原子を含む。その様なアルキル基としては、t−ブチル
基、n−ブチル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられ
る。R、R1およびR2がアルキル基である場合、その代
表的な例は1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基
である。
Yおよび/またはZがアルコキ基である場合、その代表
的な例は1〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基、
例えば、メトキシ基およびエトキシ基である。Yまたは
Zがアリール基である場合、その代表的な例は、フェニ
ル基、または置換フェニル基(例えばハロゲン置換され
たフェニル基、アルキル置換されたフェニル基)、また
はフェノール基(例えば4′−フェノール基)である。
ハロゲン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、およ
びヨウ素が挙げられる。
フェニルアルキル基の代表的な例としては、ベンジル
基、イソプロピリデンフェニル基、ブチリデンフェニル
基、イソプロピリデン−4′−フェノール基、及びブチ
リデン−4′−フェノール基が挙げられる。
本発明の方法により重合させることができるフェノール
類の具体例としては、4−t−ブチルフェノール、4−
n−ブチルフェノール、4−エチルフェノール、クレゾ
ール、p−フェニルフェノール、p−オクチルフェノー
ル、p−ノニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸、
4−ヒドロキシナフトエ酸、p,p′−ビフェノール、
4−アミノサリチル酸、サリチル酸、サリチル酸メチ
ル、サリチル酸エチル、4,4′−イソプロピリデンジ
フェノール、エチル−4−ヒドロキシ安息香酸等であ
る。
本発明のフェノール現像樹脂は、前述の式(I)、更に
好ましくは、前述の式(II)で表される。フェノール樹
脂は、単独重合体であってもまたは共重合体であっても
よい。すなわち、式(I)によれば、フェノール現像樹
脂における個々のYまたはZの基は同じであってもまた
は異なっていても良いし、Yの基は(I)の表示に従う
限りどの位置にあっても良い。
本発明の現像樹脂は、平均分子量が約500〜5000
の範囲、好ましくは、約1000〜3000の範囲であ
るのが好ましい。現像樹脂は、たいていの場合、二量
体、三量体および分子量の大きいオリゴマーの混合物で
ある。樹脂の分子量の分布は、フェノールの性質と反応
条件により変化する。普通、樹脂の大部分(すなわち、
樹脂の重量で50%以上)は、三量体か、またはそれよ
り大きな分子量の化合物であり、すなわち、式(I)お
よび(II)のnは2より大きくなる。
フェノール現像樹脂は、ノボラック現像樹脂のように金
属改質(キレート化)されていてもよい。このような樹
脂はカラー前駆物質との反応が改善され、かつ形成され
る像の濃度と安定性が向上する。例えば、フェノール現
像樹脂は、銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、イン
ジウム、錫、クロム、コバルト、およびニッケルから成
るグループから選ばれた金属の塩との反応により金属改
質することができる。
この改質は、別の既存の手法にて行うこともできる。あ
る手法によれば、炭酸アンモニウムまたは酢酸アンモニ
ウムのようなアンモニウム化合物の存在下において、プ
ロピオン酸亜鉛、酢酸亜鉛またはギ酸亜鉛のようなアル
カン酸塩をフェノール樹脂と混合して溶解する。米国特
許第4,173,684号に記述されている手法もまた用いるこ
とができる。
亜鉛改質したフェノール現像樹脂は、米国特許第4,165,
102号および第4,165,103号に示唆される手法に類似した
手法で、酸化亜鉛または炭酸亜鉛および安息香酸アンモ
ニウまたはギ酸アンモニウをフェノール樹脂と反応させ
ることより形成することができる。あるいは、亜鉛改善
したフェノール現像樹脂は、下記の実施例において示す
塩化亜鉛との反応により生成することもできる。
金属改質したフェノール現像樹脂の金属含有量は、0.5
重量%〜15重量%であるのが好ましい。通常は、約1.
5〜約5重量%の範囲で用いられる。
上記のようにフェノール現像樹脂を化学的に改質するに
は、従来この分野でフェノール現像樹脂の現像能力を増
進させるために利用されていた他の手法を用いることが
できる。例えば、米国特許第3,516,845号および第3,72
3,156号において記述されているように、酸性の金属塩
をフェノール現像樹脂の塗布層に混入させてもよい。本
発明により生成されるフェノールの現像樹脂は単独で用
いる必要はなく、他のフェノール現像樹脂または化合物
と共に用いてもよい。
記録用の材料は、通常の手法で準備することができる。
現像シートを得るには、例えば、フェノール現像樹脂を
適当な溶媒(通常はアセトン)中に溶解し、ブレードま
たはローラ塗布機等を用いて紙の表面に塗布する。ある
いは、サイトウ等の米国特許第3,924,027号に記述され
ている粉砕樹脂(粒子状樹脂)に類似した粉砕樹脂を用
いて現像シートを作成してもよい。例えば、現像樹脂を
粉砕し、でんぷんまたはスチレンブタジエンラテックス
のような有機高分子化合物と混合しても良い。この混合
物を、水もしくは他の溶媒(フェノール現像樹脂または
有機高分子化合物を溶解しにくい溶媒)中に分散し、適
当な支持体上に塗布する。
現像樹脂は、通常、1300平方フィート当たり約0.2
〜0.4ポンド(固体重量)の量で支持体に塗布される。
現像樹脂がマイクロカプセルと同じ支持体上に存在する
記録材料を得たい場合、カラー前駆物質を内包するマイ
クロカプセルとフェノール現像樹脂の混合物を一つの層
または別々の層として支持体に塗布する。感光性記録用
材料を製造するには米国特許第4,399,209号および4,44
0,846号を参照されたい。
以下、実験例に挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実験例1] 0.1Nのリン酸カリウム緩衝液(pH9.0)30mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ30m
g、エタノール40mに溶解したp−フェニルフェノ
ール1.5g、および3%過酸化水素12mをそれぞれ
別々の滴下漏斗に入れた。これら滴下漏斗をリン酸カリ
ウム緩衝液100m入りの三ツ口丸底フラスコ(容積
300m)に接続した。攪拌しながら前記三種の溶液
を前記フラスコ中に滴下して加えた。しかる後、フラス
コ内の溶液を10分間反応させた。生成物をロ過により
回収し、薄層クロマトグラフィーにより分析した。
[実験例2] 0.1Nのリン酸カリウム緩衝液(pH9.0)200mに溶
解したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ30
0mg、およびエタノール200mに溶解したサリチル
酸6.7gおよびp−フェニルフェノール8.3gをそれぞれ
別々の滴下漏斗に入れた。リン酸カリウム緩衝液1リッ
トルに溶解した3%過酸化水素30mの入った三ッ口
丸底フラスコ(容積2リットル)に前記滴下漏斗を接続
した。攪拌しながら、前記滴下漏斗内の溶液を前記フラ
スコ中に滴下した。しかる後、フラスコ内の溶液を15
分間反応させた。生成物をロ過により収集し、薄層クロ
マトグラフィーにより分析した。
前記反応生成物を風乾させ、1Nの水酸化ナトリウム1
8.5gを含有する100mのエタノールに再溶解させ
た。この溶液に、100mの水、2gの塩化亜鉛、1
mの濃塩酸を含む溶液を滴下して加えた。次いでこの
溶液に沈殿物が生じるまで1Nの水酸化ナトリウムを加
えてpHを再調整し、この沈殿物をロ過により回収した。
[実験例3] 0.1Nのリン酸カリウム緩衝液(pH9.0)20mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ300
mg、エタノール20mに溶解した1−ナフトール1.5
gをそれぞれ別々の滴下漏斗に入れた。リン酸カリウム
緩衝液100mに溶解した3%過酸化水素3mの入
った300m三ッ口丸底フラスコに前記滴下漏斗を接
続した。攪拌しながら、前記滴下漏斗内の溶液を前記フ
ラスコ中に滴下して加えた。しかる後、フラスコ内の溶
液を10分間反応させた。生成物をロ過により回収し、
薄層クロマトグラフィーにより分析した。
[実験例4] 0.1Nのリン酸カリウム緩衝液(pH9.0)30mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ300
mg、エタノール40mに溶解したP−フェニルフェノ
ール1.2gおよび4−アミノサリチル酸0.3g、3%過酸
化水素12mをそれぞれ別々の滴下漏斗に入れた。こ
れら滴下漏斗を、リン酸カリウム緩衝液100mの入
った300m三ツ口丸底フラスコに接続した。攪拌し
ながら、前記漏斗内の溶液を前記フラスコ中へ滴下して
加えた。しかる後、フラスコ中の溶液を15分間反応さ
せた。生成物をロ過により回収し、薄層クロマトグラフ
ィーにより分析した。
[実験例5] 0.1Nのリン酸カリウム緩衝液(pH9.0)30mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ300
mg、および3%過酸化水素12mをそれぞれ別々の滴
下漏斗に入れた。エタノール100mに溶解したビス
フェノールA6.67gおよびリン酸カリウム緩衝液174
mの入った500m三ッ口丸底フラスコに前記滴下
漏斗を接続した。攪拌しながら、前記漏斗内の溶液を、
前記フラスコへ滴下して加えた。しかる後、フラスコ内
の溶液を30分間反応させた。生成物を含有する粘性の
ある有機相を分液漏斗から取り出し、薄層クロマトグラ
フィーにより分析した。
[実験例6] エタノール400mに溶解したp−フェニルフェノー
ル10gとサリチル酸エチル5g、0.1Nのリン酸カリ
ウム緩衝液(pH9.0)80mに溶解した3%過酸化水
素120m、およびリン酸カリウム緩衝液200m
に溶解したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ
120mgをそれぞれ別々のエルレンマイヤーフラスコに
入れた。攪拌しながら、前記エルレンマイヤーフラスコ
内の溶液をぜん動ポンプを用いて丸底フラスコ(容積2
リットル)に滴下して入れた。
しかる後、前記丸底フラスコ内の溶液を20分間反応さ
せた。生成物をロ過により回収し薄層クロマトグラフィ
ーより分析した。
前記生成物5gをアセトン100mに溶解し、これを
凝縮器を備えた500m丸底フラスコに入れた。ただ
し、前記丸底フラスコには予め50%水酸化カリウム水
溶液100mに入れられていた。このフラスコ中の溶
液を還流させながら3時間加熱し、しかる後、室温まで
冷却した。この溶液に塩化亜鉛2gを加え、10分間前
記フラスコ中で攪拌した。この水溶液の水素イオン指数
をpH4に調整し、高速で攪拌される冷却水1.2リットル
中に注いだ。生成物をロ過により回収し、薄層クロマト
グラフィーにより分析した。
[実験例7] 0.05Nリン酸カリウム緩衝液(pH5.0)80mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ7mgを
250m丸底フラスコに入れた。ただし、この丸底フ
ラスコには、酢酸エチル20mに溶解した4−t−ブ
チルフェノール5gとp−フェニルフェノール5gが予
め入れられていた。攪拌しながら、0.8%過酸化水素1
35mを前記フラスコへ滴下して加えた。過酸化物を
滴下後、フラスコ内の溶液を20分間反応させた。生成
物を含む有機相を回収し、蒸気浴上で濃縮し、そして、
薄層クロマトグラフィーにより分析した。
[実験例8] 0.05Nリン酸カリウム緩衝液(pH5.0)80mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ7mgを
250m丸底フラスコに入れた。ただし、この丸底フ
ラスコには、酢酸エチル20mに溶解した4−t−ブ
チルフェノール8gとp−フェニルフェノール2gが予
め入れられていた。攪拌しながら、0.8%過酸化水素1
37mを前記フラスコへ滴下して加えた。過酸化物を
滴下後、フラスコ内の溶液を20分間反応させた。生成
物を含む有機の相を回収し、蒸気浴上で濃縮し、そし
て、薄層クロマトグラフィーにより分析した。
[実験例9] 0.05Nリン酸カリウム緩衝液(pH5.0)80mに溶解
したシグマI型セイヨウワサビペルオキシダーゼ7mgを
150m丸底フラスコに入れた。ただし、この丸底フ
ラスコには、酢酸エチル20mに溶解したビスフェノ
ールA8gとp−フェニルフェノール2gが予め入れら
れていた。攪拌しながら、0.6%過酸化水素127m
を前記フラスコへ滴下して加えた。過酸化物を滴下後、
フラスコ内の溶液を20分間反応させた。生成物を含有
するの相を回収し、蒸気浴上で濃縮し、薄層クロマトグ
ラフィーにより分析した。また、この実験例で得られた
樹脂を米国特許第4,025,490号に示されている手法によ
り亜鉛改質した。
[実験例10] 3%樹脂溶液を細長い紙にグラビア印刷し、CF検出剤
を吹き付け、マクベス濃度計で光学的濃度を測定するこ
とにより、上記各実験例で得られた樹脂の現像能力(ロ
イコ染料を現像する能力)をテストした。表Iは、上記
各実験例で得られた樹脂の光学的濃度を示すものであ
る。
以上、本発明を好ましい実施例に基づいて詳細に説明し
たが、添付する請求項に示される発明の範囲から逸脱し
ない限り、前記実施例に関する修正および変更ができ得
ることは明白である。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、ホルムアルデヒドを含まない
フェノール樹脂を得ることができる。つまり、記録材料
の現像剤として使用するのに非常に適したフェノール樹
脂を得ることができる。
本発明の現像シート、記録材料およびフェノール樹脂
はホルムアルデヒドを含まないので安全性が優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 13/00 8931−4B

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I)で表されるフェノール樹脂。 ただし、上記の式において、nは2以上であり、樹脂の
    フェノール単位はヒドロキシル基からみてオルトおよび
    /またはパラの位置を介して互いに直接結合しており、
    Yは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリ
    ール基、フェニルアルキル基、アリル基、−COOR
    (Rは、水素原子、または低級アルキル基)で示される
    基、または−NR12(R1とR2の各々は、水素原子、
    アルキル基、またはフェニルアルキル基)で示される基
    を表し、Zは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、
    アルコキシ基、アリール基、フェニルアルキル基、アリ
    ル基、前記−COORで示される基、前記−NR12
    示される基、またはオルト位置およびそれに隣接するメ
    タ位置の水素原子をフェノール単位と共有する縮合ベン
    ゼン環を表す。
  2. 【請求項2】次式(II)で表される特許請求の範囲第1
    項に記載のフェノール樹脂。 ただし上記の式において、n、YおよびZは式(I)で
    定義されるとおりである。
  3. 【請求項3】銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、イ
    ンジウム、錫、クロム、コバルト、またはニッケルの塩
    と反応させられることにより金属改質された特許請求の
    範囲第1項に記載のフェノール樹脂。
  4. 【請求項4】亜鉛塩との反応により金属改質された特許
    請求の範囲第3項に記載のフェノール樹脂。
  5. 【請求項5】一方の面に現像剤の層を有する支持体より
    なる現像シートであり、前記現像剤は電子供与性のカラ
    ー前駆物質と反応して可視像を形成することができ、か
    つ前記現像剤は次式(I)で表されるフェノール樹脂で
    あるか、または次式(I)で表されるフェノール樹脂を
    金属塩と反応させることにより得られる金属改質された
    フェノール樹脂であることを特徴とする現像シート。 ただし、上記の式において、nは2以上であり、樹脂の
    フェノール単位はヒドロキシル基からみてオルトおよび
    /またはパラの位置を介して互いに直接結合しており、
    Yは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリ
    ール基、フェニルアルキル基、アリル基、−COOR
    (Rは、水素原子、または低級アルキル基)で示される
    基、または−NR12(R1とR2の各々は、水素原子、
    アルキル基、またはフェニルアルキル基)で示される基
    を表し、Zは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、
    アルコキシ基、アリール基、フェニルアルキル基、アリ
    ル基、前記−COORで示される基、前記−NR12
    示される基、またはオルト位置およびそれに隣接するメ
    タ位置の水素原子をフェノール単位と共有する縮合ベン
    ゼン環を表す。
  6. 【請求項6】前記フェノール樹脂が500から5000
    の分子量を有する特許請求の範囲第5項に記載の現像シ
    ート。
  7. 【請求項7】前記現像剤が次式(II)で表される特許請
    求の範囲第5項に記載の現像シート。 ただし、上記の式において、n、YおよびZは式(I)
    で定義されるとおりである。
  8. 【請求項8】前記フェノール樹脂が約1000から30
    00の分子量を有する特許請求の範囲第7項に記載の現
    像シート。
  9. 【請求項9】Zが水素原子である特許請求の範囲第8項
    に記載の現像シート。
  10. 【請求項10】Yがアルキル基、フェニル基、あるいは
    フェニルアルキル基である特許請求の範囲第9項に記載
    の現像シート。
  11. 【請求項11】前記現像剤が式(I)で表されるフェノ
    ール樹脂である特許請求の範囲第5項に記載の現像シー
    ト。
  12. 【請求項12】前記現像剤が前記金属改質されたフェノ
    ール樹脂である特許請求の範囲第5項に記載の現像シー
    ト。
  13. 【請求項13】前記金属塩が亜鉛塩である特許請求の範
    囲第12項に記載の現像シート。
  14. 【請求項14】前記フェノール樹脂の少なくとも50%
    が、三量体あるいはそれ以上の分子量をもつ化合物から
    なる特許請求の範囲第5項に記載の現像シート。
  15. 【請求項15】前記フェノール樹脂は、フェノールを過
    酸化物−ペルオキシダーゼ酵素系と反応させることによ
    り調製される特許請求の範囲第5項に記載の現像シー
    ト。
  16. 【請求項16】前記フェノールが、4−t−ブチルフェ
    ノール、4−n−ブチルフェノール、4−エチルフェノ
    ール、クレゾール、p−フェニルフェノール、p−オク
    チルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ヒドロキ
    シ安息香酸、4−ヒドロキシナフトエ酸、p,p′−ビ
    スフェノール、4−アミノサリチル酸、サリチル酸、サ
    リチル酸メチル、サリチル酸エチル、4,4′−イソプ
    ロピリデンジフェノール、または4−ヒドロキシ安息香
    酸エチルである特許請求の範囲第15項に記載の現像シ
    ート。
  17. 【請求項17】Zが水素原子、Yがパラ位置にあり、か
    つ、Yが2−(4′−フェノール)イソプロピル基であ
    る特許請求の範囲第7項に記載の現像シート。
  18. 【請求項18】支持体と、この支持体の一方の面に設け
    られたマイクロカプセルの層と、前記支持体の前記一方
    の面あるいは別の支持体上に設けられた現像剤の層とを
    有する記録材料であり、前記マイクロカプセルはその内
    部相に実質的に無色の電子供与性化合物を含有し、前記
    現像剤は前記電子供与性化合物と反応して可視像を形成
    することができ、また、前記現像剤が次式(I)で表さ
    れるフェノール樹脂であるか、または次式(I)で表さ
    れるフェノール樹脂を金属塩と反応させることにより得
    られる金属改質されたフェノール樹脂であることを特徴
    とする記録材料。 ただし、上記の式において、nは2以上であり、樹脂の
    フェノール単位はヒドロキシル基からみてオルトおよび
    /またはパラの位置を介して互いに直接結合しており、
    Yは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリ
    ール基、フェニルアルキル基、アリル基、−COOR
    (Rは、水素原子、または低級アルキル基)で示される
    基、または−NR12(R1とR2の各々は、水素原子、
    アルキル基、またはフェニルアルキル基)で示される基
    を表し、Zは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、
    アルコキシ基、アリール基、フェニルアルキル基、アリ
    ル基、前記−COORで示される基、前記−NR12
    示される基、またはオルト位置およびそれに隣接するメ
    タ位置の水素原子をフェノール単位と共有する縮合ベン
    ゼン環を表す。
  19. 【請求項19】前記フェノール樹脂の少なくとも50%
    が、三量体あるいはそれ以上の分子量をもつ化合物から
    なる特許請求の範囲第18項に記載の記録材料。
  20. 【請求項20】前記フェノール樹脂は、フェノールを過
    酸化物−ペルオキシダーゼ酵素系と反応させることによ
    り調製される特許請求の範囲第18項に記載の記録材
    料。
  21. 【請求項21】前記フェノールが、4−t−ブチル
    フェノール、4−n−ブチルフェノール、4−エチルフ
    ェノール、クレゾール、p−フェニルフェノール、p−
    オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ヒド
    ロキシ安息香酸、4−ヒドロキシナフトエ酸、p,p′
    −ビフェノール、4−アミノサリチル酸、サリチル酸、
    サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、4,4′−イソ
    プロピリデンジフェノール、または4−ヒドロキシ安息
    香酸エチルである特許請求の範囲第20項に記載の記録
    材料。
  22. 【請求項22】Zが水素原子、Yがパラ位置にあり、か
    つ、Yが2−(4′−フェノール)イソプロピル基であ
    る特許請求の範囲第18項に記載の記録材料。
  23. 【請求項23】フェノール樹脂を調製する方法であっ
    て、反応媒質を含む有機溶媒中で、約1〜100g/1
    00mのフェノールを過酸化物およびペルオキシダー
    ゼまたはオキシダーゼ酵素と反応させることにより、フ
    ェノールラジカルを発生させてフェノール樹脂を生成さ
    せ、しかる後に生成されたフェノール樹脂を回収するこ
    とより成るフェノール樹脂の調製方法。
  24. 【請求項24】100gのフェノールに対し、前記酵素
    がおよそ10mg〜5gの量で反応する特許請求の範囲第
    23項に記載の方法。
  25. 【請求項25】有機溶媒中に前記フェノールを溶かし、
    前記酵素を水に溶かし、しかる後にこれら両溶液を混合
    する工程を有する特許請求の範囲第24項に記載の方
    法。
  26. 【請求項26】前記酵素がセイヨウワサビペルオキシダ
    ーゼである特許請求の範囲第25項に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記フェノールと前記酵素とを混合し、
    この混合物に徐々に前記過酸化物を加える工程を有する
    特許請求の範囲第23項に記載の方法。
  28. 【請求項28】前記過酸化物が過酸化水素である特許請
    求の範囲第23項に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記反応が約0〜40℃の間で進行する
    特許請求の範囲第23項に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記反応がpH約4〜12で起きる特許請
    求の範囲第23項に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記フェノール樹脂がおよそ1000〜
    15000の分子量を有する特許請求の範囲第23項に
    記載の方法。
  32. 【請求項32】前記フェノール樹脂がおよそ500〜5
    000の分子量を有する特許請求の範囲第23項に記載
    の方法。
  33. 【請求項33】反応媒質を含む前記有機溶媒が水相およ
    び水と相溶しない相を有し、また前記方法が、前記水と
    相溶しない相から前記フェノール樹脂を回収し、また前
    記水相から酵素を回収する工程を有する特許請求の範囲
    第23項に記載の方法。
  34. 【請求項34】反応媒質を含む前記有機溶媒が、水−有
    機溶媒であり、この水−有機溶媒中の水:有機物の容積
    比が1:2〜2:1である特許請求の範囲第23項に記
    載の方法。
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