JP7303261B2 - 繊維強化樹脂材料及びそれを用いた繊維強化樹脂成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化樹脂材料、それを用いた繊維強化樹脂成形体及び繊維強化樹脂材料の製造方法に関する。
強化繊維と樹脂を用いた繊維強化樹脂成形体としては、ガラス繊維などの強化繊維と熱硬化性エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂とを用いたシート状の熱硬化型プリプレグ(熱硬化型プリプレグシート)が知られている。
しかしながら、熱硬化型プリプレグシートは、再成形することができず、また、未硬化前(熱硬化前)のシートの保管には低温の保冷倉庫などが必要であるという問題があった。また、熱硬化性樹脂の未硬化物を硬化するにあたっては、長時間を要し、生産性に問題があった。
また、これらの欠点を克服するために、強化繊維と熱可塑性樹脂を用いた繊維強化成形体が知られている。
熱可塑性樹脂を用いた繊維強化成形体は、その製造において、熱可塑性樹脂と強化繊維をスクリュー型の攪拌機等で撹拌することで熱可塑性樹脂中に強化繊維の軸方向がランダムに配向されたものである。このようにして得られる成形体には、強度や弾性率等の機械的物性が方向によって異なる異方性が発生しにくい。
しかしながら、熱可塑性樹脂と強化繊維の撹拌中に炭素繊維等の強化繊維が折れて切断してしまい、得られる成形体の強度が低下するおそれがあった。
そこで、一方向に配向された炭素繊維の束からなるシート状物を2枚の熱可塑性フィルムの間に挟んで230~260℃に加熱して溶融し、熱可塑性フィルムを炭素繊維の束からなるシートに含浸させることで繊維強化成形体を得る方法が知られている(特許文献1)。
この方法によれば、強化繊維の体積含有率が低いにもかかわらず、機械的物性とその均一性とに優れた繊維強化樹脂成形体が提供されると報告されている。
国際公開第2007/020910号
しかしながら、熱可塑性樹脂を加熱溶融させる方法で得られた繊維強化樹脂成形体では、熱可塑性樹脂が十分に強化繊維に含浸することができず、繊維強化樹脂成形体としては十分な強度を発揮できず、また、熱可塑性樹脂の強化繊維に対する含浸ばらつきが発生する。
この対策として、炭素繊維の束を開繊し、厚みを薄くすることにより、熱可塑性樹脂を炭素繊維に十分含浸するような方法も考えられるが、十分ではない。また、熱可塑性フィルムを十分に加熱溶融させ、炭素繊維の束との接触時間を長くする方法も考えられるが、生産性が低下したり生産コストが上昇したり、また、熱可塑性樹脂の熱変質が発生しやすいという問題があった。
したがって、本発明では、繊維強化樹脂成形体として安定した強度を発揮し、生産性に優れた繊維強化樹脂材料及びそれを用いて得られる繊維強化樹脂成形体を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明をするに至った。
本発明は、例えば、以下の構成である。
本発明に係る繊維強化樹脂材料は、繊維強化樹脂成形体に用いられる繊維強化樹脂材料であって、熱可塑性樹脂と一方向に配列された強化繊維の束とを含み、前記熱可塑性樹脂が反応型樹脂であり、前記繊維強化樹脂材料の幅が300mm以下であり、前記繊維強化樹脂材料の厚みが0.3mm以上であり、前記強化繊維の束の内部にまで前記熱可塑性樹脂が浸透している。
本発明に係る繊維強化樹脂成形体は、上記の繊維強化樹脂材料を用いて得られたものである。
本発明に係る繊維強化樹脂材料は、強化繊維に熱可塑性樹脂が十分含浸しているため、安定した強度を発揮できる繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
また、本発明に係る繊維強化成形体は、繊維強化樹脂材料を用いて成形されているので安定した強度を有する。
以下に本発明の好ましい実施の形態について説明するが、本発明はこれらの態様のみに限定されるものではなく、本発明の精神と実施の範囲において多くの変形が可能である。
<繊維強化樹脂材料>
本実施の形態に係る繊維強化樹脂材料は、熱可塑性樹脂と一方向に配列された強化繊維の束とを含む繊維強化樹脂材料であって、前記熱可塑性樹脂が反応型樹脂である。
本実施の形態に係る繊維強化樹脂材料は、熱可塑性樹脂と炭素繊維の束を含むため、熱可塑性があり、一度硬化させたのちであっても加熱及び加圧処理により容易に成形でき、所望の繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
本実施の形態の繊維強化樹脂材料の形状は、シート状、テープ状、柱状、紐状、粒状等であり、特に限定されるものではない。また、強化繊維の繊維軸方向に対し垂直方向に切断した断面も、円状、楕円状、多角形状等であり、特に限定されるものではない。なお、ここでいう垂直方向とは、強化繊維の繊維軸方向におおよそ垂直な方向であればよい。
また、繊維強化樹脂材料の大きさも特に限定されるものではないが、繊維強化樹脂材料の破壊靱性、曲げ強度、耐衝撃性、圧縮強度などの強度の観点より、繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さは5mm~500mmであることが好ましい。繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さが10mm以上であるとより好ましく、20mm以上であるとさらにより好ましい。また、さらに好ましくは30mm以上であるとよく、また、さらに好ましくは40mm以上、また、さらに好ましくは50mm超であるとよい。
また、繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さの上限も特に限定されるものではないが、500mm以下であると、繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体の強度に関する異方性を抑制し、圧縮強度や耐衝撃性も含めて安定した強度を有する繊維強化樹脂成形体が得られる。繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さは、好ましくは300mm以下がよく、100mm以下がさらによりよい。
なお、繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さとは、繊維強化樹脂材料の構成要素である強化繊維の繊維軸方向の長さをいう。
また、繊維軸方向以外の長さについても特に限定されないが、繊維軸方向の長さよりも短いものであると、繊維強化樹脂材料の生産性と得られる繊維強化樹脂成形体の強度の観点より好ましい。
また、繊維強化樹脂材料の幅は、300mm以下がよく、好ましくは100mm以下、さらに好ましくは50mm以下、さらにより好ましくは30mm以下であり、さらにより好ましくは10mm以下、さらにより好ましくは5mm以下である。なお、繊維強化樹脂材料の幅の下限値には特に制限はないが、繊維強化樹脂材料の幅は1mm以上であるとよい。
繊維強化樹脂材料の幅が上記の上限値以下であれば、加熱及び加圧して得られる繊維強化樹脂成形体中にて強化繊維の束の繊維軸方向がランダムになりやすいので、得られる繊維強化樹脂成形体の強度及びその安定性の観点から、繊維強化樹脂材料の幅の上限値は上記の値にするとよい。
また、繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さと幅との関係は、幅に対して、繊維軸方向の長さが大きい方がよい。好ましくは、繊維強化樹脂材料の幅を1とすると、繊維軸方向の長さは1.5以上、好ましくは2.0以上、さらに好ましくは3.0以上、さらにより好ましくは4.0以上、さらにより好ましくは5.0以上であるとよい。
繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さと幅との関係において、上記の下限値以上であると、繊維強化樹脂材料が繊維強化樹脂成形対中で面方向だけではなく厚み方向にも複雑に重なり合って3次元にランダムな状態となり、強度が向上、特に厚みの厚い成形体では圧縮強度が向上し、また、厚みの薄い成形体では後述するように万が一割れた場合の切断面の安全性が向上する。このように圧縮強度が向上する理由は、繊維強化樹脂材料が3次元にランダムに重なり合っているために圧縮による移動が抑制されるからであると考えられる。
また、繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さと幅との関係における上限については、繊維強化樹脂材料の幅を1とすると、繊維軸方向の長さは50.0以下がよく、より好ましくは30.0以下、さらに好ましくは20.0以下である。
繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さと幅との関係において、上記の上限値を超えると、繊維強化樹脂成形体の生産性や強度の安定性が低下するおそれがある。
また、本実施の形態の繊維強化樹脂材料の厚みは、特に限定されるものではないが、0.10mm以上、好ましくは0.15mm以上、さらに好ましくは0.20mm以上、さらにより好ましくは0.3mm以上であるとよく、さらには0.5mm以上、さらにより好ましくは1.0mm以上であるとよい。繊維強化樹脂材料の厚みの上限はおおよそ10mm程度である。
繊維強化樹脂材料の厚みは、上記の下限値以上であれば、得られる繊維強化樹脂材料のハンドリング性が向上する。炭素繊維やバサルト繊維を強化繊維として用いた場合には、強度に異方性があるため、繊維強化樹脂材料の厚みが上記の下限値未満であると、繊維強化樹脂成形体を製造する前に、繊維樹強化脂材料が割れるおそれがある。また、繊維強化樹脂材料の生産性の観点や、繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体を加熱及び加圧して製造する際に繊維強化樹脂材料同士の隙間に合わせて繊維強化樹脂材料が厚みや幅方向等に変形して当該隙間が埋められて強度向上及び強度の安定性の観点からも繊維強化樹脂材料の厚みは上記の下限値以上であるとよい。
また、繊維強化樹脂材料の厚みが上記の上限値以下であれば、炭素繊維の束の内部にまで熱可塑性樹脂を十分に含浸させることができる。また、繊維強化樹脂材料の生産性の観点及び繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体の強度の観点からも繊維強化樹脂材料の厚みは上記の上限値以下であるとよい。さらに、繊維強化樹脂材料の厚みが上記の上限値以下であれば、繊維強化成形体を加熱及び加圧して製造する際に、繊維強化樹脂成形体中に空気が含まれることなどを抑制し、強度や生産が安定する。
熱により溶融して用いられる熱可塑性樹脂は、強化繊維の束への含浸が困難であるため、強化繊維の束を0.13mm以下の薄いシート状にする必要があるが、本実施の形態の繊維強化樹脂材料であれば、反応型の熱可塑性樹脂を用いているため熱可塑性樹脂が強化繊維の束に容易に含浸するので強化繊維の束を薄くする必要がなく、厚みの厚い繊維強化樹脂材料が得られる。
また、本実施の形態の繊維強化樹脂材料における繊維体積含有率(Vf値)は20%~80%であることが好ましい。繊維強化樹脂材料のVf値は、当該繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化成形体の強度の観点から、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上がよい。また、繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体の外観品位の観点、成形性の観点及び強度の観点から、繊維強化樹脂材料のVf値は、より好ましくは70%以下、さらに好ましくは60%以下がよい。
なお、繊維強化樹脂材料の形状にもよるが、繊維強化樹脂成形体を得るために、繊維強化樹脂材料を加熱及び加圧した際に、繊維強化樹脂材料と繊維強化樹脂材料との間に空間が発生する場合には、繊維強化樹脂材料のVf値は、50%以下、より好ましくは45%以下がよい。繊維強化樹脂材料を構成する繊維強化樹脂材料と繊維強化樹脂材料との間に空間ができると得られる繊維強化樹脂成形体の強度が低下したり、安定した強度が得られなかったりするおそれがある。
<<熱可塑性樹脂>>
本実施の形態の熱可塑性樹脂は、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリブチレンテレフタレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステル等の熱可塑性樹脂であって、架橋剤や触媒、重合開始剤、重合促進剤などの硬化剤を添加したり加熱したりすることにより、反応が開始又は反応が促進等され、硬化する反応型樹脂であり、硬化した後も熱可塑性を有するものである。熱可塑性樹脂としては、分子構造が直鎖状のものが好ましい。また、これらの熱可塑性樹脂は複数種のものを配合して用いてもよい。
なお、熱可塑性樹脂は、反応後に化学構造が変わる場合もあり、例えば、エポキシ樹脂は、反応後にフェノキシ樹脂になる。また、本発明の目的を逸脱しない範囲で、熱可塑性樹脂に熱硬化性樹脂を配合してもよい。
このような熱可塑性樹脂を用いて得られた繊維強化樹脂成形体は、成形後も加熱することにより容易に変形させることができ、また、リサイクルも容易である。
破壊靱性、曲げ強度、耐衝撃性、圧縮強度などの強度、耐酸、耐アルカリなどに対する耐薬品性も含めた耐久性の観点より、反応型の熱可塑性樹脂として特に好ましくは反応型の熱可塑性エポキシ樹脂がよい。また、強化繊維として炭素繊維を用いる場合には、炭素繊維との親和性の観点からも反応型の熱可塑性エポキシ樹脂が好ましく、繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体の強度及びその耐久性がより向上する。なお、本実施の形態における反応型熱可塑性エポキシ樹脂は、反応後にフェノキシ樹脂になるものも含む。
このような反応型の熱可塑性樹脂は、硬化剤で硬化させる前は、常温で液状又は溶剤により溶解又は分散したものとすることができるため、樹脂を強化繊維の束の内部にまで含浸させることができる。また、強化繊維の束の内部にまで樹脂が存在しているため、強化繊維と熱可塑性樹脂が十分絡み合う(接触し合う)。このため、本実施の形態の繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体は、優れた強度を有し、また、ばらつきを抑制した安定した強度を有する。
また、反応型の熱可塑性樹脂は、加熱溶融させて使用する未反応型の熱可塑性樹脂に比べ、反応前の熱可塑性樹脂の分子量が小さく流動性を高め、反応後に例えば数平均分子量で1万以上ないし3万以上に高分子化すること、また、架橋の状態も調整することが可能であり、強度の向上や可撓性、熱変形性の調整も可能である。
また、熱可塑性樹脂のガラス転移点は90~200℃であることが好ましい。得られる繊維強化樹脂成形体の熱安定性の観点からは、熱可塑性樹脂のガラス転移点は、95℃以上がより好ましい。また、得られる繊維強化樹脂成形体の成形性の観点からは、熱可塑性樹脂のガラス転移点は、170℃以下がより好ましく、150℃以下がさらに好ましい。なお、ガラス転移点は、示差走査熱量測定法(DSC)にて測定したものである。
<<強化繊維の束>>
本実施の形態の強化繊維は、無機繊維、有機繊維、金属繊維又はこれらを複合して用いたものが挙げられる。具体的には、強化繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、タングステンカーバイト繊維、ボロン繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール)繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維、ポリビニルアルコール(PVA繊維)、ステンレス、鉄などが挙げられる。
軽量で強度が大きいとの観点から、強化繊維は、好ましくは、炭素繊維、バサルト繊維がよく、特に好ましくは炭素繊維がよい。
炭素繊維は、PAN系及びピッチ系のいずれの炭素繊維でも使用できる。このうち、強度と弾性率とのバランスの観点から、PAN系の炭素繊維が好ましい。
また、本実施の形態では、強化繊維を一方向に配列させて束ねたものが用いられる。ここで、強化繊維を一方向に配列させたものとは、強化繊維の繊維軸方向を合わせたものである。また、強化繊維を束ねたものとは、2本以上の強化繊維の単繊維を収束させたものであればよく、集束剤で収束させたものであっても、また、集束剤を用いずに束ねたものであってもよい。生産性の観点からは集束剤で収束させたものがよい。なお、集束剤を用いる場合には、熱可塑性樹脂と親和性の高いものを用いるとよい。この場合、強化繊維の束の中に熱可塑性樹脂が含浸しやすくなり、優れた強度を有し、かつ、強度が安定した繊維強化樹脂成形体が得やすくなる。
一方向に配列された強化繊維の束は、好ましくは強化繊維の単繊維を1000本以上束ねたものが好ましく、より好ましくは1万本以上、さらに好ましくは10万本以上がよい。強化繊維の束の本数の上限は、特に限定されないが、強化繊維の束が開繊されていないものの場合は、100万本程度である。なお、一方向に配列させた強化繊維の束を開繊して用いる場合には、さらに本数が多くてもよい。
したがって、本実施の形態では、炭素繊維メーカーから供給される炭素繊維の単繊維を6000本(6K)束ねた製品、あるいは、12000本(12K)、24000本(24K)等の製品を、開繊等せずにそのまま用いたり、あるいは、さらにこれらのものを複数本束ねたものを開繊せずにそのまま用いたりすることができるので、生産性に優れている。もちろん、炭素繊維メーカーから供給される炭素繊維の単繊維を複数本束ねた製品を、開繊して用いてもよい。
また、炭素繊維は、無撚糸、有撚糸、解燃糸であってもよい。
本実施の形態において、炭素繊維の束の繊維軸方向に対して垂直方向に切断した断面形状は、円形、楕円、多角形等、特に限定されるものではない。なお、ここでいう垂直方向とは、強化繊維(炭素繊維)の繊維軸方向におおよそ垂直な方向であればよい。
本実施の形態では、反応型の熱可塑性樹脂を用いており、強化繊維の束の内部にまで樹脂が容易に含浸するので、多くの単繊維本数で成形される強化繊維の束を必ずしも開繊等をする必要がないので、繊維メーカーから供給されるドラム等に巻かれた強化繊維をそのまま用いることができ、工程数も少なく生産性に優れている。また、多くの単繊維からなる強化繊維の束に熱可塑性樹脂を一度に付与できるため生産性に優れる。
<繊維強化樹脂材料の製造方法>
次に、本実施の形態の繊維強化樹脂材料の好ましい一製造方法について説明を行う。なお、本実施の形態の繊維強化樹脂材料の製造方法は、以下の方法に限定されるものではない。なお、先に説明を行ったものと重複する事項については一部説明を省略又は簡略化する。
本実施の形態の繊維強化樹脂材料は、炭素繊維メーカー等の繊維メーカーから供給されるドラム等に巻かれた上記の一方向に配列された強化繊維の束を引き出し、その後、熱可塑性樹脂溶液を付与する。なお、炭素繊維メーカー等から供給される一つのドラムから引き出したものを強化繊維の束として用いてもよいし、複数のドラムをクリールに取り付け、複数本の強化繊維の束をさらに束ねて一つの強化繊維の束として用いてもよい。
熱可塑性樹脂溶液は、前記の通り、種々の反応型の熱可塑性樹脂と当該熱可塑性樹脂を溶解、分散するための溶剤や硬化剤を少なくとも含むものである。熱可塑性エポキシ樹脂は前記の通りである。なお、熱可塑性樹脂溶液には、溶剤に溶質が完全に溶解した溶液だけではなく、エマルジョンやディスパージョンも含むものである。
溶剤としては、水、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、メチルセルソルブ、セルソルブ、アノンなどが挙げられる。
硬化剤としては、架橋剤や触媒、重合開始剤、重合促進剤などの硬化剤が挙げられ、エポキシ樹脂では、脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド、ケティミン、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミン、イミダゾール、3級アミンなどのアミン系化合物、リン酸化合物、酸無水物系化合物、メルカプタン系化合物、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ジシアンジアミド、ルイス酸錯化合物などが挙げられる。
また、熱可塑性樹脂溶液には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、乳化剤、分散剤などの添加剤を、本発明の目的を逸脱しない範囲で添加してもよい。
本実施の形態の熱可塑性樹脂溶液の粘度は、5~1000mPa・sであるとよい。5mPa・s以上であれば、強化繊維の束へ熱可塑性樹脂を十分な量付与することができる。また、熱可塑性樹脂溶液の粘度は、好ましくは、10mPa・s以上、より好ましくは50mPa・s以上がよい。また、熱可塑性樹脂溶液の粘度が1000mP・s以下であれば強化繊維の束に内部にまで熱可塑性樹脂を浸透させることができる。熱可塑性樹脂溶液の粘度は、より好ましくは800mPa・s以下、さらには500mPa・s以下であるとよい。
強化繊維の束への熱可塑性樹脂の付与方法は、熱可塑性樹脂溶液に強化繊維の束を浸漬させるディップ法、浸漬した後にマングルなどで絞るディップニップ法、熱可塑性樹脂溶液をキスロールやグラビアロール等に付着させて当該キスロール等から強化繊維の束に熱可塑性樹脂を転写する転写法、又は、霧状の熱可塑性樹脂溶液を強化繊維の束に付与するスプレー法などが挙げられる。また、ディップ法、転写法、スプレー法などでは、熱可塑性樹脂溶液が付着した強化繊維の束を、オリフィスやダイス、ロール等と接触させることにより、強化繊維の内部にまで熱可塑性樹脂を押し込んだり、余分な熱可塑性樹脂を除去して強化繊維の束への熱可塑性樹脂の付与量を調整したりできる。
強化繊維の束への熱可塑性樹脂の量が前記の好ましいVf値となるように、強化繊維への熱可塑性樹脂溶液の付与量や熱可塑性樹脂中の熱可塑性樹脂量を調整するとよい。
本実施の形態では、熱可塑性樹脂溶液の粘度が低いため、転写法によって熱可塑性樹脂を強化繊維の束の片面に付与した場合においても、強化炭素繊維の束の内部にまで熱可塑性樹脂を浸透させることができる。もちろん、強化繊維の束の両面に転写法により熱可塑性樹脂を付与してもよい。
強化繊維の束に熱可塑性樹脂を付与した後、乾燥及び/又は熱処理を行う。乾燥と熱処理は同時に行ってもよい。なお、繊維強化樹脂材料を得る段階においては、熱可塑性樹脂を完全に反応させてしまってもよいが、ある程度の状態で反応が止まった(もしくは反応速度が低下した)状態とし、繊維強化樹脂成形体の製造時に熱可塑性樹脂を完全に反応させてもよい。
強化繊維の束に熱可塑性樹脂を付与した後に乾燥又は熱処理を行う目的は、少なくとも繊維強化樹脂材料の表面のタックを解消するためである。繊維強化樹脂材料の表面のタックが解消されることにより、繊維強化樹脂材料の製造工程でのハンドリングが向上するので、生産性の観点から好ましい。また、当該繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体においても、異方性のないものが容易に得られるとともに、その製造工程においてもハンドリングがよく生産性の観点からも好ましい。
乾燥及び熱処理温度は、熱可塑性樹脂、硬化剤又は溶剤にもよるが、エポキシ樹脂の場合では、乾燥の場合は40~120℃で1分~1時間程度行うことがよく、熱処理の場合は120℃~250℃で1分から1時間程度行うとよい。より好ましくは、乾燥は50~100℃で10分~30分、熱処理は120℃~180℃で3分~40分がよい。このような条件の範囲は、得られる繊維強化樹脂成形体の品位及び生産性の観点から好ましい。
炭素繊維の束に熱可塑性樹脂を付与し、乾燥及び/又は熱処理後、当該熱可塑性樹脂が付与された強化繊維の束を切断することにより繊維強化樹脂材料が得られる。
熱可塑性樹脂が付与された強化繊維の束の切断は、一方向に配列された強化繊維の束の繊維軸方向に対し垂直方向に切断される。なお、ここでいう垂直方向とは、正確に強化繊維の繊維軸方向に対し垂直でなくともよく、おおよそ垂直な方向に切断したものであればよい。切断された繊維強化樹脂材料の長さは前記の通りである。
また、熱可塑性樹脂が付与された強化繊維の束の形状がシート状や柱状の場合など、必要に応じ強化繊維の束の繊維軸方向と平行にも切断してもよい。
<繊維強化樹脂成形体>
次に、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体について説明を行う。なお、先に説明を行ったものと重複する事項については一部説明を省略又は簡略化する。
本実施の形態の繊維強化樹脂成形体は、上記の繊維強化樹脂材料を用いて得られたものである。好ましくは、上記の繊維強化樹脂材料を加熱及び加圧して成形して得られたものであるとよい。
具体的には、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体は、熱可塑性樹脂と、複数の強化繊維が一方向に配列してなる短冊状の強化繊維の束(強化繊維束)とを含む繊維強化樹脂材料からなり、短冊状の強化繊維の束が3次元にランダムに積層された積層構造である。短冊状の強化繊維の束を3次元にランダムに積層することによって、耐衝撃性及び破壊靱性に優れる成形体を得ることができる。
ここで、複数の強化繊維が一方向に配列されてなる短冊状の強化繊維の束が3次元にランダムに積層しているとは、複数本の強化繊維を一方向に配列することにより得られた短冊状の強化繊維の束が複数、各束の繊維軸方向が繊維強化樹脂成形体の面方向に対してランダムに配置され、かつ、当該複数の強化繊維の束が繊維強化樹脂成形体の厚み方向に互いに重なり合うように積層されている状態のものをいい、より具体的には、複数の短冊状の強化繊維の束が、各束の上面及び下面において互いの束の繊維軸方向がランダムとなるように部分的に重なり合うように、かつ、各束が繊維強化樹脂成形体の面方向に対してランダムに僅かに傾斜して相互に折り重なって積層されている状態のものをいう。
このように、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体を構成する繊維強化樹脂材料は、複数本の強化繊維を一方向に配列させて束ねたものである。複数本の強化繊維を一方向に配列させて束ねたものとは、強化繊維の束を構成する複数本の強化繊維の各々の繊維軸方向を合わせたものである。従って、強化繊維の束を構成する強化繊維のおおよその軸方向が合わせられていれば、強化繊維の束やこれを構成する強化繊維は、曲がっていたり蛇行したりしていてもよい。特に、加熱及び加圧されて形成された繊維強化樹脂成形体では、成形体の凹凸形状、強化繊維及びその束同士の交絡によって強化繊維や強化繊維の束が曲がったり蛇行したりする形状のものが多く存在する。なお、短冊状の強化繊維の束が3次元にランダムに積層されたもの、という概念には、このように強化繊維や強化繊維の束が加圧等によって曲がったり蛇行したりして変形した状態のものも含まれる。
また、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体を構成する繊維強化樹脂材料は、熱可塑性樹脂と強化繊維の束とを含むため、熱可塑性がある。従って、一度硬化させて繊維強化樹脂成形体を作製した後であっても、繊維強化樹脂成形体を加熱及び加圧することにより容易に任意の形状に変形させることができる。
なお、繊維強化樹脂成形体において、短冊状の強化繊維の束は、必ずしも繊維強化樹脂成形体の面方向に対して傾斜している必要はなく、複数の短冊状の強化繊維の束の中には、繊維強化樹脂成形体の面方向に対して傾斜していないものが含まれていてもよい。また、繊維強化樹脂成形体を構成する繊維強化樹脂材料には、触媒、酸化防止剤、顔料など、強化繊維及び熱可塑性樹脂以外の物質が含まれていてもよい。
このように、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体は、複数の繊維強化樹脂材料を用いて得られたものであり、これらの繊維強化樹脂材料を構成する一方向に配列された強化繊維の束の繊維軸方向がそれぞれランダムになっており、異方性が抑制されているものである。つまり、強化繊維の束としては強化繊維は一方向に配列しているが、繊維強化樹脂成形体を構成する複数の強化繊維の束はそれぞれ繊維軸方向がランダムになっているため、繊維強化樹脂成形体全体としてみれば、強化繊維は繊維軸方向がランダムとなっている。
従って、繊維強化樹脂成形体は、異方性がなく、あらゆる方向に対し、均一な強度を発揮することができる。
さらに、炭素繊維織物を積層して得られた繊維強化樹脂成形体では、大きな力が加わった場合に繊維強化樹脂成形体が割れ易く、また、割れた部分の破断面は鋭利であり、さらにその切断面はむき出しになりやすい。このため、万が一、事故などで繊維強化樹脂成形体が割れた場合、破断面により身体に切り傷などを発生させるなど2次被害の原因となるおそれがある。
これに対し、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体では、繊維強化樹脂材料を構成する一方向に配列された強化繊維の束の繊維軸方向がそれぞれランダムになっているため、大きな力が加わって割れた場合においても、破断面が鋭利になることや、その鋭利な破断面がむき出しになることが抑制される。これにより、前記のような2次被害の発生が抑えられるので安全性に優れる繊維強化樹脂成形体が得られる。
特に、繊維強化樹脂材料及び強化繊維の長さが10mm~30mm未満であれば、一定以上の力で割れやすく、割れても鋭利な破断面が形成され難い。また、繊維強化樹脂材料及び強化繊維の長さが30mm以上、より好ましくは40mm以上であればより強い衝撃を受けても割れにくく、割れても鋭利な破断面が形成され難い。従って、繊維強化樹脂材料及び強化繊維の長さによって、得られる繊維強化樹脂成形体の特性の調整ができる。
本実施の形態の繊維強化樹脂成形体の形状は、特に限定されるものではなく、シート状、板状、ブロック状、又は、テレビの筺体など直接目的とする形状に成形されたものであってもよいし、シート状として繊維強化樹脂成形体を製造しておき、任意の時期に目的とする形状に成形してもよい。
さらに、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体では、熱可塑性樹脂が用いられているため、繊維強化樹脂材料を加熱及び加圧することにより容易に任意の成形体を製造することができる。
また、本実施の形態の繊維強化樹脂材料における繊維体積含有率(Vf値)は、30%~80%であることが好ましい。Vf値は、繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化成形体の強度の観点から、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上がよい。また、繊維強化樹脂材料を用いて得られる繊維強化樹脂成形体の外観品位の観点及び成形性の観点から、Vf値は、好ましくは70%以下、さらに好ましくは60%以下がよい。
なお、前記の通り、繊維強化樹脂成形体を構成する繊維強化樹脂材料と繊維強化樹脂材料との間に空間が発生する場合には、空間が発生しないように、繊維強化樹脂材料は、Vf値が50%以下、より好ましくは45%以下のものを用いるとよい。繊維強化樹脂材料を構成する繊維強化樹脂材料と繊維強化樹脂材料との間に空間ができると、得られる繊維強化樹脂成形体の強度が低下するおそれがある。
また、繊維強化樹脂成形体のVf値が小さいと繊維強化樹脂成形体の強度が低下するおそれがあるため、高強度のものが必要な場合には、以下で説明を行う繊維強化樹脂成形体を得るための加熱及び加圧時に過剰な熱可塑性樹脂を除去し、Vf値を高くするとよい。
つまり、繊維強化樹脂材料のVf値に比べ、繊維強化樹脂成形体のVf値が大きいことが好ましい。
また、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体の厚みは、特に限定されることはなく、目的とする成形体の用途等に対して任意に設定することができ、例えば0.1mm~1000mmである。また、本実施の形態における繊維強化樹脂成形体のタテ方向、ヨコ方向の長さも特に限定されることはなく、目的とする成形体の用途に対して任意に設定することができる。
本実施の形態の繊維強化樹脂成形体では、反応型の熱可塑性樹脂が用いられているため、加熱溶融して使用する熱可塑性樹脂に比べ、繊維強化樹脂成形体を構成する繊維強化樹脂材料の強化繊維の束の内部にまで熱可塑性樹脂が入り込む。これにより、優れた強度を有し、且つ、安定した強度を発揮できる繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
また、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体は、熱硬化性樹脂に比べて硬化させた後でも成形が可能であり、熱硬化性のエポキシ樹脂のように成形まで低温保存や保存期間の問題もなく使用しやすく、長時間の硬化時間も必要とせず生産性の観点からも好ましい。
また、強度がありかつ軽量であるため、従来、鉄などの金属やポリプロピレンなどの樹脂を用いて製造されていた物、例えば自動車のシャーシなどの自動車部品、鉄筋、柱、梁、スペーサ、ジャッキ用プレートなどの建築材料、テレビ、パソコン、冷蔵庫などの電化製品の筺体など、種々の物や用途に使用することが可能である。
また、強化繊維として炭素繊維を用い、熱可塑性樹脂としてエポキシ樹脂を用いたものは、耐久性、軽量、高強度及び錆びない等の観点より、より好ましい。
<繊維強化樹脂成形体の製造方法>
次に、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体の好ましい一製造方法について説明を行う。なお、本実施の形態の繊維強化樹脂成形体の製造方法は以下の方法に限定されるものではない。また、先に説明を行ったものと重複する事項については一部説明を省略又は簡略化する。
本実施の形態の繊維強化樹脂成形体は、上記の本実施の形態の繊維強化樹脂材料を加熱及び加圧して任意の形状に成形することにより得られる。
加熱及び加圧する方法としては、金型プレス法、オートクレーブ法、加熱・冷間プレス法等の方法が挙げられる。より具体的には、本実施の形態の複数の繊維強化樹脂材料を、それぞれの繊維強化樹脂材料を構成する一方向に配列された強化繊維の束の繊維軸方向がそれぞれランダムになるように型枠に積層し、型枠の中の空気を抜きながら加熱及び加圧し、その後冷却する。
用いる熱可塑性樹脂や強化繊維、繊維樹脂材料、繊維強化樹脂成形体の厚みにもよるが、加熱温度は例えば150~400℃程度であり、加圧時の圧力は例えば1~50MPa程度であり、加圧時間は例えば1分~24時間程度である。
また、フラットなシート状の繊維強化樹脂成形体を製造する場合には、上記の方法を用いてもよいが、連続法を用いてもよい。
フラットなシート状の繊維強化樹脂成形体を用いて、厚みの厚いブロック状の繊維強化樹脂成形体や凹凸のある繊維強化樹脂成形体を製造する場合、目的とした形状や用途に応じてフラットなシート状の繊維強化樹脂成形体を1枚あるいは複数枚積層し、上記のように金型等用いて型枠の中の空気を抜きながら加熱及び加圧を行い、その後冷却すればよい。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。また、以下の実施例中の「部」は質量部である。
(実施例1)
実施例1では、一方向に配列された強化繊維の束として、炭素繊維の単繊維を24000本束ねたものを用いた(PAN系炭素繊維:東レ株式会社製のトレカ(登録商標)T700SC)。
この炭素繊維の束を巻いたドラムから開繊処理を行わずにそのまま炭素繊維の束を引き出しながら、炭素繊維の束の片面にキスロールを用いて以下に示す熱可塑性樹脂溶液を付与した。なお、ドラムから引き出したときの炭素繊維の束の断面形状は、ラグビーボールをつぶしたような偏平な形状であった。
[熱可塑性樹脂溶液(粘度:80mPa・s)]
・熱可塑性エポキシ樹脂(反応型樹脂:DENATITE TPEP-AA-MEK-05B:ナガセケムテックス株式会社製) 100部
・硬化剤(XNH6850RIN-K:ナガセケムテックス株式会社製)
6.5部
・メチルエチルケトン 10部
次に、熱可塑性樹脂溶液を付与した炭素繊維の束を4本のロールに接触(炭素繊維の束の上面及び下面を交互にそれぞれ2回ずつ接触)させることにより炭素繊維の束をシゴいた後、60℃で20分間乾燥し、引き続き150℃で20分間熱処理を行うことで、長さ50m、幅4mm、厚み0.38mmの一方向に配列された強化繊維の束に反応型の熱可塑性樹脂が付与されたテープ状の繊維強化樹脂材料を得た。熱可塑性樹脂のガラス転移点は100℃であった。
次に、テープ状の繊維強化樹脂材料を炭素繊維の軸方向に対しほぼ垂直に40~50mmの長さとなるようにカットし、長さ40~50mm、幅4mm、厚み0.38mmの断面がラグビーボールをつぶしたような偏平な形状でチップ状の繊維強化樹脂材料を1400個得た。得られた繊維強化樹脂材料のVf値は45%であった。なお、得られた繊維強化樹脂材料中の炭素繊維の長さは、炭素繊維が長繊維であるので繊維強化樹脂材料の長さと同じで、40~50mmである。
繊維強化樹脂材料のカットした切断面を、電子顕微鏡を用い100倍で観察したところ、炭素繊維の束の中央部にまで樹脂が入り込んでいた。
なお、粘度は、B型粘度計(TVB-15形粘度計:東機産業株式会社製)、ロータNo.20、12rpm、室温(15℃)で測定したものである。
次に、得られたチップ状の繊維強化樹脂材料を複数、金型の中にランダムに積層し、真空プレス機を用いて200℃、20MPaで5分間の加熱及び加圧を行った。
その後、型枠から滲み出した熱可塑性樹脂を除去することで、厚さ1.3mmの板状の繊維強化樹脂成形体を得た。得られた繊維強化樹脂成形体の外観品位は良好であり、この繊維強化樹脂成形体の断面を電子顕微鏡を用いて50倍で観察したところ、内部に空間はなかった。また、得られた繊維強化樹脂成形体のVf値は55%であった。
(実施例2)
実施例2では、テープ状の繊維強化樹脂材料を炭素繊維の軸方向に対しほぼ垂直に10~15mmの長さとなるようにカットし、長さ10~15mm、幅4mm、厚み0.38mmの断面がラグビーボールをつぶしたような偏平な形状でチップ状繊維強化樹脂材料とした以外は、実施例1と同様にして繊維強化樹脂成形体を得た。なお、得られた繊維強化樹脂材料中の炭素繊維の長さは、炭素繊維が長繊維であるので繊維強化樹脂材料の長さと同じで、10~15mmである。
(実施例3)
実施例3では、一方向に配列された強化繊維の束として、炭素繊維の単繊維を60000本束ねたものを用いた(PAN系炭素繊維フィラメント:三菱レイヨン株式会社製のパイオフィル#TRH50 60M)。
この炭素繊維の束を巻いたドラムから開繊処理を行わずにそのまま炭素繊維の束を引き出しながら、炭素繊維の束の片面にキスロールを用いて以下に示す熱可塑性樹脂溶液を付与した。なお、ドラムから引き出したときの炭素繊維の束の断面形状は、ラグビーボールをつぶしたような偏平な形状であった。
[熱可塑性樹脂溶液(粘度:15mPa・s以下(装置の測定限界値以下))]
・熱可塑性エポキシ樹脂(反応型樹脂:DENATITE XNR6850V:ナガセケムテックス株式会社製) 100部
・硬化剤(DENATITE XNH6850V:ナガセケムテックス株式会社製)
6.5部
・メチルエチルケトン 200部
次に、熱可塑性樹脂溶液を付与した炭素繊維の束を4本のロールに接触(炭素繊維の束の上面及び下面を交互にそれぞれ2回ずつ接触)させることにより炭素繊維の束をシゴいた後、110℃(最低温度)~160℃(最高温度)で2分間の乾燥と熱処理とを同時に行うことで、幅5~10mm、厚み0.5~1.5mmの一方向に配列された強化繊維の束に反応型の熱可塑性樹脂が付与されたテープ状の繊維強化樹脂材料を得た。熱可塑性樹脂のガラス転移点は100℃であった。
次に、テープ状の繊維強化樹脂材料を炭素繊維の軸方向に対しほぼ垂直に20~30mmの長さとなるようにカットし、長さ20~30mm、幅5~10mm、厚み0.5~1.5mmのチップ状の繊維強化樹脂材料を得た。得られた繊維強化樹脂材料のVf値は44~53%であった。なお、得られた繊維強化樹脂材料中の炭素繊維の長さは、炭素繊維が長繊維であるので繊維強化樹脂材料の長さと同じで、20~30mmである。
繊維強化樹脂材料のカットした切断面を、電子顕微鏡を用い100倍で観察したところ、炭素繊維の束の中央部にまで樹脂が入り込んでいた。
なお、粘度は、B型粘度計(TVB-15形粘度計:東機産業株式会社製)、ロータNo.20、60rpm、室温(15℃)で測定したものである。
次に、得られたチップ状の繊維強化樹脂材料を360g、金型の中にランダムに積層し、真空プレス機を用いて240℃、4MPa、真空度-0.1MPaで30分間の加熱及び加圧を行った。
その後、型枠から滲み出した熱可塑性樹脂を除去することで、厚さ25.5mm、タテ95mm、ヨコ95mmの板状の繊維強化樹脂成形体を得た。得られた繊維強化樹脂成形体の外観品位は良好であり、この繊維強化樹脂成形体の断面を電子顕微鏡を用いて50倍で観察したところ、内部に空間は確認されなかった。また、得られた繊維強化樹脂成形体のVf値は55%であった。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と同様の炭素繊維を開繊して得られた織物に対し、実施例1と同様の熱可塑性樹脂溶液を付与し、乾燥及び熱処理することで板状の繊維強化樹脂成形体を得た。さらに、この繊維強化樹脂成形体を複数重ね合わせて、真空プレス機を用いて200℃、20MPaで5分間の加熱及び加圧を行うことで、厚さ1.3mmの板状の繊維強化樹脂成形体を得た。
(試験)
実施例1、実施例2及び比較例1で得られた板状の繊維強化樹脂成形体を10cm×10cmにカットし、それぞれハンマーで叩いたところ、実施例1の繊維強化樹脂成形体は、2回叩いてもほとんど変化は見られなかった。また、実施例2の繊維強化樹脂成形体は、1回叩いた時点で変形して変形した部分の角が少し割れたが、部分的に層状のうろこ状に剥がれるような割れ方であるので、割れた部分の切断面は鋭利ではなかった。
これに比べて、比較例1の繊維強化樹脂成形体は、1回目では割れなかったものの2回目で割れ、さらに、鋭利な切断面がむき出しとなった。
また、実施例1の繊維強化樹脂成形体を引き続きハンマーで10回叩いた。この場合、繊維強化樹脂成形体には多少の変形とわずかな層状の剥離は見られたが、割れなかった。
また、実施例3で得られた板状の繊維強化樹脂成形体の圧縮強度を以下の方法で測定した。
試験片の四隅をR10とした試験片を万能試験機に取付け、加圧速度1トン/秒にて100トンの荷重をかけ、試験片の変形を測定した。この測定結果を以下の表1に示す。なお、試験は室温(25℃)で行い、試験片は2個(サンプル1、サンプル2)準備した。
Figure 0007303261000001
圧縮支援の結果、実施例3の繊維強化樹脂成形体は、表1に示すように、圧縮試験後もほとんど形状が変化せず、優れた圧縮強度(耐圧縮性)を有することが確認できた。
以上の結果より、実施例1、実施例2及び実施例3の繊維強化樹脂成形体では、一方向に配列された炭素繊維の束の繊維軸方向が3次元にランダムに配置されているので異方性が抑制されて強度が安定し、かつ、熱可塑性エポキシ樹脂を用いているので大きな力が加わっても力を吸収ないし分散して割れにくくなり、仮に割れた場合においても、破断面がむき出しになりにくく、また、破断面も鋭利になることが抑制される。
なお、繊維強化樹脂成形体の割れ易さについては、原料である繊維強化樹脂材料の長さが10~15mmの実施例2の繊維強化樹脂成形体に比べて、繊維強化樹脂材料の長さが40~50mmと長い実施例1の繊維強化樹脂成形体の方が割れにくい。つまり、実施例1の繊維強化樹脂成形体よりも繊維強化樹脂材料の長さが短い実施例2の繊維強化樹脂成形体の方が割れやすい。
このように、本実施例(実施例1、実施例2、実施例3)における繊維強化樹脂成形体は、炭素繊維と熱可塑性エポキシ樹脂とを用いているため、生産性に優れ、軽くかつ強度に優れ、また、耐久性も有し、異方性もない。さらに、硬化させた後であっても、再変形させることができる。
さらに、本実施例における繊維強化樹脂成形体は、反応型の熱可塑性エポキシ樹脂を用いているため、炭素繊維の束の内部にまでエポキシ樹脂が含浸し、安定した強度を発揮することができる。また、繊維強化樹脂成形体の内部では、一方向に配列された炭素繊維の束の繊維軸方向が3次元にランダムに配置されているため異方性も抑制されて強度が安定し、万が一、大きな力が加わった場合も割れ難く、割れた場合においても安全性が高い。また、本実施例における繊維強化樹脂成形体は、耐圧縮性にも優れ、大きな圧力のかかるジャッキ用プレートなどにも用いることができる。

Claims (17)

  1. 複数用いて加熱及び加圧することで繊維強化樹脂成形体を成形するための繊維強化樹脂材料であって、
    熱可塑性樹脂と一方向に配列された強化繊維の束とを含み、
    前記熱可塑性樹脂が反応型樹脂であり、
    前記繊維強化樹脂材料の幅が300mm以下であり、
    前記繊維強化樹脂材料の厚みが0.3mm以上1.5mm以下であり、
    前記熱可塑性樹脂はエポキシ樹脂であり、
    前記強化繊維の束の内部にまで前記熱可塑性樹脂が浸透している
    繊維強化樹脂材料。
  2. 前記エポキシ樹脂は、反応後はフェノキシ樹脂である請求項1に記載の繊維強化樹脂材料。
  3. 前記繊維強化樹脂材料の厚みが0.38mm以上である請求項1または2に記載の繊維強化樹脂材料。
  4. 前記繊維強化樹脂材料の幅が100mm以下である請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  5. 前記繊維強化樹脂材料の幅が1mm以上10mm以下である請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  6. 前記繊維強化樹脂材料の幅を1とした場合、前記繊維強化樹脂材料の繊維軸方向の長さが1.5以上、50.0以下である請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  7. 前記熱可塑性樹脂のガラス転移点が90~200℃である請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  8. 前記強化繊維の束を構成する強化繊維の単繊維の本数が1000本以上である請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  9. 前記単繊維の本数が6000本以下である請求項に記載の繊維強化樹脂材料。
  10. 前記強化繊維の束が開繊されている請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  11. 前記強化繊維の束が開繊されていない請求項1~のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  12. 繊維体積含有率(Vf値)が20~70%である請求項1~11のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  13. 前記繊維強化樹脂材料の形状が、シート状、テープ状、柱状、紐状、粒状、又は、チップ状である請求項1~12のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料を用いて得られた繊維強化樹脂成形体。
  15. 請求項1~13のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂材料を加熱及び加圧して成形してなる繊維強化樹脂成形体。
  16. 前記繊維強化樹脂材料に含まれる強化繊維の束は、短冊状であり、
    当該繊維強化樹脂成形体は、前記短冊状の強化繊維の束が3次元にランダムに積層された積層構造を有する
    請求項14または15に記載の繊維強化樹脂成形体。
  17. 繊維体積含有率(Vf値)が20~70%である請求項1416のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂成形体。
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