JPH0576692B2 - - Google Patents

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JPH0576692B2
JPH0576692B2 JP59131489A JP13148984A JPH0576692B2 JP H0576692 B2 JPH0576692 B2 JP H0576692B2 JP 59131489 A JP59131489 A JP 59131489A JP 13148984 A JP13148984 A JP 13148984A JP H0576692 B2 JPH0576692 B2 JP H0576692B2
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urethane resin
layer
resin
magnetic
urethane
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Kunitsuna Sasaki
Tooru Myake
Yutaka Shimizu
Masaaki Nitsuta
Kazuo Nakamura
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
1 産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気デイス
ク等の磁気記録媒体に関するものである。 2 従来技術 一般に、磁気記録媒体は、磁性粉とバインダー
樹脂等を含む磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥す
ることによつて製造される。 こうした磁気記録媒体の磁性層のバインダー樹
脂として、ウレタン樹脂を使用することがよく知
られている。従来から公知のウレタン樹脂は、高
分子ジオールとジイソシアネートと鎖延長剤と
(必要に応じて使用する)架橋剤とから合成され
る。高分子ジオールとしては、アジピン酸、ブタ
ンジオール等から得られるポリエステルジオール
や、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジ
オールが挙げられ、ジイソシアネートとしてはジ
フエニルメタンジイソシアネート等が使用可能で
ある。また、鎖延長剤はエチレングリコール、ブ
タンジオール等からなつており、架橋剤はポリオ
ール類、ポリアミン類等であつてよい。 しかし、このような一般的なウレタン樹脂は、
柔軟性には優れていても、硬さが不足するために
ガイドピンや磁気ヘツド等との摺接に対して磁気
記録媒体の機械的強度が不良となり、しかも走行
性や粉落ちの面でも問題がある。 3 発明の目的 本発明の目的は、適度な柔軟性と共に充分な機
械的強度、耐久性を有し、走行性に優れかつ粉落
ちも少ない磁気記録媒体を提供することにある。 4 発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、非磁性支持体上に塗膜が設け
られてなる磁気記録媒体において、前記塗膜は降
伏点を有さない第1のウレタン樹脂及び50〜600
Kg/cm2の応力範囲に降伏点を有する第2のウレタ
ン樹脂を少なくとも用いて構成され、前記第1の
ウレタン樹脂と第2のウレタン樹脂との割合が重
量比で9:1〜1:9であることを特徴とする磁
気記録媒体に係るものである。 本発明によれば、バインダー樹脂成分の1つと
して、降伏点を有するウレタン樹脂を使用してい
るが、このウレタン樹脂は、第1図に曲線aで示
す如き降伏点を有しないウレタン樹脂の特性に比
べ、曲線bで例示して示すように降伏点YPを有
するウレタン樹脂であつて、降伏点YPに至るま
では応力が加わつても伸びが非常に小さく、この
ためにウレタン樹脂に適度な硬さが付与され、か
つ降伏点YP以降は破壊することなく応力と共に
伸びる性質を示すものである。一方、このウレタ
ン樹脂と併用する他方のウレタン樹脂は、第1図
に曲線aで例示した如くに応力によつて連続的に
伸びる柔軟な性質があり、これが層の適度な柔軟
性、結着力の付与に寄与している。 従つて、本発明により、上記の両ウレタン樹脂
を併用すれば、適度な柔軟性を発揮させながら、
磁気記録媒体の機械的強度が向上して摺接時の摩
耗等の損傷、粉落ち等が大幅に少なくなり、走行
性も著しく改善されることになる。特に、VTR
用の磁気テープではエツジ折れ等がなく、エツジ
近傍のコントロールトラツクを保持してその機能
を良好に発揮させることができる。上記降伏点
YPは、本発明のウレタン樹脂の性能にとつて重
要であり、50〜600Kg/cm2、望ましくは100〜560
Kg/cm2の応力範囲(第1図の例では約290Kg/cm2
で降伏点が存在するのが大事である。降伏点が存
在する範囲が、応力50Kg/cm2未満では樹脂が柔か
くなり易く、600Kg/cm2を越えると樹脂が硬くな
り、もろくなり易い。 本発明に使用するウレタン樹脂は、上記の優れ
た性能を発揮するには、分子中に環状炭化水素残
基を有しているのがよい。この環状炭化水素残基
は飽和環状炭化水素残基であるのが好ましく、こ
れには2価又は1価のシクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等、或いはこれらの誘導体(例えばメ
チル基等のアルキル基置換体、塩素原子等のハロ
ゲン置換体)からなるものが挙げられる。これら
の飽和環状炭化水素残基はウレタン樹脂に適度な
硬さを付与する点、及び原料入手性の面から望ま
しいものである。また、この環状炭化水素残基の
結合位置は、ウレタン樹脂分子の主鎖中であるの
がよいが、その側鎖に結合していてもよい。ま
た、ウレタン樹脂中での環状炭化水素残基をもつ
構成成分の量を変化させることにより、任意のガ
ラス転移点(Tg)をもつウレタン樹脂を得るこ
とができ、Tgとしては−30℃〜100℃、好ましく
は0℃〜90℃である。−30℃よりTgが低いと軟ら
かすぎて充分な膜強度を得にくし、また100℃よ
りTgが高いと膜がもろくなり易い。 上記の両ウレタン樹脂は、その併用の効果を良
好に発揮する上で適切な配合比で層中に含有せし
めるのがよい。即ち、降伏点を有するウレタン樹
脂と降伏点を有しないウレタン樹脂との配合比は
重量比で9:1〜1:9がよい。この範囲を外れ
て、前者のウレタン樹脂が少なくなると従来のウ
レタン樹脂の柔かさのために層の硬さが不足し易
く、また前者のウレタン樹脂が多くなると2種類
の異なつたウレタン樹脂間での相溶性についての
問題が起り易い。 本発明に使用するウレタン樹脂はポリオールと
ポリイソシアネートとの反応によつて合成可能で
ある。この際、上記環状炭化水素残基を導入する
には、次の(1)〜(4)の方法を採用することができ
る。降伏点のないウレタン樹脂は、下記の方法に
おいて上記環状炭化水素残基のない出発原料の使
用によつて合成できる。 (1) ポリオール(例えば高分子ジオール)の原料
となる多価アルコールとして、予め環状炭化水
素残基を有した多価アルコールを用いる方法。 (2) 上記ポリオールの原料となる有機二塩基酸
(ジカルボン酸)として、予め環状炭化水素残
基を有したジカルボン酸を用いる方法。 (3) 上記(1)と(2)の多価アルコール及びジカルボン
酸をポリオールの原料に用いる方法。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかと併用して、或いは単
独で、鎖延長剤として予め環状炭化水素残基を
有した多価アルコールを用いる方法。 例えば、上記ウレタン樹脂を得る合成方法とし
て、1,4−ジ−ヒドロキシメチルシクロヘキサ
【式】とアジピン酸 (HOOC−(CH24−COOH)とから得られるポリ
エステルポリオールをメチレン−ビス−フエニル
イソシアネート
【化】 でウレタン化する方法が挙げられる。この際、鎖
延長剤は上記の1,4−ジ−ヒドロキシメチルシ
クロヘキサン又は他のジオール(例えばブタン−
1,4−ジオール)であつてよい。 環状炭化水素残基を予め有していてよい上記多
価アルコールは、上記した如くエチチレングリコ
ール構造の分子鎖中にシクロヘキシル基を有する
ものが使用可能であるが、そうした構造以外にも
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジ
エチレングリコールなどのグリコール類もしくは
トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
グリセリン、トリメチロールエタン、ペンタエリ
スリトールなどの多価アルコール類もしくはこれ
らのグリコール類、又はその構造中に環状炭化水
素残基を有するものが使用できる。また、使用可
能な二塩基酸はフタル酸、二量化リノレイン酸、
アレイン酸等、又はこれらの分子中に環状炭化水
素残基を有するものも挙げられる。上記のポリオ
ールに代えて、s−カプロラクタム、α−メチル
−1−カプロラクタム、s−メチル−s−カプロ
ラクタム、γ−プチロラクタム等のラクタム類か
ら合成されるラクトン系ポリエステルポリオー
ル;またはエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、プチレンオキサイドなどから合成される
ポリエーテルポリオール等も使用してよい。 これらのポリオールは、トリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレ
ンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシア
ネート等のイソシアネート化合物と反応せしめ、
これによつてウレタン化したポリエステルポリウ
レタン、ポリエーテルポリウレタンが合成され
る、これらの本発明に係るウレタン樹脂は通常は
主として、ポリイソシアネートとポリオールとの
反応で製造され、そして遊離イソシアネート基及
び/又はヒドロキシル基を含有するウレタン樹脂
またはウレタンプレポリマーの形でも、あるいは
これらの反応性末端基を含有しないもの(例えば
ウレタンエラストマーの形)であつてもよい。 また、使用可能な鎖延長剤は、上記に例示した
多価アルコール(分子中に環状炭化水素残基を有
していてよいし、或いは有していなくてもよい。)
であつてよい。 なお、バインダー樹脂として上記のウレタン樹
脂と共に、フエノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル
系共重合体も含有せしめれば、磁性層に適用する
場合に磁性粉の分散性が向上し、その機械的強度
が増大する。但、フエノキシ樹脂及び/又は塩化
ビニル系共重合体のみでは層が硬くなりすぎるが
これはポリウレタンの含有によつて防止でき、支
持体又は下地層との接着性が良好となる。 使用可能なフエノキシ樹脂には、ビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンの重合より得られる重
合体であり、下記一般式であらわされる。
【化】 (但、n82〜13) 例えば、ユニオンカーバイド社製PKHC、
PKHH、PKHT等がある。 また、使用可能な上記の塩化ビニル系共重合体
としては、 一般式:
【化】 で表わされるものがある。この場合、
【化】 におけるl及びmから導き出されるモル比は、前
者のユニツトについては95〜50モル%であり、後
者のユニツトについては5〜50モル%である。ま
た、Xは塩化ビニルと共重合しうる単量体残基を
表わし、酢酸ビニル、ビニルアルコール、無水マ
レイン酸等からなる群より選ばれた少なくとも1
種を表わす。(l+m)として表わされる重合度
は好ましくは100〜600であり、重合度が100未満
になると磁性層等が粘着性を帯びやすく、600を
越えると分散性が悪くなる。上記の塩化ビニル系
共重合体は、部分的に加水分解されていてもよ
い。塩化ビニル系共重合体として、好ましくは塩
化ビニル−酢酸ビニルを含んだ共重合体(以下、
「塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体」という。)
が挙げられる。塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体の例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マ
レイン酸の各共重合体等が挙げられ、塩化ビニル
−酢酸ビニル系共重合体の中でも、部分加水分解
された共重合体が好ましい。上記の塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体の具体例としては、ユニオ
ンカーバイド社製の「VAGH」、「VYHH」、
「VMCH」、積水化学(株)製の「エスレツクA」、
「エスレツクA−5」、「エスレツクC」、「エスレ
ツクM」、電気化学工業(株)製の「デンカビニル
1000G」、「デンカビニル1000W」等が使用でき
る。 また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊
維素系樹脂が使用可能であるが、これには、セル
ロースエーテル、セルロース無機酸エステル、セ
ルロース有機酸エステル等が使用できる。セルロ
ースエーテルとしては、メチルセルロース、エチ
ルセルロース等が使用できる。セルロース無機酸
エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸セル
ロース、燐酸セルロース等が使用できる。また、
セルロース有機酸エステルとしては、アセチルセ
ルロース、プロピオニルセルロース、ブリチルセ
ルロース等が使用できる。これら繊維素系樹脂の
中でニトロセルロースが好ましい。 また、バインダー組成全体については、上述の
ウレタン樹脂と、その他の樹脂(フエノキシ樹脂
と塩化ビニル系共重合体等との合計量)との割合
は、重量比で90/10〜35/65であるのが望まし
く、85/15〜40/60が更に望ましいことが確認さ
れている。この範囲を外れて、ウレタン樹脂が多
いと分散が悪くなり易く、またその他の樹脂が多
くなると表面性不良となり易く、特に60重量%を
越えると塗膜物性が総合的にみてあまり好ましく
なくなる。塩化ビニル−酢酸ビニルの場合、ウレ
タン樹脂とかなりの自由度で混合でき、好ましく
はウレタン樹脂は15〜75重量%である。 本発明の磁気記録媒体を構成する層のバインダ
ー樹脂としては、前記したものの他、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化
型樹脂が使用されてもよい。 熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、
平均分子量が10000〜200000、重合度が約200〜
2000程度のもので、例えばアクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル
−塩化ビニル系共重合体、アクリル酸エステル−
スチレン共重合体等が使用される。 熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布
液の状態では200000以下の分子量であり、塗布乾
燥後には縮合、付加等の反応により分子量は無限
大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで樹
脂が熱分解するまでの間に軟化または溶融しない
ものが好ましい。具体的には、例えばフエノール
樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
アルキツド樹脂等である。電子線照射硬化型樹脂
としては、不飽和プレポリマー、例えば無水マレ
イン酸タイプ、ウレタンアクリルタイプ、ポリエ
ステルアクリルタイプ等が挙げられる。 本発明の磁気記録媒体において、上記のウレタ
ン樹脂を含有した層中には、更にカーボンブラツ
クを添加してよい。このカーボンブラツクは導電
性のあるものが望ましいが、遮光性のあるものも
添加してよい。こうした導電性カーボンブラツク
としては、例えばコロンビアカーボン社製のコン
ダクテツクス(Conductex)975(比表面積250
m2/g、粒径24mμ)、コンダクテツクス900(比表
面積125m2/g、粒径27mμ)、カボツト社製のバ
ルカン(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254
m2/g、粒径30mμ)、ラーベン1040、420、三菱
化成(株)製の#44等がある。遮光用カーボンブラツ
クとしては、例えばコロンビアカーボン社製のラ
ーベン2000(比表面積190m2/g、粒径18mμ)、
2100、1170、1000、三菱化成(株)の#100、#75、
#40、#35、#30等が使用可能である。カーボン
ブラツクは20〜30mμ、好ましくは21〜29mμの粒
径を有しているのがよいが、その吸油量が90ml
(DBP)/100g以上であるとストラクチヤー構
造をとり易く、より高い導電性を示す点で望まし
い。 上述の、環状炭化水素残基を有するウレタン樹
脂と、同残基を有しないウレタン樹脂をバインダ
ー樹脂として含む層は、例えば第2図に示すよう
に、支持体1の磁性層2であつてよい。磁性層2
とは反対側の面にBC層3が設けられている。
(BC層は設けてもよいし、また設けなくてもよ
い。)磁性層2に使用される磁性粉末、特に強磁
性粉末としては、γ−Fe2O3、Co含有γ−
Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の酸化鉄磁性
紛;Fe、Ni、Co、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−
Zn合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合
金、Fe−Co−Ni−P合金、Co−Ni合金等Fe、
Ni、Co等を主成分とするメタル磁性紛等各種の
強磁性紛が挙げられる。また、磁性層2には、公
知の潤滑剤(例えばパルミチン酸)をはじめ、公
知の分散剤(例えば紛レシチン)、研磨材(例え
ば溶融アルミナ)、帯電防止剤(例えばグラフア
イト)等を添加してよい。 なお、BC層3にも、上記ウレタン樹脂を含有
せしめてよい。また、BC層3含有せしめられる
非磁性紛としては、カーボンブラツク、酸化珪
素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化クロ
ム、炭化珪素、炭化カルシウム、酸化亜鉛、α−
Fe2O3、タルク、カオリン、硫酸カルシウム、窒
化ホウ素、フツ化亜鉛、二酸化モリブデン、炭酸
カルシウム等からなるもの、好ましくはカーボン
ブラツク(特に導電性カーボンブラツク)およ
び/又は酸化チタンからなるものが挙げられる。
これらの非磁性粉をBC層に含有せしめれば、BC
層の表面を適度に荒らして(マツト化して)表面
性を改良でき、またカーボンブラツクの場合には
BC層に導電性を付与して帯電防止効果が得られ
る。カーボンブラツクと他の非磁性紛とを併用す
ると表面性改良(走行性の安定化)と導電性向上
の双方の効果が得られ、有利である。 また、第2図の磁気記録媒体は、磁性層2と支
持体1との間に下引き層(図示せず)を設けたも
のであつてよく、或いは下引き層を設けなくても
よい(以下同様)。 また、支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチツ
ク、Al、Zn、等の金属、ガラス、BN、Siカーバ
イド、磁器、陶器等のセラミツクなどが使用され
る。 なお、上記の磁性層、BC層の塗布形成時には、
各塗料中に架橋剤としての多官能イソシアネート
を所定量添加しておくのが望ましい。こうした架
橋剤としては、既述した多官能ポリイソシアネー
トの他、トリフエニルメタントリイソシアネー
ト、トリス−(p−イソシアネートフエニル)チ
オホスフアイト、ポリメチレンポリフエニルイソ
シアネート等が挙げられる。 第3図は、他の磁気記録媒体を示すものである
が、第2図の媒体の磁性層2上にOC層4が設け
られている。 このOC層4は、磁性層2を損傷等から保護す
るために設けられるが、そのために滑性が充分で
ある必要がある。そこで、OC層4のバインダー
樹脂として、上述の磁性層2に使用したウレタン
樹脂を(望ましくはフエノキシ樹脂および/また
は塩化ビニル系共重合体を併用して)使用してよ
い。OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの
関連Ra≦0.01μm、Rmax≦0.13μmとするのがよ
い。この場合、支持体1の表面粗さをRa≦
0.01μm、Rmax≦0.13μmとし、平滑な支持体1
を用いるのが望ましい。 第4図は、磁気デイスクとして構成された磁気
記録媒体を示し、支持体1の両面に上述と同様の
磁性層2、OC層4が夫々設けられており、磁性
層2(更にはOC層4)には上述のウレタン樹脂
を主成分とするバインダー樹脂が含有せしめられ
ている。 5 実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明す
る。 表−1に示す成分をボールミルに仕込み、分散
させた後、この磁性塗料を1μmフイルターで濾過
後、多官能イソシアネート5部を添加し、リバー
スロールコータにて支持体上に5μm厚みに塗布し
てスーパーカレンダーをかけ、1/2インチ幅にス
リツトしてビデオテープ(各実施例、比較例の番
号に対応する)とした。ただし表−1の第2欄以
後の数字は重量部を表わし、また第2欄以後の
「実」は実施例を、「比」は比較例を表わす。
【表】
【表】 上記の各例によるビデオテープについて次の測
定を行なつた。 RF出力: RF出力測定用VTRデツキを用いて4MHzでの
RF出力を測定し、100回再生後の、当初の出力に
対して低下している値を示した。(単位:dB)。 スキユー値: 画像再生時のタイミングのズレの大きさを表わ
すパラメーターで、100回再生後、基準信号
(CRT画面上を約64μsecで走査する信号)に対し
てどれだけズレるのかを測定し、値が小さい程、
ズレが小さく画像が乱れていないことを示す。 ジツター値: メグロ・エレクトロニクス社製のVTRジツタ
ーメーター「MK−612A」を使用し、30℃、80
%RHの高温多湿下で走行回数0回、100回後の
各ジツターを測定した。 それぞれの例のビデオテープの性能を表−2に
示した。
【表】
【表】 上記結果から、本発明に基いて磁性層に両ウレ
タン樹脂を含有せしめることによつて、テープ性
能が著しく向上することが分る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
1図はウレタン樹脂の応力−伸び率の関係を示す
曲線図、第2図、第3図、第4図は各例による磁
気記録媒体の一部分の各拡大断面図である。 なお、図面に用いられている符号において、2
……磁性層、3……バツクコート層(BC層)、4
……オーバーコート層(OC層)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 非磁性支持体上に塗膜が設けられてなる磁気
    記録媒体において、前記塗膜は降伏点を有さない
    第1のウレタン樹脂及び50〜600Kg/cm2の応力範
    囲に降伏点を有する第2のウレタン樹脂を少なく
    とも用いて構成され、前記第1のウレタン樹脂と
    第2のウレタン樹脂との割合が重量比で9:1〜
    1:9であることを特徴とする磁気記録媒体。
JP13148984A 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体 Granted JPS619832A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13148984A JPS619832A (ja) 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体

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JP13148984A JPS619832A (ja) 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体

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JPS619832A JPS619832A (ja) 1986-01-17
JPH0576692B2 true JPH0576692B2 (ja) 1993-10-25

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JP13148984A Granted JPS619832A (ja) 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体

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