JPH05251886A

JPH05251886A - 電子機器及びその遮蔽方法

Info

Publication number: JPH05251886A
Application number: JP3276733A
Authority: JP
Inventors: Bradley H Thompson; ブラッドリー・エイチ・トンプソン; Brian S Aikins; ブライアン・エス・アイキンス; Roger M Trana; ロジャー・エム・トラナ
Original assignee: John Fluke Manufacturing Co Inc
Current assignee: Fluke Corp
Priority date: 1991-03-11
Filing date: 1991-09-27
Publication date: 1993-09-28
Also published as: EP0503184B1; EP0503184A2; US5206796A; KR940003240B1; DE69109088T2; EP0503184A3; DE69109088D1

Abstract

(57)【要約】【目的】電気的且つ機械的な取り付けを行うのに付加
的な部品を必要とせずに、２個の金属遮蔽体をプラスチ
ック機器ケース部品に押し込んで取り付ける。【構成】底部遮蔽体２２を下側ケース部品１０内の突
起部１２、１４に押し込んで取り付け、底部遮蔽体のＶ
形スプリング２４により、機器内の回路基板３２上の共
通接地ジャック基部３７に電気的に接続する。上部遮蔽
体２６をスイッチ支持ケース部品１８の受け領域２０内
に押し込んで取り付ける。上部遮蔽体は延長腕部２８及
び延長リング３０を有し、プラスチック・ケースに既に
あるネジ及び案内部により機械的に支持される。この位
置で、延長リングが回路基板の共通接地パッド３８と電
気的に接触し、共通接地パッドが共通接地導電路４０、
共通接地領域３４及び共通接地ジャック基部と電気的に
接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、無線周波数干渉（ＲＦ
Ｉ）及び静電放電（ＥＳＤ）を含む電磁干渉（ＥＭＩ）
から遮蔽された電子機器及びその遮蔽方法、特に、部品
点数及びその価格を最少としながら、組立を最も簡単と
した電子機器及びその遮蔽方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】正当な利益で低価格電子機器を大量生産
するには、ユニット毎の人件費を最少にし、部品の数を
最少にし、これら部品の価格を最少にするような設計が
必要である。

【０００３】生産性を最適にした製品設計、特に高度に
自動化された製造方法において、「Ｚ軸組立」として知
られている概念は、非常に重要なことが実証されてい
る。このＺ軸組立とは、単に、部品を上から準備した副
組立体の上に下ろすことにより製品を組み立てることを
いう。これは、ロボットによる組立において本質的に重
要であるが、人手による組立においても多くの同じ効果
を達成できる。自動組立による場合、もし、その製品が
Ｚ軸組立用に設計されていれば、最も簡単で最も価格的
に効果のある部品ハンドラ及び他のロボット機械を用い
て、高速且つ容易に、部品を積み重ね、準備した副組立
体に結合できる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の遮蔽技術には、
電子機器の共通（接地）電気板に接続された電気的導電
性のプラスチック・ハウジング又は別個の金属層があ
る。電気的導電性プラスチックは、高価であり、また、
導電性は良好ではないので、良好な遮蔽効果が得られな
い。別個の金属層は、電気的且つ機械的な取り付けのた
めのいくつかの手段を必要とする。従来、これは、取り
付けを行うのに、ネジやスプリングなどの付加的な部品
を用いるということを意味する。

【０００５】したがって、本発明の目的は、最少の数の
安価な部品を用いると共に、Ｚ軸挿入技術と両立性のあ
る適切なＩＭＩ、ＲＦＩ及びＥＳＯ遮蔽構造の電子機器
及びその遮蔽方法を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段及び作用】本発明によれ
ば、電気的且つ機械的な取り付けを行うのに付加的な部
品を必要とせずに、プラスチック電子機器用ケース部品
に押し込んで取り付けできる２個の金属遮蔽体から成る
電子機器用の遮蔽構造が得られる。一実施例において
は、底部遮蔽体を下側ケース部品の内側の突起部に押し
込んで取り付け、底部遮蔽体のＶ形スプリングにより、
電子機器内の回路基板上の共通接地ジャック基部に電気
的に接続する。上部遮蔽体をスイッチ支持ケース部品の
受け領域に押し込んで取り付ける。この上部遮蔽体は、
延長腕部及び延長リングを具えており、この延長リング
は、ケースのネジ及び案内部により機械的に支持され
る。なお、案内部は、既にプラスチック・ケースに設け
られている。この位置において、回路基板上の共通接地
パッドと延長リングとの電気的接続を維持する。また、
共通接地パッドは、共通接地路、共通接地領域及び共通
接地ジャック基部と電気的に接続している。

【０００７】本発明の要旨は、本明細書の特許請求の範
囲に特に指摘してある。しかし、本発明の構成及び方法
と共に、本発明のその他の目的及び利点は、添付図を参
照した以下の説明より理解できよう。

【０００８】

【実施例】図１及び２は、本発明による小型ハンドヘル
ド電子機器の分解斜視図であり、図１の下側に図２を配
置すると全体的な斜視図になる。この小型ハンドヘルド
電子機器は、本発明による機器遮蔽システムを含んでい
る。下側ケース部品１０、スイッチ支持ケース部品１８
及び上側ケース部品１６は、ジー・イー（ＧＥ：Genera
l Electric）プラスチック社により商品名サイコラック
（Cycolac）ＫＪＷとして販売されており、電気的遮蔽
及びフレーム遅延反応アクリルニトリル・ブタジェン・
スチレン（ＡＢＳ）の如きプラスチックで作られてい
る。下側ケース部品１０及び上側ケース部品１６は、他
の物と共に回路基板３２を収容する。

【０００９】回路基板３２は、印刷された導電路の一部
として共通接地領域３４を有する。この領域３４は、共
通接地ピン３５及び共通接地ジャック基部３７により、
回路基板３２の反対面上の共通接地ジャック３６に電気
的且つ機械的に接続されている。共通接地パッド３８
は、共通接地導電路４０により共通接地領域３４に接続
されている。

【００１０】下側ケース部品１０及び上側ケース部品１
６は、回路基板３２の上側にスイッチ支持ケース部品１
８も収容する。回路基板３２をＥＭＩ及びＥＳＤから電
気的に遮蔽するには、下側ケース部品１０及びスイッチ
支持ケース部品１８の各々に底部遮蔽体２２及び上部遮
蔽体２６を具える。これら遮蔽体２２及び２６は、好ま
しくは、厚さが０．０１２インチ（０．３０５４ｍｍ）
で、硬度が充分に硬質であるＨ１８アルミニウムの如
く、わずかな弾性がある延性金属から打ち抜いたもので
ある。

【００１１】底部遮蔽体２２にスロット２３及び丸穴２
１を設ける。一方、下側ケース部品１０の対応位置に縦
方向突起部１２及び円形突起部１４を設ける。丸穴２１
の直径は、円形突起部１４の直径のわずか９／１０であ
り、スロット２３の幅は、縦方向突起部１２の幅のわず
か９／１０である。底部遮蔽体２２は充分に薄いので、
それを下側ケース部品１０に押し込んだとき、底部遮蔽
体２２の金属が、下側ケース部品１０の円形突起部１４
の周囲及び縦方向突起部１２の側部に沿って上側に曲
る。硬度が充分に硬質であるＨ１８アルミニウムの変形
及び弾性の圧力により、スロット２３及び穴２１の鋭い
縁が、突起部１２及び１４のプラスチックに食い込ん
で、過度の震動や落下試験に対しても、底部遮蔽体２２
は確実に緩くならない。

【００１２】図３は、下側ケース部品１０内に押し込ん
で取り付けられる底部遮蔽体２２の一部分を示す。変形
領域１３が円形突起部１４の周囲を囲む。Ｖ形スプリン
グ２４は、スプリング保持部２５内に納まる。このスプ
リング保持部２５は、下側ケース部品１０の一部であ
る。

【００１３】図４は、下側ケース部品内の配置された回
路基板の一部分を示し、図５は、図４の線Ｖ−Ｖに沿う
断面図である。回路基板３２を下側ケース部品１０内の
適切な位置に配置した場合、共通接地ジャック基部３７
は、Ｖ形スプリング２４内に納まる。図５から判る如
く、共通接地ジャック基部３７の傾斜した側部により、
この傾斜部の上側端部に沿って、Ｖ形スプリング２４と
接触する。一方、Ｖ形スプリング２４の底部分が広がろ
うとするが、この広がりは、スプリング抑止部材２９が
存在するので抑止される。これにより、電子機器の底部
遮蔽体２２及び共通接地板間に、効果的で自己洗浄機能
のある電気的な接続を達成できる。

【００１４】組立処理の次の過程は、Ｚ軸組立方法から
発展させたものであるが、Ｚ軸技法を用いて回路基板３
２及び下側ケース部品１０から組み立てた副組立体を用
意する。図１及び６に示す如く、上側遮蔽体２６をスイ
ッチ支持ケース部品１８の上側に配置する。なお、図６
は、スイッチ支持ケース部品の受け領域に押し込んだ上
部遮蔽体を示す図であり、下側ケース部品の内側に配置
するスイッチ支持ケース部品の一部を切り欠いて示して
いる。延長腕部２８は、上部遮蔽体２６の主部分及び延
長リング３０間の電気的且つ機械的な接続及び支持を行
う。上部遮蔽体２６をスイッチ支持ケース部品１８の上
部の適切な位置に配置すると、延長腕部２８は、スイッ
チ支持ケース部品の側部を回り込んで、延長リング３０
がスイッチ支持ケース部品１８の底部側に現れる。いか
に延長リング３０が回路基板３２上の共通接地パッド３
８（図６では見えない）に合わさるかを示すために、図
６の左下において、スイッチ支持ケース部品の一部を切
り欠いて示していることに留意されたい。

【００１５】次に、上部遮蔽部材をスイッチ支持ケース
部品１８の受け領域２０に押し込んで取り付ける。受け
領域２０が丸いコーナ１７を有するが、上部遮蔽体２６
が矩形コーナ２７を有することを除いて、上部遮蔽体２
６の寸法は、受け領域２０の寸法よりもごくわずか小さ
い。これにより、２個の部品が互いに押し込まれて取り
付けられるように、約０．０１５〜０．０２０インチ
（０．３８ｍｍ〜０．５１ｍｍ）の重なりが生じる。こ
の重なりに対して、アルミニウムの上部遮蔽体２６を受
け領域２０に押し込んで取り付けることにより、わずか
な変形が生じて、２個の部品を互いに保持する。この押
し込みによる取り付けは、底部遮蔽体２２と下側ケース
部品１０上の突起１２及び１４との押し込み取り付け程
強くはないが、いずれの部品も損傷することなく逆にで
きる。この操作の結果により得られた副組立体は、電子
機器全体を組み立てる際に利用できる。

【００１６】スイッチ支持ケース部品１８及び上部遮蔽
体２６の副組立体を、底部遮蔽体２２に取り付けられた
下側ケース部品１０を含む主要な副組立体内の回路基板
３２の上に配置した後、上部遮蔽体２６の上にキーパッ
ドを配置し、電子機器組立体を互いに完全にネジ留めす
ると、キーパッドは、上側ケース部品１６により固定さ
れる。

【００１７】次に、ケース・ネジ案内部４４を通したケ
ース・ネジ（図示せず）がネジ受けポスト４２に入っ
て、組立体全体をしっかりと締め付けると、延長リング
３０は共通接地パッド３８に固定される。ネジ受けポス
ト４２は、回路基板３２及び共通接地パッド３８の受け
ポスト通路３３を通過する。よって、高電圧が不注意に
電子機器の共通接地ジャック３６に供給されても、金属
ネジに対してアークが生じない。よって、スイッチ支持
ケース部品１８及び上部遮蔽体２６を互いに押し込んで
取り付けることは、製造行程の副組立体の取扱において
一時的な助けとなる。上部遮蔽体２６を電子機器の残り
の部分に接続する過程において、この場合の押し込み取
り付けでなく、電子機器の全体構造により、最終的に電
気的且つ物理的な堅牢さが得られる。

【００１８】本発明による遮蔽システムを用いたこの電
子機器の設計により、２メートルの高さから落しても、
その電気的接触及び遮蔽特性を維持した優れた構造が得
られる。また、「Ｚ軸挿入」の概念に対しても両立性が
ある。

【００１９】説明を容易にするために、上述では、下か
ら上に組み立てる過程で、この電子機器の部品について
説明した。好適な実施例において、実際の組立行程は、
上側から下の方向、且つ上部から低部の方向である。

【００２０】低部遮蔽体２２及び共通接地ジャック基部
３７の間の電気的接続は、Ｖ形スプリング２４により行
っているように図示してある。底部遮蔽体に不可欠なス
プリングとして、薄層スプリング又はＣ形スプリングの
如き種々の他のスプリングを代わりに利用できる。しか
し、上述したＶ形スプリングは、特に効果的である。そ
れは、通常の震動に応じて、Ｖ形スプリングが接触領域
上で擦りつける動きをするので、接触領域が酸化及び腐
食されないからである。そうでなければ、電気的接触が
劣化する。

【００２１】本発明の好適な実施例を図示し説明した
が、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形及び変
更が可能なことが当業者には明らかであろう。かかる変
形及び変更は、特許請求の範囲に含まれるものである。

【００２２】

【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、安価な部
品を最少の数だけ用いると共に、Ｚ軸挿入技術にも適す
るＩＭＩ、ＲＦＩ及びＥＳＯ用の遮蔽構造が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による小型ハンドヘルド電子機器の一部
の分解斜視図である。

【図２】本発明による小型ハンドヘルド電子機器の残り
の部分の分解斜視図である。

【図３】本発明に用いる下側ケース部品内に押し込まれ
て取り付けられた底部遮蔽体の部分図である。

【図４】本発明に用いる下側ケース部品内に設けられた
回路基板の部分図である。

【図５】図４の線Ｖ−Ｖに沿う断面図である。

【図６】本発明に用いるスイッチ支持ケース部品の受け
領域に押し込んだ上部遮蔽体を示す図である。

【符号の説明】

１０下側ケース部品１２、１４突起部１６上側ケース部品１８スイッチ支持ケース部品２０受け領域２２底部遮蔽体２４Ｖ形スプリング２６上部遮蔽体２８延長腕部３０延長リング３２回路基板３４共通接地領域３６共通接地ジャック３７共通接地ジャック基部３８共通接地パッド（共通接地リング）４０共通接地導電路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ブラッドリー・エイチ・トンプソンアメリカ合衆国ワシントン州 98036リンウッド、エス・ダブルュー、ワンハンドレッドナインテイーナインスピー・エル 2424 (72)発明者ブライアン・エス・アイキンスアメリカ合衆国ワシントン州 98201エベレット、フェデラル・アベニュー 3523 (72)発明者ロジャー・エム・トラナアメリカ合衆国ワシントン州 98021ボースエル、ダブルュー、ナインテイースピー・エル 23331

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】機器用ケースと、該機器用ケース内に配置され、共通接地領域を有する電
子回路と、上記機器用ケースに押し込まれて取り付けられ、上記電
子回路の共通接地領域と電気的な接触をする接触部分を
有する金属遮蔽体とを具えた電子機器。
【請求項２】上記機器用ケースは突起を有し、上記金
属遮蔽体は上記突起の位置に対応する穴を有し、該穴の
寸法が上記対応する突起の対応寸法よりも小さいことを
特徴とする請求項１の電子機器。
【請求項３】上記機器用ケースは受け領域を有し、上
記金属遮蔽体は対応する領域を有し、該対応する領域の
側部が上記受け領域の対応する側部より小さいことを特
徴とする請求項１の電子機器。
【請求項４】上記受け領域は丸いコーナを有し、上記
金属遮蔽体は矩形の対応コーナを有することを特徴とす
る請求項３の電子機器。
【請求項５】上記機器用ケースは第１ケース部品及び
第２ケース部品を有し、上記第１ケース部品に押し込まれて取り付けられ、上記
共通接地領域と電気的に接触した接触部分を有する第１
金属遮蔽体と、上記第２ケース部品に押し込まれて取り付けられ、上記
共通接地領域と電気的に接触した接触部分を有する第２
金属遮蔽体とを更に具えたことを特徴とする請求項１の
電子機器。
【請求項６】回路基板及び共通接地領域を更に有し、上記回路基板上に設けられた共通接地領域と、該共通接地領域に接続された共通接地導電路と、該供給接地導電路に接続された共通接地リングと、上記共通接地領域に接続された共通接地ジャックとを更
に具えたことを特徴とする請求項５の電子機器。
【請求項７】上記第１金属遮蔽体は、上記共通接地ジ
ャックに接触して上記回路基板の共通接地領域と電気的
に接続されたＶ形スプリングを有することを特徴とする
請求項６の電子機器。
【請求項８】上記第２金属遮蔽体は、主要遮蔽部分と、該主要遮蔽部分から延長した延長腕部と、上記主要遮蔽部分から遠い上記延長腕部の端部に設けら
れ、上記回路基板の共通接地領域の共通接地リングと接
触する延長リングとを有することを特徴とする請求項６
の電子機器。
【請求項９】電子機器に対して遮蔽を行う方法であっ
て、金属遮蔽体をプラスチック機器用ケースに押し込んで取
り付け、上記金属遮蔽体を上記電子機器の共通接地領域に電気的
に接続することを特徴とする電子機器の遮蔽方法。
【請求項１０】上記押し込む過程は、上記金属遮蔽体
の穴と同様な形の上記ケースの突起部を覆う上記金属遮
蔽体の穴を変形させる過程を有し、上記突起部は対応す
る上記穴の対応寸法よりも大きいことを特徴とする請求
項９の方法。
【請求項１１】上記突起部の寸法は上記対応穴の対応
寸法よりも約１０％だけ大きいことを特徴とする請求項
１０の方法。
【請求項１２】上記押し込む過程は、上記金属遮蔽体
を上記ケースのわずかに小さい受け領域に変形させるこ
とを特徴とする請求項９の方法。
【請求項１３】上記受け領域は丸いコーナを有し、上
記金属遮蔽体は対応する矩形のコーナを有することを特
徴とする請求項１２の方法。