JPWO2016125666A1 - コンクリート補強材及びコンクリート成形体 - Google Patents

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Abstract

コンクリート成形体の補強効果及び靱性を向上させることができ、かつ成形性が良好なコンクリート補強材及びそれを含有するコンクリート成形体を提供する。少なくとも1本の芯糸1と、芯糸1に巻き付くように構成された少なくとも2本の鞘糸2,3と、芯糸1及び鞘糸2,3を被覆する樹脂層とを含むコンクリート補強材10であって、芯糸1及び鞘糸2,3のうちの少なくとも1本が、ガラス繊維束から構成されていることを特徴としている。

Description

本発明は、コンクリート補強材及びそれを含むコンクリート成形体に関する。
従来、コンクリート成形体は、構造体として種々の用途に用いられている。特に、トンネルの内壁や高架壁では、剥落防止のため、補強材としてポリプロピレン、ポリエチレン、アクリルなどの合成繊維束を用いたコンクリート成形体が使用されている。このようなコンクリート成形体は、クラック発生後も、補強材が切断されずに、補強材の引き抜け抑制効果により、コンクリートが割れにくく、剥落しにくくなる。
しかし、ポリプロピレンなどの合成繊維束は、弾性率や破断応力が低いため、コンクリートの補強材として用いた場合、コンクリート成形体の補強効果や靭性が十分でないという問題がある。
また、補強材としてスチールファイバも使用されているが、スチールファイバは、錆が発生しやすいことや、コンクリートと混練する際に、流動性が低下し、コンクリート成形体の成形性が低下しやすいという問題がある。
これらの問題を解決できる補強材として、ガラス繊維を樹脂で被覆した補強材が挙げられる。ガラス繊維は、合成繊維よりも弾性率や破断応力が高く、錆びることがなく、コンクリート混練時の成形性に優れている。しかし、ガラス繊維を樹脂で被覆した補強材は、クラック発生後の引抜け抵抗力が低いため、コンクリート成形体の靱性が低い。
これに対し、連続した無機繊維束に樹脂を含浸させ、それを硬化させてから切断し、表面に凹凸を形成したコンクリート補強材が提案されている(特許文献1)。
特開2003−335559号公報
上記特許文献1のコンクリート補強材は、ガラス繊維束などの無機繊維束を用いているので、弾性率が高く、錆びないため、コンクリート成形体の補強効果を向上させることができる。また、表面に凹凸が形成されているので、クラック発生後の引き抜けの抵抗力を高めることができるため、コンクリート成形体の靱性が高い。
しかしながら、トンネルの内壁や高架壁等において、剥落防止効果の向上のため、コンクリート成形体の靱性をさらに高めることができるコンクリート補強材が求められている。しかし、含浸した樹脂をプレスや歯車等によって形成した凹凸は柔らかいため、クラック発生後の引き抜けの抵抗力を十分に高めることができない。
本発明の目的は、コンクリート成形体の補強効果及び靱性を向上させることができ、かつ成形性が良好なコンクリート補強材及びそれを含有するコンクリート成形体を提供することにある。
本発明のコンクリート補強材は、少なくとも1本の芯糸と、芯糸に巻き付けられた少なくとも2本の鞘糸と、芯糸及び/または鞘糸を被覆した樹脂層とを含むコンクリート補強材であって、芯糸及び鞘糸のうちの少なくとも1本が、ガラス繊維束から構成されていることを特徴としている。
本発明において、少なくとも1本の鞘糸の巻き付け方向が、他の鞘糸の巻き付け方向と反対であることが好ましい。
本発明において、少なくとも1本の前記芯糸が、ガラス繊維束から構成されていることが好ましい。
本発明において、少なくとも1本の鞘糸は、ガラス繊維束から構成されていることが好ましい。
本発明において、ガラス繊維束から構成されている鞘糸以外の、少なくとも1本の鞘糸は、合成繊維束から構成されていてもよい。
本発明において、芯糸及び鞘糸の全てが、ガラス繊維束から構成されていることがさらに好ましい。
本発明において、少なくとも1本の鞘糸は、撚りが加えられた繊維束から構成されていることが好ましい。
本発明において、芯糸の1本の太さ(tex)が、100〜1200texの範囲内であることが好ましい。
本発明において、鞘糸の1本の太さ(tex)は、芯糸の1本の太さ(tex)の0.1倍〜4倍の範囲内であることが好ましい。
本発明において、上記少なくとも2本の鞘糸は、それぞれ太さ(tex)が異なっていてもよい。
鞘糸の巻き付けにおける一周のピッチは、1〜20mmの範囲内であることが好ましい。
本発明のコンクリート補強材は、チョップドストランドからなることが好ましい。また、チョップドストランドは、10〜40mmの範囲内の長さであることが好ましい。
本発明のコンクリート補強材は、少なくとも1本の芯糸と、芯糸に巻き付けられた少なくとも2本の鞘糸と、芯糸及び/または鞘糸を被覆した樹脂層とを含み、芯糸及び鞘糸のうちの少なくとも1本が、ガラス繊維束から構成されているカバーリング糸を、メッシュ状に配置させた織物からなるものであってもよい。
本発明のコンクリート成形体は、上記本発明のコンクリート補強材を含むことを特徴としている。
本発明のコンクリート成形体は、コンクリート補強材を、0.3〜2.0体積%含むことが好ましい。
本発明によれば、コンクリート成形体の補強効果及び靱性を向上させることができ、かつ成形性が良好となる。
図1は、本発明の実施形態のコンクリート補強材を示す模式的平面図である。 図2は、図1に示すII−II線に沿う断面図である。 図3は、図1に示すIII−III線に沿う断面図である。 図4は、本発明の実施形態における鞘糸の他の例を示す断面図である。 図5は、本発明の他の実施形態のコンクリート補強材を示す模式的平面図である。 図6は、コンクリート成形体の曲げ試験における応力変化を示す図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
図1は、本発明の実施形態のコンクリート補強材を示す模式的平面図である。図2は、図1に示すII−II線に沿う断面図である。図3は、図1に示すIII−III線に沿う断面図である。図1〜図3に示すように、本実施形態のコンクリート補強材10は、1本の芯糸1と、巻き付けられた2本の鞘糸2,3と、樹脂層4(図1においては図示省略、図2及び図3に図示)により構成されており、芯糸1及び2本の鞘糸2,3のうちの少なくとも1本がガラス繊維束から構成されている。
このため、このコンクリート補強材10を用いたコンクリート成形体の補強効果及び靱性を向上させることができる。これは、少なくとも2本の鞘糸2,3が芯糸1に巻き付けられており、かつ、ガラス繊維が高弾性率と高い破断応力を有しているため、コンクリート成形体の補強効果が十分となり、少なくとも2本の鞘糸2,3は、十分な硬さを有するため、クラック発生後の引抜け抵抗力が高くなるからである。
本実施形態のコンクリート補強材10は、図1〜図3に示すように芯糸1に鞘糸2及び3を巻き付けた状態で、芯糸1、鞘糸2及び3が樹脂層4で被覆されて、鞘糸2及び鞘糸3が芯糸1の表面に固着している。本実施形態に係るコンクリート補強材10は、表面に鞘糸2及び鞘糸3を巻き付けた芯糸1を樹脂溶液中に浸漬させ、その後取り出して乾燥させることによって、芯糸1、鞘糸2及び3の表面を樹脂層4で被覆し、固化させて作製される。図1に示すように、鞘糸2は、Z撚りで芯糸1に巻き付けられており(時計回りで芯糸1に巻き付けられており)、鞘糸3は、S撚りで芯糸1に巻き付けられている(反時計回りで芯糸1に巻き付けられている)。このように、鞘糸2の巻き付け方向が、鞘糸3の巻き付け方向と反対であることにより、図1に示すように、鞘糸2と鞘糸3が交差点A1及びA2で交差する。
図2に示すように、本実施形態では、交差点A1において、鞘糸2の上に鞘糸3が重なるように交差している。鞘糸2の上に鞘糸3が重なることにより、芯糸1の表面上に大きな凸部が形成される。
図3に示すように、本実施形態では、芯糸1の表面に、鞘糸2または鞘糸3からなる凸部が形成される。
これらの凸部は、コンクリート成形体にクラックが発生し、コンクリート補強材10がコンクリート成形体から引き抜かれる際に、引き抜きの抵抗として機能する。したがって、これらの凸部が形成されることより、クラック発生後の引き抜けの抵抗力を高めることができるため、コンクリート成形体の靱性が向上する。
本実施形態では、図2を参照して説明したように、鞘糸2と鞘糸3が交差する交差点A1及びA2において、芯糸1の表面に、鞘糸2と鞘糸3が重なり合って形成された大きな凸部は、図3に示す凸部よりも突出している。この大きな凸部の存在により、クラック発生後の引き抜けの抵抗力をさらに高めることができる。
本実施形態では、鞘糸2の巻き付け方向が、鞘糸3の巻き付け方向と反対であるが、本発明はこれに限定されるものではない。鞘糸2と鞘糸3が同じ方向に巻き付けられても、芯糸1の表面に凸部が形成されるので、本発明の効果を得ることができる。しかしながら、上述のように、鞘糸の少なくとも1本の巻き付け方向が、他の鞘糸の巻き付け方向と反対方向とすることにより、大きな凸部が形成されやすい。このような大きな凸部が形成されることにより、クラック発生後の引き抜けの抵抗力をさらに高めることができる。
本実施形態では、芯糸1を1本用いているが、本発明では、少なくとも1本の芯糸を用いればよく、複数本の芯糸を用いてもよい。本実施形態では、鞘糸2,3を2本用いているが、本発明では、少なくとも2本の鞘糸を用いればよく、3本以上の鞘糸を用いてもよい。鞘糸は、2〜4本であると、巻き付け加工がしやすく、芯糸の表面に巻き付けによる凸部を形成しやすい。
本実施形態では、芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3のいずれもが、ガラス繊維束から構成されている。具体的には、芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3は、それぞれ複数のガラス繊維フィラメントを束ねたガラス繊維束から構成されている。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3のうちの少なくとも1本が、ガラス繊維束から構成されており、それ以外はガラス繊維束以外の繊維束から構成されていてもよい。芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3のうちの少なくとも1本がガラス繊維束から構成されることにより、コンクリート成形体の補強効果を向上させることができる。ガラス繊維束以外の繊維束としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリルなどの合成繊維束や、炭素繊維束などの無機繊維束を用いることができる。
なお、コンクリート補強材10がガラス繊維束と、ガラス繊維束以外の繊維束から構成されている場合において、芯糸1は、ガラス繊維束から構成されていることが好ましい。芯糸1がガラス繊維束であると、芯糸1が合成繊維束である場合と比較して、コンクリート補強材10の弾性率や破断応力を更に高めることができる。
本発明において、鞘糸2及び鞘糸3の少なくとも1本がガラス繊維束から構成されていることが好ましい。これにより、クラック発生後の引き抜けの抵抗力をさらに高めるができ、コンクリート成形体の補強効果を向上させることができる。本発明においては、本実施形態のように、芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3の全てがガラス繊維束から構成されてもよい。これにより、コンクリート成形体の補強効果及び靱性をさらに向上させることができる。
本発明において、2本の鞘糸2,3のいずれか一方は、ガラス繊維束から構成され、他方はガラス繊維束以外の繊維束から構成されていてもよい。このような構成であれば、芯糸1を100〜160tex程度まで細くしても、コンクリート成形体の補強効果を担保することができる。この場合、ガラス繊維束以外の繊維束としては、上述の合成繊維束や、無機繊維束を用いることができる。また、本発明において、2本の鞘糸2,3のいずれもが、ガラス繊維束以外の繊維束から構成されていてもよい。鞘糸が、ガラス繊維束より柔軟である合成繊維束から構成されていると、芯糸1に鞘糸を巻き付けやすくなるため好ましい。
全ての芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3がモノフィラメントを束ねた繊維束である場合、樹脂で被覆する際、繊維束への樹脂の含浸性が良くなり、芯糸1、と2本の鞘糸2,3の接着力が大きくなる。モノフィラメント径は、特に制限されないが、ガラス繊維束の場合、ガラス繊維モノフィラメントの径は、繊維の製造に適した12〜26μmの範囲内であると好ましい。
芯糸1は、1本の太さ(tex)が、100〜1200texの範囲内であることが好ましい。100tex未満であると、芯糸1の破断荷重が小さくなり、コンクリート成形体の補強効果が不十分となる場合がある。また、コンクリート補強材10が細くなるため、コンクリート補強材1本あたりの体積が小さくなる。そのため、コンクリートに対してコンクリート補強材10を所定割合(体積%)添加しようとする場合、多本数のコンクリート補強材10を添加する必要があり、コンクリートと混練する際に、流動性が低下しやすくなる。また、1200texを超えると、コンクリート補強材1本あたりの体積が大きくなる。そのため、コンクリートに対してコンクリート補強材10を所定割合(体積%)添加しようとする場合、少数本のコンクリート補強材10しか添加できず、コンクリートとコンクリート補強材10の接触面積が低下し、コンクリートの補強効果が不十分となる場合がある。より好ましくは、130〜400texの範囲内であり、更に好ましくは、130〜350texの範囲内である。
また、2本の鞘糸2,3は、撚りが加えられた繊維束である撚り糸であることが好ましい。繊維束は、通常モノフィラメントが並列した撚りがない形態をとっている。そのため、コンクリート補強材10の製造工程等によって、繊維束に外力が加わると、その外力によって扁平形状となりやすい。この並列したモノフィラメントに撚りを加え、並列したモノフィラメントが撚れることで、外力が加わっても繊維束自体の断面が扁平形状となりにくく、繊維束に、より厚みを持たせることができる。そのため2本の鞘糸2,3を芯糸1に巻き付ける際に、並列したモノフィラメント状態となっている繊維束を巻き付けた時よりも、より突出した凸部を形成することができる。
図4は、本発明の実施形態における鞘糸2の他の例を示す断面図である。図4に示すように、鞘糸2は、並列した繊維モノフィラメントに撚りが加えられた撚り糸2a、2b及び2cを撚り合わせた合撚糸であってもよい。
以上、図4を参照して、鞘糸2について説明したが、鞘糸3についても同様である。
ガラス繊維モノフィラメントに用いられるガラスの種類としては、Eガラス、Tガラス、Sガラス、Hガラス、ARガラス等が挙げられるが、特に耐アルカリ性に優れたZrOを多く含む耐アルカリ性ガラスであるARガラスが好ましい。ARガラス繊維モノフィラメントを用いることにより、コンクリート補強材10が、コンクリート中のアルカリ成分によって浸食されにくくなり、コンクリート補強材10の劣化が生じにくくなる。
ARガラス繊維モノフィラメントは、質量百分率表示で、ZrOを12〜24%含有するガラスからなることが好ましい。質量百分率表示で、ZrOを12%以上含有するガラスは、耐アルカリ性が良好であるため、セメントに含まれるアルカリ成分により浸食されにくい。また、質量百分率表示で、ZrOを24%以下含有するガラスであれば、比較的安価なコストで製造することができる。なお、ARガラス繊維モノフィラメントは、質量百分率表示で、ZrOを14〜20%含有するガラスからなることがより好ましく、ZrOを16〜19%含有するガラスからなることが更に好ましい。
ARガラスは、例えば、質量百分率表示で、SiOを54〜65%、ZrOを12〜24%、MgO+CaOを0〜10%、TiOを0〜10%、Alを0〜2%、LiO+NaO+KOを10〜30%含有するガラスが挙げられる。
鞘糸2は1本の太さが、50〜2000texであることが好ましい。50tex未満であると、芯糸1に巻き付けた際に、芯糸1の表面に形成される凸部が小さくなり、十分な引き抜き抵抗力が得られない場合がある。また、2000texを超えると、コンクリートと混練する際に、芯糸1の表面に形成される凸部でコンクリートとの抵抗が大きくなりすぎ、流動性が低下する場合がある。50〜2000texの範囲であると、引き抜き抵抗力と流動性を確保しやすい。より好ましくは、200〜1500texである。なお、鞘糸2について説明したが、鞘糸3についても同様である。
鞘糸2の1本の太さ(tex)は、芯糸1の1本の太さ(tex)の0.1倍〜4倍の範囲内であることが好ましい。0.1倍未満であると、芯糸1に巻き付けた際に、芯糸1の表面に形成される凸部が小さくなり、十分な引き抜き抵抗力が得られない場合がある。4倍を超えると、巻き付ける際に芯糸1が鞘糸の張力に負けてしまい、芯糸が切れてしまう場合がある。より好ましくは、0.2倍〜3倍の範囲内である。なお、鞘糸2について説明したが、鞘糸3についても同様である。
少なくとも2本の鞘糸2,3の太さ(tex)は、同一であっても異なっていてもよい。例えば、最も太い鞘糸の太さ(tex)と最も細い鞘糸の太さ(tex)の比は、最も太い鞘糸の太さ(tex):最も細い鞘糸の太さ(tex)=5:1〜20:1であれば、芯糸1の表面に十分な大きさの凸部を形成でき、ストランドを細くすることが可能である。最も太い鞘糸の断面積は0.2mm以上であることが好ましい。また、最も太い鞘糸が合成繊維束であると、鞘糸を芯糸に巻き付けやすくなる。
鞘糸2の巻き付けにおける一周のピッチ(図1に示すP)は、1〜20mmの範囲内であるであることが好ましい。鞘糸2の一周のピッチPが、1mm未満であると、コンクリート中のセメント成分が十分に鞘糸2のピッチ間に入っていきにくくなり、十分な引き抜き抵抗力を得られない場合がある。また、鞘糸2の一周のピッチPが、20mmを超えると、芯糸の表面に形成される凸部が少なくなり、十分な引き抜き抵抗力が得られない場合がある。鞘糸2の一周のピッチPは、より好ましくは、4〜10mmの範囲内である。なお、鞘糸2について説明したが、鞘糸3についても同様である。
本発明のコンクリート補強材10は、チョップドストランドからなることが好ましく、長さは、10〜40mmの範囲内であることが好ましい。10mmより短いと、クラックが発生した際に十分な引き抜き抵抗が得られない場合がある。さらに、コンクリートに対してコンクリート補強材10を所定割合(体積%)添加しようとする場合、多本数のコンクリート補強材10(チョップドストランド)を添加する必要があり、コンクリートと混練する際に、流動性が低下しやすくなる。また、40mmより長いと、コンクリートとの混練時に、コンクリートの流動性が著しく低下し、作業性が悪化する場合がある。またコンクリート補強材10同士が絡まり、コンクリート中で均一に分散できないため好ましくない。チョップドストランドは、芯糸に鞘糸を巻き付け、樹脂で被覆した後に切断することにより得られる。
芯糸1への2本の鞘糸2,3の巻き付け方法は、特に限定されないが、カバーリングヤーンの製造装置を用いた方法などが適用できる。
本発明のコンクリート補強材10における芯糸1と2本の鞘糸2,3を被覆した樹脂4の含有量は、芯糸1、2本の鞘糸2,3及び樹脂4の合計に対して5〜30質量%であることが好ましい。5質量%未満であると、十分に芯糸1と2本の鞘糸2,3を接着させることが難しく、コンクリートと混練した際に、鞘糸が芯糸1から剥がれてしまう場合がある。また、30質量%を超えると、樹脂4の皮膜が厚くなり、表面が平滑になりやすくなり、引き抜き抵抗性に効果のある凸部の異形性が確保できない場合がある。
芯糸1と2本の鞘糸2,3を樹脂4で被覆する際、芯糸1及び2本の鞘糸2,3全体を樹脂4で被覆することが好ましい。樹脂被覆が無いと、芯糸1及び/または2本の鞘糸2,3がガラス繊維束から構成されている場合、ガラス繊維束はセメントマトリクスと接着性が良すぎるため、セメント成形体にクラックが生じた際に、ガラス繊維束が破断してしまうおそれがある。そのため、芯糸1及び2本の鞘糸2,3全体を樹脂4で被覆することにより、ガラス繊維束とセメントマトリクスとの接着を防止し、クラックが生じた際にガラス繊維が破断するのを防止することができる。
樹脂の種類については特に限定されないが、エマルジョンタイプの樹脂が好ましく用いられる。FRP製品に使用されるポリエステル、ビニルエステル等の熱硬化性樹脂や、成形後に変形可能なポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂が使用可能であるが、ガラス繊維束へ含浸性しやすく、加工しやすいので、これらの樹脂をエマルジョンにして塗布、乾燥させることが好ましい。エマルジョンの種類としては、酢酸ビニル系、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリオレフィン系など特に限定されないが、耐アルカリ性に優れ、安価であり、様々な硬さに調整できるアクリル系エマルジョンが特に適している。
また、セメントマトリクスとの親和性を向上させ、コンクリート成形体の機械的強度を向上させるために、上記の樹脂に水溶性高分子を添加することが好ましい。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、セルロース類等が挙げられる。
図5は、本発明の他の実施形態のコンクリート補強材20を示す模式的平面図である。図5に示すように、本実施形態のコンクリート補強材20は、芯糸1と、それに巻き付けられた鞘糸2及び3からなるカバーリング糸5を、メッシュ状に編んだ織物からなる。芯糸1及び鞘糸2及び3は、図1〜4等を用いて説明したような材質及び形状とすることができる。本実施形態では、カバーリング糸5を互いに略垂直方向に交差させて、編み込むことによりメッシュ状の織物にしている。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、互いに斜めに交差させて、編み込むことによりメッシュ状にしてもよい。また、本実施形態では、2本のカバーリング糸5を交差させて、編み込むことによりメッシュ状にしているが、3本以上のカバーリング糸5を交差させて、編み込むことによりメッシュ状にしてもよい。
本発明のコンクリート成形体は、上述した本発明のコンクリート補強材を0.3〜2体積%含有することが好ましい。コンクリート補強材の含有率が0.3体積%よりも低いと、コンクリートの補強効果が低く、外部からの応力によりコンクリート成形体にクラックが発生した際に、コンクリートの剥落が発生しやすくなる場合がある。また、2体積%よりも高いと、コンクリートと混練する際に、コンクリートの流動性が悪くなり、混練作業が困難になり好ましくない。
コンクリート成形体に用いるセメントとしては、例えば、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等が挙げられる。コンクリート成形体におけるセメントの含有量は、例えば、コンクリート1mあたりの質量で225kg以上(以後kg/mと表す)であることが好ましい。コンクリート成形体における川砂等の細骨材は1500kg/m以下、川砂利等の粗骨材は1500kg/m以下であることが好ましい。これらの材料を分離が生じない程度に水や混和剤を添加して混練し、次いで所定の長さにカットされたコンクリート補強材を0.3〜2体積%になるよう添加後、さらに上記の材料が均一になるまで混練してコンクリートを作製し、所望の形状になるように、型に流し込み、硬化後型を外してコンクリート成形体を得ることができる。
図5に示す織物からなるコンクリート補強材は、例えば、コンクリートの表面近傍に配置して用いることができる。具体的には、例えば、コンクリートを流し込んだ後、その上に織物からなるコンクリート補強材を配置して用いることができる。
(実施例1)
<コンクリート補強材の作製>
図1に示す実施形態のコンクリート補強材10を、以下のようにして作製した。芯糸1として、太さ1100texのガラス繊維ストランド(DWR)を用いた。鞘糸2及び3としては、ガラス繊維合撚糸(K37の0.7Z撚りガラスヤーン3本を2.2Sに合撚した合撚糸品 ACK371/3 2.2S TF−126)を用いた。したがって、鞘糸2及び3は、図4に示すような3本のガラス繊維束2a、2b及び2cを撚り合わせて撚り糸とした構造となっている。鞘糸2及び3の太さは、いずれも465texである。
芯糸1、鞘糸2及び鞘糸3を構成するガラス繊維モノフィラメントは、質量%でSiO 57.7%、ZrO 17.5%、NaO 15.7%、TiO 7.4%、CaO 1.2%、Al 0.2%、KO 0.2%、LiO 0.1%含有するガラスからなる。なお、ガラス繊維フィラメントの集束剤としては、ガラス繊維ストランドについてはポリオレフィン系の集束剤を用い、ガラス繊維合撚糸についてはでんぷん系の集束剤を用いた。
次に、カバーリングヤーン製造装置を用いて、芯糸1に、鞘糸2及び3をそれぞれ反対方向に巻き付けた。鞘糸2及び3の一周のピッチPは、芯糸1のカバーリングヤーン装置内の通過速度と鞘糸2及び3の巻き付け回数を制御することによって調整した。本実施例では、鞘糸2及び3の一周のピッチPを、6mmに調整した。
次に、鞘糸2及び鞘糸3を巻き付けた芯糸1を所定の濃度に調整したアクリルエマルジョン溶液に浸漬し、130℃に設定したホットローラーにて乾燥することにより、芯糸1の表面に、鞘糸2及び鞘糸3をアクリル樹脂で固着させ、前駆体を作製した。樹脂の含有量は、15質量%であった。
次に、この前駆体を、カッターマシンを用いて、長さ30mmに切断し、チョップドストランドからなる本実施例のコンクリート補強材を得た。
<コンクリート成形体の作製>
普通ポルトランドセメントを363kg/m、最大粒径5.0mmの川砂(細骨材)を859kg/m、最大粒径25mmの川砂利(粗骨材)を806kg/m、水を161kg/m、及び高性能AE減水剤(株式会社エヌエムビー製:商品名レオビルドSP−8N)を4.7kg/mの比率で混練し、次いで上記のコンクリート補強材を1体積%になるように添加した。その後、30秒間混練してコンクリートを作製した。このコンクリートを15cm×15cm×60cmの型枠に流し込み、16時間後脱型してコンクリート成形体を得た。
(実施例2)
鞘糸2及び3の一周のピッチPを12mmに調整し、樹脂の含有量が13質量%であること以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例3)
芯糸1として、太さ310texのガラス繊維ストランド(DWR)を用い、鞘糸2及び3の一周のピッチPを4mmに調整したこと以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例4)
鞘糸2及び3として、太さ620texのガラス繊維ストランド(DWR)を用い、鞘糸2及び3の一周のピッチPを8mmに調整し、樹脂の含有量が16質量%であること以外、上記の実施例3と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例5)
鞘糸2及び3として、太さ930texのガラス繊維合撚糸を用い、鞘糸2及び3の一周のピッチPを16mmに調整し、樹脂の含有量が18質量%であること以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例6)
鞘糸2及び3の一周のピッチPを6mmに調整し、樹脂の含有量が17質量%であること以外、上記の実施例5と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例7)
芯糸1として、太さ155texのガラス繊維ヤーン(K37の0.7Z撚り1本)を用い、鞘糸2及び3として、太さ310texのガラス繊維ストランド(DWR)を用い、鞘糸2及び3の一周のピッチPを8mmに調整したこと以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例8)
芯糸1として、太さ310texのガラス繊維ストランド(DWR)を用い、鞘糸2及び3として、太さ1100texのDWRを用い、鞘糸2及び3の一周のピッチPを10mmに調整し、樹脂の含有量が12質量%であること以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例9)
芯糸1として、太さ310texのガラス繊維ストランド(DWR)を用い、鞘糸2及び3として、太さ200texのビニロン繊維合撚糸を用い、樹脂の含有量が13質量%であること以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例10)
芯糸1として、太さ155texのガラス繊維ヤーン(K37の0.7Z撚り1本)を用い、鞘糸2として、太さ155texのガラス繊維ヤーン(K37の0.7Z撚り1本)を用い、鞘糸3として、太さ600texのビニロン繊維合撚糸を用い、樹脂の含有量が12質量%であり、ピッチPが5mmであること以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(実施例11)
芯糸1として、太さ155texのガラス繊維ヤーン(K37の0.7Z撚り1本)を用い、鞘糸2として、太さ155texのガラス繊維ヤーン(K37の0.7Z撚り1本)を用い、鞘糸3として、太さ390texのPP繊維合撚糸を用い、樹脂の含有量が14質量%であり、ピッチPが6mmであること以外、上記の実施例1と同様にしてコンクリート補強材を作製し、このコンクリート補強材を用いてコンクリート成形体を作製した。
(比較例1)
芯糸1として、太さ1100texのガラス繊維合撚糸を用い、鞘糸2及び3を使用することなく、芯糸1のみをコンクリート補強材として用いて、上記の実施例1と同様にして、コンクリート成形体を作製した。なお、芯糸1としては、実施例1と同じガラス繊維合撚糸を用いた。
(比較例2)
芯糸1として、樹脂被膜していない太さ1000texのポリプロピレン(PP)繊維ストランドを用いたこと以外、上記の比較例1と同様にして、コンクリート成形体を作製した。
(比較例3)
芯糸1として、長さ50mmのスチールファイバを用いたコンクリート補強材が0.5体積%になるように添加したこと以外、上記の比較例2と同様にして、コンクリート成形体を作製した。
(コンクリートの流動性の評価)
コンクリートの流動性の評価は、スランプ値を用いて行った。このスランプ値は、上記のコンクリートの一部を採取し、JIS A 1101(2014年)に示すコンクリートのスランプ試験方法に準じて測定した。なお、スランプ値が大きいほどコンクリートの流動性に優れ、成形性が良くなることを示している。
(コンクリート成形体の評価)
コンクリート成形体の補強効果とコンクリート成形体の靭性は、コンクリート成形体の曲げ試験により評価した。この曲げ試験では、20℃、60%RHで2週間養生したコンクリート成形体を用い、スパン45cm、載荷速度0.2mm/分の条件での三等分点載荷曲げ試験を行った。
図6は、コンクリート成形体の曲げ試験における応力変化を示す図である。コンクリート成形体の補強効果は、図6に示す最大荷重値B(クラック発生時の荷重値)で評価した。また、コンクリート成形体の靭性は、クラック発生後のたわみ量が3mmの時の荷重値C、すなわち、コンクリート成形体の中央部底面に取り付けた150mmのパイ型変位計によってクラックの開口幅を測定し、クラックの開口幅の3/4倍に相当するクラック発生後のたわみ量(中央補正たわみ量)が3mmの時の荷重値を測定して評価した。
表1に、実施例1〜11並びに比較例1〜3のスランプ値、最大荷重値B、及び中央補正たわみ3mmでの荷重値Cの測定結果を示す。
Figure 2016125666
表1に示すように、本発明に従う実施例1〜11はスランプ値が高く、コンクリートの流動性にすぐれることがわかる。また、本発明に従う実施例1〜11のコンクリート補強材を用いた場合、コンクリート成形体は最大荷重値B、及び中央補正たわみ3mmでの荷重値Cが、いずれも高く、コンクリート成形体の補強効果及び靱性を向上させることができることがわかる。
一方、比較例1〜3は、鞘糸を有していないため、コンクリート成形体の最大荷重値B、及び中央補正たわみ3mmでの荷重値Cがいずれも低かった。また、比較例3は、スチールファイバを用いているため、スランプ値が低かった。
1…芯糸
2,3…鞘糸
2a,2b,2c…撚り糸
4…樹脂層
5…カバーリング糸
10,20…コンクリート補強材
A1,A2…交差点
P…鞘糸の一周のピッチ

Claims (16)

  1. 少なくとも1本の芯糸と、前記芯糸に巻き付けられた少なくとも2本の鞘糸と、前記芯糸及び/または前記鞘糸を被覆した樹脂層とを含むコンクリート補強材であって、
    前記芯糸及び前記鞘糸のうちの少なくとも1本が、ガラス繊維束から構成されている、コンクリート補強材。
  2. 少なくとも1本の前記鞘糸の巻き付け方向が、他の前記鞘糸の巻き付け方向と反対である、請求項1に記載のコンクリート補強材。
  3. 少なくとも1本の前記芯糸が、ガラス繊維束から構成されている、請求項1または2に記載のコンクリート補強材。
  4. 少なくとも1本の前記鞘糸が、ガラス繊維束から構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  5. 前記ガラス繊維束から構成されている鞘糸以外の、少なくとも1本の前記鞘糸が、合成繊維束から構成されている、請求項4に記載のコンクリート補強材。
  6. 前記芯糸及び前記鞘糸の全てが、ガラス繊維束から構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  7. 少なくとも1本の前記鞘糸が、撚りが加えられた繊維束から構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  8. 前記芯糸の1本の太さ(tex)が、100〜1200texの範囲内である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  9. 前記鞘糸の1本の太さ(tex)が、前記芯糸の1本の太さ(tex)の0.1倍〜4倍の範囲内である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  10. 前記少なくとも2本の鞘糸は、それぞれ太さ(tex)が異なる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  11. 前記鞘糸の巻き付けにおける一周のピッチが、1〜20mmの範囲内である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  12. チョップドストランドからなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のコンクリート補強材。
  13. 前記チョップドストランドの長さが、10〜40mmの範囲内である、請求項12に記載のコンクリート補強材。
  14. 少なくとも1本の芯糸と、前記芯糸に巻き付けられた少なくとも2本の鞘糸と、前記芯糸及び/または前記鞘糸を被覆した樹脂層とを含み、前記芯糸及び前記鞘糸のうちの少なくとも1本が、ガラス繊維束から構成されているカバーリング糸を、メッシュ状に編んだ織物からなる、コンクリート補強材。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のコンクリート補強材を含む、コンクリート成形体。
  16. 前記コンクリート補強材を、0.3〜2.0体積%含む、請求項15に記載のコンクリート成形体。
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