JPH0550047B2 - - Google Patents

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JPH0550047B2
JPH0550047B2 JP13148384A JP13148384A JPH0550047B2 JP H0550047 B2 JPH0550047 B2 JP H0550047B2 JP 13148384 A JP13148384 A JP 13148384A JP 13148384 A JP13148384 A JP 13148384A JP H0550047 B2 JPH0550047 B2 JP H0550047B2
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magnetic
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resin
urethane resin
magnetic layer
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Kunitsuna Sasaki
Tooru Myake
Yutaka Shimizu
Masaaki Nitsuta
Kazuo Nakamura
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
1 産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気デイス
ク等の磁気記録媒体に関するものである。 2 従来技術 一般に、磁気記録媒体は、磁性粉とバインダー
樹脂等を含む磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥す
ることによつて製造される。こうした磁気記録媒
体の磁性層のバインダー樹脂として、ウレタン樹
脂を使用することがよく知られている。従来から
公知のウレタン樹脂は、高分子ジオールとジイソ
シアネートと鎖延長剤と(必要に応じて使用す
る)架橋剤とから合成される。高分子ジオールと
しては、アジピン酸、ブタンジオール等から得ら
れるポリエステルジオールや、ポリエーテルジオ
ール、ポリカーボネートジオールが挙げられ、ジ
イソシアネートとしてはジフエニルメタジイソシ
アネート等が使用可能である。また、鎖延長剤は
エチレングリコール、ブタンジオール等からなつ
ており、架橋剤はポリオール類、ポリアミン類等
であつてよい。 しかし、このような一般的なウレタン樹脂は、
柔軟性には優れていても、硬さが不足するために
ガイドピンや磁気ヘツド等との摺接に対して磁気
記録媒体の機械強度が不良となり、しかも走行性
や粉落ちの面でも問題がある。 一般に磁気記録媒体は、記録、再生に際して次
の要求を満たす必要がある。 (1) 磁気ヘツド、ガイド部材などと接触しながら
走行するため、磁性層の摩擦係数が小さく、走
行性が優れていることが要求されるとともに、
再生時に磁気ヘツド等と激しく摺接するために
磁性層の摩耗が少なく、耐久性に優れているこ
とが要求される。 (2) また、磁性層の磁気特性ないし電磁変換特性
は、主に磁性粉の分散状態に左右される。 上記(1)の要求、すなわち潤滑性及び耐摩耗性の
改善に対しては、従来から種々の潤滑剤を磁性層
中に含有させる試みがなされており、潤滑効果の
大きなシリコーンオイルを磁性層中に含有させる
ことが行なわれていた。 しかし、シリコーンオイルは潤滑性に優れる反
面、バインダー樹脂との相溶性が悪く、磁性層の
摩擦抵抗を充分低減させることができても、磁性
層を不均質化してピンホールを生じたり、磁性層
表面に滲出する欠点があつた。 このような欠点を除くため、従来、特開昭57−
37731号公報に示されたアルコール変性有機シリ
コーン化合物、特開昭57−37732号公報に示され
たカルボキシル変性有機シリコーン化合物、特開
昭57−37733号公報に示されたアミノ変性有機シ
リコーン化合物、特開昭57−37734号公報に示さ
れた有機シリコーン化合物を磁性層に添加する技
術が知られている。しかしながら、これらの公知
技術によつては、潤滑効果等は良くなるとして
も、磁気記録媒体の電磁変換特性が充分でない。 また、上記(2)の要求、すなわち、磁性粉の分散
状態を改善するために、従来から磁性層中に種々
の分散剤を添加する試みがなされている。 たとえば、ジアルキルスルホコハク酸塩を添加
すると、分散剤として効果的に作用し、磁性粉の
充填度や配向性を改良し、すぐれた磁気特性ない
し電磁変換特性を付与することが知られている。
ところが、このような分散剤を用いた場合、磁性
粉とバインダー樹脂との結合力が低下したり、分
散剤が磁性層表面に滲出し易くなり、粉落ち、出
力変動、テープ鳴りなどの現象を生じ耐久性が劣
つたものとなる。また、ポリアルキレンオキサイ
ドアルキル燐酸エステルも分散剤として上記分散
剤と同じ様に有効的に作用するが、同様の欠点が
ある。 このため、特開昭57−152535号公報、及び同57
−152537号公報に示されたジアルキルスルホコハ
ク酸塩と脂肪酸変性シリコーン化合物との併用が
考えられている。しかしながら、これらの公知技
術でも、なお、走行性、耐久性、電磁変換特性が
充分とはいいがたい。 3 発明の目的 本発明の目的は、適度な柔軟性と共に充分な機
械的強度、耐久性、低摩擦抵抗を有し、走行性に
優れかつ粉落ちも少なく、電磁変換特性も向上し
た磁気記録媒体を提供することにある。 4 発明の構成及び作用効果 即ち、本発明による磁気記録媒体は、降伏点を
有するウレタン樹脂と、下記一般式で表わされる
メルカプト変性有機シリコーン化合物とが支持体
上の所定の層に含有されていることを特徴とする
ものである。 一般式: (但、この一般式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
及びR7は互いに同一の若しくは異なる炭化水素
残基、Xは炭素原子数1〜30の炭化水素残基、m
は0≦m<1000、nは1≦n<300、m+nはm
+n≦1000 である。) 本発明によれば、磁性層等のバインダー樹脂成
分として、降伏点を有するウレタン樹脂を使用し
ているがこのウレタン樹脂は、第1図に曲線aで
示す従来のウレタン樹脂の特性に比べ、曲線bで
例示して示すように降伏点YPを有するウレタン
樹脂であつて、降伏点YPに至るまでは応力が加
わつても伸びが非常に小さく、このためにウレタ
ン樹脂に適度な硬さが付与され、かつ降伏点YP
以降は破壊することなく応力と共に伸びる性質を
示す。従つて、磁気記録媒体の機械的強度が向上
して摺接時の摩耗等の損傷、粉落ち等が大幅に少
なくなり、走行性も著しく改善されることにな
る。特に、VTR用の磁気テープではエツジ折れ
等がなく、エツジ近傍のコントロールトラツクを
保持してその機能を良好に発揮させることができ
る。上記降伏点YPは、本発明のウレタン樹脂の
性能にとつて重要であり、50〜600Kg/cm2、望ま
しくは100〜560Kg/cm2の応力範囲(第1図の例で
は約290Kg/cm2)で降伏点が存在するのが望まし
い。降伏点が存在する範囲が応力50Kg/cm2未満で
は樹脂が柔かくなり易く、600Kg/cm2を越えると
樹脂が硬くなり、もろくなり易い。 本発明に使用するウレタン樹脂は、上記の優れ
た性能を発揮するには、分子中に環状炭化水素残
基を有しているのがよい。この環状炭化水素残基
は飽和環状炭化水素残基であるのが好ましく、こ
れには2価又は1価のシクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等、或いはこれらの誘導体(例えばメ
チル基等のアルキル基置換体、塩素原子等のハロ
ゲン置換体)からなるものが挙げられる。これら
の飽和環状炭化水素残基はウレタン樹脂に適度な
硬さを付与する点、及び原料入手性の面から望ま
しいものである。また、この環状炭化水素残基の
結合位置は、ウレタン樹脂分子の主鎖中であるの
がよいが、その側鎖に結合していてもよい。ま
た、ウレタン樹脂中での環状炭化水素残基をもつ
構成成分の量を変化させることにより、任意のガ
ラス転移点(Tg)をもつウレタン樹脂を得るこ
とができ、Tgとしては−30℃〜100℃、好ましく
は0℃〜90℃である。−30℃よりTgが低いと軟ら
かすぎて充分な膜強度を得にくく、また100℃よ
りTgが高いと膜がもろくなり易い。 また、本発明によれば、上記のウレタン樹脂と
共に上記のメルカプト変性有機シリコーン化合物
を層中に含有せしめているので、バインダー樹脂
との相溶性も良好となつて磁性層表面に滲出した
りピンホールを生じることなく、磁性層の潤滑性
及び耐摩耗性のみならず、電磁変換特性を充分向
上させることができる。即ち、この有機シリコー
ン化合物は、主鎖中にバインダー樹脂との親和性
に優れるメルカプト基を有する炭化水素残基を有
しているためバインダー樹脂とよく相溶し、層表
面に滲出したりピンホールを生じたりすることも
ない。これらのメルカプト基を有する炭化水素残
基は滑性を有し、潤滑性に優れた有機シリコーン
化合物からなる主鎖とともに、これらのメルカプ
ト基を有する炭化水素残基によつても潤滑効果が
発揮されるため、層の潤滑性及び耐摩耗性が一段
と向上される。さらに、上記のメルカプト変性し
た有機シリコーン化合物を用いた塗料は、磁性粉
等の分散性を損うことなく、層の耐久性及び耐摩
耗性の改善をすることができる。 このメルカプト変性有機シリコーン化合物は、
磁性層に含有せしめる場合、磁性粉100重量部に
対し0.0005〜0.1重量部(更には0.001〜0.05重量
部)添加するのがよい。あまり少ないと効果に乏
しく、またあまり多いとブルーミング等を生じ易
くなる。 本発明に使用するウレタン樹脂はポリオールと
ポリイソシアネートとの反応によつて合成可能で
ある。この際、上記環状炭化水素残基を導入する
には、次の(1)〜(4)の方法を採用することができ
る。 (1) ポリオール(例えば高分子ジオール)の原料
となる多価アルコールとして、予め環状炭化素
残基を有した多価アルコールを用いる方法。 (2) 上記ポリオールの原料となる有機二塩基酸
(ジカルボン酸)として、予め環状炭化水素残
基を有したジカルボン酸を用いる方法。 (3) 上記(1)と(2)の多価アルコール及びジカルボン
酸をポリオールの原料に用いる方法。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかと併用して、或いは単
独で、鎖延長剤として予め環状炭化水素残基を
有した多価アルコールを用いる方法。 例えば、上記ウレタン樹脂を得る合成方法とし
て、1,4−ジ−ヒドロキシメチルシクロヘキサ
とアジピン酸(HOOC−(CH24−COOH)とか
ら得られるポリエステルポリオールをメチレン−
ビス−フエニルイソシアネート でウレタン化する方法が挙げられる。この際、鎖
延長剤は上記の1,4−ジ−ヒドロキシメチルシ
クロヘキサン又は他のジオール(例えばブタン−
1,4−ジオール)であつてよい。環状炭化水素
残基を予め有していてよい上記多価アルコール
は、上記した如くエチレングリコール構造の分子
鎖中にシクロヘキシル基を有するものが使用可能
であるが、そうした構造以外にもプロピレングリ
コール、ブチレングリコール、ジエチレングリコ
ールなどのグリコール類もしくはトリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ト
リメチロールエタン、ペンタエリスリトールなど
の多価アルコール類もしくはこれらのグリコール
類、又はその構造中に環状炭化水素残基を有する
ものが使用できる。また、使用可能な二塩基酸は
フタル酸、二量化リノレイン酸、マレイン酸等、
又はこれらの分子中に環状炭化水素残基を有する
ものが挙げられる。上記のポリオールに代えて、
s−カプロラクタム、α−メチル−1−カプロラ
クタム、s−メチル−s−カプロラクタム、γ−
ブチロラクタム等のラクタム類から合成されるラ
クトン系ポリエステルポリオール;またはエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド等から合成されるポリエーテルポリオ
ール等も使用してよい。 これらのポリオールはトリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレン
ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネ
ート等のイソシアネート化合物と反応せしめ、こ
れによつてウレタン化したポリエステルポリウレ
タン、ポリエーテルポリウレタンが合成される。
これらの本発明に係るウレタン樹脂は通常は主と
して、ポリイソシアネートとポリオールとの反応
で製造され、そして遊離イソシアネート基及び/
又はヒドロキシル基を含有するウレタン樹脂又は
ウレタンプレポリマーの形でも、あるいはこれら
の反応性末端基を含有しないもの(例えばウレタ
ンエラストマーの形)であつてもよい。 また、使用可能な鎖延長剤は、上記に例示した
多価アルコール(分子中に環状炭化水素残基を有
していてもよいし、或いは有していなくてもよ
い。)であつてよい。 なお、バインダー樹脂として上記のウレタン樹
脂とともに、フエノキシ樹脂及び/又は塩化ビニ
ル系共重合体も含有せしめているので、磁性粉の
分散性が向上し、その機械的強度が増大する。
但、フエノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重
合体のみでは層が硬くなりすぎるが、これはポリ
ウレタンの含有によつて防止でき、支持体又は下
地層との接着性が良好となる。 使用可能なフエノキシ樹脂には、ビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンの重合より得られる重
合体であり、下記一般式であらわされる。 (但、n82〜13) 例えば、ユニオンカーバイド社製のPKHC、
PKHH、PKHT等がある。 また、使用可能な上記の塩化ビニル系共重合体
としては、 一般式: で表わされるものがある。この場合、 ユニツト及び―〔X―〕nユニツトにおけるl及びm
から導き出されるモル比は、前者のユニツトにつ
いては95〜50モル%であり、後者のユニツトにつ
いては5〜50モル%である。また、Xは塩化ビニ
ルと共重合し得る単量体残基を表わし、酢酸ビニ
ル、ビニルアルコール、無水マレイン酸等からな
る群より選ばれた少なくとも1種を表わす。(l
+m)として表わされる重合度は好ましくは100
〜600であり、重合度が100未満になると磁性層等
が粘着性を帯び易く、600を越えると分散性が悪
くなる。上記の塩化ビニル系共重合体は、部分的
に加水分解されていてもよい。塩化ビニル系共重
合体として、好ましくは塩化ビニル−酢酸ビニル
を含んだ共重合体(以下、「塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系共重合体」という。)が挙げられる。塩化
ビニル−酢酸ビニル系共重合体の例としては、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール、塩化
ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸の各共重合
体等が挙げられ、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重
合体の中でも、部分加水分解された共重合体が好
ましい。上記の塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体の具体例としては、ユニオンカーバイド社製の
「VAGH」、「VYHH」、「VMCH」、積水化学(株)
製の「エスレツクA」、「エスレツクA−5」、「エ
スレツクC」、「エスレツクM」、電気化学工業(株)
製の「デンカビニル1000G」、「デンカビニル
1000W」等が使用できる。 また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊
維素系樹脂が使用可能であるが、これには、セル
ロースエーテル、セルロース無機酸エステル、セ
ルロース有機酸エステル等が使用できる。セルロ
ースエーテルとしては、メチルセルロース、エチ
ルセルロース等が使用できる。セルロース無機酸
エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸セル
ロース、燐酸セルロース等が使用できる。また、
セルロース有機産エステルとしては、アセチルセ
ルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセ
ルロース等が使用できる。これら繊維素系樹脂の
中でニトロセルロースが好ましい。 本発明の磁気記録媒体を構成する層のバインダ
ー樹脂としては、前記したものの他、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化
型樹脂が使用されてもよい。 熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、
平均分子量が10000〜200000、重合度が約200〜
2000程度のもので、例えばアクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル
−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル
−スチレン共重合体等が使用される。 熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布
液の状態では200000以下の分子量であり、塗布乾
燥後には縮合、付加等の反応により分子量は無限
大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで樹
脂が熱分解するまでの間に軟化または溶融しない
ものが好ましい。具体的には、例えばフエノール
樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
アルキツド樹脂等である。 電子線照射硬化型樹脂としては、不飽和プレポ
リマー、例えば無水マレイン酸タイプ、ウレタン
アクリルタイプ、ポリエステルアクリルタイプ等
が挙げられる。 上述の、メルカプト変性有機シリコーン化合
物、環状炭化水素残基を有するウレタン樹脂を含
む層は、例えば第2図に示すように、支持体1の
磁性層2である。磁性層2とは反対側の面にBC
層3が設けられている(BC層は設けてもよいし、
また設けなくてもよい。)。磁性層2に使用される
磁性粉末、特に強磁性粉末としては、γ−
Fe2O3、Co含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有
Fe3O4等の酸化鉄磁性粉;Fe、Ni、Co、Fe−Ni
−Co合金、Fe−Mn−Zn合金、Fe−Ni−Zn合
金、Fe−Co−Ni−Cr合金、Fe−Co−Ni−P合
金、Co−Ni合金等Fe、Ni、Co等を主成分とす
るメタル磁性粉等が挙げられる。 また、磁性層2には、公知の他の潤滑剤(例え
ばパルミチン酸)をはじめ、公知の分散剤(例え
ば粉レシチン)、帯電防止剤(例えばグラフアイ
ト)等を添加してよい。添加可能な研摩材として
は、α−Al2O3(コランダム)、人造コランダム、
溶融アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、ダイヤ
モンド、人造ダイヤモンド、ザクロ石、エメリー
(主成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用される。
これらの研磨材は平均粒子径0.05〜5μの大きさの
ものが使用され、特に好ましくは、0.1〜2μであ
る。これらの研磨材は磁性粉100重量部に対して
1〜20重量部の範囲で添加される。更にカーボン
ブラツクを添加してよい。このカーボンブラツク
は導電性のあるものが望ましいが、遮光性のある
ものも添加してよい。こうした導電性カーボンブ
ラツクとしては、例えばコロンビアカーボン社製
のコンダクテツクス(Conductex)975(比表面積
250m2/g、粒径24mμ)、コンダクテツクス900
(比表面積125m2/g、粒径27mμ)、カボツト社
製のバルカン(Cabot Vulcan)XC−72(比表面
積254m2/g、粒径30mμ)、ラーベン1040、420、
三菱化成(株)製の#44等がある。遮光用カーボンブ
ラツクとしては、例えばコロンビアカーボン社製
のラーベン200(比表面積190m2/g、粒径18m
μ)、2100、1170、1000、三菱化成(株)製の#100、
#75、#40、#35、#30等が使用可能である。カ
ーボンブラツクは20〜30mμ、好ましくは21〜29
mμの粒径を有しているのがよいが、その吸油量
が90ml(DBP)/100g以上であるとストラクチ
ヤー構造をとり易く、より高い導電性を示す点で
望ましい。 なお、BC層3にも上記ウレタン樹脂及びメル
カプト変性有機シリコーン化合物を含有させてよ
い。BC層3に含有せしめられる非磁性粉として
は、カーボンブラツク、酸化珪素、酸化チタン、
酸化アルミニウム、酸化クロム、炭化珪素、炭化
カルシウム、酸化亜鉛、α−Fe2O3、タルク、カ
オリン、硫酸カルシウム、窒化ホウ素、フツ化亜
鉛、二酸化モリブデン、炭酸カルシウム等からな
るもの、好ましくはカーボンブラツク(特に導電
性カーボンブラツク)及び/又は酸化チタンから
なるものが挙げられる。これらの非磁性粉をBC
層に含有せしめれば、BC層の表面を適度に荒ら
して(マツト化して)表面性を改良でき、またカ
ーボンブラツクの場合にはBC層に導電性を付与
して帯電防止効果が得られる。カーボンブラツク
と他の非磁性粉とを併用すると表面性改良(走行
性の安定化)と導電性向上の双方の効果が得ら
れ、有利である。 また、第2図の磁気記録媒体は、磁性層2と支
持体1との間に下引き層(図示せず)を設けたも
のであつてよく、或いは下引き層を設けなくても
よい(以下同様)。 また、支持体1の素材としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン等のプラスチツ
ク、Al、Zn等の金属、ガラス、BN、Siカーバイ
ド、磁器、陶器等のセラミツクなどが使用され
る。 なお、上記の磁性層、BC層の塗布形成時には、
各塗料中に架橋剤としての多官能イソシアネート
を所定量添加しておくのが望ましい。こうした架
橋剤としては、既述した多官能ポリイソシアネー
トの他、トリフエニルメタントリイソシアネー
ト、トリス−(p−イソシアネートフエニル)チ
オフオスフアイト、ポリメチレンポリフエニルイ
ソシアネート等が挙げられる。 第3図は、他の磁気記録媒体を示すものである
が、第2図の媒体の磁性層2上にOC層が設けら
れている。 このOC層4は、磁性層2を損傷等から保護す
るために設けられるが、そのために滑性が充分で
ある必要がある。そこで、OC層4のバインダー
樹脂として、上述の磁性層2に使用したウレタン
樹脂を(望ましくはフエノキシ樹脂及び/又は塩
化ビニル系共重合体を併用して)使用してよく、
上述の有機シリコーン化合物を含有させてもよ
い。OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの
関連でRa≦0.01μm、Rmax≦0.13μmとするのが
よい。この場合、支持体1の表面粗さをRa≦
0.01μm、Rmax≦0.13μmとし、平滑な支持体1
を用いるのが望ましい。 第4図は、磁気デイスクとして構成された磁気
記録媒体を示し、支持体1の両面に上述と同様の
磁性層2、CO層4が夫々設けられている。 5 実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明す
る。 表−1に示す成分をボールミルに仕込み、分散
させた後、この磁性塗料を1μmフイルターで濾
過後、多官能イソシアネート5部を添加し、リバ
ースロールコータにて支持体上に5μm厚みに塗
布してスーパーカレンダーをかけ、1/2インチ幅
にスリツトしてビデオテープ(各実施例、比較例
の番号に対応する)とした。ただし表−1の第2
欄以後の数字は重量部を表わし、また第2欄以後
の「実」は実施例を、「比」を比較例を表わす。
【表】
【表】 但、上記表−1中、メルカプト変性有機シリコ
ーン化合物として次のものを用いた。 上記の各例によるビデオテープについて次の測
定を行なつた。 RF出力: RF出力測定用VTRデツキを用いて4MHzでの
RF出力を測定し、100回再生後の、当初の出力に
対して低下している値を示した。(単位:dB) スキユー値: 画像再生時のタイミングのズレの大きさを表わ
すパラメーターで、100回再生後、基準信号
(CRT画面上を約64μsecで走査する信号)に対し
てどれだけズレるのかを測定し、値が小さい程、
ズレが小さく画像が乱れていないことを示す。 ジツター値: メグロ・エレクトロニクス社製のVTRジツタ
ーメーター「MK−612A」を使用し、30℃、80
%RHの高温多湿化で走行回数0回、100回後の
各ジツター値を測定した。 それぞれの例のデビオテープの性能を表−2に
示した。
【表】 但、実−1を0dBとして比−1のRF出力、100
パス後のオーデイオ出力変動を測定した。 実−2を0dBとして比−2のRF出力、100パス
後のオーデイオ出力変動を測定した。 上記結果から、本発明に基いて磁性層を形成し
た実施例では、テープ性能が著しく向上すること
が分る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
1図はウレタン樹脂の応力−伸び率の関係を示す
曲線図、第2図、第3図、第4図は各例による磁
気記録媒体の一部分の各拡大断面図である。 なお、図面に用いられている符号において、2
……磁性層、3……バツクコート層(BC層)、4
……オーバーコート層(OC層)である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 降伏点を有するウレタン樹脂と、下記一般式
    で表わされるメルカプト変性有機シリコーン化合
    物とが支持体上の所定の層に含有されていること
    を特徴とする磁気記録媒体。 一般式: (但、この一般式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
    及びR7は互いに同一の若しくは異なる炭化水素
    残基、Xは炭素原子数1〜30の炭化水素残基、m
    は0≦m<1000、nは1≦n<300、m+nはm
    +n≦1000 である。)
JP13148384A 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体 Granted JPS619828A (ja)

Priority Applications (1)

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