JP2570839Y2 - サンルーフのサンシェード連動装置 - Google Patents

サンルーフのサンシェード連動装置

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JP2570839Y2
JP2570839Y2 JP5985292U JP5985292U JP2570839Y2 JP 2570839 Y2 JP2570839 Y2 JP 2570839Y2 JP 5985292 U JP5985292 U JP 5985292U JP 5985292 U JP5985292 U JP 5985292U JP 2570839 Y2 JP2570839 Y2 JP 2570839Y2
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幸治 住田
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ダイキョー・ベバスト株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、乗用自動車等の乗り物
のルーフに設けられるサンルーフ装置に組み込まれるサ
ンルーフのサンシェード連動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、チルトスライドタイプのサンルー
フ装置では、ルーフパネルのチルトアップ動作は主に車
内の換気を目的とするため、手動開閉可能なサンシェー
ドを、ルーフパネルのチルトアップ動作に連動して僅か
に自動開放するようになっている。
【0003】この種のサンシェード連動装置としては、
実公平3−26007号公報等に開示されたものがあ
る。この従来技術においては、乗り物のルーフの外開口
部の左右両側にガイドレールを配置し、このガイドレー
ルに駆動用ケーブルを介して前後押し引きされるスライ
ダを設け、外開口部にスライダの前方移動で閉鎖状態か
らチルトアップするルーフパネルを設け、外開口部の下
方の内開口部を開閉するサンシェードをガイドレールに
前後摺動自在に支持し、前記スライダのチルトアップ動
作用前方移動で、スライダに連結した連動ケーブルを介
してサンシェードを閉鎖状態から開放動作させるように
している。
【0004】そして、この連動ケーブルは駆動用ケーブ
ルと一体成形したものであり、即ち、一端がスライダに
連結された駆動用ケーブルを、その必要長さより他端側
に長く形成し、その延長部分を連動ケーブルとし、その
他端をサンシェードに係合しており、この駆動用ケーブ
ルを駆動してスライダをチルトアップ動作用前方移動さ
せると、このケーブル他端は後方移動し、これでサンシ
ェードを突き動かして開放動作させている。
【0005】また、連動ケーブルはサンシェードと係脱
自在に係合しており、ルーフパネルが閉鎖状態から上方
へチルト動作するときに連動するべく係合し、ルーフパ
ネルが閉鎖状態から下方へチルト動作しかつ後方移動す
るときに連動しないように、係合を解除するようになっ
ている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前記従来技術において
は、閉鎖状態のサンシェードをガイドレールの切欠に係
脱自在に係合させており、連動ケーブルとサンシェード
とガイドレールとの3者の係合関係を採らなければ、ル
ーフパネルが開放位置から前動して連動ケーブルがサン
シェードに係合するときに、その係合抵抗によりサンシ
ェードが開放方向に動いて係合できないことになる。従
って、ガイドレールの加工及びガイドレールとサンシェ
ードとの関係調整を必要とするため、従来技術の係脱構
造は複雑でかつ加工・組立が困難になっている。
【0007】本考案は、連動ケーブルとサンシェードと
を弾力的に係脱自在に係合させ、かつその係合の離脱抵
抗を大きくし、係合抵抗を小さくすることにより、前記
従来技術の問題点を解決できるようにしたサンシェード
連動装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案における課題解決
のための具体的手段は、乗り物のルーフ2の外開口部3
の左右両側にガイドレール4を配置し、このガイドレー
ル4に前後摺動自在にスライダ6を設け、このスライダ
6に前後押し引きするための駆動用ケーブル5の一端を
連結し、外開口部3にスライダ6の移動で閉鎖状態から
チルトアップするルーフパネル7を設け、外開口部3の
下方の内開口部8を開閉するサンシェード9をガイドレ
ール4に前後摺動自在に支持し、前記スライダ6チル
トアップ動作用移動サンシェード9を閉鎖状態から開
放動作させるべく、スライダ6とサンシェード9とを
動ケーブル10で連動連結したサンルーフのサンシェー
ド連動装置において、前記連動ケーブル10はサンシェ
ード9側端部に係合部11を有し、前記サンシェード9
は、前記係合部11前後相対移動することにより、
ンシェード9の摺動抵抗力より小さい力で弾力的に係合
しかつサンシェード9の摺動抵抗力より大きい力で弾力
的に離脱する被係合部12を有していることである。
【0009】
【作用】駆動機構20により駆動用ケーブル5を駆動す
ると、スライダ6が前方移動してルーフパネル7をチル
トアップ動作させる。このとき、スライダ6から駆動用
ケーブル5の延長上に延設された連動ケーブル10は引
っ張られ、その先端の係合部11はサンシェード9の摺
動体47に形成した被係合部12と係合しており、サン
シェード9を閉鎖状態から開放動作させるように引っ張
って同伴移動させる。
【0010】ルーフパネル7をチルトアップ状態から閉
鎖状態にチルトダウンさせるとき、連動ケーブル10は
押動して、被係合部12を介してサンシェード9を閉鎖
状態になるまで押動同伴移動させる。前記係合部11は
摺動体47に対して被係合部12と係合した状態から離
脱するのは比較的抵抗が大きいため、安易な離脱はな
く、被係合部12への係合は比較的抵抗が小さいため、
容易に係合する。
【0011】外開口部3を開放するべくルーフパネル7
を後方へスライドさせると、連動ケーブル10の係合部
11は閉鎖位置で停止しているサンシェード9を更に押
すように移動し、サンシェード9の被係合部12から弾
力的に離脱する。逆に、ルーフパネル7を開放状態から
閉鎖するべく前方へスライドさせると、連動ケーブル1
0の係合部11は閉鎖位置で停止しているサンシェード
9を開放する方向に当たるが、摺動体47との抵抗が小
さいため、サンシェード9を押動することなく、被係合
部12に円滑に係合する。
【0012】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜7において、15は乗用車のルーフ2に取
り付けられたサンルーフ装置で、ルーフパネル7をチル
ト動作及びスライド動作させることにより、ルーフ2に
形成した外開口部3を開閉するように構成されている。
ルーフパネル7は透明ガラス又は合成樹脂で形成されて
いる。
【0013】ルーフ2の下面側にはフレーム16が取り
付けられている。このフレーム16は複数の部材が結合
された枠構造体であり、前フレーム17の左右両端にガ
イドレール4の前端を連結し、この左右ガイドレール4
後部を補強材18で連結し、左右ガイドレール5の中途
部を中途補強材19で連結して構成されている。前記前
フレーム17、左右ガイドレール4及び中途補強材19
で囲まれた部分が内開口部8となっており、サンシェー
ド9により開閉自在になっている。
【0014】前記前フレーム17には、モータ又はハン
ドルなどでギヤを回動し、ギヤと噛合したケーブルを押
し引き駆動する駆動機構20が取り付けられ、左右両端
に前ドレン部21が形成されている。ガイドレール4に
はスライダ6の案内溝部22と、サンシェード9の案内
溝部23と、駆動用ケーブル5が挿通された駆動用ケー
ブル溝24と、サンシェード9用の連動ケーブル10が
挿通されたケーブル溝25とが形成されている。前記案
内溝部22には前スライダ6Fと後スライダ6Rとが前
後摺動自在に支持されている。
【0015】左右各ガイドレール4の後端には後ドレン
26を有する後端部材27が取り付けられている。前記
ルーフパネル16の下面にはブラケット28が固定さ
れ、このブラケット28には前後支持部29、30が形
成されている。前支持部29は2本のピン31、32を
介して前スライダ6Fに連結されており、前スライダ6
Fにはピン31が嵌合する略前後方向の長孔33と、ピ
ン32に嵌合する後上向き傾斜状の長孔34とが形成さ
れている。
【0016】ブラケット28の後支持部30には、リフ
タ35の先端がピン36を介して枢支連結されている。
また、このピン36にはカムフォロァ37が枢支され、
後スライダ6Rの上面に形成したカム面38上を転動可
能になっている。リフタ35の基部に設けた支持軸39
は後スライダ6Rの略直線状の溝40内に挿入され、前
後方向摺動自在に且つ回動自在に支持されており、リフ
タ35の中途部に設けたカム係合体41は後スライダ6
Rのカム溝42に摺動自在に挿入されている。前記カム
面38とカム溝42とは略対応している。
【0017】従って、後スライダ6Rを図5の状態から
前方移動すると、ルーフパネル7は実線で示す全閉状態
からピン31を中心に尻上がり状にチルトアップ動作を
し、逆に、後スライダ6Rを後方移動すると、全閉状態
からチルトダウン動作をし、図5点線で示すチルトダウ
ン状態から更に後スライダ6Rを後方移動させると、チ
ルトダウン状態のままで1点鎖線で示す外開口部3全開
位置まで移動するように構成されている。
【0018】前記後スライダ6Rの前部にはこれを押し
引きするたの駆動用ケーブル5の一端が連結されてお
り、ガイドレール4と駆動機構20との間のチューブ4
5内に挿通され、その中途はギヤに噛合しており、その
他端は自由端となっている。後スライダ6Rの後部には
連動ケーブル10の一端が連結されており、この連動ケ
ーブル10は駆動用ケーブル5の先端側でその延長上に
位置している。連動ケーブル10は駆動用ケーブル5と
同じケーブル溝24内に挿通されていて後スライダ6R
から後方に伸び、後端部材27に形成されたU字溝44
でU字状に曲げられてから、ケーブル溝24内に入って
前方に伸び、他端(前端)がサンシェード9に連結され
ている。前記後端部材27にはU字溝44に覆い被さる
蓋が設けられる。
【0019】前記駆動用ケーブル5と連動ケーブル10
とは、後スライダ6Rに対して前後に分かれて着脱自在
に取り付けられ、又は固着され、同心上に位置してい
る。この駆動用ケーブル5はギヤードケーブルであり、
連動ケーブル10はギヤードケーブルを使用することも
できるが、もっと安価なケーブル、例えばプッシュプル
ワイヤのインナワイヤ等が好ましく、小さな曲率に曲が
りかつ押し引き力を伝達できるものが使用される。
【0020】サンシェード9は左右各縁にブラケットを
介して複数個の板バネ46が設けられ、各板バネ46に
摺動体47が係脱可能に設けられており、この摺動体4
7はガイドレール4の案内溝部23内に前後摺動自在に
支持されており、板バネ46の弾性により左右方向に弾
性的に移動可能である。最後部の摺動体47には、略三
角形状の凸部48が形成されており、この凸部48の頂
部はケーブル溝25内に突出していて、その頂部には凹
状の被係合部12が形成されている。この被係合部12
に連動ケーブル10の他端の係合部11が係脱自在に係
合している。
【0021】連動ケーブル10の他端には弾丸状の係合
部材51が固定されており、この係合部材51から平面
視台形状の係合部11が上方突出しており、係合部11
の前後面は傾斜面となっている。前記摺動体47の凸部
48の頂部は前後面が緩やかな傾斜面(前後方向に対し
て小さい傾斜角度)、被係合部12の前後面は前後面が
頂部の前後面よりも急な傾斜面(前後方向に対して大き
い傾斜角度)にそれぞれ設定されており、係合部11は
被係合部12から離脱するのに大きい力を必要とし、被
係合部12へ係合するには小さい力で摺動体47が移動
できるようになっている。
【0022】即ち、連動ケーブル10の係合部11と摺
動体47とは、被係合部12から離脱するときの抵抗
が、サンシェード9を押し引きするときの摺動抵抗より
大であり、被係合部12へ係合するときの抵抗が、サン
シェード9を押し引きするときの摺動抵抗より小になる
ように設定されている。換言すると、摺動体47の被係
合部12は、係合部11が前後相対移動することによ
り、サンシェード9の摺動抵抗力より小さい力で弾力的
に係合しかつサンシェード9の摺動抵抗力より大きい力
で弾力的に離脱する。図8〜10は本考案の第1変形例
を示しており、駆動用ケーブル5及び連動ケーブル10
は共に連結端側が1個の短い連結具52に固着してお
り、この連結具52を後スライダ6Rに着脱自在に連結
している。この場合、駆動用ケーブル5と連動ケーブル
10とを一体成形、即ち、1本の長いケーブルの中途を
連結具55に連結して、連結具55より後側を連動ケー
ブル10として機能させても良い。
【0023】サンシェード9の最後部の摺動体47に
は、略半円形状の凸部48が形成されて、これが被係合
部12となっている。連動ケーブル10の係合部材51
は瓢箪形状になっていて、その凹み部分が係合部11に
なっており、曲面を介して係合部11と被係合部12と
が係脱可能になっている。図11〜13は本考案の第2
変形例を示しており、駆動用ケーブル5及び連動ケーブ
ル10は共に連結端側が1個の長い連結具52に固着し
ており、この連結具52を後スライダ6Rに着脱自在に
連結している。連結具52には支持軸39を逃がすよう
に、直線溝40に対応して溝53が形成されている。
【0024】サンシェード9の最後部の摺動体47に
は、2山形状の凸部48が形成され、谷部分が被係合部
12となっており、連動ケーブル10の他端には弾丸状
の係合部材51が固定されており、この係合部材51か
ら平面視台形状の係合部11が側方突出しており、被係
合部12に係脱自在に係合している。サンシェード9の
摺動抵抗に対する係合部11と被係合部12を有する摺
動体47との関係は、前記実施例と略同様である。
【0025】図14は本考案の第3変形例を示してお
り、駆動用ケーブル5及び連動ケーブル10はそれぞれ
連結端側に連結具52F、52Rを固着しており、各連
結具52F、52Rを後スライダ6Rに着脱自在に連結
している。サンシェード9の最後部の摺動体47には、
2山形状の凸部48が形成され、谷部分が被係合部12
となっており、連動ケーブル10の他端には弾丸状の係
合部材51が固定されており、この係合部材51から円
柱形状の係合部11が上方突出しており、被係合部12
に係脱自在に係合している。
【0026】図15は本考案の第4変形例を示してお
り、サンシェード9の各側縁の摺動体47は一体成形さ
れて1本となっており、その最後部に被係合部12を形
成した凸部48が側方突出状に一体成形されている。こ
の場合の係合部11及び被係合部12は前記各変形例の
ものが使用できる。尚、本考案は前記実施例に限定され
るものではなく、種々変形することができる。例えば、
被係合部12を形成する摺動体47をサンシェード9の
前側に配置したり、駆動機構20を外開口部3より後側
に配置したりしても良い。また、連動ケーブル10は駆
動用ケーブル5の自由端側に一体的に延長された従来技
術のもを使用しても良い。
【0027】
【考案の効果】以上詳述した本考案によれば、スライダ
6のチルトアップ動作用移動に同伴移動してサンシェー
ド9を閉鎖状態から開放動作させる連動ケーブル10
は、サンシェード9側端部に係合部11を有し、前記
ンシェード9は、前記係合部11前後相対移動するこ
とにより、サンシェード9の摺動抵抗力より小さい力で
弾力的に係合しかつサンシェード9の摺動抵抗力より大
きい力で弾力的に離脱する被係合部12を有しているの
で、連動ケーブル10とサンシェードとの係合関係だ
けで係脱構造を簡単に構成することができ、従来技術の
ようなガイドレールの加工及びガイドレールとサンシェ
ードとの関係調整を必要としなく、加工・組立が簡単か
つ容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の要部を示す分解斜視図であ
る。
【図2】全体を示す分解斜視図である。
【図3】要部を示す平面図である。
【図4】全体を示す平面図である。
【図5】全体概略側面図である。
【図6】係合部と被係合部の係合構造を示す断面平面図
である。
【図7】図6のX−X線断面図である。
【図8】本考案の第1変形例を示す分解斜視図である。
【図9】同係合部と被係合部の係合構造を示す断面平面
図である。
【図10】図9のY−Y線断面図である。
【図11】本考案の第2変形例を示す分解斜視図であ
る。
【図12】同係合部と被係合部の係合構造を示す断面平
面図である。
【図13】図12のZ−Z線断面図である。
【図14】本考案の第3変形例を示す分解斜視図であ
る。
【図15】本考案の第4変形例を示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 ルーフ 3 外開口部 4 ガイドレール 5 駆動用ケーブル 6 スライダ 6R 後スライダ 7 ルーフパネル 8 内開口部 9 サンシェード 10 連動ケーブル 11 係合部 12 被係合部 15 サンルーフ装置 46 板バネ 47 摺動体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗り物のルーフ(2)の外開口部(3)
    の左右両側にガイドレール(4)を配置し、このガイド
    レール(4)に前後摺動自在にスライダ(6)を設け、
    このスライダ(6)に前後押し引きするための駆動用ケ
    ーブル(5)の一端を連結し、外開口部(3)にスライ
    ダ(6)の移動で閉鎖状態からチルトアップするルーフ
    パネル(7)を設け、外開口部(3)の下方の内開口部
    (8)を開閉するサンシェード(9)をガイドレール
    (4)に前後摺動自在に支持し、前記スライダ(6)
    チルトアップ動作用移動サンシェード(9)を閉鎖状
    態から開放動作させるべく、スライダ(6)とサンシェ
    ード(9)とを連動ケーブル(10)で連動連結したサ
    ンルーフのサンシェード連動装置において、 前記連動ケーブル(10)はサンシェード(9)側端部
    係合部(11)を有し、前記サンシェード(9)は、
    前記係合部(11)前後相対移動することにより、
    ンシェード(9)の摺動抵抗力より小さい力で弾力的に
    係合しかつサンシェード(9)の摺動抵抗力より大きい
    力で弾力的に離脱する被係合部(12)を有しているこ
    とを特徴とするサンルーフのサンシェード連動装置。
JP5985292U 1992-08-25 1992-08-25 サンルーフのサンシェード連動装置 Expired - Lifetime JP2570839Y2 (ja)

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