JPH0576688B2 - - Google Patents

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JPH0576688B2
JPH0576688B2 JP59131481A JP13148184A JPH0576688B2 JP H0576688 B2 JPH0576688 B2 JP H0576688B2 JP 59131481 A JP59131481 A JP 59131481A JP 13148184 A JP13148184 A JP 13148184A JP H0576688 B2 JPH0576688 B2 JP H0576688B2
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magnetic
resin
layer
vinyl chloride
urethane resin
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JP59131481A
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Kunitsuna Sasaki
Tooru Myake
Yutaka Shimizu
Masaaki Nitsuta
Kazuo Nakamura
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
1 産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気デイス
ク等の磁気記録媒体に関するものである。 2 従来技術 一般に、磁気記録媒体は、磁性粉とバインダー
樹脂等を含む磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥す
ることによつて製造される。 こうした磁気記録媒体において、磁性層等のバ
インダー樹脂として、ウレタン樹脂を使用するこ
とがよく知られている。従来から公知のウレタン
樹脂は、高分子ジオールとジイソシアネートと鎖
延長剤と(必要に応じて使用する)架橋剤とから
合成される。高分子ジオールとしては、アジピン
酸、ブタンジオール等から得られるポリエステル
ジオールや、ポリエーテルジオール、ポリカーボ
ネートジオールが挙げられ、ジイソシアネートと
してはジフエニルメタンジイソシアネート等が使
用可能である。また、鎖延長剤はエチレングリコ
ール、ブタンジオール等からなつており、架橋剤
はポリオール類、ポリアミン類等であつてよい。 しかし、このような一般的なウレタン樹脂は、
柔軟性には優れていても、硬さが不足するために
ガイドピンや磁気ヘツド等との摺接に対して磁気
記録媒体の機械的強度が不良となり、しかも走行
性や粉落ちの面でも問題がある。 3 発明の目的 本発明の目的は、適度な柔軟性と共に充分な機
械的強度、耐久性を有し、走行性に優れかつ粉落
ちも少なく、再生出力特性の良い磁気記録媒体を
提供することにある。 発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明による磁気記録媒体は、降伏点を
有するウレタン樹脂と、塩化ビニル系共重合体及
びフエノキシ樹脂の少なくとも一方と、比表面積
がBET値で30m2/gr以上である磁性粒子とが磁
性層に含有されていることを特徴とするものであ
る。 本発明によれば、磁性層のバインダー樹脂成分
として、降伏点を有するウレタン樹脂を使用して
いるが、このウレタン樹脂は、第1図に曲線aで
示す従来のウレタン樹脂の特性に比べ、曲線bで
例示して示すように降伏点YPを有するウレタン
樹脂であつて、降伏点YPに至るまでは応力が加
わつても伸びが非常に小さく、このためにウレタ
ン樹脂に適度な硬さが付与され、かつ降伏点YP
以降は破壊することなく応力と共に伸びる性質を
示す。従つて、磁気記録媒体の機械的強度が向上
して摺接時の摩耗等の損傷、粉落ち等が大幅に少
なくなり、走行性も著しく改善されることにな
る。特に、VTR用の磁気テープではエツジ折れ
等がなく、エツジ、近傍のコントロールトラツク
を保持してその機能を良好に発揮させることがで
きる。上記降伏点YPは、本発明のウレタン樹脂
の性能にとつて重要であり、50〜600Kg/cm2、望
ましくは100〜560Kg/cm2の応力範囲(第1図の例
では約290Kg/cm2)で降伏点が存在するのが望ま
しい。降伏点が存在する範囲が、応力50Kg/cm2
上とすれば樹脂が柔かくなり易く、600Kg/cm2
越えると樹脂が硬り、もろくなり易い。 しかも、本発明によれば、磁性層の硬さ及び磁
性粉の分散性を増すために上記の塩化ビニル系共
重合体(特に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:
塩ビ−酢ビ共重合体)及び/又はフエノキシ樹脂
を他のバインダー樹脂成分として含有せしめてい
るので、磁性層の強度が更に向上したものとなつ
ている。この場合、上記ウレタン樹脂が強度の向
上に寄与しているので、上記塩化ビニル系共重合
体及び/又はフエノキシ樹脂の量は従来知られて
いるものよりも少なくすることができる。従つ
て、塩化ビニル系共重合体及び/又はフエノキシ
樹脂の量が多いことによる磁性層の脆弱化、クラ
ツクの発生等をなくすことができる。 このためには、上記降伏点を有するウレタン樹
脂と、塩化ビニル系共重合体及び/又はフエノキ
シ樹脂との配合比は重量比で30:70〜80:20が望
ましく、35:65〜75:25が更によい。第2図に示
すように、この範囲を外れて、ウレタン樹脂が少
なくなると磁性層が脆弱化し、またウレタン樹脂
が多くなると磁性層の強度が不足し易い。いずれ
にしても、媒体のRF出力(第2図では、後述す
る実施例1のものをOdBとした相対出力で示し
た)が低下し易い。 更に、本発明によれば、磁性層の磁性粉の表面
積を30m2/gr以上にして(好ましくはその粒径を
さらに小さくして)いるので、媒体の再生出力、
S/N比を著しく向上させることができる。この
磁性粉の比表面積は必要以上に大きくすると却つ
て分散不良を生じるので、上限を100m2/grとす
るのが望ましい。 なお、上記において、「比表面積」とは、単位
重量あたりの表面積をいい、平均粒子径とは全く
異なつた物理量であり、例えば平均粒子径は同一
であつても、比表面積が大きなものと、比表面積
が小さいものが存在する。比表面積の測定は、例
えばまず、磁性粉末を250℃前後で30〜60分加熱
処理しながら脱気して、該粉末に吸着されている
ものを除去し、その後、測定装置に導入して、窒
素の初期圧力を0.5Kg/m2に設定し、窒素により
液体窒素温度(−195℃)で吸着測定を行なう
(一般にB.E.T法と称されている比表面積の測定
方法。詳しくはJ.Ame.Chem.Soc,60 309
(1938)を参照)。この比表面積(BET値)の測
定装置には、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイオニク
ス(株)の共同製造による「粉粒体測定装置(カンタ
ーソープ)」を使用することができる。比表面積
ならびにその測定方法についての一般的な説明は
「粉体の測定」(J.M.DALLAVALLE,
CLYDEORR Jr共著、弁田その他訳;産業図書
社刊)に詳しく述べられており、また「化学便
覧」(応用編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸
善(株)昭和41年4月30日発行)にも記載されてい
る。(なお前記「化学便覧」では、比表面積を単
にに表面積(m2/gr)と記載しているが、本明細
書における比表面積と同一のものである。) 本発明に使用するウレタン樹脂は、上記の優れ
た性能を発揮するには、分子中に環状炭化水素残
基を有しているのがよい。この環状炭化水素残基
は飽和環状炭化水素残基であるのが好ましく、こ
れには2価又は1価のシクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等、或いはこれらの誘導体(例えばメ
チル基等のアルキル基置換体、塩素原子等のハロ
ゲン置換体)からなるものが挙げられる。これら
の飽和環状炭化水素残基はウレタン樹脂に適度な
硬さを付与する点、及び原料入手性の面から望ま
しいものである。また、この環状炭化水素残基の
結合位置は、ウレタン樹脂分子の主鎖中であるの
がよいが、その側鎖に結合していてもよい。ま
た、ウレタン樹脂中での環状炭化水素残基をもつ
構成成分の量を変化させることにより、任意のガ
ラス転移点(Tg)をもつウレタン樹脂を得るこ
とができ、Tgとしては−30℃〜100℃、好ましく
は0℃〜90℃である。−30℃よりTgが低いと軟か
すぎて充分な膜強度を得にくく、また100℃より
Tgが高いと膜がもろくなり易い。 本発明に使用するウレタン樹脂はポリオールと
ポリイソシアネートとの反応によつて合成可能で
ある。この際、上記環状炭化水素残基を導入する
には、次の(1)〜(4)の方法を採用することができ
る。 (1) ポリオール(例えば高分子ジオール)の原料
となる多価アルコールとして、予め環状炭化水
素残基を有した多価アルコールを用いる方法。 (2) 上記ポリオールの原料となる有機二塩基酸
(ジカルボン酸)として、予め環状炭化水素残
基を有したジカルボン酸を用いる方法。 (3) 上記(1)と(2)の多価アルコール及びジカルボン
酸をポリオールの原料に用いる方法。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかと併用して、或いは単
独で、鎖延長剤として予め環状炭化水素残基を
有した多価アルコールを用いる方法。 例えば、上記ウレタン樹脂を得る合成方法とし
て、1,4−ジ−ヒドロキシメチルシクロヘキサ
【化】 とアジピン酸(HOOC−(CH24−COOH)とか
ら得られるポリエステルポリオールをメチレン−
ビス−フエニルイソシアネート
【化】 でウレタン化する方法が挙げられる。この際、鎖
延長剤は上記の1,4−ジ−ヒドロキシメチルシ
クロヘキサン又は他のジオール(例えばブタン−
1,4−ジオール)であつてよい。 環状炭化水素残基を予め有していてよい上記多
価アルコールは、上記した如くエチレングリコー
ル構造の分子鎖中にシクロヘキシルを有するもの
が使用可能であるが、そうした構造以外にもプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチ
レングリコールなどのグリコール類もしくはトリ
メチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリ
セリン、トリメチロールエタン、ペンタエスリト
ールなどの多価アルコール類もしくはこれらのグ
リコール類、又はその構造中に環状炭化水素残基
を有するものが使用できる。また、使用可能な二
塩基酸はフタル酸、二重化リノレイン酸、マレイ
ン酸等、又はこれらの分子中に環状炭化水素残基
を有するものも挙げられる。上記のポリオールに
代えて、s−カプロラクタム、α−メチル−1−
カプロラクタム、s−メチル−s−カプロラクタ
ム、γ−プチロラクタム等のラクタム類から合成
されるラクトン系ポリエステルポリオール;また
はエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイドなどから合成されるポリエー
テルポリオール等も使用してよい。 これらのポリオールは、トリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレ
ンジイソシアネート、メタキシリレンジキソシア
ネート等のイソシアネート化合物と反応せしめ、
これによつてウレタン化したポリエステルポリウ
レタン、ポリエーテルポリウレタンが合成され
る、これらの本発明に係るウレタン樹脂は通常は
主として、ポリイソシアネートとポリオールとの
反応で製造され、そして遊離イソシアネート基及
び/又はヒドロキシル基を含有するウレタン樹脂
またはウレタンプレポリマーの形でも、あるいは
これらの反応性末端基を含有しないもの(例えば
ウレタンエラストマーの形)であつてもよい。 また、使用可能な鎖延長剤は、上記に例示した
多価アルコール(分子中に環状炭化水素残基を有
していてよいし、或いは有していなくてもよい。)
であつてよい。 なお、バインダー樹脂として上記のウレタン樹
脂と共に、フエノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル
系共重合体も含有せしめているので、磁性粉の分
散性が向上し、その機械的強度が増大する。但、
フエノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体
のみでは層が硬くなりすぎるが、これはポリウレ
タンの含有によつて防止でき、支持体又は下地層
との接着性が良好となる。 使用可能なフエノキシ樹脂には、ビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンの重合より得られる重
合体であり、下記一般式であらわされる。
【化】 (但、n=82〜13) 例えば、ユニオンカーバイド社製PKHC、
PKHH、PKHT等がある。 また、使用可能な上記の塩化ビニル系共重合体
としては、 一般式:
【化】 で表わされるものがある。この場合、
【化】 におけるl及びmから導き出されるモル比は、前
者のユニツトについては95〜50モル%であり、後
者のユニツトについては5〜50モル%である。ま
た、Xは塩化ビニルと共重合しうる単量体残基を
表わし、酢酸ビニル、ビニルアルコール、無水マ
レイン酸等からなる群より選ばれた少なくとも1
種を表わす。(l+m)として表わされる重合度
は好ましくは100〜600であり、重合度が100未満
になると磁性層等が粘着性を帯びやすく、600を
越えると分散性が悪くなる。上記の塩化ビニル系
共重合体は、部分的に加水分解されていてもよ
い。塩化ビニル系共重合体として、好ましくは塩
化ビニル−酢酸ビニルを含んだ共重合体(以下、
「塩化ビニル−酢酸ビニルを含んだ共重合体」と
いう。)が挙げられる。塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体の例としては、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル
−無水マレイン酸の各共重合体等が挙げられ、塩
化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の中でも、部分
加水分解された共重合体が好ましい。上記の塩化
ビニル−酢酸ビニル系共重合体の具体例として
は、ユニオンカーバイド社製の「VAGH」、
「VYHH」、「VMCH」、積水化学(株)製の「エスレ
ツクA」、「エスレツクA−5」、「エスレツクC」、
「エスレツクM」、電気化学工業(株)製の「デンカビ
ニル1000G」、「デンカビニル1000W」等が使用で
きる。 また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊
維素系樹脂が使用可能であるが、これには、セル
ロースエーテル、セルロース無機酸エステル、セ
ルロース有機酸エステル等が使用できる。セルロ
ースエーテルとしては、メチルセルロース、エチ
ルセルロース等が使用できる。セルロース無機酸
エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸セル
ロース、燐酸セルロース等が使用できる。また、
セルロース有機酸エステルとしては、アセチルセ
ルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセ
ルロース等が使用できる。これら繊維素系樹脂の
中でニトロセルロースが好ましい。 本発明の磁気記録媒体を構成する層のバインダ
ー樹脂としては、前記したものの他、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子照射硬化型
樹脂が使用されてもよい。 熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、
平均分子量が10000〜200000、重合度が約200〜
2000程度のもので、例えばアクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル
−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル
−スチレン共重合体等が使用される。 熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布
液の状態では200000以下の分子量であり、塗布乾
燥後には縮合、付加等の反応により分子量は無限
大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで樹
脂が熱分解するまでの間に軟化または溶融しない
ものが好ましい。具体的には、例えばフエノール
樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
アルキツド樹脂等である。電子線照射硬化型樹脂
としては、不飽和プレポリマー、例えば無水マレ
イン酸タイプ、ウレタンアクリルタイプ、ポリエ
ステルアクリルタイプ等が挙げられる。 本発明の磁気記録媒体において、磁性層中に
は、更にカーボンブラツクを添加してよい。この
カーボンブラツクは導電性のあるものが望ましい
が、遮光性のあるものも添加してよい。こうした
導電性カーボンブラツクとしては、例えばコロン
ビアカーボン社製のコンダクテツクス
(Conductex)975(比表面積250m2/g、粒径
24mμ)、コンダクテツクス900(比表面積125m/
g、粒径27mμ)、カボツト社製のバルカン
(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2/g、
粒径30mμ)、ラーベン1040、420、三菱化成(株)製
の#44等がある。遮光用カーボンブラツクとして
は、例えばコロンビアカーボン社製のラーベン
2000(比表面積190m2/g、粒径18mμ)、2100、
1170、1000、三菱化成(株)製の#100、#75、#40、
#35、#30等が使用可能である。カーボンブラツ
クは20〜30mμ好ましくは21〜29mμの粒径を有し
ているのがよいが、その吸油量が90ml
(DBP)/100g以上であるとストラクチヤー構
造をとり易く、より高い導電性を示す点で望まし
い。 上述の、環状炭化水素残基を有するウレタン樹
脂をバインダー樹脂として含む層は、例えば第2
図に示すように、支持体1の磁性層2である。磁
性層2とは反対側の面にBC層3が設けられてい
る。(BC層は必要に応じて設けてもよく、あるい
は設けなくてもよい。)磁性層2に使用される
BET値30m/gr以上の磁性粉末、特に強磁性粉
末としては、γ−Fe2O3、Co含有γ−Fe2O3
Fe3O4、Co含有Fe3O4等の酸化鉄磁性紛;Fe、
Ni、Co、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−Zn合金、
Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合金、Fe−
Co−Ni−P合金、Co−Ni合金等Fe、Ni、Co等
を主成分とするメタル磁性粉等各種の強磁性粉が
挙げられる。 また、磁性層2には、公知の潤滑剤(例えばパ
ルミチン酸)をはじめ、公知の分散剤(例えば紛
レシチン)、研磨剤(例えば溶融アルミナ)、帯電
防止剤(例えばグラフアイト)等を添加してよ
い。 なお、BC層3に含有せしめられる非磁性粉と
しては、カーボンブラツク、酸化珪素、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化クロム、炭化珪素、
炭化カルシウム、酸化亜鉛、α−FeO、タルタ、
カオリン、硫酸カルシウム、窒化ホウ素、フツ化
亜鉛、二酸化モリブデン、炭酸カルシウム等から
なるもの、好ましくはカーボンブラツク(特に導
電性カーボンブラツク)および/又は酸化チタン
からなるものが挙げられる。これらの非磁性粉を
BC層に含有せしめれば、BC層の表面を適度に荒
らして(マツト化して)表面性を改良でき、また
カーボンブラツクの場合にはBC層に導電性を付
与して帯電防止効果が得られる。カーボンブラツ
クと他の非磁性紛とを併用すると表面性改良(走
行性の安定化)と導電性向上の双方の効果が得ら
れ、有利である。 また、第3図の磁気記録媒体は、磁性層2と支
持体1との間に下引き層(図示せず)を設けたも
のであつてよく、或いは下引き層を設けなくても
よい(以下同様)。 また、支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチツ
ク、Al、Zn等の金属、ガラス、BN、Siカーバイ
ド、磁気、陶器等のセラミツクなどが使用され
る。 なお、上記の磁性層、BC層の塗布形成時には、
各塗料中の架橋剤としての多官能イソシアネート
を所定量添加しておくのが望ましい。こうした架
橋剤としては、既述した多官能ポリイソシアネー
トの他、トリフエニルメタントリイソシアネー
ト、トリス−(p−イソシアネートフエニル)チ
オホスフアイト、ポリメチレンポリフエニルイソ
シアネート等が挙げられる。 第4図は、他の磁気記録媒体を示すものである
が、第3図の媒体の磁性層2上にOC層4が設け
られている。 このOC層4は、磁性層2を損傷等から保護す
るために設けられるが、そのために滑性が充分で
ある必要がある。そこで、OC層4のバインダー
樹脂として、上述の磁性層2に使用したウレタン
樹脂を(望ましくはフエノキシ樹脂および/また
は塩化ビニル系共重合体を併用して)使用してよ
い。OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの
関連Ra≦0.01μm、Rmax≦0.13μmとするのがよ
い。この場合、支持体1の表面粗さをRa≦
0.01μm、Rmax≦0.13μmとし、平滑な支持体1
を用いるのが望ましい。 第5図は、磁気デイスクとして構成された磁気
記録媒体を示し、支持体1の両面に上述と同様の
磁性層2、OC層4が夫々設けられている。 実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明す
る。 表−1に示す成分をボールミルに仕込み、分散
させた後、この磁性塗料を1μmフイルターで濾過
後、多官能イソシアネート5部を添加し、リバー
スロールコータにて支持体上に5μm厚みに塗布し
てスーパーカレンダーをかけ、1/2インチ幅にス
リツトしてビデオテープ(各実施例、比較例の番
号に対応する)とした。ただし表−1の第2欄以
後の数字は重量部を表わし、また第2欄以後の
「実」は実施例を、「比」は比較例を表わす。
【表】
【表】 上記の各例によるビデオテープについて次の測
定を行なつた。 RF出力: RF出力測定用VTRデツキを用いて4MHzで
のRF出力を測定し、100回再生後の、当初の出
力に対して低下している値を示した。(単位:
dB)。 スキユー値: 画像再生時のタイミングのズレの大きさを表
わすパラメーターで、100回再生後、基準信号
(CRT画面上を約64μsecで走査する信号)に対
してどれだけズレるのかを測定し、値が小さい
程、ズレが小さく画像が乱れていないことを示
す。 ジツター値: メグロ・エレクトロニクス社製のVTRジツ
ターメーター「MK−612A」を使用し、30℃、
80%RHの高温多湿下で走行回数0回、100回
後の各ジツターを測定した。 ヘツドウエア: 100時間再生後のヘツドの厚さの減少を表し
た値(実−1のヘツドウエアを基準)。 それぞれの例のビデオテープの性能を表−2に
示した
【表】 上記結果から、降伏点を有するウレタン樹脂
と、塩化ビニル系共重合体及びフエノキシ樹脂の
少なくとも一方と、BET値が30m2/gr以上であ
る磁性粒子との三者併用により、相乗効果が奏さ
れることを理解できる。 すなわち、実−1と比−1との比較により、ポ
リウレタンが用いられるにしても、これが降伏点
を有するもので有するか否かによつて、RF出力、
スキユー値、ジツター値、出力変動、ヘツドウエ
アいずれの特性についても、本発明の磁気記録媒
体の方が格段に優れている。 又、実−1と比−1、比−2及び比−3との比
較により、BET値が30m2/gr以上である磁性粒
子を用いた場合において、ポリウレタンが用いら
れるにしても、降伏点を有するもので有るか否か
によつて特性に顕著な差異が認められることか
ら、BET値が30m2/gr以上である磁性粒子を用
いた場合には降伏点を有するポリウレタンを併用
することの重要性を理解できる。 さらに、比−4及び比−5を併せて考察する
と、BET値が30m2/gr以上である磁性粒子を用
いた場合において、かつ、降伏点を有するポリウ
レタンを併用しても、塩化ビニル系共重合体が併
用されなかつた場合には、到底に本願発明の特長
が奏されていない。 又、塩化ビニル系共重合体と降伏点を有するポ
リウレタンが併用されても、磁性粒子として
BET値が30m2/gr以上である磁性粒子を用いな
かつた場合にも、到底に本願発明の特長が奏され
ていない。 すなわち、前述した如く、降伏点を有するウレ
タン樹脂と、塩化ビニル系共重合体と、BET値
が30m2/gr以上である磁性粒子との三者併用によ
る相乗効果を理解できるのである。 又、実−2と比−6、比−7、比−8、比−9
及び比−10との対比から、降伏点を有するウレタ
ン樹脂と、フエノキシ樹脂と、BET値が30m2
gr以上である磁性粒子との三者併用による相乗効
果を理解できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
1図はウレタン樹脂の応力−伸び率の関係を示す
曲線図、第2図はウレタン樹脂と塩化ビニル系共
重合体との配合比によるRF出力の変化を示すグ
ラフ、第3図、第4図、第5図は各例による磁気
記録媒体の一部分の各拡大断面図である。 なお、図面に用いられている符号において、2
……磁性層、3……バツクコート層(BC層)、4
……オーバーコート層(OC層)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 降伏点を有するウレタン樹脂と、塩化ビニル
    系共重合体及びフエノキシ樹脂の少なくとも一方
    と、比表面積がBET値で30m2/gr以上である磁
    性粒子とが磁性層に含有されていることを特徴と
    する磁気記録媒体。
JP13148184A 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体 Granted JPS619826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13148184A JPS619826A (ja) 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

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JP13148184A JPS619826A (ja) 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体

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