JPH06347605A - コーティング組成物の製造方法 - Google Patents

コーティング組成物の製造方法

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JPH06347605A
JPH06347605A JP5134723A JP13472393A JPH06347605A JP H06347605 A JPH06347605 A JP H06347605A JP 5134723 A JP5134723 A JP 5134723A JP 13472393 A JP13472393 A JP 13472393A JP H06347605 A JPH06347605 A JP H06347605A
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JP
Japan
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coating composition
organosilicon compound
stirring
hydrolyzate
weight
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Application number
JP5134723A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Sakai
康弘 坂井
Shusuke Takushima
秀典 宅島
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温で硬化可能で、高屈折率、耐擦傷性、耐
衝撃性、耐候性、防曇性、密着性、可染性などの諸性能
に優れたコート膜を形成でき、ポットライフの著しく長
いコーティング組成物の製造方法の開発。 【構成】 光学素子用コーティング組成物を製造するた
め、該組成物中の有機珪素化合物としてテトラエトキシ
シラン等の4官能以上の有機珪素化合物1〜75重量%
及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等の
3官能以下の有機珪素化合物99〜25重量%を混合し
た後、加水分解することを特徴とするコーティング組成
物の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明基板上に耐擦傷
性、可染性、耐衝撃性、耐候性、防曇性、密着性などに
優れたハードコート膜を形成しうる、低温硬化可能な光
学素子用コーティング組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】最近の眼鏡レンズの傾向と
して高屈折率を有する樹脂を用いている。しかし、樹脂
表面はガラスと比較して傷つき易いために、その表面に
有機珪素化合物及び/又はその加水分解物並びに金属酸
化物微粒子などを含有するハードコート膜を設け、さら
にその上に単層あるいは複数層の反射防止膜を設けるこ
とが行われている。しかしながら、従来、充分な屈折
率、耐擦傷性、耐衝撃性、耐候性などを得るには、コー
ティング組成物の硬化温度を120℃より高くする必要
があり、それに伴ってコート膜の黄変や基板の黄変が観
察され、外観上問題になっている。この問題を解決する
ため、100℃で硬化可能なコーティング組成物も提案
されているが、それらはいずれも可撓性、可染性などに
劣り、また、その反応性の高さからゲル化速度が早く、
ポットライフが短い等の問題点を抱えており、120℃
以下の硬化温度では、満足なコート膜を得ることはでき
ないのが現状である。
【0003】
【発明の目的】本発明は、前記従来技術の問題点を解消
し、100〜120℃の低温で硬化可能で、高屈折率、
耐擦傷性、耐衝撃性、耐候性、防曇性、密着性、可染性
などの諸性能に優れたコート膜を形成でき、ポットライ
フの著しく長いコーティング組成物の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明者らは、鋭意研究の結果、コーテ
ィング組成物の主成分として用いられる有機珪素化合物
として、4官能以上の有機珪素化合物と3官能以下の有
機珪素化合物を併用し、これらを混合した後、加水分解
することによって上記の目的を達成しうることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明によるコーティング組成物の製造
方法は、該組成物中の有機珪素化合物として4官能以上
の有機珪素化合物1〜75重量%及び3官能以下の有機
珪素化合物99〜25重量%を混合した後、加水分解す
ることを特徴とする。
【0005】上記のように本発明においては、(A)4
官能以上の有機珪素化合物と(B)3官能以下の有機珪
素化合物の2種類の有機珪素化合物を用いる。有機珪素
化合物としては、例えば、一般式(I)又は(II)
【化1】 Si X4 (I) X3 Si −(R−Si X2) n−R−(Si X2 −R) m −Si X3 (II) 〔式中、Xは加水分解可能な有機基又は加水分解不可能
な有機基を表し、各Xは同一でも異なっていてもよく、
Rは酸素原子、単結合又は2価の有機基を表し、各Rは
同一でも異なっていてもよく、m及びnは0以上の整数
を表す〕で示される化合物の中から、Xで表される加水
分解可能な有機基の数の合計数により4官能基以上の有
機珪素化合物と、3官能性以下の有機珪素化合物を適宜
選択することができる。本発明においては、上記一般式
(I)及び(II)の有機珪素化合物に限定するものでは
なく、これら以外のものを使用することもできる。
【0006】さらに、具体的には、4官能以上の有機珪
素化合物としては、例えばテトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、N,N−
ビス〔メチルジメトキシシリル)プロピル〕アミン、
N,N−ビス〔メチルジエトキシシリル)プロピル〕ア
ミン、次式
【化2】(CH3 O)22 5 Si C2 4 Si C2
5(OCH3)2 (CH3 O)3Si C1020Si(OCH3)3 等で示される有機珪素化合物、さらに、次式
【化3】(CH3 O)3Si CH2 CH2 6 12CH2
CH2 Si(OCH3)3 、(C2 5 O)3Si CH2 CH
2 6 12CH2 CH2 Si(OC2 5)3 等で示される化合物で代表される含フッ素有機珪素化合
物などが挙げられる。4官能以上の有機珪素化合物は単
独で又は2種以上の組合せで使用することができる。こ
れらの有機珪素化合物のうち、重量平均分子量(MW)
が120以上のものを用いることにより、膜厚の厚いコ
ーティング膜を得ることができる。
【0007】4官能以上の有機珪素化合物の加水分解物
は、その反応性の高さから自己縮合速度が早いため、有
機溶剤などによる希釈が必要であるが、希釈によりコー
ティング組成物中の有機珪素化合物の濃度が小さくな
り、膜厚が薄くなったり、硬化時の熱量の増加が必要と
なる。そこで、本発明においては、希釈の弊害をなくす
ために、自己縮合速度の遅い3官能以下の有機珪素化合
物を混合し、この混合物に塩酸等の触媒を添加し、加水
分解を行うのである。これによって、3官能以下の有機
珪素化合物はいわば反応性希釈剤の役割をはたすことと
なり、4官能以上の有機珪素化合物の自己縮合を防止す
るばかりでなく、適度な量の有機珪素オリゴマーを得る
ことができ、硬化時の熱量を低減することが可能とな
る。
【0008】3官能以下の有機珪素化合物の具体例とし
ては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシラン、オ
クタデシルメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキ
シシラン、トリメチルメトキシシランなどが挙げられ
る。3官能以下の有機珪素化合物は、単独で又は2種以
上の組合せで用いることができる。なお、3官能以下の
有機珪素化合物を2種以上使用する場合、そのすべてを
4官能以上の有機珪素化合物と混合してから加水分解し
てもよいし、あるいは3官能以下の有機珪素化合物のう
ちの1種を4官能以上の有機珪素化合物と混合してから
加水分解し、残りの3官能以下の有機珪素化合物は別に
加水分解してから混合してもよい。
【0009】本発明において、コーティング組成物中の
全有機珪素化合物中の4官能以上の有機珪素化合物の成
分比を調整することによって膜厚、屈折率、耐擦傷性、
耐候性等の性能を自由に変更することができるが、4官
能以上の有機珪素化合物の割合を全有機珪素化合物の1
〜75重量%とすることが必要であり、10〜50重量
%とするのが好ましい。4官能以上の有機珪素化合物の
割合が1重量%未満であれば、上記性能を満たすことが
できなくなり、75重量%を超えると、自己縮合反応を
抑制することが困難となる。なお、4官能以上の有機珪
素化合物が4官能以上の含フッ素化合物である場合に
は、1〜50重量%とすることが好ましく、10〜30
重量%とするのがより好ましい。上記のように、4官能
以上の有機珪素化合物と3官能以下の有機珪素化合物を
混合した後、加水分解することにより、ポットライフが
著しく延長される。
【0010】コーティング組成物には、上記のような有
機珪素化合物の混合物の加水分解物の他に、屈折率の調
整のため用いられる金属酸化物微粒子や金属フッ化物微
粒子が添加され、さらにハードコート組成物に一般に使
用される添加物、例えば、硬化剤、界面活性剤、紫外線
吸収剤、さらには硬度向上などの目的でエポキシ樹脂、
アクリル系樹脂等の有機高分子化合物などを所望の性質
を損なわない範囲で含んでいてもよい。
【0011】硬化剤としては、特に制限はなく、各種の
ものを用いることができ、例えばトリエチルアミン、n
−ブチルアミン等の有機アミン、グリシン等のアミノ
酸、アルミニウムアセチルアセトネート、インジウムア
セチルアセトネート、クロムアセチルアセトネート、チ
タニウムアセチルアセトネート、コバルトアセチルアセ
トネート等の金属アセチルアセトネート、酢酸ナトリウ
ム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸
亜鉛、オクチル酸錫等の有機酸金属塩、塩化第二錫、塩
化アルミニウム、塩化第二鉄、塩化チタン、塩化亜鉛、
塩化アンチモン等のルイス酸、過酸化水素などの過酸化
物などが挙げられる。これらのうち、特に、アルミニウ
ムアセチルアセトネートが好ましい。アルミニウムアセ
チルアセトネートは、通常、メタノールで10重量%の
濃度に希釈して用いられる。硬化剤は、一般に、金属酸
化物やフッ化物の微粒子、有機珪素化合物及び溶剤の総
重量和の5重量%以下の量で用いられ、0.05〜2重
量%の量で用いるのが好ましい。この量が5重量%を超
えると、基板や皮膜の黄変が起こるばかりでなく、不経
済である。
【0012】こうして得られるコーティング組成物中に
は、有機珪素化合物の溶媒、その加水分解時に生成した
アルコール及び金属酸化物やフッ化物の微粒子の分散媒
が含まれているが、コーティング組成物を塗布する際の
作業性や被膜の厚さの調節などの点から各種の溶剤によ
り希釈して用いるのが好ましい。通常、有機珪素化合
物、金属酸化物及び/又はフッ化物の微粒子の重量和の
5〜40重量%の溶媒が用いられる。溶媒量が40重量
%を超えると、硬化熱量が多くなるばかりでなく、不経
済であり、5重量%未満では、皮膜の均一性、透明性が
得られない。この希釈溶剤としては、例えば水、アルコ
ール、エステル、エーテル、セロソルブ類、ハロゲン化
炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトン化合物な
どが挙げられ、必要に応じてこれらの混合溶剤を用いる
こともできる。これらのうち、使用する金属酸化物の分
散性を考慮して、水、アルコール類、ジメチルホルムア
ミド、エチレングリコール類、セロソルブ類などが好ま
しい。特に、メチルセロソルブやエチルセロソルブを用
いた場合に、透明性の卓越したコート膜が得られる。こ
れらのセロソルブ類の沸点は、それぞれ125℃、13
6℃であり、これらを用いた場合に特に優れた効果が得
られる理由は、完全には解明されていないが、硬化時に
皮膜中に取り込まれ、硬化剤の役割を担っていると思わ
れる。
【0013】光学素子用透明基板にコーティング組成物
を塗布する方法としては、特に制限はなく、浸漬、ロー
ル塗布、スプレー塗布、スピン塗布、流し塗布など、各
種の方法を適用することができる。本発明のコーティン
グ組成物を塗布する場合、透明基板上に1〜10μm、
好ましくは 1.5〜5μmの膜厚となるように塗布する。
塗布後、100〜120℃の温度に加熱することにより
高屈折率、耐擦傷性、耐衝撃性、耐候性などの諸性能に
優れたコート膜を得ることができる。
【0014】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれによって制限されるもので
はない。
【0015】実施例1 テトラエトキシシラン(東芝シリコーン社製)90g及
びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(東芝
シリコーン社製)90gを同一ビーカーに入れ、5分間
攪拌した後、0.01N塩酸51.7gを攪拌下に徐々
に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を続け、加水分解
物を得た。こうして得られた加水分解物120gをビー
カーに取り、メタノール分散SnO2 −WO3 ゾル(日
産化学社製)300gと混合し、1時間攪拌した後、メ
チルセロソルブ60g、ゾニールFSN(デュポン社
製、界面活性剤)0.36g及び10重量%アルミニウ
ムアセチルアセトネート溶液48gを混合攪拌し、24
時間攪拌後、冷所で2日間保管(熟成)し、コーティン
グ組成物を得た。ウレタン系眼鏡レンズ(屈折率1.6
6)の表面に上記コーティング組成物をディップ法でコ
ーティング(引き上げ速度400mm/分)した。その
後100℃で15分仮硬化を行い、次いで110℃で2
時間本硬化を行って屈折率1.61、膜厚1.2μmの
コート膜付きレンズを得た。このコート膜の耐擦傷性
は、ヘイズ値で1.10であった。
【0016】実施例2 テトラエトキシシラン(東芝シリコーン社製)90g及
びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(東芝
シリコーン社製)90gを同一ビーカーに入れ、5分間
攪拌した後、0.01N塩酸51.7gを攪拌下に徐々
に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を続け、加水分解
物Aを得た。また、別のビーカーにγ−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン30g及び0.01N塩
酸9.8gを混合し、13時間攪拌し、加水分解物Bを
得た。こうして得られた加水分解物Aを120g、加水
分解物Bを24gビーカーに入れ、攪拌後、メタノール
分散SnO2 −WO3 ゾル(日産化学社製)300gと
混合し、1時間攪拌した後、メチルセロソルブ60g、
ゾニールFSN(デュポン社製、界面活性剤)0.36
g及び10重量%アルミニウムアセチルアセトネート溶
液48gを混合攪拌し、24時間攪拌後、冷所で2日間
保管(熟成)し、コーティング組成物を得た。ウレタン
系眼鏡レンズ(屈折率1.66)の表面に上記コーティ
ング組成物をディップ法でコーティング(引き上げ速度
400mm/分)した。その後100℃で15分仮硬化
を行い、次いで110℃で2時間本硬化を行って屈折率
1.59、膜厚1.6μmのコート膜付きレンズを得
た。このコート膜の耐擦傷性は、ヘイズ値で2.0であ
った。
【0017】実施例3 テトラエトキシシラン(東芝シリコーン社製)10g及
びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(東芝
シリコーン社製)90gを同一ビーカーに入れ、5分間
攪拌した後、0.01N塩酸23.8gを攪拌下に徐々
に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を続け、加水分解
物を得た。こうして得られた加水分解物120gをビー
カーに取り、メタノール分散SnO2 −WO3 ゾル(日
産化学社製)300gと混合し、1時間攪拌した後、メ
チルセロソルブ60g、ゾニールFSN(デュポン社
製、界面活性剤)0.36g及び10重量%アルミニウ
ムアセチルアセトネート溶液48gを混合攪拌し、24
時間攪拌後、冷所で2日間保管(熟成)し、コーティン
グ組成物を得た。ウレタン系眼鏡レンズ(屈折率1.6
6)の表面に上記コーティング組成物をディップ法でコ
ーティング(引き上げ速度400mm/分)した。その
後100℃で15分仮硬化を行い、次いで110℃で2
時間本硬化を行って屈折率1.60、膜厚1.5μmの
コート膜付きレンズを得た。このコート膜の耐擦傷性
は、ヘイズ値で1.80であった。
【0018】実施例4 テトラエトキシシラン(東芝シリコーン社製)90g及
びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(東芝
シリコーン社製)90gを同一ビーカーに入れ、5分間
攪拌した後、0.01N塩酸51.7gを攪拌下に徐々
に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を続け、加水分解
物を得た。こうして得られた加水分解物150gをビー
カーに取り、メチルセロソルブ分散Ti O2 −Fe23
ゾル(日本触媒化学社製)300gと混合し、1時間攪
拌した後、メチルセロソルブ90g、ゾニールFSN
(デュポン社製、界面活性剤)0.36g及び10重量
%アルミニウムアセチルアセトネート溶液48gを混合
攪拌し、24時間攪拌後、冷所で2日間保管(熟成)
し、コーティング組成物を得た。ウレタン系眼鏡レンズ
(屈折率1.66)の表面に上記コーティング組成物を
ディップ法でコーティング(引き上げ速度250mm/
分)した。その後100℃で15分仮硬化を行い、次い
で110℃で2時間本硬化を行って屈折率1.67、膜
厚2.2μmのコート膜付きレンズを得た。このコート
膜の耐擦傷性は、ヘイズ値で0.90であった。
【0019】実施例5 式
【化4】(CH3 O)3Si C1020Si(OCH3)3 で示される有機珪素化合物(東芝シリコーン社製)35
g及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
(東芝シリコーン社製)70gを同一ビーカーに入れ、
5分間攪拌した後、0.01N塩酸22.3gを攪拌下
に徐々に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を続け、加
水分解物を得た。こうして得られた加水分解物120g
をビーカーに取り、メタノール分散SnO2 −WO3
ル(日産化学社製)360gと混合し、1時間攪拌した
後、メチルセロソルブ60g、ゾニールFSN(デュポ
ン社製、界面活性剤)0.36g及び10重量%アルミ
ニウムアセチルアセトネート溶液54gを混合攪拌し、
24時間攪拌後、冷所で2日間保管(熟成)し、コーテ
ィング組成物を得た。ウレタン系眼鏡レンズ(屈折率
1.66)の表面に上記コーティング組成物をディップ
法でコーティング(引き上げ速度250mm/分)し
た。その後100℃で10分仮硬化を行い、次いで11
0℃で2時間本硬化を行って屈折率1.62、膜厚2.
5μmのコート膜付きレンズを得た。このコート膜の耐
擦傷性は、ヘイズ値で2.10であった。
【0020】実施例6 次式
【化5】(CH3 O)3Si CH2 CH2 6 12CH2
CH2 Si(OCH3)3 で示される含フッ素有機珪素化合物(東芝シリコーン社
製)35g及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン(東芝シリコーン社製)70gを同一ビーカーに
入れ、5分間攪拌した後、0.01N塩酸22.3gを
攪拌下に徐々に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を続
け、加水分解物を得た。こうして得られた加水分解物1
20gをビーカーに取り、メタノール分散SnO2 −W
3 ゾル(日産化学社製)360gと混合し、1時間攪
拌した後、メチルセロソルブ60g、ゾニールFSN
(デュポン社製、界面活性剤)0.36g及び10重量
%アルミニウムアセチルアセトネート溶液54gを混合
攪拌し、24時間攪拌後、冷所で2日間保管(熟成)
し、コーティング組成物を得た。ウレタン系眼鏡レンズ
(屈折率1.66)の表面に上記コーティング組成物を
ディップ法でコーティング(引き上げ速度250mm/
分)した。その後100℃で15分仮硬化を行い、次い
で110℃で2時間本硬化を行って屈折率1.60、膜
厚2.3μmのコート膜付きレンズを得た。このコート
膜の耐擦傷性は、ヘイズ値で2.50であった。
【0021】実施例7 次式
【化6】(CH3 O)3Si CH2 CH2 6 12CH2
CH2 Si(OCH3)3 で示される含フッ素有機珪素化合物(東芝シリコーン社
製)12g及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン(東芝シリコーン社製)108gを同一ビーカー
に入れ、5分間攪拌した後、0.01N塩酸15.7g
を攪拌下に徐々に滴下し、滴下終了後、13時間攪拌を
続け、加水分解物を得た。こうして得られた加水分解物
120gをビーカーに取り、メタノール分散SnO2
WO3 ゾル(日産化学社製)360gと混合し、1時間
攪拌した後、メチルセロソルブ60g、ゾニールFSN
(デュポン社製、界面活性剤)0.36g及び10重量
%アルミニウムアセチルアセトネート溶液54gを混合
攪拌し、24時間攪拌後、冷所で2日間保管し、コーテ
ィング組成物を得た。ウレタン系眼鏡レンズ(屈折率
1.66)の表面に上記コーティング組成物をディップ
法でコーティング(引き上げ速度250mm/分)し
た。その後100℃で15分仮硬化を行い、次いで11
0℃で2時間本硬化を行って屈折率1.61、膜厚1.
7μmのコート膜付きレンズを得た。このコート膜の耐
擦傷性は、ヘイズ値で2.0であった。
【0022】実施例8 次式
【化7】(CH3 O)22 5 Si C2 4 Si C2
5(OCH3)2 で示されるシランカップリング剤90g及びγ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン(東芝シリコーン社
製)90gを同一ビーカーに入れ、5分間攪拌した後、
0.01N塩酸81.7gを攪拌下に徐々に滴下し、滴
下終了後、13時間攪拌を続け、加水分解物を得た。こ
うして得られた加水分解物120gをビーカーに取り、
メタノール分散SnO2 −WO3 ゾル(日産化学社製)
300gと混合し、1時間攪拌した後、メチルセロソル
ブ60g、ゾニールFSN(デュポン社製、界面活性
剤)0.36g及び10重量%アルミニウムアセチルア
セトネート溶液48gを混合攪拌し、24時間攪拌後、
冷所で2日間保管(熟成)し、コーティング組成物を得
た。ウレタン系眼鏡レンズ(屈折率1.66)の表面に
上記コーティング組成物をディップ法でコーティング
(引き上げ速度400mm/分)した。その後100℃
で10分仮硬化を行い、次いで110℃で2時間本硬化
を行って屈折率1.61、膜厚3.2μmのコート膜付
きレンズを得た。このコート膜の耐擦傷性は、ヘイズ値
で1.10であった。
【0023】実施例9 次式
【化8】(CH3 O)22 5 Si C2 4 Si C2
5(OCH3)2 で示されるシランカップリング剤30g及びγ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン(東芝シリコーン社
製)90gを同一ビーカーに入れ、5分間攪拌した後、
0.01N塩酸63.2gを攪拌下に徐々に滴下し、滴
下終了後、13時間攪拌を続け、加水分解物Aを得た。
また、別のビーカー中でγ−グリシドキシメチルジメト
キシシラン30gを0.01N塩酸9.8gと混合し、
13時間攪拌し、加水分解物Bを得た。上記のようにし
て得られた加水分解物Aを120g、加水分解物Bを2
4g同じビーカーに取り、攪拌後、メタノール分散Sn
2 −WO3 ゾル(日産化学社製)300gと混合し、
1時間攪拌した後、メチルセロソルブ60g、ゾニール
FSN(デュポン社製、界面活性剤)0.36g及び1
0重量%アルミニウムアセチルアセトネート溶液48g
を混合攪拌し、24時間攪拌後、冷所で2日間保管(熟
成)し、コーティング組成物を得た。ウレタン系眼鏡レ
ンズ(屈折率1.66)の表面に上記コーティング組成
物をディップ法でコーティング(引き上げ速度400m
m/分)した。その後100℃で10分仮硬化を行い、
次いで110℃で2時間本硬化を行って屈折率1.5
9、膜厚3.7μmのコート膜付きレンズを得た。この
コート膜の耐擦傷性は、ヘイズ値で2.0であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、100〜120
℃の低温で硬化可能で、ポットライフの著しく長いコー
ティング組成物が得られ、この組成物を用いれば光学素
子用透明基板上に高屈折率、耐擦傷性、耐衝撃性、耐候
性、防曇性、密着性、可染性などの諸性能に優れたコー
ト膜を形成することができる。また、4官能以上の有機
珪素化合物の加水分解物が120以上となるものを用い
ることにより特に膜厚の厚いコート膜を得ることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子用コーティング組成物を製造す
    るため、該組成物中の有機珪素化合物として4官能以上
    の有機珪素化合物1〜75重量%及び3官能以下の有機
    珪素化合物99〜25重量%を混合した後、加水分解す
    ることを特徴とするコーティング組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 4官能以上の有機珪素化合物が含フッ素
    有機珪素化合物である請求項1記載のコーティング組成
    物の製造方法。
  3. 【請求項3】 4官能以上の有機珪素化合物の加水分解
    物が120以上の重量平均分子量を有するものである請
    求項1又は2記載のコーティング組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 加水分解後に金属酸化物微粒子及び/又
    は金属フッ化物微粒子、溶剤及び硬化触媒を添加する請
    求項1、2又は3記載のコーティング組成物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 溶剤としてセロソルブを用いる請求項4
    記載のコーティング組成物の製造方法。
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