JPH01226423A - 車輌用可動ルーフ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ 〈産業上の利用分野ン 本発明は、ルーフ中間部にスライド開閉運動を与えるた
めの車輌用可動ルーフ装置に関し、特に所謂Ｔーバール
ーフ構造の車体ルーフに適した車輌用可動ルーフ装置に
関する。

〈従来の技術〉 車室内の開放感をより一層高めるために、サイドウィン
ドウの上縁に接するルーフの両側部を着脱可能にすると
共に、これによる剛性低下を補うための構造部材をルー
フの前後方向中央部に設けるようにした所謂Ｔーバール
ーフ構造が知られている。

ところで、このＴ−バールーフ構造の場合、開放感を得
る上でのルーフ両側部の着脱作業が比較的面倒であり、
しかも車体から脱却した際の収納空間を確保せねばなら
ないなど、その取扱い性に問題があった。

そこでこの着脱作業や収納の手数を省くなめには、スラ
イド式などの可動ルーフ装置を適用することが考えられ
る。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかるに、Ｔ−バールーフ構造に可動ルーフ装置を適用
しようとすると、ルーフの両側部にガイドレールなどを
設けることができないことから、可動ルーフ部分の両側
部を剛固に拘束することができず、車体と可動ルーフ部
分との間の十分な剛性を得ることが困難である。

本発明は、このような従来技術の問題点を解消すべくな
されたものであり、その主な目的は、可動ルーフの両側
部の剛性を低下させることのない、特にＴバールーフ構
造の車体に適した車輌用可動ルーフ装置を提供すること
にある。

［発明の構成］ 〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、車体に固定された
前部ルーフ及び後部ルーフと、これら前部ルーフ及び後
部ルーフを互いに連結する連結部と、前記前部ルーフ及
び後部ルーフに挾まれた中間部ルーフとからなる車体ル
ーフに於て、前記中間部ルーフにスライド開閉運動を与
えるための可動ルーフ装置であって、車体幅方向成分を
含む軌跡のガイド手段を介して前記後部ルーフに係着し
た一端と、車体幅方向成分及び車体前後方向成分を含む
軌跡のガイド手段を介して前記中間部ルーフに係着した
他端とを有する一対のリンクアームと、前記中間部ルー
フを前記連結部に沿って移動させるためのガイド手段と
を備えることを特徴とする車輌用可動ルーフ装置を提供
することにより達成される。

特に、前記一対のリンクアームの前記一端が、その変位
方向に沿って列設された複数の部分をもってガイドされ
るものとしたり、また、前記一対のリンクアームの前記
他端が、内端側を後方に向けて傾斜したガイド溝に係合
するものとすると良い。

〈作用〉 このようにすれば、一対のリンクアームを介して可動ル
ーフとしての中間部ルーフの車体幅方向外側部分を車体
に対して剛固に連結することができる。そして、後部ル
ーフに係着したリンクアームの一端を例えば車体幅方向
外方に変位させると、その内端側を後方に向けて傾斜さ
せたガイド溝をこれに係着したリンクアームの他端が押
すこととなる。しかして、ガイド溝の傾斜に対するリン
クアーム押圧力の後方分力の作用により、可動ルーフが
後方に向けてスライド移動する。

また、後部ルーフに対するリンクアームの支持点を複数
設けることにより、リンクアームをがたのないように支
持し得る。

〈実施例〉 以下に添付の図面を参照して本発明を特定の実施例につ
いて詳細に説明する。

第１図及び第２図は、本発明に基づく車輌用可動ルーフ
装置の全体を示している。車体のルーフ１は、互いに分
割された前部ルーフ２・中間部ルーフ３・後部ルーフ４
からなり、前部ルーフ２がフロントピラー５を介して、
また、後部ルーフ４がリヤピラー６を介してそれぞれ車
体に固設されており、前後両ルーフ２・４間の開口部７
を開閉し得る可動ルーフとして中間部ルーフ３が構成さ
れている。そして車体前後方向に延設された連結部材８
にて前後両ルーフ２・４の車体幅方向中央部を連結する
ことをもって、所定のルーフ剛性を得るようにされてい
る。

後部ルーフ４の上面には、車体中心側にその曲率中心を
おき、車体中央部から外側にかつ後方に向けて湾曲した
第１ガイドレール９が延設されている。この第１ガイド
レール９は、第３図に示すように、開放面が互いに対向
する上下２段の講１０ａ・１０ｂを内外周に備えると共
に、後記するプッシュプルケーブルを挿通支持するケー
ブルガイド溝１１をその外周側の上段溝１０ａの更に外
測に並設してなり、これらの対向面の間にリンクアーム
１２を滑動自在に保持している。

リンクアーム１２は、第４図及び第５図に併せて示すよ
うに、上面から見て第１ガイドレール９と略等しい曲率
にて曲成されており、例えばフッソ樹脂など、自己潤滑
性を有しかつ弾性に富む材料からなる一対のスライドシ
ュー１３を介して第１ガイドレール９の上段溝１０ａに
その一端１２ａを係合している。尚、このスライドシュ
−１３自体は、リンクアーム１２の一端１２ａに突設し
たピン１３ａに回動可能なように取付けられている。

リンクアーム１２の第１ガイドレール９と係合する側の
端部には、水平面に沿って貫通するスロット１４が、ス
ライドシュー１３の近傍に端を発して下向きに傾斜して
設けられている。そしてこのスロット１４には、プッシ
ュプルケーブル１５にて押し引きされるピン１６が挿入
されている。

尚、このビン１６自体は、第１ガイドレール９の上段溝
１０ａに係合するようにされている。

更に、スロット１４の終端部の近傍下側には、下段溝１
０ｂに係合し得る一対の突片１７が突設されている。

第１ガイドレール９の最内端部には、第６図に示すよう
に、リンクアーム１２の一端１２ａ側を第１ガイドレー
ル９の最内端側に位置させた状態にて下段溝１０ｂから
下向きに突片１７が外れるように、切欠部１８が設けら
れており、この状態にてリンクアーム１２が概ね水平と
なるようにされている。そして下段溝１０ｂの始端部に
は、突片１７を案内すべく下向きの斜面１つが形成され
ている。

連結部材８の上面には、Ｃ字状断面をなしその開放面を
上向きにした第２ガイドレール２０が延設されている。

この第２ガイドレール２０には、前記したスライドシュ
ー１３と同様な一対のガイドシュー２１が係合している
。このガイドシュー２１は、中間部ルーフ３の前端中央
下面に取付けられており、これにより中間部ルーフ３の
前縁が拘束されている。

中間部ルーフ３後部の車体幅方向両側部の下面には、Ｃ
字状断面をなす第３ガイドレール２２が、その開放面を
下側に向けた上で内端側が斜め後方を向くようにして延
設されている。この第３ガイドレール２２には、リンク
アーム１２の他端１２ｂに設けられたボールジヨイント
式のローラフォロワ２３が係合している。

プッシュプルケーブル１５は、減速機及び電動機からな
る駆動装置２４にて進退駆動される公知形式のものであ
り、その一端が前記したピン１６に連結され、後部ルー
フ４上面の中央部に駆動装置２４が配設されている。

次に上記実施例の作動について説明する。

中間部ルーフ３が全閉した状態にあっては、リンクアー
ム１２の一端１２ａが第１ガイドレール９の最内端側に
位置するようにプッシュプルケーブル１５が引き込まれ
ている。と同時に、突片１７は下段溝１０ｂから下側に
脱落しており、リンクアーム１２は概ね水平となり、中
間部ルーフ３の上面が正規のルーフラインを描くように
なっている（第６図）。

これより駆動装置２４を駆動してプッシュプルケーブル
１５を押し出すと、ピン１６が上段溝１０ａに沿って外
向きに変位する。ここでピン１６がリンクアーム１２の
スロット１４に係合していることから、リンクアーム１
２がピン１６に押されると、突片１７の外端縁部分が下
段溝１０ｂ始端の斜面１９に係合して押し上げられる。

これによりリンクアーム１２は、スライドシュー１３を
支持するピン１３ａを支点として、その他端１２ｂが上
向きになるように傾動する。従って中間部ルーフ３は、
第２ガイドレール２０に係合したガイドシュー２１を支
点として、その後部を上向きに傾斜させる（第７図）。

このとき、リンクアームの他端１２ｂは円弧運動を行う
が、この他端１２ｂ側の変位は、中間部ルーフ３の内面
に設けられた第３ガイドレール２２により吸収される。

これより、プッシュプルケーブル１５を更に押し出すと
、スライドシュー１３が上段溝１０ａに、そして突片１
７が下段溝１０ｂにそれぞれ係合してリンクアーム１２
を第１ガイドレール９に沿って車体幅方向外側に向けて
押し出す。すると、リンクアーム１２の他端１２ｂによ
り中間部ルーフ３の内面に設けられた第３ガイドレール
２２が後方に向けて押され、中間部ルーフ３は傾斜状態
のまま後方に向けてスライド変位する（第８図）。

このとき、第９図に示すように、第１ガイドレール９に
沿って車体幅方向外向きにリンクアーム１２が移動する
に従い、リンクアーム１２の他端１２ｂの位置も車体幅
方向について変位するが、第３ガイドレール２２がその
内端を斜め後方に向けて延設されているため、第３ガイ
ドレール２２の斜面に対して他端１２ｂの押圧力による
後方への分力が作用する。これにより、他端１２ｂの車
体幅方向変位Ｔは、後方に向けての押圧力として有効に
中間部ルーフ３に作用する。従って、第１ガイドレール
９の外端が後方に向けて湾曲していることによる他端１
２ｂの車体後方に向けての変位Ｓ１が拡大され、中間部
ルーフ３が後方に大きくスライド変位Ｓ２することとな
る。

閉じる際には、プッシュプルケーブル１５を引き込むこ
とにより、上記とは逆の行程を経て中間部ルーフ３が閉
じられる。

さて、上記したような所謂Ｔ−バールーフ構造の車輌の
場合、サイドウィンドウの上縁に接するルーフの側端部
が開放していることがら、可動ルーフの側端部を剛固に
保持することが困難である。

そこで本発明に於ては、車体側固定ルーフである後部ル
ーフ４の中央部と、可動ルーフである中間部ルーフ３の
側端部とを車体幅方向に延出したリンクアーム１２にて
連結するようにして、この問題を解決している。

特に上記のように湾曲した第１ガイドレール９を用いる
ことにより、左右方向及び前後方向の変位を円滑にリン
クアーム１２に与えることができ、また第１ガイドレー
ル９に対するリンクアーム１２の支持点を上下二段とし
、かつスライド方向について前後２カ所とすることによ
り、リンクアーム１２に後止がりの傾斜をっけたうえに
、リンクアーム１２の振れを抑えることができる。

更に、可動ルーフ側に設けた第３ガイドレール２２を傾
斜させることにより、リンクアーム１２の車体幅方向外
側への変位をも中間部ルーフ３を後方へ移動させる力と
して作用させることができることから、リンクアーム１
２の移動量を最少限に抑えなうえで中間部ルーフ３の移
動量を最大限に得ることができる。しかも静止時には、
前後左右各方向についての他端位置の剛固な保持拘束が
可址となる。

尚、上記実施例は、Ｔ−パールーフ構造の車体について
説明したが、一般の車体にこれを適用した場合にも、駆
動装置、或いはリンク機構などをルーフ側部に配設する
必要がないことから、ヘッドクリアランスを縮減せずに
済み、特に２座席車の場合には、乗員に影響のない後部
に駆動機構を集中配置することができる。

［発明の効果］ このように本発明によれば、リンク機構、或いはガイド
レールなどの構造物をルーフ開口部の側部に設けること
なく十分な剛性をもって可動ルーフをスライド移動させ
ることができることがら、可動ルーフ装置の開口幅を増
大し、ヘッドクリアランスを確保する上に大きな効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置が適用された車輌のルーフを部分的
に示す斜視図であり、第２図は上面図である。 第３図は第２図の■−■線に沿う断面図である。 第４図はリンクアームの上面図であり、第５図は側面図
である。 第６図〜第９図は動作説明図である。 １・・・ルーフ　　　　　２・・・前部ルーフ３・・・
中間部ルーフ　　４・・・後部ルーフ５・・・フロント
ピラー　６・・・リヤピラー７・・・開口部　　　　　
８・・・連結部材９・・・第１ガイドレール１０ａ・・
・上段溝１０ｂ・・・下段溝　　　１１・・・ケーブル
ガイド溝１２・・・リンクアーム　１２ａ・・・一端１
２ｂ・・・他端　　　　１３・・・スライドシュー１３
ａ・・・ピン　　　　１４・・・スロット１５・・・プ
ッシュプルケーブル １６・・・ピン　　　　　１７・・・突片１８・・・切
欠部　　　　１９・・・斜面２０・・・第２ガイドレー
ル ２１・・・ガイドシュー　２２・・・第３ガイドレール
２３・・・ローラフォロア２４・・・駆動装置時　許　
出　願　人　本田技研工業株式会社代　　　理　　　人
　　弁理士　大　島　陽　−第１図 第３図 Ｑ 第４図 第５図 第９図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）車体に固定された前部ルーフ及び後部ルーフと、
   これら前部ルーフ及び後部ルーフを互いに連結する連結
   部と、前記前部ルーフ及び後部ルーフに挾まれた中間部
   ルーフとからなる車体ルーフに於て、前記中間部ルーフ
   にスライド開閉運動を与えるための可動ルーフ装置であ
   つて、 車体幅方向成分を含む軌跡のガイド手段を介して前記後
   部ルーフに係着した一端と、車体幅方向成分及び車体前
   後方向成分を含む軌跡のガイド手段を介して前記中間部
   ルーフに係着した他端とを有する一対のリンクアームと
   、 前記中間部ルーフを前記連結部に沿って移動させるため
   のガイド手段とを備えることを特徴とする車輌用可動ル
   ーフ装置。
2. （２）前記一対のリンクアームの前記一端が、その変位
   方向に沿って列設された複数の部分をもつてガイドされ
   ることを特徴とする第１請求項に記載の車輌用可動ルー
   フ装置。
3. （３）前記一対のリンクアームの前記他端が、内端側を
   後方に向けて傾斜したガイド溝に係合することを特徴と
   する第１請求項若しくは第２請求項に記載の車輌用可動
   ルーフ装置。