JP7101498B2 - コンクリート補強用繊維強化複合材料、コンクリート構造物 - Google Patents
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[1]強化繊維の束と熱可塑性樹脂を含む線状物であり、前記強化繊維の束は、強化繊維の単繊維を1000本以上10000本以下束ねたものであり、前記熱可塑性樹脂は、熱可塑性エポキシ樹脂であり、コンクリート補強用繊維強化複合材料の長さ方向の長さが10mm以上100mm以下であり、繊維体積含有率(Vf値)が、20%以上40%以下であり、全体を長さ方向に沿って連続して波形状に互い違いに屈曲させた形状であるコンクリート補強用繊維強化複合材料。
[2]前記コンクリート補強用繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面の太さが0.1mm以上3mm以下である前記[1]に記載のコンクリート補強用繊維強化複合材料。
[3]前記強化繊維は、炭素繊維である前記[1]または前記[2]に記載のコンクリート補強用繊維強化複合材料。
[4]前記[1]~前記[3]のいずれかに記載のコンクリート補強用繊維強化複合材料を含むコンクリート材からなるコンクリート構造物。
[5]前記コンクリート材における前記コンクリート補強用繊維強化複合材料の含有量が1kg/m3以上350kg/m3以下である前記[4]に記載のコンクリート構造物。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態のコンクリート補強用繊維強化複合材料(以下、「繊維強化複合材料」という。)は、強化繊維の束と熱可塑性樹脂を含む線状物である。
すなわち、本実施形態の繊維強化複合材料の形状は、線状であり、細長い形状である。
なお、本実施形態の繊維強化複合材料において、コンクリートは、砂、砂利、セメント、水等を混合して得られたものに限定されず、砂利等を含まないモルタルや、砂等も含まないセメントも含む。
繊維体積含有率(Vf値)が10%以上であれば、繊維強化複合材料において、繊維強化複合材料に含まれる強化繊維の強度を反映させることができる。一方、繊維体積含有率(Vf値)が70%以下であれば、熱可塑性樹脂とコンクリート材との高い定着力を保持することができる。
また、繊維強化複合材料を配合して得られるコンクリート構造物に対して優れた強度を付与することができる観点から、繊維体積含有率(Vf値)は、15%以上50%以下であることがより好ましく、20%以上40%以下であることがさらに好ましい。
Vf値(%)=(W-ρ3×V)/[(ρ2-ρ3)×V]×100・・・(1)
繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面の太さが0.1mm以上であれば、繊維強化複合材料が十分な機械的強度を有し、取扱い中に折れることが軽減するため、取扱い性が向上する。一方、繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面の太さが3mm以下であれば、繊維強化複合材料に含まれる1本の強化繊維とコンクリート材との接触面積が大きくなるため、繊維強化複合材料を含むコンクリート構造物の機械的強度を向上させることができる。
断面の形状が三角形の場合、三角形の長辺が上記の太さの範囲を満たしていればよい。
繊維強化複合材料の長さ方向の長さが10mm以上であれば、1本の繊維強化複合材料とコンクリート材との接触面積が大きくなり、コンクリート材と繊維強化複合材料の十分な定着力が発現し、繊維強化複合材料を含むコンクリート構造物の機械的強度を向上させることができる。一方、繊維強化複合材料の長さ方向の長さが100mm以下であれば、繊維強化複合材料のコンクリート組成物への混合が容易となり、繊維強化複合材料が混合時に折れることを軽減し、コンクリート組成物に繊維強化複合材料を十分に分散して配合することができる。
繊維強化複合材料の曲がった形状としては、例えば、図1(b)に示すように一端部をL字状に屈曲させた形状、図1(c)~図1(e)に示すように一端部を略L字状に屈曲させた形状(L字の角が曲率を有する形状)、図1(f)に示すように一端部をコ字状に屈曲させた形状、図2(a)に示すように一端部を半円状に屈曲させた形状、図2(b)および図2(c)に示すように一端部を渦巻き状に屈曲させた形状、図2(d)に示すように一端部を長さ方向に沿って連続して鋭角状または直角状に互い違いに屈曲させた形状、図2(e)に示すように両端部をL字状に屈曲させた形状、図2(f)に示すように両端部を曲線状に屈曲させた形状(曲線の向きが互いに反対向き)、図3(a)に示すように両端部を半円状に屈曲させた形状(半円の向きが互いに同じ向き)、図3(b)に示すように両端部を半円状に屈曲させた形状(半円の向きが互いに反対向き)、図3(c)および図3(d)に示すように両端部を長さ方向に沿って連続して波形状に互い違いに屈曲させた形状(波形の向きが互いに反対向き)、図3(e)に示すように中央部を枡形状に曲げた形状、図3(f)に示すように中央部を長さ方向に沿って連続して波形状に互い違いに屈曲させた形状、図4(a)に示すように全体を長さ方向に沿って連続して波形状に屈曲させた形状、図4(b)に示すように全体を長さ方向に沿って連続して鋭角状または直角状に互い違いに屈曲させた形状、図4(c)~図4(e)に示すように全体を長さ方向に沿って連続して波形状に互い違いに屈曲させた形状、図4(f)に示すように全体を長さ方向に沿って連続してコ字状に互い違いに屈曲させた形状等が挙げられる。
表面に凹部を有する繊維強化複合材料としては、図5(b)に示すように、繊維強化複合材料20の表面20aにおいて略十字状の凹部21が間隔を置いて複数形成されたものが挙げられる。
表面に凹凸を有する繊維強化複合材料としては、例えば、図5(c)に示すように、繊維強化複合材料30の表面30aにおいて長さ方向に沿ってかつ外周全周に、間隔を置いて複数の線状(筋状)の凹部31が形成され、繊維強化複合材料30の表面30aに凹凸が連続に凹凸が設けられたものが挙げられる。
表面に凹部を有する繊維強化複合材料としては、図5(e)に示すように、繊維強化複合材料50の表面50aにおいて長さ方向に対して垂直方向に直線状の凹部51が間隔を置いて複数形成されたものが挙げられる。
表面に凹部を有する繊維強化複合材料としては、図5(f)に示すように、繊維強化複合材料60の表面60aにおいて長さ方向に沿って直線状の凹部61が間隔を置いて複数形成されたものが挙げられる。
表面に凹部を有する繊維強化複合材料としては、図6(b)に示すように、繊維強化複合材料80の表面80aにおいて長さ方向に沿って連続して波形状に凹部81が形成されたものが挙げられる。
表面に凸部を有する繊維強化複合材料としては、図7(b)に示すように、繊維強化複合材料100の表面100aにおいて長さ方向に対して垂直方向かつ外周全周に直線状に樹脂が付与され、その樹脂からなる凸部101が間隔を置いて複数形成されたものが挙げられる。
表面に凸部を有する繊維強化複合材料としては、図7(c)に示すように、繊維強化複合材料110の表面110aにおいて長さ方向に沿ってかつ外周全周に螺旋状に樹脂が付与され、その樹脂からなる凸部111が形成されたものが挙げられる。
表面に凸部を有する繊維強化複合材料としては、図7(e)に示すように、繊維強化複合材料130の表面130aにおいて長さ方向に対して垂直方向かつ外周全周に球状に樹脂が付与され、その樹脂からなる凸部131が間隔を置いて複数形成されたものが挙げられる。
表面に凸部を有する繊維強化複合材料としては、図7(f)に示すように、繊維強化複合材料140の表面140aに球状の樹脂が間隔を置いて付与され、その樹脂からなる凸部141が間隔を置いて複数形成されたものが挙げられる。
後反応型の熱可塑性エポキシ樹脂とは、架橋剤や触媒、重合開始剤や重合促進剤等の硬化剤を添加することにより、反応が開始または促進されて硬化する反応型樹脂であって、硬化した後も熱可塑性を有する樹脂である。
強化繊維としては、具体的には、炭素繊維、黒鉛繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、ポリプロピレン(PP)繊維等が挙げられる。
強化繊維の束とは、2本以上の強化繊維の単繊維を集束させたものであれば、集束剤で集束させたものであってもよく、集束剤を用いずに束ねたものであってもよい。生産性の観点からは、強化繊維の束としては、集束剤で集束させたものが好ましい。なお、集束剤を用いる場合には、熱可塑性樹脂と親和性の高いものを用いることが好ましい。熱可塑性樹脂と親和性の高い集束剤を用いることにより、強化繊維の束の内部に熱可塑性樹脂が含浸しやすくなるため、優れた強度を有するとともに、強度が安定した繊維強化複合材料を得ることができる。
強化繊維の単繊維が500本以上であれば、十分な強度をコンクリート構造物に付与することができる繊維強化複合材料が得られる。一方、強化繊維の単繊維が100000本以下であれば、コンクリート組成物に繊維強化複合材料を十分な本数や密度で配合することができる。
炭素繊維の束としては、無撚糸、有撚糸、解撚糸等が用いられる。
強化繊維の束の長さが10mm以上であれば、繊維強化複合材料は、強化繊維が有する機械的強度を発揮することができる。一方、強化繊維の束の長さが100mm以下であれば、生産性に優れた繊維強化複合材料を提供することができる。
また、本実施形態の繊維強化複合材料によれば、金属以外の強化繊維を含むため、作業者が繊維強化複合材料を含むコンクリート構造物の取り扱いにおいて、安全に作業することができる。
本実施形態のコンクリート構造物は、本実施形態の繊維強化複合材料を含むコンクリート材からなる。すなわち、本実施形態のコンクリート構造物は、上述の強化繊維の束と熱可塑性樹脂を含む繊維強化複合材料を含有するコンクリート材からなる。
繊維強化複合材料の含有率が0.10体積%以上であれば、繊維強化複合材料によりコンクリート構造物を十分に補強することができる。一方、繊維強化複合材料の含有率が20体積%以下であれば、繊維強化複合材料によりコンクリート構造物が有する機械的強度が損なわれない。
コンクリート材におけるコンクリート補強用繊維強化複合材料の含有量が1kg/m3以上であれば、繊維強化複合材料によりコンクリート構造物を十分に補強することができる。一方、コンクリート材におけるコンクリート補強用繊維強化複合材料の含有量が350kg/m3以下であれば、コンクリート構造物の生産性と機械的強度のバランスを保持することができる。
複数の強化繊維を一方向に束ねた強化繊維の束として炭素繊維を6000本(6K)束ねたものと、熱可塑性樹脂として熱可塑性エポキシ樹脂を含む熱可塑性樹脂溶液とを用いて、直線状の繊維強化複合材料を作製した。
炭素繊維を6000本(6K)束ねたものとしては、東レ株式会社製のトレカ(登録商標)T300-6000を用いた。
熱可塑性樹脂溶液としては、熱可塑性エポキシ樹脂(後反応型樹脂DENATITE XNR6850V、ナガセケムテックス株式会社製)100質量部と、硬化剤(DENATITE XNH6850V、ナガセケムテックス株式会社製)6.5質量部と、メチルエチルケトン10質量部とを含むものを用いた。
その後、熱可塑性樹脂溶液を付与した炭素繊維の束を、150℃にて20分間熱処理し、熱可塑性樹脂溶液を反応させて、固化させ、炭素繊維の束と熱可塑性樹脂からなる直線状の固化物を得た。
その後、その固化物を40mmの長さに切断して、繊維体積含有率(Vf値)が30%の繊維強化複合材料を得た。
得られた繊維強化複合材料は、その長さ方向に対して垂直な方向の断面の形状が円形であり、太さが1.0mmであった。
なお、引抜試験用の試料として、別途、長さ1.2mmの繊維強化複合材料を作製した。
得られた繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面を、走査型電子顕微鏡(商品名:S3000H、株式会社日立サイエンスシステムズ製)を用いて100倍で観察した結果、炭素繊維の内部まで熱可塑性樹脂が入り込んでいることが確認された。
実施例1と同様にして、炭素繊維の束と熱可塑性樹脂からなる直線状の固化物を得た。
得られた固化物を再度加熱して波形に成形し、繊維体積含有率(Vf値)が30%の繊維強化複合材料を得た。
得られた繊維強化複合材料は、その長さ方向に対して垂直な方向の断面の形状が楕円形であり、太さ(長径の長さ)が2.0mmであった。
なお、引抜試験用の試料として、別途、長さ1.2mmの繊維強化複合材料を作製した。
得られた繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面を、実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡を用いて100倍で観察した結果、炭素繊維の内部まで熱可塑性樹脂が入り込んでいることが確認された。
複数の強化繊維を一方向に束ねた強化繊維の束として、炭素繊維を60000本(60K)束ねたものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、直線状でかつ長さ40mm、繊維体積含有率(Vf値)が30%の繊維強化複合材料を得た。
炭素繊維としては、三菱ケミカル株式会社製のパイロフィルTRH50 60Mを用いた。
得られた繊維強化複合材料は、その長さ方向に対して垂直な方向の断面の形状が円形であり、太さが2.5mmであった。
なお、引抜試験用の試料として、別途、長さ1.2mmの繊維強化複合材料を作製した。
得られた繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面を、実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡を用いて100倍で観察した結果、炭素繊維の内部まで熱可塑性樹脂が入り込んでいることが確認された。
実施例1と同様の強化繊維および熱可塑性樹脂溶液を用いて、直線状でかつ長さ40mm、繊維体積含有率(Vf値)が50%の繊維強化複合材料を得た。
得られた繊維強化複合材料は、その長さ方向に対して垂直な方向の断面の形状が円形であり、太さが0.7mmであった。
なお、引抜試験用の試料として、別途、長さ1.2mmの繊維強化複合材料を作製した。
得られた繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面を、実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡を用いて100倍で観察した結果、炭素繊維の内部まで熱可塑性樹脂が入り込んでいることが確認された。
実施例1と同様にして、炭素繊維の束と熱可塑性樹脂からなる線状の固化物を得た。
得られた固化物を実施例2と同様にして再度加熱して波形に成形し、繊維体積含有率(Vf値)が50%の繊維強化複合材料を得た。
得られた繊維強化複合材料は、その長さ方向に対して垂直な方向の断面の形状が楕円形であり、太さ(長径の長さ)が1.9mmであった。
なお、引抜試験用の試料として、別途、長さ1.2mmの繊維強化複合材料を作製した。
得られた繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面を、実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡を用いて100倍で観察した結果、炭素繊維の内部まで熱可塑性樹脂が入り込んでいることが確認された。
実施例3と同様の強化繊維と、実施例1と同様の熱可塑性樹脂溶液とを用いて、直線状の繊維体積含有率(Vf値)が50%の繊維強化複合材料を得た。
得られた繊維強化複合材料は、その長さ方向に対して垂直な方向の断面の形状が円形であり、太さが2.4mmであった。
なお、引抜試験用の試料として、別途、長さ1.2mmの繊維強化複合材料を作製した。
得られた繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面を、実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡を用いて100倍で観察した結果、炭素繊維の内部まで熱可塑性樹脂が入り込んでいることが確認された。
実施例1~実施例6で得られた繊維強化複合材料の一端部を、次のようにして、コンクリート材に固定した。
図8(a)に示すように、繊維強化複合材料200の一端部200Aの外周に、第1のポリプロピレン製テープ(リンテック社製シリコーン粘着テープ)300を巻き回した。
第1のPPテープ300は、繊維強化複合材料200が所定の長さ以上にコンクリート材700と定着することを防ぐために設けた。
図8(a)に示すように、巻き回した第1のPPテープ300の上面300aから、繊維強化複合材料200の長さ方向に沿って20mmの間隔を置いて、繊維強化複合材料200の外周に、第1のPPテープと同一組成の第2のポリプロピレン製テープ(以下、「第2のPPテープ」と言う。)400を巻き回した。
第2のPPテープ400は、繊維強化複合材料200が所定の長さ以上にコンクリート材700と定着することを防ぐために設けた。
図8(a)に示すように、巻き回した第2のPPテープ400の外周にシリコーンキャップ500を装着した。
シリコーンキャップ500は、コンクリート材700の上面700aにて繊維強化複合材料200に応力が集中することを防ぐために設けた。
このように第1のPPテープ300、第2のPPテープ400およびシリコーンキャップ500を設けた繊維強化複合材料200を、図8(a)に示すように、その一端部200Aが鉛直下方となるように固化する前のコンクリート組成物600中に埋め込んだ。
その後、コンクリート組成物600を固化させてコンクリート材700とし、コンクリート材700に繊維強化複合材料200の一端部200Aおよび第2のPPテープ400とシリコーンキャップ500を設けた部分を固定した。
コンクリート材700からの繊維強化複合材料200の引抜試験を行うことにより、繊維強化複合材料200とコンクリート材700との定着性を評価した。
引抜試験による連続繊維補強材とコンクリートとの付着強度試験方法(JSCE-E 539-2007)に準拠して、株式会社島津製作所製の万能試験機(UH-100kNI)を用いて、引抜試験を行った。
セメントとしては、ポルトランドセメントを用いた。
コンクリート組成物600の配合を表1に示す。
実施例3、実施例4および実施例6では、コンクリート材から繊維強化複合材料が抜けてしまった。コンクリート材から抜けた繊維強化複合材料を観察したところ、コンクリート材と熱可塑性樹脂の界面が剥離していた。
Claims (5)
- 強化繊維の束と熱可塑性樹脂を含む線状物であり、
前記強化繊維の束は、強化繊維の単繊維を1000本以上10000本以下束ねたものであり、
前記熱可塑性樹脂は、熱可塑性エポキシ樹脂であり、
コ ンクリート補強用繊維強化複合材料の長さ方向の長さが10mm以上100mm以下であり、
繊維体積含有率(Vf値)が、20%以上40%以下であり、
全体を長さ方向に沿って連続して波形状に互い違いに屈曲させた形状であるコンクリート補強用繊維強化複合材料。 - 前記コンクリート補強用繊維強化複合材料の長さ方向に対して垂直な方向の断面の太さが0.1mm以上3mm以下である請求項1に記載のコンクリート補強用繊維強化複合材料。
- 前記強化繊維は、炭素繊維である請求項1または2に記載のコンクリート補強用繊維強化複合材料。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のコンクリート補強用繊維強化複合材料を含むコンクリート材からなるコンクリート構造物。
- 前記コンクリート材における前記コンクリート補強用繊維強化複合材料の含有量が1kg/m3以上350kg/m3以下である請求項4に記載のコンクリート構造物。
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