JPH077500B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH077500B2
JPH077500B2 JP12835884A JP12835884A JPH077500B2 JP H077500 B2 JPH077500 B2 JP H077500B2 JP 12835884 A JP12835884 A JP 12835884A JP 12835884 A JP12835884 A JP 12835884A JP H077500 B2 JPH077500 B2 JP H077500B2
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Description

【発明の詳細な説明】 1.産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気ディスク等の磁
気記録媒体に関するものである。
2.従来技術 一般に、磁気記録媒体は、磁性粉とバインダー樹脂等を
含む磁性塗料を支持体上に塗布乾燥することによつて製
造される。
こうした磁気記録媒体において、磁性層等のバインダー
樹脂としてウレタン樹脂が一般に使用されている。従来
から公知のウレタン樹脂は、高分子ジオールとジイソシ
アネートと鎖延長剤と(必要に応じて使用する)架橋剤
とから合成される。高分子ジオールとしては、アジピン
酸、ブタンジオール等から得られるポリエステルジオー
ルや、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオー
ルが挙げられ、ジイソシアネートとしてはジフェニルメ
タンジイソシアネート等が使用可能である。また、鎖延
長剤はエチレングリコール、ブタンジオール等からなつ
ており、架橋剤はポリオール類、ポリアミン類等であつ
てもよい。
しかし、このような一般的なウレタン樹脂は、柔軟性に
は優れていても、硬さが不足するためにガイドピンや磁
気ヘッド等との摺接に対して磁気記録媒体の機械的強度
が不良となり、しかも走行性や粉落ちの面でも問題があ
る。
一方、磁気記録媒体において、レシチン(天然のリン酸
エステルを主成分とし、数%の各種高級脂肪酸を含有し
たもの)を分散剤として磁性塗料に添加することは古く
から知られている。
しかしながら、レシチンを添加する場合には、磁性粉を
微細化して用いる媒体では満足する結果が得られず、ま
たカレンダー処理時にカレンダーロールを汚し易いとい
う欠点がある。
最近の磁気記録媒体においては、その発展に伴ない、単
に柔いだけのウレタン樹脂やレシチンを磁性層等に含有
せしめる場合、媒体走行時の耐久性や、静止画像安定
性、微細化磁性粉の分散性等が不充分である。
3.発明の目的 本発明の目的は、磁性層等の適度な柔軟性と共に充分な
機械的強度、耐久性が付与され、走行性が優れかつ磁性
粉の分散性、磁性層の表面性、静止画像耐久性等の向上
した磁気記録媒体を提供することにある。
4.発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明による磁気記録媒体は、降伏点を有するウ
レタン樹脂と、下記一般式(A−1)又は(A−2)で
表される各リン酸エステルの少なくとも一種とが支持体
上の磁性層又はバックコート層に含有されていることを
特徴とするものである。
一般式(A−1): 一般式(A−2): (但し、上記各一般式中、 Rは、炭素原子数8〜30のアルキル基又はアルキルアリ
ール基、 nは、1〜20の実数 である。) 本発明によれば、第1図に曲線aで示す従来のウレタン
樹脂の特性に比べ、第1図に曲線bで例示して示すよう
な降伏点YPを有するウレタン樹脂を使用しているので、
降伏点YPに至るまでは応力が加わつても伸びが非常に小
さく、このためにウレタン樹脂に適度な硬さが付与さ
れ、かつ降伏点YP以降は破壊することなく応力と共に伸
びる性質を示し、バインダー樹脂としての柔軟性及び結
着力も適度に有せしめられる。この結果、磁気記録媒体
の機械的強度が向上して摺接時の摩耗等の損傷、粉落ち
等が大幅に少なくなり、走行性も著しく改善されること
になる。特に、VTR用の磁気テープではエッジ折れ等が
なく、エッジ近傍のコントロールトラックを保持してそ
の機能を良好に発揮させることができる。上記降伏点YP
は、ウレタン樹脂の性能にとつて重要であり、50〜600K
g/cm2、望ましくは100〜560Kg/cm2の応力範囲(第1図
の例では約290Kg/cm2)で降伏点が存在するのが望まし
い。降伏点が存在する範囲が、応力50Kg/cm2以上とすれ
ば樹脂が柔らかくなりすぎるのを防ぎ、600Kg/cm2以下
とすれば樹脂が硬くなつてもろくなるのを防止できる。
ここで、降伏点の測定条件は例えばJISK-6301に詳しく
述べられている。以下にその測定方法について説明す
る。
厚さ100μmのウレタン樹脂のフィルムを80℃で、10
分、続いて120℃で、10分熱処理し、その後に25℃、55
%RH(相対湿度)の雰囲気下に3日間放置後、同条件下
でJISK-6301に従い、2号ダンベルを用い、引っ張り速
度200mm/分で測定する。
降伏点を有する上記ウレタン樹脂は、上記の優れた性能
を発揮するには、分子中に環状炭化水素残基を有してい
るのがよい。この環状炭化水素基残基は飽和環状炭化水
素残基であるのが好ましく、これには2価又は1価のシ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等、或いはこれらの
誘導体(例えばメチル基等のアルキル基置換体、塩素原
子等のハロゲン置換体)からなるものが挙げられる。こ
れらの飽和環状炭化水素残基はウレタン樹脂に適度な硬
さを付与する点、及び原料入手性の面から望ましいもの
である。また、この環状炭化水素残基の結合位置は、ウ
レタン樹脂分子の主鎖中であるのがよいが、その側鎖に
結合していてもよい。また、ウレタン樹脂中での環状炭
化水素残基をもつ構成成分の量を変化させることによ
り、任意のガラス転移点(Tg)を持つウレタン樹脂を得
ることができ、Tgとしては−30℃〜100℃、好ましくは
0℃〜90℃である。Tgを−30℃以上とすれば、樹脂が柔
らかくなる(Tg<−30℃)ことによる膜強度の低下を防
止し、また100℃以下とすれば、膜が必要以上に硬くて
もろくなるのを防止できる。
また、本発明によれば、上記一般式(A−1)又は(A
−2)のリン酸エステルの使用によつて磁性塗料の経時
安定性を保持しながら磁性粉等を良好に分散せしめ、か
つ磁性層等の表面性を向上させることができ、既述した
如き従来技術の問題点を解消することが可能である。
本発明において使用する上記リン酸エステルの一般式に
おいて、Rは炭素原子数8〜30とすべきであるが、その
炭素原子数を8以上とするのがバインダーとのなじみを
良好としたり、層中での移動を防止したりする点で望ま
しく、また30以下とする方が磁性塗料等の分散不良を防
いだり、リン酸残基の適度の親水性を保てる点で望まし
いからである。上記炭素原子数は更に10〜24であるのが
望ましい。特に、Rとしては、アルキルアリール基、更
にはアルキルフェニル基が望ましい。また、上記一般式
中のnは1〜20(望ましくは2〜15、更に望ましくは6
〜12)とすべきであるがこれは、nを1以上、20以下と
するのが親油基と親水基を適度に隔てるので望ましい。
また、上記リン酸エステルは、10〜14のHLB(Hydrophil
ic-lipophilic Balance:親水性−親油性バランス)を示
すものが望ましい。即ち、HLBが10より小さいと親油性
が強くなり、また14より大きいと親水性が強くなり、い
ずれの場合も磁性塗料等の分散剤として分散不良や分散
経時安定性の面で好ましくないことがある。なお、上記
リン酸エステルには、微量のトリエステルが含まれてい
てもよい。
上記リン酸エステルとしては、具体的には 及び/又はこのモノリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのモノリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル 及び/又はこのモノリン酸エステル 及び/又はこのジリン酸エステル が挙げられる。
また、上記リン酸エステルの層中への添加量には適切な
範囲があり、磁性層の場合には磁性粉100重量部に対し
て1〜10重量部がよく、2〜7重量部が更によい。添加
量を1重量部以上とすることによつて分散を充分に行な
え、層の表面性を良くし、また10重量部以下とすること
によつて塗料の粘度を充分として膜厚の制御をし易くな
る。本発明に使用するウレタン樹脂はポリオールとポリ
イソシアネートとの反応によつて合成可能である。この
際、上記環状炭化水素残基を導入するには、次の(1)
〜(4)の方法を採用することができる。
(1)、ポリオール(例えば高分子ジオール)の原料と
なる多価アルコールとして、予め環状炭化水素残基を有
した多価アルコールを用いる方法。
(2)、上記ポリオールの原料となる有機二塩基酸(ジ
カルボン酸)として、予め環状炭化水素残基を有したジ
カルボン酸を用いる方法。
(3)、上記(1)と(2)の多価アルコール及びジカ
ルボン酸をポリオールの原料に用いる方法。
(4)、上記(1)〜(3)のいずれかと併用して、或
いは単独で、鎖延長剤として予め環状炭化水素残基を有
した多価アルコールを用いる方法。
例えば、上記ウレタン樹脂を得る合成方法として、1,4
−ジ−ヒドロキシメチルシクロヘキサン とアジピン酸(HOOC-(CH2)4-COOH)とから得られるポリ
エステルポリオールをメチレン−ビス−フェニルイソシ
アネート でウレタン化する方法が挙げられる。この際、鎖延長剤
は上記の1,4−ジ−ヒドロキシメチルシクロヘキサン又
は他のジオール(例えばブタン−1,4−ジオール)であ
つてよい。
環状炭化水素残基を予め有していてよい上記多価アルコ
ールは、上記した如くエチレングリコール構造の分子鎖
中にシクロヘキシル基を有するものが使用可能である
が、そうした構造以外にもプロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコー
ル類もしくはトリメチロールプロパン、ヘキサントリオ
ール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロー
ルエタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール
類もしくはこれらのグリコール類、又はその構造中に環
状炭化水素残基を有するものが使用できる。また、使用
可能な二塩基酸はフタル酸、二量化リノレイン酸、マレ
イン酸等、又はこれらの分子中に環状炭化水素残基を有
するものも挙げられる。上記のポリオールに代えて、s
−カプロラクタム、α−メチル−1−カプロラクタム、
−メチル−s−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム等
のラクタム類から合成されるラクトン系ポリエステルポ
リオール;またはエチレンオキサイド、ブチレンオキサ
イドなどから合成されるポリエーテルポリオール等も使
用してよい。
これらのポリオールは、トリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート、メタキシリレンジイソシアネート等のイソシアネ
ート化合物と反応せしめ、これによつてウレタン化した
ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン
が合成される。これらの本発明に係るウレタン樹脂は通
常は主として、ポリイソシアネートとポリオールとの反
応で製造され、そして遊離イソシアネート基及び/又は
ヒドロキシル基を含有するウレタン樹脂またはウレタン
プレポリマーの形でも、あるいはこれらの反応性末端基
を含有しないもの(例えばウレタンエラストマーの形)
であつてもよい。
また、使用可能な鎖延長剤は、上記に例示した多価アル
コール(分子中に環状炭化水素残基を有していてよい
し、或いは有していなくてもよい。)であつてよい。
なお、バインダー樹脂として上記のウレタン樹脂と共
に、フェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体も
含有せしめれば、磁性層に適用する場合に磁性粉の分散
性が向上し、その機械的強度が増大する。但、フェノキ
シ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体のみでは層が硬
くなりすぎるがこれはポリウレタンの含有によつて防止
でき、支持体又は下地層との接着性が良好となる。
使用可能なフェノキシ樹脂には、ビスフェノールAとエ
ピクロルヒドリンの重合より得られる重合体であり、下
記一般式であらわされる。
例えば、ユニオンカーバイド社製のPKHC、PKHH、POKHT
等がある。
また、使用可能な上記の塩化ビニル系共重合体として
は、 一般式: で表わされるものがある。この場合、 におけるl及びmから導き出されるモル比は、前者のユ
ニットについては95〜50モル%であり、後者のユニット
については5〜50モル%である。また、Xは塩化ビニル
と共重合し得る単量体残基を表わし、酢酸ビニル、ビニ
ルアルコール、無水マレイン酸等からなる群より選ばれ
た少なくとも1種を表わす。(l+m)として表わされ
る重合度は好ましくは100〜600であり、重合度が100未
満になると磁性層等が粘着性を帯び易く、600を越える
と分散性が悪くなる。上記の塩化ビニル系共重合体は、
部分的に加水分解されていてもよい。塩化ビニル系共重
合体として、好ましくは塩化ビニル−酢酸ビニルを含ん
だ共重合体(以下、「塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体」という。)が挙げられる。塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体の例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸の各共重合体が挙げられ、塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体の中でも、部分加水分解された共重合体が好
ましい。上記の塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の具
体例としては、ユニオンカーバイト社製の「VAGH」、
「VYHH」、「VMCH」、積水化学(株)製の「エスレック
A」「エスレックA−5」、エスレックC」、「エスレ
ックM」、電気化学工業(株)製の「デンカビニル1000
G」、「デンカビニル1000W」等が使用できる。
また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊維素系樹
脂が使用可能であるがこれには、セルロースエーテル、
セルロース無機酸エステル、セルロース有機酸エステル
等が使用できる。セルロースエーテルとしては、メチル
セルロース、エチルセルロース等が使用できる。セルロ
ース無機酸エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸
セルロース、燐酸セルロース等が使用できる。また、セ
ルロース有機酸エステルとしては、アセチルセルロー
ス、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース等が
使用できる。これら繊維素系樹脂の中でニトロセルロー
スが好ましい。
また、バインダー組成全体については、上述のウレタン
樹脂と、その他の樹脂(フェノキシ樹脂と塩化ビニル系
共重合体等との合計量)との割合は、重量比で90/10〜4
0/60であるのが望ましく、85/15〜45/55が更に望ましい
ことが確認されている。この範囲を外れて、ウレタン樹
脂が多いと分散が悪くなり易く、またその他の樹脂が多
くなると表面性不良となり易く、特に60重量%を越える
と塗膜物性が総合的にみてあまり好ましくなくなる。塩
化ビニル−酢酸ビニルの場合、ウレタン樹脂とかなりの
自由度で混合でき、好ましくはウレタン樹脂は15〜75重
量%である。
本発明の磁気記録媒体を構成する層のバインダー樹脂と
しては、前記したものの他、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂が使用されても
よい。
熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10,000〜200,000、重合度が約200〜2,000程度の
もので、例えばアクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体等が使用さ
れる。
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布液の状態
では200,000以下の分子量であり、塗布乾燥後には縮
合、付加等の反応により分子量は無限大のものとなる。
また、これらの樹脂のなかで樹脂が熱分解するまでの間
に軟化または溶融しないものが好ましい。具体的には、
例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂等である。
電子線照射硬化型樹脂としては、不飽和プレポリマー、
例えば無水マレイン酸タイプ、ウレタンアクリルタイ
プ、ポリエステルアクリルタイプ等が挙げられる。
本発明の磁気記録媒体において、上記のウレタン樹脂を
含有した層中には、更にカーボンブラックを添加してよ
い。このカーボンブラックは導電性のあるものが望まし
いが、遮光性のあるものも添加してよい。こうした導電
性カーボンブラックとしては、例えばコロンビアカーボ
ン社製のコンダクテックス(Conductex)975(比表面積
250m2/g、粒径24mμ)、コンダクテックス900(比表面
積125m2/g、粒径27mμ)、カボット社製のバルカン(Ca
bot Vulcan)XC-72(比表面積254m2/g、粒径30mμ)、
ラーベン1040、420、三菱化成(株)製の#44等があ
る。遮光用カーボンブラックとしては、例えばコロンビ
アカーボン社製のラーベン2000(比表面積190m2/g、粒
径18mμ)、2100、1170、1000、三菱化成(株)製の#1
00、#75、#40、#35、#30等が使用可能である。カー
ボンブラックは20〜30mμ、好ましくは21〜29mμの粒径
を有しているのがよいが、その吸油量が90ml(DBP)/10
0g以上であるとストラクチャー構造をとり易く、より高
い導電性を示す点で望ましい。
上述の環状炭化水素残基を有するウレタン樹脂等をバイ
ンダー樹脂として含む層は例えば第2図に示すように、
支持体1の磁性層2である。また磁性層2とは反対側の
面にBC層3が設けられている。このBC層は設けられてよ
いが、設けなくてもよい。磁性層2に使用される磁性粉
末、特に強磁性粉末としては、γ−Fe2O3、Co含有γ−F
e2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の酸化鉄磁性粉等各種の強
磁性粉が挙げられる。
磁性層2にはまた、潤滑剤(例えばシリコーンオイル、
グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステ
ン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えばステア
リン酸)、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えば
ステアリン酸)と炭素原子数4〜26個の一価のアルコー
ルからなる脂肪酸エステル等)、研磨材(例えばアルミ
ナ)、帯電防止剤(例えばグラファイト)等を添加して
よい。
BC層3に含有せしめられる非磁性粉としては、カーボン
ブラック、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、
酸化クロム、炭化珪素、炭化カルシウム、酸化亜鉛、α
−Fe2O3、タルク、カオリン、硫酸カルシウム、窒化ホ
ウ素、フッ化亜鉛、二酸化モリブデン、炭酸カルシウム
等からなるもの、好ましくはカーボンブラック(特に導
電性カーボンブラック)及び/又は酸化チタンからなる
ものが挙げられる。
また、前記の非磁性粉として、有機粉末、例えばベンゾ
グアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、フタロシアニン系
顔料等を添加してもよい。
また、第2図の磁気記録媒体は、磁性層2と支持体1と
の間に下引き層(図示せず)を設けたものであつてよ
く、或いは下引き層を設けなくてもよい(以下同様)。
また、BC層3にも、本発明によるウレタン樹脂を含有さ
せてもよい。
また、支持体1の素材としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン等のプラスチック、Al、Zn等の
金属、ガラス、BN、Siカーバイド、磁器、陶器等のセラ
ミックなどが使用される。
なお、上記の磁性層等の塗布形成時には、塗料中に架橋
剤としての多官能イソシアネートを所定量添加しておく
のが望ましい。こうした架橋剤としては、既述した多官
能ポリイソシアネートの他、トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、トリスー(p−イソシアネートフェニ
ル)チオホスファイト、ポリメチレンポリフェニルイソ
シアネート等が挙げられるが、メチレンジイソシアネー
ト系、トリレンジイソシアネート系がよい。
第3図は、他の磁気記録媒体を示すものであるが、第2
図の媒体の磁性層2上にOC層4が設けられている。この
OC層4は、磁性層2を損傷等から保護するために設けら
れるが、そのために滑性が充分である必要がある。そこ
で、OC層4のバインダー樹脂として、上述の磁性層2に
使用したウレタン樹脂を(望ましくはフェノキシ樹脂及
び/又は塩化ビニル系共重合体を併用して)使用する。
OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの関連でRa≦0.01
μm、Rmax≦0.13μmとするのがよい。この場合、支持
体1の表面粗さをRa≦0.01μm、Rmax≦0.13μmとし、
平滑な支持体1を用いるのが望ましい。
第4図は、磁気ディスクとして構成された磁気記録媒体
を示し、支持体1の両面に上述と同様の磁性層2、OC層
4が夫々設けられており、OC層4には上述のウレタン樹
脂を主成分とするバインダー樹脂が含有せしめられてよ
い。
5.実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明する。以下に
示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神から逸脱
しない範囲において種々変更しうる。
表−1に示す成分をボールミルに仕込み、分散させた
後、この磁性塗料を1μmフィルターで濾過後、多官能
イソシアネート5部を添加し、リバースロールコータに
て支持体上に5μm厚みに塗布してスーパーカレンダー
をかけ、1/2インチ幅にスリットしてビデオテープ(各
実施例、比較例の番号に対応する)とした。ただし、表
−1の第2欄以後の数字は重量部を表わし、また第2欄
以後の「実」は実施例を、「比」は比較例を表わす。
上記の各例によるビデオテープについて次の測定を行な
つた。
クロマS/N: カラービデオノイズメーター「Shibasoku925D/1」によ
り測定した。
RF出力: RF出力測定用VTRデッキを用いて4MHzでのRF出力を測定
し、100回再生後の、当初の出力に対して低下している
値を示した。
(単位:dB) ジッター値: メグロ・エレクトロニクス社製のVTRジッターメーター
「MK-612A」を使用し、30℃、80%RHの高温多湿下で走
行初期値(0回目:常温、常湿での値)、100回走行後
のジッターを測定した。
光沢度: 変角光度計にて60°の角度で測定し、比較例1の値を10
0%として表示(値が大きい程表面平滑性良好)。
それぞれの例のビデオテープの性能を表−2に示した。
但、実−1を0 dBとして比−1のクロマS/N、RF出力を
求めた。
ジッターは各々の値である。
上記結果から、本発明に基いて磁性層にリン酸エステル
を添加することによつて、テープ性能が著しく向上する
ことが分る。
又、前記実施例−1において、ポリウレタン(エスタン
5701)3重量部を11重量部にした以外は同様に行った。
そして、磁性層とは反対側の面に下記組成からなるバッ
クコート用塗料を乾燥後の厚さが0.5μmとなるよう塗
布し、バックコート層を設けた。
ポリウレタン(降伏点約290Kg/cm2、シクロヘキシル基
含有) 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(U.C.C社のVAGH) 4
部 イソシアネート(日本ポリウレタン社のコロネートL)
3部 メチルエチルケトン 70部 シクロヘキサノン 100部 イソセチルステアレート 0.3部 カーボンブラック(コンダクテックス975) 9部 例示化合物のモノエステルとジエステルとの混合物0.
3部 このようにして得られた磁気テープについて実施例−1
と同様なテストを行ったので、その結果を表−3に示
す。
これによれば、本実施例の磁気テープの性能は優れたも
のであることが分る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、 第1図はウレタン樹脂の応力−伸び率の関係を示す曲線
図、 第2図、第3図、第4図は各例による磁気記録媒体の一
部分の各拡大断面図である。 なお、図面に用いられている符号において、 2……磁性層 3……バックコート層(BC層) 4……オーバーコート層(OC層) である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】降伏点を有するウレタン樹脂と、下記一般
    式(A−1)又は(A−2)で表される各リン酸エステ
    ルの少なくとも一種とが支持体上の磁性層又はバックコ
    ート層に含有されていることを特徴とする磁気記録媒
    体。 一般式(A−1): 一般式(A−2): (但し、上記各一般式中、Rは炭素原子数8〜30のアル
    キル基又はアルキルアリール基、nは1〜20の実数であ
    る。)
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