JP6035129B2 - セメント強化用複合frp製短線材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セメント強化用複合FRP製短線材及びその製造方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、土木、建築工事用などのセメント系成形体、特にコンクリートのひび割れ発生防止に好適なセメント強化用複合FRP製短線材に関するものである。
モルタル、コンクリート、及びセメント/繊維成形体などのセメント系成形体は、一般に圧縮応力には強いが、引張応力、及び曲げ応力に対しては弱いため、鉄筋、その他の緊張材で補強して使用されている。しかし、セメント系成形体は脆性が大きいため、ひび割れに対しては鉄筋などの補強材では十分に対応しきれないのが現状であり、建物外壁やトンネル内壁の剥落事故が発生している。
近年、セメント系成形体に高強度化を求める動きが加速し、脆性は更に大きくなる傾向にあり、長期の安定性という点で改良が求められている。
外壁などの剥落の原因は、セメント系成形体に発生するひび割れとその拡大にある。そこで、その対策として、鋼繊維、ビニロン繊維などの繊維状物を所定長さに切断した短繊維をセメント系成形体に添加配合することが知られている。
また、セメント補強用のポリオレフィン短繊維は、アルカリ耐久性に優れ、安価であるが、親水性に乏しいため、界面活性剤などを添加してセメントとの付着性を改善することが行われている。しかし、ポリオレフィン繊維は、基本的にはセメントと接着しないため、界面活性剤処理だけでは不十分である。そこで、セメント系成形体からの繊維の素抜け対策として、熱可塑性樹脂から紡糸したフィラメントが2〜5本の並列糸からなり、糸長方向に1〜30mm間隔でフィラメントの押潰付形による拡幅部分の熱接着で複数の連接部を形成して一体化し、繊維長5〜100mmに切断した異形短繊維が提案されている(特許文献1)。
また、ガラス転移温度が313K以上の有機繊維からなる撚糸を圧潰撚糸とし、これを解繊して得られた変形撚糸や変形短繊維を配合してセメント硬化体とする補強硬化体及びその製造方法が提案されている(特許文献2)。
ガラス転移温度が313K以上の繊維として具体的には、ポリアミド繊維、ポリエステル系繊維、ポリビニルアルコール繊維をはじめとして、幅広い素材の有機合成繊維が該当するとし、実施形態では、複数本の繊維が右又は左に撚られた撚糸を1次撚糸と、構成糸がそれぞれ1次撚糸または単繊維であり、複数の当該構成糸が右又は左に撚られた撚糸で少なくとも1本の一次撚糸を含む撚糸を2次撚糸と定義し、同様に高次撚糸についても定義している。
圧潰は、加圧方向の撚糸厚を連続して均一に薄くするように行われ、繊維は、断面形状が長さ方向に沿って変化する形状に賦形されるので、繊維とセメント硬化体等との物理的接着性が著しく向上し、さらに撚糸構造を保持して配合する場合であっても、加圧面の凹凸構造によって圧潰撚糸は硬化体に対する優れた物理的接着性を有するとされている。
さらに、鉄筋等に代わるコンクリート構造物補強棒として、熱可塑性樹脂のマトリックス中に埋め込まれた複数本の縦配向強化繊維の複合材を含む補強棒が提案されている(特許文献3)。この特許文献3に記載の発明では、熱可塑性樹脂と縦配向強化繊維からなる複合材が複数本捻られ、織られ、又は編まれたストランドで構成される補強棒が提案されている。補強棒は、熱可塑性樹脂であるマトリックス樹脂が成形可能な温度で捻られて形成されている。
また、近年の構造物の大型化、高層化、高耐久化などのためにコンクリートに要求される高性能化に対応するため、超高強度繊維補強コンクリートが検討されている。超高強度繊維補強コンクリートは、高い力学特性を得るため鋼繊維が用いられており、構造物に適用する場合には鋼繊維の腐食による耐久性の低下を防ぐ観点から、鋼繊維の代わりに、集束タイプのアラミド繊維を用いた超高強度繊維補強コンクリートが提案されている(非特許文献1)。この非特許文献に提案されている集束タイプのアラミド繊維は、繊維径12μmの繊維をエポキシ樹脂により集束して、繊維径200μm、及び400μmとし、繊維長を9,12,15,18mmとしたものである。また、アラミド繊維のモノフィラメントタイプで最大径の45μmの繊維も併用されている。これらを適宜配合すると、モルタルマトリクスでのひび割れ発生後の応力低下が殆どなく、最大強度も大きくなったことが報告されている。
さらにまた、従来から使用されているセメント強化用繊維材料は、熱可塑性樹脂を用いた異形モノフィラメントであるため、線膨張係数が大きく、補強強度の発現が環境温度に依存するという問題があった。すなわち、補強繊維が高温下で伸びると、セメント成形体中での引き止め力(ひび割れ防止力)が弱くなり、また、低温下で繊維外径が縮むとセメント成形体中で抜けやすくなるという現象が発生する。
特許第3976895号公報 特許第4105754号公報 特表2004−511683号公報
「アラミド繊維を用いた超高強度繊維補強コンクリートに関する研究」複合構造研究室 田島慶太 HYPERLINK "http://WWW.cive.gifu-u.ac.jp/comlab/lab/study/2009年度/田島慶太.pdf" WWW.cive.gifu-u.ac.jp/comlab/lab/study/2009年度/田島慶太.pdf
しかしながら、従来から使用されている鋼繊維は、重い、錆びるなどの欠点があり、さらに、踏み抜きによる怪我のおそれなどの安全性の問題もある。ビニロン繊維は、セメントアルカリ条件下で温度が上昇すると加水分解しやすいなど、長期安定性の点で問題がある。
また、特許文献2に記載の圧潰された有機繊維では、圧潰による繊維強度の低下の懸念があり、また、313K以上のガラス転移温度を有する有機繊維として具体的には、ポリアミド系、ポリエステル系等の低廉な繊維及び、セメント系硬化体の補強に実績のあるポリビニルアルコール系繊維が挙げられているが、アラミド繊維等の高機能高強度繊維はガラス転移温度に相当する熱挙動をしないので、特許文献2に記載のような圧潰による熱賦形は困難である。
また、有機繊維をマトリックス樹脂で結着した、いわゆるFRPタイプについての記載もない。
さらに、特許文献3では、熱可塑性樹脂と縦配向強化繊維の複合材を複数本が捻られ、織られ、又は編まれたストランドで構成される補強棒が、鉄筋等の代替として提案されているが、ひび割れ防止等を目的とするセメント強化用短繊維としての利用には適さない。
一方、非特許文献1に記載のアラミド繊維をエポキシ樹脂により集束した超高強度繊維補強コンクリート用の補強繊維は、直線状の短繊維であり、撚構造(螺旋状)などに賦形した場合に発現されるセメント硬化体との係合力を得ることはできない。さらに、アラミド繊維をエポキシ樹脂により集束した補強繊維を得るためには、補強繊維にエポキシ樹脂を含浸し、これを硬化金型により引抜成形する方法が考えられるが、繊維径が0.2mmや0.4mmのものを金型で硬化するには、引抜抵抗が大きいため、金型の長さが制限され、生産速度は、数メートル/分程度で非常に生産性が劣るものである。
また、従来より市販されているコンクリートとの密着性を向上させるため熱可塑性樹脂を用いた異形モノフィラメントを配合すると、熱可塑性樹脂製であるため線膨張率が60×10-6/℃程度以上と大きく、温度に物性が左右されやすいといった問題があった。すなわち、繊維強化コンクリートの曲げ破壊においては、繊維が高温下で伸びると引止め力が弱くなり、また低温下で外径が縮むと抜けやすくなるという問題があった。
そこで、コンクリートに対する分散性がよく、コンクリートとの係合力(密着性)が高く、かつ線膨張係数が小さい、セメント強化用複合FRP製短線材を開発することを目的として鋭意検討して本願発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)有機合成繊維又は無機繊維からなる補強繊維束に熱硬化性樹脂材料を含浸硬化してなる繊維強化樹脂部と、その外周を被覆する熱可塑性樹脂被覆層とを有する複合FRP線条材を複数本編組し、該熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させてなる編組構造を有するセメント強化用複合FRP製短線材であって、該熱可塑性樹脂被覆層の厚みが0.02〜0.1mmで外径が0.4〜1mmの複合FRP線条材を6〜20mmピッチで編組してなり、長さが10〜80mmである、ことを特徴とするセメント強化用複合FRP製短線材、
(2)編組構造が、二つ編み又は三つ編みによるもので、熱可塑性樹脂被覆層を長手方向に断続的に熱融着させて空隙部分を有する(1)に記載のセメント強化用複合FRP製短線材、
(3)補強繊維束が有機合成繊維から選択されてなり、熱硬化性樹脂材料がビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタンアクリレート樹脂の群から選択されてなる1種以上の熱硬化性樹脂である、(1)又は(2)に記載のセメント強化用複合FRP製短線材、
(4)熱硬化性樹脂材料がビニルエステル樹脂である(1)〜(3)のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材、
(5)有機合成繊維が繊維軸方向に負の線膨張係数を有してなる(1)〜(4)のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材、
(6)有機合成繊維がアラミド繊維である(1)〜(5)のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材、
(7)熱可塑性樹脂被覆層の樹脂が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂である(1)〜(6)のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材、及び
(8)補強繊維束に未硬化状の熱硬化性樹脂を含浸させた混合物を所定形状に絞り成形して未硬化状線条物とし、これを溶融した熱可塑性樹脂で被覆し、該被覆樹脂を冷却固化した後、これを加熱硬化槽に導入して前記熱硬化性樹脂を硬化し、得られた複合FRP線条材をストランドとして、これを複数本編み組みした後、熱処理してストランド同士の熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させて、編組構造を形成し、しかる後所定の長さに切断してなることを特徴とするセメント強化用複合FRP製短線材の製造方法、
を提供するものである。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材は、有機合成繊維又は無機繊維からなる補強繊維束に熱硬化性樹脂材料を含浸硬化してなる繊維強化樹脂部(FRP部)と、その外周を被覆する熱可塑性樹脂被覆層とを有する複合FRP線条材を複数本編組し、該熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させた編組構造を有しているので、補強繊維束が高度にその強度を発現でき、編組構造に起因してセメント成形体との係合力が増し、セメント成形体の曲げ強度及び引張強度を向上し、かつ、ひび割れ発生を防止できる。特に、熱可塑性樹脂被覆層を長手方向に断続的に熱融着させた空隙部分を有する編組構造の複合FRP製短線材では、空隙部分にセメントモルタル、コンクリートが埋まり込むことで、セメント成形体との係合力が一層増強できる。
また、補強繊維束にアラミド繊維など低線膨張係数や負の線膨張係数の有機繊維を用いた複合FRP製短線材を用いると、コンクリートとの線膨張係数が近似しているので、コンクリートの温度変化に追随でき、汎用の有機繊維を用いた場合と比較して、広い温度範囲にわたって補強効果を発現できる。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材の製造方法は、熱硬化性樹脂を硬化した複合FRP線条材をストランドとして、これを複数本編み組みした後、熱処理してストランド同士の熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させて、編組構造を形成し、しかる後所定の長さに切断しているので、複合FRP線条材の引張強度の低下が少なく、補強繊維束の特性を有効に発現できるセメント強化用複合FRP製短線材を提供できる。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材を構成する編組構造において、複合FRP線条材を二つ編みして形成した場合の説明図である。 本発明のセメント強化用複合FRP製短線材を構成する編組構造において、複合FRP線条材を三つ編みして形成した場合の説明図である。 本発明のセメント強化用複合FRP製短線材を構成する複合FRP線条材(ストランド)の断面の模式図である。 本発明の複合FRP製線材の空隙率を説明するための模式図である。 本発明の二つ編みによる複合FRP製線材の投影傾斜角θの概念を説明するための模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、添付図面に示された各実施形態は、本発明に係わる代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材は、有機合成繊維又は無機繊維からなる補強繊維束に熱硬化性樹脂材料を含浸硬化してなる繊維強化樹脂部と、その外周を被覆する熱可塑性樹脂被覆層とを有する複合FRP線条材を複数本編組し、該熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させてなる編組構造を有するセメント強化用複合FRP製短線材であって、該熱可塑性樹脂複層の厚みが0.02〜0.1mmで外径が0.4〜1mmの複合FRP線条材を6〜20mmピッチで編組してなり、長さが10〜80mmであることを特徴とする。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材を構成する複合FRP線条材は、図3に示すように、補強繊維束11に熱硬化性樹脂材料を含浸硬化してなるマトリックス12とからなる繊維強化樹脂部と、その外周を被覆する熱可塑性樹脂被覆層13とを有している。
補強繊維束としては、熱硬化性樹脂材料を含浸硬化後にFRP線条材として補強効果を有する繊維束状のものであれば、有機合成繊維又は無機繊維のいずれであってもよく、要求される引張強度や弾性率、熱的性質、線膨張係数等によって選択される。
有機合成繊維としては、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール(PBT)繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等の高強度繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維等の汎用合成繊維が挙げられる。
無機繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、セラミックス繊維、バサルト繊維(玄武岩繊維)等が挙げられる。
これらの補強繊維束のうち、軽量性の観点から有機合成繊維が好ましく、さらに、有機合成繊維においては、高比弾性率、高比強度、及び低線膨張係数の観点から、前述のアラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール(PBT)繊維、超高分子量ポリエチレン繊維から選択することが好ましく、アラミド繊維が特に好ましい。
アラミド繊維としては、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維いずれであっても良いが、高強度性を要求される場合は、パラ系アラミド繊維(例えば、デユポン製:「ケブラー」登録商標、帝人製:「テクノーラ」登録商標)、耐熱性や難燃性を要求される場合にはメタ系アラミド繊維(例えば、帝人製の「コーネックス」登録商標)のように使い分けることが好ましい。
また、複合FRP製短線材を分散させて強化したセメント成形体中において、より広い温度範囲で補強効果を発現させるため、補強繊維の線膨張係数は、高温によるコンクリートの膨張に対しては、収縮させる力が働き、低温によりコンクリートが収縮するのに対しては、繊維が伸びてコンクリートの収縮を抑制する方向の力が働くことから、繊維軸方向に負の線膨張係数を有する有機合成繊維を用いることが望ましい。
つまり、本発明の複合FRP製短線材としては、i)熱可塑性樹脂被覆層及びマトリクスとしての熱硬化樹脂による樹脂の線膨張と、ii)有機合成繊維の線膨張との総和が、コンクリート線膨張と同等になることが好ましい。
かかる負の線膨張係数を有する有機合成繊維としては、軸方向の線膨張係数が−0.2×10-6/℃であるアラミド繊維(ケブラー繊維)、−0.6×10-6/℃であるPBO繊維(東洋紡製、「ザイロン」)、或いはポリアリレート繊維(ベクトラン)、超高分子量PE繊維(東洋紡製、「ダイニーマ」)等を挙げることができる。
なお、コンクリートの線膨張係数は10×10-6/℃であり、一般的な合成繊維のモノフィラメントの線膨張係数は60×10-6/℃以上である。
また、無機繊維においては、外径が0.9mm以下の細径の複合FRP線条材を製造する際の取り扱い性や使用実績の観点からガラスヤーンが好ましく、E、S、Tなどのガラス繊維から要求される性能により選択されるが、経済性の面からはEガラスが推奨される。
複合FRP線条材における補強繊維束の体積含有率(Vol.%)は、未硬化状で絞り成形する際の賦形性及び強度の観点から、35〜80Vol.%が好ましく、より好ましくは、55〜70Vol.%である。35Vol.%以上であれば繊維の補強効果を発現し、80Vol.%以下であれば未硬化段階の熱硬化性樹脂材料が補強繊維束に含浸し易く、複合材料として好ましい機械特性が得られる。
本発明において、複合FRP線条材の補強繊維束を結着するマトリックスとして用いられる熱硬化性樹脂材料としては、ビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート樹脂など)、エポキシ樹脂、テレフタル酸系又はイソフタル酸系の不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノール樹脂、などが好適に用いられ、これらに過酸化物系などの硬化用触媒などを添加して使用されるが、とりわけビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート樹脂など)が耐熱性などの物性の点から好ましい。
本発明に用いられる硬化用触媒としては、熱重合開始剤として、50〜120℃程度で硬化可能な中温硬化型の有機過酸化物及びそのエステル類、有機アゾ化合物などを挙げることができる。
熱硬化性樹脂材料には、樹脂粘度調整のためにフュームドシリカ(例えば、日本アエロジル社製、「アエロジル」)や、或いは賦形性や物性向上の観点から炭酸カルシウム等を配合することができる。
補強繊維にアラミド繊維を用いる場合は、曲げにおける耐挫屈性の観点から、炭酸カルシウムを熱硬化性樹脂100質量部に対して、0.5〜5質量部配合することが望ましい。
複合FRP線条材の熱可塑性樹脂被覆層を構成する熱可塑性樹脂としては、補強繊維束に熱硬化性樹脂材料を含浸し、これを絞り成形して所定の形状に賦形した線条物の外周を継ぎ目なく溶融樹脂により被覆可能な樹脂であれば、特に限定されず、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材において、熱可塑性樹脂複層の厚みは、0.02〜0.1mmであることが、繊維強化樹脂(FRP)部の補強性能を減じることなくセメント強化性能(熱融着性)を発現できることから好ましい。
このような薄膜の被覆を施すには、薄膜成形性の良い樹脂が好ましく、また、複合FRP線条材同士を編組して、より低温で融着して編組構造を形成できること、複合FRP線条材の製造過程において、熱硬化性樹脂の加熱硬化時に少なくとも被覆層内周が溶融状ないし軟化状態を呈して、硬化後に熱可塑性樹脂被覆層内周とFRP外周とがいわゆるアンカー接着構造とすることが望ましいことから、硬化温度の110〜150℃の範囲に融点または軟化点を有するポリオレフィン系樹脂がより好適である。
この種の熱可塑性樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好適である。また、熱可塑性樹脂は、セメントとの接着性を考慮して、接着性を付与するための各種の変性がされた共重合体であってもよい。
本発明の複合FRP製短線材は、熱可塑性樹脂複層の厚みが0.02〜0.1mmで外径が0.4〜1mmの複合FRP線条材を複数本編組したのち、熱可塑性樹脂被覆層13同士を融着した融着部を有する複合FRP製線材100、200を得、これを短カットしたもので編組構造(編まれた構造)を呈している。
複合FRP線条材1の外径は、セメント強化材として要求される分散密度等の観点および安定生産性の観点から、外径が0.4〜1mmの範囲であることが好ましく、0.45〜0.9mmであることがより好ましく、0.5〜0.8mmが特に好ましい。外径が0.4mm未満では、FRPの外径が細過ぎて、未硬化FRPを安定して連続生産することが難しく、1mmを超えると、セメント強化材としての分散密度が低下して補強効果が低減する。
本発明において、複合FRP線条材の編組とは、図1、図2に示すように硬化した複合FRP線条材1をストランドとして、複数本の複合FRP線条材1,1をそれぞれZ撚りストランド及びS撚りストランドとして、撚り合せることを意味し、図1では二つ編み、図2では三つ編みによる編組構造の形成状態を説明している。セメント強化用複合FRP製短線材としては、セメント成形体中により多くの本数を分散させることが補強効果の観点から好ましいので、編組する際の複合FRP線条材1の本数は、2本以上が好ましい。2本未満では編組構造を形成できず、補強効果が低下する。
複合FRP線条材は、6〜20mmのピッチで編組される。本発明において、
編組のピッチとは、編組構造の複合FRP製線材(短カットする前)において、その長手方向の中心軸(以下、「長軸」ということがある。)に対して、構成するストランドがZ撚り又はS撚りで回転する繰り返し長さを意味し、以下、「撚りピッチ」又は「一回転ピッチ」と称することがある。
撚りピッチが6mm未満では、長軸方向に対するストランドの撚り角が小さくなり過ぎて、ストランドである複合FRP線条材に過大な曲げ歪を受け折損するなどのトラブルが発生し、20mmを超えると長軸に対する撚り角が大きくなり過ぎて、セメント成形体における引抜力が低下し、有効な補強効果を発現できない。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材は、セメント成形体での補強効果及び分散性、分散密度等の観点から、長さが10〜80mmであることが好ましく、20〜70mmがさらに好ましく、30〜60mmが特に好ましい。
複合FRP製短線材の長さは、前述の撚りピッチとの関係も相俟って、10mm未満ではセメントからの抜けが生じ易く、80mmを超えるとセメントへの配合時の分散性が不良となる場合がある。
編組構造は、二つ編み又は三つ編みによるものが、簡易に製造でき、セメントとの引抜き強力が高く、セメント強化材としての効果を有効に発現できる観点から好ましい。
また、編組構造は、編組されたそれぞれの複合FRP線条材の熱可塑性樹脂被覆層同士の接触部分を熱融着することにより形成される。
複合FRP線条材の熱可塑性樹脂被覆層同士の接触部分は、編組後に長手方向に圧縮(座屈)力を加えて、ストランドとしての複合FRP線条材同士の間に空隙部分ができるようにした状態とすることによって、長手方向に断続した状態で接触部分を設け、熱融着することにより、空隙部分を有する複合FRP製(短)線材とすることができる。
さらに、空隙部分は、編組時に、熱可塑性樹脂被覆層とは熱融着しない介在物をストランドとしての複合FRP線条材の間に適宜の間隔で介在させることによっても形成できる。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材の製造方法は、補強繊維束に未硬化状の熱硬化性樹脂を含浸させた混合物を所定形状に絞り成形して未硬化状線条物とし、これを溶融した熱可塑性樹脂で円環状に被覆し、該被覆樹脂を冷却固化して熱可塑性樹脂被覆未硬化状FRP線条物を得る工程(1)、引き続いて未硬化状FRP線条物を加熱硬化槽に導入して、少なくとも熱可塑性樹脂被覆層内周が溶融状ないし軟化状態を呈する温度で熱硬化性樹脂を硬化する工程(2)、得られた複合FRP線条材をストランドとして、これを複数本編み組みした後、熱処理してストランド同士の熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させて、編組構造を形成する工程(3)、しかる後所定の長さに切断する工程(4)を有している。
前記の工程(2)により硬化した複合FRP線条物を得た後、ボビン等に一旦連続状に巻き取り、しかる後、連続状巻取り物から必要な本数の複合FRP線条物を準備し、これを工程(3)で所定のピッチで編み組みし、しかる後、熱処理してストランド同士の熱可塑性樹脂被覆層を熱融着し、冷却固化することによって、編組構造が固定され、長手軸方向に対して各ストランドが所定の撚り角で撚り合わされた複合FRP製線材を製造する。
また、前記の工程(2)により硬化した複合FRP線条物を複数本連続的に得ながら、編組構造を形成するストランドとして組み分けし、組みごとに複数の回転引取機で引取りながら、Z撚りストランド及びS撚りストランドとして、これらを撚り合せするZ方向或いはS方向に回転引取機を所定の撚りピッチが得られるように回転して編組し、引続いて、熱可塑性樹脂被覆層を熱融着して編組構造を固定する工程を経れば、編組構造を有する複合FRP製線材を連続的に製造することができる。
また、編組後に長手方向に圧縮(座屈)力を加えて、ストランドとしての複合FRP線条材同士の間に空隙部分ができるようにした状態として、複合FRP線条材の熱可塑性樹脂被覆層同士の接触部分が長手方向に断続した状態で形成されるようにして、この接触部分を熱融着することにより、空隙部分を有する複合FRP製(短)線材とすることができる。
さらに、空隙部分を設けるため、編組時に、熱可塑性樹脂被覆層とは熱融着しない介在物をストランドとしての複合FRP線条材の間に適宜の間隔で介在させて編組し、介在物の存在しない部分を熱融着し、しかる後、介在物を分離除去する方法組み合わせることもできる。
なお、熱可塑性樹脂被覆層を有する未硬化状FRP線条物を加熱硬化槽に導入して、少なくとも熱可塑性樹脂被覆層内周が溶融状ないし軟化状態を呈する温度で熱硬化性樹脂を硬化する工程において、溶融状ないし軟化状態の熱可塑性樹脂被覆層内周と未硬化状FRPの外周とが加圧蒸気によって、圧力下流動接触状態の過程を経るため、熱可塑性樹脂被覆層内周と補強繊維束とがいわゆるアンカー構造による密着状態を呈するので、特公昭63−2772号公報に記載されているようなアンカー接着の効果を得ることができる。
編組構造を有する複合FRP製線材は、セメント強化の目的により決定される長さ(繊維長)として10〜80mmの範囲に切断装置によりカットされて、セメント強化用複合FRP製短線材(複合FRP製チョップ)とされる。
上記複合FRP製短線材は、熱可塑性樹脂被覆に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂を用いているときは、各種性能の向上のため、短線材とするための切断前または切断後に種々の処理を施すことができる。たとえば、熱可塑性樹脂被覆表面を界面活性剤、分散剤、カップリング剤等で処理してもよいし、またはコロナ放電処理、紫外線照射、電子線照射等により表面活性化または架橋化等の処理を行ってもよい。特に、セメント系成形体に配合する際の分散性を高める点から、界面活性剤などで表面親水化処理を行うことが好ましい。
界面活性剤としては、疎水性であるポリオレフィン系樹脂被覆表面とセメントとの親和性を向上させるため、親水性の界面活性剤を使用するのが好ましい。ポリオレフィン系樹脂被覆表面に親水性を付与することにより分散性が向上し、複合FRP製短線材とセメントが均質に混合されることによって補強効果が向上する。
親水性の界面活性剤としては、特に限定なく使用することができるが、なかでもポリエチレングリコールアルキルエステル系ノニオン界面活性剤、アルキルフォスフェート系アニオン界面活性剤、多価アルコール型アマイドノニオン系界面活性剤などを好ましく使用できる。
ポリエチレングリコールアルキルエステルとしては、水分散液の安定性、ポリオレフィン系樹脂被覆表面への付着性の点から、それを構成する長鎖脂肪族アルキル基の炭素数が6〜18、好ましくは8〜16であるものが好ましい。好ましいポリエチレングリコールアルキルエステルの具体例としては、ポリエチレングリコールラウレート、ポリエチレングリコールオレエート、ポリエチレングリコールステアレートなどが挙げられる。
アルキルホスフェートは、平均炭素数18以下、好ましくは6〜16、より好ましくは8〜14のアルキル基を1分子中に1〜2個、好ましくは1個有するホスフェートであり、塩としてはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩が挙げられる。好ましいアルキルフォスフェートの具体例としては、オクチルホスフェート、ラウリルホスフェート、ステアリルホスフェートのような高級アルコールの燐酸エステルのナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの塩及びアミン塩が挙げられる。その中和は遊離水酸基の50%以上、特に完全中和物が好ましい。
多価アルコール型アマイドノニオンは、炭素数4〜18のアルキルアミンと、3〜13個の水酸基を持つポリグリセリンとの付加反応物が用いられ、好ましくは炭素数11〜17のアルキルアミンと、3〜6個の水酸基を持つポリグリセリンとの付加反応物が用いられる。
その他の好ましい界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテルリン酸エステルなどが挙げられ、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルなどが挙げられる。これらの界面活性剤は、一種単独又は二種以上を混合して使用することができる。
上記界面活性剤の複合FRP製短線材に対する付着量は特に限定されないが、セメント配合時の泡の発生抑制の観点から、総複合FRP製短線材質量に対して、通常0.05〜2質量%の範囲で用いられる。複合FRP製短線材に対する付着量が、総複合FRP製短線材質量に対して0.05質量%未満ではポリオレフィン系樹脂被覆表面に親水性が十分付与されないおそれがあり、また、2質量%を超えても親水性は頭打ちになり、かえって複合FRP製短線材のセメントフレッシュ中に気泡が発生し、セメント系成形体の圧縮強度、曲げ強度などの物性値を低下させるおそれがあるので好ましくない。気泡の発生を抑制するために、複合FRP製短線材への界面活性剤処理時に、消泡剤を併用することもできる。
ポリオレフィン系樹脂被覆表面に表面処理剤を付着させる方法としては、特に限定はなく、浸漬法、スプレー法、コーティング法のいずれの方法も採用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。まず、本発明で使用した引抜き強力の評価方法を下記に示す。
セメントとの定着性試験
セメントペーストとの定着性を表す尺度として埋設された複合FRP製線材の引抜き試験(引抜き強力測定)を行った。
〔複合FRP製線材の引抜き強力測定〕
・室温養生後の引抜き強力
管内径20mm、高さ33mm、肉厚3mmのポリエチレン製のパイプの底部に5mm厚みで粘土を詰め、そのほぼ中央部に複合FRP製線材の試験片を突き刺して立設した後、パイプの上部にセメントモルタルを流して、1日間常温にて養生後、23±2℃の環境下で、オリエンテック社製の引張試験機(型番:RTC−1250、ロードセル50kg)を用い、5mm/分の速度で複合FRP製線材をセメントから引抜き、その際の応力(引抜き強力)を測定した(n数=5)。セメントは普通ポルトラントセメント(太平洋セメント社製)を使用し、砂は陸砂を使用した。水/セメント比は57%とした。
具体的な配合比は下記の通りである。
セメント:359g、砂:831g、水:205(全量1395g)を2Lステンレスバットに採取し、電動回転羽根を挿入し、1分間練り混ぜたモルタルを使用した。
(1)複合FRP線条材Aの製造
補強繊維束として破断伸度3.6%、引張弾性率490cN/dtexのパラ系アラミド繊維(東レ・デュポン製:ケブラー29、単糸径12μm、1500dtex)のマルチフィラメント1本を用い、これをビニルエステル樹脂(昭和高分子製、R3130)100質量部と、熱硬化性触媒として化薬アクゾー社製の商品名「カドックスBCH50」4質量部、及び「カヤブチルB」1質量部の混合触媒、及び日東粉化工業株式会社製炭酸カルシウム(NS#200、平均粒径約2.0μm)を1質量部添加した未硬化の熱硬化性樹脂含浸槽に導き、補強繊維束に熱硬化性樹脂を含浸した。引き続いて、内径を段階的に小さくした絞りノズルに導いて、未硬化状樹脂が含浸された補強繊維束を絞り成形し、外径が0.490mmの細径線条物を得、これを溶融押出機のクロスヘッドダイ(200℃)に通して、LLDPE(日本ユニカー製、NUCG5225/NUCG5361=1:1ブレンド品)により、被覆厚み約0.13mmで環状に被覆し、直ちに冷却水層に導いて、表面の被覆部を冷却固化した。
引き続いて、このLLDPE被覆未硬化線条材を入口及び出口に加圧シール部を設けた長さ36mの加圧蒸気硬化槽に50m/minの速度で導いて150℃(0.4Mpa)で硬化し、被覆外径が約0.77mmの熱可塑性樹脂被覆FRP線条物素線として、最終内径が0.605mmの整径ダイスが装着された整径装置に連続して供給して被覆外径が0.60mmの熱可塑性樹脂被覆の複合FRP線条材Aを得た。FRP部の補強繊維含有率は60Vol.%であった。
(2)複合FRP線条材Bの製造
前記複合FRP線条材Aの製造において、補強繊維束として繊度3000dtexのアラミド繊維(東レ・デュポン製:ケブラー29、単糸径12μm)のマルチフィラメント1本を用い、FRPの外径を0.75mm、LLDPEによる被覆外径を0.85mmとした他は、複合FRP線条材Aの製造方法と同様にして複合FRP線条材Bを得た。FRP部の補強繊維含有率は60Vol.%であった。
(3)複合FRP線条材Cの製造
前記複合FRP線条材Aの製造において、補強繊維束として破断伸度20.0%、引張弾性率100cN/dtexのポリエステル繊維(東レ製:テトロン、単糸径27μm、1500dtex)のマルチフィラメント1本を用いた他は、複合FRP線条材Aの製造方法と同様にして複合FRP線条材Cを得た。FRP部の補強繊維含有率は60Vol.%であった。
実施例1〜3、比較例2〜3
長さ300mmの前記の複合FRP線条材Aをストランドとして2本用意し、このストランドの2本を引揃えて、その一端を固定し、自由端側の片方を右回り(S方向)、他方を左回り(Z方向)に回転させてストランド同士が相互に撚り合わされた二つ編み状(縄状)の編組構造を形成した。その撚りピッチを50mm間における回転数により変更して、50mmを回転数で除して、撚りピッチ(mm)とした。撚り合わせ長さ300mmのものを撚り状態を保持しつつ、長手方向に断続的に熱融着部を有し、空隙部分が生じるような状態で金枠に固定し、400℃の熱風発生器中で30秒間熱処理して、熱可塑性樹脂被覆層同士を断続的に熱融着させて、撚り戻りのない編組構造を有する、撚りピッチが、10mm(実施例1)、16.7mm(実施例2)、6.25mm(実施例3)、5mm(比較例2)、25mm(比較例3)で長さが300mmの複合FRP製線材を得た。実施例1による複合FRP製線材は図1に示すような形状を有していた。
実施例1〜3の複合FRP製線材(短線材にカットする前)の構成及び引抜き強力の測定結果をまとめて表1に、比較例2、3のそれらをまとめて表2に示す。
なお、複合FRP製(短)線材の性状を表すため、(1)空隙率、(2)投影傾斜角θを以下のようにして求めた。
(1)空隙率:図4(A)、(B)に示す複合FRP製線材の長手方向に直交する方向の最大径(見掛けの外径)Dmax(mm)をノギスにて測定し、複合FRP線条材(ストランド)の線径(「被覆外径」)d(mm)、及び図4(A)の二つ編みでは半回転ピッチPh(mm)、図4(B)の三つ編みでは、構成する3本のストランドにおいて、特定のいずれか1本のストランドと、他の2本のストランドとが交差する2点間のうち最小の間隔をPmとして、次の式より導かれる数値を空隙率(%)と定義した。
空隙率(%)=〔Dmax−(d×ストランドの本数)〕×100/(Ph又はPm)
なお、空隙率は、複合FRP製線材を平面に投影した場合において、上記の式の分子部分は、最大径Dmaxから構成する複合FRP線条材(ストランド)本数とその直径dの積を引いた値であり、概ねその部分の空隙の大きさを表し、分母部分は、交叉部間のピッチを表しており、それらの比である空隙率(%)は、間接的には、投影されたストランドの傾斜を表している。
かかる投影されたストランドの傾斜をより明確に表現するため、投影傾斜角θを次のように定義した。
2本のストランドによる二つ編みでは、図5にその概念を模式的に示すように、ストランドが硬化された複合FRP線条体なので長手方向の物性は均一であり、交差点50と交差点51間の中間に最大径部が生じる。そこで、図5の投影されたストランド1aが中心線Lcとなす角を投影傾斜角θとすると、
tanθ=b/a
で表され、b=(Dmax−2d)/2、a=Ph/2 となる。但し、Dmax、d、Phは上述の通りである。
従って、tanθ=〔(Dmax−2d)/2〕/(Ph/2)
投影傾斜角θ=arctan[〔(Dmax−2d)/2〕/(Ph/2)]
で表される。本発明においてこの角度θを投影傾斜角と定義することとした。
後述する実施例4の3本のストランドによる三つ編みにおいては(図示省略)、特定された1本のストランドは、1回転で3つの交差部を有するので、1回転ピッチPの1/3を平均の交差部間ピッチとし、これを前述の二つ編みにおける半回転ピッチに相当するものとして、かつ、この場合、最大径Dmaxがこれらの交差部ピッチ間に必ずしも存在しない場合もあるので、2D/3を最大外径とする簡略化を行い、次式により投影傾斜角θを求めた。
投影傾斜角θ=arctan[[〔(2D/3)−2d〕/2]/〔(P/3)/2)〕]
実施例4
実施例1において複合FRP線条材Aをストランドとして3本用意し、三つ編みで撚りピッチ10mmの編組構造とした他は実施例1と同様にして三つ編みの複合FRP製線材を得た。図2に示すような形状を有していた。前記と同様にして測定した引抜き強力の結果を構成と併せて表1に示す。
実施例5
実施例1において複合FRP線条材Aに代えて複合FRP線条材Bをストランドとして、実施例1と同様の撚りピッチで二つ編みの編組構造を有する複合FRP製線材を得、前記と同様にして測定した引抜き強力の結果を構成と併せて表1に示す。
実施例6
ポリエステル繊維を補強繊維束とする複合FRP線条材Cをストランドとして用いた他は、実施例1と同様の撚りピッチで二つ編みの編組構造を有する複合FRP製線材を得、前記と同様にして測定した引抜き強力の結果を構成と併せて表1に示す。
比較例1
複合FRP線条材Aを2本平行に引き揃え、編組構造を形成していない場合(撚りピッチ=∞)の引抜き強力を測定したところ、実施例1の半分であった。
複合FRP製線材の構成及び引抜き強力の結果を表2に示す。
参考例1
X字状繊維断面を有し見掛けの外径(最大径)が0.7mmで繊度が3000dtexのポリプロピレンモノフィラメントからなる出願人製の「SIMロック(登録商標)」を用い、前記と同様にして引抜き強力を測定した。結果を表2に示す。
参考例との比較結果より、本発明の各実施例の複合FRP製線材は、セメントとの定着性能評価の試験における引抜き強力が、市販により実用されている「SIMロック(登録商標)」と同等以上なので、セメント強化材として実用が可能であり、強化材としての低線膨張係数の特性も発現できる。
Figure 0006035129
Figure 0006035129
表1、2の評価結果から、本発明の複合FRP製(短)線材では、特に長手方向に断続的に熱融着部を設けて空隙部分を形成した場合にはセメントモルタルが埋まり込むことで、引抜き強力が向上した。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材は、硬化した複合FRP線条材をストランドとして複数本編組し、該熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させてなる編組構造を有しているので、補強繊維束が高度にその強度を発現でき、編組構造に起因するセメント成形体との係合力が増し、セメント成形体の曲げ強度及び引張強度を向上し、ひび割れ発生を防止できるセメント強化材として利用できる。
また、補強繊維束にアラミド繊維などの低線膨張係数や負の線膨張係数の有機繊維を用いた複合FRP製短線材は、コンクリートの温度変化に追随して、広い温度範囲にわたって補強効果を発現できる強化材として利用できる。
本発明のセメント強化用複合FRP製短線材の製造方法は、複合FRP線条材の引張強度の低下が少なく、補強繊維束の特性を有効に発現できるセメント強化用複合FRP製短線材の製造方法として利用できる。
1 複合FRP線条材(ストランド)
1a〜e 複合FRP線条材(ストランド)
11 補強繊維
12 熱硬化樹脂(マトリックス)
13 熱可塑性樹脂被覆層
14 熱可塑性樹脂被覆層の融着部
50〜52 交差融着部
100 二つ編みの編組構造を有する複合FRP製線材
200 三つ編みの編組構造を有する複合FRP製線材

Claims (8)

  1. 有機合成繊維又は無機繊維からなる補強繊維束に熱硬化性樹脂材料を含浸硬化してなる繊維強化樹脂部と、その外周を被覆する熱可塑性樹脂被覆層とを有する複合FRP線条材を複数本編組し、該熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させてなる編組構造を有するセメント強化用複合FRP製短線材であって、
    該熱可塑性樹脂被覆層の厚みが0.02〜0.1mmで外径が0.4〜1mmの複合FRP線条材を6〜20mmピッチで編組してなり、長さが10〜80mmである、ことを特徴とするセメント強化用複合FRP製短線材。
  2. 編組構造が、二つ編み又は三つ編みによるもので、熱可塑性樹脂被覆層を断続的に熱融着させて空隙部分を設けてなる請求項1に記載のセメント強化用複合FRP製短線材。
  3. 補強繊維束が有機合成繊維から選択されてなり、熱硬化性樹脂材料がビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタンアクリレート樹脂の群から選択されてなる1種以上の熱硬化性樹脂である、請求項1又は2に記載のセメント強化用複合FRP製短線材。
  4. 熱硬化性樹脂材料がビニルエステル樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材。
  5. 有機合成繊維が繊維軸方向に負の線膨張係数を有してなる請求項1〜4のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材。
  6. 有機合成繊維がアラミド繊維である請求項1〜5のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材。
  7. 熱可塑性樹脂被覆層の樹脂が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載のセメント強化用複合FRP製短線材。
  8. 補強繊維束に未硬化状の熱硬化性樹脂を含浸させた混合物を所定形状に絞り成形して未硬化状線条物とし、これを溶融した熱可塑性樹脂で被覆し、該被覆樹脂を冷却固化した後、これを加熱槽に導入して前記熱硬化性樹脂を硬化し、得られた熱可塑性樹脂被覆層の厚みが0.02〜0.1mmで外径が0.4〜1mmの複合FRP線条材をストランドとして、これを6〜20mmピッチで複数本編み組みした後、熱処理してストランド同士の熱可塑性樹脂被覆層を熱融着させて、編組構造を形成し、しかる後10〜80mmの長さに切断してなることを特徴とするセメント強化用複合FRP製短線材の製造方法。
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